JP2708439B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、インクジェットプリンタに関する。 ［従来の技術］ インクジェットプリンタにおいては、ノズル内のイン
クが溶剤等が蒸発することにより固形物となり、この固
形物により目詰りを起こしインクを正常に噴射できなく
なることがある。 そこで、従来このような状態になった場合に、この目
詰りを起こした不吐出ノズルの機能回復のためにこの固
形物にクラックを生ぜしめるとか、蒸気をふきつけると
かの試みがなされている。 しかしながら、従来の試みはいずれも不吐出ノズルの
出現を、プリント完了後の紙面から判別し回復動作を行
なわざるを得ないことから、美しい画像を常に得るとい
うことが困難であり、連続自動プリントが出来ないとい
う欠点があった。 また、インク流路壁部に発熱抵抗体を設け、制御信号
に基づきインクを加熱して気泡を生ぜしめ、該気泡圧に
てインクを噴射するようにした、いわゆる電気熱変換方
式のインクジェットプリンタにおいては、不吐出ノズル
の存在を放置したまま駆動することによる発熱抵抗体の
劣化が著しいという問題もあった。 ［発明が解決しようとする問題点］ 本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解消し、常に
美しい画像を得ることができ、発熱抵抗体の劣化も伴わ
ないインクジェットプリンタを提供することにある。 ［問題点を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本発明は、記録媒体に対
し主走査方向に相対的に走査可能なキャリッジと、前記
キャリッジに対し、前記主走査方向と直交する副走査方
向に前記記録媒体を相対的に搬送可能な搬送手段と、前
記キャリッジに搭載され、複数のインク吐出口を備える
記録ヘッドと、前記キャリッジに、前記記録ヘッドに隣
接して搭載されて、前記記録ヘッドと同時に前記主走査
方向に走査され、前記記録ヘッドにより記録されたテス
トパターンを読み取るための読み取り手段と、前記記録
ヘッドにより前記記録媒体に記録を行う記録範囲外に位
置し、テストパターンを前記記録媒体とは異なるテスト
記録用媒体に記録するためのテスト記録部と、を備える
ことを特徴とする。 ［作 用］ 本発明によれば、通常の記録の前に、テスト記録部に
おいて、所定の周期でもってテストパターンの記録が通
常の記録媒体とは異なるテスト記録用媒体に行われる。 そして、このテストパターンの記録を、記録直後に、
キャリッジに記録ヘッドに隣接して搭載された読み取り
装置で読み取り、正常記録パターンと比較することによ
って、不吐出ノズルの検出が行われる。 従って、読み取り動作に伴う記録の中断や、記録媒体
の交換による記録の遅延がなく、また、記録ヘッドと読
み取り手段の位置合わせの精度が高く、読み取り精度が
高い。 ［実施例］ 以下、本発明の実施例を添附図面を参照しつつ説明す
る。 第１図は、本発明の一実施例を示す斜視図であり、１
は印字部で本例では３個のプラテン２を有し、通常の記
録用紙３が配置される。４はテスト印字部で１個のプラ
テン５を有し、テスト印字用ロール紙６が配置される。
７は回復手段であり、周知の吸引タイプのものである。
８は、後述するインクジェットヘッド９および光学的読
取り装置10を搭載したキャリッジで、レール11に案内さ
れ、モータ13に駆動される無端ベルト12に固着される。 第２図にインクジェットヘッド９および光学的読取装
置10の詳細を示し、インクジェットヘッド９は各色毎の
ヘッド9Y（イエロー）,9M（マゼンタ）,9C（シアン）,9
B（ブラック）を備え、各ヘッドは縦方向に複数個（例
えば128個）の吐出口を有している。光学的読取り装置1
0はCCD（チャージカップルドデバイス）等で構成され、
本例では、ノズル４個に１個のCCDを対応させている。 尚、印字動作，読取り動作，回復動作等を行なうため
のハードウェア回路は、既存の公知技術によって容易に
実現可能であるため、それぞれの回路構成は特に図示説
明は省略する。 次に本実施例の動作を、第３図に制御手段の一例とし
て示すフローチャートを参照しつつ説明する。 まず、所定の周期で発生されるテスト印字信号がステ
ップS1にて検出されると、ステップS2においてテストパ
ターンが記憶装置に読み込まれる。このテストパターン
としては、例えば、１つのヘッドについて４個のノズル
おきに５ドット印字を行ない、順次１吐出口づつずらし
ていくこととする。そして、ステップS3にてテスト印字
部４にキャリッジ８を位置させテスト印字を実行する。
テスト印字の結果はステップS4において光学的読取り手
段10によって読取り記憶装置に読み込ませる。 しかして、ステップS5に進み、読取ったパターンが前
述のテストパターンである正常パターンと同一であるか
否かが判断される。 もし、同一と判断されれば不吐出の吐出口は存在しな
いということであるからステップS6に進み、通常の印字
動作を開始する。逆に、同一でないときには、不吐出の
吐出口が存在するので、ステップS7に移りキャリッジ８
を回復手段７の位置迄移動させ、ステップS8で回復動作
を行なわせる。この回復動作の後は、再びステップS3に
移り再度テスト印字から動作を繰返す。 尚、テスト印字信号は、前述の如く所定の周期毎に発
するようにするが、使用するインクの種類に応じてその
周期を異ならせるか、あるいはプリンタの使用年数，イ
ンクの鮮度等に応じ次第に周期を短期間になるよう設定
するとかしてもよいことはいうまでもない。 ［発明の効果］ 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、読
み取り手段が記録ヘッド隣接しているので、テストパタ
ーンの記録直後に読み取りが可能であり、しかも、読み
取り手段がキャリッジに搭載されて記録ヘッドと同時に
走査されるので、テストパターンの記録動作を行いなが
ら読み取り動作を行うことができ、かつ、通常の記録媒
体と異なるテスト記録用媒体に記録されるので、記録媒
体の交換という煩わしい作業を必要とせず、テストパタ
ーンに異常がない場合にテストパターンの記録・読み取
り動作とその後に続く本来の記録動作を連続化すること
ができ、記録が遅延しない。また、記録ヘッドと読み取
り手段とが隣接して同時に走査されるので、駆動条件が
同じであり、両者の対応関係が正確で読み取り精度が極
めて高い。さらに、専用紙を用いた場合でも、テストパ
ターン記録後は時間の経過によりインクがにじみ、読み
取り精度に悪影響を与えるおそれがあるが、テストパタ
ーン記録直後の読み取りが可能となり、インクのにじみ
の影響を受けない高い読み取り精度を可能とする。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の一実施例を示す斜視図、 第２図は本発明の一実施例のインクジェットヘッド部を
拡大して示す斜視図、 第３図は本発明の一実施例の制御手順の一例を示すフロ
ーチャートである。 １……印字部、 ４……テスト印字部、 ７……回復手段、 ８……キャリッジ、 ９……インジェットヘッド、 10……読取り手段。

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 １．記録媒体に対し主走査方向に相対的に走査可能なキ
   ャリッジと、 前記キャリッジに対し、前記主走査方向と直交する副走
   査方向に前記記録媒体を相対的に搬送可能な搬送手段
   と、 前記キャリッジに搭載され、複数のインク吐出口を備え
   る記録ヘッドと、 前記キャリッジに、前記記録ヘッドに隣接して搭載され
   て、前記記録ヘッドと同時に前記主走査方向に走査さ
   れ、前記記録ヘッドにより記録されたテストパターンを
   読み取るための読み取り手段と、 前記記録ヘッドにより前記記録媒体に記録を行う記録範
   囲外に位置し、テストパターンを前記記録媒体とは異な
   るテスト記録用媒体に記録するためのテスト記録部と、 を備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。