JP2684789B2 - カーボンコーティング光ファイバの製造方法 - Google Patents

カーボンコーティング光ファイバの製造方法

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JP2684789B2 JP1247515A JP24751589A JP2684789B2 JP 2684789 B2 JP2684789 B2 JP 2684789B2 JP 1247515 A JP1247515 A JP 1247515A JP 24751589 A JP24751589 A JP 24751589A JP 2684789 B2 JP2684789 B2 JP 2684789B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はカーボンコーティング光ファイバの製造方法
に関する。
〔従来の技術〕
汎用の光ファイバは酸化ゲルマニウムでドープされた
石英ガラスから成るコアと、石英ガラスから成るクラッ
ドから構成されている。光ファイバの長期信頼性を確保
するには耐水素特性(以下、耐H2特性と言う)が必要と
される。何故なら、光ファイバおよびケーブルのコーテ
ィング材と金属材料、あるいはケーブル内の水分または
外から侵入してきた水と金属材料との反応で生じた水素
は、光ファイバ内に拡散し、伝送損失の増大を来す。光
ファイバのカーボンコーティングにより耐H2特性が改良
されることはJournal of Lightwave Technology,Vol.6,
No.2,p.240(Feb.1988)およびElectronics Letters,Vo
l.24,No.21,p.1323(Oct.13th,1988)に報告されてい
る。
光ファイバの表面にカーボン薄膜をコーティングする
には、プラズマCVD法、熱CVD法、スパッタ法等がある。
またガラス母材から延伸したファイバを加熱炉内で移
送しながら、気体状有機物の高温熱分解により光ファイ
バの表面にカーボン薄膜を形成させる方法も試みられて
いる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし上記プラズマCVD法、熱CVD法、スパッタ法等は
いずれも光ファイバ製造工程の線引きライン上でカーボ
ンコーティングするのに適しておらず、効率よく実施す
ることができない。
まず加熱炉内で有機物の熱分解により光ファイバにカ
ーボン薄膜をコーティングする方法は、厚さ方向に均一
な密度のカーボン薄膜を形成させることができず、伝送
損失の小さい光ファイバを得ることができなかった。ま
たカーボンコーティング光ファイバの初期強度が小さい
ことがしばしばあった。これは、カーボンコーティング
と光ファイバの密着性の不足によると考えられる。
従って本発明の目的は、耐H2特性が良く、初期強度が
大きいカーボンコーティング光ファイバを効率よく製造
する方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の要旨は、ガラスファイバの表面に炭化水素の
熱分解によりカーボン薄膜を形成させてカーボンコーテ
ィングを施すカーボンコーティング光ファイバの製造方
法において、一つの加熱炉内で、前記ガラスファイバを
不活性ガスの雰囲気中で加熱して前記ガラスファイバの
温度を前記炭化水素の分解温度とした後、気体状炭化水
素と不活性ガスとの混合気体に前記炭化水素の分解温度
で接触させて前記ガラスファイバの表面にカーボンコー
ティングを施す工程を含み、前記ガラスファイバに接触
する前記不活性ガスの線速度は前記ガラスファイバに接
触する前記混合気体の線速度より大であることにある。
炭化水素の分解温度とは、炭化水素が分解されるに十
分な温度を意味し、炭化水素が分解される最低温度の意
味ではない。
本発明のカーボンコーティング光ファイバの製造方法
は、下記各過程から成る。
(1)ガラスファイバを不活性ガスの雰囲気中で加熱す
る過程 (2)ガラスファイバを炭化水素と不活性ガスとの混合
気体に炭化水素の分解温度で接触させる過程 各過程について、以下に詳しく説明する。
(1)ガラスファイバを不活性ガスの雰囲気中で加熱す
る過程 本発明では、後術のように炭化水素の分解温度でガラ
スファイバに炭化水素と不活性ガスとの混合気体を接触
させる前に、不活性ガスの雰囲気中で加熱することを特
徴としている。
不活性ガスとして最も安価で簡便なものは窒素ガスで
あるが、アルゴンガス、ネオンガス、ヘリウムガス等を
用いてもよい。
ガラスファイバに接触する不活性ガスの気流の線速度
は、炭化水素の分解温度でガラスファイバに接触させる
炭化水素と不活性ガスとの混合気体の気流の線速度より
大きくし、通常約2倍から50倍にするのが適当である。
(2)ガラスファイバに炭化水素と不活性ガスとの混合
気体を炭化水素の分解温度で接触させる過程 有機物を高温で熱分解させて光ファイバの表面にカー
ボンの薄膜を形成させる過程である。光ファイバとなる
ガラスファイバに、熱分解してカーボンを容易に形成す
る気体状炭化水素と不活性ガスとの混合気体を、加熱炉
内で炭化水素の分解温度で接触させる。熱源としては電
熱、燃焼ガス等通常のものを用いることができる。
本発明では気体状環式炭化水素を不活性ガスとの混合
気体として用いることが好ましい。環式炭化水素は芳香
族、脂環式いずれでもよいが、芳香族炭化水素が望まし
い。例えばベンゼン、トルエン、キシレン等を用いるこ
とができる。
不活性ガスとして最も安価で簡便なものは窒素ガスで
あるが、アルゴンガス、ネオンガス、ヘリウムガス等を
用いてもよい。
気体状炭化水素と不活性ガスとの混合気体を得るに
は、常温または分解しない温度で液体状の炭化水素に不
活性ガスを吹き込み、炭化水素を気化させる方法を用い
ることができる。
炭化水素と不活性ガスの混合比は、気体の体積比で約
1:4から1:15程度が適当である。
加熱炉を用いる場合、竪(たて)型であることが望ま
しいが、垂直である必要はなく、傾斜していてもよい。
加熱炉として石英マッフルは好適である。
上記二つの過程(1)および(2)は一つの加熱手
段、例えば加熱炉内で行われる。すなわち、ガラス母材
から延伸したガラスファイバを長さ方向に移送する手段
を設け、ガラスファイバを長さ方向に移送しつつ、一つ
の加熱炉内で、不活性ガスの雰囲気中で加熱し、さらに
炭化水素と不活性ガスとの混合気体に接触させて炭化水
素の熱分解により光ファイバの表面にカーボン薄膜を形
成させる。例えば竪(たて)型の加熱炉を用い加熱炉上
部からガラスファイバを送り込む場合、加熱炉上部に不
活性ガスを供給し、加熱炉の中央部に炭化水素と不活性
ガスとの混合気体を供給すればよい 〔作用〕 本発明のカーボンコーティング光ファイバの製造方法
においては、ガラスファイバは不活性ガスの雰囲気中で
加熱された後、炭化水素の分解温度で炭化水素と不活性
ガスとの混合気体に接触し、炭化水素の熱分解により生
成したカーボンが光ファイバの表面に薄膜を形成する。
加熱の初期においてガラスファイバの表面の温度はまだ
低いが、不活性ガスの雰囲気中にあるのでカーボンは付
着せず、ガラスファイバは炭化水素の分解温度まで加熱
されてから初めて炭化水素と不活性ガスとの混合気体に
接触し、カーボンが付着する。このために厚さ方向に均
一な密度のカーボンコーティングが形成される。もしガ
ラスファイバが加熱初期に不活性ガス雰囲気中に置かれ
ないか、不活性ガスの供給が不足であると、表面の温度
がまだ低いガラスファイバにカーボンが低い密度で付着
し、炭化水素の分解温度まで加熱された後に高い密度の
カーボンが付着するから、カーボンコーティングは厚さ
方向に不均一となる。その結果、十分な耐H2特性が得ら
れず、伝送損失が増大し、ファイバの破断強度が低下す
る。
以下に実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
〔実施例〕
第1図に断面図を示す装置を用いてカーボンコーティ
ング光ファイバを製造した。第1図で、1は石英ガラス
母材、2は石英ガラスファイバ、3は延伸のための電気
炉、4は加熱炉、5は石英マッフル、6は窒素ガス供給
口、7は混合ガス供給口を示す。第1図に示すように、
まず、石英ガラス母材1は電気炉3で2000℃に加熱され
てファイバに延伸される。延伸されたガラスファイバは
加熱炉4内でその表面にカーボン薄膜が形成され、コー
ティングカップ8aと焼き付け炉9aを通ってシリコーン樹
脂コーティングされ、さらにコーティングカップ8bと焼
き付け炉9bを通ってナイロンコーティングされた。
加熱炉4内の温度は1200℃とした。石英マッフル5は
外径20mm、内径16mmである。石英マッフル5の上部に設
けた窒素ガス供給口6から窒素ガスを流量10/minで供
給した。石英マッフル5の中央部に設けた混合ガス供給
口7からは、30℃に保ったベンゼン中に0.5/minで吹
き込んだ窒素ガス気流に3/minの窒素ガスを加えた混
合ガス流を供給した。窒素ガスと混合ガスの流量の比
は、これらのガスが円筒形のマッフルに供給されるか
ら、それぞれのガスの線速度の比に等しい。
石英ガラスプーリ10により引き取られながら、50m/mi
nで線引き(延伸)され加熱炉に送り込まれた。加熱炉
4の設定温度は1200℃であるが、加熱炉内上部でのガラ
スファイバの温度は約600℃以下である。
膜厚が0.05μmになるようにカーボンコーティングを
施し、シリコーン樹脂コーティングされたシングルモー
ド光ファイバを、水素ガス中に温度100℃で15時間放置
して耐水素試験を行った。その結果は第2図に示す通り
であった。第2図の縦軸は光伝送損失(dB/km)を示
す。
またシリコーン樹脂コーティングの上に更にナイロン
コーティングした後、引張試験を行った。破断確率50%
での破断強度は7.9kgであった。
〔比較例〕
実施例1で窒素ガス流量を3/minに減少させた場合
には、第2図に示すように耐水素試験で波長域1.3およ
び1.55μmでの損失が若干増え、拡散したH2による波長
1.24μmの吸収が目立ち、破断強度も6.6kgに減少し
た。部分的に破断強度が3ないし4kgの部分も認められ
た。これはおそらく光ファイバとカーボンコーティング
の密着の低下によると思われる。
第2図には比較のため、カーボンコーティングを有し
ない汎用光ファイバの耐水素試験の結果も示した。
〔発明の効果〕
本発明の方法によると、耐H2特性が良く、初期強度が
大きいカーボンコーティング光ファイバを、効率よく製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に用いた装置の略図、第2図
は本発明の実施例で得られたカーボンコーティング光フ
ァイバの耐水素試験の結果を示すグラフである。 符号の説明 1……石英ガラス母材 2……石英ガラスファイバ 3……電気炉、4……加熱炉 5……石英マッフル、6……窒素ガス供給口 7……混合ガス供給口 8a,8b……コーティングカップ 9a,9b……焼き付け炉 10……プーリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−149450(JP,A) 特開 平2−74542(JP,A) 特開 平2−279542(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラスファイバの表面に炭化水素の熱分解
    によりカーボン薄膜を形成させてカーボンコーティング
    を施すカーボンコーティング光ファイバの製造方法にお
    いて、一つの加熱炉内で、前記ガラスファイバを不活性
    ガスの雰囲気中で加熱して前記ガラスファイバの温度を
    前記炭化水素の分解温度とした後、気体状炭化水素と不
    活性ガスとの混合気体に前記炭化水素の分解温度で接触
    させて前記ガラスファイバの表面にカーボンコーティン
    グを施す工程を含み、前記ガラスファイバに接触する前
    記不活性ガスの線速度は前記ガラスファイバに接触する
    前記混合気体の線速度より大であることを特徴とするカ
    ーボンコーティング光ファイバの製造方法。
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JP2781181B2 (ja) * 1988-07-18 1998-07-30 日本放送協会 X線記録再生方法およびその装置
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