JP2670501B2 - コーティング用組成物及びコーティング方法 - Google Patents

コーティング用組成物及びコーティング方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は新規なポリシラザンを必須成分とする耐熱
性、耐摩耗性及び耐薬品性に優れたコーティング用組成
物及び該コーティング用組成物を使用して窒化珪素質か
らなる被覆膜を形成させるコーティング方法に関し、更
に詳しくは特定の無機ポリシラザンを必須成分とするコ
ーティング用組成物及びこのものを用いたコーティング
方法に関する。
〔従来技術〕
従来より金属材料や無機材料の表面をコーティング処
理して、該材料の耐熱性、耐摩耗性、更には耐薬品性を
改善することは広く行われている。特に金属材料のコー
ティング法としては、メッキ、リン酸処理、あるいはク
ロム酸処理して各種被膜を形成する方法や種々の有機高
分子系樹脂と顔料及び必要に応じ添加剤を混合した塗料
による塗装法が知られている。
しかしながら、メッキ、リン酸処理あるいはクロム酸
処理はその廃液による環境汚染が問題となり、廃液処理
には多大の労力と費用を必要とする欠点があり、また各
種有機高分子系樹脂塗料は耐熱性が不充分であって、20
0℃以上で劣化するものが多く、300℃以上の高温下で使
用可能なものはほとんどない。
これらの欠点を解消する方法として、シリコン系塗
料、ポリチタノカルボシラン系塗料、更にはポリ(ジシ
リル)シラザン重合体等(特公昭61−38933号公報)を
使用する方法が提案されている。
しかしながら、シリコーン系塗料は200℃以上の高温
雰囲気下でも耐熱効果に優れた被膜を与えるものの、ピ
ンホールが発生し易く、またこのピンホールの発生を防
止するためにその被膜の膜厚を厚くすると焼成中に被膜
にクラックやブリスターが生じたり剥離が生ずる場合が
ある。このような現象は300℃以上の温度領域下におい
て特に顕著にみられるため、シリコーン系塗料を用いる
場合には、シリコーン樹脂の架橋密度を減少させる必要
があり、このため形成被膜の表面硬度が低下するという
難点が生じる。
また、ポリチタノカルボシラン系塗料は低温焼成(40
0℃以下)における表面硬度が充分でない上、原料製造
工程が複雑であり、その製造コストが高価となるという
欠点がある。
また、ポリ(ジシル)シラザン系重合体を用いる方法
は、750℃以上の高温下で不活性雰囲気又は真空中で熱
分解を行うプロセスを採る必要があり、その施行性に多
く困難さを伴う。同様にポリシラザンから得られた窒化
珪素の被覆膜についての報告もなされているが、クラッ
クが生じており十分実用的価値を有するものが得られて
いない(W.S.Cobling et al,“Formation of Ceramic c
ompositions Utilizing Polymer Pyrolysis",p271〜28
5、Materials Science Research voll,Emergent Proces
s Methods For High−Technology Ceramics edited by
R.F.Dabis et.al,Plenun Press N.Y.)。
〔目的〕
本発明は前記従来技術の有する欠点を克服し、耐熱
性、耐摩耗性及び耐薬品性に優れると共に、表面硬度の
高い被覆を与えるコーティング用組成物を提供すること
を目的とする。
〔構成〕
本発明によれば、 一般式 (式中、R1、R2及びR3は各々独立に水素原子又は炭化水
素基を表わす。) で示される繰り返し単位を有する直鎖状構造、環状構造
又はこれらの混合構造を包含し、数平均分子量が100〜5
0,000であり、1分子中に3個以上のSiH3基を有し、か
つ元素比率がSi:59〜69重量%,N:24〜34重量%、H:5〜
8重量%であるポリシラザンを少くとも含有するコーテ
ィング用組成物が提供される。
この場合、炭化水素基としてはアルキル基、アルケニ
ル基、シクロアルキル基、又はアリール基等が挙げられ
る。この場合、アルキル基としては、メチル、エチル、
プロピル、ブチル、ペンチル、ヘプチル、オクチル、デ
シル等及びこれらの各異性体が挙げられ、アルケニル基
としては、ビニル、アリル、ブテニル、オクテル、デセ
ニル等及びこれらの各異性体が挙げられ、アリール基と
してはフェニル、トリル、キシリル、ナフチル等が挙げ
られる。
本発明のコーティング用組成物の必須成分であるポリ
シラザンは、100〜50,000の数平均分子量を有するもの
で、環状ポリシラザン、鎖状ポリシラザンあるいはそれ
らの混合物から構成される。本発明において好ましく用
いられるポリシラザンは、数平均分子量300〜20000、更
に好ましくは600〜4000鎖状ポリシラザンである。
また、好ましいポリシラザンは、上記一般式のR1、R2
及びR3のすべてが水素原子であるものであり、1HNMRス
ペクトル測定により得られる1分子中のSiH3の数が3個
から15個のものであり、特に好ましい範囲は5個から10
個のものである。コーティング用組成物として優れた性
能を発揮するためには特に接着性に優れ、硬度が高く高
温下においても剥離しないものであることが要求される
が、SiH3基の数は特に接着性の発揮に寄与し得るもの
で、1分子中3個未満では剥離が容易となり、又、15個
以上の場合は、固化が進みすぎるので塗布の作業性に問
題点があり、均一な被覆膜を得ることが困難となる。
前記で示したポリシラザンは、たとえば下記に示す方
法で合成することができる。
即ち、一般式SiH2X2(式中Xはハロゲン原子であ
る。)で示されるジハロシランと塩基性化合物とを反応
させて、ジハロシランのアダクツを形成させたのち、当
該ハロシランのアダクツをアンモニアと反応させること
により合成することができる。塩基性化合物としては、
ハロシランと反応してアダクツを形成させるものであ
り、例えばルイス塩基、第三級アミン類(トリアルキル
アミン等)、ピリジン、ピコリン及びこれらの誘導体、
立体障害性の基を有する第二級アミン類、フォスフィ
ン、スチビン、アルシン及びこれらの誘導体並びにチオ
フェン、ケトン、ジオキサン、セレノフェン等を挙げる
ことができる。好ましい塩基性化合物は低沸点でかつア
ンモニアに比較して塩基性の小さい塩基、例えばピリジ
ン、ピコリン、トリメチルフォスフィン、チオフェン及
びフラン等であり、特に好ましい塩基は、ピリジン、ピ
コリンである。塩基の使用量は臨界的なものでなく、ハ
ロシランに対して化学量論的量より過剰に存在させれば
足りる。
本発明のアダクツを経由する無機ポリシラザンの合成
方法の実施態様としては、第1に上記のハロシランと塩
基を反応せしめて生成したアダクツを反応溶媒に加える
方法、第2にハロシランを塩基を含有する反応溶媒に加
える方法、第3にハロシランを塩基溶媒に加える方法を
挙げることができる。
反応溶媒については、非反応性溶媒のうちポリシラザ
ンの溶解度のみに着目してハロシランの溶解度を考慮せ
ず選択することができる。このような溶媒としては例え
ばヘキサン、ベンゼン、ピリジン、塩化メタン、エーテ
ル、アセトニトリル等の軽質溶媒を使用することができ
るが、好ましい溶媒として、ピリジン及び塩化メタン等
を挙げることができる。又、反応は不活性ガス雰囲気で
行なうことが好ましく、不活性ガスとしては窒素又はア
ルゴン等を使用することができる。
反応条件については、温度として−78℃〜100℃を採
用することができる。反応温度が−78℃以下の場合は、
反応溶媒に可溶なポリシラザンの収率が低下し、又、反
応温度が100℃を越えた場合は生成したポリシラザンが
再び分解するので好ましくない。又、反応圧力及び反応
時間は得に限定されるものではない。
上記の如き反応により、生成したポリシラザンは溶媒
中に溶融した状態で得ることができるので、幅生したア
ンモニウム塩を例えば濾過等により分離し、次にポリシ
ラザン溶液から溶媒を除去すると無色透明な液状のポリ
シラザンが得られる。
本発明において、前記ポリシラザンを用いてコーティ
ング用組成物を形成するには、通常ポリシラザンを溶剤
に溶解させればよい。溶剤としては、脂肪族炭化水素、
脂環式炭化水素、芳香族炭化水素の炭化水素溶媒、ハロ
ゲン化メタン、ハロゲン化エタン、ハロゲン化ベンゼン
等のハロゲン化炭化水素、脂肪族エーテル、脂環式エー
テル等のエーテル類が使用できる。好ましい溶媒は、塩
化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ブロモホル
ム、塩化エチレン、塩化エチリデン、トリクロロエタ
ン、テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、エチ
ルエーテル、イソプロピルエーテル、エチルブチルエー
テル、ブチルエーテル、1,2−ジオキシエタン、シオキ
サン、ジメチルジオキサン、テトラヒドロフラン、テト
ラヒドロピラン等のエーテル類、ペンタンヘキサン、イ
ソヘキサン、メチルペンタン、ヘプタン、イソヘプタ
ン、オクタン、イソオクタン、シクロペンタン、メチル
シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等
の炭化水素等である。
これらの溶剤を使用する場合、前記ポリシラザンの溶
解度や溶剤の蒸発速度を調節するために、2種類以上の
溶剤を混合してもよい。
溶剤の使用量(割合)は採用するコーティング方法に
より作業性がよくなるように選択され、またポリシラザ
ンの平均分子量、分子量分布、その構造によって異なる
ので、コーティング用組成物中溶剤は90重量%程度まで
混合することができ、好ましくは10〜50重量%の範囲で
混合することができる。
また溶剤濃度は原料シラザンの平均分子量、分子量分
布、その構造によって異なるが、通常0〜90重量%の範
囲で良い結果が得られる。
また、本発明においては、必要に応じて適当な充填剤
を加えてもよい。充填剤の例としてはシリカ、アルミ
ナ、ジルコニア、マイカを始めとする酸化物系無機物あ
るいは炭化珪素、窒化珪素等の非酸化物系無機物の微粉
等が挙げられる。また用途によってはアルミニウム、亜
鉛、銅等の金属粉末の添加も可能である。さらに充填剤
の例を詳しく述べれば、ケイ砂、石英、ノバキュライ
ト、ケイ藻土などのシリカ系:合成無定形シリカ:カオ
リナイト、雲母、滑石、ウオラストナイト、アスベス
ト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等のケイ酸
塩:ガラス粉末、ガラス球、中空ガラス球、ガラスフレ
ーク、泡ガラス球等のガラス体:窒化ホウ素、炭化ホウ
素、窒化アルミニウム、炭化アルミニウム、窒化ケイ
素、炭化ケイ素、ホウ化チタン、窒化チタン、炭化チタ
ン等の非酸化物系無機物:炭酸カルシウム:酸化亜鉛、
アルミナ、マグネシア、酸化チタン、酸化ベリリウム等
の金属酸化物:硫酸バリウム、二硫化モリブデン、二硫
化タングステン、弗化炭素その他無機物:アルミニウ
ム、ブロンズ、鉛、ステンレススチール、亜鉛等の金属
粉末:カーボンブラック、コークス、黒鉛、熱分解炭
素、中空カーボン球等のカーボン体等があげられる。
これらの充填剤は、針状(ウィスカーを含む。)、粒
状、鱗片状等種々の形状のものを単独又は2種以上混合
して用いることができる。又、これら充填剤の粒子の大
きさは1回に塗布可能な膜厚よりも小さいことが望まし
い。また充填剤の添加量はポリシラザン1重量部に対
し、0.05重量部〜10重量部の範囲であり、特に好ましい
添加量は0.2重量部〜3重量部の範囲である。又、充填
剤の表面をカップリング剤処理、蒸着、メッキ等で表面
処理して使用してもよい。
コーティング用組成物には、必要に応じて各種顔料、
レベリング剤、消泡剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、PH
調整剤、分散剤、表面改質剤、可塑剤、乾燥促進剤、流
れ止め剤を加えてもよい。
上記のように調製された本発明のコーティング用組成
物は均一に溶解、分解させて金属、セラミックス、プラ
スチック等の基盤にコーティングされる。コーティング
としての塗布手段としては、通常の塗布方法、つまり浸
漬、ロール塗り、バー塗り、刷毛塗り、スプレー塗り、
フロー塗り等が用いられる。又、塗布前に基盤をヤスリ
がけ、脱脂、各種ブラスト等で表面処理しておくとコー
ティング組成物の付着性能は向上する。このような方法
でコーティングし、充分乾燥させた後、加熱・焼成す
る。この焼成によってポリシラザンは架橋、縮合して硬
化し、強靭な被覆を形成する。
上記焼成条件はポリシラザンの分子量や構造によって
異なるが0.5〜10℃/分の緩やかな昇温速度で100℃〜10
00℃の範囲の温度で焼成する。好ましい焼成温度は200
℃〜500℃の範囲である。焼成雰囲気は空気中あるいは
不活性ガスのいずれであってもよいが、非酸化性雰囲気
であればSi−N結合を、酸化又は加水分解雰囲気であれ
ばSi−O結合の被膜を形成するので、基盤に応じて雰囲
気を適当に選択することができる。
〔効果〕
本発明のコーティング用組成物は、前記ポリシラザン
を必須成分としたことから、低温焼成で表面硬度が高く
耐摩耗性に優れるとともに耐剥離性に優れた被膜を与え
る。したがって、本発明のコーティング用組成物は、
鉄、アルミニウム、銅、ステンレス鋼、黄銅等の金属類
やセラミックスの表面保護剤として好適なものである。
また本発明のコーティング用組成物は電子部品用の多
属配線の絶縁膜としても利用することができる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
実施例1 〔ポリシラザンの合成〕 内容積500mlの四つ口フラスコにガス吹きこみ管、メ
タニカルスターラー、ジュワーコンデンサーを装置し
た。反応器内部を脱酸素した乾燥窒素で置換した後、四
ち口フラスコに脱気した乾燥ピリジン280mlを入れ、こ
れを氷冷した。次にジクロロシラン51.6gを加えると白
色固体状のアダクト(SiH2Cl2・2C5H5N)が生成した。
反応混合物を氷冷し、撹拌しながら、水酸化ナトリウム
管及び活性炭管を通して精製したアンモニア30.0gを吹
き込んだ。
反応終了後、反応混合物を遠心分離し、乾燥ピリジン
を用いて洗浄した後、更に窒素雰囲気下で濾過して、濾
液520mlを得た。濾液5mlから溶媒を減圧留去すると樹脂
状固体無機シラザン0.98gが得られた。
得られたポリシラザンの数平均分子量はGPCにより測
定したところ、2200であった。また、このポリマーのIR
(赤外吸収)スペクトル(溶媒:乾燥オルト−キシレ
ン;ポリシラザンの濃度:9.8g/)を検討すると、波数
(cm-1)3350及び1175のNHに基づく吸収;2170(ε=3.1
4)のSiH基に基づく吸収;1020〜820のSiH基及びSiNSi基
に基づく吸収を示すことが確認された。またこのポリマ
ーの1HNMR(プロトン核磁気共鳴)スペクトル(60MHz、
溶媒CDCl3/基準物質TMS)を検討すると、いずれも幅広
い吸収を示していることが確認された。即ちδ4.8及び
4.4(br,SiH);1.5(br,NH)の吸収が確認された。1分
子中のSiH3は7個であった。
〔コーティング組成物の調製〕
前記で得たポリシラザン(A)をオルトキシレンで濃
度調整し、60重量%とする。この組成物に対し重量比で
0.5倍の充填剤SiC(平均粒子径約10ミクロン)を加え、
SUS304基盤(70mm×30mm×1mmt)の表面に刷毛にて塗布
した。基盤に塗布した後、窒素雰囲気下なる乾燥炉内で
加熱乾燥させた。加熱乾燥温度は400℃、1時間とし
た。昇温速度は3℃/分とした。その結果厚み約160ミ
クロンなる被膜を得た。この被膜の外観、鉛筆硬度及び
基盤目剥離試験を以下の検査方法に従って測定したとこ
ろ、外観は良好であり、鉛筆硬度(常温)9H以上及び基
盤目剥離試験(密着性)は100/100であった。
採用した検査方法は以下に示す通りである。
イ)外観:肉眼観察でクラック、色調、その他塗膜の欠
点を調べる。
ロ)鉛筆硬度:JIS K5400に準ずる。
ハ)基盤目剥離試験(密着性):塗膜上に鋼ナイフで1m
m四方の素材に達する切れ目を基盤目に100個作り、その
上にセロハンテープ(積水化学工業)をはりつけた後、
そのセロハンテープを上方90゜の方向に強くひきはがし
た時に残っているます目の数で評価する。
実施例2 実施例1の方法で調製したポリシラザンをオルトキシ
レンで希釈し、更に充填剤としてアルミナ(平均粒子径
1μm以下)を添加し、ポリシラザン30重量%、オルト
キシレン20重量%及びアルミナ50重量%のコーティング
用組成物を調製した。このコーティング用組成物中にSU
S304基盤を5分間浸漬した後採り出して乾燥した。これ
を3回繰り返し空気中400℃で1時間焼成したところ、
良好な外観の被覆膜が得られた。この被覆膜の鉛筆硬度
は7Hであり、基盤目剥離試験の結果は100/100であっ
た。
実施例3〜4 実施例1における原料ポリシラザン、溶剤、充填剤、
助剤、基盤材料、焼成条件を表−1に示したものに代え
た以下は実施例1と同様にしてコーティング組成物を調
製し、その性能を評価した。その結果を表−1に示す。
比較例1 実施例1と同一の装置を用いて反応を行った。即ち、
参考例1で示した四つ口フラスコに脱気した乾燥ジクロ
ロメタン260mlを入れ、これを氷冷した。次にジクロロ
シラン25.0gを加えた。この溶液を氷冷し、撹拌しなが
ら、水酸化ナトリウム管及び活性炭管を通して精製した
アンモニア22.3gを窒素との混合ガスとして吹き込ん
だ。反応中ガス流路に粉霧が生成したので、ガス流路を
時々たたいて閉塞を防いだ。
反応混合物を実施例1と同様処理すると、粘性油状無
機シラザンが4.9g得られた。得られたポリマーの数平均
分子量はGPCにより測定したところ620であり、1分子中
のSiH3基の数は1個未満であった。その結果を表−1に
示す。
比較例2〜3 実施例1と同一の装置を用いて反応を行なった。すな
わち参考例1で示した四つ口フラスコに脱気した乾燥ベ
ンゼン300mlを入れ、これを氷冷した。次にジクロロシ
ラン24.0gを加えた。この溶液を水冷し、撹拌しなが
ら、水酸化ナトリウム管および活性炭管を通して精製し
たアンモニア23.8gを窒素との混合ガスとして吹き込ん
だ。反応中ガス流路に粉霧が生成したので、ガス流路を
時々たたいて閉塞を防いだ。
反応混合物を実施例1と同様に処理すると粘性油状無
機シラザンが3.1g得られた。得られたポリマーの数平均
分子量はGPCにより測定したところ360であった。その結
果を表−1に示す。
比較例4 市販のポリチタノカルボシラン(商標名チタノコー
ト)を実施例1と同様の処理を行い、コーティング組成
物を得た。その性能を評価したが硬度が充分でなくまた
コストも高いものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 舟山 徹 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番 1号 東亜燃料工業株式会社総合研究所 内 (72)発明者 加藤 智浩 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番 1号 東亜燃料工業株式会社総合研究所 内 (72)発明者 田代 裕治 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番 1号 東亜燃料工業株式会社総合研究所 内 (72)発明者 礒田 武志 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番 1号 東亜燃料工業株式会社総合研究所 内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、R1、R2及びR3は各々独立に水素原子又は炭化水
    素基を表わす。) で示される繰り返し単位を有する直鎖状構造、環状構造
    又はこれらの混合構造を包含し、数平均分子量が100〜5
    0,000であり、1分子中に3個以上のSiH3基を有し、か
    つ元素比率がSi:59〜69重量%,N:24〜34重量%、H:5〜
    8重量%であるポリシラザンを少くとも含有するコーテ
    ィング用組成物。
  2. 【請求項2】請求項(1)記載のコーティング組成物を
    基盤に1回又は2回以上繰り返し塗布した後、焼成し窒
    化珪素からなる被覆膜を形成させることを特徴とするコ
    ーティング方法。
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