JP2671327B2 - オーディオ再生装置 - Google Patents

オーディオ再生装置

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JP2671327B2 JP62278867A JP27886787A JP2671327B2 JP 2671327 B2 JP2671327 B2 JP 2671327B2 JP 62278867 A JP62278867 A JP 62278867A JP 27886787 A JP27886787 A JP 27886787A JP 2671327 B2 JP2671327 B2 JP 2671327B2
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【発明の詳細な説明】 以下の順序でこの発明を説明する。 A 産業上の利用分野 B 発明の概要 C 従来の技術 D 発明が解決しようとする問題点 E 問題点を解決するための手段(第1図) F 作用 G 実施例 G1 第1の実施例(第1図〜第4図) G2 他の実施例(第5図〜第11図) H 発明の効果 A 産業上の利用分野 この発明はオーディオ再生装置に関する。 B 発明の概要 この発明は、ヘッドホン(イヤホンを含む)によりバ
イノーラル再生を行うときに、リスナの頭の向きにした
がって左及び右チャンネルのオーディオ信号の特性を変
更する場合において、リスナの体を基準にして頭の向き
を検出することにより、安定な再生特性が得られるよう
にしたものである。 C 従来の技術 ヘッドホンによるバイノーラル再生は、音像の方向
感、定位感及び臨場感などに優れた方法である。 しかし、スピーカによるステレオ再生の場合には、リ
スナが頭(顔)の向きを変えても、音像の絶対的な方向
及び位置は変化せず、リスナの感じる音像の相対的な方
向及び位置が変化するのに対し、ヘッドホンによるバイ
ノーラル再生の場合には、リスナが頭の向きを変えて
も、リスナの感じる音像の相対的な方向及び位置は変化
しない。このため、ヘッドホンによるバイノーラル再生
では、音場はリスナの頭の中に形成されてしまい、音像
をリスナの前方に定位させることが難しく、しかも、音
像が上昇しがちであった。 そこで、「特公昭42−227号公報」によれば、次のよ
うなヘッドホンによるバイノーラル再生方法が考えられ
ている。 すなわち、音像の方向感及び定位感は、左耳及び右耳
の聴取する音の音量差、時間差、位相差などにより決定
されるので、上記公報のシステムにおいては、左及び右
チャンネルのオーディオ信号ラインに、レベル制御回路
及び可変遅延回路をそれぞれ設けるとともに、リスナの
頭の向きを検出し、その検出信号により各チャンネルの
オーディオ信号のレベル制御回路及び可変遅延回路を制
御してスピーカによるステレオ再生に匹敵するステレオ
音場感を得るようにしたものである。 D 発明が解決しようとする問題点 ところで、上述のシステムにおいては、リスナの頭の
向きを検出する必要があり、このためには、何らかの検
出手段をリスナの頭に付ける必要がある。そして、その
ような検出手段として、ジャイロスコープを使用する手
段や磁針を利用する手段などである。 しかし、ジャイロスコープによる検出手段は、ジャイ
ロスコープ自体が極めて高価である。しかも、ジャイロ
スコープは大きさ及び重畳も大きく、さらに、動作用に
大型の電源を必要とするので、自由に動きまわるリスナ
の頭の向きを検出する手段としては不適当である。 また、磁気による検出手段は、地磁気の水平分力の方
向を基準としてリスナの頭の向きを検出するものであ
り、比較的安価ではあるが、一般の磁石からも分かるよ
うに、応答が遅く、かつ、安定性も悪いので、十分な特
性の検出信号を得ることができない。 したがって、どちらの検出手段もシステムの商品化と
いう点からは、実現が極めて困難であった。 この発明は、このような問題点を解決しようとするも
のである。 E 問題点を解決するための手段 このため、この発明の発明者は、各種の実験を行った
ところ、地磁気の水平分力、あるいは壁や床などリスナ
から見て絶対的な位置(方向)を基準として頭の向きを
検出しなくても、一定の条件下においては、リスナの体
の向きを基準にして頭の向きを検出しても、十分実用に
なることが判明した。 すなわち、リスナが着席し、スピーカによりステレオ
再生を行っているような場合には、リスナが頭の向きを
変えてもその範囲は小さく、しかも、そのときのリスナ
の体の向きはほとんど変化していない。そこで、この発
明においては、このような点に着目し、リスナの例えば
肩の向きを基準として頭の向きを検出し、この検出信号
によりヘッドホンに供給されるステレオオーディオ信号
の特性を制御するようにしたものである。 F 使用 簡単な構成にもかかわらず、リスナの頭の向きが確実
に、かつ、安定に検出される。 G 実施例 G1 第1の実施例 第1図において、(1)はステレオ信号源を示し、こ
の信号源(1)からステレオの左及び右チャンネルのオ
ーディオ信号L,Rが取り出される。 そして、これらの信号L,Rが、可変遅延回路(11),
(41)→レベル制御回路(12),(42)→加算回路(1
3),(43)→音量調整用の可変抵抗器(14),(44)
→出力アンプ(15),(45)の各信号ラインを通じてヘ
ッドホン(6)の左及び右の発音ユニット(電気−音響
変換素子)(6L),(6R)にそれぞれメインのオーディ
オ信号として供給される。 この場合、可変遅延回路(11),(41)及びレベル制
御回路(12),(42)は、いずれも制御信号に対して純
電子的に遅延時間及び利得(レベル)が変化する構成と
される。また、レベル制御回路(12),(42)は、例え
ば、オーディオ帯域を5分割し、その各分割された帯域
ごとにその利得を任意に制御できるグラフィックイコラ
イザにより構成される。 さらに、ヘッドホン(6)は、その発音ユニット(6
L),(6R)が逆U字状のバンド(6B)により結合さ
れ、リスナの頭にセットできるようにされている。 また、スピーカによるステレオ再生の場合には、左チ
ャンネルのスピーカの再生音が、リスナの右耳にも到達
するとういように、左右のチャンネル間に、音響的なク
ロストークを生じている。そこで、これをシミュレート
するため、信号源(1)からの信号L,Rが、可変遅延回
路(21),(51)→レベル制御回路(22),(52)→加
算回路(43),(13)の各信号ラインを通じて反対チャ
ンネルの発音ユニット(6R),(6L)にそれぞれクロス
トーク成分として供給される。なお、回路(21),(5
1)及び(22),(52)も回路(11),(41)及び(1
2),(42)と同様に構成される。 さらに、リスニングルームやコンサートホールなどに
おけるような音場の広がり感あるいは臨場感を拡大する
ため、信号源(1)からの信号L,Rが、残響回路(2
5),(55)に供給されて残響信号が形成され、これら
信号が加算回路(13),(43)を通じて発音ユニット
(6L),(6R)に供給される。 さらに、ヘッドホン(6)のバンド(6B)には、リス
ナの水平面内における頭の向きを検出する検出手段(7
1)が設けられる。 第2図は、その検出手段(71)の一例を示す。すなわ
ち(7L),(7R)は、リスナの左肩及び右肩に装着され
る逆U字状の肩乗せ部で、これら肩乗せ部(7L),(7
R)の背中側の端部は、補強部(7B)により結合されて
いる。また、肩乗せ部(7L),(7R)の頂上には、逆コ
字状のフレーム(7F)の両端が結合されているととも
に、フレーム(7F)の頂部中央にロータリエンコーダ
(7E)が、一端に地磁気方向を示す回転軸が下方に向い
て設けられその回転軸がヘッドホン(6)のバンド(6
B)の中央頂点に結合されている。 そして、ヘッドホン(6)の使用時には、第1図に示
すように、肩乗せ部(7L),(7R)がリスナの両肩に装
着され、ヘッドホン(6)がリスナの頭に装着される。
したがって、リスナが頭の向きを変えたとき、上記のよ
うに、リスナの体の向きはほとんど変わらずに頭の向き
だけが変わるので、部材(7L),(7R),(7B),(7
F)の向きは変わらずにヘッドホン(6)の向きだけが
変わることになり、ロータリーエンコーダ(7E)から
は、リスナの体の向きを基準とし、リスナの頭の向きを
示す出力が取り出される。 そして、このエンコーダ(7E)の出力が検出回路(7
2),(73)に供給され、検出回路(72)からは、リス
ナが頭を時計方向にまわしたときと、反時計方向にまわ
したときとで“0"または“1"に変化する方向信号Sdが取
り出され、検出回路(73)からは、リスナが頭の向きを
変えたとき、その変えた角度に比例した数のパルスPa、
例えば2゜変えるごとに1つのパルスPaが取り出され
る。 そして、信号Sdが、アップダウンカウンタ(74)のカ
ウント方向入力/Dに供給されるとともに、パルスPaが
カウンタ(74)のクロック入力(カウント入力)CKに供
給され、そのカウント出力が、アドレスデコーダ(75)
を通じてメモリ(77)にアドレス信号として供給されて
メモリ(77)内のテーブルの該当するアドレスから制御
データが読み出され、このデータが回路(11),(1
2),(21),(22),(41),(42),(51),(5
2)にそれぞれ制御信号として供給される。 第3図は、メモリ(77)内のテーブルのデータの一例
を示す。ただし、このテーブルにおいては、簡単のた
め、そのデータを、回路(11),(12),(21),(2
2),(41),(42),(51),(52)における伝達特
性に変換して示す。 すなわち、今、第4図に示すように、リスナ(8)の
前方に左及び右チャンネルのスピーカ(9L),(9R)が
配置されている場合、スピーカ(9L),(9R)とリスナ
(8)との間における伝達特性として、 H(ω,θ)mn=A(ω,θ)mn・exp{jφ(ω,
θ)mn} τ(θ)mn:スピーカ(9m)からリスナ(8)の一方の
耳(8n)に到る遅延時間 を考えたとき、角度θを単位角度ずつ、例えば2゜ずつ
変化させたときの伝達関数H(ω,θ)mn及び遅延時間
τ(ω,θ)mnの値(1つの角度につき8個の値)が、
テーブルの1番地ごとに書き込まれている。 また、このテーブルは、メモリ(77)に対して例えば
3組設けられるとともに、その組ごとに、リスナの頭部
及び耳介の形状に対応してデータの値が異ならされてい
る。そして、その3組のテーブルのうちの1つが、デコ
ーダ(75)のスイッチ(76)の切り換えにしたがって選
択される。 なお、第1図において、(79)はリセットスイッチで
あり、これをオンしたとき、カウンタ(74)のカウント
値は“オール0"にリセットされ、メモリ(77)のテーブ
ルはθ=0のアドレスが選択される。 このような構成によれば、信号源(1)からのオーデ
ィオ信号L,Rが、回路(11)〜(15),(41)〜(45)
を通じてヘッドホン(6)にメインのオーディオ信号と
して供給されるとともに、回路(21),(22),(5
1),(52)を通じてヘッドホン(6)にクロストーク
成分として供給される。 そして、この場合、リスナが頭を動かすと、その向き
にしたがった信号Sd,Paが得られ、これによりカウンタ
(74)のカウント値はリスナの頭の向きにしたがった値
となり、このカウント値がデコーダ(75)を通じてメモ
リ(77)にアドレス信号として供給されているので、メ
モリ(77)からは、第3図のテーブルに対応したデータ
のうち、リスナの頭の向きに対応したデータが取り出さ
れ、このデータが回路(11),(12),(21),(2
2),(41),(42),(51),(52)に供給される。 したがって、ヘッドホン(6)に供給されるオーディ
オ信号L,Rは、リスナの頭の向きにしたがった伝達関数
H(ω,θ)mn及び遅延時間τ(θ)mnを有するメイン
のオーディオ信号及びクロストーク成分となるので、ス
ピーカによるステレオ再生に匹敵するステレオ音場感を
得ることができる。 なお、このとき、残響回路(25),(55)による残響
信号もヘッドホン(6)に供給されてリスニングルーム
やコンサートホールにおける広がり感が付加される。 こうして、この発明によれば、ヘッドホン(6)によ
るステレオ再生時に、スピーカによるステレオ再生に匹
敵するステレオ音場感を得ることができるが、この場
合、特にこの発明によれば、リスナの体の向きを基準と
して頭の向きを検出しているので、リスナの体に対する
音像の方向及び位置は、リスナの向きにかかわらず一定
となり、戸外、例えば列車の中で音楽などを聴いている
とき、列車の進行につれてその向きが変わっていって
も、音像の方向や位置が変わることがない。 また、検出手段(71)は簡単な安価であるとともに、
リスナの頭の向きを確実に、かつ、安定に検出できる。 さらに、リスナの頭の向きにしたがってヘッドホン
(6)に供給されるオーディオ信号の特性を変更すると
き、これをメモリ(77)のテーブルを使用して行ってい
るので、リスナの頭の向きに対してきめ細かく変更で
き、最適な特性とすることができる。 しかも、クロストーク成分を付加するとともに、その
クロストーク成分の特性も制御しているので、より優れ
たステレオ音場感を得ることができる。 また、メモリ(77)のテーブルにしたがって回路(1
1),(12),(21),(22),(41),(42),(5
1),(52)の特性を純電子的に制御しているので、リ
スナの頭の動きに対するオーディオ信号の特性の変化に
遅れを生じることがなく、従来のシステムにおけるよう
な不自然さを生じることがない。 さらに、メモリ(77)には複数のテーブルを用意して
おき、これをリスナがスイッチ(76)により任意に選択
できるようにしているので、リスナの頭部や耳介の形状
などが違っていても、最適な特性を得ることができる。 さらに、角度θの変化に対する伝達関数及び遅延時間
の変化量を、テーブルによって標準値よりも大きく、あ
るいは小さくなるようにしておくことにより、リスナの
頭の向きに対する音像の位置の変化量が異なるので、こ
れによりリスナから音像までの距離感などを変更するこ
とができる。 また、残響回路(25),(25)により残響信号を付加
しているとともに、この残響信号はホールの壁などによ
る反射音や残響音のように聴こえるので、あたかも有名
なコンサートホールで音楽を聴いているかのような臨場
感を得ることができる。 G2 他の実施例 第5図は、検出手段(71)の他の例を示す。すなわ
ち、(7D)は検出バンドで、これはU字状に構成される
とともに、全体がリスナの頭の後方においてほぼ水平面
内に位置するように、両端が発音ユニット(6L),(6
R)に固定される。また、検出部(7K)が、バンド(7
D)に対応するように、支持部(7S)により補強部(7
B)に固定される。 この場合、第6図に示すように、バンド(7D)は不透
明とされるとともに、その長さ方向に例えば円形の透光
部(7T)が例えば2゜の角間隔で形成される。そして、
このバンド(7D)を挾むように、発光部(7P)と受光部
(7Q)とが設けられて検出部(7K)が構成されるととも
に、このとき受光部(7Q)は、2つの受光素子(図示せ
ず)が、ロータリーエンコーダにおける検出素子と同様
にそれらの受光出力が互いに90゜の位相差となるように
設けられて構成され、それらの受光出力が信号Sd,Paに
変換されてから検出回路(72),(73))に供給され
る。 したがって、リスナが頭の向きを変えたとき、検出部
(7K)に対するバンド(7D)の位置が変化し、これによ
り受光部(7Q)からは透光部(7T)ごとに出力が得られ
て信号Sd,Saが形成されるので、リスナの体の向きを基
準にして頭の向きが検出される。 第7図は、バンド(7D)及び検出部(7K)の他の例を
示し、バンド(7D)の透光部(7T)は、バンド(7D)の
長さ方向に帯状に形成されるとともに、その長さ方向に
つれて幅が広くされる。そして、このバンド(7D)を挟
んで発光部(7P)及び受光部(7Q)が設けられて(7K)
が構成される。 したがって、リスナが頭の向きを変えると、これにつ
れて検出部(7K)に対するバンド(7D)の位置が変化す
るので、受光部(7Q)の出力レベルか変化する。したが
って、この受光部(7Q)の出力をA/D変換してアドレス
デコーダ(75)に供給することによりROM(77)からリ
スナの頭の向きにしたがった制御データが取り出され
る。 第8図に示す例においては、バンド(7D)にラックな
いしストリット(7U)が形成され、これにピニオン(7
V)がかみ合わされるとともに、ピニオン(7V)がポテ
ンショメータあるいはロータリエンコーダ(7E)の回転
軸に設けられた場合である。 さらに、第9図は、リスナの頭の垂直方向の動きも検
出し、その検出信号により信号L,Rに対する伝達特性を
水平方向時と同様に制御する場合であり、受光部(7Q)
が垂直方向のラインセンサとされるとともに、発光部
(7P)も受光部(7Q)に対向するライン状とされる。 したがって、リスナの体を基準として水平方向及び垂
直方向についてのリスナの頭の向きが検出される。 なお、第1図及び第2図の例においても、肩乗せ部
(7L),(7R)をフレーム(7F)に対して回転自在とす
るとともに、ここにロータリーエンコーダなどの垂直方
向の検出部を設けることもできる。 第10図は、検出手段(71)及びその周辺回路の他の例
を示す。 すなわち、ヘッドホン(6)のバンド(6B)に第1の
検出手段(71A)が設けられるとともに、リスナの体、
例えば肩には、第2の検出手段(71B)が肩あて(7A)
により設けられる。この場合、検出手段(71A),(71
B)は、例えば地磁気の水平分力の方向を利用してリス
ナの水平面内における頭及び体の向きを検出するもので
あり、例えば第11図に示すように、ヘッドホンバンド
(6B)あるいは肩あて(7A)の中央頂部に、ロータリー
エンコーダ(7E)が、その回転軸が垂直方向となるよう
に設けられるとともに、その回転軸に、磁針(7M)が設
けられる。したがって、検出手段(71A)のロータリー
エンコーダ(7E)からは、地磁気の水平分力の方向を絶
対的な基準としてリスナの頭の向きを示す信号が得ら
れ、検出手段(71B)のロータリーエンコーダ(7E)か
らは、地磁気の水平分力の方向を絶対的な基準としてリ
スナの体の向きを示す信号が得られる。 そして、検出手段(71A),(71B)の各検出信号が、
検出回路(72),(73)と同様の検出回路(72A),(7
3A),(72B),(73B)に供給されて信号Sd,Pa,Sd,Pa
がそれぞれ取り出され、これら信号がアップダウンカウ
ンタ(74A),(74B)に供給されてカウンタ(74A),
(74B)からはリスナの頭及び体の絶対的な向きをそれ
ぞれ示すカウント出力が取り出され、これらカウント出
力が減算回路(78)に供給される。したがって、減算回
路(78)においては、地磁気の水平分力の方向を絶対的
な基準としてリスナの頭の向きを示すカウント値から、
同様の方向を絶対的な基準としてリスナの体の向きを示
すカウント値が減算されるので、減算回路(78)からは
リスナの体の向きを基準としてリスナの頭の向きを示す
データが得られる。 そして、このデータが、アドレスデコーダ(75)を通
じてメモリ(77)に供給され、上述のように信号L,Rの
制御データが形成される。 なお、上述において、 h(t,θ)mn:スピーカ(9m)から耳(9n)に至るイン
パルスレスポンス でもあるから、回路(11,12),(21,22),(41,4
2),(51,52)をそれぞれたたみ込み積分回路とするこ
ともできる。 さらに、第3図のデータは、次のようにして得ること
ができる。すなわち、反射の比較的少ない部屋、例えば
無響室に、左及び右チャンネルのスピーカと、ダミーヘ
ッドとを配置するとともに、ダミーヘッドの両耳の外耳
道の入口付近に小型のマイクロホンを設ける。そして、
その左及び右チャンネルのスピーカから測定信号を再生
し、これをダミーヘッドのマイクロホンにより収音して
伝達関数及び遅延時間を測定するとともに、この測定を
ダミーヘッドの所定の角度θごとに行えばよい。 さらに、例えば第1図において、エンコーダ(7E)を
リスナの体に固定し、その入力軸をフレキシブルシャフ
トを通じてヘッドホンバンド(6B)に接続してリスナの
頭の向きを検出することもできる。また、メモリ(77)
におけるテーブルは1組とし、制御回路(75)において
そのテーブルに対するアドレスの指定を変更して複数組
のテーブルがある場合と同様に制御データを得ることも
できる。 さらに、テーブルのデータは、リスナの一般的な頭の
向きの範囲に限ってもよく、また、角度θは、例えば、
θ=0゜付近では0.5゜おき、|θ|≧45゜では3゜お
きのように、向きによって角度θの間隔を異なせてもよ
い。さらに、ヘッドホン(6)の代わりに、両耳の近く
に配置したスピーカでもよい。 H 発明の効果 この発明によれば、リスナの体の向きを基準として頭
の向きを検出しているので、リスナの体に対する音像の
方向及び位置は、リスナの向きにかかわらず一定とな
り、戸外、例えば列車の中で音楽などを聴いていると
き、列車の進行につれてその向きが変わっていっても、
音像の方向や位置が変わることがない。 また、検出手段(71)は簡単で安価であるとともに、
リスナの頭の向きを確実に、かつ、安定に検出できる。 さらに、リスナの頭の向きにしたがってヘッドホン
(6)に供給されるオーディオ信号の特性を変更すると
き、これをメモリ(77)のテーブルを使用して行ってい
るので、リスナの頭の向きに対してきめ細かく変更で
き、最適な特性おすることができる。 しかも、クロストーク成分を付加するとともに、その
クロストーク成分の特性も制御しているので、より優れ
たステレオ音場感を得ることができる。 また、メモリ(77)のテーブルにしたがって回路(1
1),(12),(21),(22),(41),(42),(5
1),(52)の特性を純電子的に制御しているので、リ
スナの頭の動きに対するオーディオ信号の特性の変化に
遅れを生じることがなく、従来のシステムにおけるよう
な不自然さを生じることがない。 さらに、メモリ(77)には複数のテーブルを用意して
おき、これをリスナがスイッチ(76)により任意に選択
できるようにしているので、リスナの頭部や耳介の形状
などが違っていても、最適な特性を得ることができる。 さらに、角度θの変化に対する伝達関数及び遅延時間
の変化量を、テーブルによって標準値よりも大きく、あ
るいは小さくなるようにしておくことにより、リスナの
頭の向きに対する音像の位置の変化量が異なるので、こ
れによりリスナから音像までの距離感などを変更するこ
とができる。 また、残響回路(25),(55)により残響信号を付加
しているとともに、この残響信号はホールの壁などによ
る反射音や残響音のように聴こえるので、あたかも有名
なコンサートホールで音楽を聴いているかのような臨場
感を得ることができる。
【図面の簡単な説明】 第1図及び第10図はこの発明の一例の系統図、第2図〜
第9図、第11図はその説明のための図である。 (1)はステレオ信号源、(11),(21),(41),
(51)は可変遅延回路、(12),(22),(42),(5
2)はレベル制御回路、(6)はヘッドホン、(71)は
検出手段、(77)はメモリである。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.リスナのヘッドホン等に供給されるステレオオーデ
    ィオ信号の伝達関数及び遅延時間を、該リスナの頭の動
    きにしたがって制御することにより、該ヘッドホン等に
    よりステレオ信号を再生する様にしたオーディオ再生装
    置に於いて、 上記ステレオオーディオ信号のうち、左チャンネルのオ
    ーディオ信号の信号ラインに設けられた伝達関数の第1
    の変更回路及び可変遅延回路と、 上記ステレオオーディオ信号のうち、右チャンネルのオ
    ーディオ信号の信号ラインに設けられた伝達関数の第2
    の変更回路及び可変遅延回路と、 上記リスナの体の向きを基準として上記リスナの頭の動
    きの方向及び大きさを検出する検出手段と、 上記リスナの頭の動きの方向及び角度位置毎の大きさに
    対する、上記第1及び第2の変更回路及び可変遅延回路
    の制御データがテーブルとして書き込まれているメモリ
    とを有し、 上記検出手段の検出出力を上記メモリのテーブルにより
    上記制御データに変換し、 この変換された制御データを上記第1及び第2の変更回
    路及び可変遅延回路にその制御信号として供給して、上
    記ヘッドホンなどに供給されるステレオオーディオ信号
    の伝達関数及び遅延時間を、上記リスナの頭の動きの方
    向及び角度位置毎の大きさに対応して変更するようにし
    たオーディオ再生装置。
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