JP2696524B2 - ガングリオシドgm▲下3▼の新規合成法 - Google Patents

ガングリオシドgm▲下3▼の新規合成法

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JP2696524B2 JP63119800A JP11980088A JP2696524B2 JP 2696524 B2 JP2696524 B2 JP 2696524B2 JP 63119800 A JP63119800 A JP 63119800A JP 11980088 A JP11980088 A JP 11980088A JP 2696524 B2 JP2696524 B2 JP 2696524B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はガングリオシドGM3の製造方法及び該方法に
用いる中間体に関する。
〔従来の技術〕
哺乳動物細胞の糖脂質(グリコリピド)は、スフィン
ゴシンという長鎖アミノアルコールに脂肪酸がアミド結
合したセラミドという脂質構造に、グルコース、ガラク
トース、N−アセチルグルコサミン、N−アセチルガラ
クトサミン、フコース、シアル酸などの糖が種々の組み
合せでグリコシド結合したもので、いわゆるスフィンゴ
糖脂質といわれる範疇に属する。このうちシアル酸を有
するものを特にガングリオシドと称する。
これらの化合物は一般にその大部分が細胞膜2分子層
の外側分子層に局在し、最近の研究によれば細胞におけ
る識別や情報の受容と応答、レセプター機能、分化、細
胞の増殖・悪性変化・行動などにおいて重要な役割を果
たしているものと考えられている。
これらのガングリオシドのうち、ガングリオシドGM3
は、脳、ヒト脾臓およびイヌの赤血球が単離され、その
構造は式(21)であることがわかっている〔ハコモリ
(1983)、ハンドブック・オブ・リピッド・リサーチ、
Vol.3、スフィンゴ脂質生化学、カンファー、ハコモリ
編、プレナム・プレス、ニューヨーク、p89−166、(Ha
ndbook of Lipid Research,Vol.3,Sphingolipid Bioche
mistry,eds.Kanfer JN,Hakomori S,Plenum Press,New Y
ork,p89−166)〕。
ガングリオシドGM3の生合成は、腸上皮組織分化およ
び細胞成長の接触阻害と相関があることがわかってい
る。繊維芽球成長要因の存在下におけるベビーハムスタ
ー腎繊維芽球細胞の成長は、外部から加えられたガング
リオシドGM3の存在により特異的に阻害される。生体膜
の成分であるガングリオシドがこのような重要な機能を
有しており、したがってガングリオシドGM3を立体選択
的精密合成することは、ガングリオシドの分子構造と生
物情報との相関を解明するうえで必要不可欠なことであ
る。
シャピロは、ガングリオシドGM3の合成のためのアプ
ローチを報告している(Shapiro D(1974)、24th,Int.
Corgr.Pure Appl.Chem.2:153−66;(1976)Chem.Abstr.
85:177800)。しかし、合成ガングリオシドGM3のC−2c
の立体配置は明らかにされていない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者らは、ガングリオシドGM3を立体選択的に精
密合成できる方法を見い出し、既に特願昭60−123952号
(特開昭61−282393号)として特許出願している。とこ
ろが、この方法によれば、確かにガングリオシドGM3
立体選択的に合成できるのであるが、収率、特にグリコ
シル化反応の収率が必ずしも高くなく(約37%)、より
高収率でガングリオシドGM3を合成できる方法の提供が
望まれていた。
そこで本発明の目的は、高収率でグルコシル化反応を
行うことができ、高収率でガングリオシドGM3を製造す
ることができる方法を提供することにある。さらに本発
明の目的は、ガングリオシドGM3合成に有用な新規な中
間体を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、下記一般式(I)で示される化合物 (ただし、式中、R1はアセチル基又はベンジル基であ
り、R2はメチル基であり、R3及びR4は独立にアセチル基
又はベンジル基であり、R5は−COC(CH3又は であり、R6はハロゲン又は である)と (式中Bzはベンゾイル基である)とを反応させて得られ
た上記一般式(I)で示される化合物(ただし、式中、
R1はアセチル基又はベンジル基であり、R2メチル基であ
り、R3及びR4は独立にアセチル基又はベンジル基であ
り、R5は−COC(CH3又は であり、R6である)を得、さらに脱アセチル化又は脱ベンジル化、
脱ベンゾイル化およびケン化を行う、ガングリオシドGM
3の製造方法に関する。
さらに、本発明は、下記一般式(I)及び(II)で示
される化合物に関する。
(式中、R1はアセチル基又はベンジル基であり、R2はメ
チル基であり、R3及びR4は独立に水素、アセチル基又は
ベンジル基であり、R5は−COC(CH3又は であり、R6は水酸基、ベンジルオキシ基、ハロゲン、 又は (式中Bzはベンンゾイル基である)であり、Acはアセチ
ル基である)。
(式中、R11及びR12は水素であるか、R11とR12が共同で
(CH32Cであり、R13はアセチル基又はベンジル基で
あり、R14は水素、 −COC(CH3又は である) 以下、本発明について原料化合物(1)からガングリ
オシドGM3(21)への合成経路をスキーム1及び2に従
って説明する。
尚、本明細書においてMeはメチル基、Acはアセチル
基、Bnはベンジル基、Bzはベンゾイル基、−CO+はピパ
ロイル基、Cerはセラミド基を表わす。
一般式(II)で示される化合物の例としては、スキー
ム1に記載された化合物(8)、(9)及び(10)を挙
げることができる。化合物(8)、(9)及び(10)は
以下のように化合物(1)から合成することができる。
原料化合物(1)は、特開昭61−12692号に記載の方
法に従って合成することができる。化合物(2)は、化
合物(1)をトリス−トリフェニルホスフィンロジウム
(I)クロライド及び1,4−ジアザビシクロオクタンで
処理することにより得られ、化合物(3)は化合物
(2)と四臭化炭素とを反応させることにより得られ、
化合物(4)は、化合物(3)をnBu4NBr、Et3N及びBnO
Hで処理することより得ることができる。化合物(5)
は化合物(4)をNaOCH3−メタノールにより脱アセチル
化することにより得られる。化合物(6)は化合物
(5)をBnBr(臭化ベンジル)処理によりベンジル化し
て得ることができる。化合物(7)は化合物(6)をTM
S(トリメチルシラン)トリフレートで処理することに
より得られる。
化合物(8)は化合物(7)を例えば無水メタノール
−NaOCH3で脱アセチル化することにより得ることができ
る。無水メタノール−NaOCH3の代りにK2CO3−CH3OH、Na
OH−CH3OH−H2O、CH3OH−3級塩基(例えばトリエチル
アミン)等の加水分解試薬を用いることもできる。又反
応は約0〜80℃、30〜24時間の条件で行うことが好まし
い。
化合物(9)は、化合物(8)をトリメチルアセチル
クロライド−DMAP(ジメチルアミノピリジン)で処理す
ることにより得ることができる。トリメチルアセチルク
ロライド−DMAPの代りにトリエチルアミン−ジクロロメ
チル−ピバロイルクロライドを用いることもできる。反
応は、室温〜100℃、1時間〜12時間の条件下行うこと
が好ましい。
化合物(10)は、化合物(9)をCF3COOHで処理して
脱保護することにより得ることができる。
一般式(I)で示される化合物の例としては、スキー
ム1及び2に記載された化合物(11)、(14)、(1
5)、(16)、(17)、(18)、(19)及び(20)を挙
げることができる。尚、化合物(19)の置換基Xはハロ
ゲンを示し、ハロゲンとしてはフッ素、塩素、臭素を挙
げることができ、特にフッ素であることが好ましい。
化合物(11)は化合物(10)とクーンの方法〔Kuhn
R.ら、(1966)Chem Ber99:611−17〕により合成される
N−アセチルノイラミン酸アセテートメチルエステル
〔化合物(22)〕とを、ジクロロメタン、1,2−ジクロ
ロエタン等の溶媒中、Hg(CN)、HgBr2、モレキュラ
ーシーブ、Ag2CO3、AgClO4、AgOSO2CF3、(CH33COSO2
CF3等のグリコデーション触媒存在下に、−20℃〜150℃
で1〜120時間程度反応させることにより得られる。
尚、化合物(10)と(22)の反応の際には副反応物とし
て化合物(12)及び(13)も得られる。
化合物(14)は、化合物(11)を無水酢酸−ピリジン
で処理することにより得ることができる。化合物(15)
は、化合物(14)をPd−C触媒を用いて水素還元するこ
とにより得ることができる。化合物(16)は、化合物
(15)を無水酢酸−ピリジンで処理することにより得る
ことができる。化合物(17)は、化合物(16)とヒドラ
ジニウムアセテート(NH2NH2CH3COOH)とを溶媒、例え
ばDMFの存在下、室温〜60℃で5分〜5時間反応させる
ことにより得ることができる。
化合物(18)は、化合物(17)とトリクロロアセトニ
トリルをDBU(1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−7−ウ
ンデセン)の存在下0℃〜50℃で30分〜6時間程度反応
させることにより得ることができる。DBUの代りにNaH、
K2CO3を用いることもできる。又、反応溶媒としてジク
ロルエタン、ジクロルメタン、THF等を用いることがで
きる。
化合物(19)〔ただし、式中Xはフッ素である〕は、
化合物(17)とDAST〔(ジエチルアミノ)サルファート
リフルオライド〕とを−30〜30℃で30分〜6時間程度反
応させることにより得ることができる。反応溶媒として
例えばジクロルエタン等を用いることができる。
化合物(20)は、化合物(18)又は化合物(19)とベ
ンジルセラミド(化合物(23))とをグリコシル化触媒
の存在下−20〜60℃で2〜12時間程度反応させることに
より得ることができる。グリコシル化触媒の例として
は、BF3−Et2O、TMSトリフレート、AlCl3等のルイス酸
触媒を挙げることができる。尚、化合物(23)は特開昭
61−282393号に記載の方法に基いて合成することができ
る。
化合物(20)は、常法〔例えばNaOCH3等を用いる脱ア
シル化反応〕により脱保護し〔ピバロイル基、アセチル
基及びセラミド基のベンゾイル基を脱離する〕、かつケ
ン化することにより、目的生産物であるガングリオシド
GM3(化合物(21))とすることができる。
尚、化合物(8)から化合物(9)の合成において、
化合物(8)を、トリメチルアセチルクロライドの代り
にトリメチルベンゾイルクロライド又はメチルベンゾイ
ルクロライドと反応させるとにより一般式(I)のR5及び である化合物を得ることができる。
以下本発明を実施例により説明する。
実施例1(化合物(1)→(2)) I)化合物(1)5.0g(7.9mmol)をEtOH:ベンゼン:H2O
(7:3:1)の混合溶媒300mlに溶かし、トリス−トリフェ
ニルホスフィンロジウム(I)クロライド451mg(0.481
mmol)1,4−ジアザビシクロオクタン150mg(1.65mmol)
を加え、20時間還流を行った。反応液をセライトロ過
し、留去後、80%THF(20%H2O)100mlを加え、I22.5g
(11.8mmol)を加え、室温で1時間撹拌し、水を加え、
CHCl3で抽出した。CHCl3層をチオ硫酸ナトリウム水溶
液、水、飽和食塩水で洗浄し、無水MgSO4乾燥後留去し
た。残渣をシリカゲルカラム(ワコーゲル、C−300、5
0g、CHCl3:アセトン(Et3N1%)=4:1)で精製して化合
物(2)を得た。
2.81g(60%) Rf=0.56(CCl4:アセトン=4:3) II)化合物(1)26g(41mmol)をEtOH:ベンゼン:H2O
(7:3:1)の混合溶媒1.1に溶かし、トリス−トリフェ
ニルホスフィンロジウム(I)クロライド2.5g(2.666m
mol)、1,4−ジアザビシクロオクタン780mg(8.58mmo
l)を加え、20時間還流した。反応液をセライトロ過
し、留去後、90%アセトン水溶液200mlに溶かし、HgCl2
39g(14.4mmol)、黄HgO780mg(3.6mmol)を加え、1時
間室温で撹拌した。反応液をセライトロ過し、留去後、
CHCl3で抽出した。CHCl3層をヨウ化カリウム水溶液ハイ
ポ、水、飽和食塩水で洗浄し、無水MgSO4で乾燥後留去
した。残渣をシリカゲルカラム(ワコーゲル、C−30
0、2.4kg、CHCl3:アセトン(1%Et3N)=4:1)で精製
して化合物(2)を得た。
16.4g(67.5%) ▲〔α〕24 D▼+39.4(c=1.03、CHCl3 2.074(s,3H,CH3CO),2.080(s,3H,CH3CO),2.085(s,3
H,CH3CO),2.112(s,3H,CH3CO),2.115(s,3H,CH3CO),
2.124(s,3H,CH3CO),2.128(s,3H,CH3CO),3.941(t,1
H,H−5b),4.357(d,1H,J=7.69,H−1bβ),4.381(d,1
H,J=7.69,H−1bα),4.740(d,1H,J=7.69,H−1aβ),
4.822(dd,1H,J=3.66,10.26,H−2a),4.860(dd,1H,J
=5.86,7.70,H−2b),5.210(t,J=9.53,H−3aβ),5.3
57(d,1H,J=3.66,H−1aα),5.511(t,1H,J=9.90,H−
3aα)13 C−NMR(500MHz,CDCl3,77.045),δ; 95.145(C−1α),100.260(C−2β),100.467(C
−1β), 169.342(C=0),169.979(C=0),170.448(C=
0),170.676(C=0),170.703(C=0),170.824
(C=0),170.857(C=0) 元素分析 C24H36O16 計算値 C,49.65 H,6.25 実測値 C,49.98 H,6.12 実施例2(化合物(2)→(3)) Ar gas中化合物(2)1.5g(2.531mmol)、四臭化炭
素1.679g(5.06mmol)をCH2Cl220mlに溶かし、−20℃冷
却下で(Me2N)3P(5.06mmol)0.826gを加え、30分撹拌
後、3時間還流した。反応液に酢酸エチルを加え、酢酸
エチル層を希HClaq、水、飽和食塩水で洗浄後、無水MgS
O4で乾燥後留去して化合物(3)を得た。
1.708g(TLCより1:1) Rf=0.45(トルエン:EtOAc=1:1) 得られたサンプルの一部をトルエン:EtOAc=1:1で精
製し500MHz NMR測定用サンプルとした。1 H−NMR(500MHz,TMS,CDCl3),δ;1.322 2.080(s,3H,CH3CO×2),2.097(s,6H,CH3CO),2.121
(s,3H,CH3CO),2.123(s,3H,CH3CO),3.847(t,1H,J=
9.52,H−4a),4.437(α,1H,J=7.33,H−1bβ),4.772
(dd,1H,J=4.03,9.89,H−2a),4.877(dd,1H,J=6.23,
7.33,H−2b),5.571(t,1H,J=9.53,H−3a),6.541(d,
1H,J=4.03,H−1aα)13 C−NMR(500MHz,CDCl3,77.045),δ; 86.739(C−1aα),99.978(C−1bβ), 169.255(C=0),169.570(C=0),170.100(C=
0),170.402(C=0),170.824(C=0) 元素分析 C24H35O15Br 計算値 C,44.80 H,5.48 実測値 C,44.50 H,5.42 実施例3(化合物(3)→(4)) Ar gas下で化合物(3)1.7gを無水CH2Cl250mlに溶か
し、氷−MeOH冷却下で、nBu4NBr203mg(0.63mmol)、Et
3N228mg(2.25mmol)を加えて30分撹拌後、BnOH665mg
(6.2mmol)を加え、室温で10分撹拌し、60℃で一夜撹
拌した。反応液を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ワ
コーゲル、C−300、150g、トルエン:EtOAc(1%Et
3N)=10:1)で精製して化合物(4)を得た。
398mg(化合物(2)から23%) Rf=0.46(トルエン:EtOAc=1:1) ▲〔α〕20 D▼−47.98(CHCl3、c=0.667) 元素分析 C32H42O16 計算値 C,56.30 H,6.20 実測値 C,56.35 H,6.331 H−NMR(500MHz,TMS,CDCl3),δ;1.340 1.792(s,3H, 2.072(s,3H,CH3C=0),2.095(s,3H,CH3C=0),2.09
8(s,3H,CH3C=0),2.110(s,3H,CH3C=0),4.237(d
d,1H,J=2.20,7.91,H−4b),4.507(d,1H,J=8.06,H−1
b),4.563(s,2H,CH2−Ph),4.962(dd,1H,J=4.60,8.0
6,H−2b),5.584(dd,J=1.46,1.47,H−3a),5.628(d,
1H,J=5.13,H−1a),7.26〜7.38(m,5H,ph)13 C−NMR(500MHz,77.045、CDCl3),δ; 20.894(CH3),20.914(CH3),20.927(CH3),20.941
(CH3),20.961(CH3), 90.218(C−1a),100.367(C−1b), 127.059,127.729,128.641(ph) 実施例4(化合物(4)→(5)) 化合物(4)3.37g(4.94mmol)を乾燥メタノール50m
lに溶かし、1NNaOCH35ml(5mmol)を加え、室温5時間
撹拌した。反応液を留去乾燥して化合物(5)を得た。
〔4.05g、Rf=0.396(メタノール:クロロホルム=1:
8)〕化合物(5)は精製することなく、そのまま次の
反応に用いた。
実施例5(化合物(5)→(6)) 化合物(5)4.05gを乾燥DMF60mlに溶かし、0℃で60
%NaH1.0g(24.7mmol)を少量づつ加えた後1時間撹拌
し、BnBr4.3g(2.7mmol)を加え、そのまま一夜撹拌し
た。反応液に少量のメタノールを加え、1時間撹拌後、
留去した。残渣をEtOAcで抽出し、EtOAc層を水、飽和食
塩水で洗浄後無水MgSO4で乾燥し、留去した。残渣をシ
リカゲルカラム(ワコーゲル、C−300トルエン:EtOAc
(1%Et3N)=10:1)で精製して化合物(6)を得た。
4.434g(化合物(4)から86%) Rf=0.519(トルエン:EtOAc=5:1) ▲〔α〕20 D▼+16.6(c=0.553、CHCl3) 元素分析 C60H66O16 計算値 C,69.08 H,6.38 実測値 C,68.92 H,6.371 H−NMR(500MHz,TMS,CDCl3),δ;1.313 1.747(s,3H,CH3CO),4.081(dd,1H,J=2.20,5.50,H−4
b),4.247(d,1H,8.43,H−1b),4.423(d,1H,J=12.09,
CH2ph),4.431(d,1H,J=12.45,CH2ph),4.488(d,1H,J
=12.09,CH2ph),4.539(s,2H,CH2ph),4.572(d,1H,J
=12.09,CH2ph),4.604(d,1H,J=12.08,CH2ph),4.690
(d,1H,J=11.72,CH2ph),4.723(d,1H,J=12.09,CH2p
h),4.742(d,1H,J=11.72,CH2ph),5.681(d,1H,J=5.
50,H−1a),7.06〜7.40(m,25H,ph)13 C−NMR(500MHz,CDCl3、77.045),δ; 97.578(C−1a),104.442(C−1b), 127.066〜128.715(ph), 実施例6(化合物(6)→(7)) 化合物(6)530mg(0.50mmol)を無水CH2Cl25mlに溶
かし、活性化MS−4A0.8g中に加え、0℃でTMSトリフレ
ート80.4mg(0.362mmol)を加え、そのまま1時間30分
撹拌した。反応液をセライトロ過し、炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄し、無水MgSO4で乾燥
後留去した。残渣をシリカゲルカラム(ワコーゲル、C
−300、90g、トルエン:EtOAc(1%Et3N)=9:1)で精
製して化合物(7)を得た。
302mg(57%) Rf=0.367(トルエン:EtOAc=6:1) ▲〔α〕28 D▼+1.82(c=3.40、CHCl3) 元素分析 計算値 C 72.53,H 6.58(2C6H6CH3) 実測値 C 72.40,H 7.411 H−NMR(500MHz,TMS,CDCl3),δ;1.338 1.935(s,3H,CH3C=0),3.341(dd,1H,J=6.96,8.06,H
−4a),3.832(dd,1H,J=4.40,10.99,H−3b),4.091(d
d,1H,J=1.83,5.50,H−4b),4.316(d,1H,J=11.72,CH2
−ph),4.407(d,1H,J=8.06,H−1a),4.415(d,1H,J=
7.69,H−1b),4.427(d,1H,J=12.45,CH2−ph),4.475
(d,1H,J=12.73,CH2−ph),4.574(d,1H,J=12.09,CH2
−ph),4.583(d,1H,J=11.35,CH2−ph),4.591(d,1H,
J=12.47,CH2−ph),4.667(d,1H,J=11.73,CH2−ph),
4.791(d,1H,J=11.72,CH2−ph),4.870(d,1H,J=12.4
5,CH2−ph),4.885(d,1H,J=11.36,CH2−ph),5.053
(dd,1H,J=8.06,9.16,H−2a),7.16〜7.37(m,25H,p
h)13 C−NMR(500MHz,CDCl3、77.045),δ;20.948(CH3C
O),26.458(CH3),28.026(CH3),99.784(C−1a),1
02.157(C−1b),109.852 68.026(C−6a),68.139(C−6b) 実施例7(化合物(7)→(8)) 化合物(7)300mg(0.29mmol)を無水メタノール10m
lに溶かし、1NNaOCH3400μ(0.4mmol)を加え、室温
で2時間撹拌後、60℃で一夜撹拌した。反応液をアンバ
ーリストIRC−50で中和後留去した。残渣をシリカゲル
カラム(ワコーゲル、C−300、30g、トルエン:EtOAc
(1%Et3N)=10:1)で精製して化合物(8)を得た。
283.6mg(98%) Rf=0.228(トルエン:EtOAc=6:1) ▲〔α〕28 D▼−1.08(c=0.833、CHCl3) 元素分析 C58H64O15 計算値 C,69.58 H,6.44 実測値 C,69.38 H,6.311 H−NMR(500MHz,TMS,CDCl3),δ;1.344 3.345(dd,1H,J=6.96,7.70,H−4a),3.831 3.345(d
d,1H,J=6.96,7.70,H−4a),3.831(dd,1H,J=4.03,10.
99,H−3b),4.104(dd,1H,J=1.47,5.47,H−4b),4.363
(d,1H,J=12.09,CH2ph),4.372(d,1H,J=7.69,H−1a
又はb),4.410(d,1H,J=8.06,H−1a又はb),4.427
(d,1H,J=12.09,CH2ph),4.525(d,1H,J=12.09,CH2p
h),4.579(d,1H,J=12.09,CH2ph),4.637(d,1H,J=1
2.09,CH2ph),4.665(d,1H,J=11.72,CH2ph),4.722
(d,1H,J=11.00,CH2ph),4.789(d,1H,J=12.09,CH2p
h),4.919(d,1H,J=12.09,CH2ph),4.963(d,1H,J=1
0.09,CH2ph),7.25〜7.41(m,25H,ph)13 C−NMR(500MHz,CDCl3,77.045),δ;26.478(CH
3−),28.033(CH3−),68.259(C−6a),69.157(C
−6b),76.845(C−4a),79.446(C−3b),80.706
(C−2b),82.717(C−3a),101.620(C−1b),102.
022(C−1a), 137.321 実施例8(化合物(8)→(9)) 化合物(8)260mg(0.26mmol)を無水ピリジン10ml
に溶かし、トリメチルアセチルクロライド62.6mg(0.52
mmol)、DMAP20mgを加え、80℃で一夜撹拌した。反応液
を留去し、EtOAcと水を加え抽出した。EtOAc層を水、飽
和食塩水で洗浄し、無水MgSO4で乾燥留去した。残渣を
シリカゲルカラム(ワコーゲル、C−300、30g、トルエ
ン:EtOAc(1%Et3N)=6:1)で精製して化合物(9)
を得た。
230mg(82%) Rf=0.437(トルエン:EtOAc=6:1) ▲〔α〕28 D▼−51.92(c=2.60、CHCl3) 元素分析 計算値 C 71.17 H 6.83(+C6H5CH3) 実測値 C 70.83 H 6.451 H−NMR(500MHz,TMS,CDCl3),δ;1.136(s,9H,+C
O), 3.338(dd,1H,J=6.96,8.06,H−4a),3.837(dd,1H,J=
4.39,10.99,H−3b),4.080(dd,1H,J=1.46,5.86,H−4
b),4.226(d,1H,J=12.09,CH2ph),4.397(d,1H,J=1
0.99,CH2ph),4.405(d,1H,J=8.06,H−1a),4.437(d,
1H,J=12.09,CH2ph),4.463(d,1H,J=7.70,H−1b),4.
580(d,1H,J=12.09,CH2ph),4.592(d,1H,J=12.46,CH
2ph),4.671(d,1H,J=11.72,CH2ph),4.778(d,1H,J=
11.72,CH2ph),4.867(d,1H,J=12.09,CH2ph),4.898
(d,1H,J=10.62,CH2ph),5.128(dd,1H,J=8.06,9.52,
H−2a),7.16〜7.36(m,25H,ph)13 C−NMR(500MHz,CDCl3,77.045),δ; 68.171(C−6a),69.036(C−6b),99.884(C−1
b),102.103(C−1a), 127.2〜128.6(ph),137.295 176.729(C=0) 実施例9(化合物(9)→(10)) 化合物(9)95mg(0.0885mmol)をCH2Cl25mlに溶か
し、水冷下で90%CF3COOH水溶液153mg(1.34mmol)を加
え、そのまま2時間30分撹拌した。反応液に水0.5mlを
加えて5分後炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和
し、EtOAcで抽出した。EtOAc層を水、飽和食塩水で洗浄
後無水MgSO4で乾燥し留去した。残渣をシリカゲルカラ
ム(ワコーゲル、C−300、10g、トルエン:EtOAc=2:
1)で精製して化合物(10)を得た。
83.6mg(92%) Rf=0.19(トルエン:EtOAc=4:1) ▲〔α〕28 D▼−3.70(c=0.433、CHCl3) 元素分析 C59H68O16 計算値 C,68.59 H,6.63 実測値 C,68.31 H,6.341 H−NMR(500MHz,TMS,CDCl3),δ;1.124 3.341(t,1H,J=5.87,H−4a),3.850(dd,1H,J=4.40,1
0.99,H−3b),4.272(d,1H,J=12.09,CH2ph),4.328
(d,1H,J=11.72,CH2ph),4.466(d,1H,J=12.09,CH2p
h),4.476(d,1H,J=7.69,H−1a),4.602(d,2H,J=12.
09,CH2ph),4.612(d,1H,J=12.09,CH2ph),4.667(d,1
H,J=11.36,CH2ph),4.820(d,1H,J=11.35,CH2ph),4.
872(d,1H,J=12.09,CH2ph),4.970(d,1H,J=10.99,CH
2ph),5.144(dd,1H,J=7.70,9.52,H−2a),7.04〜7.47
(m,25H,ph)13 C−NMR(500MHz,CDCl3,77.045),δ;27.215(CH3×
3), 68.225(C−6a),69.029(C−6b),99.810(C−1
b), 実施例10(化合物(10)→(11)、(12)、(13) I)活性化したMS4A1.5gにArガス下でHgBr2212mg(0.58
mmol)、Hg(CN)2149mg(0.58mmol)、ジクロロエタン
4mlに溶かした化合物(10)207mg(0.2mmol)を加えて3
0分撹拌し、氷−MeOH冷却下でジクロロエタン4mlに溶か
した化合物(22)153mg(0.3mmol)を少量づつ滴下後、
そのまま一夜撹拌した。反応液をセライトロ過し、留去
後シリカゲルカラム(C−300、100g、トルエン:EtOAc
=1:1;C−300、20g、トルエン:MeOH=10:1;LiChro prep
Si60、トルエン:MeOH=10:1)で精製して化合物(1
1)、(12)、(13)を得た。
化合物(13) 5mg(1.7%) Rf=0.175(トルエン:メタノール=10:1) ▲〔α〕24 D▼−6.910(c=0.333、CHCl3) 元素分析 C78H91NO27 計算値 C,63.02 H,6.17 N,0.94 実測値 C,63.12 H,6.04 N,0.92 化合物(12) 15.3mg(β;5.1%) Rf=0.149(トルエン:メタノール=10:1) ▲〔α〕23 D▼−11.67(c=0.36、CHCl3) 元素分析 C79H95NO28 計算値 C,62.98 H,6.39 N,0.93 実測値 C,62.84 H,6.59 N,0.79 化合物(11) 20.7mg(α;6.9%) Rf=0.123(トルエン:メタノール=10:1) 総合計41mg(13.6%) ▲〔α〕23 D▼−7.12(c=0.267、CHCl3) 元素分析 C79H95NO28 計算値 C,62.98 H,6.39 N,0.93 実測値 C,62.97 H,6.41 N,0.92 II)Arガス下中で活性化したMS4A1.5gにTHF4mlに溶かし
た化合物(10)418mg(0.4mmol)とAgOTf600mg(2.34mm
ol)、SnCl2300mg(1.58mmol)を加えて30分撹拌後、氷
−MeOH冷却下で、THF4mlに溶かした化合物(22)408mg
(0.8mmol)を少量づつ加え、そのまま一夜撹拌した。
反応液をセライトロ過し、留去後シリカゲルカラム(ワ
コーゲル、C−300、100g、トルエン:EtOAc=1:1;1:2;C
−300、20g、トルエン:MeOH=10:1)で精製した。更にS
ephadex LH−20で精製した。
デヒドロ体409mg III)Arガス下中で活性化したMS4A3.0gにCH3CN5mlに溶
かした化合物(10)517mg(0.5mmol)とSn(OSO2CF32
458.5mg(1.1mmol)を加えて30分撹拌後、氷−MeOH冷却
下でCH3CN5mlに溶かした化合物(22)765mg(1.5mmol)
を少量づつ加え、そのまま一夜撹拌した。反応液をセラ
イトロ過し、留去後シリカゲルカラム(ワコーゲル、C
−300、300g、トルエン:EtOAc=2:1、1:1、1:2;C−30
0、20g、トルエン:メタノール=10:1)で精製した。
デヒドロ体611mg 化合物(13)(4位結合体)1 H−NMR(500MHz,TMS,CDCl3),δ;1.131 1.830(s,3H,CH3),2.009(s,3H,CH3),2.023(s,3H,CH
3),2.033(s,3H,CH3),2.118(s,3H,CH3),2.483(t,1
H,J=12.09,H−3c ax),5.139(dd,1H,J=8.06,9.16,H
−2a),7.04〜7.47(m,25H,ph)13 C−NMR(500MHz,CDCl3,77.045),δ; 96.921(C−2c),99.777(C−1b),102.270(C−1
a),170.113(C=0),170.227(C=0),170.657
(C=0),170.831(C=0),170.844(C=0),17
6.783 35.996(C−3c),49.322(C−5c),62.749(C−9c) 化合物(12)(β)1 H−NMR(500MHz,TMS,CDCl3),δ;1.116 1.729(s,3H,CH3),1.979(s,3H,CH3),1.991(s,3H,CH
3),2.085(s,3H,CH3),2.110(s,3H,CH3),2.527(dd,
1H,J=4.80,13.2,H−3c eq),3.381(t,1H,J=5.13,H−
4a),3.644(s,3H,COOCH3),4.011(dd,1H,J=7.70 12.
46,H−9c),4.078(m,1H,H−5c),4.135(t,1H,J=9.1
6,H−3b), 5.162(m,1H,H−4c),5.193(m,1H,H−8c),7.17〜7.47
(m,25H,ph)13 C−NMR(500MHz,CDCl3,77.045),δ; 80.989(C−3a),99.435(H−2c),99.831(H−1
b),102.666(H−1c),167.881(C=0),170.194
(C=0),170.221(C=0),170.328(C=0),17
0.650(C=0),170.757(C=0), 23.240(NHCOCH3),35.540(C−3c),48.786(C−5
c), 62.809(C−9c) 化合物(11)(α)1 H−NMR(500MHz,TMS,CDCl3),δ;1.127 1.872(s,3H,CH3),1.903(s,3H,CH3),1.978(s,3H,CH
3),2.014(s,3H,CH3),2.082(s,3H,CH3),2.503(dd,
1H,J=4.40,13.19,H−3c eq),3.381(t,1H,J=5.13,H
−4a),3.758(s,3H,COOCH3),3.959(dd,1H,J=5.86 1
2.46,H−9c),4.088(m,1H,H−5c),4.244(d,1H,J=1
1.72, 4.439(d,1H,J=7.69,H−1a又はb),4.503(d, 4.853(m,1H,H−4c),5.097(t,1H,J=9.16,H−2a),5.
123(d,1H,J=9.52,NH),5.308(dd,1H,J=2.20,8.06,H
−7c),5.397(m,1H,H−8c),4.296(dd,1H,J=2.56,1
2.46,H−9c),4.559(dd,1H,J=2.20,8.43,H−6c),7.1
6〜7.37(m,25H,ph)13 C−NMR(500MHz,CDCl3,77.045),δ; 36.606(C−3c),62.366(C−9c),67.313(C−9
c),68.895(C−8c),69.184(C−7c),72.428(C−
6c),98.503(C−2c),99.770(C−1b),102.579(C
−1a), 170.013(C=0),170.073(C=0),170.368(C=
0),170.663(C=0), 実施例11(化合物(11)→(14)) 化合物(11)289mg(0.191mmol)を無水酢酸2ml、ピ
リジン2mlにとかし、室温で24時間撹拌した。反応液を
減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにて精製して化合物(14)を得た。SiO2C−300 20g
3%CH3OH−CHCl3 230mg77.3% Rf 0.18 CH3OH−イソプロピルエーテル(1:19) 元素分析 C77H93NO27 計算値 C,62.70 H,6.30 N,0.90 実測値 C,63.33 H,6.37 N,1.161 H NMR δ,ppm CDCl3(TMS) 1.842,1H,t,J=12.5Hz H−3c ax,2.584,1H,dd,J=4.8,1
2.8Hz H−3c eq,1.782,1.855,1.965,1.992,2.012,2.07
8,各s Ac基、3.825,3H,s,OCH3,4.004,dd,J=5.1,12.5H
z,H−9,4.091,q,J=10.3Hz,H−5c,4.147,1H,d,J=11.7H
z,ベンジル基プロトン,4.410,1H,d,J=7.7Hz,H−1,4.71
7,1H,d,J=7.7Hz,H−1,4.566,1H,d,J=12.1Hz ベンジ
ル基プロトン,4.557,1H,d,J=11.7Hz ベンジル基プロ
トン,4.834,1H,d,J=12.1Hz,ベンジル基プロトン,5.01
5,1H,d,J=3.7Hz,H−4b,5.332,1H,dd,J=2.6,8.4Hz,H−
7c,5.584,1H,m,H−8. 実施例12(化合物(14)→(15)) 化合物(14)214mg(0.138mmol)をメタノール10mlに
溶かし、10%Pd−C100mgを加え、水素雰囲気下、24時間
撹拌した。反応液を濾過してPd−Cを除き、母液を減圧
濃縮して化合物(15)を得た。
130mg(100%) Rf 0.80(EtOAc:EtOH:H2O、5:2:1)HPTLC ▲〔α〕20 D▼+28.1゜ c=100 CH3OH 一部をとりメンブランフィルターを通した後減圧乾固
して 元素分析 C39H59NO25・2H2O 計算値 C,47.90 H,6.60 N,1.43 実測値 C,48.09 H,6.28 N,1.55 実施例13(化合物(15)→(16)) 化合物(15)133mg(0.141mmol)を無水酢酸2ml、ピ
リジン2mlに溶かし、室温で24時間撹拌した。反応液を
減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフで
精製して化合物(16)を得た。SiO2C−300、20g(3%C
H3OH含有クロロホルム) 160mg 98% Rf 0.29(3%CH3OH:CHCl3) ▲〔α〕21 D▼+15.5゜ c=0.90 CHCl3 元素分析 C49H69NO30 計算値 C,51.08 H,6.04 N,1.22 実測値 C,50.21 H,5.93 N,1.21 実施例14(化合物(16)→(17)) 化合物(16)127mg(0.110mmol)をDMF1mlに溶かし、
50℃〜60℃で加熱撹拌しながらヒドラジニウムアセテー
ト(NH2・NH2・CH3COOH)13.5mg(0.147mmol)を加えて
5分間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈した後、水
洗した。さらに飽和食塩水で洗浄した後、無水流酸マグ
ネシウムで乾燥した。
減圧濃縮後残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(3%CH3OH:CHCl3)で精製して、化合物(17)104mg
を得た。
85% Rf 0.21(3%メタノール含有クロロホルム) ▲〔α〕22 D▼+22.6 c=1.21 CHCl3 実施例15(化合物(17)→(18)) 化合物(17)23mg(0.021mmol)をジクロルエタン0.5
mlに溶かし、トリクロロアセトニトリル、10.5μ(0.
105mmol)、DBU4.1μ(0.027mmol)を加え、アルゴン
雰囲気下2時間撹拌した。反応液をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーで精製(ワコーゲル、C−300、1.0
g、EtOAc)して化合物(18)22mgを得た。
84.6% Rf 0.33(EtOAc、HPTLC) ▲〔α〕23 D▼+32.6゜ c=1.47 CHCl3 1 H NMR 500MHz δ ppm CDCl3 TMS 1.32,9H,s,tBu基,1.683,1H,t,J=12.8Hz H−3c ax,1.85
5,2.006,2.023,2.063,2.069,2.079,2.081,2.093,2.159,
2.249 各s,COCH3,2.582 1H,dd,J=4.8,12.8Hz,H−3c e
q,3.634,1H,dd,J=2.9,11.0Hz,H−6,3.847,3H,s,0CH3,
4.240,1H,dd,J=5.1,12.5Hz,H−9c,4.515,1H,dd,J=3.
3,10.3Hz,H−3b,4.680,1H,d,J=8.1Hz,H−1b,4.897,1H,
4.897,1H,dt,J=4.8,11.2Hz,H−4c,4.965,1H,dd,J=8.
1,10.3Hz,H−2b,5.046,1H,d,J=9.9Hz,NH,5.059,1H,dd,
J=3.7,10.3Hz,H−2a,5.412,1H,dd,J=2.6,9.2Hz,H−7
c,5.504,1H,m,H−8,5.600,1H,t,J=9.9Hz,H−3a,6.515,
1H,d,J=3.7Hz,H−1a,8.640,1H,s,−s−NH 実施例16(化合物(18)→(20)) 活性化したモレキュラシーブ4A200mgに化合物(18)2
2mg(0.0175mmol)、化合物(23)(Bz Cer)20mg(0.0
263mmol)をクロロホルム0.5mlに溶かして加え、アルゴ
ン雰囲気下、氷冷撹拌しながらBF3・Et2O3μ(0.0228
mmol)を加えて、3時間撹拌した。室温で12時間撹拌し
たのち、クロロホルムで希釈して、ろ過した。ろ液にト
リエチルアミンを加えて中和した後減圧乾固した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製(ワコー
ゲル、C−300、1.0g CH3OH:CHCl3 1:49)して化合物
(20)を21mg得た。
65% Rf 0.41(3%CH3OH含有CHCl3)HPTLC ▲〔α〕20 D▼+3.90゜ c=1.39 CHCl3 1 H NMR 500MHz δ ppm CDCl3(TMS) 0.878,6H,t,J=6.6Hz CH3-×2,1.144,9H,s,tBu基 1.2
54,64H,s,−c1h−,1.667,1H,t,J=12.5Hz,1.854,1.902,
2.004,2.073,2.078,2.159,2.203,s,COCH3×10,2.568,1
H,dd,J=4.8,12.8Hz,H−4c,3.839,3H,s,OCH3,4.421,1H,
d,J=8.1Hz,H−1,4.514,1H,dd,J=3.3,10.3Hz,H−3b,4.
610,1H,d,J=8.1Hz,H−1,5.127,1H,d,J=10.3Hz,NH,5.2
03,1H,t,J=9.2Hz,H−2a,5.406,1H,dd,J=2.6,9.2Hz,H
−7c,5.457,1H,dd,J=7.7Hz,15.4Hz,H−4 Cer,5.540,1
H,t,J=7.3Hz,H−3a,5.506,1H,m,H−8c,5.753,1H,d,J=
9.2Hz,NH,5.864,1H,dd,J=8.1,15.0Hz,H−5Cer 7.430,2
H,t,J=8.1Hz,Bz(m),7.550,1H,t,J=7.3Hz,Bz
(p),7.995,2H,d,J=7.0Hz,Bz(o) 実施例17(化合物(17)→(19)) 化合物(17)22.2mg(0.020mmol)をジクロロエタン
0.5mlに溶かし、ドライアイス−CCl4浴中、アルゴン雰
囲気下撹拌しながら、DAST((ジエチルアミノ)サルフ
ァートリフルオライド)を加え30分撹拌した。室温で2
時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈した後、飽和
重曹水、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウム
で乾燥したのち減圧乾固して、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製(SiO2、C−300、1.0g EtO
Ac)して化合物(19)(ただし式中Xはフッ素である)
を得た。
17mg 76.4% Rf 0.38 EtOAc HPTLC1 H NMR 500MHz δ ppm CDCl3(TMS) 1.188,1.195,s,tBu基(α,β)1.855,2.008,2.022,2.0
45,2.054,2.062,2.071,2.089,2.096,2.119,2,162 2.23
6,2.252,s,アセチル基,2.581,dd,J=4.8,12.8Hz,H−3c
eq,3.637,1H,dd,J=2.9,11.0Hz,H−6c,3.846,3H,s,OC
H3,4.122,1H,q,J=7.3Hz,H−5c,4.649,0.25H,d,J=8.1H
z,H−1b α,4.705 0.75H,d,J=8.1Hz,H−1b β,4.886,
1H,dt,J=4.4,11.0Hz,5.102,1H,d,J=10.3Hz,NH,5.198,
1H,t,J=8.1Hz,H−3a,5.390,1H,dd,J=2.9,9.5Hz,H−7
c,5.548,1H,m,H−8c13 C NMR δ,ppm CDCl396.85(C−2cα),96.87(C−
2cβ),101.00(C−1bα,JCH164.4Hz),101.29 C−1
bβ ′JCH164.4Hz 103.77(C−1aα ′JCF229.3Hz
′JCH185.3Hz),106,21,C−1aβ ′JCF218.3Hz′JCH
172.0Hz) 実施例18(化合物(19)→(20)) 活性化したモレキュラシーブ4A200mgに化合物(19)
(ただし式中Xはフッ素である。16mg(0.0144mmol)、
化合物(23)15mg(0.0201mmol)をクロロホルム0.5ml
に溶かして加え、さらにスズトリフレート8.4mg(0.020
1mmol)を加えて、アルゴン雰囲気下、室温で12時間撹
拌した。さらに50℃で2時間加熱した後、クロロホルム
で希釈して濾過した。
濾液を減圧乾固し、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーで精製(SiO2C−300 1.0g CH3OH−CHCl31:49)し
て生成物化合物(20)12.1mgを得た。
この生成物は化合物(18)から得た生成物と一致し
た。
収率46% 実施例19(化合物(20)→(21)) 化合物(20)18.0mg(0.010mmol)をTHF−メタノール
1:1の混合溶媒1.0mlに溶かし、N−NaOCH3−CH3OH溶液6
0μを滴下して室温で3時間撹拌した。
減圧濃縮し、THF−メタノール−H2O、1:1:1 1.5mlの
混合溶媒を加え室温でさらに12時間撹拌した。反応液を
減圧濃縮し残渣をクロロホルム−メタノール−水60:30:
4.6の混合溶媒に溶かしSephadex−LH20を用いて精製す
ることにより化合物(21)〔ガングリオシドGM3〕(84.
8%)を得た。
11.0mg この物質の物理恒数は合成された物質(Glycoconjuga
te J(1985)2:5−9)と一致した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 誠 埼玉県越谷市下間久里760―6 (72)発明者 小川 智也 東京都武蔵野市吉祥寺北町3―6―6― 3―101

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で示される化合物。 (式中、R1はアセチル基又はベンジル基であり、R2はメ
    チル基であり、R3及びR4は独立に水素、アセチル基又は
    ベンジル基であり、R5は−COC(CH3であり、R6は水酸基、ベンジルオキシ基、ハロゲン、 又は (式中Bzはベンゾイル基である)であり、Acはアセチル
    基である。
  2. 【請求項2】下記一般式(II)で示される化合物。 (式中、R11及びR12は水素であり、R13はアセチル基又
    はベンジル基であり、R14は、水素、 −COC(CH3である)。
  3. 【請求項3】下記一般式(I): (ただし、式中、R1はアセチル基又はベンジル基であ
    り、R2はメチル基であり、R3及びR4は独立にアセチル基
    又はベンジル基であり、R5は−COC(CH3であり、R6はハロゲン又は である)で示される化合物と、 (式中Bzはベンゾイル基でる)とを反応させて得られた
    上記一般式(I)で示される化合物(ただし、式中、R1
    はアセチル基又はベンジル基であり、R2はメチル基であ
    り、R3及びR4は独立にアセチル基又はベンジル基であ
    り、R5は、 であり、R6は、 である)を得、さらに脱アセチル化又は脱ベンジル化、
    脱ベンゾイルおよびケン化を行う、ガングリオシドGM3
    の製造方法。
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JPH04300890A (ja) * 1991-03-29 1992-10-23 Nisshin Oil Mills Ltd:The シアル酸部分を変換したガングリオシドgm3類縁体
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