JP2706870B2 - 吸収冷温水機の冷房制御装置 - Google Patents

吸収冷温水機の冷房制御装置

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JP2706870B2
JP2706870B2 JP4082302A JP8230292A JP2706870B2 JP 2706870 B2 JP2706870 B2 JP 2706870B2 JP 4082302 A JP4082302 A JP 4082302A JP 8230292 A JP8230292 A JP 8230292A JP 2706870 B2 JP2706870 B2 JP 2706870B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸収冷温水機の冷房制
御方法及び装置に係り、特に冷房運転開始時に蒸発器の
冷媒温度の低下による運転不能状態を回避できる吸収冷
温水機の冷房制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の吸収冷温水機は、高温の熱エネ
ルギーを直接消費することにより冷凍作用等を行なわせ
る装置として提供されている。
【0003】図6は、かかる従来の吸収冷温水機を示す
系統図である。
【0004】図6において、吸収器111の稀溶液は、
溶液ポンプ113により加圧されて、低温熱交換器11
5・高温熱交換器117で熱交換した後に高温再生器1
19に供給される。高温再生器119においてバーナー
(図示せず)により加熱された溶液は分離器121に入
り、分離器121において冷媒蒸気と一次濃溶液とに分
離される。分離器121で分離された一次濃溶液は、高
温熱交換器117で稀溶液と熱交換した後、低温再生器
123でさらに加熱されて濃液となり、低温熱交換器1
15を経由して吸収器111の内部の上部に設置された
濃液分配器124に供給される。この濃液分配器124
に供給された濃液は、濃液分配器124により冷却管1
27に分配滴下される。この濃液は、冷却管127の表
面を流下しながら冷媒蒸気を吸収する。このとき発生す
る吸収熱は、吸収冷却管127を流れる冷却水により除
去される。
【0005】また、分離器121で発生した冷媒蒸気は
低温再生器123に導かれ、ここで一次濃溶液を再度加
熱して熱交換した後に凝縮器125に導かれる。低温再
生器123で一次濃溶液から発生した蒸気も凝縮器12
5に導かれる。この凝縮器125の内部には凝縮冷却管
129が設けてあり、この凝縮冷却管129に流れる冷
却水と熱交換を行って凝縮熱を放熱することにより、冷
媒蒸気が冷却されて凝縮液化される。前記凝縮器125
において液化された冷媒液は、蒸発器133の冷媒分配
器134に導かれる。この冷媒分配器134内の冷媒液
は、冷媒分配器134により蒸発器伝熱管135に散布
されて蒸発し、蒸発器伝熱管135に流れる水から蒸発
潜熱を奪う。これにより、蒸発器伝熱管135から冷水
137を得ることができ、この冷水137で冷房等を行
うことができる。
【0006】ところで、上述した吸収冷温水機の場合、
吸収冷却管127を流れる冷却水の温度が低くなり、吸
収力がある状態の運転にあっては、冷媒の凍結及び溶液
の晶析等の問題が発生して運転が不能になることがあ
る。このため、冷媒の凍結及び溶液の晶析等を回避する
ために蒸発器冷媒温度による制御が取られている。
【0007】 図6において、上記冷媒の凍結及び溶液
の晶析等を回避するために蒸発器冷媒温度による制御を
行なう制御系は次のように構成されている。すなわち、
濃溶液管139と吸収器111の下部との間はバイパス
管141で連通されており、このバイパス管141には
濃液バイパス弁143が設けてある。濃液バイパス弁1
43が開放することにより濃溶液管139から吸収器1
11の下部に濃液が供給され、濃液バイパス弁143の
閉止で濃液の供給が停止する。また、冷媒分配器134
と濃溶液管139との間は導管147で連通されてい
る。この導管147の途中には冷媒凍結防止弁145が
設けてある。冷媒凍結防止弁145が開放することによ
り冷媒分配器134に濃溶液管139から濃液が供給さ
れ、冷媒凍結防止弁145の閉止で濃液の供給が停止す
る。また、冷媒分配器134には、冷媒温度を検出する
冷媒温度センサー149を配設されており、この冷媒温
度センサー149からの検出信号が制御装置151に入
力されている。制御装置151は、前記冷媒温度センサ
ー149からの検出信号による温度が三つの基準(図7
参照)のどこに入っているかで、前記濃液バイパス弁1
、冷媒凍結防止弁145、または溶液ポンプ113
等をそれぞれ駆動制御する。
【0008】図7は蒸発器冷媒温度に応じて濃液バイパ
ス弁、冷媒凍結防止弁、溶液ポンプを運転制御する際の
基準の説明図であり、図7(a)が濃液バイパス弁の開
閉制御の温度基準、図7(b)が冷媒凍結防止弁の開閉
制御の温度基準、図7(c)が溶液ポンプ等冷凍機の運
転制御の温度基準を示したものである。図8は従来の制
御系の動作を説明するためのタイムチャートである。図
9は同従来の制御系の動作を説明するためのフローチャ
ートである。
【0009】まず、冷房運転がオン(ON)となると
(ステップS900)、制御装置151により、直ちに
冷媒温度センサー149からの検出信号による温度を図
7(a)の運転基準に照らして調べられる(ステップS
901)。ここで、その温度が3〔度C〕以上であると
制御装置151により検知されると(ステップS90
1;ON)、制御装置151から濃液バイパス弁143
及び冷媒凍結防止弁145を閉じる指令を出力するとと
もに図示しないバーナーの燃焼を開始させ(ステップS
902)、再び図7(a)の運転基準に基づく温度の判
断(ステップS901)に戻る。そして、図8の時刻t
80〜t83の期間については、上述した温度の判断(ステ
ップS901)、濃液バイパス弁143及び冷媒凍結防
止弁145を閉じて燃焼を継続させる指令の出力(ステ
ップS902)の処理を繰り返すことになる。
【0010】これらの処理(ステップS901、S90
2)を継続してゆくと、高温再生器119からの溶液温
度が徐々に上昇する。この検出温度は図示しないセンサ
ーにより制御装置151に入力されているおり、時刻t
81で例えば122〔度C〕に達すると、制御装置151
により溶液ポンプ113が運転されるが、その温度が安
定するまで溶液ポンプ113はオンオフ運転される。そ
して、高温再生器119からの溶液温度が安定してきた
時点で(時刻t82)、溶液ポンプ113は連続運転とさ
れる。
【0011】これにより、吸収冷温水機の溶液循環サイ
クルが形成される。そして、吸収冷却管127を流れる
冷却水の温度が低く、吸収力がある状態の運転の場合、
時刻t83において、制御装置151により冷媒温度セ
ンサー149からの検出信号による冷媒温度が例えば2
〔度C〕以下になったと図7(a)の運転基準を照らし
て検知されると(ステップS901;OFF)、制御装
置151から濃液バイパス弁143に対し弁開放指令が
だされる(ステップS903)。これにより、濃液バイ
パス弁143は、開放される。この指令を出力した制御
装置151は、直ちに再び冷媒温度センサー149から
の検出信号による冷媒温度が1〔度C〕以下かを図7
(b)の運転基準に照らして判断し(ステップS90
4)、これが1〔度C〕以下でないと判断されたときに
(ステップS904;ON)、冷媒凍結防止弁145を
閉止指令を出すとともに燃焼継続指令を出力して(ステ
ップS905)、再び図7(a)の運転基準に基づく温
度の判断(ステップS901)に戻る。図8の時刻t8
3〜t84の期間は、制御装置151はステップS90
1−S903−S904−S905−S901の処理を
繰り返す。
【0012】制御装置151がステップS901−S9
03−S904−S905−S901の処理を繰り返す
中で、図8の時刻t84に達すると、冷媒温度センサー1
49からの検出信号による冷媒温度が例えば1〔度C〕
以下に達したと制御装置151により検知されると(ス
テップS904;OFF)、制御装置151は図7
(b)の運転基準に照らし、冷媒凍結防止弁145に対
して弁開放指令を出力する(ステップS906)。これ
により、冷媒凍結防止弁145が開放されることにな
り、濃溶液管139から濃液が冷媒分配器134に供給
されることになり、冷媒分配器134における冷媒温度
の下降が停止して運転を継続することができることにな
る。
【0013】そして、制御装置151は、冷媒温度セン
サー149からの検出信号による冷媒温度が例えば−2
〔度C〕以下に達したか否かの判定を行う(ステップS
907)。制御装置151により冷媒温度が−2〔度
C〕でないと判定されると(ステップS900;O
N)、燃焼を継続して(ステップS908)、図7
(a)の運転基準に基づく冷媒温度の判定(ステップS
901)に戻る。図8の時刻t85に達するまでは、制御
装置151では、ステップS901−S903−S90
4−S906−S907−S908−S901の処理を
繰り返す。
【0014】この処理を繰り返しているときに、冷却水
温度が低く或いは冷房負荷が小さくて、さらに冷媒温度
が低下し、図8の時刻t85に達したときに、冷媒温度セ
ンサー149からの検出信号による冷媒温度が−2〔度
C〕に達したと制御装置151により検知されると(ス
テップS907;OFF)、安全を図るために燃焼及び
溶液ポンプ113を停止している(ステップS90
9)。
【0015】このように上述した従来の制御系は動作を
することになる。そして、上述した制御系にあっては、
冬季冷房のように冷却水温度が非常に低い状態から冷凍
運転を立ち上げるときには、制御装置151により、上
記図9のフローチャートが実行されて、上記と同様な処
理が実行されるが、直ぐにステップS901−S903
−S904−S906−S907−S909−S901
の処理が実行されることになり、燃焼の停止及び溶液ポ
ンプ113の運転停止(ステップS909)となり復帰
が困難となる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】このように燃焼の停止
及び溶液ポンプ113の運転停止(ステップS909)
が実行されてしまった場合、運転を復帰するには、冷媒
凍結弁から温度の高い濃液を冷媒分配器134に導いて
冷媒温度を上昇させるしか方法がないが、上述した従来
の制御系にあっては、冷房運転停止で溶液ポンプ113
が停止しており、かつ運転立ち上がりで溶液流量が少な
い状態では、濃液バイパス弁143が開いていることか
ら、全ての濃液がバイパスされてしまい、冷媒凍結防止
弁145が開いていても濃液を冷媒分配器134に導く
ことができず、運転復旧ができないという欠点があっ
た。
【0017】本発明は、上述した点に鑑み、冷却水温度
が低いような場合にも冷房運転を可能にした吸収冷温水
機の冷房制御方法及び装置を提供することを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の吸収冷温水機の冷房制御方法は、吸収器の
溶液を溶液ポンプで再生器に導き、再生器で溶液を加熱
して加熱溶液から冷媒蒸気と濃液とに分離し、濃液を吸
収器に導くとともに、冷媒蒸気を凝縮器に導いて液化
し、この液化した冷媒を蒸発器に導いて蒸発させ、この
冷媒蒸気を前記吸収器で溶液に吸収させる吸収冷凍機の
冷房制御方法において、吸収冷温水機の冷房時に、冷却
水温度が所定の温度に達するまで、濃溶液を吸収器下部
にバイパスさせることを特徴とするものである。
【0019】また、同様の目的を達成するために、本発
明の吸収冷温水機の冷房制御装置は、吸収器の溶液を溶
液ポンプで再生器に導き、再生器で溶液を加熱し、加熱
溶液から冷媒蒸気と濃液とに分離し、濃液を吸収器内に
導くとともに、冷媒蒸気を凝縮器に導いて液化し、この
液化した冷媒を蒸発器に導いて蒸発させ、この冷媒蒸気
を前記吸収器で溶液に吸収させる吸収冷凍機と、前記濃
液を前記吸収器の下部にバイパスさせるバイパス管に設
けた濃液バイパス弁と、前記濃液を蒸発器内の冷媒分配
器に導く導管に設けた冷媒凍結防止弁と、前記蒸発器内
の冷媒温度を検出する冷媒温度センサーと、この冷媒温
度センサーからの検出温度に応じて前記濃液バイパス
弁、冷媒凍結防止弁の開閉を制御する制御装置とからな
る吸収冷温水機の冷房制御装置において、冷却水温度を
検出する冷却水温度検出センサーと、バイパス指令によ
り吸収器の濃液分配器へ送る全ての濃溶液を吸収器下部
にパイパスさせるバイパス手段とを備え、前記制御装置
を、冷却水温度検出センサーからの冷却水温度信号を所
定の基準値と比較し、前記冷却水温度信号が所定の基準
値より下回っているときに前記パイパス手段にバイパス
指令を出力できるように構成したことを特徴とするもの
である。
【0020】
【作用】上記吸収冷温水機の冷房制御方法では、冷却水
の温度が吸収冷温水機に入熱することにより高温化して
ゆく点を着目して、冷却水が所定の温度に達するまで
は、溶液を吸収器と高温再生器の間を循環させておき、
冷却水温度が所定の温度に達した後に本来の冷房運転に
戻すようにしている。
【0021】上記吸収冷温水機の冷房制御装置では、冷
却水の温度が吸収冷温水機に入熱することにより高温化
してゆく点を着目し、冷却水温度を検出する冷却水温度
検出センサーを設けるとともに、溶液を全て吸収器の下
部へ戻すためのバイパス手段を設け、かつ冷却水温度検
出センサーからの検出信号による温度が所定の値に達す
るまでは上記バイパス手段を開放する指令を制御装置か
ら出力することにより、上記方法を実現できるようにし
たものである。
【0022】
【実施例】以下、本発明について図示の実施例に基づい
て説明する。
【0023】図1は、本発明の吸収冷温水機及びその冷
房制御装置の実施例を示す系統図である。
【0024】図1において、吸収器1の下部は溶液ポン
プ3の吸い込み側に連通され、また溶液ポンプ3の吐き
出し側は低温熱交換器5・高温熱交換器7を介して高温
再生器9に連通されており、吸収器1の稀溶液を溶液ポ
ンプ3により加圧して低温熱交換器5・高温熱交換器7
で熱交換した後に高温再生器9に供給されるようにして
ある。高温再生器9は分離器11に連通されており、高
温再生器9においてバーナー(図示せず)により加熱さ
れた溶液が分離器11に入り、分離器11で冷媒蒸気と
一次濃溶液とに分離されるようにしてある。分離器11
は高温熱交換器7を介して低温再生器13に連通されて
おり、分離器11で分離された一次濃溶液を高温熱交換
器7で稀溶液と熱交換した後、低温再生器13に供給さ
れるようにしてある。また、低温再生器13は低温熱交
換器5を介して吸収器11の内部の上部に設置された濃
液分配器14に連通されており、低温再生器13で濃縮
した濃液を低温熱交換器5で熱交換した後に濃液分配器
14に供給されるようにしてある。その濃液は濃液分配
器14により冷却管17の表面に分配滴下される。この
濃液は、冷却管17の表面を流下しながら冷媒蒸気を吸
収する。このとき発生する吸収熱は、冷却管17を流れ
る冷却水により除去される。
【0025】また、分離器11は低温再生器13を介し
て凝縮器15に連通されており、分離器11で発生した
冷媒蒸気を低温再生器13に導き、低温再生器13で一
次濃溶液を再度加熱した後に凝縮器15に導かれるよう
にしてある。また、低温再生器13の上部は凝縮器15
に連通されており、低温再生器13で一次濃溶液から発
生した蒸気も凝縮器15に導かれるようにしてある。こ
の凝縮器15の内部には凝縮冷却管19が設けてあり、
前記冷媒蒸気が前記凝縮冷却管19に流れる冷却水と熱
交換を行い凝縮熱を奪われることにより、冷媒蒸気が冷
却されて凝縮液化される。前記凝縮器15は蒸発器23
の上部に設けた冷媒分配器24と連通されており、凝縮
器15において液化された冷媒液を蒸発器23内の冷媒
分配器24に供給する。この冷媒液は、冷媒分配器24
により蒸発器伝熱管25に散布されて蒸発し、蒸発器伝
熱管25に流れる水から蒸発潜熱を奪う。これにより、
蒸発器伝熱管25から冷水27を得ることができ、この
冷水27で冷房等を行うことができる。
【0026】一方、図1において、冷媒の凍結及び溶液
の晶析等を回避するために蒸発器冷媒温度による制御を
行なう制御系は、次のように構成されている。すなわ
ち、濃溶液管39と吸収器1の下部との間はバイパス管
41で連通されており、このバイパス管41には濃液バ
イパス弁43が設けてある。濃液バイパス弁43が開放
することにより濃溶液管39から吸収器1の下部に濃液
が供給され、濃液バイパス弁43の閉止で濃液の供給が
停止する。また、冷媒分配器24と濃溶液管39との間
は導管47で連通されており、この導管47の途中には
冷媒凍結防止弁45が設けてある。冷媒凍結防止弁45
が開放することにより冷媒分配器24に濃溶液管39か
ら濃液が供給され、冷媒凍結防止弁45の閉止で濃液の
供給が停止する。また、冷媒分配器24には、冷媒温度
を検出する冷媒温度センサー49を配設されており、こ
の冷媒温度センサー49からの検出信号が制御装置51
に入力されている。さらに、濃溶液管39と吸収器1と
の間にはバイパス手段53が連通されており、バイパス
手段53のバイパス指令により濃溶液管39の溶液が全
て吸収器1の下部に供給され、または閉止指令により溶
液が供給されないようにしてある。このバイパス手段5
3は、濃溶液管39と吸収器1の下部とを連通する配管
55と、この配管55の中間に設けた全濃液バイパス弁
57とから構成されている。さらに、冷却管17に供給
される配管部分には、冷却水温度を検出できる冷却水温
度検出センサー59が設けてある。前記冷媒温度センサ
ー49及び冷却水温度検出センサー59からの検出信号
は、制御装置51に入力される。制御装置51は、前記
冷却水温度検出センサー59からの検出信号による温度
が一つの運転基準(図3(a)参照)のどこに入ってい
るかでバイパス手段53の全濃液バイパス弁57の開閉
を制御し、かつ冷媒温度センサー49からの検出信号に
よる温度が三つの基準(図3(b)〜図3(d)を参
照)のどこに入っているかで、前記濃液バイパス弁4
1、冷媒凍結防止弁45、または溶液ポンプ3等をそれ
ぞれ駆動制御できるようになっている。
【0027】図2は制御装置の詳細構成を示すブロック
図であり、制御装置51は、処理装置、記憶装置を一体
化した中央演算処理装置(CPU)511と、このCP
U511にデータを入力するセンサー入力部512と、
このCPU511からの指令を出力する出力部513と
からなる。冷媒温度センサー49からの検出信号及び冷
却水温度検出センサー59からの検出信号はセンサー入
力部512に供給されると、センサー入力部512にお
いてデジタル信号に変換されてセンサー入力部512に
供給される。また、CPU511は、センサーからの検
出信号と上述したような図3(a)〜図3(d)の運転
基準に基づいて駆動指令を形成し、その指令を出力部5
13を介して、全濃液バイパス弁57、濃液バイパス弁
43、冷媒凍結防止弁45、あるいは溶液ポンプ3(バ
ーナーの運転)等に出力する。
【0028】このように構成された実施例を図1及び図
2を基に図3〜図5を参照して以下に説明する。
【0029】図3は上述した運転基準を示す説明図であ
って、図3(a)が全濃液バイパス弁57の運転基準
を、図3(b)が濃液バイパス弁43の運転基準を、図
3(c)が冷媒凍結防止弁45の運転基準をそれぞれ示
しており、各図において横軸に温度が、縦軸に開閉ある
いは運転のオンオフが取られている。なお、図3では温
度が上昇するときと下降するときで基準温度がことなる
が、これはハンチングを起こさせないようするためであ
る。
【0030】図4は、本発明の実施例の作用を説明する
ためのタイムチャートである。図5は、同実施例の作用
を説明するためのフローチャートである。
【0031】まず、冷房運転がオンとなると(図4の時
刻t10、ステップS500)、冷却水温度検出センサー
59からの検出信号を制御装置51に取込む。制御装置
51は、冷却水温度検出センサー59からの検出信号に
よる温度が基準値T1以下であると(図3(a)参照、
図4の時刻t10、ステップS501;OFF)、バイパ
ス手段53の全濃液バイパス弁57を開放させ(ステッ
プS502)、かつ濃液バイパス弁43及び冷媒凍結防
止弁45を閉じる指令を出力するとともに図示しないバ
ーナーの燃焼を開始させ(ステップS503)、再びス
テップS501に戻る。制御装置51は、図4の時刻t
10〜tT1までの期間、この処理の繰り返しを実行する
(ステップS501〜S503)。
【0032】これらの処理(ステップS501〜S50
3)を継続してゆくと、高温再生器9からの溶液温度が
徐々に上昇する(図4の時刻t10〜t11)。この検出温
度は図示しないセンサーにより制御装置51に入力され
ているおり、時刻t11で例えば122〔度C〕に達する
と、制御装置51により溶液ポンプ3が運転されるが、
その温度が安定するまで溶液ポンプ3はオンオフ運転さ
れる(図4の時刻t11〜t12)。そして、高温再生器9
からの溶液温度が安定してきた時点以降(時刻t12
〜)、溶液ポンプ3は連続運転とされる。図4の時刻t
12〜tT1の期間も制御装置51は図5に示すフローチャ
ートの処理(ステップS501〜S503)を繰り返し
実行する。これにより、吸収器1における吸収がほとん
どなくなるため、冷媒温度センサー49からの検出信号
による温度の低下がなくなり冷房運転が行なわれる。
【0033】ここで、吸収器1における放熱はないが、
凝縮器15では冷媒蒸気が凝縮することによる放熱があ
るため、凝縮冷却管19を流れる冷却水温度は上昇する
ことになる。そして、制御装置51により、時刻tT1に
おいて冷却水温度検出センサー59からの検出信号によ
る検出温度が図3(a)の運転基準の基準温度T1より
上昇したと検出されると(ステップS501;ON)、
制御装置51からバイパス手段53の全濃液バイパス弁
57を閉じる指令が出力される(ステップS504)。
これにより、全濃液バイパス弁57は閉じることにな
る。
【0034】そして、制御装置51は、直ちに冷媒温度
センサー49からの検出信号による温度を図3(b)の
運転基準に照らして調べられる(ステップS505)。
ここで、その温度が3〔度C〕以上であると制御装置5
1により検知されると(ステップS505;ON)、制
御装置51から濃液バイパス弁43及び冷媒凍結防止弁
45を閉じる指令を出力するとともに図示しないバーナ
ーの燃焼を継続させ(ステップS506)、再び図3
(a)の運転基準に基づく温度の判断(ステップS50
1)に戻る。
【0035】これらの処理(ステップS501、S50
4、S505、S506)を継続してゆくと、時刻t13
において、制御装置51により冷媒温度センサー49か
らの検出信号による冷媒温度が例えば2〔度C〕以下に
なったと図3(b)の運転基準を照らして検知されると
(ステップS505;OFF)、制御装置51から濃液
バイパス弁43に対し弁開放指令がだされる(ステップ
S507)。これにより、濃液バイパス弁43は、開放
される。これにより、吸収器1での吸収能力が低下す
る。
【0036】このような状態で、制御装置51は、再び
冷媒温度センサー49からの検出信号による冷媒温度が
1〔度C〕以下かを図3(c)の運転基準に照らして判
断し(ステップS508)、これが1〔度C〕以下でな
いと判断されたときに(ステップS508;ON)、冷
媒凍結防止弁45を閉止指令を継続して出力するととも
に燃焼継続指令を出力して(ステップS509)、再び
図3(a)の運転基準に基づく温度の判断(ステップS
501)に戻る。図4の時刻t13〜t14の期間は、制御
装置51はステップS501−S504−S505−S
507−S508−S509−S501の処理を繰り返
す。
【0037】このように吸収器1での吸収能力を低下さ
せたのにもかかわらず、冷媒温度センサー49からの検
出信号による温度が図3(c)の運転基準の1〔度C〕
以下に達したときには((図3の時刻t14、ステップS
508;OFF)、制御装置51からは冷媒凍結防止弁
45を開放する指令が出力される(ステップS51
0)。これにより、冷媒凍結防止弁45が開放して導管
47を通して濃液が冷媒分配器24に供給される。つい
で、制御装置51は、冷媒温度センサー49からの検出
信号による冷媒温度が−2〔度C〕以下になっていない
か判定し(ステップS511)、この場合冷媒温度が−
2〔度C〕以下になっていないので(ステップS51
1;ON)、燃焼を継続させて(ステップS512)、
再び図3(a)の運転基準に基づく温度の判断(ステッ
プS501)に戻る。図4の時刻t14〜t15の期間は、
制御装置51はステップS501−S504−S505
−S507−S508−S510−S511−S512
−S501の処理を繰り返す。
【0038】上述の処理(ステップS501−S504
−S505−S507−S508−S510−S511
−S512−S501)の途中で、冷媒温度センサー4
9からの検出信号による温度が図3(c)における例え
ば2〔度C〕に達したとすると(図4の時刻t15、ステ
ップS508;ON)、制御装置51は冷媒凍結防止弁
45を閉じる指令を出すとともに燃焼継続の指令を出力
して(ステップS509)、再び図3(a)の運転基準
に基づく温度の判断(ステップS501)に戻る。ま
た、図4の時刻t15〜t16の期間は、制御装置51はス
テップS501−S504−S505−S507−S5
08−S509−S501の処理を繰り返す。
【0039】上述の処理(ステップS501−S504
−S505−S507−S508−S509−S50
1)の途中で、冷媒温度センサー49からの検出信号に
よる温度が図3(b)における例えば3〔度C〕に達し
たとすると(図4の時刻t16、ステップS505;O
N)、制御装置51は冷媒凍結防止弁45及び濃液バイ
パス弁43を閉じる指令を出すとともに燃焼継続の指令
を出力して(ステップS506)、再び図3(a)の運
転基準に基づく温度の判断(ステップS501)に戻
る。
【0040】以後、通常の冷房運転に移行することにな
る。
【0041】本発明の実施例は、上述したように動作
し、冷却水の温度が低くても確実に冷房運転を立ち上げ
ることができる。
【0042】なお、上述した実施例では、冷却水につい
てクーリングタワーを使用したクローズドシステムを適
用し、冷却水温度検出センサー59を冷却管17の入口
部に設けたが、このようなクローズドシステムの場合に
は冷却水の温度を検出できる部署ならどこでもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明の吸収冷温水
機の冷房制御方法によれば、冷却水の温度が低い場合で
あっても、運転停止や冷媒液の晶析の発生をなくし円滑
な冷房運転の立ち上げができる効果がある。
【0044】また、本発明の吸収冷温水機の冷房制御装
置によれば、冷却水の温度が低い場合であっても、運転
停止や冷媒液の晶析の発生をなくし円滑な冷房運転の立
ち上げができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸収冷温水機の冷房制御装置の実施例
を示す系統図である。
【図2】同実施例で使用する制御装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図3】同吸収冷温水機の冷房制御装置の実施例で使用
する運転基準の説明図である。
【図4】本発明の吸収冷温水機の冷房制御方法の実施例
を説明するためのタイミングチャートである。
【図5】同吸収冷温水機の冷房制御方法の実施例を説明
するためのフローチャートである。
【図6】従来の吸収冷温水機の冷房制御装置の系統図で
ある。
【図7】従来装置で使用する運転基準の説明図である。
【図8】従来装置の動作を説明するためのタイミングチ
ャートである。
【図9】従来装置の動作を説明するためのフローチャー
トである。
【符号の説明】
1 吸収器 3 溶液ポンプ 5 低温熱交換器 7 高温熱交換器 9 高温再生器 11 分離器 13 低温再生器 15 凝縮器 17 冷却管 19 凝縮冷却管 23 凝縮器 25 蒸発器伝熱管 39 濃溶液管 41 バイパス管 43 濃液バイパス弁 45 冷媒凍結防止弁 47 導管 49 冷媒温度センサー 51 制御装置 53 バイパス手段 55 配管 57 全濃液バイパス弁 59 冷却水温度検出センサー

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸収器の溶液を溶液ポンプで再生器に導
    き、再生器で溶液を加熱し、加熱溶液から冷媒蒸気と濃
    液とに分離し、濃液を吸収器に導くとともに、冷媒蒸気
    を凝縮器に導いて液化し、この液化した冷媒を蒸発器に
    導いて蒸発させ、この冷媒蒸気を前記吸収器で溶液に吸
    収させる吸収冷凍機と、 前記濃液を前記吸収器の下部にバイパスさせるバイパス
    管に設けた濃液バイパス弁と、 前記濃液を蒸発器内の冷媒分配器に導く導管に設けた冷
    媒凍結防止弁と、 前記蒸発器内の冷媒温度を検出する冷媒温度センサー
    と、 この冷媒温度センサーからの検出温度に応じて前記濃液
    バイパス弁、冷媒凍結防止弁の開閉を制御する制御装置
    とからなる吸収冷温水機の冷房制御装置において、 冷却水温度を検出する冷却水温度検出センサーと、 バイパス指令により吸収器の濃液分配器へ送る全ての濃
    溶液を吸収器下部にパイパスさせるバイパス手段とを備
    え、 前記制御装置は、冷却水温度検出センサーからの冷却水
    温度信号を所定の基準値と比較し、前記冷却水温度信号
    が所定の基準値より下回っているときに前記パイパス手
    段にバイパス指令を出力できるように構成したことを特
    徴とする吸収冷温水機の冷房制御装置。
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