JP2697096B2 - 光学活性な4―ヒドロキシ―2―シクロペンテノン類の分離法 - Google Patents
光学活性な4―ヒドロキシ―2―シクロペンテノン類の分離法Info
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性な4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン類の分離法
に関する。
4〜8の整数を、*印は不斉炭素原子をそれぞれ表わ
す。) で示される光学活性な4−ヒドロキシ−2−シクロペン
テノン類は、一般式(III) (式中、R″は低級アルキル基を、R′およびnは前記
と同じ意味をそれぞれ表わす。) で示されるdl−シクロペンテノンエステル類を、エステ
ルを加水分解する能力を有するエステラーゼを用いて不
斉加水分解することにより製造することができることを
本発明者らは見出したが、この際に不斉加水分解残とし
て一般式(II) (式中、R″、R′、nおよび*印は前記と同じ意味を
それぞれ表わす。) で示される光学活性な2−シクロペンテノンエステル類
も同時に生成し、両者の分離、精製手段としては一般的
にはカラムクロマトグラフィーを用いている。
ゲルを必要とし、しかも、一度に多量に分離、精製でき
ないという問題点を有していた。
で示される光学活性な4−ヒドロキシ−2−シクロペン
テノン類の工業的有利な分離法を提供する。
4〜8の整数を、*印は不斉炭素原子をそれぞれ表わ
す。) で示される光学活性な4−ヒドロキシ−2−シクロペン
テノン類および下記一般式(II) (式中、R″は低級アルキル基を、R′、nおよび*印
は前記と同じ意味をそれぞれ表わす。) で示される光学活性な2−シクロペンテノンエステル類
を含む混合物を、水に可溶性の有機溶媒と水の混合溶媒
中から晶析処理により2−シクロペンテノンエステル類
(II)を晶出・分離し、残液部から4−ヒドロキシ−2
−シクロペンテノン類(I)を回収することを特徴とす
る4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン類(I)の分
離法である。
例えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコ
ールもしくはイソプロピルアルコール等のアルコール
類、アセトン等のケトン類またはテトラヒドロフランも
しくはジオキサン等のエーテル類などが例示され、好ま
しくはアルコール類が挙げられる。
2−シクロペンテノンエステル類(II)の晶析温度、該
エステル類(II)および4−ヒドロキシ−2−シクロペ
ンテノン類(I)の水に可溶性の有機溶媒または水に対
する溶解度、水に可溶性の有機溶媒および水の合計量に
より適宜決定されるが、通常は、重量比で0.25〜10の範
囲であり、好ましくは0.5〜2の範囲である。
溶性の有機溶媒と水との割合、2−シクロペンテノンエ
ステル類(II)の晶析温度および該エステル類(II)と
4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン類(I)の水に
可溶性の有機溶媒または水に対する溶解度によって適宜
決定されるが、通常は上記エステル類(II)と4−ヒド
ロキシ−2−シクロペンテノン類(I)の混合物に対し
て1〜20重量倍、好ましくは1〜10重量倍である。
テル類(II)と4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン
類(I)の混合物を必要ならば加熱しながら溶解させた
後、晶出させる 水に可溶性の有機溶媒に上記の混合物を溶解させ、該
溶解温度で晶析に必要な量の水を添加して晶出させる。
溶解させ、混合溶媒における上記エステル類(II)の晶
析温度で水を添加して晶出させる 方法等が適用される。
通常は晶出させる上記エステル類(II)の融点よりも10
℃以上低い温度が好ましい。
種晶を接種することもできる。
により該エステル類(II)を結晶として分離することが
でき、結晶分離後の残液部からの4−ヒドロキシ−2−
シクロペンテノン類(I)の回収は、例えば、該混合溶
媒中に大量の水を添加するかまたは水に可溶性の有機溶
媒を留去した後の残渣にメチルイソブチルケトン、トル
エン、酢酸エチルもしくはエチルエーテル等の溶媒を添
加して抽出し、さらに有機層からこれらの溶媒を留去す
ることにより行われる。
(I)の再結晶は、有機溶媒例えばベンゼン、トルエ
ン、キシレンもしくはクロルベンゼン等の芳香族炭化水
素系、酢酸メチルもしくは酢酸エチル等のエステル系、
イソプロピルエーテルもしくはブチルエーテル等のエー
テル系、ジクロルメタン、ジクロルエタンもしくはクロ
ロホルム等のハロゲン化炭化水素系、アセトン、メチル
エチルケトンもしくはメチルイソブチルケトン等のケト
ン系、イソプロピルアルコール等のアルコール系または
ヘキサン、ヘプタン、石油エーテルもしくはリグロイン
等の脂肪族炭化水素系溶媒の単独またはこれらの混合溶
媒中で行われる。
通常、4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン類(I)
に対して1〜20重量倍の範囲である。
種類および量等によって適宜設定されるが、通常、4−
ヒドロキシ−2−シクロペンテノン類(I)の融点より
約10℃低い温度である。
と同様な方法が挙げられる。
様に、4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン類(I)
の種晶を接種することもできる。
きる。
2−シクロペンテノン類(I)の取出しは、例えば過
等により行われる。
びエステル類(II)の混合物は、一般式(III) (式中、R′は水素原子または低級アルキル基を、R″
は低級アルキル基を、nは4〜8の整数をそれぞれ表わ
す。) で示されるdl−シクロペンテノンエステル類を、エステ
ルを加水分解する能力を有するエステラーゼを用いて該
エステル類の光学活性体のいずれか一方を不斉加水分解
することにより製造することができる。
く、また、動植物由来のものでもよい。
ーゼを意味する。
とえばエンテロバクター属、アルスロバクター属、ブレ
ビバクテリウム層、シュードモナス属、アルカリゲネス
属、ミクロコッカス属、クロモバクテリウム属、ミクロ
バクテリウム属、コリネバクテリウム属、バシルス属、
ラクトバシルス属、トリコデルマ属、キャンディダ属、
サッカロミセス属、ロドトルラ属、クリプトコッカス
属、トルロプシス属、ピヒア属、ペニシリウム属、アス
ペルギルス属、リゾプス属、ムコール属、オーレオバシ
ディウム属、アクチノムコール属、ノカルディア属、ス
トレプトミセス属、ハンゼヌラ属、アクロモバクター属
に属する微生物が例示される。
とえば液体培養を行なうことにより培養液を得ることが
できる。
芽エキス・酵母エキス培地(水1にペプトン5g、グル
コース10g、麦芽エキス3g、酵母エキス3gを溶解し、pH
6.5とする)、細菌用には加糖ブイヨン培地(水1に
グルコース10g、ペプトン5g、肉エキス5gおよびNaCl3g
を溶解し、pH7.2とする)〕に微生物を接種し、通常20
〜40℃で1日〜3日間往復振盪培養をすることにより行
なわれ、また必要に応じて固体培養を行なってもよい。
市販されているものがあり、容易に入手することができ
る。市販エステラーゼの具体例としては、たとえば以下
のものが挙げられる。
製)〕、アスペルギルス属のリパーゼ〔リパーゼAP(天
野製薬製)〕、ムコール属のリパーゼ〔リパーゼM−AP
(天野製薬製)〕、キャンディダ・シリンドラッセのリ
パーゼ〔リパーゼMY(名糖産業製)〕、アルカリゲネス
属のリパーゼ〔リパーゼPL(名糖産業製)〕、アクロモ
バクター属のリパーゼ〔リパーゼAL(名糖産業製)〕、
アルスロバクター属のリパーゼ(新日本化学製)、クロ
モバクテリウム属のリパーゼ(東洋醸造製)、リゾプス
・デレマーのリパーゼ〔タリパーゼ(田辺製薬製)〕、
リゾブス属のリパーゼ〔リパーゼサイケン(大阪細菌研
究所)〕。
のを挙げることができる。
ゼ、Wheat Germエステラーゼ。
ては、動物、植物、微生物から得られた酵素が用いら
れ、その使用形態としては、精製酵素、粗酵素、酵素含
有物、微生物培養液、培養物、菌体、培養ロ液及びそれ
らを処理した物など種々の形態で必要に応じて用いるこ
とができ、酵素と微生物を組合わせて用いることもでき
る。あるいはまた、樹脂等に固定化した固定化酵素、固
定化菌体として用いることもできる。
素もしくは微生物の混合物を、通常緩衝液中で激しく撹
拌することによって行われる。
リン酸カリウムのごとき無機酸塩の緩衝液、酢酸ナトリ
ウム、クエン酸ナトリウムの如き有機酸塩の緩衝液等が
用いられ、そのpHは、好アルカリ性菌の培養液やアルカ
リ性エステラーゼではpH8〜11、好アルカリ性でない微
生物の培養液や耐アルカリ性を有しないエステラーゼで
はpH5〜8が好ましい。濃度は通常0.05〜2M、好ましく
は0.05〜0.5Mの範囲である。
は10〜70時間であるが、これに限定されることはない。
−2−シクロペンテノン類(I)および2−シクロペン
テノンエステル類(II)の取出しは、加水分解反応液を
たとえばメチルイソブチルケトン、酢酸エチル、エチル
エーテル等の溶媒により抽出処理し、有機層から溶媒を
留去することにより行われる。
低級脂肪族カルボン酸、その酸無水物及びその金属塩と
反応させて、アシル化と転位反応を同時的に行わせしめ
ることにより製造することができる。
酸、酪酸、吉草酸、クロル酢酸、ジクロル酢酸、ブロム
酢酸等が、その金属塩としてはこれら低級脂肪族カルボ
ン酸のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシ
ウム塩、銅塩、亜鉛塩、パラジウム塩、鉛塩、スズ塩、
マンガン塩、コバルト塩がそれぞれ例示される。この反
応において、3−ヒドロキシ−4−シクロペンテノン類
(IV)に対する低級脂肪族カルボン酸の使用量は通常1
当量倍以上、金属塩の使用量は通常0.01〜5当量倍以
上、好ましくは0.01〜0.5当量倍である。また、上記脂
肪族カルボン酸の酸無水物の使用量は原料シクロペンテ
ノン類(IV)に対して1当量倍以上である。
の金属塩およびその酸無水物の三成分を使用することは
非常に重要であって、その何れの成分を欠除しても有効
な方法とはなり得ず、転位反応およびアシル化の両方が
同時に十分に進行しない。
てはたとえばテトロヒドロフラン、エチルエーテル、ア
セトン、メチルエチルエケトン、トルエン、ベンゼン、
クロルベンゼン、ジクロルメタン、ジクロルエタン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、ヘキサン等の反応に不活性な溶媒の
単独または混合物があげられ、その使用量については特
に制限されない。また、低級脂肪族カルボン酸を溶媒と
して使用することもできる。
0〜140℃の範囲である。
ある。反応時間が長くなると、生成した一般式(III)
で示されるdl−シクロペンテノンエステル類が一部分解
されるため、不必要な時間延長は好ましくない。
ペンテノン類、低級脂肪族カルボン酸、その酸無水物お
よびその金属塩を同時に反応容器に仕込み、反応させる
方法 一般式(IV)で示される3−ヒドロキシ−4−シクロ
ペンテノン類に低級脂肪族カルボン酸およびその酸無水
物を加えて反応させ、一定時間(通常0.1〜5時間であ
るが、特に限定されるものではない)後、低級脂肪族カ
ルボン酸の金属塩を加えて更に反応させる方法などの方
法が例示される。
キシ−4−シクロペンテノン類から、一般式(III)で
示されるdl−シクロペンテノンエステル類を得ることが
できる。
法により製造することができる。
4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン類を効率よく工
業的有利に分離することができる。
加してpH4.2に調整した。この緩衝水溶液に2−(1−
ヒドロキシ−7−メトキシカルボニルヘプチル)−フラ
ン114gを仕込み窒素気流下に100℃にて原料がなくなる
まで撹拌を続ける。
ケトン500mlにて2回抽出、分液し、得られた有機層か
らメチルイソブチルケトンを留去して、3−ヒドロキシ
−2−(6−メトキシカルボニルヘキシル)−4−シク
ロペンテノンおよび4−ヒドロキシ−2−(6−メトキ
シカルボニルヘキシル)−2−シクロペンテノンを混合
物として92g得た(収率80.7%)。
無水酢酸ナトリウム1.2gを加え、120℃にて4時間加熱
する。反応液をガスクロマトグラフィーにてチエック
し、反応液中に反応原料が検出されないことを確認して
反応を終了した。反応液を減圧下に濃縮し、濃縮残渣に
トルエン800mlおよび水400mlを加えて抽出後、分液して
有機層を得る。有機層を8%重曹水にて洗浄後、さらに
水洗する。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムにて
乾燥後、濃縮して4−アセトキシ−2−(6−メトキシ
カルボニルヘキシル)−2−シクロペンテノン55.2g
(収率98%)を得た。
カルボニルヘキシル)−4−シクロペンテノンおよび4
−ヒドロキシ−2−(6−メトキシカルボニルヘキシ
ル)−2−シクロペンテノンの混合物24g、プロピオン
酸36g、無水プロピオン酸31gおよびプロピオンナトリウ
ム1.6gの混合物を120〜125℃で5時間反応させた。
lを加えた後、トルエン400mlで抽出した。有機層を3%
重曹水、水の順で洗浄した。
キシ−2−(6−メトキシカルボニルヘキシル)−2−
シクロペンテノン28.1g(収率95%)を得た。
キシカルボニルヘキシル)−2−シクロペンテノン40
g、0.3モル濃度リン酸バッファー(pH7.5)1および
シュードモナス属リパーゼ(アマノリバーゼ「P」)4g
の混合物を40℃で7時間激しく撹拌した。反応混合物を
トルエンで抽出して得られた有機層を減圧下に濃縮して
39.8gの残渣を得た。この残渣10g、メタノール30gおよ
び水40gの混合物を40℃で約30分撹拌後、冷却し、0〜
5℃に2時間保った。析出した結晶を別後、液を減
圧下に濃縮してメタノールを留去した。残素をメチルイ
ソブチルケトン30mlで抽出して得られた有機層を減圧下
に濃縮して2.64gの濃縮残渣を得た。
して40℃で約30分撹拌後、冷却し、20℃で4R(+)−ヒ
ドロキシ−2−(6−メトキシカルボニルヘキシル)−
2−シクロペンテノンの結晶約100mlを接種し、5℃ま
で冷却した。0〜5℃に2時間保った。析出した結晶を
過後、乾燥して4R(+)−ヒドロキシ−2−(6−メ
トキシカルボニルヘキシル)−2−クロペンテノン1.91
gを得た。▲〔α〕20 D▼+16.6゜(c=1、メタノー
ル)、mp.61.0〜61.5℃ 実施例2 実施例1の不斉加水分解反応終了後に得られた残渣8
9.8gのうちの10g、イソプロピルアルコール25gおよび水
35gの混合物を40℃で約30分撹拌後、冷却し、0〜5℃
で2時間保った。析出した結晶を別後、液を減圧下
に濃縮してイソプロピルアルコールを留去し、得られた
残渣を酢酸エチル30gで抽出した。有機層を減圧下に濃
縮して酢酸エチル約24gを留去した。得られた酢酸エチ
ル溶液約8.5gに、n−ヘキサン6gを加えて35℃で1時間
撹拌後、冷却した。25℃で4R(+)−ヒドロキシ−2−
(6−メトキシカルボニルヘキシル)−2−シクロペン
テノンの結晶約100mgを接種し、5℃まで冷却した。3
〜6℃に2時間保った。析出した結晶を過後、乾燥し
て4R(+)−ヒドロキシ−2−(6−メトキシカルボニ
ルヘキシル)−2−シクロペンテノン1.87gを得た。▲
〔α〕20 D▼+16.3゜(c=1、メタノール)、mp.60.0
〜60.5℃ 参考例3 2gの酢酸ナトリウムを1500gの水に溶解し、酢酸を添
加してpH4.5に調整した。この緩衝水溶液に2−(1−
ヒドロキシ−7−エトキシカルボニルヘプチル)−フラ
ン30gを仕込み、窒素気流下に100℃にて原料がなくなる
まで撹拌を続ける。
ケトン100mlにて2回抽出、分液し、得られた有機層か
らメチルイソブチルケトンを留去して、3−ヒドロキシ
−2−(6−エトキシカルボニルヘキシル)−4−シク
ロペンテノンおよび4−ヒドロキシ−2−(6−エトキ
シカルボニルヘキシル)−2−シクロペンテノンを混合
物として24.6g得た(収率82%)。
ナトリウム2.1gを加え、110℃にて4時間加熱する。
トキシ−2−(6−エトキシカルボニルヘキシル)−2
−シクロペンテノン14.9g(収率95.1%)を得た。
カルボニルヘキシル)−2−シクロペンテノン4g、0.3
モル濃度リン酸バッファー(pH7.5)100mlおよびシュー
ドモナス属リパーゼ(アマノリパーゼ「P」)0.4gの混
合物を25〜30℃で10時間激しく撹拌した。反応混合物を
トルエンで抽出して得られた有機層を減圧下に濃縮して
3.88gの残渣を得た。この残渣をアセトン19.5gに溶解
し、35℃で水19.5gを加えた。その後、冷却して0〜5
℃に2時間保った。析出した結晶を別後、液を減圧
下に濃縮してアセトンを留去した。残渣をトルエン40ml
で抽出し、得られた有機層を減圧下に濃縮して1.2gの濃
縮残渣を得た。
ーテル2.4gを添加して40℃で約30分撹拌後、冷却し、25
℃で4R(+)−ヒドロキシ−2−(6−メトキシカルボ
ニルヘキシル)−2−シクロペンテノンの結晶約10mgを
接種し、5℃まで冷却し、その後5℃に2時間保った。
析出した結晶を過後、乾燥して4R(+)−ヒドロキシ
−2−(6−メトキシカルボニルヘキシル)−2−シク
ロペンテノン0.8gを得た。▲〔α〕20 D▼+14.1゜(c
=1、メタノール)、mp.49.0〜49.5℃ 実施例4 参考例2で得た4−プロピオニルオキシ−2−(6−
メトキシカルボニルヘキシル)−2−シクロペンテノン
5g、0.3モル濃度リン酸バッファー(pH6.0)100mlおよ
びアルスロバクター属リパーゼ(新日本化学製)0.3gの
混合物を30〜35℃で10時間激しく撹拌した。反応混合物
をメチルイソブチルケトンで抽出して得られた有機層を
減圧下に濃縮して4.92gの残渣を得た。この残渣をジオ
キサン20gに溶解し、35℃で水30gを加えた。その後、冷
却して0〜5℃に2時間保った。析出した結晶を別
後、液を減圧下に濃縮した。残渣に水およびメチルイ
ソブチルケトンを加えて抽出し、得られた有機層を減圧
下に濃縮した。
添加して40℃で約30分撹拌後、冷却し、20℃で4R(+)
−ヒドロキシ−2−(6−メトキシカルボニルヘキシ
ル)−2−シクロペンテノンの結晶約10mgを接種し、4
℃まで冷却し、その後0〜5℃に2時間保った。析出し
た結晶を過後、乾燥して4R(+)−ヒドロキシ−2−
(6−メトキシカルボニルヘキシル)−2−シクロペン
テノン0.84gを得た。▲〔α〕20 D▼+16.2゜(c=1、
メタノール)、mp.60.0〜60.5℃ 参考例4 3.1gのリン酸1水素カリウムを4160gの水に溶解し、
リン酸を添加してpH4.2に調整した。この緩衝水溶液に
2−(1−ヒドロキシ−7−メトキシカルボニルペンチ
ル)−フラン106gを仕込み、窒素気流下に100℃にて原
料がなくなるまで撹拌を続ける。
ケトン600mlにて2回抽出、分液し、得られた有機層か
らメチルイソブチルケトンを留去して、3−ヒドロキシ
−2−6(−メトキシカルボニルブチル)−4−シクロ
ペンテノンおよび4−ヒドロキシ−2−(6−メトキシ
カルボニルブチル)−2−シクロペンテノンを混合物と
して84.3g得た(収率79.5%)。
酢酸カリウム1.7gを加え、120℃にて4時間加熱する。
−(4−メトキシカルボニルブチル)−2−シクロペン
チノン59.7g(収率94%)を得た。
カルボニルブチル)−2−シクロペンテノン8g、0.3モ
ル濃度リン酸バッファー(pH7.5)100mlおよびシュード
モナス属リパーゼ(アマノリパーゼ「P」)0.8gの混合
物を25〜30℃で10時間激しく撹拌する。反応混合物をト
ルエンで抽出し、得られる有機層を減圧下に濃縮して7.
6gの残渣を得た。この残渣にメタノール20gおよび水25g
を加えて35℃で約30分撹拌する。
別後、液を減圧下に濃縮してメタノールを留去す
る。残渣を酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を減圧
下に濃縮する。
添加して35℃で1時間撹拌後、冷却し、3〜5℃に2時
間保つ。析出する結晶を過後、乾燥すれば4R(+)−
ヒドロキシ−2−(4−メトキシカルボニルブチル)−
2−シクロペンテノンが得られる。
Claims (4)
- 【請求項1】一般式(I) (式中、R′は水素原子または低級アルキル基を示し、
nは4〜8の整数を示し、*印は不斉炭素原子を示
す。) で示される光学活性な4−ヒドロキシ−2−シクロペン
テノン類および一般式(II) (式中、R″は低級アルキル基を示し、R′、nおよび
*印は前記と同じ意味を表わす。) で示される光学活性な2−シクロペンテノンエステル類
を含む混合物を、水に可溶性の有機溶媒と水の混合溶媒
を下記の条件で用い、該混合溶媒中から晶析処理により
光学活性な2−シクロペンテノンエステル類(II)を晶
出・分離し、残液部から光学活性な4−ヒドロキシ−2
−シクロペンテノン類(I)を回収することを特徴とす
る光学活性な4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン類
(I)の分離法。 条件:「水に可溶性の有機溶媒/水の重量比が0.25〜10
の範囲である混合溶媒を、光学活性な4−ヒドロキシ−
2−シクロペンテノン類(I)および光学活性な2−シ
クロペンテノンエステル類(II)の合計量の1〜20重量
倍用いること。」 - 【請求項2】光学活性な4−ヒドロキシ−2−シクロペ
ンテノン類(I)の回収に際し、有機溶媒中から再結晶
処理を行う請求項1記載の分離法。 - 【請求項3】一般式(I)で示される光学活性な4−ヒ
ドロキシ−2−シクロペンテノン類および一般式(II)
で示される光学活性な2−シクロペンテノンエステル類
を含む混合物が、一般式(III) (式中、R′、nおよびR″は前記と同じ意味を表わ
す。) で示されるdl−シクロペンテノンエステル類を、シュー
ドモナス属リパーゼまたはアルスロバクター属リパーゼ
を用いて該エステル類の光学活性体のいずれか一方を不
斉加水分解することによって得るものである請求項1ま
たは2に記載の分離法。 - 【請求項4】水に可溶性の有機溶媒がアルコール類であ
る請求項1、2または3に記載の分離法。
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