JP2689361B2 - 内燃機関の失火検出装置 - Google Patents

内燃機関の失火検出装置

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JP2689361B2
JP2689361B2 JP3353842A JP35384291A JP2689361B2 JP 2689361 B2 JP2689361 B2 JP 2689361B2 JP 3353842 A JP3353842 A JP 3353842A JP 35384291 A JP35384291 A JP 35384291A JP 2689361 B2 JP2689361 B2 JP 2689361B2
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隆 久木
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02PIGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
    • F02P17/00Testing of ignition installations, e.g. in combination with adjusting; Testing of ignition timing in compression-ignition engines
    • F02P17/12Testing characteristics of the spark, ignition voltage or current
    • F02P2017/125Measuring ionisation of combustion gas, e.g. by using ignition circuits

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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Testing Of Engines (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の失火検出装
置に関し、特に燃料系の原因に係る失火の検出装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の気筒に吸入された燃料混合気
を点火するため該各気筒毎に点火プラグが設けられてい
る。通常、内燃機関の点火コイルにおいて発生された高
電圧は配電器を介して各気筒の点火プラグへ順次分配さ
れ、前記燃料混合気を点火する。この場合、点火プラグ
での点火が正常に行なわれない、すなわち失火が生ずる
と、種々の弊害が発生する。例えば、運転性能を悪化さ
せ、燃費を悪化させ、さらには未燃焼ガスの排気系路で
の後燃えにより排気ガス浄化装置における触媒温度の上
昇をまねく等の弊害である。従って、このような弊害を
もたらす失火は絶対に防止しなければならない。この失
火の原因を大別すると、燃料系に係るものと点火系に係
るものとがある。前者の燃料系に係るものは燃料混合気
のリーンまたはリッチに起因するものであり、後者の点
火系に係るものはいわゆるミス・スパークに起因するも
のである。ミス・スパークとは点火プラグに正常な火花
放電が生じないことを意味する。例えば未燃燃料の付着
による点火プラグのくすぶり等により、あるいは点火回
路の異常により正常な火花放電が行われない場合であ
る。
【0003】本願出願人は、上記失火のうち燃料系の原
因に係るものを検出する失火検出装置として、点火電圧
を検出し、この点火電圧の値が所定電圧値を越える期間
及び/又は点火電圧の値が所定電圧値を越える部分の面
積が基準値を越えるとき、機関の失火と判定するように
したものを、既に提案している(平成3年11月14日
付特許願、整理番号JP2793)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
機関始動時又は始動直後のように、機関運転状態によっ
ては誤って失火と判定する可能性が高い場合があるにも
拘らず、従来の装置ではこの点が考慮されていなかっ
た。すなわち、機関始動時又は始動直後(特に機関温度
が低いとき)は空燃比が変動しやすいことから、通常時
と比べると失火の発生頻度が大きいが、さらにそれだけ
でなく、燃焼が不安定、すなわち着火しても火炎が緩や
かに(じわじわ)伝搬していく等のように燃焼の仕方が
正常でない場合が多い。上記従来の装置のように、点火
電圧値が所定電圧値を越える期間や越えた部分の面積に
よって失火を判定する手法では、失火はしていないが燃
焼状態が異常である場合に、点火電圧値が所定電圧値を
越える期間や越えた部分の面積が所定の閾値を越えてし
まう場合があり、失火でないのに誤って失火であると判
定されるおそれがあった。 例えば、空燃比が過リーンで
ある場合の点火電圧特性でみると、失火が発生すると、
混合気の絶縁体力が大きいこと、及び混合気がイオン化
しておらずプラグギャップ間の電気抵抗が高くなること
から、点火指令発生直後の絶縁破壊電圧値は正常燃焼状
態時よりも大きい。また、その後の誘導放電電圧値も、
放電時の抵抗が高くなることから正常燃焼状態時よりも
大きい。さらに誘導放電状態の最後の段階直後の容量放
電電圧値も、混合気の絶縁体力が大きいこと、及び誘導
放電状態が早く終わり残余エネルギが多くなることか
ら、正常燃焼状態時よりも大きい。この場合は上記従来
の判定手法によって失火と判定される。 次に、機関始動
時又は始動直後の空燃比が不安定な時は、点火放電によ
り火炎核が形成されても燃焼が緩やかなため、混合気は
速やかにイオン化されないことから、点火指令発生後の
点火電圧波形は大きく変動してしまう。そのため、点火
電圧値が所定電圧値を越える期間や越えた部分の面積が
所定の閾値を越えることが発生し、失火していないのに
かかわらず失火したと誤判定されやすくなる。 このよう
に、上記従来の装置では、機関始動時又は始動直後のよ
うに、燃焼状態等の機関運転状態によっては失火でない
のに誤って失火と判定する可能性が高い場合があり、失
火判定の正確性の点で改善の余地があった。
【0005】本発明は、上述の点に鑑みなされたもので
あり、燃料系の原因に係る失火をより正確に検出するこ
とができる失火検出装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、機関運転パラメータの値を検出する機関運転
状態検出手段と、前記機関運転パラメータの値に基づい
て点火時期を決定して点火指令信号を発生する信号発生
手段と、前記点火指令信号に基づいて、機関に備えられ
た点火プラグを放電させる為の高電圧を発生させる点火
手段と、前記点火手段に高電圧が発生される時の電圧値
を検出する電圧値検出手段と、前記点火指令信号発生後
の点火電圧値が所定電圧値を越える期間及び前記点火電
圧値が所定電圧値を越える部分の面積の少なくとも一方
が基準値を越えるとき、機関の失火状態と判定する失火
判定手段とを有する内燃機関の失火検出装置において、
前記機関の始動中及び/又は始動後所定期間内は、前記
失火判定手段による判定を禁止する禁止手段を設けるよ
うにしたものである。
【0007】また、前記禁止手段は、前記所定期間を機
関温度に応じて設定することが望ましい。
【0008】
【作用】機関の始動中及び始動後所定期間内は、失火判
定が禁止される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0010】図1は、本発明に係る内燃機関の失火検出
装置の一実施例の構成を示す図であり、電源電圧VBが
供給される電源端子T1は一次側コイル2と二次側コイ
ル3とから成る点火コイル(点火手段)1に接続されて
いる。一次側コイル2と二次側コイル3とは互いにその
一端で接続され、一次側コイル2の他端はトランジスタ
4のコレクタに接続され、トランジスタ4のベースは駆
動回路16を介してCPU11に接続され、そのエミッ
タは接地されている。トランジスタ4のベースには、C
PU11より点火指令信号Aが供給される。また、二次
側コイル3の他端は、ディストリビュータ6を介して点
火プラグ5の中心電極5aに接続されている。点火プラ
グ5の接地電極5bは接地されている。
【0011】ディストリビュータ6と点火プラグ5とを
接続する接続線の途中には、その接続線と静電的に結合
された(接続線と数pFのコンデンサを形成する)点火
電圧センサ10が設けられている。点火電圧センサ10
は、入力回路12を介してA/D変換器17に接続さ
れ、A/D変換器17の出力はCPU11に接続されて
いる。A/D変換器17により、第1の入力回路12の
出力電圧(点火電圧)Vがデジタル値に変換され、CP
U11に供給される。
【0012】CPU11には、第2の入力回路13を介
して、機関回転数、機関負荷、エンジン冷却水温、エン
ジンオイル温度等の機関運転パラメータの値を検出する
各種機関運転パラメータセンサ(機関運転状態検出手
段)9が接続されており、機関運転パラメータの検出値
が入力される。更に、CPU11は駆動回路16を介し
てトランジスタ4のベース接続されており、トランジス
タ4に点火指令信号Aを供給する。
【0013】本実施例では、ECU8は、信号発生手
段、禁止手段及び失火判定手段を構成する。
【0014】図2は、第1の入力回路12の具体的な構
成を示す回路図であり、同図において入力端子T2は、
抵抗415を介して演算増幅器(以下「オペアンプ」と
いう)416の非反転入力に接続されている。また入力
端子T2は、コンデンサ411と抵抗412とダイオー
ド414とを並列に接続した回路を介してアースに接続
されるとともに、ダイオード413を介して電源ライン
VBSに接続されている。コンデンサ411は、例えば
104pF程度のものを使用し、前記点火電圧センサ1
7によって検出される電圧を数千分の1に分圧する働き
をする。また抵抗412は例えば500KΩ程度のもの
を使用する。ダイオード413及び414は、オペアン
プ416の入力電圧がほぼ0〜VBSの範囲内に入るよ
うにするために設けられている。オペアンプ416の反
転入力はその出力と接続されており、オペアンプ416
はバッファアンプ(インピーダンス変換回路)として動
作する。オペアンプ416の出力が点火電圧VとしてA
/D変換器45に供給される。
【0015】図3は、点火指令信号発生時における点火
電圧Vの推移を示すタイムチャートであり、実線は燃料
混合気の正常燃焼時の点火電圧を示し、破線は燃料系の
原因による失火(以下「FI失火」という)時の点火電
圧を示す。
【0016】同図を参照して、まず、正常燃焼時の点火
電圧特性(実線で示す特性)について説明する。点火指
令信号A発生時刻t0の直後においては点火電圧は燃料
混合気(点火プラグの放電ギャップ間)の絶縁を破壊す
る値まで上昇する(曲線a)。例えば図3に示すように
点火電圧Vの値がFI失火判別用基準電圧(所定電圧)
Vmis1を越えたとき(V>Vmis1となったとき)燃料混
合気の絶縁は破壊され、絶縁破壊前の容量放電状態(数
百アンペア程度の電流による非常に短い時間の放電状
態)から放電電圧が略一定の誘導放電状態へと移行する
(曲線b)(数十ミリアンペア程度の電流により、数ミ
リ秒程度の放電期間)。誘導放電電圧は、時刻t0以降
の圧縮行程に伴う気筒内の圧力が上昇することにより上
昇する。これは、圧力が高くなると誘導放電に必要な電
圧も高くなるためである。誘導放電の最後の段階におい
ては点火コイルの誘導エネルギーの減少により誘導放電
を維持するための電圧よりも点火プラグ電極間の電圧が
低くなり、誘導放電は消失して容量放電状態へ移行す
る。容量放電状態においては点火プラグ電極間の電圧は
燃料混合気の絶縁を再度破壊するため上昇するが、点火
コイル1の残余のエネルギーが少なく電圧上昇はわずか
である(曲線c)。これは、燃焼が発生した場合は、プ
ラグギャップ間の電気抵抗が低いためであり、燃焼時の
燃料混合気がイオン化していることに起因する。
【0017】次に、燃料混合気が燃料供給系の異常等に
よりリーン状態やカット状態となりFI失火が発生した
とき(燃焼が発生しなかったとき)の点火電圧特性(点
線で示す特性)について説明する。点火指令信号A発生
時刻t0の直後においては点火電圧Vは点火プラグ電極
間の燃料混合気の絶縁を破壊する値まで上昇するが、こ
のときの絶縁破壊電圧の値は、燃料混合気に占める空気
の割合が正常時よりも多く含まれており、燃料混合気の
絶縁耐力が大きくなり、また、燃焼が発生していないた
め、燃料混合気がイオン化しておらず、プラグギャップ
間の電気抵抗が高くなることから、正常燃焼時の電圧値
よりも高くなる(曲線a’)。この後、正常燃焼時と同
様に誘導放電状態へ移行する(曲線b’)が、放電時の
抵抗も正常燃焼時よりも大きくなることにより正常燃焼
時よりも誘導放電電圧が高くなり早く上記誘導放電状態
から容量放電状態へ移行する(曲線c’)。この誘導放
電の最後の段階から容量放電への移行時に発生する容量
放電電圧の値は、燃料混合気の絶縁破壊電圧が正常燃焼
時よりも大きいことにより、又誘導放電が早く終わり
(放電持続時間が短くなる)残余エネルギーも多くなる
ため図3に示すように正常燃焼時に比べて非常に大きく
なる(曲線c’)。従って、この容量放電の直後では点
火コイルの残余のエネルギーが急激に減少するため点火
電圧が略零に急降下する(曲線c’)。
【0018】図4は、失火判定を行うプログラムのフロ
ーチャートであり、本プログラムはCPU11で一定時
間毎に実行される。
【0019】まず、モニタ条件が成立しているか否かを
判別する(ステップS1)。ここで、モニタ条件は、エ
ンジンが失火判定を実行すべき運転状態にあるとき成立
する条件であり、後述する図5のプログラムによって判
断される。この条件が成立していない(ステップS1の
答が否定(No))ときには、直ちに本プログラムを終
了する。
【0020】ステップS1の答が肯定(Yes)、即ち
モニタ条件が成立しているときには、点火指令信号Aが
発生したか否かを示すIGフラグ(FlagIG)に
「1」が立っているか否かを判断する(ステップS
2)。「1」は点火指令信号Aが発生したことを示す。
このIGフラグは点火指令信号Aの発生とともに「1」
に設定され一定時間経過後に「0」に設定される。点火
指令信号Aの発生前においては「1」は立っていないの
で、ステップS2における判断は否定となり、ステップ
S3,S4,S5へ移行し、タイマ(点火指令信号A発
生後の時間を計測するタイマ)に所定時間Tmis1を設定
し、面積Sの値を零に初期化してメモリに記憶し、IG
フラグに「0」を立て、本プログラムを終了する。IG
フラグに「1」を立てる処理は図5のルーチンとは別の
ルーチン例えば点火時期演算処理ルーチンで行なう。
【0021】なお、所定時間Tmis1の値は、点火指令信
号Aの発生時点から正常燃焼時に誘導放電の最後の段階
での容量放電の発生時点までの時間より若干大きい時間
に設定され、エンジン運転状態(機関運転パラメータ
値)に応じてマップ又はテーブルから読み出される値で
ある。後に述べるVmis1,Smisについても同様であ
る。
【0022】次に、点火指令信号Aが発生してIGフラ
グに「1」が立つと、ステップS2からS6へ移行し
て、前記タイマで所定時間Tmis1が経過したか否かを判
断する(図3参照)。点火指令信号A発生直後において
は所定時間Tmis1は経過していないので、点火電圧Vの
値が所定電圧Vmis1の値を越えたか否かを判断する(ス
テップS7)(図3参照)。この所定電圧Vmis1は例え
ば正常燃焼時であれば点火指令信号Aの発生直後の容量
放電中及びその後誘導放電に続く容量放電中に点火電圧
Vが必ず越える値に設定される。V≦Vmis1であれば、
本プログラムを直ちに終了する。V>Vmis1であれば、
図3に示す点火電圧特性曲線においてV>Vmis1である
部分の面積を求め(ステップS8)、この面積の値を面
積Sの値が記憶されているメモリに加え、新たな面積S
の値とする。次に、この新たな面積Sの値が所定面積S
misの値を越えているか否かを判断し(ステップS
9)、越えていればFI失火と判定し(ステップS1
0)、越えていなければFI失火でないと判断して本プ
ログラムを終了する。上記処理をECU8のタイマで所
定時間Tmis1が経過するまで行なう(ステップS6)。
なお、上記所定面積Smisの値は、FI失火時に積算し
た面積Sの値よりも小さくなるように設定される。
【0023】上記面積Sの値の例を図3に示す。図3に
おいて、右下がり斜線で示す面積S1は正常燃焼時にお
ける面積Sを示し、左下がり斜線で示す面積S2とS3
合計はFI失火時の面積Sを示す。FI失火時の面積S
は、正常燃焼時の面積Sよりも遥かに大きく、所定面積
Smisを確実に越える。
【0024】尚、図3においてS1とS2は点火指令信号
発生直後の容量放電時の面積であり、S3はその後の誘
導放電に続く容量放電時の面積であり、図4のプログラ
ム中、面積SはS2とS3との和である。
【0025】図5は、前記モニタ条件の判定を行うプロ
グラムのフローチャートである。
【0026】本プログラムは、機関のクランク軸が所定
角度回転するごとに発生するTDC信号パルスの発生毎
にこれと同期して実行される。
【0027】ステップS21では、機関が始動モードに
あるか否かを判別する。この判別は例えば、スタータス
イッチのオンオフ、機関回転数が所定回転数以上か否か
等に基づいて行う。ステップS21の答が肯定(Ye
s)、即ち始動モードのときには、検出したエンジン冷
却水温TWに応じてTMFテーブルを検索することによ
り、モニタ禁止期間TMFを算出する(ステップS2
2)。TMFテーブルは、期間冷却水温TWに対応して
モニタ禁止期間TMFが設定されたテーブルであり、例
えば図6に示すようにTW値が増加するほど、TMF値
が減少するように設定されている。
【0028】続くステップS23では、タイマtTMF
に前記モニタ禁止期間TMFをセットしてこれをスター
トさせ、モニタ条件不成立と判定して(ステップS2
6)、本プログラムを終了する。
【0029】ステップS21の答が否定(No)、即ち
始動モードでなければ、始動後の機関回転状態にあると
判定し、前記タイマtTMFのカウント値が値0である
か否かを判別する(ステップS24)。この答が否定
(No)、即ち始動モード終了後モニタ禁止期間TMF
内であるときには、モニタ条件不成立と判定する(ステ
ップS26)。ステップS24の答が肯定(Yes)、
即ち始動モード終了時からモニタ禁止期間TMFが経過
した後は、モニタ条件成立と判定し(ステップS2
5)、本プログラムを終了する。
【0030】本プログラムによれば、始動モード中及び
始動モード終了後モニタ禁止期間TMF内は、モニタ条
件不成立と判定される。これは、始動モード中及び始動
モード終了後モニタ禁止期間TMF内は、燃焼が不安定
であって、正確な失火判定ができなかいからである。ま
た、モニタ禁止期間TMFを機関冷却水温TWが高くな
るほど、短くなるように設定したのは、機関温度が高い
ほどより早期に燃焼が安定するからである。通常、始動
モードにおける機関温度は低いが、機関停止直後の再始
動のような場合には、直前の機関運転状態及び運転停止
期間によって機関温度が変化することを考慮したもので
ある。また、始動時の機関温度が実質的に暖機温度のよ
うな値のときには、モニタ禁止期間TMFは0として始
動時のみの禁止をしてもよい。
【0031】図4のプログラムによるモニタ条件判定に
より、図5のプログラムによる失火判定は、燃焼が安定
しているモニタ条件成立時のみ実行されるので、より正
確な判定を行うことができる。
【0032】なお、本実施例では機関温度を代表するパ
ラメータとして冷却水温TWを用いたが、これに限るも
のではなく、例えば潤滑オイルの温度を用いてもよい。
【0033】図7は本発明の第2の実施例に係る失火判
定用の回路構成を示す図であり、第1の入力回路12の
出力は、ピークホールド回路13及び比較器15の非反
転入力に接続されている。ピークホールド回路13の出
力は、比較レベル設定回路14を介して比較器15の反
転入力に接続されている。また、ピークホールド回路1
3のリセット入力には、CPU11が接続されており、
CPU11から適切なタイミングでピークホールド値を
リセットするリセット信号が供給される。比較器15の
出力は、CPU11に入力される。また、二次側コイル
3とディストリビュータ6との間にダイオード7が介装
されている。以上の点以外は、図1の回路と同一であ
る。
【0034】図8は、図7の第1の入力回路12、ピー
クホールド回路13及び比較レベル設定回路14の具体
的な構成を示す回路図であり、第1の入力回路12は、
図2と同一である。
【0035】図8において第1の入力回路12のオペア
ンプ416の出力は、比較器15の非反転入力及びオペ
アンプ421の非反転入力に接続されている。オペアン
プ421の出力はダイオード422を介してオペアンプ
427の非反転入力に接続され、オペアンプ421及び
427の反転入力はいずれもオペアンプ427の出力に
接続されている。従って、これらのオペアンプもバッフ
ァアンプとして動作する。
【0036】オペアンプ427の非反転入力は抵抗42
3及びコンデンサ426を介して接地され、抵抗423
とコンデンサ426の接続点は、抵抗424を介してト
ランジスタ425のコレクタに接続されている。トラン
ジスタ425のエミッタは接地され、ベースにはリセッ
ト時高レベルとなるリセット信号がCPU11より入力
される。
【0037】オペアンプ427の出力は、比較レベル設
定回路14を構成する抵抗431及び432を介して接
地され、抵抗431と432の接続点が比較器15の反
転入力に接続されている。
【0038】図8の回路によれば、検出された点火電圧
V(オペアンプ416の出力)のピーク値がピークホー
ルド回路13によって保持され、そのピークホールド値
が比較レベル設定回路14により、値1より小さい所定
数倍され、比較レベルVCOMPとして比較器15に供
給される。従って、端子T4にはV>VCOMPが成立
するとき高レベルとなるパルス信号(比較判定パルス)
が出力される。
【0039】以上のように構成される失火検出用回路の
動作を、図9に示すタイムチャートを用いて説明する。
なお、図9(b)〜(e)において実線は燃焼時の動作
を示し、破線はFI失火発生時の動作を示す。
【0040】また、同図(a)は点火指令信号である。
【0041】同図(b)は、検出した点火電圧V(B,
B′)及び比較レベルVCOMP(C,C′)の推移を
示しており、燃焼時の曲線Bは前述した図3と同様に変
化する。一方、失火発生時の曲線B′は放電終了直前に
容量放電電圧がピークとなった後の特性が、図3の場合
と異なる。これは、図7に示したように、2次側コイル
3とディストリビュータ6との間にダイオード7を設け
たことによる。以下、この点について詳述する。
【0042】点火コイル1で発生した電気エネルギは、
ダイオード7及びディストリビュータ6を介して点火プ
ラグ5に供給され、点火プラグ5の電極間で放電され
る。このとき放電しきれなかった電荷は、ダイオード7
と点火プラグ5との間の浮遊容量に蓄えられるが、燃焼
時はこの電荷が点火プラグ5の電極近傍に存在するイオ
ンによって中和されるため、容量放電終了時の点火電圧
V(図9(b)のB)は、ダイオード7がない場合と同
様に速やかに減少する。
【0043】これに対し失火時は、点火プラグ5の電極
近傍にほとんどイオンが存在しないため、ダイオード7
と点火プラグ5との間に蓄えられた電荷は、イオンによ
って中和されず、またダイオード7によって点火コイル
1へ逆流することもできないためそのまま保持され、気
筒内圧力が低下して放電要求電圧がこの電荷により印加
されている電圧と等しくなった時に、点火プラグ5の電
極において放電される(図9(b)、時刻t5)。従っ
て、容量放電終了後も、比較的長時間(正常燃焼時に比
べて)にわたり、点火電圧Vは高電圧状態が継続するの
である。
【0044】図9(b)の曲線C,C′は、点火電圧V
のピークホールド値から得られる比較レベルVCOMP
の推移を示しており、時刻t2〜t3間でリセットされ
ている。従って、時刻t2以前は、前回点火された気筒
の比較レベルVCOMPを示している。また、図9
(c)は比較器15の出力を示しており、図9(b)及
び(c)から明らかなように、燃焼時においては時刻t
2〜t4間でV>VCOMPとなり、失火時においては
時刻t1〜t5間でV>VCOMPとなり、その間比較
器15の出力は高レベルとなる。
【0045】従って、比較器15から出力される比較判
定パルスのパルス幅を計測し、基準値と比較することに
よって、失火を判定することができる。図10は、比較
判定パルスに基づいて、失火判定を行うプログラムのフ
ローチャートであり、本プログラムはCPU11におい
て一定時間毎に実行される。
【0046】ステップS41では、前述したモニタ条件
が成立しているか否かを判別し、その答が否定(No)
のときには、直ちに本プログラムを終了する。ステップ
S41の答が肯定(Yes)のときには、IGフラグ
(FlagIG)が「1」であるか否かを判別し(ステ
ップS42)、その答が否定(No)、即ちIGフラグ
が「0」のときには、リセットタイマの計測値tRを値
0として(ステップS43)本プログラムを終了する。
ステップS42の答が肯定(Yes)、即ちIGフラグ
が「1」のときには、リセットタイマの計測値tRが所
定時間tRESETより小さいか否かを判別する(ステ
ップS44)。IGフラグが「0」から「1」となった
直後は、この答が肯定(Yes)となり、比較判定パル
ス、即ち比較器44の出力パルスが有るか否かを判別す
る(ステップS47)。この答が否定(No)であれば
直ちに本プログラムを終了し、肯定(Yes)であれ
ば、カウンタのカウント値CPを値1だけインクリメン
トし(ステップS48)、そのカウント値CPが基準値
CPREFより小さいか否かを判別する(ステップS4
9)。
【0047】ステップS49の答が肯定(Yes)、即
ちCP<CPREFのときには、正常燃焼と判定し、フ
ラグFMISを「0」とする(ステップS50)一方、
ステップS49の答が否定(No)、即ちCP≧CPR
EFのときには、FI失火と判定し、フラグFMISを
「1」とし(ステップS51)、本プログラムを終了す
る。
【0048】前記ステップS44の答が否定(No)、
即ちtR>tRESETとなったときには、カウンタの
カウント値CP及びIGフラグを値0にリセットし(ス
テップS45,S46)、前記ステップS50に進む。
【0049】図10のプログラムによれば、図9
(d),(e)に示すように、燃焼時には、カウント値
CPが基準値CPREFを越えないのに対し、失火時に
は、時刻t6に基準値CPREFを越えるので、失火が
検出される(FMISが0から1に変化する)。さら
に、図5のプログラムによって判定されたモニタ条件に
基づいて、燃焼が安定しているときのみ失火判定が行わ
れるので、正確な失火判定を行うことができる。
【0050】なお、図7のピークホールド回路22は、
平均化回路(積分回路)で代用してもよい。
【0051】また、第2の実施例において検出点火電圧
Vが比較レベルVCOMPを越える部分の面積((V−
VCOMP)の積分値)を用いて第1の実施例と同様に
失火検出を行ってもよい。また、第1の実施例と第2の
実施例とを組み合わせて、両者の検出結果が失火の場合
のみ失火発生と判定するようにしてもよい。
【0052】また、第2の実施例における比較判定パル
ス幅の計測は、所定のゲート期間(例えば放電期間の後
半部分)内のみ行うようにしてもよい。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように本発明の失火検出装
置によれば、機関の始動中及び/又は始動後所定期間内
は、失火判定が禁止され、燃焼が安定しているときのみ
失火判定が行われるので、正確な失火判定を行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る失火検出装置の回路構
成を示す図である。
【図2】図1の回路の一部の具体的な構成を示す回路図
である。
【図3】点火電圧の推移を示すタイムチャートである。
【図4】失火判定を行うプログラムのフローチャートで
ある。
【図5】モニタ条件の判定を行うプログラムのフローチ
ャートである。
【図6】モニタ禁止期間(TMF)算出用のテーブルを
示す図である。
【図7】本発明の他の実施例に係る失火検出装置の回路
構成を示す図である。
【図8】図7の回路の一部の具体的な構成を示す回路図
である。
【図9】図7の回路の動作を説明するためのタイムチャ
ートである。
【図10】失火判定を行うプログラムのフローチャート
である。
【符号の説明】
1 点火コイル 2 一次側コイル 3 二次側コイル 5 点火プラグ 8 電子コントロールユニット(ECU) 9 運転パラメータセンサ 10 点火電圧センサ 11 CPU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬場 茂樹 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 久木 隆 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 丸山 茂 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 近松 正孝 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 寺田 収宏 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 前田 健一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 柿元 一仁 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭52−118135(JP,A) 特開 昭50−43334(JP,A) 特開 昭64−77758(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関運転パラメータの値を検出する機関
    運転状態検出手段と、前記機関運転パラメータの値に基
    づいて点火時期を決定して点火指令信号を発生する信号
    発生手段と、前記点火指令信号に基づいて、機関に備え
    られた点火プラグを放電させる為の高電圧を発生させる
    点火手段と、前記点火手段に高電圧が発生される時の電
    圧値を検出する電圧値検出手段と、前記点火指令信号発
    生後の点火電圧値が所定電圧値を越える期間及び前記点
    火電圧値が所定電圧値を越える部分の面積の少なくとも
    一方が基準値を越えるとき、機関の失火状態と判定する
    失火判定手段とを有する内燃機関の失火検出装置におい
    て、前記機関の始動中及び/又は始動後所定期間内は、
    前記失火判定手段による判定を禁止する禁止手段を設け
    たことを特徴とする内燃機関の失火検出装置。
  2. 【請求項2】 前記禁止手段は、前記所定期間を機関温
    度に応じて設定することを特徴とする請求項1記載の内
    燃機関の失火検出装置。
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