JP2686386B2 - 電着塗膜の二次タレ防止装置 - Google Patents

電着塗膜の二次タレ防止装置

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島 利 男 平
地 定 昭 菊
田 豊 成
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被塗物の表面に塗工し
た電着塗膜を乾燥炉で焼付する際に生ずる二次タレ現象
を防ぐ電着塗膜の二次タレ防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車メーカー各社は、生産性を高める
ために無人化ラインづくりを進めているが、自動車の塗
装不良は別ラインを設けて熟練工の手作業で修復するし
かなかった。その塗装不良の一つに塗膜のタレがあり、
コンベアで搬送される自動車ボディの左右両側に一人ず
つ立った作業者が、タレの生じた箇所に印をつけ、その
印のついた箇所の塗膜を自動・手動サンダーで研いだ
後、熟練工が補修塗りを行っている。
【0003】このように塗膜のタレを修復する研ぎや補
修塗りを行うと、人手が掛かり、塗膜の強度も低下して
塗装性能も良くないが、塗装装置の性能や塗料の品質性
状をいくら高めても塗膜のタレは不可避的に生ずるの
で、研ぎと部分補修塗りは必須の工程であるとされてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このため、塗装ライン
の無人化・省力化を思うように推し進められないという
問題があった。なお、タレの発見・修復工程を無人化す
るにはロボットを使う以外にないが、高度なセンサを数
多く駆使した高価で大掛かりな制御装置が必要になるの
で採算が合わず、しかも、現在のセンサ技術では、塗膜
のタレを確実に発見することは非常に困難である。ま
た、電着塗装で生ずる塗膜のタレは、スローイングパワ
ー(つきまわり性)の不均一によって局部的に厚塗の塗
膜が形成されるのが原因であると考えられていたが、電
極の形状及び構造な配置などを改良・工夫しても塗膜の
タレはなくならなかった。
【0005】そこで、本発明者が塗膜のタレを生ずる原
因の究明に努めた結果、電着塗装における塗膜のタレ
は、自動車ボディのように鋼板を継ぎ合わせて成る被塗
物の表面に生じた小さな隙間に電着塗料が侵入して起こ
ることが判明した。すなわち、電着塗装は、被塗物の表
面に生じた狭い隙間の内部も塗装でき、防食効果が大き
いので、自動車ボディの下地塗装に採用されているが、
自動車ボディの鋼板の継ぎ目に生ずる1mm以下の隙間に
侵入した電着塗料は、塗膜(ゲル)にならずに塗液(ゾ
ル)状態のまま残り、電着工程の次段に設けた水洗工程
でも除去されずに乾燥炉まで持ち越され、170〜18
0℃の雰囲気温度に設定した乾燥炉内に搬入された自動
車ボディの表面温度が80〜90℃に達して、その表面
に塗工された電着塗膜が急激な粘度低下を生じてタレに
よるレベリング作用できれいな塗膜を形成し始めた時
に、隙間に侵入した塗液が熱膨張によりその隙間から二
次的にタレ出て、塗装不良の原因となる塗膜のタレが発
生することが判明した。そこで本発明は、電着塗料の正
常なタレによるレベリング作用で被塗物の表面に形成さ
れたきれいな電着塗膜の上に、被塗物の隙間に侵入した
塗液の滴がタレ出る二次タレを防止することを技術的課
題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明による電着塗膜の二次タレ防止装置は、電着
塗装が終わった被塗物を乾燥炉へ搬送する搬送路に、電
着塗料の塗液が侵入する隙間が開口した被塗物の表面を
熱風又は輻射熱により電着塗料のガラス転位点以下の温
度に局所加熱してその隙間に侵入した塗液の流動性を増
大させるヒータと、当該ヒータによる加熱で流動性が増
大して前記隙間から流出した塗液を被塗物の表面から洗
浄除去するシャワー装置が設けられて成ることを特徴と
する。
【0007】
【作用】本発明によれば、電着塗装が終わった被塗物を
乾燥炉へ搬送する途中で、被塗物の表面がヒータで加熱
されて、その表面に開口した隙間に侵入している電着塗
料の塗液が流動性を増すと同時に熱膨張して隙間の内部
から外部に流出する。そして、隙間から流出して被塗物
の表面に付着した塗液がシャワー装置で洗浄除去された
後、被塗物が乾燥炉に搬入される。これにより、乾燥炉
内で焼付乾燥される被塗物の電着塗膜に塗装不良の原因
となる二次タレを生ずるおそれがなくなる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面によって具体的
に説明する。図1は本発明の第一実施例を示す正面図、
図2は第二実施例の要部を示す側面図である。
【0009】図1の第一実施例では、電着槽と多段水洗
工程を通過して電着塗装が終わった被塗物1をフロアコ
ンベア2の台車3又はオーバーヘッドヘンベアのハンガ
に載せて乾燥炉4へ搬送する搬送路に、電着塗料の塗液
が侵入する小さな隙間が開口した被塗物1の表面を熱風
で局所加熱するヒータ5と、被塗物1の表面に純水等の
シャワー液を浴びせるシャワー装置6を設けて成る二次
タレ防止装置が設置されている。
【0010】被塗物1は、ルーフ及びピラー部aとロッ
カー部bに鋼板の継ぎ目による隙間が生ずる自動車ボデ
ィの例を示し、ヒータ5は、被塗物1のルーフ及びピラ
ー部aとロッカー部bの表面に向かって100℃前後の
熱風を約3分間程度吹き付けてその表面を電着塗料のガ
ラス転位点(120〜140℃)以下の高温に加熱する
熱風噴射ノズル7及び8を備えている。
【0011】しかして、電着塗装が終わった被塗物1
は、乾燥炉4へ搬送される途中で、電着塗料の塗液が侵
入する小さな隙間が開口しているルーフ及びピラー部a
とロッカー部bの表面にヒータ5の熱風噴射ノズル7及
び8から噴射される熱風が吹き掛けられて、その表面が
100℃±20℃程度に熱せられる。これにより、ルー
フ及びピラー部aとロッカー部bの表面に開口した隙間
に侵入している電着塗料の塗液が流動性を増すと同時に
熱膨張を生じて隙間から流出する。そして、隙間から流
出して被塗物1の表面に付着する電着塗料の塗液が、シ
ャワー装置6から浴びせられるシャワー水で洗浄除去さ
れる。したがって、乾燥炉4内に搬入して焼付乾燥され
る被塗物1の電着塗膜に二次タレが生ずるおそれは全く
なくなる。
【0012】なお、被塗物1の表面を熱風で加熱するヒ
ータ5の加熱温度が電着塗料のガラス転位点以上になる
と、そのヒータ5で加熱した部分の電着塗膜が硬化反応
を起こしてしまうので、被塗物1を乾燥炉4内に搬入し
て電着塗膜の焼付を行う時にヒータ5で加熱した部分が
オーバーベイクになって焼きムラを生ずるおそれがあ
り、また、ヒータ5の加熱温度が80℃に達しない場合
は、電着塗料の塗液が被塗物1の隙間から流出し得る程
の流動性を生じない。したがって、ヒータ5の加熱温度
は、80〜120℃の範囲内に設定するのが望ましい。
【0013】次に、被塗物1の表面を局所加熱するヒー
タは、図2に示すように被塗物1のルーフ及びピラー部
aとロッカー部bに対向して設置した赤外線ランプ10
及び11から近赤外線を放射して被塗物1の表面を輻射
熱で加熱するヒータ9を用いてもよい。
【0014】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、自動車
塗装などにおいて不可避的な塗装不良であると考えられ
ていた塗膜のタレを確実に防止して、そのタレを修復す
る研ぎ工程や補修塗り工程を不要にすることができると
いう大変優れた効果があり、塗装ラインの無人化・省力
化に資することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す正面図。
【図2】本発明の第二実施例を示す要部の側面図。
【符号の説明】
1・・・被塗物 4・・・乾燥炉 5・・・ヒータ 6・・・シャワー装置 9・・・ヒータ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電着塗装が終わった被塗物(1)を乾燥
    炉(4)へ搬送する搬送路に、電着塗料の塗液が侵入す
    る隙間が開口した被塗物(1)の表面を熱風又は輻射熱
    により電着塗料のガラス転位点以下の温度に局所加熱し
    てその隙間に侵入した塗液の流動性を増大させるヒータ
    (5,9)と、当該ヒータ(5,9)による加熱で流動
    性が増大して前記隙間から流出した塗液を被塗物(1)
    の表面から洗浄除去するシャワー装置(6)が設けられ
    て成ることを特徴とする電着塗膜の二次タレ防止装置。
JP25104391A 1991-09-30 1991-09-30 電着塗膜の二次タレ防止装置 Expired - Fee Related JP2686386B2 (ja)

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