JP2674701B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2674701B2 JP61101752A JP10175286A JP2674701B2 JP 2674701 B2 JP2674701 B2 JP 2674701B2 JP 61101752 A JP61101752 A JP 61101752A JP 10175286 A JP10175286 A JP 10175286A JP 2674701 B2 JP2674701 B2 JP 2674701B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、実装後の耐湿信頼性の優れた半導体装置
に関するものである。 〔従来の技術〕 トランジスタ,IC,LSI等の半導体素子は、従来セラミ
ツクパッケージ等により封止された半導体装置化されて
いたが、近年、コスト,量産性の観点よりエポキシ樹脂
を主体とするプラスチックパッケージを用いた樹脂封止
が主流となっている。特に、最近ではハイブリッド基板
の高密度実装を目的として半導体装置の小形化,薄形化
が行われ、PLCC(プラスチックリーデッドチップキャリ
ヤ),POS(スモールアウトラインパッケージ),FP(フ
ラットパッケージ)といった表面実装型のプラスチック
パッケージによる封止が注目を集め多用されるようにな
っている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、上記表面実装は、ピン挿入型のDIP
(デュアルインラインパッケージ)の実装とは異なり、
直接基板上にパッケージを半田付けすものであって、通
常、その実装においてはベパーフェイズもしくは赤外線
による加熱等によってパッケージ全体が半田の溶融温度
である210〜260℃まで加熱される。したがって、表面実
装型パッケージの最大の問題は、実装後の耐湿信頼性が
大幅に低下するということである。すなわち、上記実装
時の熱衝撃によって生じる熱的応力とパッケージ内に存
在する水分の蒸発によって生じる応力とによってパッケ
ージにおける封止樹脂とリードフレームとの間や半導体
素子チップと封止樹脂との間に剥離が起こり、その剥離
部を通って外部から水分が浸透するため実装後の耐湿信
頼性が著しく低下するのである。 この発明は、このような事情に鑑みなされたもので、
表面実装時の熱衝撃に耐え、実装後の耐湿信頼性の低下
現象が生じない半導体装置の提供をその目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 上記の目的を達成するため、この発明の半導体装置
は、半導体素子が封止樹脂で封止されている半導体装置
であって、半導体素子における半導体チップと封止樹脂
との接着が、上記半導体チップにおけるケイ素と封止樹
脂におけるケイ素との酸素架橋を主体として行われ、上
記封止樹脂の170℃での曲げ弾性率が50kgf/mm2〜150kgf
/mm2であるという構成をとる。 ここで、主体とするとは上記接着が酸素架橋のみで行
われている場合も含める趣旨である。 すなわち、この発明の半導体装置では、半導体チップ
と封止樹脂との接着が、半導体チップの内部や表面に分
布するケイ素と封止樹脂の内部や表面に分布するケイ素
との酸素架橋という化学結合によって行われており、両
者の接着強度が極めて高いため、表面実装に際して強烈
な熱衝撃を受けても充分にそれに耐えて実装後の耐湿信
頼性を保持するのであり、これまでの表面実装型パッケ
ージの最大の問題の解決がなされている。 本発明者らは、上記表面実装型パッケージの耐湿信頼
性低下の原因となるパッケージの熱的応力およびパッケ
ージ内部水分の蒸発による応力を低減ないしは皆無にす
ることを目的として一連の研究を重ねた。そして、その
研究の課題として、第1に半導体チップを封止樹脂自体
との接着力を大幅に向上させること、第2に半導体チッ
プと封止樹脂との界面における実装時の熱的応力を小さ
くすることを掲げ、具体的に研究を重ねた結果、半導体
チップにおけるケイ素と封止樹脂におけるケイ素とを酸
素架橋で化学的結合させると、封止樹脂の接着強度が著
しく高まることをつきとめた。そして、上記封止樹脂の
170℃での曲げ弾性率を50kgf/mm2〜150kgf/mm2として応
力緩和作用をもたせると一層上記の効果が高まることを
見いだし、この発明に到達した。 この発明の半導体装置は、予備反応により、シランカ
ップリング剤等のシラン化合物が分子構造中に導入され
ているエポキシ樹脂もしくはフェノール樹脂(エポキシ
樹脂効果剤)と、硬化促進剤等とを用いて得られたエポ
キシ樹脂組成物(通常粉末状もしくはそれを打錠したタ
ブレット状になっている)を用い、半導体素子を通常の
トランスファー成形等の公知のモールド方法によって樹
脂封止すること等によって得られる。 上記エポキシ樹脂は特に制限するものではなく、クレ
ゾールノボラック型,フェノールノボラック型やビスフ
ェノールA型等の従来から半導体装置の封止樹脂として
用いられている各種のエポキシ樹脂が用いられる。これ
らの樹脂のなかでも融点が室温を超えており、室温下で
は固形状もしくは高粘度の溶液状を呈するものを用いる
ことが好結果をもたらす。ノボラック型エポキシ樹脂と
しては、代表的なクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
のほか、ターシャルブチル基,メチル基等各種のアルキ
ル基をフェノール部に付加したアルキル化フェノールノ
ボラック型エポキシ樹脂が一般に用いられる。これらの
ノボラック型エポキシ樹脂としては、エポキシ当量が16
0〜300,軟化点が50〜130℃のものが賞用される。 上記エポキシ樹脂とともに用いるフェノール樹脂は、
上記エポキシ樹脂の硬化剤として作用するものであり、
フェノールノボラック,クレゾールノボラックやその他
ターシャルブチル基等のアルキル基をフェノール部に付
加したアルキル化フェノールノボラック樹脂等が好適に
用いられる。これらノボラック樹脂としては軟化点が50
〜110℃,水酸基当量が70〜180のものを用いることが好
ましい。 硬化促進剤としては、従来から用いられている各種の
硬化促進剤が用いられ、単独でもしくは併せて使用する
ことができる。この種の硬化促進剤として、下記の三級
アンミン,四級アンモニウム塩,イミダゾール類および
ホウ素化合物を好適な例としてあげることができる。 三級アミン トリエタノールアミン、テトラメチルヘキサンジアミ
ン、トリエチレンジアミン、ジメチルアニリン、ジメチ
ルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、2,4,
6−(ジメチルアミノメチル)フェノール、N,N′−ジメ
チルピペラジン、ピリジン、ピコリン、1,8−ジアザ−
ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、ベンジルジメチル
アミン、2−(ジメチルアミノ)メチルフェノール 四級アンモニウム塩 ドデシルトリメチルアンモニウムアオダイド,セチルト
リメチルアンモニウムクロライド,ベンジルジメチルテ
トラブチルアンモニウムクロライド,ステアリルトリメ
チルアンモニウムクロライド イミダゾール類 2−メチルイミダゾール,2−ウンデシルイミダゾール,2
−エチルイミダゾール,1−ベンジル−2−メチルイミダ
ゾール,1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール ホウ素化合物 テトラフェニルボロン,テトラフェニルボレート、N−
メチルモルホリンテトラフェニルボレート また、必要に応じて上記の原料以外に離型剤,無機質
充填剤,三酸化アンチモン,リン系化合物等の難燃剤や
シランカップリング剤のようなシラン化合物および顔料
ならびにポリシロキサンを用いることができる。 この発明では、シランカップリング剤のようなシラン
化合物を予備反応させてエポキシ樹脂やフェノール樹脂
を予め変性し、これをエポキシ樹脂組成物の主成分とし
て用いて半導体素子の封止を行うのであるが、上記のよ
うに、そのようなシラン変性エポキシ樹脂,フェノール
樹脂とシランカップリング剤等のシラン化合物を適宜併
用することが可能であり、この場合には、上記併用する
シラン化合物は無機質充填剤の処理用として使用するこ
とが行われる。 なお、上記離型剤としては、従来公知のステアリン
酸,パルミチン酸等の長鎖カルボン酸,ステアリン酸亜
鉛,ステアリン酸カルシウム等の長鎖カルボン酸の金属
塩,カルナバワックス,モンタンワックス等のワックス
類を用いることができる。 また、上記無機質充填剤としては、特に制限するもの
ではなく、一般に用いられている石英ガラス粉末,タル
ク,シリカ粉末,アルミナ粉末等が適宜に用いられる。 この発明は、先に述べたように封止エポキシ樹脂組成
物の主成分であるエポキシ樹脂,フェノール樹脂をシラ
ンカップリング剤等のシラン化合物と予備反応させ、変
性させるものであって、それによって半導体チップ中に
おけるケイ素と封止樹脂中におけるケイ素とを酸素架橋
させ、強靭な接着力を発現させ、かつ、上記封止樹脂の
170℃での曲げ弾性率を50kgf/mm2〜150kgf/mm2とするこ
とにより応力緩和作用が奏され、一層耐湿信頼性の向上
効果が得られるものであり、これが最大の特徴である。 上記変性に用いるシラン化合物としては、アミノ基,
メルカプト基,グリシジル基,水酸基,カルボキシル基
等の官能基をもったシラン化合物があげられる。その代
表例としては、つぎのようなものがある。 N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチ
ルジメトキシシラン N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリ
メトキシシラン 3−アミノプロピルトリメトキシシラン 3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン 3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン 2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリ
メトキシシラン 3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン 上記シラン化合物のうち,,,,はエポキ
シ樹脂の変性に用いることができ、,,,,
,,はフェノール樹脂の変性に用いることができ
る。 上記変性の際の予備反応は、エポキシ樹脂もしくはフ
ェノールノボラック系樹脂を軟化点以上、好適には130
〜170℃に加熱して行うことが望ましい。このとき、予
備反応に使用するシラン化合物の量は、エポキシ樹脂組
成物中における樹脂成分に対し0.03〜15重量%(以下
「%」と略す)内に設定することが望ましい。すなわ
ち、上記範囲をはずれると良好な効果が得られにくくな
るからである。特に、好適なのは0.15〜3.0%の範囲内
である。 上記のようにすることにより、封止樹脂の半導体チッ
プとの接着力を著しく高めることができるのであるが、
さらに、封止樹脂として170℃の曲げ弾性率が50kgf/mm2
〜150kgf/mm2であるものを用いると、上記効果に、さら
に封止樹脂の高温時における応力緩和効果が付加される
ようになり、一層耐湿信頼性の向上効果が得られるよう
になる。 すなわち、これまでの一般的な封止用エポキシ樹脂組
成物では、通常160〜180℃で成形したのち、160〜180℃
の温度で数時間から10数時間ポストキュアーし封止樹脂
化することが行われる。そして、実際の実装はその後に
行われるが、この時点での封止樹脂の170℃での曲げ弾
性率を調べると、300〜800kgf/mm2程度の値を示す。こ
の曲げ弾性率が高いことは、半田実装時の温度(215〜2
60℃)で生じる熱的応力が大きいことを意味する。その
ため、170℃での弾性率が50kgf/mm2〜150kgf/mm2の封止
樹脂を使用すれば、上記酸素架橋構造とあいまって、半
田実装後の耐湿信頼性のさらに優れた半導体装置を得る
ことができる。この場合、上記測定温度を170℃に設定
したのは、170℃の曲げ弾性率と耐湿信頼性との相関性
が著しく高く、それ以外の温度における弾性率と耐湿信
頼性との相関性があまり良くないことに起因する。ま
た、ここで170℃での弾性率の下限を、50kgf/mm2と定め
たのは、これより低い弾性率では、半導体素子の保護と
いう観点から不安が残るためであり、半田実装後の耐湿
信頼性が低下するという見地から定めたものではない。 上記のように、170℃での弾性率を50kgf/mm2〜150kgf
/mm2にする具体的方法としては、下記のi〜vの方法が
あげられる。 i 硬化促進剤量を減らす。 ii ポストキュアー時間を短くする、または無くする。 iii エポキシ−フェノール当量比を1:1から変化させ
る。 iv 低軟化点のエポキシまたはフェノールを使用する。 v エポキシノボラックまたはフェノールノボラックに
おけるエポキシまたはフェノールの反応を抑制する官能
基をもったノボラック樹脂を用いる。 この発明に用いるエポキシ樹脂組成物は、例えばつぎ
のようにして製造することができる。すなわち、エポキ
シ樹脂もしくはフェノール樹脂をシランカップリング剤
等のシラン化合物と予備反応させて変性し、これと、先
に述べた硬化促進剤ならびにその他の添加剤を適宜配合
し、ミキシングロール機等の混練機にかけ、加熱状態で
溶融混合し、必要に応じて打錠するという一連の工程に
より得ることができる。 上記予備反応において、反応前の段階では第1図に示
すようにエポキシ樹脂もしくはフェノール樹脂1の水酸
基と、シラン化合物2の官能基とが併存する。そして、
予備反応により両者が反応して、第2図に示すようにシ
ラン化合物2が樹脂1の分子構造中に導入される。一点
鎖線は導入後における樹脂1′を示している。 上記一連の工程で得られたエポキシ樹脂組成物中に
は、このように、分子構造中にシラン化合物2が導入さ
れ変性されたエポキシ樹脂もしくはフェノール樹脂1′
が配合されてい。このような変性樹脂が含有されている
エポキシ樹脂組成物を用いての半導体素子の封止は特に
限定するものではなく、通常の方法、例えばトランスフ
ァー成形等の公知のモールド方法により行うことができ
る。この成形の際における加熱により、変性樹脂中に導
入されたシラン化合物2と、半導体素子における半導体
チップ3のケイ素とが、第3図に示すように反応し、変
性樹脂1′中におけるケイ素(シラン化合物2中に存
在)と半導体チップ3におけるケイ素とが、酸素架橋に
より化学的に結合される。したがって、封止樹脂1′と
半導体チップ3とが、上記酸素架橋に基づく化学結合に
より強固に接合しており、極めて強靭な接着状態をもた
らすようになる。そして、上記封止樹脂1′の170℃で
の曲げ弾性率を50kgf/mm2〜150kgf/mm2と設定すること
により、応力緩和作用をもつようになり、さらに耐湿信
頼性が向上するようになる。 このようにして得られる半導体装置は、封止樹脂が半
導体チップに対して強靭に接着しているため、表面実装
において熱衝撃等を受けても、半導体チップと封止樹脂
との間に剥離が生じず、したがって、耐湿信頼性が実装
後においても殆ど低下しないという極めて優れた硬化を
奏するようになる。 そして、上記封止樹脂と半導体チップとの間に、酸素
架橋が実現していることは、ESCA(Xray Photoelectron
Spectroscopy)による界面分析により検出することが
できる。すなわち、半導体チップと封止樹脂との接合部
を250℃程度の高温のもとで剥離し、ESCA(XPS)分析に
かけると酸素架橋がなされている場合には、SiOピーク
が半導体チップと封止樹脂の両方に検出される。すなわ
ち、第4図(a)はこの発明品の実装前の状態における
ものを、上記高温下で剥離しESCA分析にかけた結果を示
しており、第4図(b)はそれを半田浸漬したのちESCA
分析にかけた結果を示している。両図において曲線Aは
半導体チップのそれを、曲線Bは封止樹脂のそれを示し
ている。第4図から明らかなように、酸素架橋がなされ
ている場合には、実装前にSiO2のピークがチップと封止
樹脂の双方に見られ、それは半田浸漬後も変わらない。
これに対して、従来品(酸素架橋のなされていないも
の)を上記と同様に試験した結果を示す第5図から明ら
かなように、従来品にはチップおよび封止樹脂のいずれ
にもSiOのピークが全く見られない。したがって、この
発明における半導体装置においては、半導体チップと封
止樹脂とが酸素架橋により強固に結合していることがわ
かるのであり、このような架橋ができている限り、実装
後において優れた耐湿信頼性が発揮されるのである。 〔発明の効果〕 以上のように、この発明の半導体装置では、半導体チ
ップと封止樹脂とが、半導体チップにおけるケイ素と封
止樹脂におけるケイ素との酸素架橋を主体として接着さ
れており、両者がいわば化学結合によって接着されてい
るため、表面実装の際に熱衝撃等を受けても半導体チッ
プと封止樹脂とが剥離することがない。このため、実装
後においても優れた耐湿信頼性を保持している。さら
に、この発明では、封止樹脂の170℃での曲げ弾性率を5
0kgf/mm2〜150kgf/mm2としているため、応力緩和作用が
得られるようになり、上記酸素架橋構造の効果とあいま
って、一層耐湿信頼性が向上している。すなわに、この
発明は、表面実装型パッケージにおける最大の弱点であ
る実装後の耐湿信頼性の低下を解消したものであり、そ
れによって、半導体装置を用いた機械の小形化,薄形化
を一層向上させることができるようになる。 つぎに、実施例について、比較例と併せて説明する。 〔実施例1〜5,比較例1〜8〕 後記の第1表(1)〜(3)に示す原料を同表に示す
割合で配合した。この場合、上記原料以外に無機充填剤
として溶融性SiO2を全体の70%、Sb2O3を全体の2%、
カーボンを全体の0.3%、カルナバワックスを全体の0.5
%配合した。なお、第1表(1)〜(3)において、シ
ラン化合物の種類の欄においてE−1ないしE−4は下
記の化合物を示す。 E−1…N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピル
メチルジメトキシシラン E−2…3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシ
ラン E−3…3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン E−4…メチルトリメトキシシラン また、硬化促進剤の欄においてH−1は2−メチルイ
ミダゾールを、H−2はN,N′−ジメチルピペラジンを
示す。 後記の表において、実施例1〜5および比較例7,8
は、上記シラン化合物によりエポキシ樹脂もしくはフェ
ノール樹脂を予備反応させて変性しているのであり、そ
の変性は170℃で30分から2時間反応させて行った。こ
の場合、実施例1,2,3および比較例8は上記シラン化合
物でエポキシ樹脂を変性しており、実施例4,5および比
較例7は上記シラン化合物でフェノール樹脂を変性して
いる。また、実施例5は上記変性フェノール樹脂ととも
にシラン化合物を、そのまま充填剤と混合して併用して
いる例を示している。比較例1,5,6は上記シラン化合物
を使用しない例を示しており、比較例2,3は上記シラン
化合物を充填剤と予備混合し、これを通常の充填剤の使
用と同様に用いた例を示しており、比較例4はシラン化
合物を用いてエポキシ樹脂を変性しようとしているが、
使用するシラン化合物が反応性のないものであるため、
変性されていない状態でシラン化合物とエポキシ樹脂と
が使用された例を示している。そして、これらの実施例
および比較例においては、上記各原料の配合物を120℃
の熱ロールで5分間混練したのち、冷却して粉砕し、粉
末状のエポキシ樹脂組成物に形成した。 つぎに、得られた粉末状エポキシ樹脂組成物を、175
℃,2分の条件で形成し、その後175℃,5時間キュアーも
しくはキュアーを行わずパッケージに形成し、半導体チ
ップとの接着力,半導体チップ剥離後のSiOのピークの
有無,170℃での曲げ弾性率および半田浸漬後におけるプ
レッシャークッカーテスト(PCT)を行った。その結果
を第1表(1)〜(3)を併せて示した。第1表(1)
〜(3)から、実施例品は半導体チップと封止樹脂との
接着力が極めて大であり、SiOピークが剥離後の半導体
チップおよび封止樹脂の双方に確認されている。また、
170℃での曲げ弾性率が小であって発生応力が小さく、
そのうえ半田浸漬後のPCTテストの結果が著しく優れて
いる。比較例7,8は、SiOピークが剥離後の半導体チップ
および封止樹脂の双方に確認されているものの、170℃
での曲げ弾性率が大であるため、発生応力が大きく、半
田浸漬後のPCTテストの結果が良くない。したがって、
実施例品は表面実装後における耐湿信頼性が著しく高い
ことがわかる。 なお、上記試験はつぎのようにして行った。 接着力測定 エポキシ樹脂組成物を用い、第6図に示す上型5,中型
6,下型7からなる型内において圧力70kg/cm2,温度175
℃,時間2分の条件でトランスファー成形し、半導体チ
ップ8とモールド樹脂9からなる接着力測定用成形体を
得た。得られた成形体10の半導体チップ11を、第7図に
示すようにプッシュプルゲージ12で押圧し、接着力を測
定した。 ESCA SiOピークの確認試験 上記のようにして得られた樹脂封止半導体を250℃で
予備加熱し、第7図に示すようにプッシュプルゲージ12
を利用して、半導体チップと封止樹脂とを両者の界面に
おいて剥離した。そして、各表面が汚染されないうち
に、ESCAで両表面を分析した。すなわち、Si2pのピーク
分離を行いSiOのピーク面積を求めるとともに、C1sのピ
ーク面積(約285eV付近)を機械的に自動算出した。そ
して、上記SiOのピーク面積とC1sのピーク面積との比に
ついても、同様に自動算出した。そして、SiO有無の判
定基準は、SiOのピーク面積が、C1sピーク面積に対して
2%以上あれば有と判定した。 170℃での曲げ試験 170℃において、JIS 6911に準じて曲げ試験を行い、
曲げ弾性率を求めた。 SD PCT 接着測定と同様の条件で、リニアICを8ピンSOPに成
形し、これを温度85℃,湿度85%RHの雰囲気中に20時間
入れ、パッケージを吸湿させたのち、半田浸漬(260℃
×10S)、ついで121℃×100%RHのプレッシャークッカ
ーテスト(PCT)にかけ平均寿命(MTTF)を求めた。
【図面の簡単な説明】 第1図,第2図および第3図は酸素架橋の形成説明図、
第4図および第5図はESCAによるSiOピークの説明図、
第6図および第7図は半導体チップ−封止樹脂間の接着
力測定説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜田 孝利 茨木市下穂積1丁目1番2号 日東電気 工業株式会社内 (72)発明者 山口 美穂 茨木市下穂積1丁目1番2号 日東電気 工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−82438(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.半導体素子が封止樹脂で封止されている半導体装置
    であって、半導体素子における半導体チツプと封止樹脂
    との接着が、上記半導体チツプにおけるケイ素と封止樹
    脂におけるケイ素との酸素架橋を主体として行われ、上
    記封止樹脂の170℃での曲げ弾性率が50kgf/mm2〜150kgf
    /mm2であることを特徴とする半導体装置。 2.封止樹脂が、エポキシ樹脂,硬化剤および無機質充
    填剤を主成分とするエポキシ樹脂組成物の硬化物である
    特許請求の範囲第1項に記載の半導体装置。
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