JP2703881B2 - カラー受像管 - Google Patents
カラー受像管Info
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- JP2703881B2 JP2703881B2 JP59273635A JP27363584A JP2703881B2 JP 2703881 B2 JP2703881 B2 JP 2703881B2 JP 59273635 A JP59273635 A JP 59273635A JP 27363584 A JP27363584 A JP 27363584A JP 2703881 B2 JP2703881 B2 JP 2703881B2
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J29/00—Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
- H01J29/02—Electrodes; Screens; Mounting, supporting, spacing or insulating thereof
- H01J29/06—Screens for shielding; Masks interposed in the electron stream
- H01J29/07—Shadow masks for colour television tubes
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J2229/00—Details of cathode ray tubes or electron beam tubes
- H01J2229/07—Shadow masks
- H01J2229/0722—Frame
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J2229/00—Details of cathode ray tubes or electron beam tubes
- H01J2229/07—Shadow masks
- H01J2229/0727—Aperture plate
- H01J2229/0766—Details of skirt or border
Landscapes
- Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔発明の技術分野〕
本発明はシヤドウマスク方式カラー受像管に係り、特
にそのシヤドウマスク構体に関するものである。 〔発明の技術的背景とその問題点〕 シヤドウマスク方式カラー受像管は第２図に示すよう
に、少くともパネル（１）、フアンネル（２）、電子銃
（３）、前記パネル内面に塗布された３色に発光する螢
光体（４）および前記電子銃から発せられる３本の電子
ビームに対して色識別の役割を果たし、前記パネル内面
に対向して所定の間隔で装着されたシヤドウマスク構体
（５）より構成されている。 前記シヤドウマスク構体（５）は第３図に示すよう
に、電子ビーム通過用のスリツト状または円形状の細孔
（６）を多数有する主面となるシヤドウマスク有効部
（７）、シヤドウマスク有効部（７）外に位置する無孔
のシヤドウマスクの周縁部（８）、シヤドウマスク周縁
部（８）に対しほゞ直角に折り曲げられたシヤドウマス
クスカート部（９）に、比較的強固な構造よりなりシヤ
ドウマスク本体を複数箇所において溶接支持するフレー
ム（10）、およびシヤドウマスクをパネル（１）の内面
に対向して所定の間隔で装着するため、フレーム（10）
に固定されたホルダー（11）より構成されている。ま
た、シヤドウマスクおよび前記フレームの素材には一般
に安価な鉄材が用いられている。 周知のようにシヤドウマスク構体（５）を有するカラ
ー受像管において、電子銃（３）から発せられる３本の
電子ビームは、電磁偏向された後、色選別の役割を果た
すシヤドウマスク有効部（７）上の任意の細孔（６）を
通過して、所定の螢光体（４）の例えば赤、緑、青に発
光する螢光体に射突して発光せしめるが、シヤドウマス
クの細孔部（６）がマスク有効部（７）に占める割合は
15乃至25％であるため、電子ビームの残余の大部分はシ
ヤドウマスクに射突する。その結果、シヤドウマスク構
体（５）の特に有効部（７）が加熱させられる。例えば
20吋型カラー受像管において、陽極電圧25KV、陽極電流
1200μＡの動作状態でシヤドウマスク有効部（７）の中
央部は約70℃まで加熱させられる。有効部（７）が加熱
させられるため、カラー受像管の動作時に前記シヤドウ
マスクが熱膨張し、シヤドウマスク有効部（７）の細孔
（６）と螢光体（４）との相対的位置関係が変化し、電
子ビームの螢光体へのランデイング位置が変移し、ラン
デイング許容度を越えた場合は画面上で色純度を大幅に
劣化させる。シヤドウマスクの熱膨張は、一般に２つの
場合に分けられる。第１の場合はシヤドウマスク構体全
体の温度上昇によるもので、第４図に示すようにマスク
部（７），（８），（９）およびフレーム（10）が管軸
方向（Ｚ）に直角な方向に熱膨張するものである。第２
の場合はカラー受像管動作時において、画面上で特に明
るい部分が局所的に存在すると、第５図に示すように、
前記局所的部分に相当するマスク有効部（７）のみが管
軸方向（Ｚ）と平行な方向に、いわゆるドーム状に熱膨
張するものである。第１の場合の熱膨張については、特
公昭44−3547号公報に示されているように、シヤドウマ
スク（７），（８），（９）を前面パネル（１）内面に
対向させて装着する際、フレーム（10）とホルダー（1
1）との間に、バイメタルを介在させることにより、シ
ヤドウマスク構体（５）が電子ビームの射突によつて温
度上昇するに伴つて、シヤドウマスク構体（５）全体を
管軸方向に沿つてパネル（１）方向に近づけて補償する
有効な提案がなされている。第２の場合の熱膨張につい
ては、カラー受像管動作時の局所的熱膨張であるため、
バイメタルのような有効な補償方法は見出されていな
い。 前記局所的熱膨張を抑えるため、特公昭42−25446号
公報、特開昭50−58977号公報および特開昭50−68650号
公報に示されているように、低熱膨張材、例えば鉄及び
ニツケルを主成分とするアンバー合金をシヤドウマスク
に使用する提案がなされている。一般にアンバー合金等
の低熱膨張金属は鉄材に比べて高価であり、シヤドウマ
スクと共に重量のかさむフレームにも低熱膨張金属を使
用することは大幅なコスト上昇につながる。従つて、比
較的軽量のシヤドウマスクのみ低熱膨張金属とし、重量
のかさむフレームには安価な鉄材を使用することが望ま
しい。前記シヤドウマスクのみに低熱膨張金属を使用し
てシヤドウマスク構体を、従来のシヤドウマスク構体の
組立て法、すなわち前記シヤドウマスクを前記フレーム
の外側面に複数箇所において溶接結合する方法による
と、カラー受像管製造中のスタビライズ工程や排気脱ガ
ス工程などでシヤドウマスク構体全体が高温（例えば約
400℃）状態にさらされたとき、低熱膨張金属よりなる
シヤドウマスクと鉄材よりなるフレームとの熱膨張が異
なるため、シヤドウマスクがフレームにより管軸に直角
な方向に押し拡げれる結果、シヤドウマスクは第６図に
示すように塑性変形する。すなわち、第６図において、
シヤドウマスク構体が高温状態になると鉄材よりなるフ
レーム（10）は熱膨張により矢印の方向に大きくなる。
一方フレームの外側面に×印で示す複数箇所において溶
接結合された低熱膨張材よりなるシヤドウマスク
（７），（８），（９）はほとんど変化しないため、シ
ヤドウマスクは前記矢印の方向にフレーム外側面の全体
より押し拡げる力を受ける結果、シヤドウマスクは第６
図（ｂ）において点線で示したように塑性変形し色純度
の劣化をもたらす。前記塑性変形による色純度の劣化を
防止する有効な方法として、本発明者等は特願昭59−91
793号において、低熱膨張材よりなるシヤドウマスクを
鉄材よりなるフレームの内側に複数箇所において溶接結
合したことを特徴とするカラー受像管を提案した。すな
わち、第７図に示すようにシヤドウマスク（７），
（８），（９）は例えばニツケル36％を含むアンバー合
金のような低熱膨張金属よりなり、一方フレーム（10）
は安価な鉄材よりなり、シヤドウマスク（７），
（８），（９）はフレーム（10）の内側に×印で示す複
数箇所において溶接結合される。第７図（ａ）に示すよ
うに、前述したように組み立てられたシヤドウマスク構
体が、カラー受像管製造中において高温状態にされたと
き、鉄材よりなるフレームは熱膨張する。熱膨張したフ
レームはシヤドウマスクとフレームとの溶接結合箇所を
通して、第７図（ａ）において矢印で示した方向にシヤ
ドウマスクに対して引張り力を与え、シヤドウマスクは
第７図（ｂ）中に点線で示したように変形するが、シヤ
ドウマスク本体に加えられる引張り力が溶接結合箇所付
近の狭い範囲に限られるため、シヤドウマスクの変形は
シヤドウマスクスカート部（９）に限定され、しかも引
張り力が第６図に示す場合に比べて非常に小さいため、
高温状態から常温に戻してもほとんど元の状態に回復さ
せることが可能となる。またカラー受像管動作時におい
てもフレームは熱膨張するが、カラー受像管製造中の熱
膨張に比べて非常に小さいため、シヤドウマスク有効部
が変形することは軽減される。しかし、カラー受像管が
コンピユータ端末装置やパソコンテレビ等の用途におい
て、高密度かつ高輝度表示用として使われるようになる
と、シヤドウマスクの塑性変形による色純度の劣化防止
に対する要求レベルも高くなり、前記特願昭59−91793
号にて提案したカラー受像管では不十分であり、より改
良されたシヤドウマスク構体を備えたカラー受像管が必
要とされている。 〔発明の目的〕 本発明は以上の点に鑑みなされたもので、シヤドウマ
スク本体にのみ低熱膨張材を用い、かつシヤドウマスク
は鉄材よりなるフレームの内側に複数箇所において溶接
結合された場合においても塑性変形の防止についてさら
に改良されたシヤドウマスク構体を備えたカラー受像管
を提供することを目的とする。 〔発明の概要〕 本発明は、低熱膨張材よりなるシヤドウマスクを鉄材
よりなるフレームの内側に複数箇所において溶接結合し
てなるシヤドウマスク構体において、シャドウマスクの
折曲げ部における外形は溶接箇所におけるフレームの内
形よりも小さくはならないようにすることによりカラー
受像管動作時の局所的熱膨張にさらされたときにも、ま
たカラー受像管製造中の高温状態にさらされたときにも
塑性変形を起こさないカラー受像管を提供するものであ
る。 〔発明の実施例〕 以下、図面を用いて本発明の実施例について詳細に説
明する。 第１図は本発明に適用されるシヤドウマスク構体のシ
ヤドウマスク本体、フレーム本体および前記シヤドウマ
スク本体を前記フレーム本体の内側に挿入し溶接結合し
たシヤドウマスク構体を示している。第１図（ａ）はシ
ヤドウマスク本体（７），（８），（９）の断面構造概
略図および平面構造概略図を示し、シヤドウマスクの外
形を表わす一例として長軸方向の外径寸法をOS1、短軸
方向の外径寸法をOS2と示している。第１図（ｂ）はフ
レーム本体（10）の断面構造概略図および平面構造概略
図を示し、フレームの内形を表わす一例として長軸方向
側面の内径をIF1、短軸方向側面の内径をIF2と示してい
る。また本発明において、外形および内形とは各々、前
記シヤドウマスクの長軸方向および短軸方向の外径寸
法、および前記フレームの長軸方向側面および短軸方向
側面の内径寸法を総合して称するものである。第１図
（ａ），（ｂ）においてシャドウマスクの折曲げ部にお
ける外径は溶接箇所におけるフレームの内径よりも小さ
くはならないように構成されている。すなわち、前述し
た信号によつて表わすと、 OS1≧IF1 OS2≧IF2 なる関係を満足するように構成されている。第１図
（ｃ）はシヤドウマスクをフレームの内側に挿入し溶接
結合したシヤドウマスク構体の断面構造概略図および平
面構造概略図を示す。 第７図はシヤドウマスク構体の熱膨張時のシヤドウマ
スクに加わる引張り力を説明したもので、第７図より明
らかなように、フレームの熱膨張によりシヤドウマスク
に加えられる引張り力が第６図に示す従来のシヤドウマ
スク構体に比べ、格段に小さくなることは、特願昭59−
91793号におけるものと同様であるが、さらに本発明の
特徴とするシヤドウマスクの外形はフレームの内形より
小さくはならないように構成することにより引張り力は
さらに小さくなりシヤドウマスク構体の塑性変形をさら
に小さくすることができた。しかし、第１図からも明ら
かように、外形の大きいシヤドウマスクを内径の小さい
前記フレームに挿入することは作業性の点で好ましくな
い。かゝる作業性の劣化を防止し、かつ本発明の目的と
するシヤドウマスク構体の塑性変形を少くすることを達
成するには、前記OS1,OS2,IF1,IF2は少くとも溶接結合
箇所の断面において、 ０≦OS1−IF1≦2mm ０≦OS2−IF2≦2mm を満足するように構成されていることが必要である。 第１図（ｄ）は本発明に適用されるシヤドウマスク構
体の他の実施例を示す。前述したようなシヤドウマスク
をフレームに挿入するときの作業性の劣化の防止をさら
に改良するため、第１図（ｄ）に示すようにフレームの
シヤドウマスクに対向すべき開口端の内形（IF3およびI
F4）は各々、 OS1＜IF3 OS2＜IF4 なる関係を満足するように構成されている。ここでOS1,
OS2,IF1およびIF2の関係は第１図（ａ），（ｂ）および
（ｃ）におけるものと同様である。さらにつけ加えるな
らば、第１図（ｄ）において、溶接箇所におけるシヤド
ウマスクの外形とフレームの内形との関係から、シヤド
ウマスクのスカート部（９）と無孔周縁部（８）には図
中矢印で示したような力が加わり、塑性変形を防止する
効果はさらに大きくなることがわかる。 〔発明の効果〕 以上説明したように本発明によれば、シヤドウマスク
のみに低熱膨張金属を使用してシヤドウマスク構体を構
成することが可能となるため、大幅なコスト上昇を伴う
ことなく、カラー受像管動作時のシヤドウマスクの局所
的な熱変形および製造時の熱変形による色純度の劣化を
防止したカラー受像管を得ることができる。
にそのシヤドウマスク構体に関するものである。 〔発明の技術的背景とその問題点〕 シヤドウマスク方式カラー受像管は第２図に示すよう
に、少くともパネル（１）、フアンネル（２）、電子銃
（３）、前記パネル内面に塗布された３色に発光する螢
光体（４）および前記電子銃から発せられる３本の電子
ビームに対して色識別の役割を果たし、前記パネル内面
に対向して所定の間隔で装着されたシヤドウマスク構体
（５）より構成されている。 前記シヤドウマスク構体（５）は第３図に示すよう
に、電子ビーム通過用のスリツト状または円形状の細孔
（６）を多数有する主面となるシヤドウマスク有効部
（７）、シヤドウマスク有効部（７）外に位置する無孔
のシヤドウマスクの周縁部（８）、シヤドウマスク周縁
部（８）に対しほゞ直角に折り曲げられたシヤドウマス
クスカート部（９）に、比較的強固な構造よりなりシヤ
ドウマスク本体を複数箇所において溶接支持するフレー
ム（10）、およびシヤドウマスクをパネル（１）の内面
に対向して所定の間隔で装着するため、フレーム（10）
に固定されたホルダー（11）より構成されている。ま
た、シヤドウマスクおよび前記フレームの素材には一般
に安価な鉄材が用いられている。 周知のようにシヤドウマスク構体（５）を有するカラ
ー受像管において、電子銃（３）から発せられる３本の
電子ビームは、電磁偏向された後、色選別の役割を果た
すシヤドウマスク有効部（７）上の任意の細孔（６）を
通過して、所定の螢光体（４）の例えば赤、緑、青に発
光する螢光体に射突して発光せしめるが、シヤドウマス
クの細孔部（６）がマスク有効部（７）に占める割合は
15乃至25％であるため、電子ビームの残余の大部分はシ
ヤドウマスクに射突する。その結果、シヤドウマスク構
体（５）の特に有効部（７）が加熱させられる。例えば
20吋型カラー受像管において、陽極電圧25KV、陽極電流
1200μＡの動作状態でシヤドウマスク有効部（７）の中
央部は約70℃まで加熱させられる。有効部（７）が加熱
させられるため、カラー受像管の動作時に前記シヤドウ
マスクが熱膨張し、シヤドウマスク有効部（７）の細孔
（６）と螢光体（４）との相対的位置関係が変化し、電
子ビームの螢光体へのランデイング位置が変移し、ラン
デイング許容度を越えた場合は画面上で色純度を大幅に
劣化させる。シヤドウマスクの熱膨張は、一般に２つの
場合に分けられる。第１の場合はシヤドウマスク構体全
体の温度上昇によるもので、第４図に示すようにマスク
部（７），（８），（９）およびフレーム（10）が管軸
方向（Ｚ）に直角な方向に熱膨張するものである。第２
の場合はカラー受像管動作時において、画面上で特に明
るい部分が局所的に存在すると、第５図に示すように、
前記局所的部分に相当するマスク有効部（７）のみが管
軸方向（Ｚ）と平行な方向に、いわゆるドーム状に熱膨
張するものである。第１の場合の熱膨張については、特
公昭44−3547号公報に示されているように、シヤドウマ
スク（７），（８），（９）を前面パネル（１）内面に
対向させて装着する際、フレーム（10）とホルダー（1
1）との間に、バイメタルを介在させることにより、シ
ヤドウマスク構体（５）が電子ビームの射突によつて温
度上昇するに伴つて、シヤドウマスク構体（５）全体を
管軸方向に沿つてパネル（１）方向に近づけて補償する
有効な提案がなされている。第２の場合の熱膨張につい
ては、カラー受像管動作時の局所的熱膨張であるため、
バイメタルのような有効な補償方法は見出されていな
い。 前記局所的熱膨張を抑えるため、特公昭42−25446号
公報、特開昭50−58977号公報および特開昭50−68650号
公報に示されているように、低熱膨張材、例えば鉄及び
ニツケルを主成分とするアンバー合金をシヤドウマスク
に使用する提案がなされている。一般にアンバー合金等
の低熱膨張金属は鉄材に比べて高価であり、シヤドウマ
スクと共に重量のかさむフレームにも低熱膨張金属を使
用することは大幅なコスト上昇につながる。従つて、比
較的軽量のシヤドウマスクのみ低熱膨張金属とし、重量
のかさむフレームには安価な鉄材を使用することが望ま
しい。前記シヤドウマスクのみに低熱膨張金属を使用し
てシヤドウマスク構体を、従来のシヤドウマスク構体の
組立て法、すなわち前記シヤドウマスクを前記フレーム
の外側面に複数箇所において溶接結合する方法による
と、カラー受像管製造中のスタビライズ工程や排気脱ガ
ス工程などでシヤドウマスク構体全体が高温（例えば約
400℃）状態にさらされたとき、低熱膨張金属よりなる
シヤドウマスクと鉄材よりなるフレームとの熱膨張が異
なるため、シヤドウマスクがフレームにより管軸に直角
な方向に押し拡げれる結果、シヤドウマスクは第６図に
示すように塑性変形する。すなわち、第６図において、
シヤドウマスク構体が高温状態になると鉄材よりなるフ
レーム（10）は熱膨張により矢印の方向に大きくなる。
一方フレームの外側面に×印で示す複数箇所において溶
接結合された低熱膨張材よりなるシヤドウマスク
（７），（８），（９）はほとんど変化しないため、シ
ヤドウマスクは前記矢印の方向にフレーム外側面の全体
より押し拡げる力を受ける結果、シヤドウマスクは第６
図（ｂ）において点線で示したように塑性変形し色純度
の劣化をもたらす。前記塑性変形による色純度の劣化を
防止する有効な方法として、本発明者等は特願昭59−91
793号において、低熱膨張材よりなるシヤドウマスクを
鉄材よりなるフレームの内側に複数箇所において溶接結
合したことを特徴とするカラー受像管を提案した。すな
わち、第７図に示すようにシヤドウマスク（７），
（８），（９）は例えばニツケル36％を含むアンバー合
金のような低熱膨張金属よりなり、一方フレーム（10）
は安価な鉄材よりなり、シヤドウマスク（７），
（８），（９）はフレーム（10）の内側に×印で示す複
数箇所において溶接結合される。第７図（ａ）に示すよ
うに、前述したように組み立てられたシヤドウマスク構
体が、カラー受像管製造中において高温状態にされたと
き、鉄材よりなるフレームは熱膨張する。熱膨張したフ
レームはシヤドウマスクとフレームとの溶接結合箇所を
通して、第７図（ａ）において矢印で示した方向にシヤ
ドウマスクに対して引張り力を与え、シヤドウマスクは
第７図（ｂ）中に点線で示したように変形するが、シヤ
ドウマスク本体に加えられる引張り力が溶接結合箇所付
近の狭い範囲に限られるため、シヤドウマスクの変形は
シヤドウマスクスカート部（９）に限定され、しかも引
張り力が第６図に示す場合に比べて非常に小さいため、
高温状態から常温に戻してもほとんど元の状態に回復さ
せることが可能となる。またカラー受像管動作時におい
てもフレームは熱膨張するが、カラー受像管製造中の熱
膨張に比べて非常に小さいため、シヤドウマスク有効部
が変形することは軽減される。しかし、カラー受像管が
コンピユータ端末装置やパソコンテレビ等の用途におい
て、高密度かつ高輝度表示用として使われるようになる
と、シヤドウマスクの塑性変形による色純度の劣化防止
に対する要求レベルも高くなり、前記特願昭59−91793
号にて提案したカラー受像管では不十分であり、より改
良されたシヤドウマスク構体を備えたカラー受像管が必
要とされている。 〔発明の目的〕 本発明は以上の点に鑑みなされたもので、シヤドウマ
スク本体にのみ低熱膨張材を用い、かつシヤドウマスク
は鉄材よりなるフレームの内側に複数箇所において溶接
結合された場合においても塑性変形の防止についてさら
に改良されたシヤドウマスク構体を備えたカラー受像管
を提供することを目的とする。 〔発明の概要〕 本発明は、低熱膨張材よりなるシヤドウマスクを鉄材
よりなるフレームの内側に複数箇所において溶接結合し
てなるシヤドウマスク構体において、シャドウマスクの
折曲げ部における外形は溶接箇所におけるフレームの内
形よりも小さくはならないようにすることによりカラー
受像管動作時の局所的熱膨張にさらされたときにも、ま
たカラー受像管製造中の高温状態にさらされたときにも
塑性変形を起こさないカラー受像管を提供するものであ
る。 〔発明の実施例〕 以下、図面を用いて本発明の実施例について詳細に説
明する。 第１図は本発明に適用されるシヤドウマスク構体のシ
ヤドウマスク本体、フレーム本体および前記シヤドウマ
スク本体を前記フレーム本体の内側に挿入し溶接結合し
たシヤドウマスク構体を示している。第１図（ａ）はシ
ヤドウマスク本体（７），（８），（９）の断面構造概
略図および平面構造概略図を示し、シヤドウマスクの外
形を表わす一例として長軸方向の外径寸法をOS1、短軸
方向の外径寸法をOS2と示している。第１図（ｂ）はフ
レーム本体（10）の断面構造概略図および平面構造概略
図を示し、フレームの内形を表わす一例として長軸方向
側面の内径をIF1、短軸方向側面の内径をIF2と示してい
る。また本発明において、外形および内形とは各々、前
記シヤドウマスクの長軸方向および短軸方向の外径寸
法、および前記フレームの長軸方向側面および短軸方向
側面の内径寸法を総合して称するものである。第１図
（ａ），（ｂ）においてシャドウマスクの折曲げ部にお
ける外径は溶接箇所におけるフレームの内径よりも小さ
くはならないように構成されている。すなわち、前述し
た信号によつて表わすと、 OS1≧IF1 OS2≧IF2 なる関係を満足するように構成されている。第１図
（ｃ）はシヤドウマスクをフレームの内側に挿入し溶接
結合したシヤドウマスク構体の断面構造概略図および平
面構造概略図を示す。 第７図はシヤドウマスク構体の熱膨張時のシヤドウマ
スクに加わる引張り力を説明したもので、第７図より明
らかなように、フレームの熱膨張によりシヤドウマスク
に加えられる引張り力が第６図に示す従来のシヤドウマ
スク構体に比べ、格段に小さくなることは、特願昭59−
91793号におけるものと同様であるが、さらに本発明の
特徴とするシヤドウマスクの外形はフレームの内形より
小さくはならないように構成することにより引張り力は
さらに小さくなりシヤドウマスク構体の塑性変形をさら
に小さくすることができた。しかし、第１図からも明ら
かように、外形の大きいシヤドウマスクを内径の小さい
前記フレームに挿入することは作業性の点で好ましくな
い。かゝる作業性の劣化を防止し、かつ本発明の目的と
するシヤドウマスク構体の塑性変形を少くすることを達
成するには、前記OS1,OS2,IF1,IF2は少くとも溶接結合
箇所の断面において、 ０≦OS1−IF1≦2mm ０≦OS2−IF2≦2mm を満足するように構成されていることが必要である。 第１図（ｄ）は本発明に適用されるシヤドウマスク構
体の他の実施例を示す。前述したようなシヤドウマスク
をフレームに挿入するときの作業性の劣化の防止をさら
に改良するため、第１図（ｄ）に示すようにフレームの
シヤドウマスクに対向すべき開口端の内形（IF3およびI
F4）は各々、 OS1＜IF3 OS2＜IF4 なる関係を満足するように構成されている。ここでOS1,
OS2,IF1およびIF2の関係は第１図（ａ），（ｂ）および
（ｃ）におけるものと同様である。さらにつけ加えるな
らば、第１図（ｄ）において、溶接箇所におけるシヤド
ウマスクの外形とフレームの内形との関係から、シヤド
ウマスクのスカート部（９）と無孔周縁部（８）には図
中矢印で示したような力が加わり、塑性変形を防止する
効果はさらに大きくなることがわかる。 〔発明の効果〕 以上説明したように本発明によれば、シヤドウマスク
のみに低熱膨張金属を使用してシヤドウマスク構体を構
成することが可能となるため、大幅なコスト上昇を伴う
ことなく、カラー受像管動作時のシヤドウマスクの局所
的な熱変形および製造時の熱変形による色純度の劣化を
防止したカラー受像管を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第１図は本発明に適用されるシヤドウマスク構体のシヤ
ドウマスク本体、フレーム本体およびシヤドウマスク構
体を示す構造概略図、第２図はシヤドウマスクを有する
カラー受像管の概略構成を示す一部切欠き斜視図、第３
図はシヤドウマスク構体構成図、第４図および第５図は
シヤドウマスク構体の熱膨張時の塑性変形を説明するた
めの模式図、第６図（ａ）および第６図（ｂ）は従来の
シヤドウマスクとフレーム結合時の熱膨張作用を説明す
るための模式平面図および断面図、第７図（ａ）および
第７図（ｂ）は本発明を適用したシヤドウマスクとフレ
ーム結合時の熱膨張作用を説明するための模式平面図お
よび断面図である。 （１）……パネル、（２）……フアンネル （３）……電子銃、（４）……螢光体 （５）……シヤドウマスク構体 （６）……細孔 （７）……シヤドウマスク有効部 （８）……シヤドウマスク周縁部 （９）……シヤドウマスクスカート部 （10）……フレーム
ドウマスク本体、フレーム本体およびシヤドウマスク構
体を示す構造概略図、第２図はシヤドウマスクを有する
カラー受像管の概略構成を示す一部切欠き斜視図、第３
図はシヤドウマスク構体構成図、第４図および第５図は
シヤドウマスク構体の熱膨張時の塑性変形を説明するた
めの模式図、第６図（ａ）および第６図（ｂ）は従来の
シヤドウマスクとフレーム結合時の熱膨張作用を説明す
るための模式平面図および断面図、第７図（ａ）および
第７図（ｂ）は本発明を適用したシヤドウマスクとフレ
ーム結合時の熱膨張作用を説明するための模式平面図お
よび断面図である。 （１）……パネル、（２）……フアンネル （３）……電子銃、（４）……螢光体 （５）……シヤドウマスク構体 （６）……細孔 （７）……シヤドウマスク有効部 （８）……シヤドウマスク周縁部 （９）……シヤドウマスクスカート部 （10）……フレーム
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 １．多数の透孔を有する主面とこの主面の周辺部で折り
曲げられたスカート部からなるシャドウマスクと前記シ
ャドウマスクを前記スカート部で支持するフレームとか
らなり、前記シャドウマスクは前記フレームより熱膨張
係数が小さい金属より構成され、且つ前記シャドウマス
クを前記フレームの内側に複数箇所において溶接結合し
てなるシャドウマスク構体を用いたカラー受像管におい
て、前記シャドウマスクと前記フレームとは、少くとも
前記溶接結合箇所の断面において前記シャドウマスクの
折曲げ部における外形（OS）が前記溶接箇所における前
記フレームの内形（IF）より小さくなく、且つ前記OSと
IFとの差が2mm以下となるようにして前記スカート部に
シャドウマスク中心側を向く力が印加されていることを
特徴とするカラー受像管。 ２．前記フレームの開口端の内形（IF3）が、 OS＜IF3 なる関係を満たすことを特徴とする特許請求の範囲第１
項記載のカラー受像管。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59273635A JP2703881B2 (ja) | 1984-12-27 | 1984-12-27 | カラー受像管 |
| KR1019850009248A KR900001705B1 (ko) | 1984-12-27 | 1985-12-07 | 컬러 수상관 |
| EP85309260A EP0187026B1 (en) | 1984-12-27 | 1985-12-19 | Color picture tube |
| DE8585309260T DE3571891D1 (en) | 1984-12-27 | 1985-12-19 | Color picture tube |
| US06/813,051 US4739216A (en) | 1984-12-27 | 1985-12-24 | Color picture tube having a shadow mask mounted under compressive stress in a support frame |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59273635A JP2703881B2 (ja) | 1984-12-27 | 1984-12-27 | カラー受像管 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61153925A JPS61153925A (ja) | 1986-07-12 |
| JP2703881B2 true JP2703881B2 (ja) | 1998-01-26 |
Family
ID=17530443
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59273635A Expired - Lifetime JP2703881B2 (ja) | 1984-12-27 | 1984-12-27 | カラー受像管 |
Country Status (5)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US4739216A (ja) |
| EP (1) | EP0187026B1 (ja) |
| JP (1) | JP2703881B2 (ja) |
| KR (1) | KR900001705B1 (ja) |
| DE (1) | DE3571891D1 (ja) |
Families Citing this family (6)
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|---|---|---|---|---|
| DE3620052A1 (de) * | 1986-06-14 | 1987-12-17 | Standard Elektrik Lorenz Ag | Bildwiedergabevorrichtung |
| KR910005085B1 (ko) * | 1988-02-03 | 1991-07-22 | 미쓰비시덴기 가부시기갸이샤 | 컬러수상관 |
| KR200143744Y1 (ko) * | 1995-12-21 | 1999-06-15 | 손욱 | 칼라 음극선관용 새도우마스크와 마스크 프레임의 결합구조 |
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Family Cites Families (7)
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|---|---|---|---|---|
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| JPS4853668A (ja) * | 1971-11-08 | 1973-07-27 | ||
| NL7315905A (nl) * | 1973-11-21 | 1975-05-23 | Philips Nv | Elektronenstraalbuis voor het weergeven van ge- kleurde beelden. |
| JPS50130262U (ja) * | 1974-04-10 | 1975-10-25 | ||
| US4056755A (en) * | 1975-12-22 | 1977-11-01 | Rca Corporation | Color picture tube having mask-frame assembly with reduced thickness |
| JPS5549375A (en) * | 1978-10-04 | 1980-04-09 | Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd | Cephalosporin analog |
| JPS59149639A (ja) * | 1984-01-05 | 1984-08-27 | Toshiba Corp | シヤドウマスク式カラ−受像管 |
-
1984
- 1984-12-27 JP JP59273635A patent/JP2703881B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1985
- 1985-12-07 KR KR1019850009248A patent/KR900001705B1/ko not_active IP Right Cessation
- 1985-12-19 EP EP85309260A patent/EP0187026B1/en not_active Expired
- 1985-12-19 DE DE8585309260T patent/DE3571891D1/de not_active Expired
- 1985-12-24 US US06/813,051 patent/US4739216A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US4739216A (en) | 1988-04-19 |
| DE3571891D1 (en) | 1989-08-31 |
| JPS61153925A (ja) | 1986-07-12 |
| KR900001705B1 (ko) | 1990-03-19 |
| EP0187026B1 (en) | 1989-07-26 |
| EP0187026A1 (en) | 1986-07-09 |
| KR860005422A (ko) | 1986-07-23 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |