JP2674232B2 - 1,5―ベンゾチアゼピン誘導体 - Google Patents

1,5―ベンゾチアゼピン誘導体

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JP2674232B2
JP2674232B2 JP1226503A JP22650389A JP2674232B2 JP 2674232 B2 JP2674232 B2 JP 2674232B2 JP 1226503 A JP1226503 A JP 1226503A JP 22650389 A JP22650389 A JP 22650389A JP 2674232 B2 JP2674232 B2 JP 2674232B2
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博純 井上
三徳 我伊野
拓 長尾
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  • Nitrogen- Or Sulfur-Containing Heterocyclic Ring Compounds With Rings Of Six Or More Members (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、新規な1,5−ベンゾチアゼピン誘導体、さ
らに詳しくは優れた降圧作用、脳、冠血管拡張作用、抗
カルモジュリン作用および/または血小板凝集抑制作用
を有する1,5−ベンゾチアゼピン誘導体およびその薬理
的に許容しうる酸付加塩に関する。
(従来技術) 米国特許第3,562,257号には2−(4−メトキシフェ
ニル)−3−ヒドロキシ(またはアセトキシ)−5−
〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−7−クロロ−2,3
−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン
の如き7−クロロ−1,5−ベンゾチアゼピン誘導体を含
む種々のベンゾチアゼピン誘導体が開示されており、ま
たこれらベンゾチアゼピン誘導体が抗うつ作用、精神安
定作用および/または冠血管拡張作用を有することが示
されている。
(発明の目的) 本発明は、カルシウム拮抗剤として有用な1,5−ベン
ゾチアゼピン誘導体およびその薬理的に許容しうる酸付
加塩を提供しようとするものである。
(発明の構成および効果) 本発明の新規1,5−ベンゾチアゼピン誘導体は次の一
般式(I)で示される。
〔式中、環Aは、ハロゲン原子、低級アルキル基及び低
級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていることも
あるベンゼン環、R1は低級アルキル基または低級アルコ
キシ基、R2は飽和または不飽和5〜7員複素環、Yは低
級アルキレン基、Zは酸素原子、RはAlk−R3で示され
る基、R3は(i)1〜2個の低級アルキル基で置換され
ていることもあるアミノ基または(ii)窒素原子を介し
てAlkと結合している窒素原子含有の飽和または不飽和
5〜7員複素環、Alkはエチレン基またはトリメチレン
基を表す。〕 上記式(I)において、低級アルキル基とは炭素数1
〜5の直鎖または分岐鎖アルキル基を表し、たとえば、
メチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、ペンチ
ル等が挙げられる。
低級アルコキシ基とは炭素数1〜5の直鎖または分岐
鎖アルコキシ基を表し、たとえばメトキシ、エトキシ、
プロポキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ等が挙げ
られる。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素
原子が挙げられる。1〜2個の低級アルキル基で置換さ
れていてもよいアミノ基とは、アミノ基或いはモノまた
はジ低級アルキルアミノ基を表し、このうち、モノまた
はジ低級アルキルアミノ基としてはアルキル部分が炭素
数1〜5の直鎖または分岐鎖アルキル基であるモノまた
はジアルキルアミノ基を表わし、たとえばメチルアミ
ノ、ジエチルアミノ、イソプロピルアミノ、tert−ブチ
ルアミノ等が挙げられる。
低級アルキレン基とは炭素数1〜5の直鎖または分岐
鎖アルキレン基を表わし、たとえばメチレン、エチレ
ン、トリメチレン、テトラメチレン等が挙げられる。
置換されていることもあるベンゼン環とはハロゲン原
子、低級アルキル基または低級アルコキシ基で置換され
ていることもあるベンゼン環を表し、たとえばメチルベ
ンゼン、エチルベンゼン、メトキシベンゼン、エトキシ
ゼンゼン等が挙げられる。
複素環とは飽和または不飽和5員〜7員複素環を表
し、たとえばピロリル、ピロリジル、フリル、チエニ
ル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾ
リル、ピリジル、ピリミジル、ピラゾリル、モルホリ
ノ、チオモルホリノ、ピペリジノ、ピペラジノ、チアゼ
ピニル等が挙げられる。
本発明の化合物(I)は、たとえば、一般式: 〔式中、環A、R1、R3、AlkおよびZは前記に同じ〕 で示される化合物もしくはその塩と一般式: R2−Y−X1 (III) 〔式中、R2およびYは前記に同じ、X1は反応性残基を表
す〕 で示される化合物とを反応させることによって製造する
ことができる。
化合物(II)もしくはその塩と化合物(III)との反
応は適当な溶媒中、脱酸剤の存在下に実施することがで
きる。化合物(III)としては、例えば、ジ(置換アル
キル)硫酸(たとえば、ジベンジル硫酸)、置換アルキ
ルハライド(たとえば、ベンジルクロリド、フェネチル
ブロミド、メトキシメチルクロリドなど)などが挙げら
れる。溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホトリアミド
などを用いるのが好ましい。脱酸剤としては、例えば水
素化アルカリ金属(例えば、水素化ナトリウム、水素化
カリウム)、炭酸アルカリ金属(例えば、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム)、水酸化アルカリ金属(例えば、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、アルカリ金属アミ
ド(例えばナトリウムアミドなど)などが挙げられる。
本反応は0〜100℃、とくに20〜60℃で実施するのが好
ましい。
R3がモノ置換アミノ基である化合物(I)は、対応す
る出発化合物(II)のモノ置換アミノ基を常方により保
護した後、これを化合物(III)と反応させ、次いで保
護基を除去することによって製造することができる。
本発明の化合物(I)はベンゾチアゼピン骨格の2及
び3位に2個の不斉炭素原子を有するため4種の異性体
(即ち、(+)−シス、(−)−シス、(+)−トラン
ス及び(−)−トランス異性体)が存在するが、上記全
ての反応はラセミ化を伴わずに進行するため、原料化合
物として化合物(II)の光学活性体を使用すれば、本発
明の化合物(I)の光学活性体を容易に取得することが
できる。
本発明の原料化合物(II)は、たとえば一般式: 〔式中、環A、R1およびZは前記に同じ〕 で示される化合物を一般式: X2−Alk−R3 (V) 〔式中、X2はハロゲン原子、AlkおよびR3は前記に同
じ〕 で示される化合物と反応させることによって製造するこ
とができる〔特公昭46−16749号;Chem.Pharm.Bull.,2
6、2889(1978)〕。
本発明の化合物(I)を医薬として使用する場合、こ
れを遊離化合物としても、またはその薬理的に許容しう
る酸付加塩としても使用することができる。このような
薬理的に許容しうる酸付加塩としては、例えば塩酸塩、
臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、
リン酸塩の如き無機酸付加塩、シュウ酸塩、マレイン酸
塩、フマル酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、コハ
ク酸塩の如き有機酸付加塩などが挙げられる。これら塩
は、例えば化合物(I)を酸で処理することにより容易
に取得することができる。化合物(I)もしくはその薬
理的に許容しうる酸付加塩は経口的にも非経口的にも投
与することができる。
本発明の化合物(I)およびその薬理的に許容しうる
酸付加塩は優れた降圧作用および脳・冠血管拡張作用を
有している。これに関連して、5−〔(3,4−ジメトキ
シフェネチル)メチルアミノ〕−2−(3,4−ジメトキ
シフェニル)−2−イソプロピルバレロニトリル(一般
名:ベラパミル)のようなカルシウム拮抗性の血管拡張
剤が房室伝導時間を抑制して房室伝導時間を延長させる
ことが知られており、このような伝導障害は時には不整
脈を引き起こす原因となるものとされている。しかしな
がら、本発明の化合物(I)およびその塩は、このよう
な既知血管拡張剤とは異なり、副作用(例えば、房室伝
導抑制作用、心拍減少作用)を殆ど示さないと共に毒性
も低い。このため、化合物(I)およびその塩は副作用
(房室伝導抑制作用)に対する脳もしくは冠血管拡張作
用の治療係数が高く、しかも脳もしくは冠血管拡張剤と
して使用する場合には安全性が高いという特徴を有して
いる。従って、化合物(I)およびその塩は脳血管れん
縮、脳虚血、脳梗塞などの脳疾患;狭心症、心筋梗塞な
どの心臓疾患の治療・予防に有用である。
さらに、本発明の化合物(I)およびその塩は優れた
血小板凝集抑制作用を有する。血小板凝集抑制作用は脳
血管拡張作用と相まって脳血管れん縮、脳虚血、脳梗塞
などの脳疾患の治療に役立つものである。
さらにまた、本発明の化合物(I)およびその塩は優
れた抗カルモジュリン作用も有する。カルモジュリン拮
抗剤は血管弛緩作用(ザ・ジャーナル・オブ・ファーマ
コロジー・アンド・イクスペリメンタル・セラピューテ
ィクス、第256巻、第8−15頁(1978年)参照)及び血
小板凝集抑制作用(ザ・ジャーナル・オブ・バイオロジ
カル・ケミストリー、第256巻、第12523−12528頁(198
1年);ネイチャー、第287巻、第863−865頁(1980年)
参照)を有することが報告されている。
本発明の化合物(I)もしくはその薬理的に許容しう
る酸付加塩を医薬として使用する場合、前記化合物
(I)もしくはその塩を経口もしくは非経口投与に適し
た医薬賦形剤と混合した医薬製剤として使用することが
できる。このような賦形剤としては、例えばデン粉、ラ
クトース、グルコース、リン酸カリウム、とうもろこし
デン粉、アラビアゴム、ステアリン酸、その他通常の医
薬賦形剤などを好適に使用することができる。医薬製剤
は、錠剤、丸剤、カプセル、座剤の如き固形剤であって
もよく、また溶液、懸濁液、乳液の如き液剤であっても
よい。さらに、非経口的に投与する場合は、この医薬製
剤は注射液として使用することもできる。
本発明の化合物(I)もしくはその薬理的に許容しう
る塩の1日当たりの投与量は投与方法、患者の年令、体
重、状態及び疾患の種類によっても異なるが、通常、1
日当たりの投与量は約0.05〜10mg/kgが好ましく、とり
わけ経口投与では約0.5〜10mg/kg、非経口投与(例え
ば、静脈内注射)では約0.05〜2mg/kgが好ましい。以下
に実施例および製造例を挙げて本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 (±)−cis−2−(4−メトキシフェニル)−3−
ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−
2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オ
ン3gをテトラヒドロフラン(THF)40mlに溶解し、この
溶液を60%水素化ナトリウム(油中分散物)390mgのTHF
30ml溶液に氷冷下で滴下する。この混合液を50℃で30分
間撹拌した後、同温度で4−メチルベンジルクロリド1.
2gのTHF10ml溶液を加え、21時間反応させる。次いで混
合液を減圧濃縮し、残渣に酢酸エチルおよび水を加えて
溶解する。酢酸エチル層を分離し、水洗し、乾燥した
後、酢酸エチルを留去する。得られた油状物4gをアルミ
ナカラムクロマログラフィー(溶離液:クロロホルム)
で精製し、得られた油状物にジイソプロピルエーテルを
加えて放置すると(±)−cis−2−(4−メトキシフ
ェニル)−3−(4−メチルベンジル)オキシ−5−
〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−
1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン3.03g(78.5
%)が得られる。
M.p.:115−117℃ これを塩酸で処理し、アセトン−ジイソプロピルエー
テルより再結晶して塩酸塩を得る。
M.p.:181.5−184℃ Mass(m/e):476 IR(Nujol,cm-1):2410、1665、1610 実施例2 (±)−cis−2−(4−メトキシフェニル)−3−
ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル−2,
3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン
2.0gのジオキサン10ml溶液を、60%水素化ナトリウム
(油中分散物)280mgのジオキサン20ml懸濁液に氷冷
下、20分間で滴下する、この混合物を50℃で30分間撹拌
した後、室温でアリルブロミド0.51mlのジオキサン10ml
溶液を10分間で加え、室温で一晩撹拌する。次いでこの
溶液を減圧濃縮し、残渣をアルミナカラムクロマトグラ
フィー(溶離液:ベンゼン)にかけ、(±)−cis−2
−(4−メトキシフェニル)−3−アリルオキシ−5−
ビニル−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4
(5H)−オン350mg(17.8%)を得る。
M.p.:148.5−150℃ 次いでベンゼン−クロロホルム(1:1)で溶出する部
分をジイソプロピルエーテルより再結晶して(±)−ci
s−2−(4−メトキシフェニル)−3−アリルオキシ
−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−2,3−ジヒ
ドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン1.48g
(66.4%)を得る。
M.p.:93−94℃ IR(Nujol,cm-1):1680、1635、1605 これをマレイン酸で処理し、イソプロパノールより再
結晶してマレイン酸塩を得る。
M.p.:145.5−147℃ Mass(m/e):412 実施例3 (±)−cis−2−(4−メトキシフェニル)−3−
ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−
2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾアヒアゼピン−4(5H)−
オン15gを、63%水素化ナトリウム(油状分散物)1.84g
のトルエン200ml懸濁液に室温で加える。この混合液を
室温で30分間撹拌した後、40℃で1時間撹拌し、ナトリ
ウム塩にする。次いで、25−28℃で4−ニトロベンジル
ブロミド9.6gのトルエン60ml溶液を15分間で加え、室温
で1時間撹拌する。反応終了後、この溶液を酢酸で酸性
とし、水で希釈した後、減圧濃縮し、残渣にクロロホル
ムを加えて溶解する。この溶液を10%K2CO3水溶液、次
いで水で洗浄し、乾燥した後、溶媒を留去する。得られ
た油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー〔溶離
液:2%メタノール−クロロホルム(1)−conc.NH4OH
(5滴)〕で精製し、油状物として(−)−cis−2−
(4−メトキシフェニル)−3−(4−ニトロベンジ
ル)オキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−
2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オ
ン11.2g(54.9%)を得る。
これ(1・2g)を塩酸で処理し、含水イソプロパノー
ルより再結晶して塩酸塩・1水和物(1.12g)を得る。
M.p.:204.0−205.5℃ ▲〔α〕21 D▼:−22.4゜(C=1.00,メタノール) Mass(m/e):507 IR(Nujol,cm-1):3400、2700、−2200、1665、1605、1
510 また、遊離塩基(10g)をメタンスルホン酸で処理
し、イソプロパノールより再結晶してメタンスルホン酸
塩・1水和物(9.83g)を得る。
M.p.:193−195.5℃ ▲〔α〕20 D▼:−20.5゜(C=1.00,メタノール) 実施例4 (±)−cis−2−(4−メトキシフェニル)−3−
ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−
8−メチル−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−
4(5H)−オン610mg(1.58mモル)のジメチルホルムア
ミド(DMF)10ml溶液に63%水素化ナトリウム(油状分
散物)96mg(2.37mモル)を加え、室温で1時間撹拌す
る。次いでベンジルクロリド220mg(1.74mモル)を加
え、室温で1.5時間撹拌する。反応終了後、この溶液に
少量の酢酸を加え、減圧下でDMFを留去する。残渣に酢
酸エチルを加えて溶解し、水洗して乾燥した後、溶媒を
留去する。得られた油状物を過塩素酸で処理し、アセト
ン−エタノールより再結晶して(±)−cis−2−(4
−メトキシフェニル)−3−ベンジルオキシ−5−〔2
−(ジメチルアミノ)エチル〕−8−メチル−2,3−ジ
ヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン・過
塩素酸塩540mgを得る。
M.p.:238−241℃ Mass(m/e):476、406 IR(Nujol,cm-1):1660、1610 実施例5 (±)−cis−2−(4−メトキシフェニル)−3−
ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−
2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オ
ン1.0gを60%水素化ナトリウム(油状分散物)140mgの
ジオキサン30ml懸濁液に加える。この混合液を50℃で1
時間撹拌してNa塩とした後、エピブロモヒドリン400mg
のジオキサン10ml溶液を50−60℃で加え、同温度で3時
間撹拌する。次いでこの溶液を減圧濃縮し、残渣に氷水
を加え、ベンゼンで抽出する。ベンゼン層を分離し、水
洗し、乾燥した後、ベンゼンを留去する。得られた油状
物1.20gをエタノール10mlに溶解し、t−ブチルアミン
2.0gを加え、60℃で1時間反応させた後、濃縮する。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー〔溶離液;酢
酸エチル:トリエチルアミン(40:2)〜酢酸エチル:メ
タノール:トリエチルアミン(40:10:2)〕で精製し、
油状物として(±)−cis−2−(4−メトキシフェニ
ル)−3−〔3−(t−ブチルアミノ)−2−(ジメチ
ルアミノ)−2−ヒドロキシプロピル〕オキシ−5−
〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−
1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン750mg(56.0
%)を得る。
IR(liq.,cm-1):3350、1665、1610 これを塩酸で処理し、吸湿性粉末の塩酸塩を得る。
Mass(m/e):501 実施例6 (±)−cis−2−(4−メトキシフェニル)−3−
ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−
2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オ
ン7.44gのTHF15ml溶液を、60%水素化ナトリウム(油状
分散物)1.2gのTHF20ml懸濁液に氷冷下で加える。この
混合液を50−55℃で1時間撹拌した後、テトラヒドロピ
ラニル・2−ブロモエタノール5.02gのTHF10ml溶液を氷
冷下に加える。室温で1時間、次いで60−65℃で20時間
撹拌した後、この溶液を減圧濃縮し、残渣に氷水を加
え、酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル層を分離し、水
洗し、乾燥した後、溶媒を留去する。得られる油状物を
メタノール30ml、ジエチルエーテル40mlおよび20%HCl
−ジエチルエーテル15mlに溶解し、室温で30分間撹拌し
てテトラヒドロピラニル基を除去する。次いで、この溶
液をこの溶液を減圧濃縮し、残渣に氷水を加え、NaHCO3
でアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出する。抽出液を分
離、水洗、乾燥した後、濃縮し、得られる抽出物をHClO
4塩にかえてメタノールより再結晶すると(+)−cis−
2−(4−メトキシフェニル)−3−(2−ヒドロキシ
エチル)オキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチ
ル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5
H)−オン・過塩素酸柄塩7.3g(70.7%)が得られる。
M.p.:210−212℃(分解) ▲〔α〕20 D▼:+63.2゜(C=1.00、DMF) Mass(m/e):416 IR(Nujol,cm-1):3480、3060、1660、1580 実施例7 (+)−cis−2−(4−メトキシフェニル)−3−
(2−ヒドロキシエチル)オキシ−5−〔2−(ジメチ
ルアミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン2.87gを塩化メチレン30mlに溶
解し、三臭化リン2.43gの塩化メチレン5ml溶液を氷冷
下、15分間で滴下する。この溶液を同温度で1時間、20
℃で30分間撹拌した後、氷片を加え、さらに10%K2CO3
を加えてアルカリ性とし、塩化メチレンで抽出する。抽
出液を水洗、乾燥したのち濃縮して油状物1.3gを得る。
この油状物をCH3CN10mlに溶解し、還流下のAgNO32.92
gのCH3CN35ml溶液に加え、1.5時間還流する。溶媒を減
圧留去した後、クロロホルムを加え、5%NaHCO3水溶液
を加えてアルカリ性とする。クロロホルム層を分離し、
水洗し、乾燥した後、減圧濃縮する。得られた油状物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー〔溶離液:3%メタ
ノール−クロロホルム〕で精製し、油状物として(+)
−cis−2−(4−メトキシフェニル)−3−(2−ニ
トロオキシ)エチル〕オキシ−5−〔2−(ジメチルア
ミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピ
ン−4(5H)−オン560mg(18%)を得る。
これを塩酸で処理し、エタノール−ジエチルエーテル
より再結晶して塩酸塩400mgを得る。
M.p.:149.5−151℃(分解) ▲〔α〕20 D▼:+26.0゜(C=0.50、CHCl3) Mass(m/e):461 IR(Nujol,cm-1):2300、1670、1640、1610 実施例8 3,7−メタノ−2−(4−メトキシフェニル)−2,3−
ジヒドロ−ベンゾ〔1,4,7〕チオキサゾニン−6(5H)
−オン1.6gを、水素化アルミニウムリチウム280mgのジ
オキサニン40ml懸濁液に90−100℃で加える。この混合
液を2.5時間還流した後、氷冷下、含水THFで錯体を分解
する。無機物を濾過し、ジオキサニンで洗浄し、濾液お
よび洗液を合わせ、減圧濃縮する。得られた油状物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー〔溶離液:5%メタノ
ール−クロロホルム〕で精製し、酢酸エチル−n−ヘキ
サンより再結晶して(±)−cis−2−(4−メトキシ
フェニル)−3−(2−ヒドロキシエチル)オキシ−2,
3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン280mgを
得る。
M.p.:92.5−94.5℃ 母液およびこの結晶をエタノールに溶解し、HCl−ジ
エチルエーテルで処理し、エタノール−ジイソプロピル
エーテルより再結晶して塩酸塩640mg(36%)を得る。
M.p.:175.5−178℃(分解) Mass(m/e):331 IR(Nujol,cm-1):3380、2780、−2300、1610 実施例9 i)(2S,3S)−2−(4−メトキシフェニル)−3−
ヒドロキシ−5−〔2−(N−メチル−N−トリフルオ
ロアセチルアミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベ
ンゾチアゼピン−4(5H)−オン2.7gをTHF20mlに溶解
し、60%水素化ナトリウム(油状分散物)270mgのTHF25
ml懸濁液に滴下する。この溶液を室温で15分間撹拌した
後、ベンジルクロリド830mgのTHF5ml溶液を加え、50℃
で16.5時間撹拌し、さらに60%水素化ナトリウム270mg
およびベンジルクロリド830mgを追加し、3時間還流す
る。次いで反応液を氷冷下、酢酸で中和し、減圧濃縮す
る。残渣を酢酸エチルに溶解し、10%カリウム水溶液、
ついで水で洗浄し、乾燥したのち濃縮する。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー〔溶離液:3%酢酸エチ
ル−クロロホルム〕で精製し、油状物として(2S,3S)
−2−(4−メトキシフェニル)−3−ベンジルオキシ
−5−〔2−(N−メチル−N−トリフルオロアセチル
アミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼ
ピン−4(5H)−オン1.42g(44%)を得る。
ii)この油状物1.35gをエタノール50mlおよび10%塩酸5
0ml中で4.5時間還流したのち減圧濃縮し、残渣に酢酸エ
チルを加え、氷冷下に10%NaOHを加えてアルカリ性に
し、酢酸エチルで抽出する。抽出液を水洗、乾燥したの
ち濃縮し、残渣をシュウ酸で処理し、メタノールより再
結晶して(2S,3S)−2−(4−メトキシフェニル)−
3−ベンジルオキシ−5−〔2−(メチルアミノ)エチ
ル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5
H)−オン・シュウ酸塩700mg(50%)を得る。
M.p.:187−188.5℃(分解) ▲〔α〕20 D▼+29.8゜(C=1.00,DMF) Mass(m/e):448 IR(Nujol,cm-1):1715、1670、1605 実施例10 (±)−cis−2−(4−メトキシフェニル)−3−
メトキシメチルオキシ−2,3−ジヒドロ−ピリド〔2,3−
b〕〔1,5〕チアゼピン−4(5H)−オン1.73g(5mモ
ル)、ジメチルアミノエチルクロリド・HCl730mg、K2CO
32.0gおよびアセトン30mlの混合物を17時間還流した
後、無機物を濾去し、濾液を減圧濃縮する。残渣をジイ
ソプロピルエーテルより再結晶して(±)−cis−2−
(4−メトキシフェニル)−3−メトキシメチルオキシ
−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−2,3−ジヒ
ドロ−ピリド〔2,3−b〕〔1,5〕チアゼピン−4(5H)
−オン1.78g(85.1%)を得る。
M.p.:102−104℃ Mass(m/e):417、347 IR(Nujol,cm-1):1650、1600 同様にして(±)−trans体を得る。
M.p.:147−150℃(再結晶溶媒:酢酸エチル−n−ヘキ
サン) Mass(m/e):417、347 実施例11 (−)−cis−2−(4−メトキシフェニル)−3−
ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−
4(5H)−オン2.1gをジチルスルホキシド(DMSO)22ml
に溶解し、66%水素化ナトリウム(油状分散物)560mg
とDMSO0.12mlから作ったCH3SOCH2Naに室温で加える。次
いで、2−(ピペリジノ)エチルクロリド・塩酸塩2.84
gを50%KOHで遊離塩基にし、ベンゼン2mlで抽出し、KOH
で乾燥した溶液を上記DMSO溶液に加え、30℃で26時間撹
拌する。反応終了後、混合物を氷水に注加し、ベンゼン
で抽出する。このベンゼン層に希釈塩酸を加え、塩酸層
を分離し、Na2CO3でアルカリ性としたのちベンゼンで抽
出する。抽出液を水洗、乾燥したのち濃縮すると油状物
が得られ、これをアルミナカラムクロマトグラフィー
〔溶離液:ベンゼン−エタノール(25:1)〕で精製する
と、油状物として(−)−cis−2−(4−メトキシフ
ェニル)−3−〔2−(ピペリジノ)エチル〕オキシ−
5−(2−ピペリジノエチル)−2,3−ジヒドロ−1,5−
ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン2.04g(56%)が得
られる。
IR(Nujol,cm-1):1680、1610 これを塩酸で処理して無色粉末の2塩酸塩を得る。
▲〔α〕25 D▼:−94.7゜(C=1.53,EtOH) Mass(m/e):523 実施例12−36 上記実施例と同様にして、対応する原料化合物から下
記第1表の化合物を得る。尚、表中、Meはメチル、Etは
エチル、Prはプロピル、Buはブチル、Phはフェニルおよ
びAcはアセチルを表す。
製造例1 (±)−cis−2−(4−メトキシフェニル)−3−
ヒドロキシ−8−メチル−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾ
アヒアゼピン−4(5H)−オン2.81g、ジメチルアミノ
エチルクロリド・塩酸塩1.35g、炭酸カリウム2.7gおよ
びアセトン40mlの混合物を16時間還流する。冷後、無機
物を濾去し、該無機物をクロロホルムで洗浄する。濾液
および洗液を合わせて、溶媒を留去し、残渣を塩酸塩と
した後、エタノール−ジエチルエーテルから再結晶して
(±)−cis−2−(4−メトキシフェニル)−3−ヒ
ドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−8
−メシル−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4
(5H)−オン・塩酸塩を得る。
M.p.:232−234℃ 製造例2 i) (±)−cis−2−(4−メトキシフェニル)−
3−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピ
ン−4(5H)−オン30gをジオキサン360mlに溶解し、95
−100℃に加熱したLiAlH411.4gのジオキサン400ml懸濁
液に1時間で滴下する。次いで0.5時間還流した後、氷
冷し、ジエチルエーテル200mlおよびTHF150mlを加えて
希釈し、水40mlおよびTHF160mlの混合物を滴下して錯体
を分解する。無機物を濾去した後、濾液を減圧濃縮し、
残渣を酢酸エチルから再結晶して(±)−cis−2−
(4−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2,3,4,5
−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン25.8g(90%)
を得る。
M.p.:166−168℃ この化合物1.4gをクロロホルム−メタノールに溶解
し、HCl−エタノールで処理し、減圧濃縮した後、メタ
ノール−ジイソプロピルエーテルから再結晶して塩酸塩
1.55gを得る。
M.p.:223−224℃(分解) ii)(±)−cis−2−(4−メトキシフェニル)−3
−ヒドロキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチ
アゼピン20gを塩化メチレン380mlに溶解し、クロロアセ
チルクロリド12.6gの塩化メチレン50ml溶液、およびNaH
CO311.7gの水90mlを、氷冷下、同時に15分間で滴下す
る。同温度で0.5時間撹拌した後、反応後に5%NaHCO3
水溶液を加えてアルカリ性にする。有機層を分取、水
洗、乾燥したのち濃縮し、残渣をベンゼンから再結晶し
て、(±)−cis−2−(4−メトキシフェニル)−3
−ヒドロキシ−5−クロロアセチル−2,3,4,5−テトラ
ヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン23.0g(90.8%)を得
る。
M.p.:159−160.5℃ iii)上記で得た5−クロロアセチル体3.63gをTHF40ml
に溶解し、60%水素化ナトリウム(油状分散物)480mg
のTHF30ml懸濁液に室温で滴下する。次いでイソプロパ
ノール20mlを加え、1時間還流した後、減圧濃縮し、残
渣に水およびクロロホルムを加える。クロロホルム層を
分離し、水洗し、乾燥した後、濃縮し、残渣をエタノー
ルから再結晶して3,7−メタノ−2−(4−メトキシフ
ェニル)−2,3−ジヒドロ−ベンゾ〔1,4,7〕チオオキサ
ゾニン−6(5H)−オン2.0g(61.1%)を得る。
M.p.:227.5−229.5℃ Mass(m/e):327 IR(Nujol,cm-1):1675、1605 製造例3 i)(+)−cis−2−(4−メトキシフェニル)−3
−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン
−4(5H)−オン10g、炭酸カリウム10.1g、2−(N−
メチル−N−ベンジルアミノ)エチルクロリド・塩酸塩
7.71gをアセトン120mlに加え、15時間加熱還流する。次
いでこの混合液を減圧濃縮し、残渣に水およびベンゼン
を加えて抽出する。ベンゼン層を水洗、乾燥した後、溶
媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶離液:1.5%メタノール−クロロホルム)で精製す
ると油状物として(2S,3S)−2−(4−メトキシフェ
ニル)−3−ヒドロキシ−5−〔2−(N−メチル−N
−ベンジルアミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベ
ンゾチアゼピン−4(5H)−オン14.6g(98%)が得ら
れる。
▲〔α〕20 D▼:+130.7゜(C=1.10、CHCl3) ii)i)で得られた油状物14.4gをベンゼン200mlに溶解
し、還流下、ベンゾキシカルボニルクロリド16mlを45分
間で滴下する。さらに30分間還流した後、減圧濃縮する
と油状物として(2S,3S)−2−(4−メトキシフェニ
ル)−3−ヒドロキシ−5−〔2−(N−メチル−N−
ベンジルオキシカルボニルアミノ)エチル〕−2,3−ジ
ヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オンが得
られる。
iii)ii)で得られた油状物を酢酸50mlに溶解し、氷水
で冷却しながら25%HBr−酢酸80mlを加え、ゆっくりと
室温まで戻し、同温度で30分間撹拌する。次いで反応液
を60℃以下で減圧濃縮し、残渣に10%塩酸を加えて溶解
し、酢酸エチルで洗浄してベンジルブロミドを除く。次
いで水層を10%NaOHでアルカリ性にし、酢酸エチルで抽
出する。抽出液を水洗、乾燥した後、減圧濃縮すると油
状物として(2S,3S)−2−(4−メトキシフェニル)
−3−ヒドロキシ−5−〔2−(メチルアミノ)エチ
ル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5
H)−オン5gが得られる。
iv)iii)で得られた油状物を塩化メチレン10mlに溶解
し、氷冷下にトリエチルアミン9ml、次いでトリフルオ
ロ酢酸無水物9mlを加える。室温で30分間撹拌した後、
氷片を加え、次いで塩化メチレン層を分離、水洗、乾燥
した後、濃縮する。残渣にメタノール100mlおよび10%
炭酸カリウムを加えて減圧濃縮し、残渣を酢酸エチルで
抽出する。抽出液を水洗、乾燥した後、濃縮し、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:7%酢酸
エチル−クロロホルム)で精製すると油状物として(2
S,3S)−2−(4−メトキシフェニル)−3−ヒドロキ
シ−5−〔2−(N−メチル−N−トリフルオロアセチ
ルアミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン4.9(33.6%)gが得られる。
Mass(m/e):454 IR(CHCl3,cm-1):3510、1690、1660、1610 製造例4 i)2−メルカプト−3−ニトロピリジン450g(0.288
モル)および3−(4−メトキシフェニル)グリシド酸
メチル65.9g(0.288×1.1モル)をジオキサン700mlに溶
解し、触媒量の2−エチルヘキサン酸スズ4g加え、100
℃で2時間反応させる。反応終了後、溶媒を減圧留去
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー〔溶離
液:ベンゼン−酢酸エチル(10:1)〕で精製すると
(±)−3−(4−メトキシフェニル)−3−(3−ニ
トロ−2−ピリジル)チオ−2−ヒドロキシプロピオン
酸メチルのスレオ−エリスロ混合物51.47gが得られる。
M.p,:124−145℃ IR(Nujol,cm-1):1750 元素分析値(C16H16N2O6Sとして) C H N S 計算値: 52.73, 4.43 , 7.696,8.80 実測値: 52.87, 4.30 , 7.62 ,8.92 ii)i)で得た化合物30.9gのクロロホルム160ml溶液に
メチラール160mlを加え、次いで氷冷下に五酸化リン26.
0gを加える。この混合物を室温で1.5時間撹拌した後、
氷を加えたNaHCO31kgの水溶液に注加し、クロロホルム
で抽出する。抽出液を水洗、乾燥した後、濃縮し、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィー〔溶離液:ベンゼン−
酢酸エチル(8:1)〕で精製すると(±)−3−(4−
メトキシフェニル)−3−(3−ニトロ−2−ピリジ
ル)チオ−2−メトキシメチルオキシプロピオン酸メチ
ルのスレオ−エリスロ混合物23.45g(68.1%)が油状物
として得られる。
Mass(m/e):408、287 IR(liq.,cm-1):1740 iii)(±)−3−(4−メトキシフェニル)−3−
(3−ニトロ−2−ピリジル)チオ−2−メトキシメチ
ルオキシプロピオン酸メチル1.54g、10%Pd−C450mlお
よびエタノール50mlを用い、室温、常圧下で直接還元す
る。反応終了後、触媒を除去し、溶媒を留去し、得られ
た油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー〔溶離
液:ベンセン−酢酸エチル(4:1)〕で分離する。
最初に溶出する部分から(±)−3−(4−メトキシ
フェニル)−3−(3−アミノ−2−ピリジル)チオ−
2−メトキシメチルオキシプロピオン酸メチルのスレオ
体604mgが油状物として得られる。
IR(liq.,cm-1):1740 次いで溶出する部分から(±)−エリスロ体41.3mgが
油状物として得られる。
IR(liq.,cm-1):1740 iv)(±)−スレオ−3−(4−メトキシフェニル)−
3−(3−アミノ−2−ピリジル)チオ−2−メトキシ
メチルオキシプロピオン酸メチル4.224g(11.16mモル)
のTHF15mlを、予めジイソプロピルアミン1.13g(11.16m
モル)n−ブチルリチウム(10w/v%ヘキサン溶液)11m
lおよびTHF15mlから調製しておいたリチウムジイソプロ
ピルアミドの溶液に−60℃で10分間かけて加える。この
混合物を同温度で2時間撹拌した後、氷水中に注加し、
酢酸エチルで抽出する。抽出液を水洗、乾燥した後、溶
媒を留去し、残渣を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶す
るとプリズム晶の(±)−cis−2−(4−メトキシフ
ェニル)−3−メトキシメチルオキシ2,3−ジヒドロ−
ピリド〔2,3−b〕〔1,5〕チアゼピン−4(5H)−オン
2.3g(59.6%)が得られる。
M.p.:173−174℃ Mass(m/e):346、301 IR(Nujol,cm-1):1700 同様にして(±)−trans体を得る。
M.p.:184−186℃(再結晶溶媒:酢酸エチル−n−ヘキ
サン) Mass(m/e):346、301 IR(Nujol,cm-1):3200−2500、1680
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/55 ACB A61K 31/55 ACB (56)参考文献 特開 昭59−196878(JP,A) 特開 昭60−226866(JP,A) 特開 昭60−231669(JP,A) 特開 昭59−225174(JP,A) 特開 昭60−42374(JP,A) 特開 昭60−202871(JP,A) 特開 昭61−267520(JP,A) 特開 昭61−293976(JP,A) 特開 昭62−275572(JP,A) 特開 昭64−9981(JP,A) 特開 昭64−9982(JP,A) 特開 昭62−174019(JP,A) 特開 平1−110679(JP,A) 治療学,第15巻第1号 (1985) 第 20−25頁

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式: 〔式中、環Aは、ハロゲン原子、低級アルキル基及び低
    級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていることも
    あるベンゼン環、R1は低級アルキル基または低級アルコ
    キシ基、R2は飽和または不飽和5〜7員複素環、Yは低
    級アルキレン基、Zは酸素原子、RはAlk−R3で示され
    る基、R3は(i)1〜2個の低級アルキル基で置換され
    ていることもあるアミノ基または(ii)窒素原子を介し
    てAlkと結合している窒素原子含有の飽和または不飽和
    5〜7員複素環、Alkはエチレン基またはトリメチレン
    基を表す。〕で示される1,5−ベンゾチアゼピン誘導体
    またはその薬理的に許容し得る酸付加塩。
  2. 【請求項2】環Aがベンゼン環、R1が低級アルコキシ
    基、R2がピロリル基、ピロリジル基、フリル基、チエニ
    ル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、イミダゾリル
    基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピリミジル基、モルホ
    リノ基、チオモルホリノ基、ピペラジノ基、ピペリジノ
    基またはチアゼピニル基、R3がジ低級アルキルアミノ
    基、ピロリル基、ピロリジル基、オキサゾリル基、チア
    ゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル
    基、ピリミジル基、モルホリノ基、チオモルホリノ基、
    ピペラジノ基、ピペリジノ基またはチアゼピニル基、Al
    kがエチレン基である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】R1がメトキシ基、R2がモルホリノ基または
    ピペリジノ基、Yがエチレン基、R3がジメチルアミノ
    基、モルホリノ基またはピペリジノ基、Alkがエチレン
    基である請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】cis−2−(4−メトキシフェニル)−3
    −〔2−(モルホリノ)エチル〕オキシ−5−(2−モ
    ルホリノエチル)−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼ
    ピン−4(5H)−オンまたはその薬理的に許容し得る
    塩。
  5. 【請求項5】cis−2−(4−メトキシフェニル)−3
    −〔2−(モルホリノ)エチル〕オキシ−5−〔(2−
    (ジメチルアミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベ
    ンゾチアゼピン−4(5H)−オンまたはその薬理的に許
    容し得る塩。
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