JP2670017B2

JP2670017B2 - 自動車の屋上表示装置

Info

Publication number: JP2670017B2
Application number: JP6143153A
Authority: JP
Inventors: 修 ▲たか▼士
Original assignee: 修 ▲たか▼士
Priority date: 1994-06-24
Filing date: 1994-06-24
Publication date: 1997-10-29
Anticipated expiration: 2012-10-29
Also published as: JPH082341A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は自動車の屋上表示装置に
関し、詳しくは、タクシー等自動車の屋上に文字、記
号、絵柄等を発光によって表示する装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、上記のように構成された装置とし
て、タクシーの屋上に備えられるものを例に挙げると、
箱状、あるいは、ボール状等の形状に成形された半透明
の樹脂ケースの外面にタクシー会社の名称等を表記し、
内部に電灯等の発光体を配置することにより、表記内容
を認識できるよう構成したものがあった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の装置は、電灯等
が発光することで夜においても文字、記号、絵柄等を認
識しやすいと云う良好な面を有するものとなっている。
この反面、樹脂ケースの外面の面積が限られているため
表記される情報量が制限され、また、人の目を引きにく
いと云う不都合もあった。

【０００４】更に、タクシーで予約客を迎えに行く場合
に、繁華街のように幾つものタクシー会社の車で混雑す
る場所では、予約客から、どの車が予約したタクシーで
あるのか判り難いこともあり、この点も改善の余地があ
った。

【０００５】本発明の目的は、自動車の屋上に配置され
る表示装置を、表示面積を大きくすること無く、報知さ
れる情報量の増大を図り、しかも、人の目を引きやすく
構成する点にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた本発明の技術手段は、自動車の屋上部に対して
該自動車の前方側から視認可能な発光型の表示手段を備
えると共に、この表示手段に表示される文字、記号、絵
柄等の表示パターンを時間経過とともに横方向に移動さ
せる制御手段と、前記表示手段に対して出力すべき表示
パターンを前記制御手段に入力する入力手段とを備え、
さらに、その入力手段を、所定の表示パターンを無線信
号で自動車外部から送る発信部と、この無線信号を受信
して、その表示パターンを前記制御手段に入力するべく
自動車側に備えられた受信部とで構成し、かつ、前記制
御手段では、受信部での受信データをメモリに保持し、
メモリから読み出したデータを表示手段への指令信号と
して出力するように構成してあることである。前記入力
手段としては、その発信部をタクシー会社に設け、受信
部をタクシーに設けるように構成するとよい。

【０００７】

【作用】上記のように構成すると、表示手段の発光で表
示パターンが表示されるので、夜でも良好に視認できる
ものとなり、又、どのような内容を表示するのか入力手
段から任意に入力できるので表示内容を多様なものにで
きる。更に、この表示パターンが横方向に移動するので
表示手段の表示エリアの一方の端部位置に新たに表示し
た表示パターンを移動させた後、他方の端部で消去する
と云う制御を連続して行うことによって、該表示手段に
対して一度に表示可能な量以上の表示パターンを時間経
過と共に表示できるものとなり、しかも、表示パターン
が移動することにより表示を人目を引く形態のものにで
きる。また、自動車外部からの無線信号の内容を表示手
段に表示できるので、表示すべき何らかの情報を、運転
者に特別な操作を行わせずに表示することが可能とな
る。

【０００８】また、請求項２に記載のように構成する
と、タクシー会社に迎車の依頼があった場合に、会社の
側からの無線信号によって表示手段に対して迎車を依頼
した人の名等、その人のための迎車であることを認識さ
せる内容を、運転中のドライバーの操作に頼らずに表示
させられる。

【０００９】

【発明の効果】従って、請求項１に記載の構成によれ
ば、自動車の屋上に配置される表示装置を、夜でも表示
内容の把握が可能な状態で、表示面積を大きくすること
無く報知される情報量の増大を図り、しかも、人の目を
引きやすく構成できた。更に、運転者を煩わせること無
く、必要とする情報を自動車の外部からの信号に基づい
て表示できる。また、請求項２に記載の構成によると、
タクシー会社に迎車の依頼があった場合に、会社の側か
らの無線信号によって、迎車を依頼した人の名等、その
人のための迎車であることを認識させる内容を、目的の
タクシーに表示させ、予約客による識別を行わせ易くで
きる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１及び図６、図７、図８には、タクシーとして
使用される自動車に本発明に係わる屋上表示装置を備え
たものを表し、この表示装置は自動車の屋上部に備えた
表示手段Ａと、この表示手段Ａに表示される文字、記
号、絵柄等の表示パターンを時間経過とともに横方向に
移動させる制御手段Ｂと、表示手段Ａに対して出力すべ
き表示パターンを制御手段Ｂに入力する入力手段Ｃとを
備えて構成されている。

【００１１】該自動車は前後車輪１を有したボデー２の
内部にルームＲが形成されると共に、このルームＲの上
方を覆うルーフ３の上面に対して前記表示手段Ａを取付
けてあり、また、ルーム内のダッシュパネル４の上面に
は料金メータケースＤを備えている。

【００１２】図２に示すように、料金メータケースＤに
は、その後面側に乗客にデジタル数字で料金を表示する
料金表示部５と、内蔵したランプの点灯によって「空
車」「賃走」「割増」「支払」「迎車」の文字を表示す
る文字表示部６と、該料金メータの作動の切換えと文字
表示部５の選択表示を行う５つの選択スイッチ７とを備
えている。

【００１３】前記表示手段Ａは、自動車の前方から表示
内容を視認できる表示パネル８と、自動者の後方から表
示内容を視認できる表示パネル８とを透明ケース９に内
蔵し、フレーム１０に支持して成り、夫々の表示パネル
８は２色発光型の多数の発光ダイオード１１をドット状
に整列配置してある。この発光ダイオード１１は赤色に
発光する素子（図示せず）と、緑色に発光する素子（図
示せず）とを透明な樹脂に内蔵したものであり、一方の
素子の駆動で赤色に発光し、他方の素子の駆動で緑色に
発光し、夫々を同時に駆動することでアンバー（黄褐
色）の発光色を得る。

【００１４】尚、この表示パネル８では夫々の素子のカ
ソード端子、あるいは、アノード端子の一方を縦方向に
共通化し、他方の端子を横方向で共通化することによ
り、ダイオードマトリックスを形成してダイナミックド
ライブにより表示可能に構成してある。

【００１５】図３に示すように、前記料金メータケース
Ｄの前面にはフロントガラス１２を透かして外部から視
認可能な位置に前記表示パネル８と同様に多数の発光ダ
イオード１１を整列配置した表示面１３を形成してあり
（前記表示パネル８よりドット数が少ない）、この表示
面１３には発光ダイオード１１の点灯によって「空車」
「賃走」「割増」「支払」「迎車」の文字の何れかが表
示される（同図には「空車」の文字を表示した状態を表
している）。

【００１６】制御手段Ｂは自動車のダッシュパネル４に
内装され、図４に示す如く、制御手段Ｂはマイクロプロ
セッサ１４、メモリ１５、入力インフェース１６、出力
インタフェース１７夫々を備えて構成され、出力インタ
フェース１７にはスイッチングトランジスタで成るドラ
イバ１８を有している。また、マイクロプロセッサ１４
はメモリ１５に保持したデータを読出し、このデータに
基づく文字、記号、絵柄等の表示パターンを表示手段Ａ
としての表示パネル８に対して表示すると共に、時間経
過に伴って横方向に移動させよう制御動作が設定されて
いる。

【００１７】また、マイクロプロセッサ１４には、表示
データを横方向をアドレスとしたビットマップデータを
保持する画像メモリ（図示せず）を内蔵し、マイクロプ
ロセッサ１４は、この画像メモリのデータを逐一読出
し、かつ、出力して、表示パネル８にデータを表示でき
るよう動作を設定してあり、更に、画像メモリのアドレ
スのシフトすること、あるいは、画像メモリと表示パネ
ル８との対応関係の変更で、該表示パネル８に表示され
る表示パクーンを横方向に移動できるように構成してあ
る。

【００１８】尚、表示パターンの移動はマイクロプロセ
ッサ１４のクロックを分周して得られる信号に基づいて
速度が決まるものであり、所定の操作で移動速度を変更
できるよう構成されている。

【００１９】更に、メモリ１５には制御プログラムが保
持されると共に、「空車」「賃走」「割増」「支払」
「迎車」のように予め決められた単語のコードデータ、
短文を構成するストリングデータ、及び、文字フォント
のデータが保持されている。

【００２０】この自動車では独立した入力操作が可能な
３種類の入力手段Ｃを装備し、その入力手段Ｃの１つ
は、図６に示す如く、車内に備えた文字入力用のキーボ
ード１９であり、更に１つは、図２に示す如く、料金メ
ータケースＤに備えた選択スイッチ７であり、更に１つ
は、図４に示す如く、所定の表示パターンを無線信号で
自動車外部から送る発信部２０と、この無線信号を受信
して、その表示パターンを前記制御手段Ａに入力するべ
く自動車側に備えられた受信部２１とでなるものであ
る。

【００２１】尚、文字入力用のキーボード１９はマイク
ロコンピュータ用のキーボードと殆ど同じ構造のもので
あり、入力操作が行われるとデータがメモリ１５に保持
される。料金メータケースＤの選択スイッチ７は本来
「空車」「賃走」「割増」「支払」「迎車」等を点灯表
示するためものであり、これらの選択スイッチのうちの
１つを選択して操作することにより、メモリ１５に予め
保持された「空車」「賃走」「割増」「支払」「迎車」
の単語のデータのうち対応するデータがメモリ１５から
読出され表示面１３に出力される。図５に示す如く、発
信部２０はタクシーの配車の依頼を受ける施設に設置さ
れるキーボード２０Ａとデコード部２０Ｂと無線送信機
２０Ｃとで構成され、受信部２１は無線受信機２１Ａと
信号をデータ化するエンコード部２１Ｂとで構成されて
いる。

【００２２】更に、本自動車では表示手段Ａに現在表示
されている情報、及び、この自動車を特定する情報等を
タクシー会社に無線で通信するデータ送信部２２を備え
ており、タクシー会社でタクシーの稼働状況を把握して
運行管理を行えるよう構成されている。

【００２３】このように表示のための制御系を形成した
ことにより、客を乗せないで走行する際には料金メータ
ケースＤの「空車」の選択スイッチ７をＯＮ操作してお
くことによって、メモリ１５に短文として予め保持した
タクシー会社の社名、キャッチフレーズ等のデータをマ
イクロプロセッサ１４が読出すと共に、このデータに基
づく表示パターンを横方向に移動させる状態で表示手段
Ａに対して表示し、これと同時にメモリ１５から読出し
た「空車」の文字のデータを表示面１３に対して表示す
る。尚、表示パネル８の隅に「空車」の文字を表示する
制御動作を行っても良い。

【００２４】また、客を乗せて走行する際には「賃走」
の選択スイッチ７をＯＮ操作しておくことによって、メ
モリ１５に短文として予め保持したタクシー会社の社
名、キャッチフレーズ等のデータをマイクロプロセッサ
１４が読出すと共に、このデータに基づく表示パターン
を横方向に移動させる状態で表示手段Ａに対して表示
し、これと同時に「賃走」の文字を表示面１３に表示す
る。尚、表示パネル８の隅に「賃走」の文字を表示する
制御動作を行っても良い。

【００２５】また、会社からの指令で予約客を迎えに行
く場合には、無線通信の音声によって運転者に予約客を
迎えに行く指令が為されると同時に、発信部２０のキー
ボード２０Ａから入力された予約客の名前等が無線によ
って受信部２１に伝えられ、マイクロプロセッサ１４は
この受信データ（予約客の名前等）をメモリ１５に保持
すると同時に、このように保持したデータ（予約客の名
前）を該メモリ１５から読出すと共に、このデータに基
づく表示パターンを表示手段Ａに表示し、表示面１３に
対して「迎車」の文字を表示する。尚、この制御時には
運転者が「迎車」の選択スイッチ７をＯＮ操作すること
で「迎車」の文字を表示するよう構成することも可能で
あり、表示手段Ａに対して予約客の名前を表示する際に
は、タクシー会社の社名、あるいは、キャッチフレーズ
等を同時に表示するよう制御動作を設定しても良い。

【００２６】以上のように、自動車の屋上部に発光型の
表示手段Ａを備えることで、夜間でも良好な視認性を確
保すると共に、表示手段Ａに表示される表示パターンを
横方向に移動させることで、歩道を歩行する人の注意を
引いて高い宣伝効果を奏し、又、入力手段Ｃの操作によ
り所望の表示パターンを表示することで様々な状況に応
じた対応を良好に行え、しかも、この料金メータケース
Ｄの選択スイッチ７を操作するように単純な操作であり
乍ら複雑な内容のパターンを表示できるものとなってい
る。

【００２７】更に、無線を利用してデータの入力を行う
ものでは運転者に対して全く煩わしさを感じさせず、運
転に支障になることも無く、必要な表示を行えるものと
なり、しかも、無線を利用して表示内容を会社の側で把
握可能に構成したものでは、自動車を特定するコードデ
ータ等を無線で伝えるよう制御動作を設定することによ
り、自動車から大きく離れた位置のタクシー会社から夫
々の自動車の運行管理を可能にして適切な配車を行える
ものとなる。

【００２８】〔別実施例〕本発明は上記実施例以外に、以下のように構成すること
も可能である。

【００２９】（イ）図９に示すように、表示手段Ａを
平面視で矩形にすることで、前後の表示パネル８，８以
外に両側面に対しても表示パネル８，８を形成して、こ
れら４面の表示パネル８‥夫々に対して文字、記号、図
形に等の表示パターンを表示できるよう構成する。尚、
このように表示手段Ａの形状を設定したものでは、表示
パターンを横方向に移動させる制御をするにあたって、
４面夫々に対して同時に同じパターン、あるいは、異な
るパターンを表示し、かつ、全く同じ移動速度で同じ方
向に移動する、又は、異なる方向に移動させること等、
様々な形態での表示が可能である。

【００３０】（ロ）図１０に示すように、表示手段Ａ
を平面視で円形に成形することで、側部全周に円筒状の
表示パネル８を形成して、この表示パネルに対して文
字、記号、図形等の表示パターンを表示できるように構
成する。尚、このように表示手段Ａの形状を設定したも
のでは、表示パターンを横方向に移動させる制御をする
にあたって、表示パネル８の周方向で文章となる文言等
のパターンを特定の位置で新たに表示すると共に横方向
に移動させ、所定位置で消し去ることで、周方向にエン
ドレスの状態に表示することが可能であり、又、表示パ
ネル８の面を複数の表示面に分割し（表示領域を分割す
ると云う意味であり、物理的に分割しなくも良い）、こ
のように分割された表示面に対して夫々異なる内容の表
示パターンを表示すること等、様々な形態での表示が可
能である。

【００３１】（ハ）図１１に示すように、表示手段Ａ
を前後両面に表示パネル８，８を形成した横長形状に形
成すると共に、この表示手段Ａを自動車のルーフ３の上
面に対して縦向き姿勢の支軸２３を介して回動自在に取
付け、この支軸２３周りでの回動によって表示パネル
８，８が同図に仮想線で示す如く車体側面に向かう姿勢
となるよう姿勢切換自在に構成する。尚、この姿勢切換
は人為操作で行って良く、又、電動モータ等のアクチュ
エータの動力で行っても良い。

【００３２】（ニ）表示手段Ａをバックライトを有し
た液晶ディスプレイで構成する。尚、液晶ディスプレイ
はモノクロ表示のもであって良く、階調表示が可能なカ
ラー液晶であっても良い。

【００３３】（ホ）制御手段Ｂを、文字等のフォント
データを保持したメモリと、このメモリのアドレスを指
定するアドレスカウンタと、アドレスカウンタで指定し
たアドレスの値を保持するシフトレジスタと、このシフ
トレジスタの信号を表示手段に出力するドライバとを備
えることにより、マイクロプロセッサを備えずにハード
な回路だけで構成する。

【００３４】（ヘ）制御手段Ｂの制御動作を、表示手
段Ａに表示された表示パターンを一定の速度で横方向に
送る動作を行うのでは無く、一定時間横方向への移動を
行った後、一定時間停止させる、あるいは、移動速度を
変化させる制御動作を行う、あるいは、点滅動作を行わ
せるよう構成する。

【００３５】（ト）入力手段Ｃを通信衛星からの電波
を利用するよう構成する。

【００３６】（チ）制御手段Ｂを構成するマイクロプ
ロセッサを利用して、音声合成装置を作動させ、人の言
葉で「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」
等の音声を出力するよう構成する。

【００３７】（リ）タクシー強盗をいち早く車外の人
に通報する目的で、前述したスイッチ類とは別個に設け
たスイッチで入力手段Ｃを構成し、このスイッチの操作
によってタクシーが強盗にあっていることを認識される
言葉を表示手段Ａに出力するよう構成する。

【００３８】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】制御系のクレーム対応図

【図２】料金メータケースの後面図

【図３】料金メータケースの正面図

【図４】制御系のブロック回路図

【図５】発信部、受信部のブロック回路図

【図６】自動車運転席部位の縦断側面図

【図７】表示部を表す正面図

【図８】自動車の斜視図

【図９】別実施例（イ）の表示手段の斜視図

【図１０】別実施例（ロ）の表示手段の斜視図

【図１１】別実施例（ハ）の表示手段の平面図

【符号の説明】

Ａ表示手段Ｂ制御手段Ｃ入力手段２０発信部２１受信部

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】自動車の屋上部に対して該自動車の前方
側から視認可能な発光型の表示手段（Ａ）を備えると共
に、この表示手段（Ａ）に表示される文字、記号、絵柄
等の表示パターンを時間経過とともに横方向に移動させ
る制御手段（Ｂ）と、前記表示手段（Ａ）に対して出力
すべき表示パターンを前記制御手段（Ｂ）に入力する入
力手段（Ｃ）とを備え、さらに、その入力手段（Ｃ）を、所定の表示パターンを
無線信号で自動車外部から送る発信部（２０）と、この
無線信号を受信して、その表示パターンを前記制御手段
（Ｂ）に入力するべく自動車側に備えられた受信部（２
１）とで構成し、かつ、前記制御手段（Ｂ）では、受信部（２１）での受
信データをメモリ（１５）に保持し、メモリ（１５）か
ら読み出したデータを表示手段（Ａ）への指令信号とし
て出力するように構成してある自動車の屋上表示装置。
【請求項２】前記入力手段（Ｃ）の発信部（２０）は
タクシー会社に設けられ、受信部（２１）はタクシーに
設けられている請求項１記載の自動車の屋上表示装置。