JP2671169B2 - 導体の交流抵抗測定方法 - Google Patents

導体の交流抵抗測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電線、ケーブル等の導
体の交流抵抗を測定する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に電線、ケーブル等の導体の交流抵
抗を測定するためには、導体に交流電流を通電して、そ
の通電電流Iと、導体の2点間の電位差V、および電流
と電位差との位相差θを知る必要がある。ところが位相
差θは直接測定することが困難であることから、導体の
交流抵抗測定法の1つとして、従来から電力計法が用い
られている。
【0003】この電力計法は、導体に交流電流を通電し
たときの電力Wが、 W=VIcosθ であらわされるところから、電力計によって電力を測定
するとともに電流I、電位差Vを測定すればcosθを
知得することができ、したがって電流の測定値から求め
られたcosθの値と、電流Iおよび電位差Vに基いて
交流抵抗Racが、 Rac=(V/I)cosθ によって求められるという原理によるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のような電力計法
による導体の交流抵抗測定法においては、次のような問
題があった。すなわち、電力計は、電位差が小さい場合
には測定誤差が著しく大きくなって電力の測定が困難と
なるのが通常であり、そこで従来の電力計による導体交
流抵抗測定法では、測定可能な程度の大きさの電位差を
電力計に与えるために、導体試料の長さ(電位差を測定
する2つの標点間の距離)を大きくしたり、通電電流を
大きくしたりする必要があった。しかしながら大きな電
位差を与えるために導体試料の長さを長くすれば、測定
装置構成が大きくなってスペース上の問題等が生じ、ま
た通電電流を大きくすれば、通電電流による測定器への
誘導が大きくなるとともに、測定中に導体温度が上昇
し、そのため測定誤差が大きくなり、その結果正確な測
定が困難となるおそれがある。
【0005】この発明は以上の事情を背景としてなされ
たもので、導体の交流抵抗測定にあたって、試料長さを
極端に長くしたり、通電電流を大きくしたりすることな
く、導体交流抵抗を容易かつ正確に測定することができ
る方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、この発明の導体交流抵抗測定方法では、測定のため
の交流電流を流した導体の2点間の電位差を一旦増幅器
により増幅して、電力計において電力値を正確に測定で
きる程度のレンジの電位差とし、かつ増幅器による増幅
時の入出力間での位相のずれおよび増幅度に関する補正
を加えて導体の交流抵抗を求めることとした。
【0007】具体的には、この発明の導体交流抵抗測定
方法は、測定対象となる導体に交流電流を通電し、導体
の2点間の電位差を増幅器により所定の増幅度αで増幅
するとともにその増幅の前後での位相差φを検出し、通
電電流と増幅後の電位差を電力計に与えてその電力計に
より電力値Wを測定するとともに、前記増幅後の電位差
Vp と通電電流Iを測定し、前記測定電力値Wと電位差
Vp 、通電電流Iに基づき、前記位相差φおよび増幅度
αについての補正を加えて導体の交流抵抗を求めること
を特徴とするものである。
【0008】
【作用】この発明の導体交流抵抗測定方法では、測定の
ための交流電流を流した導体の2標点間の電位差Vを増
幅器によって所定の増幅度αで増幅して、電力計での測
定可能なレンジの電位差Vp (=αV)とする。このと
き、増幅器の入力−出力間では位相のずれが生じるか
ら、後述する補正のためにその位相差φを検出してお
く。なお通電電流Iと導体の2標点間の電位差Vとの間
には、本来の位相差θがあることはもちろんである。
【0009】電力計には、通電電流Iと増幅後の電位差
Vp を与えて、電力値Wを測定する。このときの電力値
Wは、通電電流値I、増幅後の電位差Vp (=αV)、
および本来の位相差θと増幅器の入出力間での位相差φ
とによって次の(1)式 W=Vp Icos(θ+φ) … (1) で与えられる。
【0010】したがってcos(θ+φ)は次の(2)
式 cos(θ+φ)=W/Vp I … (2) で与えられる。
【0011】ここで、W,Vp ,I はそれぞれ測定値と
して検出されるから、(2)式からcos(θ+φ)の
値が判明する。したがって(θ+φ)の値も判明する
が、φの値は別に検出されて既知であり、結局θの値が
判明する。
【0012】ところで導体の交流抵抗Racは次の(3)
式 Rac=(V/I)cosθ … (3) で与えられるが、既に述べたように増幅度αについてV
p =αVであるから、 V=Vp /α … (4) であり、結局(2)式から増幅器における位相差φを除
去して求められたθと、測定電位差Vp と、測定電流値
Iと、既知の増幅度αとによって、 Rac=(Vp /αI)cosθ … (5) により交流抵抗Racが求められることになる。
【0013】なお実際の演算では、本来の交流抵抗Ra
cを求める前に、すなわち増幅器による位相差φについ
ての補正を加える前に、(2)式から求められるcos
(θ+φ)の値をそのまま用いて、見掛けの交流抵抗値
Racpを、 Racp=(V+I)cos(θ+φ) =(Vp/αI)cos(θ+φ) … (6) により求めておき、その後増幅器の位相差φによる補正
を加えて、(5)式で規定される本来の交流抵抗Rac
を求めても良いことはもちろんである。
【0014】いずれにしても、測定電力値Wと、測定電
位差Vp 、測定電流値Iに基づき、増幅器における位相
差φと増幅度αに関しての補正を加えることによって、
交流抵抗Racを求めることができる。
【0015】
【実施例】図1にこの発明の方法を実施するための装置
の全体構成を示す。
【0016】測定対象となるケーブル1は例えば導体2
の外面に絶縁被覆および遮蔽層3を形成したものであ
る。そしてケーブル1の両端部付近において導体2が露
出されるとともに、その露出導体部分に電位差検出用端
子5A,5Bが取付けられている。
【0017】さらに導体2の両端には、全体として閉回
路を構成するように、閉回路形成用通電路6が接続され
ている。そしてその閉回路形成用通電路6の一端側に
は、その通電路6と導体2によって形成される閉回路に
測定のための交流電流を供給するための通電用コイル7
が取付けられている。また閉回路形成用通電路6の他端
側には、電流測定用変流器8が取付けられている。
【0018】前記各電位差検出用端子5A,5Bには、
それぞれ2本の電位差検出用リード線91A,92A;
91B,92Bが接続されている。これらの電位差検出
用リード線は、各々2本が互いに反対方向へ同一のピッ
チでケーブル1上に巻付けられ、電位差検出用端子5
A,5Bの間の中央位置においてリード線91A,92
Aが相互に短絡されるとともにリード線91B,92B
が相互に短絡され、その短絡点からリード線93,94
が撚られながら測定装置本体10へ向けて引出されてい
る。ここで上述のようにそれぞれ2本の電位差検出用リ
ード線91A,92A;91B,92Bを反対方向へ同
一のピッチでケーブル1上に巻付けているのは、通電電
流による誘導の影響を受けないように、すなわち、誘導
電流を相殺して無誘導状態で検出するためである。
【0019】前記測定装置本体10内には、増幅器1
1、位相計12、測定計器群13が設けられており、こ
の測定計器群13は、電力計14、電流計15、および
電圧計16によって構成されている。そして前記リード
線93,94が増幅器11の入力端子に接続され、この
増幅器11の出力端子は測定計器群13に電気的に導か
れている。また増幅器11の入力端子−出力端子間には
前記位相計12が接続されている。一方前述の電流測定
用変流器8の出力も測定計器群13に電気的に導かれて
いる。
【0020】以上の実施例において、交流電源によって
通電用コイル7に交流電流を流せば、導体2と閉回路形
成用通路6とからなる閉回路に測定用の交流電流が誘導
される。この測定用の交流電流の電流値Iは電流測定用
変流器8によりピックアップされて、測定計器群13に
与えられる。一方ケーブル1の導体2における電位差検
出用端子5A,5B間の電位差Vはリード線91A,9
2A;91B,92Bを介して増幅器11に与えられ
て、増幅度αで増幅されてから、Vp =αVの値として
測定計器群13に与えられる。増幅器11の入力端子−
出力端子間では位相のずれが生じるが、その位相差φは
位相計12によって検出される。測定計器群13におい
ては、電力計14により電力値W、すなわち前記(1)
式で与えられる値が測定されるとともに、電流計15、
電圧計16によって電流値Iと増幅後の電位差Vp が測
定される。そしてこれらの測定値と、位相計12によっ
て検出された位相差φと、増幅度αとによって、既に述
べたように交流抵抗Racが求められる。
【0021】なおこの最終的な計算のための具体的手段
は任意であり、各計器から読取った値に基いて計算機等
により計算しても良く、あるいは計器から測定値信号が
デジタル信号として出力される場合にはその信号を直接
コンピユータ等に入力して演算処理しても良い。なおま
た、増幅器11としては直流増幅器を用いるのが一般的
であるが、交流増幅器を用いても良い。
【0022】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、この発明
の導体交流抵抗測定方法においては、電力計を用いては
いるが、その電力計に入力される電位差の信号を予め増
幅しているため、導体間の測定標点間の電位差がたとえ
著しく小さいような場合でも、電力値を正確に検出して
導体の交流抵抗を正確に求めることができる。そしてこ
のように導体間の測定標点間の電位差が小さくても構わ
ないため、測定導体試料の長さを短くすることができる
から、測定装置全体構成を小さくすることができ、その
ためスペース上有利となり、また通電電流も大きくする
必要がないため、過大な通電電流により測定器へ誘導に
よる影響が与えられることを防止できるとともに測定中
の導体の温度上昇も少なくなり、その結果、測定誤差を
充分に小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の導体交流抵抗測定方法を実施する装
置の一例を示す略解図である。
【符号の説明】
2 導体 11 増幅器 12 位相計 14 電力計 15 電流計 16 電圧計

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象となる導体に交流電流を通電
    し、導体の2点間の電位差を増幅器により所定の増幅度
    αで増幅するとともにその増幅の前後での位相差φを検
    出し、通電電流と増幅後の電位差を電力計に与えてその
    電力計により電力値Wを測定するとともに、前記増幅後
    の電位差Vp と通電電流Iを測定し、前記測定電力値W
    と電位差Vp 、通電電流Iに基づき、前記位相差φおよ
    び増幅度αについての補正を加えて導体の交流抵抗を求
    めることを特徴とする導体の交流抵抗測定方法。
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