JP2682185B2 - 塗布液塗布装置および塗布液塗布方法 - Google Patents

塗布液塗布装置および塗布液塗布方法

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JP2682185B2
JP2682185B2 JP2041598A JP4159890A JP2682185B2 JP 2682185 B2 JP2682185 B2 JP 2682185B2 JP 2041598 A JP2041598 A JP 2041598A JP 4159890 A JP4159890 A JP 4159890A JP 2682185 B2 JP2682185 B2 JP 2682185B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は塗布液塗布装置、例えば半導体ウエハの表面
にレジスト等を回転塗布するスピンコーターに関するも
のである。
〔従来の技術〕
従来、半導体ウエハ(以下、これを単にウエハとい
う。)等の被塗布体上に膜厚の均一な薄膜を形成する手
法として回転塗布がある。これは、文献(株式会社工業
調査会,昭和63年12月13日発行,「電子材料」1989年12
月号別冊、P78−83)に記載されているように、レジス
ト液が塗布されたウエハを高速回転させ、レジスト液を
ウエハ上に遠心力によって広げると共にレジスト液中の
溶媒を蒸発させてレジスト膜を形成するものである。こ
れを第9図によって説明する。
第9図は従来のスピンコーターを示す概略構成図であ
る。同図において、1はウエハ等の被塗布体、2はこの
被塗布体1を真空吸着等の方法によって固定するチャッ
クで、このチャック2はモータ3によって高速回転され
るように構成されている。4はレジスト液等の被塗布
液、5は塗布液4を被塗布体1上に供給するためのノズ
ルである。
このように構成された従来のスピンコーターによって
被塗布体1上にレジスト膜等の薄膜を形成するには、先
ず、被塗布体1をチャック2上に固定し、塗布液4をノ
ズル5から被塗布体1上に滴下させる。次いで、モータ
3を駆動させて被塗布体1をチャック2と共に一定時間
高速回転させる。このように被塗布体1を高速回転させ
ると、塗布液4が遠心力により被塗布体1の上面に全面
にわたって拡がり、塗布液4の厚みが減少する。その
後、塗布液4に含まれる溶媒が蒸発することによる膜減
りが著しくなるが、同時に塗布液4の粘性が増加し、膜
減りに関して遠心力の寄与はさらに少なくなる。最後に
は液相内拡散係数の減少により膜中での溶媒の移動が困
難になり、気液界面から蒸発できなくなって膜厚減少が
停止する。このようにして被塗布体1上に薄膜が形成さ
れることになる。
空気雰囲気中で大型ウエハ(例えば直径8インチのも
の)を用いて塗布した場合、従来の回転数(4000rpm〜6
000rpm)ではウエハ外周部で膜厚が厚くなり、ウエハ面
内で膜厚分布が生じること、そして、これが溶媒蒸発の
面内不均一により起こることを発明者らは実験的・理論
的に確認している。以下ではその理論について第10図お
よび第11図(a),(b)を用いて説明する。
第10図は従来のスピンコーターで回転されているウエ
ハの表面近傍の気流を示す模式図、第1図(a),
(b)は従来のスピンコーターによってウエハ上に形成
された薄膜の膜厚分布を示すグラフで、同図(a)は低
回転で塗布した場合で良品を示し、同図(b)は高回転
で塗布した場合で不良品を示す。第10図において6はウ
エハたる被塗布体1の表面近傍の気流(表面気流)を示
す。また、第10図および第11図において(i)で示す範
囲は表面気流が層流となる層流域、(ii)で示す範囲は
表面気流が層流から乱流へ遷移する遷移域、(iii)で
示す範囲は表面気流が乱流となる乱流域を示す。被塗布
体1を回転させると、表面気流6はウエハ外周部riの位
置で層流から遷移流へ、さらに、rtの位置で遷移流から
乱流へ変化する。その条件は式(1)に示されるレイノ
ルズ数で表すことができる。
Re=r2ω/ν ……(1) r;半径位置(cm) ω;角速度(rad/s) ν;動粘性
係数(cm2/s) 層流から遷移流へ移る条件(臨界レイノルズ数Rei
および遷移流から乱流に移る条件(遷移レイノルズ数Re
t)は以下に示すものである。
Rei=0.88×105 ……(2) Ret=3.20×105 ……(3) 雰囲気ガスが25℃の空気で、回転数が6000rpmの場
合、それぞれのレイノルズ数になる半径位置は、 ri=(0.88×105×0.159/628.3)0.5=4.72cm ……(4) rt=(3.20×105×0.159/628.3)0.5=9.00cm ……(5) であり、8インチウエハ(半径約10cm)に塗布した場合
には、ウエハ外周部では乱流にまで遷移していることに
なる。
ところで、レジスト液膜厚の減少は遠心力による流
れと、溶媒蒸発により起こる。表面気流の遷移流・乱
流化は溶媒蒸発に大きく影響を及ぼし、その蒸発量m
も半径位置により変化する。蒸発量は以下の式で表さ
れる。
=α(cs−c) αD;物質伝達率 c;気相側の溶媒濃度 下添字s;気液表
面 ∽;気相の無限遠方 上述した蒸発量を決めるのに重要の物質伝達率α
は、アナロジーにより熱伝達率の関係式から求めること
ができる。回転円板の熱伝達率の式から求めた物質伝達
率αの式を以下に示す。
α=0.399ω0.5ν0.5Sc−0.57 ……層流域 (6) α=0.0238ω0.8ν0.2Sc−0.40.6 ……乱流域 (7) これらの式から乱流域の物質伝達率αは半径位置
依存性を有し、半径位置が大きくなると蒸発量が増加
し、蒸発むらを生じること、層流域のそれば半径位置
依存性をもたず、蒸発むらは生じないことがわかる。こ
れより、ウエハ全面の表面気流が層流域の場合、蒸発む
らもなく第11図(a)に示すように膜厚が均一な塗布液
4の膜(以下、これを良品という。)となる。高回転で
塗布したり、大型ウエハを使用した場合、ウエハ面内の
表面気流は内側より層流(0rrt)・遷移流(ri
rrt)・乱流(rt<r)となる。この時、塗布液が内
側{層流域(i)}から外側{乱流域(ii)}に流れて
行くと、そこでは内側より蒸発量が多く、液の粘性が高
くなり、液が堆積し、中心部より膜厚が厚くなる。第11
図(b)に膜厚分布の不均一な塗布液の膜(以下、これ
を不良品という。)の模式図を示す。層流域(i)では
膜厚は均一であるが、riを越えた遷移域(ii)では徐々
に、rtを越えた乱流域(iii)では急激に塗布膜厚が厚
くなる。この状態で露光工程・現像工程のパターンニン
グを行なうとパターン線幅のむらを生じる。その箇所は
不良品となるため、歩留まりが悪くなる。
すなわち、良品である均一なレジスト膜厚を得るため
には、ウエハ表面気流が層流である必要があり、その条
件はレイノルズ数{式(1)}が式(2)より低いこと
である。この条件から従来用いられてきた回転数で大型
ウエハに塗布したい場合には、雰囲気ガスの動粘性係数
νを大きくすればよいことがわかる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述した従来のスピンコーターでは雰囲気ガスの動粘
性係数が低く、大型ウエハを使用し場合には、ウエハ表
面気流がウエハ外周部で乱流に遷移し、そこと中央部と
で形成された塗布液膜の膜厚が異なる。このため、塗布
工程以降の処理工程でエッチング処理した場合等に被塗
布体を均質に加工することがきないという問題点があっ
た。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る塗布液塗布装置は、塗布体が回転する空
間であって被塗布体の塗布面の全域にわたる空間へ空気
より動粘性係数の高いガスを供給するガス供給装置をま
た、本発明に係る塗布液塗布方法は、回転する被塗布体
を空気より動粘性係数の高いガスで覆うようにするもの
であり、さらに、被塗布体が回転する空間を動粘性係数
の高いガスで充満させた状態で塗布液を塗布するもので
ある。
〔作 用〕
被塗布体表面近傍に乱流を生じ難くすることができ
る。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図ないし第3図(a)
〜(c)によって詳細に説明する。
第1図は本発明に係る塗布液塗布装置を示す概略構成
図、第2図は層流から遷移流へ移る条件および遷移流か
ら乱流へ移る条件を満たすレイノルズ数と混合気中のヘ
リウム濃度との関係を示すグラフ、第3図(a)〜
(c)は層流から遷移流へ移る条件および遷移流から乱
流へ移る条件を満たす回転数と混合気中のヘリウム濃度
との関係を示すグラフで、同図(a)は4インチウエハ
を使用した場合、同図(b)は6インチウエハを使用場
合、同図(c)は8インチウエハを使用した場合を示
す。これらの図において前記第9図ないし第11図で説明
したものと同一もしくは同等部材については、同一符号
を付し詳細な説明は省略する。これらの図において、11
はヘリウムガスボンベ、12は送風機で、これらは配管に
よってそれぞれガス混合装置13に接続されている。この
ガス混合装置13はヘリウムガスボンベ11から供給される
ヘリウムガスと、送風機12から送風される空気とを混合
して所定濃度をもった混合ガスを作ることができるよう
に構成されている。14は被塗布体1が回転する空間であ
って被塗布体1の塗布面の全域にわたる塗布部空間15へ
混合ガスを供給するためのガス用ノズルで、このガス用
ノズル14は、ガス供給管16および開閉弁17を介して前記
ガス混合装置13に接続されている。
このように構成された塗布液塗布装置によって被塗布
体1上にレジスト膜等の薄膜を形成するには、先ず、被
塗布体1をチャック2上に載せ、真空吸着等の方法によ
って固定する。その後、ヘリウムガスボンベ11から供給
されるヘリウムガスと、送風機12から送風される空気と
をガス混合装置13で混合し、空気より動粘性係数の高い
雰囲気ガスを作る。そして、その雰囲気ガスを、ガス供
給管16および開閉弁17を通してガス用ノズル14から塗布
部空間15へ供給し、ノズル5から塗布液4を被塗布体1
上に滴下する。さらに、モータ3により被塗布体1およ
びチャック2を一定時間高速で回転させ、被塗布体1上
の塗布液4を遠心力によって拡げて塗布液4の膜を形成
する。被塗布体1の回転中は、飛散した塗布液4が塗布
面に再付着するのを防ぐために塗布面下部から雰囲気ガ
スを吸引しているので、上部からガスを供給し続ける。
供給するガスは、塗布液4を塗布する被塗布体1の大
きさと回転数を考慮して式(2)、少なくとも式(3)
より低いレイノルズ数になるように動粘性係数を高くす
る必要がある。本実施例ではヘリウムガスと空気との2
成分系の混合ガスを用いることを考える。混合ガスの動
粘性係数νはWilkeの方法を用いて求めた。その式を
以下に示す。
ここで、η=混合ガスの粘性係数、η1=単一
ガスの粘性係数、y1,y2=単一ガスのモル分率、M1,M2
単一ガスの分子量を示す。
これらは混合ガスの粘性係数ηを求める式であり、
ここで得た値を混合ガスの密度ρで除した値が動粘性
係数ν(=ηm)となる。混合ガスの密度ρ
次式で求めた。
ρ=y1ρ+y2ρ ……(11) ここで、ρ1=単一ガスの密度を示す。
25℃におけるヘリウムと空気の物性を表1に示す。
ヘリウムと空気の動粘性係数を比較すると、前者が後
者より約8倍も高いことが分かる。これらの物性値と式
(8)〜式(11)の値を用いてヘリウムと空気とを混合
した場合、式(2)を満たすレイノルズ数{R2(ウエハ
の大きさ)・ω(角速度;rad/s)}と混合ガス中のヘリ
ウム濃度{破線}の関係、および式(3)を満たすそれ
{実線}を第2図に示す。第2図において、ν=R2 ω/
Reiとなる場合を破線で示し、ν≧R2 ω/Reiとなる場合
を××で示し、ν=R2 ω/Retとなる場合を実線で示
し、ν≧R2 ω/Retとなる場合をで示す。第2図にお
ける××部のヘリウム濃度の混合ガスを使用すれば、表
面気流は層流のまま維持され、大型ウエハを使用する際
にも塗布膜厚を均一にすることができる。また、部の
ヘリウム濃度の混合ガスを使用すれば、遷移流までの変
化で済み、塗布膜厚を略均一にすることができる。第3
図(a)〜(c)に式(2)・式(3)を満たす回転数
N(rpm)と混合ガス中のヘリウム濃度との関係を4イ
ンチ・6インチ・8インチウエハを用いて塗布した場合
についてそれぞれ示した。なお、第3図(a)〜(c)
中の記号等は第2図と同じであるため、説明は省略す
る。第3図(a)に示すように、4インチウエハで雰囲
気ガスが空気の場合、回転数5000rpm以下では均一に塗
布できること、10000rpm以下でも略均一に塗布できるこ
とがわかる。また、第3図(b)に示すように、6イン
チウエハで雰囲気ガスが空気の場合、2000rpm以下で均
一に塗布できること、9000rpm以下では略均一に塗布で
きることがわかる。第3図(c)に示すように、8イン
チウエハで雰囲気ガスが空気の場合、1000rpm以下でし
か均一に塗布できないこと、5000rpm以上では乱流に遷
移し膜厚分布が不均一になり、分布を良くするためにヘ
リウムガスを混入する必要があることがわかる。
なお、本実施例では説明のためにヘリウムガスと空気
との2成分混合系の例を示したが、空気より動粘性係数
の高いガスであればどのようなガスを混入させてもよ
く、単成分でも多成分系のガスでも上記実施例と同等の
効果が得られる。また、ガス供給源はボンベや送風機に
限定されるものではなく、ガスの供給方法や供給位置等
は適宜変更することができる。
また、本実施例では塗布部空間15が開放されていた
が、第4図に示すように、塗布部を閉空間にする外囲器
を設けることもできる。
第4図は本発明の第2の発明に係る塗布液塗布装置を
示す概略構成図で、同図において前記第1図で説明した
ものと同一もしくは同等部材については、同一符号を付
し詳細な説明は省略する。第4図において、21は塗布部
を閉空間にするための外囲器で、この外囲器21は、上部
に被塗布体出し入れ用開口部が設けられ,かつチャック
3の下方および側方を囲むボックス22と、このボックス
22の上部開口部を閉塞するカバー23とを備えている。24
は気流ガイドで、前記ボックス22の内側底部に取付けら
れている。25は前記外囲器21内のガス等を排出するため
の排気管で、前記ボックス22の底部開口部に接続されて
いる。なお、26はガス排気用開閉弁である。前記カバー
23は、ガス供給管16に接続される多孔体層23aを有し、
塗布液用ノズル5が貫通されている。
このように構成された塗布液塗布装置によって被塗布
体1上に薄膜を形成するには、先ず、チャック2上に被
塗布体1を固定させ、ボックス22にカバー23を取付け
て、塗布部回りを閉空間にする。次いで、空気より動粘
性係数の高い雰囲気ガスを、ガス混合装置13からガス供
給用開閉弁17,ガス供給管16およびカバー23の多孔体23a
を介して外囲器21内に供給する。カバー23で覆った直後
の外囲器21内は略空気雰囲気になっている。外囲器21内
の空気を動粘性係数の高い雰囲気ガスに置換するため
に、一定時間だけ排気用開閉弁26を開けて外囲器21内の
ガスを気流ガイド24を通して排気する。その後、ガス供
給用開閉弁17および排気用開閉弁26を閉じ、塗布液4を
被塗布体1上に滴下する。しかる後、被塗布体1を回転
させて薄膜形成を行なう。回転中は飛散した塗布液4が
被塗布体1に再付着するのを防ぐため、再びガス供給用
開閉弁17およびガス排気用開閉弁26を開けて雰囲気ガス
を供給し続ける。
上述したように外囲器21を備えた塗布液塗布装置にお
いては、雰囲気ガス塗布部の周囲に拡散するのを抑える
ことができ、ガス流量を抑えて被塗布体1へ雰囲気ガス
を均一に供給することができる。
このように外囲器21を用いる場合には第5図に示すよ
うに外囲器21に減圧装置を接続することができる。
第5図は本発明の第3の発明に係る塗布液塗布装置を
示す概略構成図で、同図において前記第4図で説明した
ものと同一もしくは同等部材については、同一符号を付
し詳細な説明は省略する。第5図において、31は外囲器
21内を減圧するための減圧装置で、この減圧装置31は、
真空ポンプと、減圧タンク33とを備え、開閉弁34,35お
よび減圧管36を介して外囲器21に接続されている。この
減圧装置31は、外囲器21内のガスを空気から動粘性係数
の高い雰囲気ガスに置換する際に外囲器21内を予め減圧
させておき、雰囲気ガス供給時に雰囲気ガスを外部に漏
らすことなく置換させるために使用される。以下、減圧
装置31の使用例を説明する。先ず、開閉弁34を閉じかつ
開閉弁35を開いた状態で真空ポンプ32を作動させて減圧
タンク33内を減圧する。所定圧力(Pt)まで減圧した
後、両開閉弁34,35を閉じ、チャック2上に被塗布体1
を固定する。そして、外囲器21内を閉空間にした後、開
閉弁34を開けて減圧タンク33と外囲器21とを連通させ
る。この際、減圧タンク33内が予め減圧されているため
に以下の式にしたがって外囲器21内も減圧される。
Pm=(Pb Vb+Pt Vt)/(Vb+Vt) ここで、Pb;外囲器内圧力,Pt;減圧タンク内圧力,Pm;
連通後の圧力,Vb;外囲器内体積,Vt;減圧タンク内体積
(各部の配管内の容積は考慮していない。) 次いで、ガス混合装置13によって空気より動粘性係数
の高い雰囲気ガスを作る。このガスは、塗布液4を塗布
する被塗布体1の大きさと回転数を考慮して式(2)、
少なくとも式(3)より低いレイノルズ数になるように
動粘性係数を高くする必要がある。さらに、外囲器21内
を所定のヘリウムガス分圧P Heにするために残留空気圧
力Pmを補正したガス{P′He(補正ヘリウム分圧)=P
He/(1−Pm)}にする必要がある。しかる後、ガス供
給用開閉弁17を開き、雰囲気ガスを外囲器21内に大気圧
になるまで供給する。この時点で塗布部空間は所定のヘ
リウムガス分圧P Heの雰囲気ガスで満たされる。そし
て、再びガス混合装置13によって雰囲気ガスを作る。こ
の際には、外囲器21内は所定の雰囲気ガスで満たされて
いるので、ガス分圧の補正をする必要はない。引き続い
て塗布液4を被塗布体1上に滴下し、被塗布体1を回転
させて塗布液4の膜を形成する。なお、回転中は次の塗
布に備えて開閉弁34を閉めかつ開閉弁35を開けて減圧タ
ンク33内を再び減圧しておく。
上述したように減圧装置31を備えた塗布液塗布装置に
おいては、外囲器21内を雰囲気ガスに置換する際に要す
る時間を短縮することができると共に、雰囲気ガスを外
部に漏らすことなく置換することができる。
また、外囲器21を用いる場合には第6図に示すように
雰囲気ガスを循環させる循環装置を接続することができ
る。
第6図は本発明の第4の発明に係る塗布液塗布装置を
示す概略構成図で、同図において前記第4図で説明した
ものと同一もしくは同等部材については、同一符号を付
し詳細な説明は省略する。第6図において、41は外囲器
21から排出されたガスを再び外囲器12へ戻すための循環
装置で、この循環装置41は、送風用ファン42と、ガス中
の微粒子等を除去するフィルター43と、蒸発した溶媒を
取り除くための凝縮器44と、開閉弁45,46とを備え、排
気管25およびガス供給管16に接続されている。すなわ
ち、この循環装置41においては、ガス排気用開閉弁26を
閉じ、かつ開閉弁45,46を開いた状態でファン42を作動
させると、外囲器21内のガスは排気管25,開閉弁45,フィ
ルター43,凝縮器44を介してファン42に導かれ、このフ
ァン42から開閉弁46を介してガス供給管16へ送り出され
ることになる。そして、この循環装置41は回転中に飛散
したレジスト微粒子の塗布面への再付着を防止するため
に被塗布体下部から雰囲気ガスを排気し続ける際に作動
される。被塗布体1に塗布液4の膜を形成中(回転中)
に作動された場合には、外囲器21から排出されるガス中
の塗布液微粒子等の不純物はフィルター43により除去さ
れ、蒸発した溶媒は凝縮器44によって取り除かれる。
なお、上述したように外囲器21に循環装置41を接続し
た場合にも、第7図に示すように外囲器21に減圧装置を
接続することができる。
第7図は第4の発明に係る塗布液塗布装置の他の実施
例を示す概略構成図で、同図において前記第5図および
第6図で説明したものと同一もしくは同等部材について
は、同一符号を付し詳細な説明は省略する。同図におい
て、42は外囲器21内に雰囲気ガスを供給する際に外囲器
21内を予め減圧させておくための減圧装置で、この減圧
装置42は、第5図に示した減圧装置31と同等に構成され
ている。すなわち、この減圧装置42は、真空ポンプ43
と、減圧タンク44とを備え、開閉弁45,46および減圧管4
7を介して外囲器21に接続されている。このように減圧
装置42を追加すると、混合ガスを無駄にすることなく、
しかも速やかに雰囲気ガスの置換を行なうことができ
る。
また、上述した第4図ないし第7図に示す実施例では
混合ガスが塗布部の周囲に拡散するのを外囲器21を使用
して抑えた例を示したが、第8図に示すように、ガス混
合装置用制御装置を用いて塗布部周囲のガス成分を調節
することもできる。
第8図は本発明の第5の発明に係る塗布液塗布装置を
示す概略構成図で、同図において前記第1図で説明した
ものと同一もしくは同等部材については、同一符号を付
し詳細な説明は省略する。第8図において、51は塗布部
の雰囲気ガス成分を計測するためのセンサーで、このセ
ンサー51は、後述する制御装置に接続され、塗布部空間
15内であって被塗布体1の上方に設置されている。52は
前記センサー51によって計測された雰囲気ガス成分に応
じてガス混合装置13の混合比等を調節する制御装置であ
る。この制御装置51は、塗布部に供給された雰囲気ガス
が外乱の影響を受けてガス成分が変動したり、外気が塗
布部に混入することによりガス成分がガス混合装置13出
口とは異なったりした際に、塗布部での雰囲気ガス成分
を所定値に調節するように構成されている。
すなわち、このようにセンサー51と制御装置52とを備
えた塗布液塗布装置においては、塗布部での雰囲気ガス
成分が外乱,外気混入等によって変動されても常に一定
の雰囲気ガス条件下で塗布液を形成することができる。
すなわち、外気の影響による乱流遷移が生じないような
ガス成分を決定するにあたり、実験等に依らずに決定す
ることができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明に係る第1の発明は、被塗
布体が回転する空間であって被塗布体の塗布面の全域に
わたる空間へ空気より動粘性係数の高いガスを供給する
ガス供給装置を備えたものであり、第6の発明は、回転
する被塗布体を空気より動粘性係数の高いガスで覆うよ
うにするため、被塗布表面近傍に乱流を生じ難くするこ
とができる。したがって、大型の被塗布体に薄膜を形成
するにあたり膜厚むらを無くす、あるいは減らすことが
できるから、歩留まりを向上させて加工費,材料費等を
低く抑えることができる。
本発明に係る第2の発明は、外部とは画成された塗布
室を形成する外囲器で被塗布体を覆い、この外囲器に、
ガス供給装置を接続すると共にガス排気口を設けたもの
であり、第3の発明は、外囲器に、塗布室へガスを供給
する際に外囲器内を減圧させる減圧装置を接続したもの
であり、第4の発明は、外囲器の外側であってガス排気
側とガス供給側との間に、不純物除去装置を有しかつガ
ス排気口から排出されたガスをガス供給側へ戻すガス循
環装置を介装したものであり、第7の発明は、被塗布体
が回転する空間を動粘性係数の高いガスで充満させた状
態で塗布するものである。これら第2の発明ないし第4
の発明および第7の発明によれば、被塗布体表面近傍に
乱流を生じ難くして薄膜を略均一な膜厚をもって形成で
きる他に、空気より動粘性係数の高いガスが装置外へ無
駄に排出されるのを抑えることができるころ、ガスの使
用量を低減させて製造コストを抑えることができる。特
に、第3の発明によれば、外囲器内を空気からガス雰囲
気へ置換する際の時間を短縮することができる。
本発明に係る第5の発明は、被塗布体が回転する雰囲
気中のガスの成分を計測するセンサと、このセンサおよ
びガス供給装置に接続され、前記雰囲気ガスの成分を調
節する制御装置とを備えたため、被塗布体表面近傍に乱
流を生じ難くして薄膜を略均一な膜厚をもって形成でき
る他に、塗布部での成分が外乱,外気混入等によって変
動されても常に一定の雰囲気ガス条件下で薄膜を形成す
ることができる。すなわち、外気の影響による乱流遷移
が生じないようなガス成分を決定するにあたり、実験等
に依らずに決定することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る塗布液塗布装置を示す概略構成
図、第2図は層流から遷移流へ移る条件および遷移流か
ら乱流へ移る条件を満たすレイノルズ数と混合気中のヘ
リウム濃度との関係を示すグラフ、第3図(a)〜
(c)は層流から遷移流へ移る条件および遷移流から乱
流へ移る条件を満たす回転数と混合気中のヘリウム濃度
との関係を示すグラフで、同図(a)は4インチウエハ
を使用した場合、同図(b)は6インチウエハを使用場
合、同図(c)は8インチウエハを使用した場合を示
す。第4図は本発明の第2の発明に係る塗布液塗布装置
を示す概略構成図、第5図は本発明の第3の発明に係る
塗布液塗布装置を示す概略構成図、第6図は本発明の第
4の発明に係る塗布液塗布装置を示す概略構成図、第7
図は第4図の発明に係る塗布液塗布装置の他の実施例を
示す概略構成図、第8図は本発明の第5の発明に係る塗
布液塗布装置を示す概略構成図である。第9図は従来の
スピンコーターを示す概略構成図、第10図は従来のスピ
ンコーターで回転されているウエハの表面近傍の気流を
示す模式図、第11図(a),(b)は従来のスピンコー
ターによってウエハ上に形成された薄膜の膜厚分布を示
すグラフで、同図(a)は良品を示し、同図(b)は不
良品を示す。 1……被塗布体、4……塗布液、15……塗布部空間、11
……ヘリウムガスボンベ、12……送風機、13……ガス混
合装置、14……ガス用ノズル、21……外囲気、31……減
圧装置、41……循環装置、43……フィルター、44……凝
縮気、51……センサー、52……制御装置。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塗布液が滴下された被塗布体を回転させ、
    前記塗布液中の溶媒を蒸発させて被塗布体の表面に塗布
    液膜を形成する塗布液塗布装置において、被塗布体が回
    転する空間であって被塗布体の塗布面の全域にわたる空
    間へ空気より動粘性係数の高いガスを供給するガス供給
    装置を備えたことを特徴とする塗布液塗布装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の塗布液塗布装置において、
    外部とは画成された塗布室を形成する外囲器で被塗布体
    を覆い、この外囲器に、ガス供給装置を接続すると共に
    ガス排気口を設けたことを特徴とする塗布液塗布装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の塗布液塗布装置において、
    外囲器に、塗布室へガスを供給する際に外囲器内を減圧
    させる減圧装置を接続したことを特徴とする塗布液塗布
    装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載の塗布液塗布装置において、
    外囲器の外側であってガス排気側とガス供給側との間
    に、不純物除去装置を有しかつガス排気口から排出され
    たガスをガス供給側へ戻すガス循環装置を介装したこと
    を特徴とする塗布液塗布装置。
  5. 【請求項5】請求項1または2記載の塗布液塗布装置に
    おいて、被塗布体が回転する雰囲気中のガスの成分を計
    測するセンサと、このセンサおよびガス供給装置に接続
    され、前記雰囲気ガスの成分を調節する制御装置とを備
    えたことを特徴とする塗布液塗布装置。
  6. 【請求項6】塗布液が滴下された被塗布体を回転させ、
    前記塗布液中の溶媒を蒸発させて被塗布体の表面に塗布
    液膜を形成する塗布液塗布方法において、回転する被塗
    布体を空気より動粘性係数の高いガスで覆うようにする
    ことを特徴とする塗布液塗布方法。
  7. 【請求項7】塗布液が滴下された被塗布体を回転させ、
    前記塗布液中の溶媒を蒸発させて被塗布体の表面に塗布
    液膜を形成する塗布液塗布方法において、被塗布体が回
    転する空間を動粘性係数の高いガスで充満させた状態で
    塗布することを特徴とする塗布液塗布方法。
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