JP2709005B2 - 射出成形機のエジェクタ制御方法 - Google Patents

射出成形機のエジェクタ制御方法

Info

Publication number
JP2709005B2
JP2709005B2 JP4271863A JP27186392A JP2709005B2 JP 2709005 B2 JP2709005 B2 JP 2709005B2 JP 4271863 A JP4271863 A JP 4271863A JP 27186392 A JP27186392 A JP 27186392A JP 2709005 B2 JP2709005 B2 JP 2709005B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ejector
release
ejector member
injection molding
molding machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP4271863A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06114897A (ja
Inventor
齊 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP4271863A priority Critical patent/JP2709005B2/ja
Priority to TW082108326A priority patent/TW271419B/zh
Priority to EP93116318A priority patent/EP0591983B1/en
Priority to DE69334000T priority patent/DE69334000T2/de
Priority to KR1019930020967A priority patent/KR100188563B1/ko
Publication of JPH06114897A publication Critical patent/JPH06114897A/ja
Priority to US08/399,584 priority patent/US5599486A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2709005B2 publication Critical patent/JP2709005B2/ja
Priority to KR1019980032686A priority patent/KR100190329B1/ko
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形機のエジェク
タ制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、加熱シリンダ内で加熱され溶融し
た樹脂を高圧で金型のキャビティ内に充填(じゅうて
ん)し、該キャビティ内で冷却させ、続いて金型を開い
て成形品を取り出すようにした射出成形機においては、
冷却工程が完了すると、成形品を可動側に残した状態で
金型が開かれ、エジェクタ装置によって成形品が金型か
ら突き落とされるようになっている。
【0003】そのため、エジェクタピンの先端を前記キ
ャビティに臨ませて配設し、後端をエジェクタプレート
に固定し、かつ、該エジェクタプレートの後端にエジェ
クタロッドを介してエジェクタシリンダを連結するよう
にしている。そして、該エジェクタシリンダを作動させ
てエジェクタプレートを前進させると、エジェクタピン
が成形品を突き落とすようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のエジェクタ装置においては、速度制御が行われ、前
記エジェクタ装置のエジェクタピンは、エジェクタ工程
中において突出し速度を変え、高速、中速及び低速で前
進させるようになっているため、短時間で成形品を突き
落とすことができない。
【0005】図2は従来のエジェクタ装置における成形
品の突出し状態を示す図である。図において、31は成
形品、32は可動金型、33はエジェクタピンである。
該エジェクタピン33によって成形品31を突き出す場
合、可動金型32から外れ始める時は図の実線で示すよ
うに成形品31は弓形に変形し、その変形が復帰した
後、破線で示すように反対方向に変形してしまう。した
がって、変形復帰力によって成形品31が各方向に飛散
したり、クラックなどの破損が発生したりしてしまう。
【0006】そこで、前記エジェクタピン33を速度制
御し、成形品31の変形や飛散を防止するために、突出
しの途中で突出し速度を切り換え、低速で前進させるよ
うにしている。ところが、突出し速度を切り換えるため
の最適な位置を突出しストロークにおいて設定すること
が困難であり、エジェクタ工程におけるサイクルロスが
大きく、エジェクタ工程を完了するのに必要な時間が長
くなり、作業コストが高くなってしまう。
【0007】また、成形品31を可動金型32から確実
に突き落とすため、エジェクタピン33を前進させた
後、突出しストロークの途中まで、又は突出しストロー
クの原点まで後退させ、かつ、このような進退動作を数
回繰り返すようにしている。ところが、進退動作を繰り
返すため、エジェクタピン33の突出し速度や突出し圧
力を前進時及び後退時について設定する必要があり、作
業が煩わしいだけでなく、タイムロスが発生し、成形品
31を突き落とすまでに長い時間が必要となってしま
う。
【0008】本発明は、前記従来のエジェクタ装置の問
題点を解決して、成形品が飛散したり、成形品にクラッ
ク等の破損が発生したりするのを防止し、確実に、か
つ、短時間で成形品を突き落とすことが可能であり、作
業を簡素化することができる射出成形機のエジェクタ制
御方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の射
出成形機のエジェクタ制御方法においては、突出し開始
位置において突出しを開始してエジェクタ部材を前進さ
せ、前記突出し開始位置より前方に設定され、成形品と
金型装置との間に剥離が生じ、成形品の離型が開始され
る離型位置を経て、前記エジェクタ部材を更に前進さ
せ、前記離型位置より前方に設定され、金型装置から成
形品を突き落とす落下位置において、前記エジェクタ部
材に微小振動を与えることによって離型を終了させ、離
型が終了した後、前記エジェクタ部材を後退させる。そ
して、前記微小振動は微小突出し及び微小戻しから成
り、前記微小振動が発生させられている間、前記エジェ
クタ部材は常時前記離型位置より前方に位置させられ
る。
【0010】本発明の他の射出成形機のエジェクタ制御
方法においては、さらに、前記突出し開始位置から離型
位置までは、突出し圧力制御及び速度制御のいずれか一
方によって前記エジェクタ部材を低速で前進させ、前記
離型位置から落下位置までは、前記エジェクタ部材を高
速で前進させる。
【0011】本発明の更に他の射出成形機のエジェクタ
制御方法においては、さらに、前記突出し開始位置から
離型位置までは、突出し圧力制御を優先して前記エジェ
クタ部材を前進させ、前記離型位置から落下位置まで
は、速度制御を優先して前記エジェクタ部材を前進させ
る。
【0012】本発明の更に他の射出成形機のエジェクタ
制御方法においては、さらに、前記離型位置を負荷の変
化によって検出する。本発明の更に他の射出成形機のエ
ジェクタ制御方法においては、さらに、前記微小突出し
及び微小戻しはいずれも0.05秒以下の所定時間だけ
行われる。
【0013】
【作用】本発明によれば、前記のように射出成形機のエ
ジェクタ制御方法においては、突出し開始位置において
突出しを開始してエジェクタ部材を前進させ、前記突出
し開始位置より前方に設定され、成形品と金型装置との
間に剥離が生じ、成形品の離型が開始される離型位置を
経て、前記エジェクタ部材を更に前進させ、前記離型位
置より前方に設定され、金型装置から成形品を突き落と
す落下位置において、前記エジェクタ部材に微小振動を
与えることによって離型を終了させ、離型が終了した
後、前記エジェクタ部材を後退させる。そして、前記微
小振動は微小突出し及び微小戻しから成り、前記微小振
動が発生させられている間、前記エジェクタ部材は常時
前記離型位置より前方に位置させられる。
【0014】この場合、突出し開始位置においてエジェ
クタ部材を前進させて突出しを開始し、前記エジェクタ
部材を更に前進させ、離型位置において成形品の離型を
開始する。このとき、成形品と可動金型との間の付着力
が緩められる。続いて、前記エジェクタ部材を更に前進
させ、落下位置において、前記エジェクタ部材に微小突
出し及び微小戻しから成る微小振動を与えると、成形品
に食い込んだエジェクタ部材が後退するのに対して、成
形品は、前記落下位置に至るまでに発生した慣性力によ
って更に前進しようとするので、突き落とされる。この
間、前記エジェクタ部材は常時前記離型位置より前方に
位置させられる。このようにして離型が終了すると、前
記エジェクタ部材は後退させられる。
【0015】本発明の他の射出成形機のエジェクタ制御
方法においては、さらに、前記突出し開始位置から離型
位置までは、突出し圧力制御及び速度制御のいずれか一
方によって前記エジェクタ部材を低速で前進させ、前記
離型位置から落下位置までは、前記エジェクタ部材を高
速で前進させる。この場合、突出し開始位置から離型位
置まで前記エジェクタ部材が低速で前進させられるの
で、エジェクタ部材による突出しに伴って発生する成形
品の変形が少なくなり、変形復帰力が小さくなる。
【0016】本発明の更に他の射出成形機のエジェクタ
制御方法においては、さらに、前記突出し開始位置から
離型位置までは、突出し圧力制御を優先して前記エジェ
クタ部材を前進させ、前記離型位置から落下位置まで
は、速度制御を優先して前記エジェクタ部材を前進させ
る。この場合、突出し開始位置から離型位置までは突出
し圧力制御が優先されるので、エジェクタ部材の前進に
伴って発生する成形品の変形が少なくなる。本発明の更
に他の射出成形機のエジェクタ制御方法においては、さ
らに、前記離型位置を負荷の変化によって検出する。こ
の場合、成形品の離型が開始され、負荷が変化すると、
突出し圧力制御から速度制御に切り換えられる。
【0017】本発明の更に他の射出成形機のエジェクタ
制御方法においては、さらに、前記微小突出し及び微小
戻しはいずれも0.05秒以下の所定時間だけ行われ
る。この場合、エジェクタ部材に微小振動を与えると、
成形品に食い込んだエジェクタ部材が後退するのに対し
て、成形品は、前記落下位置に至るまでに発生した慣性
力によって更に前進しようとする。したがって、0.0
5秒以下の所定時間だけ微小突出し及び微小戻しを行う
と成形品は突き落とされる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明のエジェクタ制御
方法が適用されるエジェクタ装置の断面図、図3は突出
し位置と必要な突出し圧力の関係図、図4は突出し位置
と時間の関係図、図5はエジェクタピンの突出し速度と
突出し圧力のタイムチャートである。
【0019】図1において、1は固定金型、2は該固定
金型1に対向して接離自在に配設された可動金型、3は
該可動金型2を補強する受け板、4は可動プラテンであ
る。6は上側エジェクタプレート、7は下側エジェクタ
プレート、8は前記固定金型1を図示しない固定プラテ
ンに取り付けるための固定金型取付板、9は前記可動金
型2を前記可動プラテン4に取り付けるための可動金型
取付板である。
【0020】また、10はスプルー、11は前記固定プ
ラテンへの固定金型1の取付けを容易にするとともに、
ノズルタッチをスムーズに行うためのロケートリング、
12は図示しない射出ノズルから射出された樹脂を案内
するスプルーブッシュ、13は前記可動金型2に取り付
けられ、前記固定金型1を案内するガイドピン、14は
ガイドピンブッシュ、16はスプルーロックピン、17
はエジェクタ部材としてのエジェクタピン、18はリタ
ーンピン、19は該リターンピン18を包囲して上側エ
ジェクタプレート6を後退させるリターンスプリング、
21は前記エジェクタピン17による突出しを円滑に行
うためのエジェクタガイドピン、22はエジェクタガイ
ドピンブッシュ、23は前記固定金型1と可動金型2と
の間に形成されたキャビティ、23aはランナ、23b
はゲートである。なお、P.L.は前記固定金型1と可
動金型2とのパーティングラインである。
【0021】前記構成の射出成形機において、射出ノズ
ルを前記スプルーブッシュ12に当接させた状態で樹脂
を射出させると、樹脂はスプルー10、ランナ23a及
びゲート23bを通ってキャビティ23内に充填され
る。そして、射出工程が完了すると、樹脂の収縮に伴い
キャビティ23内の樹脂を補給するため保圧が行われ
る。その後、樹脂が冷却して成形品となると、前記可動
金型2が後退し、図の左方向に移動して固定金型1から
離れ型開きが行われる。
【0022】この時、前記エジェクタピン17が前進
し、成形品を可動金型2から突き落とす。そのため、前
記下側エジェクタプレート7の後端にエジェクタロッド
25が接離自在に配設され、図示しないエジェクタシリ
ンダによって進退するようになっている。なお、Arは
前記エジェクタロッド25の後退限位置である。また、
27は下側エジェクタプレート7と可動金型取付板9間
に配設され、両エジェクタプレート6,7の後退が終了
したことを検出する後退確認スイッチである。通常、射
出成形機においては、自動モード、半自動モード及び手
動モードがあるが、自動モード又は半自動モードから手
動モードに切り換えた時、及び突出し開始位置までエジ
ェクタピン17が後退した時に、前記後退確認スイッチ
27がオフになる。
【0023】本実施例において、突出し位置と突出し圧
力の関係は図3に示すように設定される。図3におい
て、Aはエジェクタピン17(図1)の後退限位置であ
る。Bは前のショットが終了して、前記両リターンスプ
リング19によってエジェクタプレート6,7が後退し
た時にエジェクタピン17が位置する突出し開始位置で
ある。また、Cは成形品が可動金型2から離れる離型位
置、Dはエジェクタピン17の前進限位置すなわち最大
突出し位置であり、成形品の落下位置である。
【0024】また、本実施例において、突出し位置と時
間の関係は図4に示すように設定される。図4におい
て、Aはエジェクタピン17(図1)の後退限位置、B
は突出し開始位置、Cは離型位置、Dは成形品の落下位
置である。また、aは作動開始点であり、エジェクタピ
ン17は後退限位置Aにある。bは突出し開始点であ
り、エジェクタピン17は突出し開始位置Bにある。c
は成形品の可動金型2からの離型を開始する離型点であ
り、エジェクタピン17が前進することによって成形品
と可動金型2間の付着力がゆるめられ、剥離(はくり)
状態に至る。この時、エジェクタピン17は前記離型位
置Cにある。そして、エジェクタピン17は、前記突出
し開始位置Bから離型位置Cまでは低速で突き出され
る。こうすることによって、成形品が変形復帰力によっ
て飛散したり、クラックなどの破損が発生したりするの
を防止している。
【0025】離型を開始する条件として、前記離型位置
Cをエジェクタピン17の位置によって設定することが
でき、離型点cをタイマによって設定することもでき
る。本実施例においては、前記離型点cまで突出し圧力
制御が行われ、その間、突出し圧力に対する負荷を油
圧、電流又はトルクで検出し、負荷が変化した時に離型
点cを検出するようにしている。
【0026】そして、離型点cに至ったことが分かる
と、直ちに突出し圧力制御から速度制御に切り換えら
れ、エジェクタピン17は高速で前進する。dはゆり戻
しを開始するゆり戻し開始点、eはゆり戻しを終了する
ゆり戻し終了点であり、エジェクタピン17は、その
間、成形品が確実に落下する落下位置Dにある。ゆり戻
し開始点dにおいては、エジェクタ装置を作動させるか
リターンスプリング19のばね力によってエジェクタピ
ン17を瞬間的に後退させ、ゆり戻しを開始し、突出し
と戻しを繰り返して微小振動を発生させる。この時、成
形品に食い込んだエジェクタピン17が後退するのに対
し、前記落下位置Dに至るまでに発生した慣性力によっ
て成形品は更に前進しようとするため、成形品は突き落
とされる。
【0027】前記ゆり戻しにおいては、微少時間内に必
要な速度で突出しと戻しを行う必要があるが、各突出し
と戻しの時間及び速度は、成形品へのエジェクタピン1
7の食い込みによる付着を剥がすだけの値であれば十分
であり、ほとんど変更する必要はなく、特殊な場合の
み、盤内で設定するようになっている。この場合、設定
パネル面において、オペレータは繰返し回数のみを設定
するようになっている。
【0028】したがって、エジェクタ工程におけるタイ
ムロスがないだけでなく、作業効率が向上する。ゆり戻
しを設定された回数だけ繰り返すと(ゆり戻しは0.0
5秒以下の所定時間、好ましくは0.01〜0.02秒
で行われる)、エジェクタピン17は落下位置Dから突
出し開始位置Bまで後退する。なお、fは突出し終了点
である。
【0029】前記エジェクタピン17は、リターンスプ
リング19のばね力のみによって落下位置Dから突出し
開始位置Bまで後退する。したがって、突出し終了点f
において、下側エジェクタプレート7が可動金型取付板
9に衝突する時の衝撃音が小さくなる。本実施例におい
て、前記突出し圧力制御、速度制御などはコンピュータ
プログラムによって実施されるが、エジェクタロッド2
5を手動で操作することもでき、そのため、エジェクタ
ロッド25は後退限位置Arまで後退することができ
る。こうすることによって、可動金型2を可動金型取付
板9に取り付ける際にエジェクタロッド25と可動金型
取付板9が干渉して両者が破損するのを防止している。
【0030】次に、射出成形機のエジェクタ制御方法に
ついて説明する。図5に示すように、まず、エジェクタ
装置の作動を開始すると、タイマによって時間T1 を設
定するとともに突出し圧力の設定値P0 を設定する。該
時間T1の間、エジェクタピン17(図1)は突出し圧
力制御を優先して突き出される。したがって、成形品が
飛散したり、クラックなどの破損が発生したりするのが
防止される。
【0031】そして、前記エジェクタピン17が離型位
置C(図4)に至ると、成形品が可動金型2から離型さ
れる。そして、両者間の付着力がなくなると、負荷が減
小し、エジェクタピン17の突出し速度が上昇する。し
たがって、突出し速度の上限速度V1 を設定しておく。
次に、時間T2 の間、エジェクタピン17が落下位置D
に至るまで速度制御を優先し、設定速度V2 で突き出
す。この間、負荷は減小する。
【0032】続いて、前記落下位置Dにおいて、ゆり戻
しを開始し、突出しと戻しを繰り返す。微少時間内に必
要な速度で突出しと戻しを行う必要があるが、各突出し
時間T4 ,T6 、戻り時間T3 ,T5 及び速度は、変更
の必要がなく、特殊な場合のみ、盤内で設定する。本実
施例では、戻り時間T3 ,T5 を0.01秒、突出し時
間T4 ,T6 を0.02秒とし、戻り突出し速度を中・
高速レベルとし、繰返し回数を2回とした。このような
設定によって、成形品をほぼ完全に突き落とすことがで
きた。
【0033】前記ゆり戻しが終了すると、両エジェクタ
プレート6,7がリターンスプリング19によって後退
させられ、エジェクタピン17も後退する。前記両エジ
ェクタプレート6,7の後退が終了すると、後退確認ス
イッチ27が作動する。一方、タイマにおいて、前記時
間T1 が経過した時点で時間T7 が設定されており、前
記後退確認スイッチ27の作動及びタイマによる時間T
7 のカウントアップによって、次の型締めを開始する。
【0034】本実施例においては、各動作の切換えのた
めにタイマを使用しているが、タイマの代わりに位置検
出器を使用することができる。なお、本発明は前記実施
例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて
種々変形することが可能であり、これらを本発明の範囲
から排除するものではない。
【0035】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、射出成形機のエジェクタ制御方法においては、突
出し開始位置において突出しを開始してエジェクタ部材
を前進させ、前記突出し開始位置より前方に設定され、
成形品と金型装置との間に剥離が生じ、成形品の離型が
開始される離型位置を経て、前記エジェクタ部材を更に
前進させ、前記離型位置より前方に設定され、金型装置
から成形品を突き落とす落下位置において、前記エジェ
クタ部材に微小振動を与えることによって離型を終了さ
せ、離型が終了した後、前記エジェクタ部材を後退させ
る。そして、前記微小振動は微小突出し及び微小戻しか
ら成り、前記微小振動が発生させられている間、前記エ
ジェクタ部材は常時前記離型位置より前方に位置させら
れる。
【0036】この場合、離型位置において離型が開始さ
れ、成形品と可動金型とが剥離して両者間の付着力が緩
められる。続いて、落下位置において、前記エジェクタ
部材を前記離型位置より前方に位置させた状態で、前記
エジェクタ部材に微小振動を与えると、成形品に食い込
んだエジェクタ部材が微小戻しによって後退するのに対
して、成形品は、微小突出しに伴って発生した慣性力に
よって更に前進しようとするので、突き落とされる。し
たがって、エジェクタ部材の成形品への付着を短時間で
剥がすことができるので、タイムロスをなくすことがで
き、作業効率を向上させることができる。
【0037】本発明の他の射出成形機のエジェクタ制御
方法においては、さらに、前記突出し開始位置から離型
位置までは、突出し圧力制御及び速度制御のいずれか一
方によって前記エジェクタ部材を低速で前進させ、前記
離型位置から落下位置までは、前記エジェクタ部材を高
速で前進させる。この場合、突出し開始位置から離型位
置まで前記エジェクタ部材が低速で前進させられるの
で、エジェクタ部材による突出しに伴って発生する成形
品の変形が少なくなり、変形復帰力を小さくすることが
できる。したがって、成形品が飛散したり、成形品にク
ラック等の破損が発生したりするのを防止することがで
きる。
【0038】本発明の更に他の射出成形機のエジェクタ
制御方法においては、さらに、前記突出し開始位置から
離型位置までは、突出し圧力制御を優先して前記エジェ
クタ部材を前進させ、前記離型位置から落下位置まで
は、速度制御を優先して前記エジェクタ部材を前進させ
る。この場合、突出し開始位置から離型位置までは突出
し圧力制御が優先されるので、エジェクタ部材の前進に
伴って発生する成形品の変形を少なくすることができ
る。その結果、変形復帰力が小さくなるので、成形品が
飛散したり、成形品にクラック等の破損が発生したりす
るのを防止することができる。
【0039】本発明の更に他の射出成形機のエジェクタ
制御方法においては、さらに、前記離型位置を負荷の変
化によって検出する。この場合、離型の開始を容易に検
出することができる。
【0040】本発明の更に他の射出成形機のエジェクタ
制御方法においては、さらに、前記微小突出し及び微小
戻しはいずれも0.05秒以下の所定時間だけ行われ
る。この場合、所定時間の設定値をほとんど変更する必
要がなくなるので、設定のための作業が不要になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエジェクタ制御方法が適用されるエジ
ェクタ装置の断面図である。
【図2】従来のエジェクタ装置における成形品の突出し
状態を示す図である。
【図3】突出し位置と必要な突出し圧力の関係図であ
る。
【図4】突出し位置と時間の関係図である。
【図5】エジェクタピンの突出し速度と突出し圧力のタ
イムチャートである。
【符号の説明】
17 エジェクタピン 19 リターンスプリング B 突出し開始位置 D 落下位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−305423(JP,A) 特開 昭56−24532(JP,A) 特開 昭62−19422(JP,A) 特開 昭61−195817(JP,A) 特開 昭63−18121(JP,A) 特開 平1−308613(JP,A) 特公 昭60−30535(JP,B2)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)突出し開始位置において突出しを
    開始しエジェクタ部材を前進させ、 (前記突出し開始位置より前方に設定され、成形品
    と金型装置との間に剥離が生じ、成形品の離型開始
    れる離型位置を経て、前記エジェクタ部材を更に前進さ
    前記離型位置より前方に設定され、金型装置から
    成形品を突き落とす落下位置において、前記エジェクタ
    部材に微小振動を与えることによって離型を終了させ、 (d)離型が終了した後、前記エジェクタ部材を後退さ
    せるとともに、 (e)前記微小振動は微小突出し及び微小戻しから成
    り、 (f)前記微小振動が発生させられている間、前記エジ
    ェクタ部材は常時前記離型位置より前方に位置させられ
    ことを特徴とする射出成形機のエジェクタ制御方法。
  2. 【請求項2】 (a)前記出し開位置から離型位置
    までは、突出し圧力制御及び速度制御のいずれか一方に
    よって前記エジェクタ部材を低速で前進させ (b)前記離型位置から落下位置までは、前記エジェク
    タ部材を高速で前進させ請求項1に記載の射出成形機
    のエジェクタ制御方法。
  3. 【請求項3】 (a)前記出し開位置から離型位置
    までは、突出し圧力制御を優先して前記エジェクタ部材
    を前進させ、 (b)前記離型位置から落下位置までは、速度制御を優
    先して前記エジェクタ部材を前進させる請求項1に記載
    の射出成形機のエジェクタ制御方法。
  4. 【請求項4】 前記離型位置を負荷の変化によって検出
    する請求項2又は3に記載の射出成形機のエジェクタ制
    御方法。
  5. 【請求項5】 前記微小突出し及び微小戻しはいずれも
    0.05秒以下の所定時間だけ行われる請求項1に記載
    の射出成形機のエジェクタ制御方法。
JP4271863A 1992-10-09 1992-10-09 射出成形機のエジェクタ制御方法 Expired - Lifetime JP2709005B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4271863A JP2709005B2 (ja) 1992-10-09 1992-10-09 射出成形機のエジェクタ制御方法
TW082108326A TW271419B (ja) 1992-10-09 1993-10-07
DE69334000T DE69334000T2 (de) 1992-10-09 1993-10-08 Spritzgiessmaschine und Verfahren zur Auswerfsteuerung
EP93116318A EP0591983B1 (en) 1992-10-09 1993-10-08 Injection molding machine, and method for controlling ejection therein
KR1019930020967A KR100188563B1 (ko) 1992-10-09 1993-10-09 사출성형기의 이젝터 제어방법
US08/399,584 US5599486A (en) 1992-10-09 1995-03-07 Method for controlling an ejector and injection molding machine
KR1019980032686A KR100190329B1 (en) 1992-10-09 1998-08-12 Method for controlling an ejector and injection molding machine

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4271863A JP2709005B2 (ja) 1992-10-09 1992-10-09 射出成形機のエジェクタ制御方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8307910A Division JP2709053B2 (ja) 1996-11-19 1996-11-19 成形品の飛散防止方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06114897A JPH06114897A (ja) 1994-04-26
JP2709005B2 true JP2709005B2 (ja) 1998-02-04

Family

ID=17505949

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4271863A Expired - Lifetime JP2709005B2 (ja) 1992-10-09 1992-10-09 射出成形機のエジェクタ制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2709005B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3586483B2 (ja) * 1994-10-26 2004-11-10 ファナック株式会社 射出成形機のエジェクト装置
JP2709053B2 (ja) * 1996-11-19 1998-02-04 住友重機械プラスチックマシナリー株式会社 成形品の飛散防止方法
JP6751134B2 (ja) * 2016-03-25 2020-09-02 住友重機械工業株式会社 射出成形機
JP6639997B2 (ja) * 2016-03-31 2020-02-05 住友重機械工業株式会社 射出成形機

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6030535A (ja) * 1983-07-27 1985-02-16 Masuzo Hamamura 金属溶射による耐久性金型の製造方法
JPH04305423A (ja) * 1991-04-01 1992-10-28 Sodick Co Ltd 射出成形機の成形品の突出し方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06114897A (ja) 1994-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0155417B1 (ko) 사출 성형기에 있어서의 성형품 이젝트 방법
JP2780909B2 (ja) 局部加圧式射出成形機
JP2709005B2 (ja) 射出成形機のエジェクタ制御方法
KR100188563B1 (ko) 사출성형기의 이젝터 제어방법
US20090140446A1 (en) Molding machine control apparatus and molding method for molding machine
JP2709053B2 (ja) 成形品の飛散防止方法
JP3222830B2 (ja) ディスク成形装置のゲートカット装置及びゲートカット方法
JP3195121B2 (ja) 射出成形機
JP2000071259A (ja) 成形品突き出し装置および成形品突き出し方法
JP2845356B2 (ja) 射出成形機のエジェクタ制御方法
CA2467432A1 (en) Method for operating injection molding apparatus
JP2941675B2 (ja) 射出成形機のエジェクタ制御方法
JP2857023B2 (ja) 射出成形機のエジェクタ制御方法
JP2951305B2 (ja) 局部加圧式射出成形機
JP3513689B2 (ja) 金型装置及び射出成形方法
JPH09109198A (ja) 射出成形金型
JPH0752205A (ja) 射出成形用金型
JP2891644B2 (ja) 樹脂成形方法および樹脂成形機
JP3077234B2 (ja) 樹脂成形用金型
JPH0521391Y2 (ja)
JPH07323447A (ja) 射出成形機
JPH09290447A (ja) 型締装置の制御方法
JPS5926232A (ja) 射出成形用金型
JP3037932B2 (ja) 射出成形機の制御方法
JP2003266502A (ja) 型開制御装置及びその制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19970930

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081017

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081017

Year of fee payment: 11

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081017

Year of fee payment: 11

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081017

Year of fee payment: 11

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081017

Year of fee payment: 11

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081017

Year of fee payment: 11

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091017

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091017

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101017

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111017

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121017

Year of fee payment: 15

EXPY Cancellation because of completion of term