JP2710084B2 - 1−(チアゾリン−2−イル)−3−ベンゾイルウレア化合物、その製法及び有害生物防除剤 - Google Patents

1−(チアゾリン−2−イル)−3−ベンゾイルウレア化合物、その製法及び有害生物防除剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有害生物防除剤として
有用である新規な1−(チアゾリン−2−イル)−3−
ベンゾイルウレア化合物及びその製法に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術の説明】本発明の1−(チアゾリン−2−イ
ル)−3−ベンゾイルウレア化合物は、新規化合物であ
ることから、その有害生物防除活性については知られて
いない。
【0003】
【発明が解決すべき課題】本発明の目的は、新規な1−
(チアゾリン−2−イル)−3−ベンゾイルウレア化合
物,その製法及びそれを有効成分とする有害生物防除剤
を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために鋭意研究した結果、新規な1−(チ
アゾリン−2−イル)−3−ベンゾイルウレア化合物が
有害生物に対して顕著なその防除活性を有することを見
出し、本発明を完成するに至った。即ち、第1の発明
は、次式の化合物(I):
【0005】
【化4】
【0006】(式中、Xはハロゲン原子,低級アルキル
基,低級アルコキシ基,低級ハロアルキル基,低級ハロ
アルコキシ,ニトロ基,アセチル基又はシアノ基を表
し;Yは酸素原子又は硫黄原子を表し;nは0〜5の整
数を表し;或いは、nが2の時、Xnはそれらが結合し
ている炭素原子と共にベンゼン環に縮合する不飽和の6
員環を表す)で示される1−(チアゾリン−2−イル)
−3−ベンゾイルウレア化合物に関するものである。第
2の発明は、次式の化合物(II):
【0007】
【化5】
【0008】で示される2−イミノチアゾリジン化合物
と次式の化合物(III):
【0009】
【化6】
【0010】(式中、X,Y及びnは前記の記載と同義
である。)で示される化合物とを反応させることを特徴
とする前記の化合物(I)の製法に関するものである。
【0011】第3の発明は、前記の化合物(I)を有効
成分とする有害生物防除剤に関するものである。
【0012】以下、本発明について詳細に説明する。前
記の目的化合物である新規な1−(チアゾリン−2−イ
ル)−3−ベンゾイルウレア化合物〔化合物(I)〕、
その製造原料[ベンゾイルイソシアナート類(III−
I)又はベンゾイルイソチオシアナート類(III−
2)〔化合物(III)〕]におけるX,Y,n及びX
nの置換位置は次の通りである。
【0013】Xとしては、ハロゲン原子,低級アルキル
基,低級アルコキシ基,低級ハロアルキル基,低級ハロ
アルコキシ基、ニトロ基,アセチル基,シアノ基などを
挙げることができるが;ハロゲン原子(例えば、塩素原
子,ヨウ素原子,臭素原子,フッ素原子など)では、好
ましくは塩素原子,臭素原子,フッ素原子がよい;低級
アルキル基(例えば、炭素原子数1〜6の直鎖状又は分
岐状のもの)では、好ましくは炭素原子数1〜4の直鎖
状又は分岐状のものがよく、さらに好ましくはメチル基
がよい;低級アルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜6
の直鎖状又は分岐状のもの)では、好ましくは炭素原子
数1〜4の直鎖状又は分岐状のものがよく、さらに好ま
しくはメトキシ基がよい;低級ハロアルキル基(例え
ば、塩素原子,ヨウ素原子,臭素原子,フッ素原子など
のハロゲン原子を有する炭素原子数1〜6の直鎖状又は
分岐状のもの)では、好ましくは炭素原子数1〜4の直
鎖状又は分岐状のものがよく、さらに好ましくはトリフ
ルオロメチル基がよい。低級ハロアルコキシル基(例え
ば、塩素原子,ヨウ素原子,臭素原子,フッ素原子など
のハロゲン原子を有する炭素原子数1〜6の直鎖状又は
分岐状のもの)では、好ましくは炭素原子数1〜4の直
鎖状又は分岐状のものがよく、さらに好ましくはトリフ
ルオロメトキシ基がよい。
【0014】Yとしては、酸素原子,硫黄原子などを挙
げることができる。nとしては、0〜5の整数を挙げる
ことができるが;好ましくは1又は2がよい。Xnの置
換位置は、特に限定されないが;好ましくは2位又は4
位がよい。
【0015】また、nが2のとき、Xnはそれらが結合
している炭素原子と共に、ベンゼン環に結合する不飽和
の6員環を表すことができるが;好ましくはベンゼン環
と共に、α−ナフチル基又はβ−ナフチル基を形成する
ことが好ましい。
【0016】本発明の化合物(I)の合成は、次に示す
ように、通常、原料の化合物(II)と化合物(II
I)とを、溶媒中もしくは無溶媒で反応させることによ
って行うことができる。又、反応を加速させるために、
触媒として、塩基がしばしば用いられる。
【0017】
【化7】
【0018】(式中、X,Y及びnは前記の記載と同義
である。)溶媒としては、本反応に直接関与しないもの
であれば特に限定されず、例えば、ベンゼン,トルエ
ン,キシレン,メチルナフタリン,石油エーテル,リグ
ロイン,ヘキサン,クロルベンゼン,ジクロルベンゼ
ン,塩化メチレン,クロロホルム,ジクロロメタン,ジ
クロルエタン,トリクロルエチレン,シクロヘキサンの
ような塩素化された又はされていない芳香族,脂肪族,
脂環式の炭化水素類;ジエチルエーテル,テトラヒドロ
フラン,ジオキサンなどのようなエーテル類;アセト
ン,メチルエチルケトンなどのようなケトン類;N,N
−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセトアミ
ドなどのようなアミド類;トリエチルアミン,ピリジ
ン,N,N−ジメチルアニリンなどのような有機塩基;
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン;ジメチルス
ルホキシド;前記溶媒の混合物などを挙げることができ
る。
【0019】そして、その溶媒の使用量は、化合物(I
I)の濃度が5〜80重量%の濃度範囲になるようにし
て使用することができるが、好ましくは化合物(II)
の濃度が10〜70重量%になるようにして使用するの
がよい。
【0020】触媒として用いる塩基としては特に限定さ
れないが、例えば、トリエチルアミン、4−(N,N−
ジメチルアミノ)ピリジン、ピリジン、N,N−ジメチ
ルアニリン、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.
4.0]ウンデカ−7−エン)などのような有機塩基を
挙げることができる。
【0021】そして、その使用量は、化合物(II)に
対して0.001〜5倍モルで使用することができる。
【0022】反応温度は、特に限定されないが、通常は
室温から使用する溶媒の沸点以下の温度範囲内である。
反応時間は、前記の濃度,温度によって変化するが、通
常0.3〜24時間で行うことができる。
【0023】原料化合物の使用量は、化合物(II)に
対して化合物(III)が0.5〜2倍モルであるが、
好ましくは0.8〜1.5倍モルであるのがよい。
【0024】本発明で用いる化合物(II)は、例え
ば、特開昭58−57371号公報などに記載の方法に
準じて、パーフルオロ−(2−メチル−2ペンテン)な
どとチオ尿素とを用いて容易に製造することができる。
【0025】本発明で用いる化合物(III)において
Yが酸素原子で表される化合物(III−I)は、例え
ば、Org.Synth.,46,16(1963)な
どに記載の方法に準じて、次式に示すように行うことに
よって製造することができる。
【0026】
【化8】
【0027】(式中、X及びnは前記の記載と同義であ
る。)本発明で用いる化合物(III)においてYが硫
黄原子で表される化合物(III−2)は、例えば、
J.Am.Chem.Soc.,61,632(193
9)などに記載の方法に準じて、次式に示すように行う
ことによって製造することができる。
【0028】
【化9】
【0029】(式中、X及びnは前記の記載と同義であ
る。)化合物(III)としては、例えば、表1〜3中
に示した化合物番号1〜29に対応した各置換基の種類
からなる各化合物(化合物(III)〜(III)
29と称する。)を挙げることができる〔例えば、化合
物番号1に対応した化合物(III)を化合物(II
I)と称す。そして、この化合物(III)とは化
合物(III)で示される式におけるXnが2,6−C
、Yが酸素原子であることを意味する。〕。
【0030】以上のようにして製造された目的の化合物
(I)は、反応終了後、抽出,濃縮,濾過などの通常の
後処理を行い、必要に応じて再結晶,各種クロマトグラ
フィーなどの公知の手段で適宜精製することができる。
【0031】化合物(I)としては、例えば、表1〜3
中に示した化合物番号1〜29に対応した各置換基の種
類からなる各化合物〔化合物1〜29と称する。〕を挙
げることができる〔例えば、化合物番号1に対応した化
合物(I)を化合物1と称す。そして、この化合物1と
は化合物(I)で示される式におけるXnが2,6−C
であり、Yが酸素原子であることを意味する。〕。
【0032】本発明の化合物(I)で防除効果が認めら
れる有害生物としては、農園芸害虫〔例えば、半翅目
(ウンカ類,ヨコバイ類,アブラムシ類,コナジラミ類
など)、鱗翅目(ヨトウムシ類,コナガ,ハマキムシ
類,メイガ類,シンクイムシ類,モンシロチョウな
ど)、鞘翅目(ゴミムシダマシ類,ゾウムシ類,ハムシ
類,コガネムシ類など)、ダニ目(ハダニ科のミカンハ
ダニ,ナミハダニなど、フシダニ科のミカンサビダニな
ど)〕、衛生害虫(例えば、ハエ,カ,ゴキブリな
ど)、貯穀害虫(コクストモドキ類,マメゾウムシ類な
ど)、土壌中のネコブセンチュウ、マツノザイセンチュ
ウ、ネダニなどを挙げることができ、また、農園芸病原
菌(例えば、コムギ赤さび病,大麦うどんこ病,キュウ
リべと病、イネいもち病、トマト疫病など)を挙げるこ
とができる。
【0033】本発明の有害生物防除剤は、顕著な殺虫・
殺ダニ・殺菌効果を有しており、化合物(I)の1種以
上を有効成分として含有するものである。化合物(I)
は、単独で使用することもできるが、通常は常法によっ
て、担体,界面活性剤,分散剤,補助剤などを配合(例
えば、粉剤,乳剤,微粒剤,粒剤,水和剤,油性の懸濁
液,エアゾールなどの組成物として調製する)して使用
することが好ましい。
【0034】担体としては、例えば、タルク,ベントナ
イト,クレー,カオリン,ケイソウ土,ホワイトカーボ
ン,バーミキュライト,消石灰,ケイ砂,硫安,尿素な
どの固体担体;炭化水素(ケロシン,鉱油など)、芳香
族炭化水素(ベンゼン,トルエン,キシレンなど)、塩
素化炭化水素(クロロホルム,四塩化炭素など)、エー
テル類(ジオキサン,テトラヒドロフランなど)、ケト
ン類(アセトン,シクロヘキサノン,イソホロンな
ど)、エステル類(酢酸エチル,エチレングリコールア
セテート,マレイン酸ジブチルなど)、アルコール類
(メタノール,n−ヘキサノール,エチレングリコール
など)、極性溶媒(ジメチルホルムアミド,ジメチルス
ルホキシドなど)、水などの液体担体;空気,窒素,炭
酸ガス,フレオンなどの気体担体(この場合には、混合
噴射することができる)などを挙げることがでる。
【0035】本剤の動植物への付着,吸収の向上,薬剤
の分散,乳化,展着などの性能を向上させるために使用
できる界面活性剤や分散剤としては、例えば、アルコー
ル硫酸エステル類,アルキルスルホン酸塩,リグニンス
ルホン酸塩,ポリオキシエチレングリコールエーテルな
どを挙げることができる。そして、その製剤の性状を改
善するためには、例えば、カルボキシメチルセルロー
ス,ポリエチレングリコール,アラビアゴムなどを補助
剤として用いることができる。
【0036】本剤の製造では、前記の担体,界面活性
剤,分散剤及び補助剤をそれぞれの目的に応じて、各々
単独で又は適当に組み合わせて使用することができる。
本発明の化合物(I)を製剤化した場合の有効成分濃度
は、乳剤では通常1〜50重量%,粉剤では通常0.3
〜25重量%,水和剤では通常1〜90重量%,粒剤で
は通常0.5〜5重量%,油剤では通常0.5〜5重量
%,エアゾールでは通常0.1〜5重量%である。
【0037】これらの製剤を適当な濃度に希釈して、そ
れぞれの目的に応じて、植物茎葉,土壌,水田の水面に
散布するか、又は直接施用することによって各種の用途
に供することができる。
【0038】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
なお、これらの実施例は、本発明の範囲を限定するもの
ではない。 実施例1〔化合物(I)の合成〕
【0039】(1)1−[4,4−ビス(トリフルオロ
メチル)−5−(テトラフルオロエチリデン)−2−チ
アゾリン−2−イル]−3−(2,6−ジフルオロベン
ゾイル)ウレアの合成 2−イミノ−4,4−ビス(トリフルオロメチル)−5
−(テトラフルオロエチリデン)−1,3−チアゾリジ
ン(1.0g)をトルエン(10ml)に溶解し、原料
の化合物である2,6−ジフルオロベンゾイルイソシア
ナート(0.4g)を加え、室温で3時間攪拌した。反
応後、溶媒を減圧下で留去した。得られた淡黄色結晶を
トルエン−n−ヘキサンで再結晶することによって、無
色結晶の目的化合物を1.1g得た。
【0040】(2)1−[4,4−ビス(トリフルオロ
メチル)−5−(テトラフルオロエチリデン)−2−チ
アゾリン−2−イル]−3−(2−クロルベンゾイル)
ウレアの合成 2−イミノ−4,4−ビス(トリフルオロメチル)−5
−(テトラフルオロエチリデン)−1,3−チアゾリジ
ン(1.0g)をトルエン(10ml)に溶解し、原料
の化合物である2−クロルベンゾイルイソシアナート
(0.4g)を加え、室温で3時間攪拌した。反応後、
溶媒を減圧下で留去した。得られた淡黄色結晶をトルエ
ン−n−ヘキサンで再結晶することによって、無色結晶
の目的化合物を0.7g得た。
【0041】(3)1−[4,4−ビス(トリフルオロ
メチル)−5−(テトラフルオロエチリデン)−2−チ
アゾリン−2−イル]−3−(2−メチルベンゾイル)
ウレアの合成 2−イミノ−4,4−ビス(トリフルオロメチル)−5
−(テトラフルオロエチリデン)−1,3−チアゾリジ
ン(1.0g)をトルエン(10ml)に溶解し、原料
の化合物である2−メチルベンゾイルイソシアナート
(0.3g)を加え、室温で3時間攪拌した。反応後、
溶媒を減圧下で留去した。得られた淡黄色結晶をトルエ
ン−n−ヘキサンで再結晶することによって、無色結晶
の目的化合物を0.6g得た。
【0042】(4)1−[4,4−ビス(トリフルオロ
メチル)−5−(テトラフルオロエチリデン)−2−チ
アゾリン−2−イル]−3−(2−メトキシベンゾイ
ル)ウレアの合成 2−イミノ−4,4−ビス(トリフルオロメチル)−5
−(テトラフルオロエチリデン)−1,3−チアゾリジ
ン(1.0g)をトルエン(10ml)に溶解し、原料
の化合物である2−メトキシベンゾイルイソシアナート
(0.4g)を加え、室温で3時間攪拌した。反応後、
溶媒を減圧下で留去した。得られた淡黄色結晶をトルエ
ン−n−ヘキサンで再結晶することによって、無色結晶
の目的化合物を0.7g得た。
【0043】(5)1−[4,4−ビス(トリフルオロ
メチル)−5−(テトラフルオロエチリデン)−2−チ
アゾリン−2−イル]−3−(2−ニトロベンゾイル)
ウレアの合成 2−イミノ−4,4−ビス(トリフルオロメチル)−5
−(テトラフルオロエチリデン)−1,3−チアゾリジ
ン(1.0g)をトルエン(10ml)に溶解し、原料
の化合物である2−ニトロベンゾイルイソシアナート
(0.4g)を加え、室温で3時間攪拌した。反応後、
溶媒を減圧下で留去した。得られた淡黄色結晶をトルエ
ン−n−ヘキサンで再結晶することによって、無色結晶
の目的化合物を0.5g得た。
【0044】(6)その他の表1〜3中の化合物(I)
の合成 (1)〜(5)のいずれかの方法に準じて化合物(I)
を合成した。
【0045】実施例2〔製剤の調製〕 (1)粒剤の調製 化合物1を5重量部,ベントナイト35重量部,タルク
57重量部,ネオペレックスパウダー(商品名;花王株
式会社製)1重量部及びリグニンスルホン酸ソーダ2重
量部を均一に混合し、次いで少量の水を添加して混練し
た後、造粒、乾燥して粒剤を得た。
【0046】(2)水和剤の調製 化合物1を10重量部,カオリン70重量部,ホワイト
カーボン18重量部,ネオペレックスパウダー(商品
名;花王株式会社製)1.5重量部及びデモール(商品
名;花王株式会社製)0.5重量部とを均一に混合し、
次いで粉砕して水和剤を得た。
【0047】(3)乳剤の調製 化合物1を20重量部及びキシレン70重量部に、トキ
サノン(商品名;三洋化成工業製)10重量部を加えて
均一に混合し、溶解して乳剤を得た。
【0048】(4)粉剤の調製 化合物1を5重量部,タルク50重量部及びカオリン4
5重量部を均一に混合して粉剤を得た。
【0049】実施例3〔効力試験〕 (1)ハスモンヨトウに対する効力試験 実施例2に準じて調製した表1〜3に示す化合物(I)
の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水で各々
500ppmに希釈し、これらの各薬液中にダイズ本葉
を30秒間浸漬し、各プラスチックカップに1枚づつ入
れて風乾した。これらのカップ内に各々10頭のハスモ
ンヨトウ(2齢幼虫)を放って蓋をし、25℃の定温室
に放置し、2日後に各カップ内の生死虫数を数えて殺虫
率を求めた。殺虫効果の評価は、殺虫率の範囲によっ
て、4段階(A:100%,B:99〜80%,C:7
9〜60%,D:59%以下)で示した。なお、特開昭
58−57371号公報に記載された下記の化合物
【0050】
【化10】
【0051】を前記と同様の製剤とした比較製剤を用い
て、同様の効力試験を検討して得られた結果を比較例と
した。これらの結果を表4に示す。
【0052】
【表4】
【0053】(2)コナガに対する効力試験 実施例2に準じて調製した表1〜3に示す化合物(I)
の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水で各々
300ppmに希釈し、これらの各薬液中にキャベツ葉
片(5cm×5cm)を30秒間浸漬し、各プラスチッ
クカップに1枚づつ入れて風乾した。これらのカップ内
に各々10頭のコナガ(3齢幼虫)を放って蓋をし、2
5℃の定温室に放置し、2日後に各カップ内の生死虫数
を数えて殺虫率を求めた。殺虫効果の評価の結果を、前
記の(1)に記載した比較製剤を用いて得られた比較例
と共に、前記の(1)に記載した4段階の評価方法で表
5に示す。
【0054】
【表5】
【0055】(3)ヒラタコクヌストモドキに対する効
力試験 実施例2に準じて調製した表1〜3に示す化合物(I)
の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水で各々
500ppmに希釈し、これらの各薬液1mlを各プラ
スチックカップ内の濾紙(直径7.8cm,1枚)にま
んべんなく滴下して風乾した。これらのカップ内に各々
10頭のヒラタコクヌストモドキ(成虫)を放って蓋を
し、25℃の定温室に放置し、5日後に各カップ内の生
死虫数を数えて殺虫率を求めた。殺虫効果の評価の結果
を、前記の(1)に記載した比較製剤を用いて得られた
比較例と共に、前記の(1)に記載した4段階の評価方
法で表6に示す。
【0056】
【表6】
【0057】
【発明の効果】本発明の新規な1−(チアゾリン−2−
イル)−3−ベンゾイルウレア化合物は、有害生物防除
剤として有用な農薬である。
【表1】
【表2】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山中 良典 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇 部興産株式会社 宇部研究所内 審査官 岡部 義恵 (56)参考文献 特開 昭58−57371(JP,A) 特開 平5−4979(JP,A) 特開 平5−86041(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式: 【化1】 (式中、Xはハロゲン原子,低級アルキル基,低級アル
    コキシ基,低級ハロアルキル基,低級ハロアルコキシ,
    ニトロ基,アセチル基又はシアノ基を表し;Yは酸素原
    子又は硫黄原子を表し;nは0〜5の整数を表し;或い
    は、nが2の時、Xnはそれらが結合している炭素原子
    と共にベンゼン環に縮合する不飽和の6員環を表す)で
    示される1−(チアゾリン−2−イル)−3−ベンゾイ
    ルウレア化合物。
  2. 【請求項2】 次式: 【化2】 で示される2−イミノチアゾリジン化合物と次式: 【化3】 (式中、X,Y及びnは請求項1の記載と同義であ
    る。)で示される化合物とを反応させることを特徴とす
    る請求項1記載の1−(チアゾリン−2−イル)−3−
    ベンゾイルウレア化合物の製法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の1−(チアゾリン−2−
    イル)−3−ベンゾイルウレア化合物を有効成分とする
    有害生物防除剤。
JP8259392A 1991-08-30 1992-02-21 1−(チアゾリン−2−イル)−3−ベンゾイルウレア化合物、その製法及び有害生物防除剤 Expired - Lifetime JP2710084B2 (ja)

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