JP2702235B2 - 薄膜形成装置 - Google Patents

薄膜形成装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、薄膜形成用基板上に均質の蒸着膜を形成
する薄膜形成薄膜形成装置に関するものである。
〔従来の技術〕
第3図は例えば特公昭54−9592号公報に示された従来
の薄膜形成装置を示す断面図、第4図はその主要部を一
部断面で示す斜視図であり、図において、1は所定の真
空度に保持された真空槽、2は真空槽1内の排気を行う
ための排気通路で、これは図示しない真空排気装置に接
続されている。3は排気通路2を開閉する真空用バルブ
である。4は直径1mm〜2mmのノズル26が設けられた密閉
型るつぼで、これには蒸着原料5、例えばアルミニウム
Alが収容される。6は上記るつぼ4の加熱を行うための
加熱用フィラメント、7は加熱用フィラメントからの輻
射熱を遮断する熱シールド板であり、上記るつぼ4、加
熱用フィラメント6および熱シールド板7により、蒸着
原料5を上記真空槽1内に噴出してクラスタを生成せし
める蒸発源8が構成されている。なお、13aは加熱用フ
ィラメント6から放出される熱電子、19は熱シールド板
7を支持する絶縁支持部材、20は上記るつぼ4を支持す
る支持台、25は上記支持台20を真空槽に固定する絶縁支
持部材である。また、9はイオン用の熱電子13bを放出
するイオン化フィラメント、10はイオン化フィラメント
9から放出された熱電子13bを加速する電子引き出し電
極、11はイオン化フィラメント9からの輻射熱を遮断す
る熱シールド板であり、上記イオン化フィラメント9、
電子引き出し電極10および熱シールド板11により上記蒸
発源8からのクラスタをイオン化するためのイオン化手
段12が構成されている。なお、23は熱シールド板11を支
持する絶縁支持部材である。14は上記イオン化されたク
ラスタ・イオン16を加速して、これをイオン化されてい
ない中性クラスタ15とともに薄膜形成用基板18に衝突さ
せて薄膜を蒸着させる加速手段としての加速電極であ
る。これは、電子引き出し電極10との間に電界を印加で
きる構造となっている。なお、24は加速電極14を支持す
る絶縁支持部材、22は基板18を支持する基板ホルダ、21
は基板ホルダ22を支持する絶縁支持部材、17はクラスタ
・イオン16と中性クラスタ15とからなるクラスタ・ビー
ムである。
次に動作について説明する。
薄膜形成用基板18にアルミニウム薄膜を蒸着形成する
場合について説明すると、まず、アルミニウムである蒸
着原料5をるつぼ4内に充填し、真空排気装置により真
空槽1内を10-6Torr程度の真空度にする。次いで、加熱
用フィラメント6に通電して発熱せしめ、加熱用フィラ
メント6からの輻射熱により、または加熱用フィラメン
ト6から放出される熱電子13aをるつぼ4に衝突させ、
すなわち電子衝撃によってるつぼ4内の蒸着原料5を加
熱し、蒸発させる。そしてアルミニウムの蒸気圧が0.1
〜数10Torr程度になる温度にるつぼ4を昇温させると、
ノズル26からアルミニウム蒸気が噴出する。このとき、
るつぼ4内の真空槽1との圧力差により、断熱膨張が発
生し、クラスタと呼ばれる多数の原子が緩く結合した、
塊状原子集団からなるクラスタ・ビーム17が形成され
る。
このクラスタ・ビーム17は、イオン化フィラメント9
から電子引き出し電極10によって引き出された熱電子13
bと衝突するため、その一部のクラスタはそのうち1個
の原子がイオン化されてクラスタ・イオン16となる。こ
のクラスタ・イオン16は加速電極14と電子引き出し電極
10との間に形成された電界により適度に加速され、イオ
ン化されていない中性クラス15はるつぼ4から噴射され
るときの運動エネルギーでもって、薄膜形成用基板18に
衝突し、これによりこの薄膜形成用基板18上にアルミニ
ウム薄膜が蒸着形成される。
〔発明が解決しようとする課題〕 従来の薄膜形成装置は以上のように構成されているの
で、るつぼ4を衝撃加熱する電子がるつぼ4のノズル26
付近を照射するため、るつぼ4の直上でイオンが形成さ
れてしまい、これらのビームの中心軸付近で形成される
イオンがほとんど直進して薄膜形成用基板18の中央に集
中して到達し、薄膜形成用基板18における中央部のイオ
ン電流密度分布が極端に大きくなり、薄膜形成用基板18
の全面に均質な薄膜が形成できないなどの課題があっ
た。また、特に、バリウムBa等の仕事関数が小さい蒸発
物質を用いる場合、電子衝撃加熱を行わず熱電子が存在
しない状態でも、高温に加熱されたるつぼ4の内面、あ
るいはノズル26の壁面に接触した蒸気が表面電離現象に
よってイオン化してしまい、これらのイオンが薄膜形成
用基板18中央に集中するなどの課題があった。
また、特開昭60−100421号公報には、第5図の薄膜形
成装置のように、加速電極14と薄膜形成用基板18との間
に偏向電極27a,27bを設けたものが提案されているが、
この構成においてビーム中心軸付近のイオンを十分に偏
向してイオン分布の均一化を図るためには、大型の偏向
電極27a,27bと、偏向電極27a,27bに対してクラスタ・イ
オンの加速電荷と同程度の高電圧を印加することが必要
で、このため装置の寸法が大きくなり、また、大掛かり
で高価な偏向制御電源を使用しなければならないなどの
課題があった。
この発明は上記のような課題を解消するためになされ
たもので、クラスタ・イオンビームのイオンが局所的に
集中するのを防止でき、均一なイオン電流密度分布にて
均質な薄膜を薄膜形成用基板に形成できる薄膜形成装置
を得ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係るクラスタ・イオンビーム法による薄膜
形成装置は、クラスタ・ビームを形成する蒸発源とクラ
スタ・ビームのイオン化を行うイオン化手段との間に、
偏向電界を形成する偏向電極を設けたものである。
〔作用〕
この発明における偏向電極は、るつぼの直上で形成さ
れたイオンを偏向して、薄膜形成用基板の中央へのイオ
ン集中を防止する。
〔発明の実施例〕
以下、この発明の一実施例を図について説明する。第
1図において27a,27bは蒸発源8の直上で、ノズル26か
らのクラスタ・ビームを挾むようにして設けた偏向電極
である。蒸発源8におけるるつぼ加熱用の衝撃電圧が1k
Vである場合、偏向電極27a,27bには、数百V以上の直流
の偏向電圧を与える。この実施例においては、偏向専用
の電源を用いずに、一方を加熱用フィラメントの電位、
他方をるつぼ4の電位として1kVの偏向電圧をあたえて
いる。これらの偏向電極27a,27bは小型のもので十分で
あり、寸法としては対向する電極間の距離を10〜50mmと
して、電極の寸法を幅10〜50mm、高さ1〜30mmから適当
に選択する。
また、41は加熱用フィラメント6をフィラメント取付
台30a,絶縁支持部材31aを介して取り付ける取付板で、
これには熱シールド板7が連設されている。42は偏向電
極27a,27bを取り付けた電極取付板、43はシールド板、4
4はイオン化フィラメント9をフィラメント取付台30b,
絶縁支持部材31bを介して取り付ける取付板で、これら
の各板体は絶縁部材23b,23a,24c,24b24aの各々の間に周
辺部(端部)が順次介装され、これらを貫通するボルト
軸45により、複数の支柱32に取り付けられている。ま
た、これらの支柱32は台板28上に、絶縁ボス25bを介し
てボルトねじ46によりそれぞれ固定され、この台板28に
設置したるつぼ取付台29に、ボルトねじ47により絶縁ボ
ス25aを介してるつぼ4の支持台20を取り付けている。
次に動作について説明する。
るつぼ4の直上で形成されたイオンの初期エネルギー
は数十から数百V以下であるため、これらのイオンは偏
向電極27a,27b間に形成された電位差1kVの偏向電界によ
って大きく偏向され、イオン化手段12の通過を阻止され
る。したがって、るつぼ4の直上で形成されたイオンの
薄膜形成用基板18の中央への集中を防止することができ
る。第1図ではノズル26の開口径の小さなイオン化手段
12を用いた場合を示したが、開口径の大きなイオン手段
12を用いる場合は、偏向されたイオンがイオン化手段12
を通過する可能性があるものの、イオンが薄膜形成用基
板18の中央に集中することはない。具体的には、例え
ば、偏向電極27a,27bの長さ1を10mm、電極間距離dを2
5mm、イオンの初期エネルギーvを500V、偏向電圧Vdを1
kVとして、偏向電極27a,27b間にのみ均一な偏向電界が
形成されているものとすると、偏向角度θは次式のよう
に計算される。
tan θ=Vd・1/2v・d=0.4 ∴ θ=21.8(度) クラスタ・イオンビームの利用角度は15度程度である
ので、偏向されたイオンは薄膜正用基板18に到達しない
ことになる。
第2図はこの発明の一実施例による薄膜形成装置にお
いて、偏向電極27a,27bの寸法を長さ10mm、幅25mm、電
極間距離を25mmとして、薄膜形成用基板18でのイオン電
流密度分布を測定した結果を、従来の薄膜形成装置によ
るイオン電流密度分布と比較して示したものである。な
お、第2図は偏向電極27a,27bの効果のみを見極めるた
め、イオン化手段12を動作させずに測定した結果であ
る。これによれば、偏向電極27a,27bを用いない従来の
薄膜形成装置の場合は、第2図の一点鎖線の分布で示し
たように、薄膜形成用基板18の中央にイオンが集中して
おり、その分布の半値幅が5mmであったが、偏向電極27
a,27bを用いることで、実線で示したように半値幅が30m
mと、ほぼ均一なイオン分布にできた。
なお、上記実施例では、従来の電源を流用して偏向電
極27a,27の一方を加熱用フィラメント電位、他方をるつ
ぼ電位とし、特に専用の電源を用いない場合を示した
が、偏向専用の直流電源を備えることで偏向電圧を可変
とし、より一層のイオン分布の均一化を図っても良い。
さらに、偏向電源として直流電源ではなく、低周波ある
いは高周波電源を用いてクラスタ・ビーム薄膜形成用基
板18を走査するようにして、この薄膜形成用基板上での
イオン電流密度分布の均一化と同時に、るつぼ4の直上
で形成されたイオンの有効利用を図ることも可能であ
る。このとき、2対以上の偏向電源を用いても同等の効
果を発揮する。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明によればクラスタ・ビームを
形成する蒸発源と、クラスタ・イオンを形成するイオン
化手段との間に偏向電極を設け、るつぼの直上で形成さ
れたイオンを偏向してこれらが薄膜形成用基板の中央に
集中しないように構成したので、上記るつぼ直上で形成
されたイオンによる、薄膜形成用基板中央部のイオン電
流密度分布を増加させる寄与を緩和して、上記薄膜形成
用基板上でのイオン電流密度分布を均一化することがで
き、薄膜形成用基板上に均質な薄膜を形成できる薄膜形
成装置を得ることができる効果がある。また、偏向電極
用の電源といては、蒸発源の衝撃電源から給電すること
が可能で従来の電源を流用することができ、偏向専用の
電源を用いる場合でも、偏向電位として高々1kVで良い
ので、従来の偏向電極を備えた薄膜形成装置よりも、電
源のコストも抑えられるものが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による薄膜形成装置を一部
破断して示す正面図、第2図はこの発明の一実施例によ
る薄膜形成装置と従来の薄膜形成装置における薄膜形成
用基板上でのイオン電流密度分布を示す特性図、第3図
は従来の薄膜形成装置を示す断面図、第4図は従来の薄
膜形成装置の主要部を一部破断して示す斜視図、第5図
は薄膜形成装置の他の従来例を示す断面図である。 1は真空槽、4はるつぼ、5は蒸着原料、8は蒸発源、
12はイオン化手段、14は加速電極、18は薄膜形成用基
板、27a,27bは偏向電極である。 なお、図中、同一符号は同一、または相当部分を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の真空度に保持された真空槽と、この
    真空槽内に設けられたるつぼ内から、薄膜形成用基板に
    蒸着すべき蒸着原料の蒸気を上記真空槽内に噴出して、
    蒸気中の多数の原子が緩く結合したクラスタを発生する
    蒸発源と、上記クラスタのイオン化を行うイオン化手段
    と、このイオン化手段によってイオン化されたクラスタ
    ・イオンを加速し、イオン化されていない中性のクラス
    タとともに上記薄膜形成用基板に射突させて薄膜を蒸着
    させる加速電極とからなる薄膜形成装置において、上記
    蒸発源と上記イオン化手段との間に、上記るつぼの直上
    で形成されたイオンを偏向する偏向電極を設けたことを
    特徴とする薄膜形成装置。
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