JP2674327B2 - 印刷インキ用バインダーおよび印刷インキ組成物 - Google Patents
印刷インキ用バインダーおよび印刷インキ組成物Info
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Description
および印刷インキ組成物に関する。さらに詳しくはプラ
スチックフィルム、プラスチックシ−ト又は合成樹脂成
形品用の被覆剤として特に有用な印刷インキ用バインダ
−および印刷インキ組成物に関する。
度化に伴ない、包装材料として各種のプラスチックフィ
ルムが開発され、被包装物に適したものが適宜選択して
使用されるようになってきている。また、プラスチック
フィルムを包装材料に使用するにあたってはプラスチッ
クフィルムの装飾または表面保護のために印刷が施され
るが、かかる印刷のための印刷インキには、これら種々
のプラスチックフィルムに対する高度な性能、品質が要
求されつつある。
の美粧化、高級化のために各種複合フィルムに対する幅
広い接着性、更にはラミネ−ト加工適性、ボイル適性、
レトルト適性等の各種後加工適性が必要になってきてい
る。一般に、プラスチックフィルム等にはグラビア印
刷、フレキソ印刷等の方式が用いられるが包装材料とし
てのフィルム印刷の場合には多くが巻き取り方式である
ため、印刷インキに速乾性が要求される。また、食品用
の包装として使用する場合は特に残留溶剤の少ないこと
が要求される。
にドライラミネ−ト加工、エクストル−ジョンラミネ−
ト加工を施すことがある。特にポリエステルやナイロン
等のフィルムはその強度や気密性が他のフィルムに優っ
ていることを利用して、ポリエチレンフィルムやポリプ
ロピレンフィルム等でラミネ−ト加工するが、この場合
ドライラミネ−ト加工にはウレタン系等の接着剤を使用
し、エクストル−ジョンラミネ−ト加工の場合はアンカ
−コ−ト剤を使用する。さらに中間にアルミニウム箔を
介在させることもあり、ボイル、レトルト加工が可能な
包装材料とすることもある。また、レトルト加工までの
強度は要求されないが透明基材をベ−スとした包装材分
野においては延伸ポリプロピレン(OPP)を基材フィ
ルムとし、アンカ−コ−ト剤は用いずに、直接、溶融ポ
リプロピレンで被覆するラミネ−ト加工方法(PPダイ
レクトラミネ−ト)も行われている。
用いる印刷インキに対し、種々の基材フィルムに対する
接着性、印刷適性はもとより、それぞれの後加工に対す
る適性を具備していることが要求され、このような各種
適性は印刷インキに使用するバインダ−によって主に決
定される。
インキとしては熱可塑性ポリエステル樹脂をバインダ−
とするものが用いられ、ナイロンフィルムおよびポリエ
ステルフィルムを対象する場合には水酸基を有するポリ
エステル樹脂とイソシアネ−ト化合物との2液タイプの
反応型インキが用いられている。また、最近ではナイロ
ン、ポリエステルその他の基材フィルムに対して広い適
性を有するものとしてポリウレタンをバインダ−とした
印刷インキも使用されている。
るポリオレフィンに対しては塩素化ポリプロピレン等の
比較的低塩素化度の塩素化ポリオレフィンをバインダ−
とした印刷インキが使用されている。しかしながら、熱
可塑性ポリエステル樹脂を用いた印刷インキは基材フィ
ルムが限定されるばかりか、乾燥性が充分でなく、ブロ
ッキング発生等作業性に問題があり、2液型インキは反
応型であるためポットライフが短く、作業上に種々の制
約を受け、未使用インキの廃棄等の経済的損失がある。
また、ポリウレタンをバインダ−とする印刷インキはポ
リエステルフィルムやナイロンフィルムに対しては単独
で優れた接着力を有するが、汎用フィルムであるポリエ
チレンフィルムやポリプロピレンフィルム等のポリオレ
フィンフィルムに対しては充分な接着力がなく、またラ
ミネ−ト加工適性、特にPPダイレクトラミネ−トが不
充分であるという問題がある。
印刷インキはポリオレフィンフィルムに対しては良好な
接着力を示すが、ポリエステルフィルムやナイロンフィ
ルムに対しては充分な接着力がないため基材フィルムが
制限され、またPPダイレクトラミネ−ト適性は有する
もののボイル適性、レトルト適性がなく、用途が制限さ
れている。また、塩素化ポリオレフィンとポリウレタン
とは相溶性が悪く両者の混合物は使用し難い。
ダ−においては基材フィルムが制限され、または基材フ
ィルムに対して汎用性を有していても接着性が不充分で
あり、またラミネ−ト加工もしくはボイル加工、レトル
ト加工に対して充分な適性を有するものではなかった。
そのため、各種基材フィルム、各種ラミネ−ト加工また
はレトルト加工等の用途にあわせて、それぞれに適した
バインダ−を含む印刷インキをその都度製造する必要が
あり、インキの製造工程、印刷工程あるいはこれらの材
料やインキ等の在庫管理上に大きな問題があった。
てのポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロ
ピレンなどの各種プラスチックフィルムのいずれに対し
ても優れた接着性、ラミネ−ト加工適性、ボイル加工適
性、レトルト加工適性を有する印刷インキ用バインダ−
および印刷インキ組成物を提供することを目的とした。
術の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、分子中に
水酸基を含有する塩素化ポリプロピレンを、ウレタン結
合を有さないジイソシアネート化合物と必要に応じて鎖
伸長剤および/または鎖長停止剤とを用いてウレタン変
性することによりポリウレタン樹脂との相溶性を向上せ
しめんとした。その結果、意外にも該ウレタン変性塩素
化ポリプロピレンおよびポリウレタン樹脂の混合物を印
刷インキ用バインダーの主成分とすることにより、前記
従来技術の課題をことごとく解決しうることを見出すに
至った。
〜4個の水酸基を有する塩素化ポリプロピレン、ウレタ
ン結合を有さないジイソシアネート化合物、および必要
に応じて鎖伸長剤および/または鎖長停止剤を反応させ
て得られるウレタン変性塩素化ポリプロピレン、ならび
にポリウレタン樹脂からなる混合物を主成分として含有
することを特徴とする印刷インキ用バインダー、更には
該ウレタン変性塩素化ポリプロピレンおよびポリウレタ
ン樹脂からなる混合物を主バインダーとして含有する印
刷インキ組成物に関する。
ポリプロピレンとウレタン結合を有さないジイソシアネ
ート化合物(以下、単にジイソシアネート化合物とい
う)、必要に応じて鎖伸長剤および/または鎖長停止剤
を反応させて得られるウレタン変性塩素化ポリプロピレ
ンおよびポリウレタン樹脂の混合物を主要バインダーと
して使用することが必須とされる。
する塩素化ポリプロピレン(以下、水酸基含有塩素化P
Pという)は、その製造法については特に制限はなく、
分子中に平均で1.5〜4個の水酸基を有する塩素化ポ
リプロピレンであれば良いが、例えば市販の塩素化ポリ
プロピレンと、水酸基を有し且つラジカル重合性の二重
結合を有する化合物とを公知の方法で反応させることに
より製造しうる。ここに、原料塩素化ポリプロピレンの
塩素化度は通常20〜60であるのがよく、特に好まし
くは25〜45である。20未満では有機溶剤に対する
溶解度が低下し、60を越えると変性塩素化PP成分と
したばあいにポリオレフィンや他の合成樹脂に対する密
着性が低下する。また水酸基およびラジカル重合性の二
重結合を有する化合物としては、2−ヒドロキシエチル
アクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ
プロピルメタクリレート、アリルアルコール、1,4−
ブテンジオールなどがあげられる。
子量は通常500〜50000、好ましくは700〜3
0000である。500未満ではウレタン変性後溶媒に
対する溶解性が低下する傾向にあり、また50000を
越えると溶解性の他、ウレタン変性後もポリウレタン樹
脂との相溶性が不良となり好ましくない。
製造に用いるジイソシアネ−ト化合物としては、芳香
族、脂肪族または脂環族の各種公知のジイソシアネ−ト
類を使用することができる。たとえば、1,5−ナフチ
レンジイソシアネ−ト、4,4'-ジフェニルメタンジイ
ソシアネ−ト、4,4'-ジフェニルジメチルメタンジイ
ソシアネ−ト、4,4'-ジベンジルイソシアネ−ト、ジ
アルキルジフェニルメタンジイソシアネ−ト、テトラア
ルキルジフェニルメタンジイソシアネ−ト、1,3−フ
ェニレンジイソシアネ−ト、1,4−フェニレンジイソ
シアネ−ト、トリレンジイソシアネ−ト、ブタン−1,
4−ジイソシアネ−ト、ヘキサメチレンジイソシアネ−
ト、イソプロピレンジイソシアネ−ト、メチレンジイソ
シアネ−ト、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアネ−ト、2,4,4−トリメチルヘキサメチレ
ンジイソシアネ−ト、シクロヘキサン−1,4−ジイソ
シアネ−ト、キシリレンジイソシアネ−ト、イソホロン
ジイソシアネ−ト、リジンジイソシアネ−ト、ジシクロ
ヘキシルメタン−4,4'-ジイソシアネ−ト、1,3−
ビス(イソシアネ−トメチル)シクロヘキサン、メチル
シクロヘキサンジイソシアネ−ト、m−テトラメチルキ
シリレンジイソシアネ−トやダイマ−酸のカルボキシル
基をイソシアネ−ト基に転化したダイマ−ジイソシアネ
−ト等がその代表例としてあげられる。
使用することができる。たとえばエチレンジアミン、プ
ロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチ
レンテトラミン、ジエチレントリアミン、イソホロンジ
アミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4'-ジアミンな
どがあげられる。その他、2−ヒドロキシエチルエチレ
ンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミ
ン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−
2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロ
キシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプ
ロピルエチレンジアミン等の分子内に水酸基を有するジ
アミン類、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオー
ル、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、オクタンジオー
ル、1,4−ブチンジオール、ジプロピレングリコール
等の分子量が400未満の飽和および不飽和の各種公知
の低分子グリコール類や、ダイマ−酸のカルボキシル基
をアミノ基に転化したダイマ−ジアミン等もその代表例
としてあげられる。
かかる鎖長停止剤としては、たとえば、ジ−n−ブチル
アミン等のジアルキルアミン類やエタノ−ル、イソプロ
ピルアルコ−ル等のアルコ−ル類があげられる。
製造する方法としては特に限定はないが、例えば水酸基
含有塩素化PPとジイソシアネート化合物を、水酸基含
有塩素化PPの水酸基に対しイソシアネ−ト基が当量以
下の範囲で反応させる方法、水酸基含有塩素化PPの水
酸基に対しイソシアネ−ト基が過剰で反応させる方法
(好ましくは3≧イソシアネ−ト基(当量)/水酸基
(当量)>1)がある。後者の場合は水酸基含有塩素化
PPとジイソシアネート化合物と鎖伸長および/または
鎖長停止剤を一度に反応させる方法、または水酸基含有
塩素化PPとジイソシアネート化合物をまず反応させた
後、鎖伸長および/または鎖長停止剤を反応させる方法
などを適宜採用すれば良い。これら製造法において、使
用される溶剤としては通常、印刷インキ用の溶剤として
よく知られているベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族系溶剤;メタノ−ル、エタノ−ル、イソプロパノ−
ル、n−ブタノ−ル等のアルコ−ル系溶剤; アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケト
ン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤
があげられ、これらを混合して使用できる。
子量は、通常1000〜100000の範囲とするのが
よい。
樹脂としては、特に制限はなく各種公知のポリウレタン
樹脂をそのまま使用しうる。該ポリウレタン樹脂中の高
分子ポリオ−ル成分としては、例えば酸化エチレン、酸
化プロピレン、テトラヒドロフラン等の重合体もしくは
共重合体等のポリエ−テルポリオ−ル類;エチレングリ
コ−ル、ジエチレングリコ−ル、トリエチレングリコ−
ル、1,2−プロパンジオ−ル、1,3−プロパンジオ
−ル、1,3−ブタンジオ−ル、1,4−ブタンジオ−
ル、ネオペンチルグリコ−ル、ペンタンジオ−ル、3−
メチル−1,5−ペンタンジオ−ル、1,6−ヘキサン
ジオ−ル、オクタンジオ−ル、1,4−ブチンジオ−
ル、ジプロピレングリコ−ル等の飽和および不飽和の各
種公知の低分子グリコール類またはn−ブチルグリシジ
ルエ−テル、2−エチルヘキシルグリシジルエ−テル等
のアルキルグリシジルエ−テル類、バ−サティック酸グ
リシジルエステル等のモノカルボン酸グリシジルエステ
ル類、ダイマー酸を還元して得られるダイマージオール
と、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、無水フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、しゅう
酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、スベリン酸等の二塩基酸またはこれら
に対応する酸無水物やダイマ−酸などとを脱水縮合せし
めてえられるポリエステルポリオ−ル類;環状エステル
化合物を開環重合してえられるポリエステルポリオ−ル
類;その他ポリカ−ボネ−トポリオ−ル類、ポリブタジ
エングリコ−ル類、ビスフェノ−ルAに酸化エチレンも
しくは酸化プロピレンを付加してえられたグリコ−ル類
等の一般にポリウレタンの製造に用いられる各種公知の
高分子ポリオ−ルがあげられる。
リコ−ル類と二塩基酸とから得られる高分子ポリオ−ル
の場合には、該グリコ−ル類のうち5モル%までは以下
の各種ポリオ−ルに置換することができる。たとえばグ
リセリン、トリメチロ−ルプロパン、トリメチロ−ルエ
タン、1,2,6−ヘキサントリオ−ル、1,2,4−
ブタントリオ−ル、ソルビト−ル、ペンタエリスリト−
ル等があげられる。
は、得られるポリウレタンの溶解性、乾燥性、耐ブロッ
キング性等を考慮して適宜決定され、通常は700〜1
0000程度、好ましくは1000〜6000の範囲内
とするのがよい。数平均分子量が700未満になると溶
解性の低下に伴ない印刷適性が低下する傾向があり、ま
た10000を越えると乾燥性及び耐ブロッキング性が
低下する傾向がある。
シアネート化合物としては、前記したものをすべて使用
することができる。また鎖伸長剤や鎖長停止剤について
も前記のものを使用できる。
ては、まず高分子ポリオール成分とジイソシアネート化
合物とを、イソシアネ−ト基過剰の条件で反応させ、高
分子ポリオールの末端にイソシアネート基を有するプレ
ポリマーを調製し、次いでこれを適当な溶媒中で鎖伸長
剤及び必要により鎖長停止剤と反応させる二段法ならび
に高分子ポリオール成分、ジイソシアネート化合物、鎖
伸長剤及び必要により鎖長停止剤を、適当な溶媒中で一
度に反応させる一段法のいずれの方法をも採用しうる
が、均一なポリマー溶液をうる目的には前者方法が好ま
しい。これら製造法において、使用される溶剤としては
前記各種のものが該当し、これらを単独または混合して
使用できる。
合、プレポリマーと鎖伸長剤および必要に応じて鎖長停
止剤とを反応させる際の条件については特に限定はされ
ないが、プレポリマーの末端に有する遊離のイソシアネ
−ト基を1当量とした場合に、鎖伸長剤中のイソシアネ
−ト基と反応しうる活性水素の合計当量が0.5〜2.
0当量の範囲内であるのがよく、特に活性水素含有基が
アミノ基の場合には0.5〜1.3当量の範囲であるの
が好ましい。前記活性水素が0.5当量未満の場合、乾
燥性、耐ブロッキング性、皮膜強度が充分でなく、前記
活性水素が2.0当量より過剰になった場合には、鎖伸
長剤が未反応のまま残存する可能性があり好ましくな
い。かかるポリウレタン樹脂の数平均分子量は、得られ
る印刷インキの乾燥性、耐ブロッキング性、皮膜強度、
耐油性、粘度等を考慮して適宜決定されるが、通常は5
000〜100000の範囲とするのがよい。
ポリプロピレンとポリウレタン樹脂との使用割合は、順
に5/95〜60/40程度、好ましくは10/90〜
50/50の範囲内とされる。ウレタン変性塩素化ポリ
プロピレンの含有量が5重量%未満であると、ダイレク
ト・ラミネート適性が低下し、また60重量%を越える
とポリエステル、ナイロンなどに対する密着性、ボイ
ル、レトルト適性が低下する。
固形分濃度は特に制限はされないが、印刷時の作業性等
を考慮して適宜決定すればよく、通常は15〜60重量
%、粘度は50〜100000cP/25℃の範囲に調
整するのが実用上好適である。また、本発明では必要に
応じて、本発明バインダーの性能を逸脱しない限り、硝
化綿、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、塩
素化エチレン/プロピレン等の塩素化ポリオレフィン、
クロルスルホン化ポリオレフィン、エチレン/酢酸ビニ
ル共重合体もしくはその塩化物もしくはクロルスルホン
化物またはマレイン酸樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共
重合体等の樹脂を併用することもできる。
色剤、溶剤、さらに必要に応じてインキ流動性およびイ
ンキ表面皮膜を改良するための界面活性剤、ワックス、
その他添加剤を適宜配合しボ−ルミル、アトライタ−、
サンドミル等の通常のインキ製造装置を用いて混練する
ことにより本発明の印刷インキ組成物を製造することが
できる。なお、印刷インキ組成物中の本発明のバインダ
−の配合量は印刷インキ組成物中、その樹脂固形分が3
〜20重量%になるように配合するのが好ましい。
ステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレンなど
の各種プラスチックフィルムのいずれに対しても優れた
接着性、ラミネ−ト加工適性、ダイレクト・ラミネ−ト
加工適性、ボイル加工適性、レトルト加工適性を有する
印刷インキ用バインダ−および該印刷インキ組成物を提
供することができる。
本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限
定されるものではない。尚、部および%は重量基準であ
る。
えた四ツ口フラスコに、塩素化ポリプロピレン(数平均
分子量3000、塩素化度30%)の50%トルエン溶
液800部、2−ヒドロキシエチルアクリレート32
部、t−ブチルパーオキシベンゾエート5部を仕込み、
100℃で4時間反応させた。さらにt−ブチルパーオ
キシベンゾエートを2時間毎に1部づつ加えて4時間反
応させ、水酸基含有塩素化PPの樹脂溶液を得た。樹脂
固形分濃度は51%、水酸基価は樹脂固形分1g当り3
5KOHmg であった。
(数平均分子量5000、塩素化度40%)の40%ト
ルエン溶液1000部、2−ヒドロキシプロピルアクリ
レート21部、ベンゾイルパーオキサイド3部を仕込
み、80℃で4時間反応させた。さらにベンゾイルパー
オキサイドを2時間毎に1部づつ加えて4時間反応さ
せ、水酸基含有塩素化PPの樹脂溶液を得た。樹脂固形
分濃度は41%、水酸基価は樹脂固形分1g当り21KO
Hmg であった。
基含有塩素化PP1961部およびイソホロンジイソシ
アネート125部を仕込み(NCO/OH=1.8)、窒素気流下
に100℃で6時間反応させ遊離イソシアネート含量
1.00%のプレポリマーを得た。次いで、イソホロン
ジアミン32.2部、ジ−n−ブチルアミン13.8部
およびイソプロピルアルコール165部を添加し、撹拌
下に50℃で3時間反応させ、樹脂固形分濃度が51
%、数平均分子量20000であるウレタン変性塩素化
ポリプロピレン樹脂溶液Aを得た。
基含有塩素化PP2439部およびイソホロンジイソシ
アネート83部を仕込み(NCO/OH=2.0)、窒素気流下に
100℃で6時間反応させ遊離イソシアネート含量0.
61%のプレポリマーを得た。次いで、イソホロンジア
ミン33.1部、ジ−n−ブチルアミン2.1部および
イソプロピルアルコール238部を添加し、撹拌下に5
0℃で3時間反応させ、樹脂固形分濃度が40%、数平
均分子量40000であるウレタン変性塩素化ポリプロ
ピレン樹脂溶液Bを得た。
含有塩素化PP1961部、1,6−ヘキサンジオール
50部およびイソホロンジイソシアネート245部を仕
込み(NCO/OH=1.5)、窒素気流下に100℃で6時間反
応させ遊離イソシアネート含量1.30%のプレポリマ
ーを得た。次いで、イソホロンジアミン51.4部、ジ
−n−ブチルアミン10.5部およびイソプロピルアル
コール293部を添加し、撹拌下に50℃で3時間反応
させ、樹脂固形分濃度が52%、数平均分子量3000
0であるウレタン変性塩素化ポリプロピレン樹脂溶液C
を得た。
含有塩素化PP2439部およびイソホロンジイソシア
ネート33.2部を仕込み(NCO/OH=0.8)、窒素気流下
に100℃で10時間反応させ、樹脂固形分濃度が42
%、数平均分子量20000であるウレタン変性塩素化
ポリプロピレン樹脂溶液Dを得た。
キサンジオ−ルから得られる平均分子量2000のポリ
エステルジオ−ル1000部とイソホロンジイソシアネ
−ト222部(NCO/OH=2.0)を仕込み、窒素気流下に1
00℃で6時間反応させ遊離イソシアネート含量3.4
3%のプレポリマーを製造したのち、メチルエチルケト
ン815部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液と
した。次いで、イソホロンジアミン74.8部、ジ−n
−ブチルアミン15.2部、トルエン1093部、メチ
ルエチルケトン497部およびイソプロピルアルコール
656部を添加し、撹拌下に50℃で3時間反応させ、
樹脂固形分濃度が30%、数平均分子量22000であ
るポリウレタン樹脂溶液Eを得た。
ポリカプロラクトンジオール1000部とイソホロンジ
イソシアネ−ト200部を仕込み、窒素気流下に100
℃で6時間反応させ、遊離イソシアネート含量2.63
%のプレポリマーを製造したのち、メチルエチルケトン
800部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とし
た。次いで、イソホロンジアミン63.0部、ジ−n−
ブチルアミン5.7部、トルエン800部、メチルエチ
ルケトン360部およびイソプロピルアルコール980
部からなる混合物に前記ウレタンプレポリマー溶液20
00部を添加し、撹拌下に50℃で3時間反応させ、樹
脂固形分濃度が30%、数平均分子量22000である
ポリウレタン樹脂溶液Fを得た。
脂溶液とポリウレタン樹脂溶液を所定量使用し、更にト
ルエンを加え、不揮発分30%のバインダーを調製し、
後述のインキ調製に供した。
練肉して白色印刷インキを調製した。えられた混合物1
00部に、トルエン35部及びイソプロピルアルコール
15部を加えて粘度を調整し表1に示すような6点の白
色印刷インキを調製した。
0μmのグラビア版を備えた簡易グラビア印刷機により
厚さ15μmのコロナ放電処理ポリプロピレンフィルム
(OPP)の放電処理面、厚さ11μmのポリエチレン
テレフタレ−トフィルム(PET)の片面、および厚さ
15μmのコロナ放電処理ナイロンフィルム(NY)の
放電処理面に印刷して、40〜50℃で乾燥し、印刷フ
ィルムを得た。
貼り付け、これを急速に剥したときの印刷皮膜の外観を
観察評価した。評価結果は表2に示した。 ◎−−−−全く剥れなかった。 〇−−−−印刷皮膜の80%以上がフィルムに残った。 △−−−−印刷皮膜の50〜80%がフィルムに残っ
た。 ×−−−−印刷皮膜の50%以下がフィルムに残った。
Yについてはイソシアネ−ト系のアンカ−コ−ト剤を使
用し、押し出しラミネ−ト機によって、溶融ポリエチレ
ンを積層し、3日後試料を15mm幅に切断し、T型剥
離強度を測定した。評価結果は表2に示した。
って、直接溶融ポリプロピレンを積層し、2日後、と
同様の方法で剥離強度を測定した。評価結果は表2に示
した。
Claims (6)
- 【請求項1】 分子中に平均で1.5〜4個の水酸基を
有する塩素化ポリプロピレンおよびウレタン結合を有さ
ないジイソシアネート化合物を反応させて得られるウレ
タン変性塩素化ポリプロピレン、ならびにポリウレタン
樹脂からなる混合物を主成分として含有することを特徴
とする印刷インキ用バインダー。 - 【請求項2】 前記ウレタン変性塩素化ポリプロピレン
が、分子中に平均で1.5〜4個の水酸基を有する塩素
化ポリプロピレン、ウレタン結合を有さないジイソシア
ネート化合物ならびに鎖伸長剤および/または鎖長停止
剤を反応させて得られるウレタン変性塩素化ポリプロピ
レンである請求項1記載の印刷インキ用バインダー。 - 【請求項3】 ウレタン変性塩素化ポリプロピレンとポ
リウレタン樹脂との仕込重量比率が順に5/95〜60
/40である請求項1または2記載の印刷インキ用バイ
ンダー。 - 【請求項4】 ウレタン変性塩素化ポリプロピレンの数
平均分子量が1000〜100000である請求項1、
2または3記載の印刷インキ用バインダー。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の印刷イ
ンキ用バインダーを主バインダーとして含有するプラス
チック用印刷インキ組成物。 - 【請求項6】 プラスチック基材に塗布される請求項5
記載の印刷インキ組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2401991A JP2674327B2 (ja) | 1991-01-23 | 1991-01-23 | 印刷インキ用バインダーおよび印刷インキ組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2401991A JP2674327B2 (ja) | 1991-01-23 | 1991-01-23 | 印刷インキ用バインダーおよび印刷インキ組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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JP2674327B2 true JP2674327B2 (ja) | 1997-11-12 |
Family
ID=12126828
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2401991A Expired - Lifetime JP2674327B2 (ja) | 1991-01-23 | 1991-01-23 | 印刷インキ用バインダーおよび印刷インキ組成物 |
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JP6365176B2 (ja) * | 2014-09-24 | 2018-08-01 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 印刷インキ用樹脂組成物 |
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-
1991
- 1991-01-23 JP JP2401991A patent/JP2674327B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH0641488A (ja) | 1994-02-15 |
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