JP2670162B2 - モータの回転速度制御装置 - Google Patents

モータの回転速度制御装置

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JP2670162B2
JP2670162B2 JP2010056A JP1005690A JP2670162B2 JP 2670162 B2 JP2670162 B2 JP 2670162B2 JP 2010056 A JP2010056 A JP 2010056A JP 1005690 A JP1005690 A JP 1005690A JP 2670162 B2 JP2670162 B2 JP 2670162B2
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哲司 梶谷
博之 原田
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は、モータの回転速度制御装置に関するもの
である。
<発明の背景> たとえば複写機等の原稿読取装置における光学系駆動
用サーボモータの制御装置においては、光学系の移動に
伴ない摩擦抵抗等が変化してモータ負荷が変動しても、
追従性よくサーボモータを一定速度に保ち、光学系を一
定速度で移動させる必要がある。
従来は、サーボモータを一定速度に保つために、目標
速度と実際の検出速度との速度差に比例した電圧によっ
て、たとえば制御用のPWM信号を得る比較制御が行われ
ていた。
ところが、従来の比例制御だけでは、実際の検出速度
を目標速度に到達させるまでの時間が長くなり、追従性
が良くないという欠点があった。
そこで、本出願人は、指令速度と検出速度との速度差
を求めるとともに、指令速度信号と検出速度信号との位
相差を求め、速度差による比例制御信号を位相差成分に
よって補正することにより、追従性よくモータを制御で
きる装置を開発し、特許出願した。
本出願人が開発した上記装置では、位相差は、例え
ば、次のようにして検出される。
すなわち、速度指令パルスの立上りを検出し、この立
上り検出ごとに、基準時点からの立上り検出時点までの
時間T1を算出して記憶する。一方、速度検出パルスの立
上り検出し、この立上り検出ごとに、基準時点からその
立上り検出時点までの時間T2を算出して記憶する。
そして、比較タイミングごとに、その時点で記憶され
ているT1とT2との差を算出し、その算出結果(T1−T2)
を速度指令パルスの周期で除算することにより、位相差
を求める。
<発明が解決しようとする課題> このやり方によれば、速度指令パルスの立上り検出ご
とに、基準時点からその立上り検出時点までの時間T1が
更新され、速度検出パルスの立上り検出ごとに、基準時
点からその立上り検出時点までの時間T2が更新され、比
較タイミングごとにその差(T1−T2)求められているた
め、実際の位相差が速度指令パルスの1周期分を越えた
場合でも、算出結果は1周期以内の値となってしまう。
より具体的に、第10図を参照して説明する。
速度検出パルスの位相がたとえば遅れたとする。この
時、速度指令パルスに対する遅れ位相(位相差)が速度
指令パルスの1周期以内の場合(第10図のAおよびB)
には、速度指令パルスの所定番目のパルス、たとえばパ
ルスP1の立上りが検出され、次にこれに対応する速度検
出パルスQ1の立上がりが検出されるので、比較すべき対
応するパルスP1とQ1とに基づいて、位相差Aが算出され
る。
しかしながら、位相差が速度指令パルスの1周期分を
越えた場合には、たとえば速度指令パルスの所定番目の
パルスP3が検出され、これに対応する速度検出パルスQ3
の立上がりが検出される前に、速度指令パルスの次のパ
ルスP4の立上がりが検出されてしまうことがある。そし
てこのような場合には、比較すべき対応するパルスP3と
Q3とではなく、P4とQ3とに基づいて位相差Dが算出され
てしまい、実際の位相差(P3とQ3とに基づく位相差)C
が算出されないという事態が生じる。
このような事態は、理想的なモータ回転速度制御を困
難にする恐れがある。
そこでこの発明は、速度指令パルスと速度検出パルス
との位相差が速度指令パルス1周期分以上になった場合
でも、実際の位相差を正確に検出でき、追従性の良い回
転速度制御が可能なモータの回転速度制御装置を提供す
ることを目的とする。
<課題を解決するための手段> この発明は、指令速度と検出速度との速度差に基づく
速度差制御値と、速度指令パルスと速度検出パルスとの
位相差に基づく位相差制御値とに基づいて、モータ回転
速度が指令速度に等しくなるように、モータをフィード
バック制御するモータの回転速度制御装置であって、所
定数の速度検出パルスが出力されるごとに、基準時点か
ら最新の速度検出パルスが出力されるまでの時間を算出
するとともに、基準時点から、最新の速度検出パルスに
対応する速度指令パルスが出力されるまでの時間を、基
準時点からの速度検出パルスの出力総数および速度指令
パルスの周期に基づいて算出する時間算出手段、算出手
段によって算出された基準時点から最新の速度検出パル
スが出力されるまでの時間、基準時点から最新の速度検
出パルスに対応する速度指令パルスが出力されるまでの
時間および速度指令パルスの周期に基づいて、速度検出
パルスと速度指令パルスとの位相差を算出する第1位相
差算出手段、速度検出パルスの位相が、速度指令パルス
に対して、該指令パルスの1周期分以上の予め定める時
間以上遅れた場合、基準時点から最新の速度検出パルス
が出力されるまでの時間、基準時点から最新の速度検出
パルスに対応する速度指令パルスの1つ前の速度指令パ
ルスが出力されるまでの時間および速度指令パルスの周
期に基づいて、速度検出パルスと速度指令パルスとの位
相差を算出し直し、また、速度検出パルスの位相が、速
度指令パルスに対して、該指令パルスの1周期分以上の
予め定める時間以上進んだ場合、基準時点から最新の速
度検出パルスが出力されるまでの時間、基準時点から最
新の速度検出パルスに対応する速度指令パルスの1つ後
の速度指令パルスが出力されるまでの時間および速度指
令パルスの周期に基づいて、速度検出パルスと速度指令
パルスとの位相差を算出し直す第2位相差算出手段、な
らびに、速度検出パルスの位相が速度指令パルスに対し
て予め定める時間以上ずれていない場合においては、第
1位相算出手段の算出値に基づく位相差制御値を出力
し、位相が前記予め定める時間以上ずれている場合にお
いては、第2位相差算出手段の算出値に基づく位相差制
御値を出力する位相差制御値出力手段、を含むことを特
徴とするモータの回転速度制御装置である。
<作用> この発明によれば、モータの回転速度に比較した速度
検出パルスが所定数、たとえば1つ出力されるごとに、
基準時点から最新の速度検出パルスが出力されるまでの
時間が算出される。
また、基準時点から最新の速度検出パルスに対応する
速度指令パルスが出力されるまでの時間が、基準時点か
らの速度検出パルスの出力総数および速度指令パルスの
周期に基づいて算出される。
そして、算出手段によって算出された基準時点から最
新の速度検出パルスが出力されるまでの時間、基準時点
から最新の速度検出パルスに対応する速度指令パルスが
出力されるまでの時間および速度指令パルスの周期に基
づいて、速度検出パルスと速度指令パルスとの位相差が
正確に算出される。
また、速度検出パルスの位相が、速度指令パルスに対
して、該指令パルスの1周期分以上の予め定める時間以
上遅れた場合、基準時点から最新の速度検出パルスが出
力されるまでの時間、基準時点から最新の速度検出パル
スに対応する速度指令パルスの1つ前の速度指令パルス
が出力されるまでの時間および速度指令パルスの周期に
基づいて、速度検出パルスと速度指令パルスとの位相差
が算出し直しされる。
さらにまた、速度検出パルスの位相が、速度指令パル
スに対して、該指令パルスの1周期分以上の予め定める
時間以上進んだ場合、基準時点から最新の速度検出パル
スが出力されるまでの時間、基準時点から最新の速度検
出パルスに対応す速度指令パルスの1つ後の速度指令パ
ルスが出力されるまでの時間および速度指令パルスの周
期に基づいて、速度検出パルスと速度指令パルスとの位
相差が算出し直される。
その結果、速度検出パルスの位相が速度指令パルスに
対して予め定める時間以上ずれていない場合において
は、第1位相差算出手段の算出値に基づく位相差制御値
が出力され、位相が前記予め定める時間以上ずれている
場合においては、第2位相差算出手段の算出値に基づく
位相差算出値が出力される。
<実施例> 以下には、この発明の一実施例として、複写機の光学
系(照明ユニットおよび反射ミラー)駆動用のDCサーボ
モータの駆動制御回路に適用した場合を例にとって説明
する。
第1図は、複写機の光学系を駆動するためのDCサーボ
モータの制御回路の構成例を示すブロック図である。こ
の制御回路では、DCサーボモータへの印加電圧としてPW
M(pulse width modulation)信号が使用されている。
このDCサーボモータ10は永久磁石フィールド形であっ
て、ドライバ部11によって回転駆動され、光学系17を移
動させる。
サーボモータ10の回転軸にはロータエンコーダ13が連
続されている。ロータリエンコーダ12は、既に公知の通
り、サーボモータ10が予め定める微小角度回転するごと
に速度検出パルスを出力するものである。この実施例の
ロータリエンコーダ12からは、互いに周期が等しくかつ
位相が90度ずれたA相とB相の速度検出パルス(速度検
出信号)が出力され、サーボモータ10が1回転すること
により、各相、たとえば200個の速度検出パルスが出力
される。
なお、ロータリエンコーダ12の代わりに、サーボモー
タ10の回転に連動して周期的に変化する信号を出力する
他の機器を用いてもよい。
ロータリエンコーダ12から出力される速度検出パルス
は、エンコーダ信号入力部13へ与えられる。エンコーダ
信号入力部13は、後に詳述するように、ロータリエンコ
ーダ12から与えられる速度検出パルスに基づいて、サー
ボモータ10の回転速度を検出するための回路である。エ
ンコーダ信号入力部13の出力は制御部14へ与えられる。
制御部14には、CPU、プログラムなどが記憶されたRO
M、必要なデータを記憶するRAMなどが備えられており、
指令速度と検出速度との差の算出処理、速度指令信号と
速度検出信号との位相差の算出処理、サーボモータ10を
制御するためのPWMデータの算出処理などが行われる。
制御部14には、複写機本体の制御部(図示せず)か
ら、動作指令信号および速度指令信号(速度指令クロッ
ク)が与えられる。速度指令クロックは、速度指令信号
入力部15で信号処理されてから制御部14へ与えられる。
PWMユニット16は、制御部14から与えられるPWMデータ
に応じたパルス幅(出力デューティ)のPWM信号を発生
するためのユニットである。PWMユニット16から出力さ
れるPWM信号によってサーボモータ10の回転速度が制御
される。
ドライバ部11は、制御部14から与えられるドライバ部
駆動信号に基づいて、サーボモータ10の回転方向を決め
たり、ブレーキングしたりする。
ところで、サーボモータ10を所望の指令速度で回転さ
せるためには、前提として、サーボモータ10の回転速度
を正確に検出する必要がある。
そこで、この制御回路では、エンコーダ信号入力部13
の構成を第2図のようにし、かつ制御部14による信号読
出を工夫して、正確な速度検出が行えるようにされてい
る。
第2図を参照して説明すると、エンコーダ信号入力部
13には、ロータリエンコーダ12から送られてくるA相の
速度検出パルスの立上りエッジを検出する立上り検出回
路131、基準クロックをアップカウントするたとえば16
ビット構成のフリーランニングカウンタ133および立上
り検出回路131の立上り検出出力をキャプチャ信号と
し、該キャプチャ信号をトリガとしてフリーランニング
カウン133のカウント数を読取保持するキャプチャレジ
スタ134が備えられている。
基準クロックは、第1図に示す回路全体の動作タイミ
ングの基準となる基準クロックであり、回路がマイクロ
コンピュータで構成されている場合はマシンクロックが
利用される。また、そのような基準クロックがない場合
は、基準クロック発生回路を設ければよい。
エンコーダ信号入力部13には、さらに、アップダウン
検出部135およびアップダウンカウンタ136が備えられて
いる。アップダウン検出部135は、立上り検出回路131か
らA相の速度検出パルスの立上り検出出力が与えられた
時にB相の回転パルスのレベルを判断し、B相の回転パ
ルスがハイレベルかローレベルかによって、サーボモー
タ10(第1図)が正転しているか逆転しているかを判別
するものである。アップダウンカウンタ136は、アップ
ダウン検出部135の判別出力に基づいて、立上り検出回
路131の検出出力をアップカウントまたはダウンカウン
トするものである。
次に、第2図の回路の動作説明をする。
キャプチャレジスタ134の内容は、キャプチャ信号、
すなわちA相の速度検出パルスの立上りエッジが検出さ
れるごとに更新されていく。また、アップダウンカウン
タ136は、速度検出パルスの立上り検出回数、言え換え
れば速度検出パルス数をカウントする。
それゆえ、所定のサンプル時間ΔT内において、アッ
プダウンカウンタ136で、速度検出パルスがn個カウン
トされ、その間にフリーランニングカウンタ133でカウ
ントされる基準クロックのカウント数を計測すれば、そ
れに基づいて回転数Nを算出することができる。
つまり、サーボモータ10の回転数N[rpm]は、基準
クロックの周波数をf[Hz]、サーボモータ10が1回転
することによりロータリエンコーダ12から出力されるA
相の速度検出パルス数C[ppr]、今回のキャプチャレ
ジスタ131の内容をCPTn、前回のキャプチャレジスタ131
の内容をCPTn-1、速度検出パルス数をnとすると、 を算出することができる。
ここで、式(1)は、基準クロック周波数fと速度検
出パルス数Cとが定数であるから、 となる。
第3図は、制御部14がキャプチャレジスタ134および
アップダウンカウンタ136の内容をサンプル時間Δtご
とに読出して回転数データNを算出するための回転数検
出処理手順を示している。
サンプル時間Δtは、 Δt≧X=CPTn−CPTn-1 …(3) を満足する適当な時間が設定されている。
次に、第2図および第3図を参照して説明をする。
制御部14では、内部タイマが一定のサンプル時間Δt
に達するごとに(ステップS1)、タイマがリセットされ
る(ステップS2)。そして、キャプチャレジスタ134お
よびアップダウンカウンタ136の内容を読出す(ステッ
プS3)。
次いで、今回読出したキャプチャレジスタ134のカウ
ント数CPTn(nは自然であり、算出タイミングごとに1,
2,3,…と増加していく。)から、すでに記憶されている
前回読出したキャプチャレジスタ134のカウント数のCPT
n-1を減じることにより、1サンプル時間Δt内の基準
クロック数Xが求めラレタ後、CPTnが記憶される(ステ
ップS4)。
また、今回読出したアップダウンカウンタ136のカウ
ント数UDCn(nは自然であり、算出タイミングごとに1,
2,3,…と増加していく。)から、すでに記憶されている
前回読出したアップダウンカウンタ136のカウント数UDC
n-1を減じることにより、1サンプル時間Δt内の速度
検出パルス数nが求められた後、UDCnが記憶される(ス
テップS5)。
その後、上述した式(2)に基づいて、今回のサンプ
ルタイミングで算出された回転数データNが求められる
(ステップS6)。
次に、速度指令信号入力部15について詳しく説明をす
る。
第4図は、速度指令信号入力部15の具体的な構成例を
示すブロック図である。速度指令信号入力部15には、速
度指令クロックのたとえば立ち上りエッジを検出するた
めの立上り検出回路151と、フリーランニングカウンタ1
52と、キャプチャレジスタ153と、アップカウンタ154と
が含まれている。
フリーランニングカウンタ152は、与えられる基準ク
ロックをアップカウントするたとえば16ビット構成のカ
ウンタである。このフリーランニングカウンタ152は、
前述したエンコーダ信号入力部13のフリーランニングカ
ウンタ133と共用されてもよい。
キャプチャレジスタ153は、立上り検出回路151の立上
り検出出力をキャプチャ信号とし、該キャプチャ信号を
トリガとしてフリーランニングカウンタ152のカウント
数を読取保持するものである。
アップカウンタ154は、立上り検出回路151の出力パル
スをアップカウントするためのものである。
この回路の動作は、次の通りである。
装置本体側、たとえば複写機本体の制御側マイクロコ
ンピュータから出力される速度指令クロックは立上り検
出回路151へ与えられ、立上りエッジが検出される。立
上り検出回路151の出力はキャプチャ信号としてフリー
ランニングカウンタ152へ与えられるので、キャプチャ
レジスタ153の内容は、速度指令クロックの立上りに応
答して更新されていく。よって、ある立上り検出信号に
基づいてキャプチャレジスタ153の内容を読出し、次の
立上り検出信号に基づいてキャプチャレジスタ153の内
容を読出して、その差を求めれば、速度指令クロック1
周期におけるフリーランニングカウンタ152のカウント
数を計測することができ、それに基づいて、指令速度と
なる回転数N0を算出することができる。
なおこの実施例では、キャプチャレジスタ153の内容
が更新されるごとに、更新後のカウント数と更新前のカ
ウント数との差のカウント数を求めるというやり方では
なく、より検出精度を向上させるために、エンコーダ信
号入力部13におけるキャプチャレジスタ153のカウント
数読出しと同様の読出方法がとられている。
すなわち、制御部14は、所定のサンプル時間Δtごと
にキャプチャレジスタ153の内容およびアップカウンタ1
54の内容を読出し、キャプチャレジスタ153における今
回読出したカウント数と前回読出したカウント数との差
を求め、その差を、アップカウンタにおける今回読出し
たカウント数から前回読出したカウント数との差で除算
することで、速度指令クロック1周期内におけるより正
確な基準クロック数を求めるようにしている。
第5図は、制御部14による速度指令クロックと速度検
出パルスとの位相差算出処理手順を示している。
まず、エンコーダ信号入力部13の立上り検出回路131
によって速度検出パルスの立上りエッジが検出されると
(ステップS11)、フリーランニングカウンタ133のカウ
ント値が読込まれ、その値が位相比較値PDTnとして記憶
される(ステップS12)。フリーランニングカウンタ133
は、モータ制御開始時から基準クロックのカウントを開
始しているので、位相比較値PDTnの値は、モータ制御開
始時から今回のパルス立上り検出時点までの時間に応じ
た値となる。
次に、位相基準値PPInが、次式により計算されかつ記
憶される(ステップS13)。
PPIn=PPI(n-1)+SPD …(4) ここで、 PPI(n-1):前回記憶された位相基準値 SPD:速度指令クロック1周期間の基準クロック数(SPD
は固定値である。) である。
ただし、PPI(n-1)の初期値は、零であるため、上記ス
テップS11で、モータ制御開始後第1回目の速度検出パ
ルスの立上りが検出されたときに対応する位相基準値PP
Inの値は、SPDとなる。
また、第2回目の速度検出パルスの立上りが検出され
たときには、ステップS13で算出される位相基準値PPIn
の値は2SPDとなり、第3回目の速度検出パルスの立上り
が検出されたときには3SPDとなる。つまり、ステップS1
3で算出される位相基準値PPInの値は、モータ制御開始
時から今回の速度検出パルス立上り時点までの間に出力
された速度検出パルス総数とSPDとの積値になる。SPD
は、速度指令クロックの周期に応じた固定値であるか
ら、ステップS13で算出される位相基準値PPInは、モー
タ制御開始時から今回立上りが検出された速度検出パル
スに対応する速度指令クロックの立上がり時点までの時
間に応じた値となる。
次に、算出された位相基準値PPInから位相比較値PDTn
が減算され、その差が予め定める値「−X」よりも大き
く、「X」よりも小さいか否かの判別がされる。すなわ
ち、 −X≦(PPIn−PDTn)≦X …(5) か否かの判別がされる(ステップS14)。
このステップS14の処理は、速度検出パルスと速度指
令クロックとの位相差が大きくなり、位相基準値PPIn
位相比較値PDTnとの差が、予め定める値「±X」よりも
大きくなった場合に、その後の計算処理等において、基
準クロック計数カウンタ等の有効桁をオーバし、支障が
生じることのないようにしたものである。
ステップS14において、式(5)が満足されている場
合には、次式により位相差PHDTが算出されかつ記憶され
る(ステップS15)。
一方、(PPIn−PDTn)<−Xであると判別された場合
(ステップS16においてYESの場合)には、今回の速度検
出パルスに対応する速度指令クロックではなく、その次
のクロックに基づいて位相基準値が算出される。すなわ
ち、位相基準値として、PPIn+1(=PPIn+SPD)が算出
され、上式(6)において、PPInがPPIn+1とされて、位
相差PHDT′が算出されかつ記憶される(ステップS1
7)。
また、(PPIn−PDTn)>Xであると判別された場合
(ステップS16においてNOの場合)には、今回の速度検
出パルスに対応する速度指令クロックではなく、その1
つ前のクロックに基づいて位相基準値が算出される。す
なわちPPIn-1(=PPIn−SPD)が求められ、上式(6)
におけるPPInがPPIn-1と置き替えられて、位相差PHDT″
が算出されかつ記憶される(ステップS18)。
この結果、ステップS15においては、モータ制御開始
時から今回の速度検出パルスの立上り検出時点までの時
間に応じた値(位相比較値PDTn)と、モータ制御開始時
から今回立上りが検出された速度検出パルスに対応する
速度指令クロックの立上がり時点までの時間に応じた値
(位相基準値PPIn)との差を、速度指令クロックの周期
に応じた値(SPD)で除することにより、位相差PHDTが
求められている。よって、速度指令クロックと速度検出
パルスとの位相差が、速度指令クロック1周期分以上で
ある場合でも、その位相差PHDTが正確に算出される。
また、位相差PHDTを算出する場合に、位相差が所定値
よりも大きくなり、その後の計算処理等において、基準
クロック計数カウンタの有効桁をオーバする場合には、
該カウンタの有効桁をオーバすることによって算出され
る位相差PHDTが突拍子もない値になることのないように
されている(ステップS14,S16,S17,18)。
次に、制御部14から出力されるPWMデータの算出方法
について説明する。
サーボモータ10の回転速度Nを指令速度N0に追従させ
るためにサーボモータ10に出力すべき電圧V0は、速度差
ΔN(=N0−N)による制御電圧をV1、位相差PHDTによ
る補正電圧をV2とすると、次式で表わされる。
V0=V1±V2 …(7) 位相差PHDTによる補正電圧V2は、予め定められた補正
電圧V2の最大値をαとすると、次のようにして求められ
る。
(a)位相差が1周期より小さい場合 (−1<PHDT<+1) V2=α・PHDT …(8) (b)位相差が1周期以上でありかつ速度検出パルスが
速度指令クロックより進んでいる場合(PHDT≦−1) V2=−α …(9) (c)位相差が1周期以上でありかつ速度検出パルスが
速度指令クロックより送れている場合(PHDT≧+1) V2=+α …(10) 従って、位相差PHDTと、補正電圧V2との関係は、第6
図に示される関係になる。
上述の補正電圧V2の算出処理では、位相差が1周期よ
り小さいか大きいかに基づいて算出される補正電圧V2の
値が変更されるようにされているが、位相差が任意の周
期、たとえば3周期よりも大きいか小さいかに基づい
て、補正電圧V2の算出値が変わるようにされていてもよ
い。その場合は、位相差PHDTと、補正電圧V2との関係
は、第7図に示される関係になる。
速度差ΔNによる制御電圧V1は、次式で表わされる。
但し、 Ra:アマチュア抵抗[Ω] KT:トルク定数[kgm/A] Ke:誘起電圧定数[V/rpm] Io:無負荷電流[A] GD2:負荷とモータによる慣性モーメント[kgm2] TBL:摺動負荷[kgm] である。
制御部14は、サーボモータ10の回転速度Nを検出し
(第3図のステップS6)、指令速度N0との速度差ΔNを
算出するごとに、また位相差PHDT(またはPHDT′もしく
はPHDT″)を算出(第5図のステツプS15またはS17もし
くはS18)するごとに、上記式(7)〜(11)に基づい
て、V0を算出して、これに応じたPWMデータを出力す
る。このPWMデータは、PWMユニット16に送られ、ドライ
バ部11を介して、サーボモータ10が制御される。
第8図は、PWMユニット16の具体的な構成例を示すブ
ロック図であり、第9図のPWMユニット16の動作を説明
するためのタイミングチャートである。
PWMユニット16には、セット信号発生部161と、PWMデ
ータレジスタ162と、ダウンカウンタ163とRSフリップフ
ロップ164とが備えられている。
セット信号発生部161は、一定の周期ごとにセット信
号を発生するものである。このセット信号発生部161は
たとえばリングカウンタで構成されており、一定数の基
準クロックを計数するごとにセット信号を発生するよう
にされている。
PWMデータレジスタ162は、制御部14から与えられるPW
Mデータを保持するためのものである。制御部14から与
えられるPWMデータとは、前述した式(7)によって求
められた電圧データである。すなわち、式(11)の電圧
V1を位相差データPHDTによる補正電圧V2で補正した電圧
V0である。このPWMデータは、PWMユニット16から出力さ
れるPWM出力信号のデューティを決めるのに用いられ
る。
ダウンカウンタ163は、PWM基準クロック(この実施例
では、PWM基準クロックは、エンコーダ信号入力部13や
速度指令信号入力部15で用いられる基準クロックが共用
されている。)が与えられるごとにダウンカウントを
し、設定された数を計測するとリセット信号を出力する
ものである。
PWMユニット16の動作は次のようになる。
セット信号発生部161からセット信号が出力される
と、PWMデータレジスタ162の内容、つまり制御部14から
与えられたPWMデータが、ダウンカウンタ163にセットさ
れ、また、セット信号によってフリップフロップ164が
セットされる。従って、フリップフロップ164の出力、
つまりPWM信号はハイレベルとなる。
次に、ダウンカウンタ163はPWM基準クロックに基づい
てダウンカウントを行い、設定されたカウント値が
「0」になると、フリップフロップ164へリセット信号
を与える。よって、フリップフロップ164の出力はロー
レベルに反転する。
この結果、PWMユニット16からは、PWMデータレジスタ
162で保持された値、つまり式(7)で算出された電圧
データでデューティが決められ、PWM信号が導出され
る。
この発明は、複写機の光学系制御用に限らず、ファク
シミリ装置の読取装置制御用モータや、その他の一般的
なモータ制御回路に採用できる。
また、この発明は、PWM信号以外で印加電圧を算出す
る場合にも適用できる。
<発明の効果> この発明は、以上のように構成されているので、指令
速度と検出速度との位相差が1周期以上になった場合で
も位相差を正確に検出できる。そして、検出した正確な
位相差に基づいて、追従性の良いモータの回転速度制御
が可能である。
また、位相差を算出する際、算出過程においてメモリ
の有効桁がオーバフローすることが防止されているの
で、位相が予め定める時間以上ずれた場合においても、
モータの回転速度のずれが最少限の範囲内に抑えること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の実施例が適用された光学系駆動用
DCサーボモータの駆動制御回路の電気的構成を示すブロ
ック図である。 第2図は、この発明の実施例に係る光学系駆動用DCサー
ボモータの回転速度検出装置の電気的構成を示す回路ブ
ロック図である。 第3図は、この発明の実施例における回転数検出処理手
順を表わすフローチャートである。 第4図は、速度指令信号入力部の具体的な構成例を示す
ブロック図である。 第5図は、この発明の実施例における位相差検出処理理
手順を表わすフローチャートである。 第6図および第7図は、それぞれ、位相差PHDTと位相差
に基づく補正電圧V2との関係を表わすグラフである。 第8図は、PWMユニットの具体的な電気的構成を示すブ
ロック図である。 第9図は、PWMユニットの動作を表わすタイミングチャ
ートである。 第10図は、位相差検出における課題を説明するためのタ
イミング図である。 図において、10……DCサーボモータ、11……ドライバ
部、12……ロータリエンコーダ、13……エンコーダ信号
入力部、14……制御部、15……速度指令信号入力部、16
……PWMユニット、を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】指令速度と検出速度との速度差に基づく速
    度差制御値と、速度指令パルスと速度検出パルスとの位
    相差に基づく位相差制御値とに基づいて、モータ回転速
    度が指令速度に等しくなるように、モータをフィードバ
    ック制御するモータの回転速度制御装置であって、 所定数の速度検出パルスが出力されるごとに、基準時点
    から最新の速度検出パルスが出力されるまでの時間を算
    出するとともに、基準時点から、最新の速度検出パルス
    に対応する速度指令パルスが出力されるまでの時間を、
    基準時点からの速度検出パルスの出力総数および速度指
    令パルスの周期に基づいて算出する時間算出手段、 算出手段によって算出された基準時点から最新の速度検
    出パルスが出力されるまでの時間、基準時点からの最新
    の速度検出パルスに対応する速度指令パルスが出力され
    るまでの時間および速度指令パルスの周期に基づいて、
    速度検出パルスと速度指令パルスとの位相差を算出する
    第1位相差算出手段、 速度検出パルスの位相が、速度指令パルスに対して、該
    指令パルスの1周期分以上の予め定める時間以上遅れた
    場合、基準時点から最新の速度検出パルスが出力される
    までの時間、基準時点から最新の速度検出パルスに対応
    する速度指令パルスの1つ前の速度指令パルスが出力さ
    れるまでの時間および速度指令パルスの周期に基づい
    て、速度検出パルスと速度指令パルスとの位相差を算出
    し直し、また、速度検出パルスの位相が、速度指令パル
    スに対して、該指令パルスの1周期分以上の予め定める
    時間以上進んだ場合、基準時点から最新の速度検出パル
    スが出力されるまでの時間、基準時点から最新の速度検
    出パルスに対応する速度指令パルスの1つ後の速度指令
    パルスが出力されるまでの時間および速度指令パルスの
    周期に基づいて、速度検出パルスと速度指令パルスとの
    位相差を算出し直す第2位相差算出手段、ならびに、 速度検出パルスの位相が速度指令パルスに対して予め定
    める時間以上ずれていない場合においては、第1位相差
    算出手段の算出値に基づく位相差制御値を出力し、位相
    が前記予め定める時間以上ずれている場合においては、
    第2位相差算出手段の算出値に基づく位相差制御値を出
    力する位相差制御値出力手段、 を含むことを特徴とするモータの回転速度制御装置。
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