JP2698830B2 - 鋼帯の調質圧延機 - Google Patents

鋼帯の調質圧延機

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JP2698830B2 JP15500293A JP15500293A JP2698830B2 JP 2698830 B2 JP2698830 B2 JP 2698830B2 JP 15500293 A JP15500293 A JP 15500293A JP 15500293 A JP15500293 A JP 15500293A JP 2698830 B2 JP2698830 B2 JP 2698830B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼帯の調質圧延を行う
調質圧延機(スキンパスミル)に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、缶用材などに用いられる薄鋼板
は、冷間圧延ならびに焼鈍処理を行ったあと、ストレッ
チャストレインの防止、適正な板面粗度の付与、形状矯
正などを目的として1%前後の圧下をかける調質圧延を
行って仕上げられる。調質圧延を行う圧延機としては、
4重式あるいは6重式の圧延機(スタンド)が2基直列
となったものが多い。
【0003】各スタンドの役割として、前段スタンドで
はショット加工により表面にダル目(微細な凹凸)を付
与したワークロールを使用して鋼帯に所定の伸び率を与
え、後段スタンドでは、研磨仕上げのワークロールを使
用し、圧下力を調整することで製品に要求された板面粗
度を調整するのが一般的である。調質圧延においては、
鋼板の表層部分に圧縮残留応力が発生するが、表側と裏
側の残留応力が均等でないと、調質圧延の後に鋼板に圧
延方向の反り、すなわちL反りや幅方向の反りすなわち
C反りが生じるという問題がある。
【0004】このため、調質圧延機の後段スタンド出側
に鋼帯の下面ならびに上面に接触する小径の補助ロール
を配置し、この補助ロールを高さ方向に調整してL反り
やC反りを制御することが提案されている。図6に調質
圧延機の構成例を示す。1はペイオフリール、2は入側
ブライドルロール、3は第1スタンド、4は第2スタン
ドの4重式調質圧延機、5はアンチクリンピングロー
ル、6はアンチコルゲートロール、7は出側ブライドル
ロール、8はテンションリール、Sは鋼帯である。
【0005】ペイオフリール1で巻き戻された鋼帯S
は、入側ブライドルロール2から第1スタンド調質圧延
機3、第2スタンドの調質圧延機4を経て調質圧延を受
け、アンチクリンピングロール5、アンチコルゲートロ
ール6の2つの補助ロールにより反りを矯正された後、
出側ブライドルロール7を経てテンションリール8に巻
き取られる。
【0006】反りを矯正する2つの補助ロールはいずれ
も高さ方向に位置調整可能であり、これらのうち、アン
チクリンピングロール5は鋼帯Sの下面に接触し、鋼帯
Sを下から押し上げることにより圧延機4のワークロー
ルと鋼帯Sの接触長さを増してC反りを矯正し、アンチ
コルゲートロール6は鋼帯Sの上面に接触し、前記アン
チクリンピングロール5と対になってレベラの機能をは
たし、主としてL反りを矯正するように作用する。
【0007】特公昭61−9882号公報によれば、アンチコ
ルゲートロール6を鋼帯速度に応じて下降上昇させるこ
とにより、アンチコルゲートロール6に対する鋼帯Sの
パス角度を増減させることにより、L反りの矯正効果を
制御することが提案されており、また、特公昭62-58804
号公報によれば、鋼帯Sの板厚との関連において演算し
た調節量によりアンチクリンピングロール5の高さを調
節してC反りの矯正効果を制御することが提案されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの反り
矯正方法は、いずれも後段スタンドの調質圧延機4の出
側に設けた小径の補助ロールの高さを調整して反り矯正
を行うものであり、調質圧延機の後段スタンド4から出
てゆく鋼帯Sが水平面となす角度θ2 (以下、後段スタ
ンド出側パスアングルという)を変化させることにな
る。
【0009】そこで、本発明者らは、図6に示したよう
な従来の調質圧延機を用いて後端スタンド出側パスアン
グルθ2 をさまざまに変化させ、鋼帯Sに生じるC反
り、L反りを測定した。その結果を図7に示す。横軸は
後段スタンド出側パスアングルθ2 、縦軸は反り量で、
直線Lは後段スタンド出側パスアングルθ2 を変化させ
たときのL反り量、直線C1 、C2 、C3 は後段スタン
ド出側パスアングルθ2を変化させたときのC反り量で
あり、C1 は後段スタンド入側におけるC反りが正のと
き、C2 は0のとき、C3 は負のときを表す。
【0010】すなわち、後段スタンド出側パスアングル
θ2 を変化させると、C反りとともにL反りも変化し、
いずれか一方を独立に変えることはできない。また、直
線Lの方が直線C1 、C2 、C3 よりも勾配が大きいこ
とから、後段スタンド出側パスアングルθ2 を変化させ
たとき、L反りの方が変化が大きい。また、後段スタン
ド入側におけるC反りが正のとき、出側のC反りを0に
しようとして直線C1上の点P1 となるように後段スタ
ンド出側パスアングルθ2 を選ぶと、L反りはP2 とな
って、0にすることができない。逆に、後段スタンド入
側におけるC反りが負のとき、出側のC反りを0にしよ
うとして直線C3 上から点P3 となるように後段スタン
ド出側パスアングルθ2 を選ぶと、L反りはP4 となっ
て、0にすることができない。L反りに対しては、アン
チコルゲートロール6による矯正も可能であり、また、
後工程において例えばテンションレベラ等によってもあ
る程度矯正できるが、C反りは矯正が困難であるため、
後段スタンド出側パスアングルθ2 はC反りの矯正を優
先して決定されるのが通常であり、L反りの矯正は先送
りとせざるを得なかった。
【0011】本発明は、このような問題点を解消し、後
段スタンド入側におけるC反りの変動をなくすことによ
って、後段スタンド出側においてC反りとともにL反り
も矯正できる調質圧延機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明者は種々の実験を繰り返した結果、前段スタ
ンドにおけるダルロール使用によって生じる鋼帯表裏面
の残留応力の違いが後段スタンド入側におけるC反り変
動に大きく係わっていることを発見した。ダルロールの
表面粗度は一般にRaで0.8 〜2.0 μmと大きく、上下ロ
ールについてこれを等しくすることは現実的にきわめて
困難である。このわずかの粗度の相違によって生じるC
反りの変動を前段スタンド入側または出側のパスアング
ルを変化させて防止し、後段スタンド出側パスアングル
θ2 によって有効な反り量制御を可能とする調質圧延機
を完成するに至った。
【0013】すなわち本発明は、2基以上のスタンドを
有する鋼帯の調質圧延機であって、連続する2基のスタ
ンドの前段スタンド直前または直後、ならびに後段スタ
ンド直後にそれぞれ高さ方向に位置調整可能な補助ロー
ルを設けたことを特徴とする。
【0014】
【作 用】図6に示したような従来の調質圧延機に、前
段スタンド出側におけるパスアングルθ1 を変化させる
機構を付加し、後段スタンド入側において鋼帯SのC反
りを測定した結果をを図2に示す。横軸は前段スタンド
出側パスアングルθ1 、縦軸はC反り量で、直線R1
2 、R3 は前段スタンドにおけるワークロールの表面
粗度の測定結果によって、R1 は上ロール粗度<下ロー
ル粗度のとき、R2は上ロール粗度=下ロール粗度のと
き、R3 は上ロール粗度>下ロール粗度のときを表す。
【0015】前段スタンド出側パスアングルθ1 を変化
させ、例えばこれを大きくすると、鋼帯Sのワークロー
ルへの巻き付き角が変化し、上ロールに対しては大き
く、下ロールについては小さくなる。このため、鋼帯S
に対する単位面積当たりの圧下力は表面(上面)よりも
裏面の方が大きくなり、裏面における圧縮残留応力が大
きくなり、その結果、反りを上向きに大きくすることが
できる。
【0016】例えば上ロール粗度>下ロール粗度のと
き、このままでは直線R3 上の点P5であるから負のC
反りが発生するが、前段スタンド出側パスアングルθ1
を大きくしてやることによって点P6 に移行させ、C反
りをなくすることができる。つまり、上ロールと下ロー
ルの表面粗度が異なっていても、前段スタンド出側パス
アングルθ1 を調整させることで、後段スタンド入側に
おけるC反りを一定にすることが可能となり、さらに後
段スタンド出側パスアングルθ2 を調整することで適正
なL反り、C反りをともに調整することが可能となるの
である。
【0017】なお、前段スタンドについては、鋼帯Sの
ワークロールへの巻き付き角を変化させればよいのであ
るから、パスアングルθ1 を出側で調整する代わりに、
入側で行っても同じ効果が得られる。
【0018】
【実施例】本発明の調質圧延機の一実施例を図1に示
す。図6に示した従来の調質圧延機に対し、前段スタン
ド出側にパスアングルθ1 を調整するための高さ方向に
位置調整可能な補助ロールとして第1パスアングルロー
ル9が設けられているほか、後段スタンド出側に同じく
パスアングルθ2 を調整するための高さ方向に位置調整
可能な補助ロールとして第2パスアングルロール10が設
けられているが、これはさきの図6においてアンチクリ
ンピングロール5として説明していたものと作用、効果
とも同じものである。アンチコルゲートロール6は別段
必要ではないのでこれを省略している。それ以外に構成
上の相違はない。
【0019】図6に示した従来の調質圧延機と、図1の
本発明による調質圧延機によって調質圧延を行い、それ
ぞれの鋼帯を切り出し、L反り、C反りを測定した結果
を図3に示す。(a)は従来法、(b)は本実施例によ
るもので、従来法では調整し切れなかったL反りについ
て、その範囲が大幅にせまくなっていることがわかる。
【0020】なお、L反り、C反りの値は、圧延後の鋼
帯を切り出して計測することもできるが、形状計(プロ
フィルメータ)によって圧延機内でオンライン測定する
こともできる。図4は、第1パスアングルロール9、第
2パスアングルロール10の出側にオンラインのプロフィ
ルメータ11、12を設置し、演算器13、14によって各パス
アングルロール9、10の高さを調整するようにした構成
例であり、図5は後段スタンド出側のみにプロフィルメ
ータ11を設置し、1台の演算器13から各パスアングルロ
ール9、10の高さを別個に調整するようにした構成例で
ある。なお、前記したように第1パスアングルロール9
は前段スタンドの入側、出側いずれに設置しても効果は
かわらないので、図5の例ではスタンド間が狭いなどの
理由により、前段スタンド入側の設置とした。
【0021】また、以上いずれもスタンドが2基である
調質圧延機について説明したが、スタンドが2基以上あ
る場合には、そのうちの連続する2基について本発明を
適用すればよい。さらに、調質圧延機が独立した処理設
備となっておらず、鋼帯の連続処理ラインの中に組み込
まれたインラインスキンパスミルの形態であっても何ら
かかわりなく本発明を適用することができるのは、いう
までもない。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、ワークロールの粗度の
如何にかかわらず、調質圧延後のL反り、C反りを任意
の値に制御することができ、鋼帯の品質が著しく向上す
るという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す構成図である。
【図2】本発明の実施例における調整例を示すグラフで
ある。
【図3】従来法と本発明による反り量の分布を示すグラ
フである。
【図4】本発明の他の実施例を示す構成図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例を示す構成図であ
る。
【図6】従来の技術を示す構成図である。
【図7】従来の技術における調整例を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 ペイオフリール 2 入側ブライドルロール 3 第1スタンド 4 第2スタンド 5 アンチクリンピングロール 6 アンチコルゲートロール 7 出側ブライドルロール 8 テンションリール 9 第1パスアングルロール 10 第2パスアングルロール 11、12 プロフィルメータ 13、14 演算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 立花 清志 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (56)参考文献 特開 昭61−206501(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2基以上のスタンドを有する鋼帯の調質
    圧延機であって、連続する2基のスタンド(3、4)の
    前段スタンド(3)直前または直後、ならびに後段スタ
    ンド(4)直後にそれぞれ高さ方向に位置調整可能な補
    助ロール(9、10)を設けたことを特徴とする鋼帯の調
    質圧延機。
JP15500293A 1993-06-25 1993-06-25 鋼帯の調質圧延機 Expired - Fee Related JP2698830B2 (ja)

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US8587424B2 (en) 2011-12-05 2013-11-19 David Aberizk Vehicle regenerative deceleration actuator and indicator system and method
WO2024062766A1 (ja) * 2022-09-21 2024-03-28 Jfeスチール株式会社 金属帯の反り形状予測方法、金属帯の反り形状制御方法、金属帯の製造方法、反り形状予測モデルの生成方法及び金属帯の反り形状制御装置

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