JP2696626B2 - 空燃比センシングシステムの故障判定装置 - Google Patents

空燃比センシングシステムの故障判定装置

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JP2696626B2 JP3263674A JP26367491A JP2696626B2 JP 2696626 B2 JP2696626 B2 JP 2696626B2 JP 3263674 A JP3263674 A JP 3263674A JP 26367491 A JP26367491 A JP 26367491A JP 2696626 B2 JP2696626 B2 JP 2696626B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、いわゆるリニア空燃比
センサと呼ばれ、エンジン運転状態に応じて空燃比を理
論空燃比近傍或いは理論空燃比より燃料希薄側の目標空
燃比にフィードバック制御する際に使用する空燃比セン
サを含む空燃比センシングシステムの故障判定装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、ジルコニアの酸素濃淡電池作用と
酸素イオンポンピング作用という特性を利用して、排気
ガス中の酸素濃度からエンジンに供給される混合気の空
燃比が単に理論空燃比より燃料リッチ側にあるか燃料リ
ーン側にあるかだけでなく、どの程度の値であるかを検
出することが出来る、いわゆるリニア空燃比センサが知
られている。リニア空燃比センサを使用すると、リニア
空燃比センサアンプ、電子制御装置、燃料噴射弁、およ
びエンジン運転状態を検出する各種センサと協働し
て、例えば加速時や発進時等の、比較的大きい機関出力
が要求されるエンジン運転状態においては、空燃比を理
論空燃比近傍にフィードバック制御し、それ以外の定常
走行時には空燃比を22程度の燃料リーン側の目標空燃
比にフィードバック制御することができる。このよう
に、空燃比を目標値に精度よく制御することは、燃費の
向上、エンジン出力の向上、アイドル回転の安定化、排
気ガス特性の改善、ドライバビリティの改善等、エンジ
ン性能の改善の上で極めて重要である。
【0003】なお、リニア空燃比センサは、排気ガス中
の酸素濃度に応じた電気信号を出力するセンサセル、供
給されるポンプ電流に応じて酸素イオンを移動させるポ
ンプセル、センサセルとポンプセルを活性温度に加熱す
るヒータ等を備えている。リニア空燃比センサアンプ
は、センサセルからの出力が設定値となるようにポンプ
電流をポンプセルに出力する制御回路、制御回路とポン
プセル間で授受されるポンプ電流に応じた空燃比信号を
出力する空燃比検出回路等を備えている。
【0004】ところで、空燃比センサ、特にリニア空燃
比センサは、その構造が複雑で、機能させるにはセンサ
セルおよびポンプセルを十分に活性化した状態で作動さ
せる必要がある。そして、セルが十分に活性化していな
い状態等の作動不能時にポンプ電流を流すと、センサが
いわゆるブラックニング現象を起こして破損するという
問題がある。
【0005】そこで、上述のリニア空燃比センサアンプ
に、リニア空燃比センサが不活性状態にあるとき、或い
は作動不能時に、ポンプカット信号の供給を受けてポン
プ電流を強制的に0に設定するポンプカット回路を設け
たものが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、リニア空燃
比センサ、センサとアンプ間の配線、空燃比センサアン
プ、アンプと電子制御装置間の配線等を含む空燃比セン
シングシステムにおいて断線や短絡が生じた場合、電子
制御装置における空燃比制御が不能となり、排気ガス特
性やアイドル回転の安定化に悪影響を及ぼすばかりか、
エンジンの不調、最悪の場合にはエンジンの停止を招来
する虞がある。特に、上述したポンプカット回路にポン
プカット信号を供給する信号線が断線すると、ポンプカ
ット回路にポンプカット信号を供給することができなく
なり、上述したブラックニング現象を起こす虞がある。
【0007】本発明はこのような不都合を解消するため
になされたもので、断線や短絡等の空燃比センシングシ
ステムの故障を確実に検出することができ、しかも、ポ
ンプカット信号線の断線が生じてもブラックニング現象
を防止することができる空燃比センシングシステムの故
障判定装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、内燃エンジンの排気ガス中
の酸素濃度と参照気体中の酸素濃度差に応じた起電力信
号を出力するセンサセル、供給されるポンプ電流に応じ
て酸素イオンを移動させるポンプセル、前記センサセル
およびポンプセルをそれらの活性温度に加熱するヒータ
手段、前記起電力信号値が設定値になるように前記ポン
プ電流の電流値を設定する制御手段、およびポンプ電流
の電流値に応じた空燃比信号を出力すると共に、ポンプ
電流値が実質的に0であるとき、所定基準信号を出力す
る空燃比検出手段を備えた空燃比センシングシステムの
故障判定装置において、空燃比センシングシステムの作
動不能時にポンプカット指令信号を出力すると共に、空
燃比が理論空燃比より燃料リーン側の目標値にフィード
バック制御される時に、前記所定基準信号値より大き
く、かつ、前記目標値より小さい故障判別値を設定し、
空燃比信号値がこの故障判別値以下である状態が所定時
間に亘って継続したとき、前記空燃比センシングシステ
ムが故障であると判定してポンプカット指令信号を出力
する指令信号出力手段と、該指令信号出力手段からの信
号線が接続される入力端子を有し、該入力端子にポンプ
カット指令信号を受けたときポンプ電流を強制的に0に
するポンプ停止手段と、前記入力端子に接続され、前記
信号線が断線したとき、ポンプ停止手段に擬似ポンプカ
ット指令信号を供給してポンプ電流を強制的に0にさせ
る擬似信号発生手段とを備えることを特徴する、空燃比
センシングシステムの故障判定装置が提供される。
【0009】
【作用】空燃比センシングシステムの作動不能時にポン
プ停止手段はポンプカット信号を受けてポンプ電流を0
に設定し、これによりセンサのブラックニング現象が回
避される。また、ポンプカット指令信号を供給する信号
線が断線したときであっても、擬似信号発生手段がポン
プ停止手段にポンプカット指令信号と同等の擬似ポンプ
カット指令信号を供給することにより、センサのブラッ
クニング現象が回避される。
【0010】そして、断線や短絡により空燃比センシン
グシステムが作動不能の場合において、ポンプカット信
号により強制的にンプ電流が0にされると空燃比検出
手段から空燃比信号として所定基準信号値(略理論空燃
比に対応する値)が継続して出力されることになる。故
障判別装置は、空燃比が理論空燃比より燃料リーン側の
目標値にフィードバック制御される時に、空燃比信号値
が故障判別値以下である状態が所定時間に亘って継続し
たことを検出することによって、空燃比センシングシス
テムが故障であると判定することができる。
【0011】
【実施例】以下に、本発明の一実施例を添付図面に基づ
いて説明する。図1は、本発明に係る空燃比センシング
システムの故障判定装置の概略構成を示す。エンジンE
は、例えば4気筒ガソリンエンジンであり、気筒内に供
給される混合気の流れが、理論空燃比では勿論のこと、
空燃比22程度のリーン空燃比でも燃焼が可能なように
設計されている。エンジンEの各気筒の吸気ポートには
燃料噴射弁2がそれぞれ配設されている。この燃料噴射
弁2は、後述する電子制御装置40の出力側に電気的に
接続されており、電子制御装置40からの開弁駆動信号
により開弁して、所要の燃料量をエンジンEに噴射供給
する。一方、排気通路3の途中には、排気ガス中の酸素
濃度を検出するリニア空燃比センサSが配設されおり、
リニア空燃比センサアンプ45を介して電子制御装置4
0に接続されている。
【0012】図2はリニア空燃比センサSおよびリニア
空燃比センサアンプ45の内部構成を示す。リニア空燃
比センサSは、その基部がそれぞれ安定化ジルコニア素
子であるセンサセル20とポンプセル21とを絶縁層2
2を介して結合して構成されている。両セルには排気ガ
スの通過する拡散口23,24が形成され、絶縁層22
内には拡散口23,24からの排気ガスを収容する検出
室25が形成され、これらにより拡散律速体が構成され
ている。また、絶縁層22にはリファレンス室25aが
形成され、ここに参照気体の大気を導くように構成され
ている。更に、両セルには触媒を兼ねて白金の電極26
〜29が設けてあり、これらの電極は多数の微少孔を有
している。図中符号30は電気ヒータを示し、この電気
ヒータ30は、ヒータ駆動回路32により電流制御され
て、セル全体を所定温度に加熱して各セルを活性化状態
で作動させている。
【0013】センサセル20は、従来の酸素センサと同
様の原理で電極26,27間に酸素濃度差があると起電
力を生じる性質を備え、ポンプセル21は逆に電極2
8,29間に強制的にポンプ電流Ipが流されると酸素
をマイナス電極側からプラス電極側に汲み出す性質を備
えている。そこで、リニア空燃比センサアンプ45にて
センサセル20の起電力Vsを検出し、この起電力Vsを
一定に保つように、すなわち、検出室25内または拡散
孔23,24内を理論空燃比に対応する酸素濃度に保つ
ようにポンプ電流Ipをフィードバック制御する。この
ときのポンプ電流Ipは、空燃比に対応して連続的に変
化するので、ポンプ電流Ipから空燃比を算出すること
ができる。
【0014】リニア空燃比センサアンプ45の制御部3
1は、その比較回路10において、センサセル20の起
電力Vsを理論空燃比相当の参照電圧Vref(例えば、
0.4V)と比較し、その出力を積分アンプ12で積分
して正又は負の制御出力をポンプセル21の電極28,
29間に印加し、前述した通り、センサセル20の起電
力Vsが参照電力Vrefに等しくなるようにポンプセル2
1にポンプ電流Ipを流す。
【0015】そして、ポンプ電流Ipの回路に電流検出
用の抵抗器15を介装し、抵抗器15の電圧降下から電
流検出回路13によりポンプ電流Ipを検出している。
更に、回路13の出力を加算回路14に入力させ、下式
により、図3に示すような空燃比(A/F)に対応した
空燃比信号Voutを得て、これを電子制御装置40に供
給している。
【0016】Vout=G・Ip+Vst ここに、Gは電流・電圧変換ゲイン、Vstはステップア
ップ電圧(例えば、2.5V)である。センサセル20
とリニア空燃比センサアンプ45の制御部31間にはセ
ンサセル起電力Vsを検出する検出回路38が接続され
ており、検出信号Vsは電子制御装置40に供給され
る。また、比較回路10と積分アンプ12間には、電子
制御装置40からのポンプカット信号を受けてポンプ電
流Ipをカットするポンプカット回路(ポンプ停止手
段)39が接続されている。ポンプカット回路39の入
力端子(ベース端子)39a側は、抵抗39bを介して
所定電圧電源+Vccに接続されている。この抵抗39b
および所定電圧電源+Vccにより擬似信号発生手段が構
成される。
【0017】電子制御装置40は、リニア空燃比センサ
Sが十分に活性化されていないとき、或いは断線や短絡
により空燃比センシングシステムが故障しているとき等
の、空燃比センシングシステムが空燃比検出不能状態に
あるとき、上述のポンプカット信号をポンプカット回路
39に出力するようになっている。リニア空燃比センサ
Sの不活性状態は、上述したセンサセル起電力検出回路
38が検出する起電力Vsの信号変化から判別すること
もできるし、図示されていないけれども、ヒータ温度検
出回路(この回路は、ヒータ30の印加電圧および供給
電流を検出してヒータ温度および異常を監視する)から
のヒータ温度検出信号等を監視することにより判別する
こともできる。この不活性状態判別方法は種々の、従来
知られている方法を用いることができる。空燃比センシ
ングシステムの故障は、上述した信号値が上下限判別値
を逸脱した状態が所定時間に亘って継続した場合、或い
は、後述する本発明の故障判定方法により検出すること
ができる。
【0018】ポンプカット信号がポンプカット回路39
に出力されると、比較回路10の出力側電圧レベルが0
となり、この結果、空燃比信号Voutとして、検出室2
5が理論空燃比に保たれていることを表す擬似信号Vst
(図3参照)を出力することになる。また、何らかの理
由で、ポンプカット回路39と電子制御装置40間のポ
ンプカット信号線が断線した場合、ポンプカット回路3
9の入力端子(ベース端子)39a側は所定電圧(例え
ば、5V)でプルアップされているので、ポンプカット
回路39にはハイレベルが入力され、信号線断線時に
も、ポンプ電流Ipを0にすることができ、リニア空燃
比センサSのブラックニングを防止することができる。
【0019】なお、本明細書において、上述したリニア
空燃比センサS、リニア空燃比センサアンプ45、セン
サSとアンプ45間の配線、及びアンプ45と電子制御
装置40間の配線を含んで空燃比センシングシステムと
定義することにする。電子制御装置40は、後述するよ
うに空燃比センシングシステムの故障を常時監視すると
共に、エンジンEに供給する燃料量、すなわち空燃比を
制御する機能を有している。電子制御装置40は、空燃
比センシングシステムの故障監視、および空燃比制御の
ためのプログラムを実行する中央演算装置(CPU)4
0a、前述のプログラムやCPUでの演算結果、種々の
プログラム変数値等を記憶する記憶装置40b、各種セ
ンサからの信号値の入力、燃料噴射弁2を駆動する開弁
駆動信号の出力等を行なう入出力回路(図示せず)等か
ら構成される。そして、電子制御装置40の入力側に
は、エンジンEの運転状態を検出する種々のセンサ、例
えば、吸気通路に配設され、カルマン渦の発生周期から
吸入空気量を検出するエアフローセンサ41、エンジン
回転数を検出する回転数センサ42、イグニッションキ
ースイッチ(SW)のオンオフ状態を検出するイグニッ
ションキースイッチセンサ43、エンジンEの冷却水温
を検出する水温センサ44等が接続され、電子制御装置
40にはこれらのセンサが検出するエンジン運転状態信
号が入力される。
【0020】電子制御装置40が空燃比フィードバック
制御を実行する場合には、上述した種々のセンサからの
エンジン運転状態に応じた目標空燃比が設定される。例
えばエンジンEが急加速運転時、発進加速運転時等の、
比較的大きな機関出力が要求される運転状態、すなわ
ち、空燃比を理論空燃比にフィードバック制御すべき運
転状態にあることが検出された場合、目標空燃比は理論
空燃比(14.7)に設定される。一方、上記以外の運
転状態にある場合、目標空燃比は、理論空燃比より燃料
リーン側の所定値(例えば、22)或いは運転状態に応
じた値に設定されることになる。そして、電子制御装置
40は、リニア空燃比センサアンプ45から出力される
空燃比信号Voutと目標空燃比とを比較し、空燃比が目
標空燃比になるようにフィードバック補正係数を演算
し、エンジン負荷(例えば、体積効率Ev)とエンジン
回転数とで演算される基本燃料量に、上述のフィードバ
ック補正係数や、冷却水温に応じた補正係数等を乗算し
て燃料供給量を演算する。そして、演算した燃料供給量
に応じた開弁駆動信号を燃料噴射弁2に供給して所要量
の燃料量をエンジンEに噴射供給させる。
【0021】一方、電子制御装置40が空燃比をオープ
ンループ制御する場合には、エンジン負荷(例えば、体
積効率Ev)とエンジン回転数とで演算される基本燃料
量に、冷却水温に応じた補正係数等を乗算して燃料供給
量が演算されることになる。なお、本発明においては、
フィードバック制御或いはオープンループ制御による空
燃比制御方法は、特に限定されるものではなく、従来公
知の種々の方法を採用することができる。
【0022】次に、本発明装置に実行される空燃比セン
サの故障判定方法について、図4に示すフローチャート
を参照しながら説明する。電子制御装置40は、先ず、
ステップS10において、リーン空燃比フィードバック
制御中か否か、すなわち、空燃比が、理論空燃比より燃
料リーン側の値を目標空燃比としてフィードバック制御
されているか否かを判別する。この判別結果が否定(N
o)の場合にはステップS10が繰り返し実行される。
すなわち、リーン空燃比フィードバック制御が実行され
ていない場合には、空燃比センシングシステムの故障判
定は行なわない。
【0023】リーン空燃比フィードバック制御が実行さ
れており、ステップS10の判別結果が肯定(Yes)
の場合には、ステップS12に進み、設定されている目
標空燃比が所定値λt(例えば、20)より大であるか
否かを判別する。この判別が否定の場合にもステップS
10に戻り、空燃比センシングシステムの故障判定は行
なわない。なお、リーン空燃比フィードバック制御が実
行されているとき、リニア空燃比センサSは当然のこと
として活性状態にあり、空燃比検出可能状態にある。従
って、この場合には電子制御装置40からポンプカット
信号がポンプカット回路39に出力されることはない。
【0024】設定されている目標空燃比が所定値λtよ
り大であり、ステップS12の判別結果が肯定の場合に
は、ステップS14に進み、空燃比信号Voutが所定判
別値Vsth以下であるか否かを判別する。この所定判別
値Vsthは、電子制御装置40からポンプカット回路3
9にポンプカット信号を供給する信号線が断線したり、
短絡した時に、加算回路14から強制的に出力される擬
似信号値Vst(例えば、2.5V)より僅かに大きい値
(例えば、2.7V)に設定されている。空燃比信号V
outがこの所定判別値Vsthより大の場合には、エンジン
Eに供給される空燃比が理論空燃比よりリーン側の値で
あるため、空燃比センシングシステムには特に異常がな
いことを意味し、この場合にもステップS10に戻り、
空燃比センシングシステムの故障判定を初めからやり直
すことになる。
【0025】空燃比信号Voutが所定判別値Vsth以下
で、ステップS14の判別結果が肯定の場合には、空燃
比信号Voutが所定判別値Vsth以下である状態が所定時
間t(例えば、10秒)に亘って継続したか否かを判別
する(ステップS16)。この判別により、電子制御装
置40が、ノイズ等により一時的に発生する異常値によ
って直ちに空燃比センシングシステムが故障であると判
定してしまうことを防止する。空燃比信号Voutが所定
判別値Vsth以下である状態が所定時間継続しなけれ
ば、空燃比センシングシステムには特に異常がないこと
を意味し、この場合にもステップS10に戻り、空燃比
センシングシステムの故障判定を初めからやり直す。
【0026】一方、ステップS16において空燃比信号
Voutが所定判別値Vsth以下である状態が所定時間tに
亘って継続したことが判別された場合には、空燃比セン
シングシステムが故障であると判定し、これを記憶する
(ステップS18)。目標空燃比が理論空燃比より遙に
大きいリーン側の所定値λtに設定されているのに、検
出される空燃比Voutが所定時間tに亘って所定判別値
Vsth以下である状態、すなわち、理論空燃比近傍値よ
り燃料リッチ側の値であるとき、空燃比センシングシス
テムが故障であると判定するのである。これによって、
たとえ、電子制御装置40からポンプカット回路39に
ポンプカット信号を供給する信号線が断線して、加算回
路14から強制的に常時擬似信号値Vst(2.5V)が
出力されることがあっても、空燃比センシングシステム
が故障であることを確実に検出することができる。な
お、ステップS18において空燃比センシングシステム
が故障と判定されたとき、例えば、インストルメントパ
ネル等に警告灯点灯させて空燃比センシングシステム
が故障であることを運転者に警報するようにしてもよ
い。
【0027】空燃比センシングシステムの故障が判定さ
れると、電子制御装置40は空燃比のフィードバック制
御を停止して前述したオープンループ空燃比(A/F)
制御を実行する(ステップS20)。この場合、故障し
た空燃比センシングシステムからの空燃比情報を利用し
ないので、空燃比制御が不能になる事態が未然に防止さ
れ、空燃比が適正値に保持されることになる。
【0028】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
空燃比センシングシステムの故障判定装置に依れば、空
燃比センシングシステムの作動不能時にポンプ停止手段
はポンプカット信号を受けてポンプ電流を0に設定し、
これによりセンサのブラックニング現象を回避すること
ができる。また、ポンプカット指令信号を供給する信号
線が断線したときであっても、擬似信号発生手段がポン
プ停止手段にポンプカット指令信号と同等の擬似ポンプ
カット指令信号を供給することにより、センサのブラッ
クニング現象が回避できる。
【0029】そして、断線により空燃比センシングシス
テムが作動不能の場合において、擬似ポンプカット信号
により強制的にンプ電流が0にされると空燃比検出手
段から空燃比信号として所定基準信号値が継続して出力
されることになり、故障判別装置は、空燃比が理論空燃
比より燃料リーン側の目標値にフィードバック制御され
る時に、空燃比信号値が故障判別値以下である状態が所
定時間に亘って継続したことを検出することによって、
空燃比センシングシステムが故障であると確実に判定す
ることができる。
【0030】従って、空燃比センシングシステムの故障
時においても、空燃比をオープンループ制御を直ちに実
行するようにすれば、排気ガス特性の悪化、ドランバビ
リティの低下、アイドル回転の不安定化等の弊害を防止
し、或いは最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空燃比センシングシステムの故障
判定装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すリニア空燃比センサSおよびリニア
空燃比センサアンプ45の内部構成をしめす回路図であ
る。
【図3】図1に示すリニア空燃比センサアンプ45から
出力される空燃比信号Vout と空燃比との関係を示すグ
ラフである。
【図4】図1に示す電子制御装置40が実行する空燃比
センシングシステムの故障判別の手順を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
E 内燃エンジン S リニア空燃比センサ +Vcc 所定電圧電源(擬似信号発生手段) 2 燃料噴射弁 10 比較回路 12 積分回路 13 電流検出回路 14 加算回路 20 センサセル 21 ポンプセル 30 ヒータ 31 制御回路 38 センサセル起電力検出回路 39 ポンプカット回路(ポンプ停止手段) 39a 抵抗(擬似信号発生手段) 40 電子制御装置 45 リニア空燃比センサアンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−138243(JP,A) 特開 昭61−129445(JP,A) 実開 昭61−103546(JP,U) 実開 昭63−105855(JP,U) 実開 昭61−184961(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃エンジンの排気ガス中の酸素濃度と
    参照気体中の酸素濃度差に応じた起電力信号を出力する
    センサセル、供給されるポンプ電流に応じて酸素イオン
    を移動させるポンプセル、前記センサセルおよびポンプ
    セルをそれらの活性温度に加熱するヒータ手段、前記起
    電力信号値が設定値になるように前記ポンプ電流の電流
    値を設定する制御手段、およびポンプ電流の電流値に応
    じた空燃比信号を出力すると共に、ポンプ電流値が実質
    的に0であるとき、所定基準信号を出力する空燃比検出
    手段を備えた空燃比センシングシステムの故障判定装置
    において、空燃比センシングシステムの作動不能時にポ
    ンプカット指令信号を出力すると共に、空燃比が理論空
    燃比より燃料リーン側の目標値にフィードバック制御さ
    れる時に、前記所定基準信号値より大きく、かつ、前記
    目標値より小さい故障判別値を設定し、空燃比信号値が
    この故障判別値以下である状態が所定時間に亘って継続
    したとき、前記空燃比センシングシステムが故障である
    と判定してポンプカット指令信号を出力する指令信号出
    力手段と、該指令信号出力手段からの信号線が接続され
    る入力端子を有し、該入力端子にポンプカット指令信号
    を受けたときポンプ電流を強制的に0にするポンプ停止
    手段と、前記入力端子に接続され、前記信号線が断線し
    たとき、ポンプ停止手段に擬似ポンプカット指令信号を
    供給してポンプ電流を強制的に0にさせる擬似信号発生
    手段とを備えることを特徴とする、空燃比センシングシ
    ステムの故障判定装置。
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