JP2700164B2 - 氷床および人工雪の製造方法 - Google Patents

氷床および人工雪の製造方法

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JP2700164B2 JP3061123A JP6112391A JP2700164B2 JP 2700164 B2 JP2700164 B2 JP 2700164B2 JP 3061123 A JP3061123 A JP 3061123A JP 6112391 A JP6112391 A JP 6112391A JP 2700164 B2 JP2700164 B2 JP 2700164B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用の分野】本発明は人工スキー場に使用す
る氷床および人工雪の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】人工スキー場で人工雪を製造する一つの
方法は、水を圧縮空気(または他の気体)で氷点下の大
気に噴霧凍結して人工の雪を製造する方法である。しか
し、この方法は、装置が高価であり、圧縮空気を多量に
必要とするので経済的でない。また、特公平 2- 36635
号公報記載の人工雪は、水と最大保水量以下の水を加え
た含水吸水性樹脂を曝気(エアレーション)した後、凍
結する人工雪の製造方法である。しかし、この方法は、
曝気後の含水吸水性樹脂はゲル状の固体であって人工ス
キー場のゲレンデに散布するのに圧縮空気による移送な
ど特別の工夫が必要である。また、この方法では、冷凍
用の床に敷設した冷却剤の循環する管を保護するための
氷床を別途作成する必要がある。さらに、融解した人工
雪を回収し、水で洗浄して再利用する場合に洗滌後に吸
水量を調整する必要があり、回収した吸水性樹脂は乾燥
するなどの処理を行なう必要があって操作が煩雑となり
経済的でない。次に、米国特許第 3,251,194号明細書に
は、吸水性樹脂と水との混合物を凍結するスケートリン
クの製造方法が記載されているが、特定の吸水性樹脂と
特定の量の水を使用した人工雪の製造方法は記載されて
いない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、人工雪ゲレ
ンデの基盤の冷凍装置を保護する目的の氷床および氷床
の上に敷き詰める粉雪状の人工雪の両方を同時に簡単な
装置と単純な操作で製造する方法を提供するものであ
る。特に、本発明は、流動性の粒状含水吸水性樹脂水性
懸濁液を水平面または斜面の床に適用して流下し水を分
離して凍結させて氷床と粉雪状の人工雪を単一つの操作
で製造する方法を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、人工雪ス
キーゲレンデの基盤となる氷床とその氷床の上に敷き詰
める粉雪状または締り雪状の人工雪を簡単な方法で製造
できる方法について鋭意研究を重ねた結果、吸水性樹脂
が水または水溶液を吸水している状態の含水吸水性樹脂
の粒状体である粒状含水吸水性樹脂を基盤上に堆積し、
堆積した粒状含水吸水性樹脂の下部の粒状含水吸水性樹
脂の粒子相互間の空隙の少なくとも一部に水を存在させ
た状態とし、その上部にある粒状含水吸水性樹脂ととも
に前記基盤を氷点以下に冷却して凍結することにより下
部が氷床状で上部が粉雪状の人工雪が同時に容易に製造
できることを見出して本発明を完成するに至った。更
に、本発明者等は、上記の粒状含水吸水性樹脂に水を加
えた状態の流動性の粒状含水吸水性樹脂水性懸濁液は人
工雪スキーゲレンデの基盤の上に適用して流下するとそ
の水性懸濁液から水が容易に分離して粒状含水吸水性樹
脂の堆積層を形成し、その堆積層中に残存する水の量を
調節して凍結すると下部が氷床状で上部が粉雪状の人工
雪が同時に容易に製造できることを見出した。
【0005】本発明の請求の範囲第1項の発明は、粒状
含水吸水性樹脂を固体上に堆積し、堆積した粒状含水吸
水性樹脂の下部の粒状含水吸水性樹脂の粒子相互間の空
隙の少なくとも一部に水を存在させた状態とし、その上
部にある粒状含水吸水性樹脂とともに前記固体を氷点以
下に冷却して凍結させることにより下部に氷床を作ると
ともに、同時にその上部に人工雪を作ることを特徴とす
る氷床および人工雪の製造方法である。
【0006】本発明の請求の範囲第2項の発明は、粒状
含水吸水性樹脂の粒子相互間の空隙の全部を充填する量
またはそれ以上の量の水または水溶液が存在している状
態の粒状含水吸水性樹脂水性懸濁液を固体上に適用して
水を分離して粒状含水吸水性樹脂を堆積し、堆積した粒
状含水吸水性樹脂の下部の粒状含水吸水性樹脂の粒子相
互間の空隙の少なくとも一部に水を存在させた状態と
し、その上部にある粒状含水吸水性樹脂とともに前記固
体を氷点以下に冷却して凍結させることにより下部に氷
床を作るとともに、同時にその上部に人工雪を作ること
を特徴とする氷床および人工雪の製造方法である。
【0007】本発明の請求の範囲第3項の発明は、請求
の範囲第1項あるいは第2項に記載の方法において、吸
水性樹脂が、アクリルアミド、アクリル酸、ポリアクリ
ル酸塩、ビニルオキサゾリジノン、メタクリル酸塩、ス
チレン、ビニルエーテルおよびスチレンスルホン酸塩、
スチレンスルホン酸塩のポリマーおよびコポリマーの群
から選択された少なくとも一種である粒状含水吸水性樹
脂であることを特徴とする。
【0008】本発明の請求の範囲第4項の発明は、請求
の範囲第1項あるいは第2項に記載の方法において、粒
状含水吸水性樹脂が球状または破砕状であることを特徴
とする。
【0009】本発明の請求の範囲第5項の発明は、請求
の範囲第1項あるいは第2項に記載の方法において、粒
状含水吸水性樹脂が非粘着性の粒状含水吸水性樹脂であ
ることを特徴とする。
【0010】本発明の請求の範囲第6項の発明は、請求
の範囲第1項あるいは第2項に記載の方法において、粒
状含水吸水性樹脂が0.005〜5mmの平均粒径の粒状
含水吸水性樹脂であることを特徴とする。
【0011】本発明の請求の範囲第7項の発明は、請求
の範囲第2項に記載の方法において、粒状含水吸水性樹
脂水性懸濁液の下面および/または側面より自然の状態
でまたは減圧の作用を利用して粒状含水吸水性樹脂水性
懸濁液から水を分離することを特徴とする。
【0012】本発明の請求の範囲第8項の発明は、請求
の範囲第2項に記載の方法において、粒状含水吸水性樹
脂水性懸濁液を透水性材料と接触させて粒状含水吸水性
樹脂水性懸濁液から自然の状態または減圧の作用を利用
して水を分離することを特徴とする。
【0013】本発明の請求の範囲第9項の発明は、請求
の範囲第8項に記載の方法において、透水性材料が繊維
製品、粒状の有機物、粒状の無機物、有孔の金属板、金
網の群から選択された少なくとも一種であることを特徴
とする。
【0014】本発明の請求の範囲第10項の発明は、請
求の範囲第1項または第2項に記載の方法において、前
記固体が合成樹脂製の管、金属製の管、合成樹脂製の
板、金属製の板、氷、氷含有物、透水性材料の群から選
択された少なくとも一種であり、氷点以下の流体で直接
または間接的に冷却されることを特徴とする。
【0015】本発明の請求の範囲第11項の発明は、請
求の範囲第1項または第2項に記載の方法において、堆
積した粒状含水吸水性樹脂が表面で−5℃以上の気体と
接触していることを特徴とする。
【0016】本発明の請求の範囲第12項の発明は、請
求の範囲第1項または第2項に記載の方法において、堆
積した粒状含水吸水性樹脂の表面を−5℃以上の気体と
接触させた状態で凍結させ、この粒状含水吸水性樹脂の
少なくとも一部が凍結した時点で、そのままの状態また
は未凍結部分と少なくとも一部の凍結部分とを混合攪拌
した状態にした堆積した吸水性樹脂の表面を氷点以下の
気体と接触させて凍結させることを特徴とする。
【0017】本発明の請求の範囲第13項の発明は、請
求の範囲第1項または第2項に記載の方法において、堆
積した粒状含水吸水性樹脂の表面を氷点以下の気体と接
触させて凍結させることを特徴とする。
【0018】本発明の請求の範囲第14項の発明は、請
求の範囲第1項または第2項に記載の方法において、粒
状含水吸水性樹脂を固体炭酸、液体炭酸および/または
液体窒素と接触させて凍結させることを特徴とする。
【0019】本発明の請求の範囲第15項の発明は、請
求の範囲第1項または第2項に記載の方法において、粒
状含水吸水性樹脂を凍結させたものの一部または全部が
粉砕されることを特徴とする。
【0020】本発明の請求の範囲第16項の発明は、請
求の範囲第15項に記載の方法において、粉砕されたも
のが散布されることを特徴とする。
【0021】本発明の請求の範囲第17項の発明は、請
求の範囲第1項または第2項に記載の方法において、粒
状含水吸水性樹脂がアルカリまたはアルカリ土類金属塩
と接触した粒状含水吸水性樹脂であることを特徴とす
る。
【0022】本発明の請求の範囲第18項の発明は、請
求の範囲第1項または第2項に記載の方法において、粒
状含水吸水性樹脂が界面活性剤と接触した粒状含水吸水
性樹脂であることを特徴とする。
【0023】以下に、本発明の内容を詳細に説明する
が、本発明の説明を簡潔にするために便宜的に本発明で
使用する用語の定義とその測定法を示すが、この定義と
その測定法は、本発明の内容の理解の補助として使用す
るものであって、本発明の内容がこの用語の定義とその
測定方法によって限定的に解釈されるものではなく本発
明の主旨を逸脱しない範囲で他の測定方法の採用を妨げ
るものではない。
【0024】A.定義 氷床:板状の氷または氷含有物を意味し、主として人工
雪スキーゲレンデの基盤の上に設置し基盤の強度補強ま
たは/および基盤上に敷設した冷却用のパイプの保護す
る目的に使用する。 人工雪:粉末状の氷または氷含有物またはこれが粒子間
相互で結合した状態の固体を意味し、天然の雪のような
結晶構造をもつ必要はない。 吸水性樹脂:水を吸収して膨潤する高分子化合物で実質
的に水または水溶液を吸水していない状態を意味する。
【0025】本発明に用いられる吸水性樹脂としては、
アクリルアミド、アクリル酸、アクリル酸塩、メタアク
リル酸塩、スチレン、ビニルエーテル等のポリマー、コ
ポリマー、ターポリマー等の合成樹脂系の高分子化合物
どがあげられる。これらの吸水性樹脂を本発明に用いら
れる一態様である吸水前の状態が粒状である吸水性樹脂
とする方法としては、これらの高分子化合物を粉砕して
所定の粒子形状に加工する方法、高分子化合物の原料化
合物から重合または縮合して粒状の形で高分子化合物と
する方法などが挙げられるが、とりわけ、有機溶剤中で
逆相懸濁重合して得られる球状のポリアクリル酸塩、ビ
ニルアルコールとアクリル酸塩共重合体またはイソブチ
レンと無水マレイン酸との共重合体をケン化する方法が
好適である。
【0026】含水吸水性樹脂:水または水溶液を吸水し
た状態の吸水性樹脂を意味する。 粒状含水吸水性樹脂:含水吸水性樹脂の形状が粒状であ
る含水吸水性樹脂の集合体を意味し、個々の粒子を表現
する場合は、粒状含水吸水性樹脂の粒子と表現する。こ
こで、粒状とは各粒子が形状を保持し粒子の集合体とし
た場合に粒子相互間に空隙が存在する状態を意味する。
即ち、粒状含水吸水性樹脂とは各粒子が形状を保持し粒
子相互間に空隙が存在できる状態の含水吸水性樹脂の粒
子の集合体で、且つ、各粒子はその表面に少量の水が存
在しているが粒子相互間の空隙には水が存在しない状態
の含水吸水性樹脂の粒子の集合体を意味する。本発明で
使用する粒状含水吸水性樹脂としては前記の粒状である
吸水性樹脂に水を加えて吸水させて生成させる方法、粒
状でない吸水性樹脂または粒径の大きな粒状の吸水性樹
脂に水を加えて吸水した含水吸水性樹脂を生成させた後
に粉砕した粒状含水吸水性樹脂あるいは吸水性樹脂を製
造した段階で既に粒状で吸水している吸水性樹脂である
粒状含水吸水性樹脂などが挙げられる。
【0027】粒状含水吸水性樹脂水性懸濁液:粒状含水
吸水性樹脂が分散している水または水溶液を意味する。
この懸濁液には粒状吸水性樹脂と充填水からなる懸濁液
の場合と粒状含水吸水性樹脂、充填水および遊離水から
なる場合の2種類がある。 吸水量:吸水性樹脂が吸水する水または水溶液の重量を
吸水する前の吸水性樹脂の重量に対する倍率で示し、後
記の方法で測定する。 吸水用水:吸水性樹脂が吸水する水または水溶液を意味
する。 充填水:粒状含水吸水性樹脂の粒子相互間の空隙に存在
する水または水溶液を意味する。 空隙量:粒状含水吸水性樹脂の粒子相互間の空隙の全量
を満たす水または水溶液の重量を粒状含水吸水性樹脂中
に含まれる吸水性樹脂の重量の倍率で示し、後記の方法
で測定する。 遊離水:粒状含水吸水性樹脂に空隙量の水または水溶液
を加えた混合物に更に加えた過剰の水または水溶液を意
味する。
【0028】非粘着性:粒状含水吸水性樹脂の粒子相互
間の相互作用が小さく粒子の流動性が良好な状態を意味
する。非粘着性の程度は、粒子形状、粒子の表面状態、
粒子間の付着力の程度、粒子間の静的または動的摩擦抵
抗など粒子相互間に働く各種の作用の総合的な結果で決
まり一元的要因をとり挙げることが出来ないので本発明
では、粒子間の移動が容易であるという意味の定性的な
表現で使用する。しかし、便宜的には、一定量の粒状含
水吸水性樹脂を充分に攪拌し空隙を増加させ一旦嵩高に
した後に振動させて粒子を流動させ嵩高にする前の状態
にもどした時の容積の最初の容積に対する比率で表現す
る。そして、この容積が最初の容積に近いもの程非粘着
性であるとする。即ち、充分攪拌して嵩高にしても攪拌
を中止すれば攪拌前の状態に戻る粒子は完全な非粘着性
の粒子であるとする。測定は後記の方法で実施するが必
ずしもこの方法で測定した結果に限定されるものではな
い。
【0029】粒状含水吸水性樹脂の透水性:粒状含水吸
水性樹脂の粒子相互間の空隙部分を流れる水または水溶
液の流れの抵抗の程度を意味し、便宜的に後記の方法で
測定する。 排水性:粒状含水吸水性樹脂水性懸濁液からの充填水の
分離の難易度を意味し、便宜的に後記の方法で測定し、
24時間後に分離された充填水の量を空隙量に対する比
で示す。
【0030】B.測定方法 1.粒状含水吸水性樹脂水性懸濁液の作成 1-1.粒状の吸水性樹脂を吸水させる場合 吸水前の形態が粒状である吸水性樹脂の場合は、以下の
方法で粒状含水吸水性樹脂懸濁液を作成する。粒状の吸
水性樹脂の所定量(A)[粒状含水吸水性樹脂の容積が
90〜100mlになる量になるように粒状の吸水性樹脂
の所定量を決める。吸水量が90〜100倍の場合の粒
状の吸水性樹脂の所定量は1gとなる。]を200gの
水または水溶液に分散させ24時間放置して粒状含水吸
水性樹脂水性懸濁液を得る。 1-2.粒状含水吸水性樹脂水性懸濁液の場合 塊状の吸水性樹脂に水を加えて吸水させた後に粉砕して
粒状含水吸水性樹脂とする場合、水を吸収している吸水
性樹脂を粉砕して粒状含水吸水性樹脂とする場合または
粒状含水吸水性樹脂水性懸濁液を直接使用する場合は、
次の手順により粒状含水吸水性樹脂水性懸濁液を作成す
る。
【0031】粒状含水吸水性樹脂を含む水性懸濁液から
吸引濾過により水を分離して粒状含水吸水性樹脂とす
る。次に、ここで得た粒状含水吸水性樹脂から90〜1
00mlの試料をとりその重量(A’)を測定し200g
の水または水溶液に分散させ24時間放置して粒状含水
吸水性樹脂の懸濁水溶液を得る。さらに、この粒状含水
吸水性樹脂の一定量(T)を凍結乾燥または熱風乾燥で
乾燥した後の吸水性樹脂の重量(U)を測定する。 粒状含水吸水性樹脂中の吸水性樹脂の重量(A)=A’×(U/T) 吸水量=(T−U)/U
【0032】2.吸水量・空隙量の測定 次に、この懸濁液を管の長さが25cm以上で容積が約2
50ml、底部に濾材および濾材を介して水を分離するコ
ックを持つ排水パイプを持つ重量(M)既知の200ml
のメスシリンダーに移す。(このメスシリンダーは管の
直径が35.7mmとすると高さ1mmが1mlの容積に相当
することになり粒状含水吸水性樹脂の透水性を測定する
際に便利である)排水パイプより遊離水を徐々に排除
し、懸濁液中の粒状吸水性樹脂の粒子が水面上に現れた
時点で排水を中止してメスシリンダー全体(メスシリン
ダー、粒状含水吸水性樹脂、充填水)の重量(B)とそ
の容積(b)を測定する。なお、濾材はメスシリンダー
の底部に強固に固定し非粘着性の測定の際にはずれない
ようにする必要がある。次に、排水パイプを減圧装置に
接続し減圧で徐々に排水し粒子間に付着している充填水
を排除する。充填水の排除が終了した時点でメスシリン
ダー全体(メスシリンダーと粒状含水吸水性樹脂)の重
量(C)とその容積(c’)を測定する。測定終了後に
24時間放置しその容積(c)とメスシリンダーの底か
らの高さ(H)を測定し、粒状含水吸水性樹脂の上面の
位置をメスシリンダー表面に記載する。(粒状吸水性樹
脂の種類よっては粒状含水吸水性樹脂が減圧により収縮
するので、収縮の回復を待つ意味で24時間後に容積を
測定する。) 空隙量=(B−C)/A 吸水量=(C−M)/A
【0033】3.非粘着性の測定 吸水量を測定した後のメスシリンダーの上部の開口部分
を塞ぎ上下を逆さにする動作を繰り返すことによって容
積(c)の粒状含水吸水性樹脂を充分に攪拌し粒子を分
散する。充分に攪拌を行ない粒子を分散させた後にメス
シリンダーをバイブレーターに設置し上下振動させて粒
状含水吸水性樹脂の粒子を落ちつかせる。充分に粒状含
水吸水性樹脂が落ちついた時点でその容積(d)を測定
する。 非粘着性=d/c
【0034】4.排水性の測定 非粘着性の測定後のメスシリンダー中の粒状含水吸水性
樹脂に水または水溶液を添加し再度攪拌して約200ml
の粒状含水吸水性樹脂水性懸濁液を作成する。次に、メ
スシリンダー底部の排水パイプにゴム管を接続して底部
から25cm下に水面がある水槽の水中に入れてメスシリ
ンダーの底部から水柱で25cmの圧力差を付ける。メス
シリンダーの排水コックを開き徐々に排水を開始し粒状
含水吸水性樹脂懸濁液の水面に粒状含水吸水性樹脂の粒
子が現れた時点でメスシリンダーの排水コックを締めて
メスシリンダー全体(メスシリンダー、粒状含水吸水性
樹脂、空隙量=全充填水)の重量(D)を測定する。次
に排水パイプのコックを開き排水を開始し24時間後に
メスシリンダー全体(メスシリンダー、粒状含水吸水性
樹脂および残存する充填水)の重量(E)を測定する。
次に、排水パイプを減圧装置に結合し吸水量の測定と同
一の方法での粒状含水吸水性樹脂で充填水を排除しメス
シリンダー全体(メスシリンダーおよび粒状含水吸水性
樹脂)の重量(F)を測定する。 排水性 = (D−E)/(D−F)
【0035】5.粒状含水吸水性樹脂の透水性の測定 排水性の測定後に100gの水を加え水性懸濁液とす
る。次に、排水性の測定と同様の手順でメスシリンダー
の底部から水を排除し粒状含水吸水性樹脂懸濁液表面に
粒子が現れた時点でメスシリンダの上面までの距離
(H)を測定し、この粒状含水吸水性樹脂の上に濾紙を
載せる。次に、この濾紙の上から徐々に水を加え水面が
メスシリンダーの底部から25cmになるように水を追加
する。次に、底部の排水パイプにゴム管を接続して底部
から25cm下に水面がある水槽の水中に入れてメスシリ
ンダーの底部から水柱で25cmの圧力差を付ける。従っ
て、懸濁液の水面から水槽の水面との圧力差は水柱で5
0cmとなる。次に、メスシリンダーの排水コックを開き
水を流下し、水面が底面から25cmから15cmに下がる
までの時間(t)を測定する。測定終了後、メスシリン
ダー中のを粒状含水吸水性樹脂を排除し、懸濁液の代わ
りに水を使用してメスシリンダーの排水パイプのコック
を開き水面が25cmから15cmに下がるまでの時間
(t’)を測定する。 粒状含水吸水性樹脂の透水性 = (t−t’)/H
【0036】本発明の第一の特徴は、粒状含水吸水性樹
脂を凍結させることにより粉雪状の人工雪を容易に製造
できる点である。本発明で使用する粒状含水吸水性樹脂
は、上記の用語の説明で説明したように、各粒子が形状
を保持し粒子相互間に空隙が存在できる状態の含水吸水
性樹脂の粒子の集合体で、且、各粒子はその表面に少量
の水が存在するが粒子相互間の空隙には水が存在しない
状態である含水吸水性樹脂の集合体である。即ち、本発
明の粒状含水吸水性樹脂は、吸水した状態で粒状の吸水
性樹脂であり生成方法、製造過程を限定するものではな
い。例えば、塊状の吸水性樹脂に水または水溶液を加え
て吸水させた後に粉砕して得られる粒状の含水吸水性樹
脂、粒径の大きな粒状含水吸水性樹脂を粉砕して得られ
る粒径の小さな粒状含水吸水性樹脂、吸水性樹脂の製造
工程で含水状態で得られる粒状含水吸水性樹脂あるいは
人工雪ゲレンデから回収した粒状含水吸水性樹脂を水で
洗浄し異物を除去した粒状含水吸水性樹脂を含む水性懸
濁液から水を分離して得られる粒状含水吸水性樹脂など
も本発明の粒状含水吸水性樹脂に含まれる。特に、好ま
しい本発明の粒状含水吸水性樹脂は、粒状の吸水性樹脂
に水または水溶液を加えて吸水させて得られる粒状含水
吸水性樹脂水性懸濁液から水を分離して得られる含水吸
水性樹脂である。
【0037】粒子の形状は特に制限が無いが、球状また
は破砕状が好ましく特に球状の物が粉雪状の人工雪が得
られるので特に好ましい。破砕状でも粒子間が非粘着で
粒子間の移動に抵抗の少ない粒子であれば粉雪状の人工
雪が得られるが、球形の粒子の場合は粒子の表面が多少
粘着性で有っても球状であるので粒子間の移動が容易で
あり粉雪状の人工雪を与えるので望ましい。最も適当な
粒状含水吸水性樹脂は球状で非粘着性の粒状含水吸水性
樹脂であり、このような条件を満たす粒状含水吸水性樹
脂は凍結により極めて容易に粉雪状の人工雪となる。
【0038】本発明に用いられる粒状吸水性樹脂の粒径
は粒状含水吸水性樹脂で約0.005mm〜5mm程
度、特に、0.05mm〜2mmのものが好ましい。粒
状含水吸水性樹脂の粒径は小さい方が粉雪状の人工雪が
出来るので望ましいが、細かすぎると粒状含水吸水性樹
脂と水との混合物からの水の分離に時間がかかると共に
残存する充填水の量が多くなるので好ましくない。ま
た、粒状含水吸水性樹脂の粒径が大きいと粒状含水吸水
性樹脂と水との混合物からの水の分離が容易となるが、
凍結後の人工雪がざらめ状または氷床状となるので氷床
の製造には好ましいが粉雪状の人工雪を製造する目的に
は望ましくない。氷床と粉雪状の人工雪の製造を目的と
する場合に適当な粒状含水吸水性樹脂の粒径が0.05
mm〜2mmの粒状吸水性樹脂を使用するのが望まし
い。粒状吸水性樹脂の吸水量は、粒状含水吸水性樹脂の
強度が高く非粘着性で有る限り多い方が望ましいが、一
般に吸水量が多くなると粒状含水吸水性樹脂のゲル強度
が低くなり粒子相互間の空隙が少なくなると共に粒子相
互間の粘着性が増すので好ましい吸水量は使用する水ま
たは水溶液で10〜500倍、特に好ましくは30〜2
00倍である。
【0039】球状の吸水性樹脂が好ましい理由は、粒状
含水吸水性樹脂の粒子相互間の空隙が多くなり水の分離
が容易になると共に粒子相互間の摩擦抵抗が少なく凍結
して得られる人工雪が粉雪状となり易いためである。本
発明に用いられる粒状吸水性樹脂が吸水後も球状を保持
し、相互に非粘着性とするためには、多価エポキシや多
価アミンで架橋度を高めてやればよいが、架橋し過ぎる
と吸水量が低下するので適当な吸水量になるよう架橋剤
量を調節する必要がある。また、粒状吸水性樹脂の吸水
量を簡便に調節する方法としては、粒状吸水性樹脂に吸
水させる水または水溶液に少量のアルカリまたはアルカ
リ土類の金属塩、例えば、食塩、塩化カルシウムと接触
する方法が挙げられる。接触させる方法は、これらの塩
類と吸水時に使用する水または水溶液に添加する方法、
粒状含水吸水性樹脂とこれらの塩類を含む水溶液に添加
しまたは添加後分離する方法などを採用することができ
る。
【0040】本発明は、吸水後も粒状で粒子間に空隙を
形成できる強度を持ち粒子相互間が非粘着性で粒子間相
互の移動が容易な粒状の吸水性樹脂を使用するところに
特徴があり、本発明の効果が発現するものである。した
がって、粒状含水吸水性樹脂が粘着性のものまたは/お
よび強度が低く粒状を保持できなく粒子間に空隙ができ
ないものは、本発明の効果が生じない。吸水性樹脂に吸
水させる方法はどんな方法でもよく、例えば攪拌した水
の中に粒子を投入して数分間放置するだけでよい。水温
により吸水速度は影響を受け、低温であると吸水速度は
遅く、高温になるほど早くなる傾向があるので、例えば
水温が10℃以下などの場合は適宜加熱して吸水させる
てもよいが、効率的に凍結させるためには吸水に時間が
かかってもなるべく低温で吸水させることが望ましい。
粒状含水吸水性樹脂はそのまま室温に放置しても水分を
放出せず長時間安定に保つことができるので、凍結して
人工雪を造るまでに或る程度の期間があっても(例え
ば、2か月以上)特に悪影響を受けることはない。粒状
吸水性樹脂自体は吸水性であるので、保存する場合は吸
湿しないように例えば密閉容器に入れておくのが望まし
い。
【0041】本発明の第二の特徴は、粒状含水吸水性樹
脂を人工雪スキーゲレンデの基盤などの固体上に堆積
し、堆積した粒状含水吸水性樹脂の下部の粒状含水吸水
性樹脂の粒子相互間の空隙の少なくとも一部に水を存在
させた状態とし、その上部にある粒状含水吸水性樹脂と
ともに前記固体を氷点以下に冷却して凍結させると、下
部に氷床ができるとともに、同時にその上部は人工雪と
なる点である。即ち、粒状含水吸水性樹脂の空隙に存在
させる充填水の量を調節することにより容易に氷床と粉
雪状の人工雪の割合を任意に設定した人工雪が得られる
点である。
【0042】本発明の第三の特徴は、粒状含水吸水性樹
脂の粒子相互間の空隙の全部を充填する量またはそれ以
上の量の水または水溶液が存在している状態の粒状含水
吸水性樹脂水性懸濁液を固体上に適用して水を分離して
粒状含水吸水性樹脂を堆積し、堆積した粒状含水吸水性
樹脂の下部の粒状含水吸水性樹脂の粒子相互間の空隙の
少なくとも一部に水を存在させた状態とし、その上部に
ある粒状含水吸水性樹脂とともに前記固体を氷点以下に
冷却して凍結させることにより下部に氷床を作るととも
に、同時にその上部に人工雪を作る点である。
【0043】即ち、粒状含水吸水性樹脂に水を加えた粒
状含水吸水性樹脂水性懸濁液は流動性の懸濁液でありポ
ンプにより容易に移送できる点である。また、粒状含水
吸水性樹脂の粒子間の空隙は透水性が良好で、粒状含水
吸水性樹脂の水性懸濁液を斜面または水平面に流下する
と極めて容易に懸濁液から水が分離して粒状含水吸水性
樹脂の堆積物が得られる点である。したがって、本発明
で使用する粒状含水吸水性樹脂に水を加えた水性懸濁液
を天然のスキーゲレンデ、冷却設備を設置した天然スキ
ーゲレンデ、冷却設備を設置した屋内の人工スキーゲレ
ンデなどの斜面や水平面に流下すると該懸濁液から水が
分離して粒状含水吸水性樹脂の堆積層を生成し、さらに
時間が経過すると樹脂粒子間に存在する充填水も分離し
て粒子間は空隙となる。
【0044】従って、流下堆積から凍結開始までの時間
を調節する事により凍結開始前の堆積物中の粒子相互間
に存在する水の量を調節する事ができ、それにより、凍
結後の人工雪の氷床の生成割合を任意に調節できる。ま
た、粒状吸水性樹脂の粒径を変更したり、粒径の異なる
粒状吸水性樹脂を混合することにより流下堆積から凍結
開始までの時間が同じでも粒子相互間に残存させる水の
量を調節できる。さらに、粒状含水吸水性樹脂を界面活
性剤と接触する事によっても粒子相互間に残存させる水
の量を調節することができる。粒状含水吸水性樹脂を界
面活性剤と接触させる方法は、吸水に使用する水または
水溶液に界面活性剤を添加する方法、粒状含水吸水性樹
脂に界面活性剤を添加する方法などを挙げることができ
る。
【0045】界面活性剤の種類はアニオン系、ノニオン
系、カチオン系の何れでも良いが、粒状含水吸水性樹脂
に対する影響の少ないノニオン系が好ましいが、アニオ
ン系、カチオン系も使用可能である。特に、アニオン系
の場合は、塩類としての影響があり粒状含水吸水性樹脂
の種類によっては吸水量の調節の目的と併用することが
できる。
【0046】本発明では、粒状含水吸水性樹脂または充
填水を含む粒状含水吸水性樹脂を人工雪ゲレンデに散布
または堆積させた後に凍結して氷床と人工雪を製造する
方法、粒状含水吸水性樹脂または充填水(および遊離
水)を含む粒状含水吸水性樹脂を別途凍結し、必要に応
じて粉砕して人工雪ゲレンデに散布または堆積させる方
法を採用する事も可能である。特に望ましい本発明の実
施態様は、粒状含水吸水性樹脂に充填水と遊離水を加え
た水性懸濁液をポンプなどを使用しでスキー用ゲレンデ
に移送して堆積層を作成し、該堆積層から分離する遊離
水と充填水を排除して得られる粒状含水吸水性樹脂の堆
積物を凍結して氷床と人工雪を製造する方法である。
【0047】本発明で使用する粒状含水吸水性樹脂の懸
濁液を作成する場合に使用する遊離水の量がが多すぎる
と得られた懸濁液の粘度が低くなりすぎて人工雪スキー
ゲレンデの斜面に流した時の粒状含水吸水性樹脂の堆積
層が薄くなるので好ましくない、また遊離水が少なすぎ
ると懸濁液とならなく砂状となり作業性が悪くなるの
で、これらの点を考慮して混合する水または水溶液の量
を適宜選択する必要がある。望ましい遊離水の量は吸水
用水と充填水の合計の1〜50%、好ましくは5〜10
%である。また、吸水性樹脂に添加する水に界面活性剤
を添加すると、粒状含水吸水性樹脂からの水の分離が容
易になるとともに粒子間の摩擦抵抗が減少し非粘着性が
向上し凍結した人工雪が粉雪状になるなどの効果がある
ので界面活性剤の添加は有効である。
【0048】次に、粒状含水吸水性樹脂を人工雪スキー
ゲレンデに堆積する方法は、ポンプでゲレンデの下部か
ら上部に積み上げるようにして流し込み堆積する方法、
上部から流して堆積する方法、あるいは粒状含水吸水性
樹脂の粒子が通過できる通孔を持つ散水器で散布する方
法等が最も簡便で効果的な方法である。しかし、粒状含
水吸水性樹脂中に水が無いか少ない場合は、高粘度の懸
濁液、砂状あるいは粘土状となるので特殊なポンプ、コ
ンベアなどを使用する必要があり最初にゲレンデを作成
する場合の堆積方法としては好ましくないが、既存の人
工雪ゲレンデに堆積する場合には分離する過剰の排水
(遊離水および充填水)が既存の人工雪に悪影響を与え
ないので好ましい方法である。人工雪スキーゲレンデの
基盤または既存の天然または人工雪の上に堆積した粒状
含水吸水性樹脂の堆積物はそのままの状態で遊離水およ
び充填水を分離しても良いがレーキ、ドクターブレード
状の用具などを使用して堆積物の厚さを一定するのが望
ましい方法である。さらに望ましい方法は、上記で一定
の厚さする時または上記で一定の厚さにした後にゲレン
デの長さ方向、横方向または碁盤目状に溝を設置する方
法である。このような溝は水の分離が容易となるととも
に凍結した時の人工雪が粉雪状となる効果がある。
【0049】粒状含水吸水性樹脂の懸濁液から水を分離
排除する方法は、金網、紙、織布あるいは不織布などの
透水性材料を介して人工雪ゲレンデの基盤の底部または
側面に設置した通孔から自然にまたは減圧下で排水する
方法が簡便で好ましい方法であるが、その他の方法、例
えば、粒状含水吸水性樹脂の下部に設置した透水性材料
に吸収させる方法なども適宜採用することができる。粒
状含水吸水性樹脂の懸濁液を人工雪スキーゲレンデの斜
面に流下または散布すると、粒状含水吸水性樹脂中に含
まれる全部の遊離水と大部分の充填水は粒状含水吸水性
樹脂の下部および内部の空隙を通過して人工雪ゲレンデ
の基盤に設置された排水設備を介して排除されて粒状含
水吸水性樹脂が残存しその堆積層を形成する。また、人
工ゲレンデの斜面に排水設備が設置されていない場合で
も遊離水および充填水は粒状含水吸水性樹脂の粒子間の
空隙を通過してゲレンデ底部の粒状含水吸水性樹脂層に
集積し、斜面の部分には粒状含水吸水性樹脂の堆積層が
生成するので排水設備はゲレンデの底部に設置するだけ
でも良い。堆積層の厚さは粒状含水吸水性樹脂の懸濁液
の粘度が高い場合、人工雪ゲレンデからの排水が早い場
合、粒状含水性樹脂が球状で粒径が大きい場合には厚く
なる。
【0050】排水方法は、天然の土の斜面に粒状含水吸
水性樹脂を流下する場合のように基盤が透水性である場
合は、土中に吸収するので特別な排水設備を必要としな
いが、人工雪ゲレンデの基盤のように透水性の無い材料
でできた基盤の場合は、下部または側面に設置した通孔
から透水性材料を介して分離する方法が望ましい。ま
た、人工雪スキーゲレンデの基盤の表面に設置した、有
孔の金属板あるいは金網、有機質または無機質材料の粉
末あるいは粒子、紙、織布あるいは不織布など繊維製
品、粒径が同一または異なる未吸水または粒状含水吸水
性樹脂などの透水性材料の上に粒状含水吸水性樹脂懸濁
液を流して懸濁液中の遊離水および充填水を該透水性材
料中に移行または吸収させる方法、該透水性材料を介し
てゲレンデ外に排水する方法、ゲレンデの所々に溝また
は穴を設置しその穴を介して排水するか、この溝または
穴に水を集めそのまままたはこの溝あるいは穴から排水
する方法などを採用することが可能であるが本発明の方
法は、上記に例示した方法に限定されるものではない。
【0051】本発明で、粒状含水吸水性樹脂を凍結する
方法は、該粒状含水吸水性樹脂を氷点以下の固体と接触
させる方法、氷点以下の気体と接触させる方法、固体炭
酸、液体炭酸、液体窒素などの昇華性の固体あるいは低
沸点の液体と混合する方法等の方法を採用する事ができ
る。特に、粒状含水吸水性樹脂の下部または/および下
部に近い内部に設置した氷点以下の流体で直接または間
接的に冷却されている固体と接触させて凍結する方法
は、粉雪状の人工雪が製造できるので好ましい方法であ
る。粒状含水吸水性樹脂と氷点以下の固体と接触させる
方法としては、氷点以下の流体などの冷却剤で直接また
は間接的に冷却されている管を該樹脂の下部または内部
に設置する方法、粒状含水吸水性樹脂の下部に前記の冷
却剤で直接または間接的に冷却されている金属板、氷単
独または氷と有機物または無機物とからなる氷床などを
介して凍結する方法などを挙げる事ができる。また、氷
点以下の固体の少なくとも一部が透水性材料で構成され
ていても良い。
【0052】特に望ましい粒状含水吸水性樹脂の凍結方
法は、この粒状含水吸水性樹脂の堆積層の下層に設置し
た氷点以下の流体で直接または間接的に冷却されている
板状物または/およびこの堆積層の下層または下層に近
い部分に設置された氷点以下の流体で直接または間接的
に冷却されている管状物によりこの堆積層の下方から凍
結する方法である。
【0053】本発明で容易に粉雪状の人工雪が得られる
機構の詳細は不明であるが、本発明の粒状含水吸水性樹
脂は表面に少量の水が皮膜状に存在しており、凍結が始
まるとこの水が最初に凍結し、粒状または小さな突起状
の氷を生成する。次に、ここで生成した粒状または突起
状の氷を核にして氷が成長し突起状の氷を形成しこの突
起の部分の外径に相当する直径だけ見かけ上の粒径が増
加する。
【0054】本発明の粒状含水吸水性樹脂は粒子が独立
の形状を保ち、粒子間の移動が容易であるので凍結した
粒子に接している他の粒子はこの凍結した粒子の表面の
突起に押されてその突起の量だけ外方に押しやられ結果
として粒子間の空隙が増加する。そしてこの作用が下部
の層から上層に向かって進行し、結果として極めて嵩高
な氷の粒子の集合体(本発明の人工雪)となるものと推
定される。この現象は、このような状態になった氷の粒
子(本発明の人工雪)を観察してみると、氷粒子は中心
に吸水性樹脂が凍結前よりも粒径が小さくなって存在
し、その周りに氷が存在している状態であることから推
定される。また、堆積層から取り出した単一の粒子を急
速に凍結するとその粒子は上記のような構造にならずに
一様な氷となり、小数の粒子の集合体の場合は粒子間が
氷によって強固に結合された状態となる。しかし、粒状
含水吸水性樹脂の堆積層の場合は、かなり急速に凍結し
ても下層が凍結して嵩高な人工雪が生成すると熱電導が
悪くなり結果として急速冷凍にならずに上記のような嵩
高な人工雪になるものと推定される。
【0055】本発明の場合は、上層から圧力がかからな
い状態で凍結することが粉雪状の人工雪を作るのに必要
な条件の一つである。従って、粒状含水吸水性樹脂堆積
物の表面に直接シートまたは板などをかけたりして表面
を凍結させると、凍結した人工雪は表面の物体の圧力に
より下部は粉雪状であるが上層に近ずくにつれて固い雪
となり、場合によってはその部分が板状の氷となること
がある。この場合は、これらの人工雪の表面を粉砕攪拌
することにより締り雪状の人工雪となるのでそのような
目的には有効な方法である。従って、粉雪状の人工雪を
得る目的では表面を−5℃以上、好ましくは粒状含水吸
水性樹脂の氷点以上の温度の気体と接触させて凍結する
方法を採用するのが望ましい。
【0056】また、本発明では、粉雪状となるので凍結
が進むに連れて人工雪全体の熱伝導率が低下し凍結に時
間がかかるので、大部分の粒状含水吸水性樹脂が凍結し
た時点で表面を氷点以下の気体と接触させて表面を凍結
させると極めてスベリ特性の良い人工雪となるので望ま
しい方法である。また、凍結の途中で凍結した人工雪と
未凍結の粒状含水吸水性樹脂とを攪拌混合して再度凍結
を継続するかまたは表面を氷点以下の気体と接触させて
凍結を完結する方法が経済的で望ましい方法である。堆
積した粒状含水吸水性樹脂を凍結するための望ましい固
体の温度は−5℃以下で、特に好ましい温度は−15℃
以下であるが、粒径の大きな粒状含水吸水性樹脂または
非粘着性の程度が悪く多少粘着性である粒状含水吸水性
樹脂の場合は、高い温度、例えば、−3〜−10℃程度
にするのがよい。また、堆積層は厚い程、粉雪状の人工
雪が得られる傾向にあるので厚くするのが望ましいが凍
結の完結に時間がかかるので適宜選択をするか、上記の
ように凍結の途中で攪拌し人工雪の熱伝導率を向上させ
る等の手段を採用するのが望ましい。好ましい堆積層の
厚さは、2〜20cm、特に好ましくは、5〜10cm
である。
【0057】氷点以下の気体と接触させる方法は、粒状
含水吸水性樹脂の堆積層の上部に氷点以下の気体を流す
方法などが挙げられる。この場合、必要に応じて該粒状
含水吸水性樹脂の堆積層の上部を断熱性の幕で覆うこと
も可能である。固体炭酸、液体炭酸、液体窒素などの昇
華性の固体あるいは低沸点の液体と粒状含水吸水性樹脂
とを混合して凍結する方法は、粒状含水吸水性樹脂の表
面に固体炭酸の粉末を散布する方法、粒状含水吸水性樹
脂の堆積層の一部または全部と固体炭酸、液体炭酸、液
体窒素等と混合する方法を採用する事ができる。この場
合は、人工雪ゲレンデ上で混合すると同時に粒状含水吸
水性樹脂の内部または下部で氷点以下の固体と接触する
方法と併用することも可能である。
【0058】液化炭酸としては市販のものを用いること
ができる。液化炭酸の気化潜熱は30℃で15.1Kcal
/Kg 、10℃で48.1Kcal/Kg 、0℃で56.1Kcal
/Kgなどであり、冷却、凍結に有効に用いることができ
る。液化炭酸は炭酸ガスを約40気圧に圧縮し冷却して
製造されるものであり、炭酸ガスの発生源としては、天
然ガスやアンモニアプラントからのオフガス、石油精製
やエチレン分解からのオフガス、その他化学メーカーや
鉄鋼メーカーの余剰ガスや副生ガスなどがあり、いずれ
でも使用することができる。さらに、粒状含水吸水性樹
脂の堆積層を混合槽に移すか、混合槽中で粒状含水吸水
性樹脂の堆積層を形成させた後に固体炭酸、液体炭酸、
液体窒素と混合して凍結する方法も可能である。また、
冷却装置を設置した混合槽中で粒状含水吸水性樹脂を凍
結する方法も可能である。
【0059】このような方法で製造した人工雪は、人工
雪スキーゲレンデの基盤または既に天然雪あるいは人工
雪が堆積している既存のスキーゲレンデの上に散布また
は堆積させることができる。散布方法としては、屋内の
人工雪スキーゲレンデの場合には天井からゲレンデの上
に散布すると雪が降るように見えて効果的な雰囲気をだ
すので特に好ましい。このように既存のスキーゲレンデ
に散布または堆積させる方法は、人工雪スキーゲレンデ
の維持方法として、または使用済みの粒状含水吸水性樹
脂を水で洗浄し異物を除去した後に再度凍結して人工雪
として再利用する方法として効果的な方法である。
【0060】本発明で使用する凍結前の粒状含水吸水性
樹脂または充填水を含有する粒状含水吸水性樹脂を得る
方法は上記の方法のように粒状含水吸水性樹脂の懸濁液
から水を分離して製造するのが簡単で効率的な方法であ
るが、この方法に限定されるものではなく、例えば、 (1) 粒状吸水性樹脂に、吸水量の吸水用水と必要量の充
填水に相当する量の水または水溶液を混合する方法、 (2) 粒状吸水性樹脂に、吸水量の吸水用水と必要量の充
填水に相当する量の水または水溶液に人工雪ゲレンデに
設置した透水性材料が吸収する水または水溶液の量に相
当する量の水を混合した粒状含水吸水性樹脂の懸濁液と
該透水性材料上に流し静置して遊離水および不必要の充
填水を該透水性材料の部分に移行させることによって凍
結に使用する粒状含水吸水性樹脂中の充填水を所定の量
にする方法、などの方法を採用することが可能である。
【0061】本発明の粒状吸水性樹脂はそれ自体光崩壊
性、生分解性を有するので、使用後、廃棄しても問題が
ないが、特に早期の光崩壊や生分解を望む場合は、本発
明の粒状吸水性樹脂に光崩壊、生分解用の公知促進剤、
触媒、添加剤等を配合、添加、含浸、塗布などしてもよ
い。本発明の粒状吸水性樹脂自体は人体に対して安全な
ものであるから、これらの添加剤も安全性に配慮して選
択するのが好ましい。本発明の粒状吸水性樹脂を顔料、
染料などを用いる公知の方法で着色してもよい。着色さ
れた粒状含水吸水性樹脂から造られる人工雪は美しく着
色するので、新しい商業的価値を付加することができ
る。例えば、上級者用ゲレンデ、初心者用ゲレンデ等を
色で区別することなどにも使用することができスキーを
より楽しいものとする。本発明の粒状吸水性樹脂に公知
の香水、芳香剤香料などを用いて賦香するとまた新しい
商業的価値を付加することができる。本発明の粒状吸水
性樹脂に酸化防止剤紫外線吸収剤、蛍光剤、核剤、氷核
細菌、増量剤、低摩擦係数を持つ物質、その他添加剤な
どを本発明の主旨をを損なわない範囲で添加、配合、塗
布、含浸などしてもよい。
【0062】
【実施例】次に本発明を実施例によって具体的に説明す
るが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例における凍結後の人工
雪の密度は、次の操作により求めた。凍結後の人工雪の
密度体積のわかった雪を取りだし、秤量し、重量を体積
で割って求める。単位はg/cm3 。雪が軟らかいとき
は、薄いステンレス製の内容積のわかった箱を積雪に差
し込めば、体積のわかった雪が取れる。硬い雪の場合
は、鋸で四角に雪を切りだし、寸法を物差しで計って体
積を計算する。
【0063】粒状吸水性樹脂の合成例 攪拌機、還流冷却器、滴下漏斗、温度計および窒素ガス
導入管を付した500mlセパラブルフラスコにイオン交
換水150gを仕込み、分散剤として部分ケン化ポリビ
ニルアルコール(日本合成化学(株)製GH−23)0.
2gを添加し、加熱溶融させた後、窒素置換した。一
方、あらかじめ、三角フラスコ中でアクリル酸ラウリ
ル、トリデシル混合エステル(大阪有機化学(株)製LT
A )22.5g、メタクリル酸ヒドロキシエチル10.
0g、メタクリル酸メチル17.5gにアゾビスジメチ
ルバレロニトリル1.0gを加えて溶解し、上記のセパ
ラブルフラスコに窒素気流バブリング下に1時間かけて
滴下した。65℃で5時間保持し、反応を終了させ、冷
却後固形物を濾過し、水洗した後、減圧乾燥してビーズ
状の分散剤を得た。
【0064】攪拌機、還流冷却器、滴下漏斗、温度計お
よび窒素ガス導入管を付した1000mlセパラブルフラ
スコにn−ヘキサン360.7g、上記分散剤4.32
gを仕込み、50℃まで昇温し分散溶解した後、窒素置
換した。一方、あらかじめ、三角フラスコ中でアクリル
酸72.0gをイオン交換水103.6gに溶解した水
酸化ナトリウム32.2gで部分中和し、さらに室温下
で過硫酸カリウム0.24gを溶解した。この単量体水
溶液を上記のセパラブルフラスコに300rpm の攪拌速
度で窒素気流バブリング下に1時間かけて滴下し、2時
間還流後、30%過酸化水素水0.1gを添加し、さら
に還流を1時間続け重合を完結させた。その後、エチレ
ングリコールジグリシジルエーテル0.73gを添加
し、共沸脱水を行い濾過後、減圧乾燥して白色のビーズ
状の粒状吸水性樹脂を得た。
【0065】粒状含水吸水性樹脂の製造例 上記のビーズ状の吸水性樹脂(大阪有機化学工業製BL
−100)は、平均粒径が100μm であり優れた流動
性を示した。次に、この吸水性樹脂の常温の水道水に対
する吸水量は71倍、吸水後の粒状含水吸水性樹脂の空
隙量は25倍、非粘着性は103%、排水性は0.8
5、透水性は5分であった。
【0066】(実施例1):氷床および人工雪の製造例
1 ビーズ状の吸水性樹脂(大阪有機化学工業製BL−10
0)1重量部に、80重量部の水を加えて攪拌混合して
粒状含水吸水性樹脂水性懸濁液を作成した。次に、この
粒状含水吸水性樹脂水性懸濁液を−20℃の冷却剤を循
環可能の内径約5mmの軟質合成樹脂製の冷却パイプが設
置してある人工雪ゲレンデの基盤の斜面(傾斜角約10
度)に流下したところ厚さ約5cmの粒状含水吸水性樹脂
の堆積層が形成された。堆積層が形成されてから約3時
間放置後に堆積層の充填水の量を測定したところ充填水
は約3%残存してた。粒状含水吸水性樹脂の堆積後約3
時間から表面温度−2℃の気体と接触させながら冷却剤
の循環を開始して約12時間で凍結した結果、約2cmの
氷床と約15cmの粉雪状の人工雪が得られた。粉雪状で
得られた人工雪の密度を測定したところ密度は0.23
g/cm3 であった。この人工雪を踏み固めたところ滑走
性の良好な人工雪となった。
【0067】(実施例2):氷床および人工雪の製造例
2 実施例1で使用した粒状含水吸水性樹脂懸濁液を実施例
1で使用した人工雪ゲレンデの水平面に流して約5cm
の堆積層を形成させた。この場合は、分離水の排水を制
限して下から約2.5cmの層に充填水の一部が残存す
るようになった時点で凍結を開始した。約5時間で凍結
が完了し、約3cmの氷床と約5cmの固い締り雪状の
人工雪が得られた。ここで得られた人工雪の表面部分を
粉砕したところ容易に粉砕でき粉雪状の人工雪となっ
た。
【0068】(実施例3):氷床および人工雪の製造例
3 粒状の吸水性樹脂に吸水させる水道水に非イオン系の界
面活性剤(富士写真フイルム製のフイルム水切り剤(商
品名:ドライウエル))を添加した以外は実施例1と同
様の方法で粒状含水吸水性樹脂を凍結し、表面から約2
cmまでが未凍結の時点で凍結した人工雪の部分と未凍
結の粒状含水吸水性樹脂の部分とを混合攪拌したあと凍
結を完了させた。結果は、分離水の排水速度がやや増
し、締り雪状で滑走性が良好な人工雪が得られた。
【0069】人工雪の製造例4 実施例1で使用した粒状含水吸水性樹脂懸濁液を吸引濾
過して充填水の大部分を除去した粒状含水吸水性樹脂に
固体炭酸の粉末を添加して凍結したところ粉雪状の人工
雪が得られた。
【0070】(実施例4):氷床および人工雪の製造例
5 実施例1で粒状含水吸水性樹脂を凍結して作成した氷床
と人工雪を融解して得られた粒状含水吸水性樹脂と水と
の混合物に該混合物と同量の水道水を加えて懸濁液を作
成した。次に、この懸濁液を濾紙で濾過して約80倍の
水を含有する懸濁液とし、実施例1同様の方法で凍結し
たところ同様の氷床と人工雪が得られた。
【0071】(実施例5):氷床および人工雪の製造例
6 ビーズ状の吸水性樹脂(大阪有機化学工業製BL−10
0)1重量部に、80重量部の0.1%の塩化カルシウ
ムの水溶液を加えて攪拌混合して粒状含水吸水性樹脂の
懸濁液を作成した。この時の吸水量は40倍であった。
次に、この粒状含水吸水性樹脂懸濁液を−20℃の冷却
剤を循環可能の内径約5mmの軟質合成樹脂製の冷却パイ
プが設置してある人工雪ゲレンデの基盤の斜面(傾斜角
約20度)に流下したところ厚さ約5cmの粒状含水吸水
性樹脂の堆積層が形成された。粒状含水吸水性樹脂の堆
積後約3時間から冷却剤の循環を開始して約12時間で
凍結した結果、約2cmの氷床と約10cmの粉雪状の人工
雪が得られた。
【0072】
【発明の効果】本発明の方法により、流動性のある含水
した吸水性樹脂と水との混合物を例えば平面または斜面
状の床に流して粒状含水吸水性樹脂を堆積後、前記床を
氷点以下に冷却して凍結させることにより容易に下部に
人工雪スキーゲレンデの基盤となる氷床と上部が粉雪状
から締り雪状の人工雪を同時に製造できる。粒状含水吸
水性樹脂に水を加えた粒状含水吸水性樹脂の水性混合物
は流動性がある懸濁液であるのでポンプなどにより容易
に移送できる利点があり、この懸濁液をポンプなどを使
用しで天然のスキーゲレンデの斜面、冷却設備を設置し
た天然スキーゲレンデ、冷却設備を設置した屋内の人工
スキーゲレンデなどの斜面あるいは水平面に流すことに
より該懸濁液から水が分離し粒状含水吸水性樹脂の堆積
物が容易に得られるのでそれを凍結することにより容易
に氷床と人工雪を同時に製造することができる。また堆
積層の粒状含水吸水性樹脂相互間に生ずる空隙に存在さ
せる水の量を調節することにより凍結後の氷床と上部の
人工雪の割合を調節できる。本発明で用いる粒状吸水性
樹脂は、光崩壊性および/または生分解性を有し、使用
後の公害問題がなく、着色および/または賦香可能であ
り、回収再使用可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永田晃一 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 久保田耕平 東京都千代田区一ツ橋一丁目1番1号 東燃株式会社内 (72)発明者 平野和夫 東京都千代田区一ツ橋一丁目1番1号 東燃株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−500663(JP,A) 特開 昭63−500526(JP,A)

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒状含水吸水性樹脂を固体上に堆積し、堆
    積した粒状含水吸水性樹脂の下部の粒状含水吸水性樹脂
    の粒子相互間の空隙の少なくとも一部に水を存在させた
    状態とし、その上部にある粒状含水吸水性樹脂とともに
    前記固体を氷点以下に冷却して凍結させることにより下
    部に氷床を作るとともに、同時にその上部に人工雪を作
    ることを特徴とする氷床および人工雪の製造方法
  2. 【請求項2】粒状含水吸水性樹脂の粒子相互間の空隙の
    全部を充填する量またはそれ以上の量の水または水溶液
    が存在している状態の粒状含水吸水性樹脂水性懸濁液
    固体上に適用して水を分離して粒状含水吸水性樹脂を堆
    積し、堆積した粒状含水吸水性樹脂の下部の粒状含水吸
    水性樹脂の粒子相互間の空隙の少なくとも一部に水を存
    在させた状態とし、その上部にある粒状含水吸水性樹脂
    とともに前記固体を氷点以下に冷却して凍結させること
    により下部に氷床を作るとともに、同時にその上部に人
    工雪を作ることを特徴とする氷床および人工雪の製造方
  3. 【請求項3】吸水性樹脂が、アクリルアミド、アクリル
    酸、ポリアクリル酸塩、ビニルオキサゾリジノン、メタ
    クリル酸塩、スチレン、ビニルエーテルおよびスチレン
    スルホン酸塩、スチレンスルホン酸塩のポリマーおよび
    コポリマーの群から選択された少なくとも一種である粒
    状含水吸水性樹脂である請求の範囲第1項あるいは第2
    に記載の方法。
  4. 【請求項4】粒状含水吸水性樹脂が球状または破砕状で
    ある請求の範囲第1項あるいは第2項に記載の方法。
  5. 【請求項5】粒状含水吸水性樹脂が非粘着性の粒状含水
    吸水性樹脂である請求の範囲第1項あるいは第2項に記
    の方法。
  6. 【請求項6】粒状含水吸水性樹脂が0.005〜5mmの
    平均粒径の粒状含水吸水性樹脂である請求の範囲第1項
    あるいは第2項に記載の方法。
  7. 【請求項7】粒状含水吸水性樹脂水性懸濁液の下面およ
    び/または側面より自然の状態でまたは減圧の作用を利
    用して粒状含水吸水性樹脂水性懸濁液から水を分離する
    請求の範囲第2項に記載の方法。
  8. 【請求項8】粒状含水吸水性樹脂水性懸濁液を透水性材
    料と接触させて粒状含水吸水性樹脂水性懸濁液から自然
    の状態または減圧の作用を利用して水を分離する請求の
    範囲第2項に記載の方法。
  9. 【請求項9】透水性材料が繊維製品、粒状の有機物、粒
    状の無機物、有孔の金属板、金網の群から選択された少
    なくとも一種である請求の範囲第8項に記載の方法。
  10. 【請求項10】前記固体が合成樹脂製の管、金属製の
    管、合成樹脂製の板、金属製の板、氷、氷含有物、透水
    性材料の群から選択された少なくとも一種であり、氷点
    以下の流体で直接または間接的に冷却されることを特徴
    とする請求の範囲第1項または請求項2に記載の方法
  11. 【請求項11】堆積した粒状含水吸水性樹脂が表面で−
    5℃以上の気体と接触していることを特徴とする請求の
    範囲第1項または請求項2に記載の方法
  12. 【請求項12】堆積した粒状含水吸水性樹脂の表面を−
    5℃以上の気体と接触させた状態で凍結させ、この粒状
    含水吸水性樹脂の少なくとも一部が凍結した時点で、そ
    のままの状態または未凍結部分と少なくとも一部の凍結
    部分とを混合攪拌した状態にした堆積した吸水性樹脂の
    表面を氷点以下の気体と接触させて凍結させる請求の範
    囲第1項あるいは第2項に記載の方法。
  13. 【請求項13】堆積した粒状含水吸水性樹脂の表面を氷
    点以下の気体と接触させて凍結させる請求の範囲第1項
    あるいは第2項に記載の方法。
  14. 【請求項14】粒状含水吸水性樹脂を固体炭酸、液体炭
    酸および/または液体窒素と接触させて凍結させる請求
    の範囲第1項あるいは第2項に記載の方法。
  15. 【請求項15】粒状含水吸水性樹脂を凍結させたものの
    一部または全部が粉砕される請求の範囲第1項あるいは
    第2項に記載の方法。
  16. 【請求項16】粉砕されたものが散布される請求の範囲
    第15項に記載の方法。
  17. 【請求項17】粒状含水吸水性樹脂がアルカリまたはア
    ルカリ土類金属塩と接触した粒状含水吸水性樹脂である
    請求の範囲第1項あるいは第2項に記載の方法。
  18. 【請求項18】粒状含水吸水性樹脂が界面活性剤と接触
    した粒状含水吸水性樹脂である請求の範囲第1項あるい
    は第2項に記載の方法。
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