JP2706754B2 - アスファルト改質剤及びアスファルト組成物 - Google Patents

アスファルト改質剤及びアスファルト組成物

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JP2706754B2 JP5320989A JP32098993A JP2706754B2 JP 2706754 B2 JP2706754 B2 JP 2706754B2 JP 5320989 A JP5320989 A JP 5320989A JP 32098993 A JP32098993 A JP 32098993A JP 2706754 B2 JP2706754 B2 JP 2706754B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アスファルト改質剤及
びアスファルト組成物に関し、詳しくはアスファルトへ
の溶解性に優れ、流動わだち及び摩耗を著しく改善する
アスファルト組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】舗装用アスファルトにおいて感温性、強
度、接着性等の改良を図る目的に種々の添加剤が配合さ
れている。たとえば天然ゴムやスチレン・ブタジエンゴ
ム、クロロプレンゴム等のゴム系改質剤、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等の樹脂系改質剤が挙げられる。こ
のような改質剤をアスファルトに配合することにより得
られる組成物の機械的特性は向上する。
【0003】しかしアスファルトとの相溶性に劣り均一
な組成物を得るには高温加熱下での長時間攪拌を要す
る。このため改質剤やアスファルトの変性が問題とな
る。また動的安定度、摩耗量、タフネス・テナシティと
の相関のある60℃粘度が低く高速道路等のより優れた
強度、耐流動わだち性、耐摩耗性が要求される用途には
十分であるとはいえない。該改質剤の使用量を増加すれ
ば60℃粘度は高くなるが、アスファルトへの溶解時間
が著しく長くなり、また、高温での粘度も大幅に高くな
り流動特性に問題を生じる。さらに、アスファルト中の
不溶解成分(アスファルテン)の分散性が劣るためアス
ファルト組成物の接着性が不十分で、しかも、アスファ
ルトの相違による改質効果の差が大きく目的性状を得る
には、アスファルト毎に検討する必要がある。強度、耐
摩耗性等を改善する目的でオレフィンやビニル芳香族化
合物と共役ジエン化合物のブロック共重合体にカルボキ
シル基を導入した変性オレフィンを用いる方法(特開昭
60−158256号、特公昭62−61615号)が
提案されている。しかしながらこの方法でも、上記特性
の改善が十分でなく、さらなる改善が望まれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、流動特性、分散性、アスファルトへの溶解性に優
れ、耐流動わだち性、耐摩耗性を改善するアスファルト
改質剤、及びそれを配合したアスファルト組成物を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記改質
剤のもつ本質的問題点を改良すべく鋭意検討した結果、
本発明を完成した。すなわち本発明は、酸性基を有する
油溶性重合体(A)と塩基性基を有する油溶性重合体
(B)とからなることを特徴とするアスファルト改質
剤;及び上記改質剤を配合して得られるアスファルト組
成物である。
【0006】本発明において油溶性重合体(A)として
好ましくは、オレフィン(例えば炭素数が2〜20のα
−オレフィン);共役ジエン(例えばブタジエン、イソ
プレン、1,3−ペンタジエン);ビニル芳香族(例え
ばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン);
ビニルエステル(例えば酢酸ビニル);(メタ)アクリ
レート(例えばアルキル鎖炭素数が1〜28のアルキル
(メタ)アクリレート)からなる群から選ばれるモノマ
ー(C)単位と酸性基含有モノマー(D)単位を必須構
成単位とする油溶性共重合体が挙げられ、(C)は単独
でも2種以上併用してもかまわない。特に好ましくはエ
チレン及び/またはプロピレンと(D)単位を必須構成
単位とする油溶性共重合体である。
【0007】(D)としては、酸性基がカルボン酸のも
のが好ましく、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸、フマル酸、クロロマレイン酸、イタコン酸、ク
ロトン酸、及びその無水物等が挙げられ、単独でも二種
以上を併用してもかまわない。特に好ましくは、アクリ
ル酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸が挙げら
れる。
【0008】油溶性重合体(A)中の(D)の含有量は
通常0.1〜50重量%、特に0.3〜30重量%の範
囲にあるとき、耐久性、流動特性、接着性、耐剥離性の
点から好ましい。
【0009】油溶性重合体(A)は(C)と(D)を共
重合する方法、(C)の重合物に(D)をグラフト重合
する方法等により製造できる。アスファルトへの溶解性
を考慮すると共重合体中に、アスファルトに溶解しない
ゲル等の成分を生じない製造方法が好ましい。特に好ま
しくは、(C)の重合物にラジカル重合連鎖移動剤存在
下、有機過酸化物系ラジカル重合開始剤を用いて(D)
をグラフト重合する方法である。このとき、溶剤(例え
ば炭素数7〜12のノーマルパラフィンやイソパラフィ
ン;トルエン、キシレン、ジエチルベンゼン、クロロベ
ンゼン等の重合物を溶解させるもの)、アスファルト等
を使用しても良いがグラフト効率を上げるため溶剤等を
使用しないのが好ましい。通常(C)の重合体溶融液が
攪拌可能になる粘度まで加熱しグラフト反応を行なうが
数平均分子量が約20万以上のような(C)の重合物を
利用する場合、溶剤等を使用しないと溶融粘度が高く攪
拌が困難になる。この場合、混練押し出し機等を利用す
るのが好ましい。
【0010】ラジカル重合連鎖移動剤の例としては、連
鎖移動定数の大きな硫黄含有連鎖移動剤である炭素数4
〜18のアルキルメルカプタン類が望ましい。ラジカル
重合連鎖移動剤の具体例としては、ブチルメルカプタ
ン、ヘキシルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ノ
ニルメルカプタン、デシルメルカプタン、ウンデシルメ
ルカプタン、ドデシルメルカプタン、テトラデシルメル
カプタン、ペンタデシルメルカプタン、キサデシルメル
カプタン、ヘプタデシルメルカプタン、オクタデシルメ
ルカプタン等及びそれらのカルボン酸とのエステルが挙
げられる。ラジカル重合連鎖移動剤の使用量は(D)の
重量に対して通常0.01〜15重量%である。
【0011】有機過酸化物系ラジカル重合開始剤の例と
しては、(C)の重合物の攪拌可能な粘度(通常30万
センチポイズ以下)になる温度以上で重合触媒として有
効な半減期を示す触媒であれば特に規定されるものでは
ないが、半減期が1時間で80℃以上のものが好まし
く、特に好ましくは100℃以上である。有機過酸化物
系ラジカル重合開始剤の具体例としては、ターシャリー
ブチルパーオキシラウレート、ターシャリーブチルパー
オキシアセテート、ターシャリーブチルオキシベンゾエ
ト、ジクミルパーオキサイド、ターシャリーブチルクミ
ルパーオキサイド等の1官能型、1,1−ビス(ターシ
ャリーブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシク
ロヘサン、2,5−ビス(ターシャリーブチルパーオキ
シ)オクタン,2,2−ビス(ターシャリーブチルパー
オキシ)オクタン等の2官能型が挙げられるが、1官能
型が好ましい。有機過酸化物系ラジカル重合開始剤の使
用量は(D)の重量に対して通常0.1〜30重量%で
ある。
【0012】グラフト反応時の反応温度は、(C)の重
合物の種類及び使用するラジカル重合開始剤によるが1
00〜200℃が好ましい。より好ましくは、130〜
180℃である。
【0013】油溶性重合体(A)は、ポリスチレンを標
準物質としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー
法により測定した数平均分子量が1,500〜400,
000、好ましくは2,500〜300,000、特に
好ましくは3,000〜150,000である。数平均
分子量が1,500未満では強度、耐流動わだち性、耐
摩耗性が悪くなる場合があり、400,00を越えると
溶解性、接着性、流動特性が悪くなる場合がある。
【0014】油溶性重合体(A)の形状は特に限定しな
いが、アスファルトへの溶解性を考慮すると粉末状、ペ
レット状、フレーク状が望ましい。また、油溶性重合体
製造時、アスファルトを用いた場合、アスファルトを含
むペレット状、フレーク状のものであってもよい。
【0015】本発明において油溶性重合体(B)として
好ましくは、(C)単位と塩基性基含有モノマー(D)
単位を必須構成単位とする油溶性共重合体が挙げられ、
(C)は単独でも2種以上併用してもかまわない。特に
好ましくはエチレン及び/またはプロピレンと(E)単
位を必須構成単位とする油溶性共重合体である。
【0016】(E)としては、塩基性基がアミン、ラク
タム(例えばN−ビニルピロリドン、3−メチル−N−
ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビ
ニルチオピロリドン)等が挙げられ、単独でも2種以上
を併用してもかまわない。好ましくは3級アミンであ
り、N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリ
レート類(例えばN,N−ジメチルアミノエチルメタク
リレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノプロピルメタクリレート、
N,N−ジブチルアミノエチルメタクリレート、N,N
−ジヘキシルアミノブチルメタクリレート、N,N−ジ
オクチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチ
ルアミノヘキシルアクリレート、N,N−ジエチルアミ
ノエチルアクリレート N,N−ジエチルアミノプロピ
ルアクリレート、N,N−ジオクチルアミノプロピルア
クリレート);ビニルイミダゾール類(例えばN−ビニ
ルイミダゾール,2−メチル−2−イミダゾール);モ
ノフォリノアルキル(メタ)アクリレート類;(例えば
モルフォリノエチル(メタ)アクリレート);ビニルピ
リジン(例えばN−ビニルピリジン)等が挙げられる。
特に好ましくは、N,N−ジアルキルアミノアルキル
(メタ)アクリレート類である。塩基性基に1級アミ
ン、2級アミンを用いると、油溶性重合体(A)の酸性
基とイオン反応し不可逆な架橋重合体を生じ、溶解性、
接着性、流動特性等が悪くなる場合がある。なお、ラク
タム類を使用した場合には、アスファルテンの分散性に
優れた効果を示し、好ましい場合がある。
【0017】油溶性重合体(B)中の(D)の含有量は
通常0.1〜50重量%、特に0.3〜30重量%の範
囲にあるとき、耐久性、流動特性、接着性、耐剥離性の
点から好ましい。
【0018】油溶性重合体(B)は、(C)を(D)に
変更する以外は油溶性重合体(A)と同じ方法で製造で
きる。
【0019】油溶性重合体(B)の形状は特に限定しな
いが、アスファルトへの溶解性を考慮すると油溶性重合
体(A)と同様に、粉末状、ペレット状、フレーク状が
望ましく、アスファルトを含むペレット状、フレーク状
のものであってもよい。
【0020】本発明で使用されるアスファルトはビチュ
ーメン類と呼ばれる主に炭化水素からなる混合系であり
具体的にはストレートアスファルト、セミブローンアス
ファルト、カットバックアスファルト等の石油アスファ
ルト;天然アスファルト;アスファルタイト等であり、
単独でも2種以上併用してもかまわない。
【0021】本発明のアスファルト組成物はアスファル
トの重量に基づいて、改質剤である油溶性重合体(A)
0.05〜50重量%、油溶性重合体(B)0.05〜
50重量%、好ましくは油溶性重合体(A)0.1〜2
0重量%、油溶性重合体(B)0.1〜20重量%配合
してなる組成物である。配合する油溶性重合体の合計量
が0.1重量%未満では配合による効果が出現せず、1
00重量%を越えると経済性に劣るばかりか耐久性等に
も問題を生じる。
【0022】本発明のアスファルト組成物を製造する方
法に関しては特に限定しないが、油溶性重合物(A)及
び(B)を同時にアスファルトに配合する方法、(A)
を配合した後に(B)を配合する方法、(B)を配合し
た後に(A)を配合する方法等、種々の方法を使用する
ことができる。また、本発明のアスファルト組成物は主
に道路舗装に用いるため、この場合には通常、砕石、砂
利、砂等の骨剤、タルク、クレー等の無機充填剤;硫
黄、繊維等の補強剤;ゴム、熱可塑樹脂等の高分子改質
剤;軟化剤;接着剤;カルシウム、マグネシウム、マン
ガン、コバルト、ニッケル、鉄、亜鉛、アルミニウム等
の金属塩化合物やこれら金属による過塩基性塩化合物等
を更に加えることも可能である。なお、本アスファルト
組成物が道路舗装用以外に用途(例えば撥水剤、防水
剤、接着剤、粘着剤、シーリング剤等)に用いられる場
合には、通常、骨剤や無機充填剤は、使用されないこと
が多い。
【0023】本発明においてアスファルトの性質が著し
く改善される理由は、アスファルトに該油溶性重合体を
配合することにより、アスファルト中の不溶解分を均一
に分散させ、しかも常温でアスファルト中にイオン性の
架橋物を形成するためと考えられる。このイオン性の架
橋物は熱可逆性で、高温では非架橋物となるため、通常
用いられるイオン架橋物、パーオキサイド架橋物等の不
可逆架橋物と異なり施工性にも優れる。
【0024】
【実施例】より本発明を詳細に説明するが、これらの実
施例は本発明に優れた効果を示すために挙げたのであ
り、本発明はこれに限定されるものでない。なお、ゲル
パーミェションクロマトグラフは、ウォーターズ製装置
(150CV)及び昭和電工製カラム(Shodex
KF−80M)を用い、オルトジクロロベンゼンを展開
溶媒として試料濃度0.3重量%にて測定した。
【0025】合成例1 プロピレン重合体(三洋化成工業製ビスコール550−
P)900g、無水マレイン酸100g、ドデシルメル
カプタン5gを反応容器に仕込み、窒素ガス通気下、1
70℃にて加熱溶解した。1時間攪拌した後、ジクミル
パーオキサイド20g加え、20分間反応を行い、酸性
基を有する油溶性重合体(試料1)を得た。試料1中、
熱アセトンで抽出される無水マレイン酸含量は3.8重
量%であり6.2重量%グラフトされていた。試料1の
数平均分子量測定結果を表1に示す。
【0026】合成例2 プロピレン重合体をエチレン/プロピレン重合体(ユニ
ロイヤル製CP−80)に変更以外は合成例1と同じ方
法により酸性基を有する油溶性重合体(試料2)を作成
した。試料2中の無水マレイン酸グラフト量は5.9重
量%であった。試料2の数平均分子量測定結果を表1に
示す。
【0027】合成例3 プロピレン重合体をブタジエン/スチレン重合体(シェ
ル化学製カリフレックスTRKX155)に変更以外は
合成例1と同じ方法により酸性基を有する油溶性重合体
(試料3)を作成した。試料3中の無水マレイン酸グラ
フト量は6.1重量%であった。試料3の数平均分子量
測定結果を表1に示す。
【0028】合成例4 プロピレン重合体をブタジエン/スチレン重合体水素添
加物(シェル化学製クレイントンG1657)に変更以
外は合成例1と同じ方法により酸性基を有する油溶性重
合体(試料4)を作成した。試料4中の無水マレイン酸
グラフト量は5.3重量%であった。試料4の数平均分
子量測定結果を表1に示す。
【0029】合成例5 ラウリルメタクリレート450gを反応容器に仕込み、
窒素ガス通気下、135℃にて攪拌下、ラウリルメタク
リレート450g、ターシャリブチルパーオキシベンゾ
エート10g、ドデシルメルカカプタン0、5gの混合
物を2時間かけ滴下した後、140℃で1時間反応を行
なった。さらに無水マレイン酸100g、ドデシルメル
カカプタン5gを加え170℃で1時間攪拌後、ジクミ
ルパーオキサイド20g加え、20分間反応を行い、酸
性基を有する油溶性重合体(試料5)を得た。試料5の
数平均分子量測定結果を表1に示す。
【0030】合成例6 スチレン900g、無水マレイン酸100g、反応容器
に仕込み、窒素ガス通気下、130℃にて加熱混合し
た。攪拌下、ターシャリブチルパーオキシベンゾエート
15g、ドデシルメルカプタン2、5gの混合物を30
間かけ滴下した後、135℃で3時間反応を行い、酸性
基を有する油溶性重合体(試料6)を得た。試料6の数
平均分子量測定結果を表1に示す。
【0031】合成例7 無水マレイン酸をN,N−ジメチルアミノエチルメタク
リレートに変更以外は実施例1と同じ方法により塩基性
基を有する油溶性重合体(試料7)を作成した。試料7
中、熱アセトンで抽出されるN,N−ジメチルアミノエ
チルメタクリレートオリゴマー含量は4.1重量%であ
り5.9重量%グラフトされていた。試料7の数平均分
子量測定結果を表2に示す。
【0032】合成例8 プロピレン重合体をエチレン重合体(三洋化成工業製サ
ンワックス161−P)に変更以外は実施例7と同じ方
法により塩基性基を有する油溶性重合体(試料8)を作
成した。試料6中のN,N−ジメチルアミノエチルメタ
クリレートグラフト量は6.1重量%であった。試料8
の数平均分子量測定結果を表2に示す。
【0033】合成例9 プロピレン重合体をエチレン/プロピレン重合体(ユニ
ロイヤル製CP−80)に変更以外は実施例7と同じ方
法により塩基性基を有する油溶性重合体(試料9)を作
成した。試料9中のN,N−ジメチルアミノエチルメタ
クリレートグラフト量は5.5重量%であった。試料9
の数平均分子量測定結果を表2に示す。
【0034】合成例10 プロピレン重合体をエチレン/酢酸ビニル重合体(三井
デュポン製エバフレックス210)に変更以外は実施例
7と同じ方法により塩基性基を有する油溶性重合体(試
料10)を作成した。試料10中のN,N−ジメチルア
ミノエチルメタクリレートグラフト量は5.7重量%で
あった。試料10の数平均分子量測定結果を表2に示
す。
【0035】合成例11 プロピレン重合体をブタジエン/スチレン重合体(シェ
ル化学製カリフレックスTRKX155)に変更以外は
実施例7と同じ方法により塩基性基を有する油溶性重合
体(試料11)を作成した。試料11中のN,N−ジメ
チルアミノエチルメタクリレートグラフト量は6.9重
量%であった。試料11の数平均分子量測定結果を表2
に示す。
【0036】合成例12 プロピレン重合体をブタジエン/スチレン重合体水素添
加物(シェル化学製クレイントンG1657)に変更以
外は実施例7と同じ方法により塩基性基を有する油溶性
重合体(試料12)を作成した。試料12中のN,N−
ジメチルアミノエチルメタクリレートグラフト量は5.
5重量%であった。試料12の数平均分子量測定結果を
表2に示す。
【0037】合成例13 ラウリルメタクリレート500g、反応容器に仕込み、
窒素ガス通気下、135℃にて加熱した。攪拌下、ラウ
リルメタクリレート400g、N,N−ジメチルアミノ
エチルメタクリレート100g、ターシャリブチルパー
オキシベンゾエート10g、ドデシルメルカカプタン
2、5gの混合物を2時間かけ滴下した後、140℃で
1時間反応を行い、塩基性基を有する油溶性重合体(試
料13)を得た。試料13の数平均分子量測定結果を表
2に示す。
【0038】合成例14 N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートをビニル
ピロリドンに変更以外は実施例7と同じ方法により塩基
性基を有する油溶性重合体(試料14)を作成した。試
料14中、熱アセトンで抽出されるビニルピロリドンオ
リゴマー含量は4.3重量%であり5.7重量%グラフ
トされていた。試料14の数平均分子量測定結果を表2
に示す。
【0039】実施例1 合成した油溶性重合体の分散性を測定した。キシレン8
0mlに試料1を0.4g、試料7を0.4g溶解さ
せ、これにカーボンブラック(三菱化成製カーボンブラ
ック#40)0.3gを加え抗乳化試験機を用い攪拌分
散した(カーボンブラックはアスファルテンの代わりに
用いた)。攪拌後、分散したカーボンブラックが沈降す
るまでの時間を測定した(表3の分散時間が長いものほ
ど分散性に優れていることを示す)。結果を表3に示
す。また、アスファルトの重量に基づいて、試料1を
2.5重量%、試料7を2.5重量%添加し150℃に
おいて三段ペラー攪拌羽根付溶解そうにて攪拌しながら
溶解した。試料がアスファルトに完全に溶解するまでの
時間;耐熱性;及び、動的安定性、摩耗量、タフネス・
テナシティと相関の高い60℃粘度を測定した。結果を
表3に示す。
【0040】実施例2〜12 試料1と試料8を用い実施例1と同じ方法にて分散性測
定、及びアスファルト組成物を作成し評価をした。結果
を表3に示す。同様に試料1と試料9(実施例3)、試
料1と試料10(実施例4)、試料1と試料11(実施
例5)、試料1と試料12(実施例6)、試料1と試料
13(実施例7)、試料1と試料14(実施例8)、試
料2と試料7(実施例9)、試料3と試料7(実施例1
0)、試料4と試料7(実施例11)、試料5と試料7
(実施例12)、試料6と試料7(実施例13)を用い
ても評価した。結果を表3、表4に示す。
【0041】比較例1〜5 試料1、試料10、試料11、試料12、試料13をそ
れぞれ単独で、実施例1と同じ方法にて分散性測定、及
びアスファルト組成物を作成し評価をした。結果を表5
に示す。
【0042】比較例6〜8 プロピレン重合体(三洋化成工業製ビスコール550−
P)、エチレン重合体(三洋化成工業製サンワックス1
61−P)、エチレン/プロピレン重合体(ユニロイヤ
ル製CP−80)をそれぞれ単独で、実施例1と同じ方
法にて分散性測定、及びアスファルト組成物を作成し評
価をした。結果を同じく表5に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】
【0048】表3〜表5の結果から本発明の改質剤が従
来品と比較してアスファルトへの溶解性、分散性に優
れ、またアスファルト組成物の60℃粘度が高いため耐
流動性、耐摩耗性等が優れていることが明かである。
【0049】
【発明の効果】本発明の改質剤は従来の改質剤を用いた
場合に比べ、(1)アスファルトと良好な相溶性を有す
るため、アスファルトへ容易に溶解し均一な組成物とな
り、(2)アスファルト組成物の60℃粘度が高く、耐
久性、耐水性、耐剥離性、強度、耐流動わだち性、対摩
耗性に優れ、(3)良好な分散性を有するため、接着性
が優れ、アスファルトの相違による改質効果の差が小さ
い、という効果を奏する。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸性基を有する油溶性重合体(A)と塩
    基性基を有する油溶性重合体(B)とからなることを特
    徴とするアスファルト改質剤。
  2. 【請求項2】 油溶性重合体(A)がオレフィン、共役
    ジエン、ビニル芳香族、ビニルエステル、(メタ)アク
    リレートからなる群から選ばれるモノマー(C)単位と
    酸性基含有モノマー(D)単位を必須構成単位とする油
    溶性共重合体である請求項1記載のアスファルト改質
    剤。
  3. 【請求項3】 モノマー(D)の酸性基がカルボン酸で
    ある請求項2記載のアスファルト改質剤。
  4. 【請求項4】 油溶性重合体(B)がオレフィン、共役
    ジエン、ビニル芳香族、ビニルエステル、(メタ)アク
    リレートからなる群から選ばれるモノマー(C)単位と
    塩基性基含有モノマー(E)単位を必須構成単位とする
    油溶性共重合体である請求項1記載のアスファルト改質
    剤。
  5. 【請求項5】 モノマー(E)の塩基性基が、3級アミ
    ンである請求項4記載のアスファルト改質剤。
  6. 【請求項6】 アスファルトに請求項1〜5のいずれか
    記載の改質剤を配合してなるアスファルト組成物。
  7. 【請求項7】 アスファルトの重量に基づいて油溶性重
    合体(A)が0.1〜20重量%、油溶性重合体(B)
    が0.1〜20重量%配合してなる請求項6記載のアス
    ファルト組成物。
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