JP2669968B2 - 回路故障擬似試験装置及び回路故障擬似試験方法 - Google Patents

回路故障擬似試験装置及び回路故障擬似試験方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔目次〕 産業上の利用分野 従来の技術(図23,24) 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段(図1〜3) 作用 実施例 (1)第1の実施例の説明 (図4〜9) (2)第2の実施例の説明 (図10〜16) (3)第3の実施例の説明 (第17〜22) 発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、回路故障擬似試験装置
及び回路故障試験方法に関するものであり、更に詳しく
言えば、故障点が設定された被試験半導体装置(以下被
試験LSIという)にテストデータを供給して故障シミ
ュレーションをする装置及び方法の簡易化に関するもの
である。
【0003】近年、半導体集積回路装置の超高集積化,
超高密度化に伴いLSI自動設計分野では、論理ゲート
が組まれた設計途中の被試験LSIが大型計算機を用い
た故障シミュレーションが行われている。
【0004】これによれば、被試験LSI内部に設定さ
れた故障を含む論理ゲートをテストデータに基づき、一
つずつの故障について故障シミュレーションを行うこと
により、その故障検出率や未検出故障等の情報が得られ
る。
【0005】このため、故障を含まない論理ゲート及び
故障を含む論理ゲートの各々について論理ゲートの出力
値を計算し、それぞれの結果を各論理ゲートの出力点に
おいて比較しなくてはならい。また、その故障結果が被
試験LSIの信号出力部まで伝幡するか否かについて一
つ一つの故障点について判定をしなくてはならい。
【0006】これにより、被試験LSIの超高集積化,
超高密度化に伴い故障検出評価が益々困難になり、論理
ゲート設計期間の長期化を招くこととなる。また、故障
シミュレーションに係わる中央演算処理装置(以下CP
Uという)の使用(占有)時間が多くなったり、各論理
ゲートの出力値の計算やそれらの比較処理をするために
データ記憶装置のメモリ容量の増加が余儀無くされると
いう問題がある。
【0007】そこで、ゲート遅延時間や状態記憶を有す
る回路等の各論理ゲートについて故障伝幡の有無を予め
故障モードが定義された故障情報に基づいて検出判断を
し、故障検出評価の簡易化を図ること、併せて、メモリ
容量及びCPUの負担を軽減することができる装置及び
方法が望まれている。
【0008】
【従来の技術】図23,24は、従来例に係る説明図であ
る。図23は従来例に係る故障シミュレーションを説明す
る構成図であり、図24はその比較/ 判定エディタの処理
フローチャートを示している。
【0009】図23において、複数の論理ゲートLG1, L
G2,LGi…LGnが組み込まれた被試験LSI7の故障シ
ミュレーションをする装置は、故障シミュレーション制
御メモリ1,テストデータファイルメモリ2,故障情報
メモリ3,比較/判定エディタ4,CPU5,ディスプ
レイ6,キーボード9及びこれらの間のデータを伝送す
るシステムバス8から構成されている。
【0010】当該装置の機能は、例えば、論理ゲートL
G1, LG2,LGi…LGnが組まれた設計途中の被試験LS
I7の故障シミュレーションを行なう場合、図24の比較
/ 判定エディタの処理フローチャートに示したように、
まず、ステップP1で被試験LSI7に故障点FLTを設
定し、該LSI7の信号入力部INにテストデータDT
の供給処理をする。この際に、被試験LSI7は表示デ
ータD3に基づいてディスプレイ6等に表示される。
【0011】また、オペレータによりキーボード9を介
して故障点FLTに係る入力データD2が入力され、例え
ば、論理ゲートLG1の信号入力部INに故障点FLTが設
定される。また、テストデータDTがCPU5を介して
テストデータファイルメモリ2から読み出される。
【0012】次いで、ステップP2で故障設定された被
試験LSI7の各論理ゲートLG1,LG2,LGi…LGnの
出力値と正常時の出力値とを比較処理をする。この際
に、故障シミュレーション制御メモリ1等より読み出さ
れた制御データD1に基づいて比較/判定エディタ4,
CPU5により演算処理される。
【0013】この演算処理は、故障点FLTの影響を各論
理ゲートLG1, LG2,LGi…LGnについて、故障点FLT
が設定されない場合の正常時の出力値と故障点FLTが設
定された場合の故障時の出力値と一つずつ比較処理をす
ることにより故障シミュレーションが行なわれる。な
お、正常時の出力値,故障時の出力値及び比較結果デー
タは故障情報メモリ3に格納される。
【0014】その後、ステップP3で故障点FLTの影響
が信号出力部OUTに伝幡するか否かの判断処理をする。
この際に、Xの影響が信号出力部OUTに伝幡する場合
(YES)にはステップP4に移行して、「テストデータ
DTによって、故障点FLTの影響が観測できる」と判定
する。
【0015】また、Xの影響が信号出力部OUTに伝幡し
ない場合(NO)にはステップP5に移行して、「テス
トデータDTでは、故障点FLTの影響が観測できない」
と判定する。以上ステップP1〜P5の処理を故障検出
の対象となる全故障,全テストデータDTについて行
う。
【0016】これにより、被試験LSI7の内部に設定
された故障検出の対象とする全故障点に係る故障シミュ
レーションを行なうことができ、被試験LSI7に係る
故障検出率や未検出故障等の情報が得られる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来例によ
れば被試験LSI7内部に設定された故障点FLTをテス
トデータDTに基づき、一つずつの故障について故障シ
ミュレーションを行うことにより、被試験LSI7の故
障検出率や未検出故障等の情報を得ている。
【0018】このため、故障点FLTを含まない論理回路
の論理ゲートLG1,LG2,LGi…LGn及び故障点FLTを
含む論理回路の論理ゲートLG1,LG2,LGi…LGnの各
々について論理ゲートの出力値を比較/判定エディタ
4,CPU5により演算処理し、それぞれを各論理ゲー
ト出力点において比較処理しなくてはならい。
【0019】また、その故障結果が被試験LSIの故障
検出判定点まで伝幡するか否かについて、一つずつの故
障点について判定をするため各演算処理の結果データを
故障情報メモリ3に記憶しなくてはならい。すなわち、
テストデータに対する故障点が設定された被試験LSI
と故障点を有しない被試験LSIとの各論理ゲートの出
力値の差が被試験LSIの信号出力部まで伝幡するか否
かを確認することとなる。
【0020】これにより、被試験LSIが超高集積化,
超高密度化するのに伴い故障検出評価が益々困難にな
り、例えば、ゲート遅延時間や状態記憶を有する回路等
の論理ゲート設計期間の長期化を招くこととなる。ま
た、故障シミュレーションに係わるCPU5の使用(占
有)時間が多くなったり、各論理ゲートの出力値の計算
やそれらの比較処理をするための故障情報メモリ3のメ
モリ容量の増加が余儀無くされるという問題がある。
【0021】本発明は、かかる従来例の問題点に鑑み創
作されたものであり、ゲート遅延時間や状態記憶を有す
る回路等の各論理ゲートについて故障伝幡の有無を予め
故障モードが定義された故障情報に基づいて検出判断を
し、故障検出評価の簡易化を図ること、併せて、メモリ
容量及びCPUの負担を軽減することが可能となる回路
故障擬似試験装置及び回路故障試験方法の提供を目的と
する。
【0022】
【課題を解決するための手段】図1,図2(a),
(b)は、本発明に係る回路故障擬似試験装置の原理図
(その1,2)であり、図3(a),(b)は、本発明
に係る回路故障試験方法の原理図を示している。
【0023】本発明の第1の回路故障擬似試験装置は、
図1に示すように複数の論理ゲートLG1, LG2,LGi…
LGnが接続されて成る被試験半導体装置16について、
前記論理ゲートLGiの故障の伝播をシミュレーションす
る装置であって、前記論理ゲートLGiの入力値を論理1
又は論理0に固定する故障を示す故障情報fSa1,fSa
0を記憶する第1の記憶手段11と、前記被試験半導体
装置16のテストデータDTを記憶する第2の記憶手段
12と、前記第2の記憶手段12から前記被試験半導体
装置16へ前記テストデータDTを読み出して入力し該
被試験半導体装置16の正常時の動作をシミュレーショ
ンして前記各々の論理ゲートLG1, LG2,LGi…LGnの
正常時の出力値を求める第1の処理をし、前記論理ゲー
トLG1, LG2,LGi…LGnの1つを対象にして、その対
象とした論理ゲートLGiの1つの入力端子に、該入力端
子の正常時の入力値に対して反対の論理値となる論理1
又は論理0の故障情報fSa1,fSa0を前記第1の記憶
手段11から読み出して入力し、当該論理ゲートLGiの
残りの入力端子に正常時の入力値を入力して当該論理ゲ
ートLGiの故障時の動作をシミュレーションし故障時の
出力値を求める第2の処理をし、前記第2の処理により
得られた前記対象とした論理ゲートLGiの故障時の出力
値を前記第1の処理により得られた正常時の出力値と比
較し、当該論理ゲートLGiの故障時の出力値が正常時の
出力値に対して反対の論理値になる場合は、『故障が当
該論理ゲートを伝播する』ことを示す識別情報「1」を
前記論理ゲートLGiの故障情報fSa1,fSa0に付与
し、当該論理ゲートLGiの故障時の出力値が正常時の出
力値に対して同じ論理値になる場合は、『故障が当該論
理ゲートを伝播しない』ことを示す識別情報「0」を前
記論理ゲートLGiの故障情報fSa1,fSa0に付与する
第3の処理をし、前記各々の論理ゲートLGi毎に、該論
理ゲートLGiの全ての入力端子について前記第2及び第
3の処理を順次実行する制御手段15と、前記制御手段
15により前記識別情報が付与された故障情報fSa1,
fSa0を記憶する第3の記憶手段13と、前記第3の記
憶手段13の記憶内容から、前記識別情報0又は1が付
与された故障情報fSa1,fSa0を検索して、前記『故
障が当該論理ゲートを伝播する』ことを示す識別情報が
付与された故障情報fSa1,fSa0を有する論理ゲート
LGiが前記被試験半導体装置16の入力部INから出力
部OUTへ連続しているか否かを検出する情報検出手段
14とを備えていることを特徴とする。
【0024】本発明の第2の回路故障擬似試験装置は第
1の装置において、前記第3の記憶手段13は、図2
(a)に示すように、前記論理ゲートの入力点に到達し
た故障が次段の論理ゲートLGiに到達するまでの時刻
を定めた伝幡予定時刻情報ts0,ts1を記憶し、前
記制御手段15は、テストデータDTに信号変化を与え
たときの故障情報fSa0,fSa1を求める際に、前
記第3の記憶手段13から読み出した伝幡予定時刻情報
ts0,ts1を基準にして現在時刻を経過している故
障情報fSa0,fSa1を有効とすることを特徴とす
る。
【0025】本発明の第3の回路故障擬似試験装置は、
第1の装置において、前記第3の記憶手段13は、図2
(b)に示すように、前記テストデータDTの一周期前
の最終の故障検出判定時刻T1から現在周期の任意の故
障検出判定時刻TXに至るまでの故障情報fSa0,f
Sa1を記憶し、前記制御手段15は、前記第3の記憶
手段13から読み出した故障情報fSa0,fSa1と
前記現在周期の任意の故障検出判定時刻TXの最新の故
障情報fSa0,fSa1とを論理和演算することを特
徴とする。
【0026】さらに、本発明の第1の回路故障擬似試験
方法は、図3(a)に示すような複数の論理ゲートLG
1, LG2,LGi…LGnが接続されて成る被試験半導体装
置について、前記論理ゲートLGiの故障の伝播をシミュ
レーションする方法であって、図3(b)のフローチャ
ートに示すように、予め、ステップP1で前記論理ゲー
トLGiの入力値を論理1又は論理0に固定する故障を示
す故障情報fSa1,fSa0を作成し、次に、ステップP
2で前記被試験半導体装置16にテストデータDTを入
力し、ステップP3で該被試験半導体装置16の正常時
の動作をシミュレーションして前記各々の論理ゲートL
G1, LG2,LGi…LGnの正常時の出力値を求める第1の
処理をし、前記論理ゲートLG1, LG2,LGi…LGnの1
つを対象にして、その対象とした論理ゲートLGiの1つ
の入力端子に、該入力端子の正常時の入力値に対して反
対の論理値となる論理1又は論理0の故障情報を入力
し、当該論理ゲートLGiの残りの入力端子に正常時の入
力値を入力して当該論理ゲートLGiの故障時の動作をシ
ミュレーションし故障時の出力値を求める第2の処理を
し、前記第2の処理により得られた前記対象とした論理
ゲートLGiの故障時の出力値を前記第1の処理により得
られた正常時の出力値と比較し、当該論理ゲートLGiの
故障時の出力値が正常時の出力値に対して反対の論理値
になる場合は、『故障が当該論理ゲートを伝播する』こ
とを示す識別情報「1」を前記論理ゲートLGiの故障情
報fSa1,fSa0に付与し、当該論理ゲートLGiの故障
時の出力値が正常時の出力値に対して同じ論理値になる
場合は、『故障が当該論理ゲートを伝播しない』ことを
示す識別情報「0」を前記論理ゲートLGiの故障情報f
Sa1,fSa0に付与する第3の処理をし、前記各々の論
理ゲートLG1, LG2,LGi…LGn毎に、該論理ゲートの
全ての入力端子について前記第2及び第3の処理を順次
実行し、その後、ステップP4で前記識別情報が付与さ
れた故障情報fSa1,fSa0を検索して、前記『故障が
当該論理ゲートを伝播する』ことを示す識別情報が付与
された故障情報fSa1,fSa0を有する論理ゲートLGi
が前記被試験半導体装置の入力部から出力部へ連続して
いるか否かを検出することを特徴とする。
【0027】本発明の第1の回路故障擬似試験方法にお
いて、前記故障モード情報は、第1の単一縮退故障M0
及び第2の単一縮退故障M1を有し、前記第1の単一縮
退故障M1は、前記被試験半導体装置16に故障点を設
定した場合に、前記論理ゲートの出力信号又は入力信号
が論理「0」に固定する第1の縮退故障であって、前記
第1の縮退故障が被試験半導体装置16に一つだけ存在
する場合として規定し、前記第2の単一縮退故障M1
は、前記被試験半導体装置16に故障点を設定した場合
に、前記論理ゲートの出力信号又は入力信号が論理
「1」に固定する第2の縮退故障であって、前記第2の
縮退故障が被試験半導体装置16に一つだけ存在する場
合として規定することを特徴とする。
【0028】本発明の第1の回路故障擬似試験方法にお
いて、前記故障情報fSa0,fSa1は、第1の故障
情報及び第2の故障情報を有し、前記第1の故障情報と
は、前記第1の単一縮退故障M0が次段の論理ゲートに
伝幡するか否かを示す場合として定義し、前記第2の故
障情報とは、前記第2の単一縮退故障M1が、次段の論
理ゲートに伝幡するか否かを示す場合としてそれぞれ定
義することを特徴とする。
【0029】本発明の第2の回路故障擬似試験方法は、
前記第1の方法において、前記論理ゲートの入力点に到
達した故障が次段の論理ゲートに到達するまでの時刻を
伝幡予定時刻情報ts0,ts1として規定したとき、
図3(b)のフローチャートのステップP3で、前記故
障シミュレーション用のテストデータDTに信号変化を
与えたときの故障情報fSa0,fSa1を求める際
に、前記伝幡予定時刻情報ts0,ts1を基準にして
現在時刻を経過している故障情報fSa0,fSa1を
有効とすることを特徴とする。
【0030】また、本発明の第3の回路故障擬似試験方
法は、前記第1の方法において、前記被試験半導体装置
16に記憶素子MEMが含まれた場合に、図3(b)の
フローチャートのステップP3で、前記テストデータの
一周期前の最終の故障検出判定時刻T1に検出した最新
の故障情報fSa0,fSa1と、前記最終の故障検出
判定時刻T1から現在周期の任意の故障検出判定時刻T
Xに至るまでの故障情報fSa0,fSa1とを論理和
演算することを特徴とする。
【0031】なお、第3の回路故障擬似試験方法におい
て、前記被試験半導体装置16に記憶素子MEMが含ま
れた場合に、図3(b)のフローチャートのステップP
4で、前記被試験半導体装置16の信号出力部から記憶
素子MEMに至るまでの第1の検索と、前記記憶素子M
EMの入力部から被試験半導体装置16の信号入力部に
至るまでの第2の検索とを実行することを特徴とする。
【0032】また、前記第3の回路故障擬似試験方法に
おいて、前記被試験半導体装置16に記憶素子MEMが
含まれた場合に、図3(b)のフローチャートのステッ
プP3で、前記故障情報fSa0,fSa1の検出後
に、前記テストデータの一周期前の最終の故障検出判定
時刻T1から現在周期の任意の故障検出判定時刻T2に
至るまでの全ての故障情報fSa0,fSa1を前記テ
ストデータの現在周期の最終の故障検出判定時刻T2の
最新の故障情報fSa0,fSa1に一致させることを
特徴とし、上記目的を達成する。
【0033】
【作用】本発明の回路故障擬似試験装置によれば、図1
に示すように第1,第2,第3の記憶手段11,12,
13,情報検出手段14及び制御手段15が具備されて
いる。
【0034】このような構成によって、複数の論理ゲー
トLG1, LG2,LGi…LGnを組み込んだ被試験半導体装
置16を故障シミュレーションする場合、まず、各々の
論理ゲートLG1, LG2,LGi…LGnの正常時の出力値を
求めるために、制御手段15は、第2の記憶手段12か
らテストデータDTを読み出して被試験半導体装置16
に入力し、正常論理シミュレーションを行う。次に、論
理ゲートLGiの入力を論理1又は論理0に固定する故障
を仮定(故障点FLTの設定)するために、制御手段15
は、その論理ゲートLG1, LG2,LGi…LGnの1つを対
象にして、その対象とした論理ゲートLG1の入力端子の
正常時の入力値に対して反対の論理値となる論理1又は
論理0の故障情報fSa1,fSa0を第1の記憶手段11
の中から選択する。そして、制御手段15は、故障時の
出力値を求めるために、選択した論理1又は論理0の故
障情報fSa1,fSa0を論理ゲートLGiの1つの入力端
子に入力し、残りの入力端子に正常時の入力値を入力し
てこの論理ゲートの故障時の動作をシミュレーションを
行う(第2の処理)。次に、制御手段15は、論理ゲー
トLGiの入力部に仮定した故障情報fSa1,fSa0が当
該論理ゲートLGiを越えるか否を判断するために、対象
とした論理ゲートLGiの故障時の出力値を正常時の出力
値と比較する。この比較結果により、当該論理ゲートL
Giの故障時の出力値が正常時の出力値に対して反対の論
理値になる場合は、『故障が当該論理ゲートを伝播す
る』ことを示す識別情報を故障情報fSa1,fSa0に付
与する。当該論理ゲートLGiの故障時の出力値が正常時
の出力値ト同じ論理値になる場合は、『故障が当該論理
ゲートを伝播しない』ことを示す識別情報を故障情報f
Sa1,fSa0に付与する。そして、制御手段15は、識
別情報が付与された故障情報fSa1,fSa0と、対象と
した論理ゲートLGiとを対応付ける(第3の処理)。識
別情報と論理ゲートLGiとが対応付けられた故障情報f
Sa1,fSa0は制御手段15から第3の記憶手段13に
転送されて記憶される。なお、制御手段15は、各々の
論理ゲートLG1, LG2,LGi…LGn毎に、しかも、該論
理ゲートLG1, LG2,LGi…LGnの全ての入力端子につ
いて第2及び第3の処理を順次実行する。この時点で
は、入力を論理1又は論理0に固定する故障情報が1つ
の論理ゲートLGiを伝播するか否かが分かるだけで、被
試験半導体装置16の全体を通して、各論理ゲートLGi
の入力部に仮定した故障が、その入力部から被試験半導
体装置16の出力部OUTへ伝播する経路が形成されて
いるか否かが判断できない。そこで、本発明では制御手
段15が論理ゲートLGiの全ての入力端子について第2
及び第3の処理を実行し終了すると、情報検出手段14
が、第3の記憶手段13の記憶内容から、識別情報が付
与された故障情報fSa1,fSa0を検索する。その検索
方法は、例えば、被試験半導体装置16の出力部OUT
から入力部INに向かって行う。そして、情報検出手段
14は、識別情報が付与された故障情報fSa1,fSa0
を有する論理ゲートLGiが被試験半導体装置16の入力
部INから出力部OUTへ連続しているか否かを検出す
る。この検出結果により、『故障が当該論理ゲートを伝
播する』とする識別情報が付与された故障情報fSa1又
はfSa0を有する論理ゲートLGiが、被試験半導体装置
16の出力部OUTから入力部INへ連続している場合
は、被試験半導体装置16の入力部INから出力部OU
Tに至る故障伝播経路が形成されるので、「被試験半導
体装置の出力部において、その論理ゲートの入力部に仮
定した縮退故障がこのテストデータで観測できる。」と
判定することができる。なお、『故障が当該論理ゲート
を伝播しない』とする識別情報が付与された故障情報f
Sa1又はfSa0を有する論理ゲートLGiが、被試験半導
体装置16の入力部INから出力部OUTの間に存在す
る場合は、故障伝播経路が途中で切れてしまうので、
「被試験半導体装置の出力部において、このテストデー
タではその論理ゲートの入力部に仮定した縮退故障が観
測できない。」と判定することができる。
【0035】このため、テストデータDTに対する故障
点を有する論理回路と故障点FLTを有しない論理回路で
それぞれ論理ゲートLG1, LG2,LGi…LGnの出力値を
計算して両者が一致するまで、又は、外部出力点に達す
るまで、従来例のように比較/判定エディタ4やCPU
5により比較,演算処理をすることが無くなる。このこ
とで、制御手段15の負担は各論理ゲートLG1,LG2,
LGi…LGnの入力点に残留される故障情報fSa0,fSa1
を計算し、それを第3の記憶手段13へ記憶する処理に
軽減される。
【0036】また、故障点FLTの影響が被試験半導体装
置16の信号出力部(故障検出判定点)まで伝幡するか
否か(故障伝幡)については、一つずつの故障について
各論理ゲートLG1,LG2,LGi…LGnの出力点毎につい
て判定がされないため従来例のような各論理ゲートLG
1,LG2,LGi…LGnの出力値の演算結果データの記憶
処理が不要となる。
【0037】これにより、従来例に比べて制御手段15
の使用(占有)時間の短縮化を図ること,及び第3の記
憶手段(故障情報メモリ3)のメモリ容量の削減化を図
ることが可能となる。
【0038】なお、図2(a)に示すように、被試験半
導体装置16の論理ゲートLG1, LG2,LGi…LGnの故
障情報fSa0,fSa1 毎に係る伝幡予定時刻ts1,ts0を
第3の記憶手段13に記憶することにより、該論理ゲー
トLG1, LG2,LGi…LGnのゲート遅延時間tdを含め
た高精度の故障シミュレーションを行うことが可能とな
る。
【0039】また、図2(b)に示すように、当該テス
トデータDTの一周期前の最終の故障検出判定時刻T1
から当該テストデータDTの現在周期に係る任意の故障
検出判定時刻TXに至るまでの故障情報fSa0,fSa1 に
基づく故障情報DSa0,DSa1を第3の記憶手段13に記
憶することにより、記憶素子MEMを含む被試験半導体装
置16について、高精度な故障シミュレーションを行う
ことが可能となる。
【0040】さらに、本発明の第1の回路故障擬似試験
方法によれば、図3(b)のフローチャートに示すよう
に、予め、ステップP1で論理ゲートLGiの入力値を論
理1又は論理0に固定する故障を示す故障情報fSa1,
fSa0を作成し、次に、ステップP2で被試験半導体装
置16にテストデータDTを入力し、ステップP3で、
第1及び第2の処理によって、当該論理ゲートLGiを故
障情報fSa1,fSa0が伝播するか否かを計算し、その
計算結果に対して、第3の処理により、『故障が当該論
理ゲートを伝播する』ことを示す識別情報(以下識別フ
ラグともいう)「1」又は、『故障が当該論理ゲートを
伝播しない』ことを示す識別フラグ「0」を当該論理ゲ
ートLGiの故障情報fSa1,fSa0に付与し、これらの
処理を順次実行し、その後、ステップP4で識別情報が
付与された故障情報fSa1,fSa0を検索して、『故障
が当該論理ゲートを伝播する』ことを示す識別情報が付
与された故障情報fSa1,fSa0を有する論理ゲートL
Giが被試験半導体装置16の入力部INから出力部OU
Tへ連続しているか否かが検出されている。
【0041】このため、複数の論理ゲートLG1, LG2,
LGi…LGnが組み込まれた被試験半導体装置16に故障
点FLTを設定して、故障シミュレーションをする場合、
ステップP4で信号出力部OUTから信号入力部INに向
かって第1の単一縮退故障M0の伝幡可能性を示す最終
の故障情報fSa0 =1又は0や第2の単一縮退故障M1
の伝幡可能性を示す任意の故障情報fSa1 =1又0の検
出処理をすることにより、当該被試験半導体装置16の
故障検出評価を容易に行うことが可能となる。
【0042】これにより、被試験半導体装置16の超高
集積化,超高密度化の要求があった場合でも、故障検出
評価の簡易化が図られ、その論理ゲートの設計期間の短
期化を図ることが可能なる。
【0043】また、本発明の第2の回路故障擬似試験方
法によれば、図3(b)のフローチャートのステップP
3の計算記憶処理の際に、故障情報fSa0,fSa1 に係る
伝幡予定時刻ts1,ts0の記憶処理と、現在時刻tcが
伝幡予定時刻ts1,ts0を経過している故障情報fSa0,
fSa1 を有効として故障情報DSa0,DSa1 を求める計算
処理を実行している。
【0044】このため、論理ゲートLG1, LG2,LGi…
LGnに故障点FLTが設定された場合に、例えば、入力ネ
ットに信号変化(イベント)が発生しても、正常回路の
出力ネットにイベントが発生しない場合,すなわち、該
論理ゲートLG1, LG2,LGi…LGnのゲート遅延時間後
の時刻に信号変化が伝幡予定される場合について、入力
ネットの信号発生時刻では無く、現在時刻tcがその伝
幡予定時刻ts1,ts0まで経過した故障を検出すること
が可能となる。換言すれば、故障点の影響がゲート遅延
時間後に出力ネットに伝幡された場合について、その時
点の故障情報fSa0,fSa1 を故障が伝幡したとする「f
Sa0,fSa1 =1」とすることが可能となる。
【0045】これにより、該論理ゲートLG1, LG2,L
Gi…LGnのゲート遅延時間tdを考慮した実際の故障回
路に則した故障シミュレーションを高精度に実行するこ
とが可能となる。
【0046】また、本発明の第3の回路故障擬似試験方
法によれば、図3(b)のフローチャートのステップP
3の計算記憶処理の際に、当該テストデータDTの一周
期前の最終の故障検出判定時刻T1に係る最新の故障情
報fSa0,fSa1 と当該テストデータDTの現在周期に係
る任意の故障検出判定時刻TXに至るまでの故障情報f
Sa0,fSa1 との論理和演算処理をしている。
【0047】このため、被試験半導体装置16の論理ゲ
ートLG1, LG2,LGi…LGnに記憶素子MEMが含まれた
場合であっても、時間と共に変化をする記憶素子MEMの
内部状態について、例えば、当該テストデータDTの一
周期前の最終の故障検出判定時刻T1に係る最新の故障
情報fSa0,fSa1 と最終の故障検出判定時刻T1から当
該テストデータDTの現在周期に係る任意の故障検出判
定時刻TXに至るまでの故障情報fSa0,fSa1 が一度で
も故障が伝幡したとする「fSa0,fSa1 =1」とを論理
和演算処理をすることにより、記憶素子MEMに係る故障
伝幡性を判断することが可能となる。
【0048】なお、ステップP4において、記憶素子M
EMが含まれた論理ゲートLG1, LG2,LGi…LGnの故障
情報fSa0,fSa1 の検出処理は第1,第2の検索処理に
より実行され、該検出処理の後に、当該テストデータD
Tの一周期前の最終の故障検出判定時刻T1に係る最新
の故障情報fSa0,fSa1 と最終の故障検出判定時刻T1
から当該テストデータDTの現在周期に係る最終の故障
検出判定時刻T2に至るまでの全ての故障情報MSa0,M
Sa1 ,DSa0,DSa1 を当該テストデータDTの現在周期
に係る最終の故障検出判定時刻T2の故障情報fSa0,f
Sa1 に一致させている。
【0049】このため、一回の演算処理によっては、記
憶素子MEMの入力ネットの故障の影響が出力ネットに反
映されない場合であっても、該記憶素子MEMに留まって
いる故障情報fSa0,fSa1 を無視することなく、再現性
良く該故障情報fSa0,fSa1を検出することが可能とな
る。
【0050】これにより、記憶素子MEMを含む被試験半
導体装置16の高精度な故障シミュレーションを行うこ
とが可能となる。
【0051】
【実施例】次に図を参照しながら本発明の実施例につい
て説明をする。図4〜図22は、本発明の実施例に係る回
路故障擬似試験装置及び回路故障試験方法を説明する図
である。
【0052】(1)第1の実施例の説明 図4は、本発明の各実施例に係る回路故障擬似試験装置
の構成図であり、図5,6はその補足説明図を示してい
る。
【0053】例えば、図8に示すような複数の論理ゲー
トLG1, LG2,LG3が組み込まれた被試験半導体装置
(以下被試験LSIという)16の故障シミュレーショ
ンをする装置は、図4において、故障シミュレーション
制御メモリ21,テストデータファイルメモリ22,故
障情報メモリ23,データ検索エディタ24,CPU2
5,ディスプレイ26,キーボード27及びこれらの間
のデータを伝送するシステムバス28から成る。
【0054】すなわち、故障シミュレーション制御メモ
リ21は第1の記憶手段11の一実施例であり、予め定
義された被試験LSI16の故障モード情報Sa0,S
a1や制御データD1を記憶するものである。なお、定
義処理については図5,図6において説明をする。
【0055】テストデータファイルメモリ22は第2の
記憶手段12の一実施例であり、被試験LSI16の故
障シミュレーションをするテストデータDTを記憶する
ものである。
【0056】故障情報メモリ23は第3の記憶手段13
の一実施例であり、テストデータDTによる各論理ゲー
トLG1, LG2,LGi…LGnでの故障伝幡に関し計算され
た故障情報fSa0,fSa1 を記憶するものである(図5参
照)。なお、故障情報メモリ23は第2の実施例に係る
回路故障擬似試験方法においては、被試験LSI16の
論理ゲートLG1, LG2,LGi…LGnの故障情報fSa0,f
Sa1 毎に係る伝幡予定時刻ts1,ts0を記憶するもので
ある。
【0057】また、故障情報メモリ23は第3の実施例
に係る回路故障擬似試験方法においては、当該テストデ
ータDTの一周期前の最終の故障検出判定時刻T1に係
る最新の故障情報fSa0,fSa1 と、当該最終の故障検出
判定時刻T1から当該テストデータDTの現在周期に係
る任意の故障検出判定時刻TXに至るまでの故障情報f
Sa0,fSa1 とに基づく故障情報MSa0,MSa1 を記憶する
ものである。
【0058】データ検索エディタ24は情報検出手段1
4の一実施例であり、定義処理に基づいて各論理ゲート
ゲートLG1, LG2,LGi…LGnでの故障伝幡に関し計算
された故障情報fSa0,fSa1 ,MSa0,MSa1 の検出をす
るものである。
【0059】CPU25は制御手段15の一実施例であ
り、故障シミュレーション制御メモリ21,テストデー
タファイルメモリ22,故障情報メモリ23,データ検
索エディタ24及びディスプレイ26等の入出力を制御
するものである。例えば、CPU25は、故障伝播に関
し次のような計算を行う。まず、テストデータファイル
メモリ22からテストデータDTを読み出して被試験L
SI16に入力し、被試験LSI16の正常時の動作を
シミュレーションし、各々の論理ゲートLG1,LG2,LG
i…LGnの正常時の出力値を求める(第1の処理)。ま
た、CPU25は、論理ゲートLG1, LG2,LGi…LGn
の1つを対象にして、その対象とした論理ゲートLGiの
1つの入力端子に、該入力端子の正常時の入力値に対し
て反対の論理値となる論理1又は論理0の故障情報fSa
1,fSa0を故障シミュレーション制御メモリ21から
読み出して入力し、当該論理ゲートLGiの残りの入力端
子に正常時の入力値を入力して当該論理ゲートLGiの故
障時の動作をシミュレーションし、故障時の出力値を求
める(第2の処理)。これらの第1及び第2の処理に基
づいてCPU25は故障情報fSa1,fSa0に識別フラ
グを付与する。識別フラグの付与については後述する。
また、CPU25は、当該テストデータDTの時刻管
理,すなわち、故障情報fSa0,fSa1 の最新情報を取得
する一周期前の最終の故障検出判定時刻T1や該最終の
故障検出判定時刻T1から当該テストデータDTの現在
周期に係る任意の故障検出判定時刻TXに至るまで計数
処理等をする。
【0060】また、CPU25は当該テストデータDT
の一周期前の最終の故障検出判定時刻T1から当該テス
トデータDTの現在周期に係る任意の故障検出判定時刻
TXに至るまでの故障情報fSa0,fSa1 に基づいて論理
和演算処理をした故障情報DSa0,DSa1 を出力するもの
である。
【0061】なお、ディスプレイ26は表示データD3
に基づいて設計途中の被試験LSI16の表示等をする
ものである。キーボード27は、故障シミュレーション
をする際に、オペレータ等が故障点FLTに係る入力デー
タD2を入力するものである。例えば、論理ゲートLG1
の信号入力部INに故障点FLTが設定される。
【0062】図5は、本発明の第1の実施例に係る故障
モードメモリテーブルの内容説明図を示している。図5
において、Miは故障モードであり、第1,第2の単一
縮退故障M0,M1に分類される。第1の単一縮退故障
M0は、被試験LSI16に故障点FLTが設定された場
合に、論理ゲートLG1, LG2,LGi…LGnの出力信号又
は入力信号が論理「0」に固定する第1の縮退故障であ
って、第1の縮退故障が被試験LSI16に一つだけ存
在する故障モードをいう。
【0063】例えば、二入力OR論理ゲート(以下OR
回路という)と二入力AND論理ゲート(以下AND回
路という)等の論理ゲートLGiの出力値が論理「0」
に固定するモードである。これは、OR回路やAND回
路の信号入力部の一線が,例えば、接地線GNDに触れ
る故障等であり、常時、「0」レベルが該回路の一つ信
号入力部に印加されるものである。これにより、他の信
号入力部に「1」を入力した場合に該OR回路やAND
回路の出力値が「0」となるものである。この故障モー
ド情報をSa0と定義する。
【0064】また、fSaOは最終の故障情報の一例とな
る第1の単一縮退故障M0の伝幡性を示す故障情報であ
る。例えば、第1の単一縮退故障M0が次段の論理ゲー
トLGiに伝幡しない場合をfSaO=0と定義する。ま
た、第1の単一縮退故障M0が次段の論理ゲートLGiに
伝幡する場合をfSaO=1と定義する。
【0065】第2の単一縮退故障M1は、被試験LSI
16に故障点FLTが設定された場合に、論理ゲートLG
1,LG2,LGi…LGnの出力信号又は入力信号が論理
「1」に固定する第2の縮退故障であって、第2の縮退
故障が被試験LSI16に一つだけ存在する故障モード
をいう。例えば、OR回路やAND回路等の論理ゲート
LGiの出力値が論理「1」に固定するモードである。
【0066】これは、OR回路やAND回路の信号入力
部の一線が,例えば、断線等による故障により開放状態
となって、常時、「1」レベルが該回路の一つ信号入力
部に印加されるものである。これにより、他の信号入力
部に「1」を入力した場合に該OR回路やAND回路の
出力値が「1」となるものである。この故障モード情報
をSa1と定義する。また、fSa1は第2の故障情報の一
例となる第2の単一縮退故障M1の伝幡性を示す故障情
報である。例えば、第2の単一縮退故障M1が次段の論
理ゲートLGiに伝幡しない場合をfSa1=0と定義す
る。また、第2の単一縮退故障M1が次段の論理ゲート
LGiに伝幡する場合をfSa1=1と定義する。
【0067】なお、定義された故障モード情報Sa0,S
a1,第1,第2の故障情報fSa0,fSa1が制御データ
D1として故障シミュレーション制御メモリ21に格納
されている。
【0068】図6は、本発明の第1の実施例に係る故障
情報メモリテーブルの内容説明図を示している。図6に
おいて、mは故障情報メモリテーブルの内容であり、例
えば、OR回路やAND回路等の論理ゲートLGiの入力
ネットA,Bのいずれかに故障点FLTが設定された場合
の故障情報の格納状況を示している。
【0069】例えば、OR回路の入力ネットAについて
故障情報fSa0=1が格納されるのは、ネットAに第1
の単一縮退故障M0が存在する場合であって、次段の論
理ゲートLGiに伝幡する場合である。この際のOR回路
の出力値は正常時の出力値と異なる場合である。また、
同様にAについて故障情報fSa1=0が格納されるの
は、ネットAに第2の単一縮退故障M1が存在する場合
であって、次段の論理ゲートLGiに伝幡しない場合であ
る。この際のOR回路の出力値は正常時の出力値と同様
になる場合である。
【0070】さらに、OR回路の入力ネットBについて
故障情報fSa0=0が格納されるのは、ネットBに第1
の単一縮退故障M0が存在する場合であって、次段の論
理ゲートLGiに伝幡しない場合である。この際のOR回
路の出力値は正常時の出力値と同様になる場合である。
また、同様にネットBについて故障情報fSa1=0が格
納されるのは、ネットBに第2の単一縮退故障M1が存
在する場合であって、次段の論理ゲートLGiに伝幡しな
い場合である。この際のOR回路の出力値は正常時の出
力値と同様になる場合である。
【0071】また、AND回路の入力ネットAについて
故障情報fSa0=0が格納されるのは、該ネットBに第
1の単一縮退故障M0が存在する場合であって、次段の
論理ゲートLGiに伝幡しない場合である。この際のAN
D回路の出力値は正常時の出力値と異なる場合である。
【0072】なお、同様にAについて故障情報fSa1=
0が格納されるのは、該ネットAに第2の単一縮退故障
M1が存在する場合であって、次段の論理ゲートLGiに
伝幡しない場合である。この際のAND回路の出力値は
正常時の出力値と同様になる場合である。
【0073】さらに、AND回路の入力ネットBについ
て故障情報fSa0=0が格納されるのは、該ネットBに
第1の単一縮退故障M0が存在する場合であって、次段
の論理ゲートLGiに伝幡しない場合である。この際のA
ND回路の出力値は正常時の出力値と同様になる場合で
ある。
【0074】また、同様にネットBについて故障情報f
Sa1 =1が格納されるのは、該ネットBに第2の単一縮
退故障M1が存在する場合であって、次段の論理ゲート
LGiに伝幡する場合である。この際のAND回路の出力
値は正常時の出力値と異なる場合である。
【0075】なお、これらの故障情報fSa0 =0,fSa
1 =0,fSa1 =1,fSa0 =1については、先に説明
した第1及び第2の処理を実行したCPU25が、当該
論理ゲートを故障情報が伝播するか否を示す故障フラグ
(「0」又は「1」を示す識別フラグ)を故障情報fSa
0 、fSa1 に与えることにより得られる。すなわち、C
PU25は、論理ゲートLGiの故障時の出力値を正常時
の出力値と比較し、当該論理ゲートLGiの故障時の出力
値が正常時の出力値に対して反対の論理値になる場合
は、『故障が当該論理ゲートを伝播する』ことを示す識
別フラグ(以下故障伝播フラグともいう)「1」を故障
情報fSa0 又はfSa1 に与える。また、CPU25は、
当該論理ゲートLGiの故障時の出力値が正常時の出力値
に対して同じ論理値になる場合は、『故障が当該論理ゲ
ートを伝播しない』ことを示す識別フラグ(故障非伝播
フラグともいう)「0」を故障情報fSa1又はfSa0に
付与する(第3の処理)。これらの処理は、各々の論理
ゲートLGi毎に、該論理ゲートLGiの全ての入力端子に
ついてCPU25により順次実行される。このように識
別フラグが付加された故障情報fSa0 =0,fSa1 =
0,fSa1=1,fSa0 =1は対象となる論理ゲートLG
iに対応付けられて故障情報メモリ23に格納される。
なお、そのデータ量は被試験LSI16の回路構成によ
り決まる。従って、従来例に比べて故障情報メモリ23
に格納される故障情報量が大幅に減少する。
【0076】このようにして、本発明の各実施例の回路
故障擬似試験装置によれば、図4に示すように故障シミ
ュレーション制御メモリ21,テストデータファイルメ
モリ22,故障情報メモリ23,データ検索エディタ2
4,CPU25,等が具備されている。
【0077】このような構成によって、複数の論理ゲー
トLG1,LG2,LG3を組み込んだ被試験半導体装
置16を故障シミュレーションする場合、まず、故障シ
ミュレーション制御メモリ21から故障モード情報Sa
0又はSa1の1つと故障情報fSa1,fSa1とを
読出して論理ゲートLG1に設定し、テストデータファ
イルメモリ22からテストデータDTを読出して被試験
LSI16の入力部に入力し、その後、テストデータを
入力したときの被試験LSI16の入力部から出力部へ
向かってCPU25により各論理ゲートLG1,LG
2,LG3の論理出力を計算し、該計算結果に従って、
先に故障モード情報Sa0又はSa1を設定した論理ゲ
ートLG1から被試験LSI16の出力部OUTへ向か
って伝搬する故障情報fSa0,fSa1に故障伝播又
は故障非伝播の区別のための識別フラグが付与され、次
に、この故障情報fSa0,fSa1を故障情報メモリ
23に記憶する。
【0078】また、データ検索エディタ24によって故
障情報fSa0,fSa1の識別フラグを被試験LSI
16の出力部から入力部へ向けて検出することにより、
故障の伝播又は非伝播が検索される。これにより、被試
験LSI16の出力部OUTから故障モード情報Sa0
又はSa1を設定した論理ゲートLG1に至るまで
障情報fSa0,fSa1の中で、「故障伝播」の識別
フラグfSa0=1が検索できたときには、「出力部か
ら故障の影響が観測できる」としてこのテストデータD
Tを選択することができる。また、被試験LSI16の
出力部OUTで、故障情報fSa0,fSa1の「故障
非伝播」の識別フラグfSa0=0を検索したときに
は、このテストデータによって「出力部での故障の影響
がもはや観測できない」として検索を早期に打ち切るこ
とができ、被試験LSI16の試験に有効なテストデー
タのみを選択することが可能となる。
【0079】このため、テストデータDTに対する故障
点を有する論理回路と故障点を有しない論理回路でそれ
ぞれ論理ゲートLG1, LG2,LGi…LGnの出力値を計算
して両者が一致するまで、又は、外部出力点に達するま
で、従来例のように比較/判定エディタ4やCPU5に
より比較,演算処理をすることが無くなる。
【0080】このことで、CPU25の負担は各論理ゲ
ートLG1,LG2,LGi…LGnの入力点から得られる故障
情報fSa0,fSa1 を計算して、それを故障情報メモリ2
3に記憶する処理に軽減される。
【0081】また、故障点FLTの影響が被試験LSI1
6の信号出力部(故障検出判定点)まで伝幡するか否か
(故障伝幡性)については、一つずつの故障について各
論理ゲートLG1,LG2,LGi…LGnの出力点毎について
判定がされないため従来例のような各論理ゲートLG1,
LG2,LGi…LGnの出力値の演算結果データの記憶処理
が不要となる。
【0082】なお、被試験LSI16の論理ゲートLG
1, LG2,LGi…LGnの故障情報fSa0,fSa1 毎に係る
伝幡予定時刻ts1,ts0を故障情報メモリ23に記憶す
ることにより、該論理ゲートLG1, LG2,LGi…LGnの
ゲート遅延時間tdを含めた高精度の故障シミュレーシ
ョンを行うことが可能となる(図11参照)。。
【0083】また、当該テストデータDTの一周期前の
最終の故障検出判定時刻T1に係る最新の故障情報fSa
0,fSa1 と、該最終の故障検出判定時刻T1から当該テ
ストデータDTの現在周期に係る任意の故障検出判定時
刻TXに至るまでの全ての故障情報fSa0,fSa1 とに基
づく故障情報MSa0,MSa1 を故障情報メモリ23に記憶
することにより、状態記憶を有するフリップ・フロップ
回路FFを含む被試験LSI16について、高精度の故
障シミュレーションを行うことが可能となる。
【0084】これにより、従来例に比べてCPU25の
使用(占有)時間の短縮を図ること,及び故障情報メモ
リ23のメモリ容量の削減を図ることが可能となる。次
に、本発明の実施例に係る回路故障擬似試験方法につい
て当該装置の動作を補足しながら説明をする。
【0085】図7は、本発明の第1の実施例に係る回路
故障擬似試験の処理フローチャートであり、図8(a)
〜(c)は、その補足説明図を示している。
【0086】例えば、図8(a)に示すような3段の論
理ゲートLG1=AND回路, LG2=OR回路,LG3=A
ND回路が組み込まれた被試験LSI16の故障シミュ
レーションをする場合、図7において、予め、ステップ
P1で被試験LSI16の故障モードM0,M1を定義
して故障伝幡を示す故障情報fSa0,fSa1 の定義処理を
する。なお、本発明の実施例では被試験LSI16の入
力ネットAに故障点FLTが設定されたものとする(図8
(a)〜(c)参照)。
【0087】この際の故障モードM0,M1の定義処理
は、論理ゲートLG1, LG2,LGi…LGnの出力信号又は
入力信号が論理「0」に固定する第1の縮退故障であっ
て、第1の縮退故障が被試験LSI16に一つだけ存在
する第1の単一縮退故障M0と、論理ゲートLG1, LG
2,LGi…LGnの出力信号又は入力信号が論理「1」に
固定する第2の縮退故障であって、第2の縮退故障が被
試験LSI16に一つだけ存在する第2の単一縮退故障
M1と定義をする。
【0088】また、故障情報が論理ゲートLGiを伝播
するか否かは、故障伝播又は故障非伝播によって定義し
ている。故障情報が論理ゲートLGiを伝播する場合に
は、故障情報fSa0, fSa1に故障伝播を示す識
別フラグ「1」を与え、故障情報が論理ゲートLGiを
伝播しない場合には、故障情報fSa0, fSa1に
故障非伝播を示す識別フラグ「0」を与えることによっ
て区別する第1の単一縮退故障M0については、fS
a0=0又は1と定義し、第2の単一縮退故障M1につ
いては、fSa1=0又は1と定義する(図5,6参
照)。
【0089】次に、ステップP2で被試験LSI16の
信号入力部INにテストデータDTの供給処理をする。
この際に、被試験LSI16の故障シミュレーションを
するテストデータDT,例えば、「0,1,1,1」が
テストデータファイルメモリ22によりCPU25を介
して読み出される。
【0090】次いで、ステップP3でテストデータDT
に基づいて各論理ゲートLG1=AND回路, LG2=OR
回路,LG3=AND回路毎に故障伝幡に関する故障情報
fSa0,fSa1 を計算記憶処理する。ここで、CPU25
は、故障伝播に関し次のような計算を行う。まず、テス
トデータファイルメモリ22から読み出したテストデー
タDT=「0111」を被試験LSI16に入力し、被
試験LSI16の正常時の動作をシミュレーションし、
各々の論理ゲートLG1, LG2,LGi…LGnの正常時の出
力値を求める(第1の処理)。図8(a)の例では、各
論理ゲートLG1〜LG3の正常時の出力値は“0”、
“1”、“1”となる。また、CPU25は、論理ゲー
トLG1〜LG3の1つを対象にして、その対象とした論理
ゲートLG1の1つの入力端子に、該入力端子の正常時の
入力値“0”に対して反対の論理値となる論理1の故障
情報fSa1 を故障シミュレーション制御メモリ21から
読み出して入力し、当該論理ゲートLG1の残りの入力端
子に正常時の入力値“1”を入力して当該論理ゲートL
Giの故障時の動作をシミュレーションし、故障時の出力
値を求める(第2の処理)。そして、CPU25は、論
理ゲートLG1の故障時の出力値“1”を正常時の出力値
“0”と比較する。ここでは、当該論理ゲートLG1の故
障時の出力値が正常時の出力値に対して反対の論理値に
なるので、『故障が当該論理ゲートを伝播する』ことを
示す識別フラグ(以下故障伝播フラグともいう)「1」
を故障情報fSa1に与える。識別フラグ「1」を与えた
故障情報fSa1 はfSa1 =1と記述している。なお、C
PU25は、当該論理ゲートLGiの故障時の出力値が正
常時の出力値に対して同じ論理値になる場合は、『故障
が当該論理ゲートを伝播しない』ことを示す識別フラグ
(故障非伝播フラグともいう)「0」を故障情報fSa1
に付与する。識別フラグ「0」を与えた故障情報fSa1
はfSa1 =0と記述している。本実施例では、図を簡略
化するため、故障情報fSa1 、fSa0 のいずれも当該論
理ゲートLGiを越えない場合についてのみ図8(a)〜
(c)に記入することにする(第3の処理)。
【0091】図8(a)の例では、入力ネットAに仮定
した故障情報fSa1は、fSa1=1となり、論理ゲート
LG1を伝播し、入力ネットBに仮定した故障情報fSa0
及びfSa1は、fSa0=0、fSa1=0となり、いずれ
も論理ゲートLG2を伝播しない。なお、論理ゲートLG1
の全ての入力端子について計算が終了したら、残りの論
理ゲートLG2、LG3についても同様な計算を行う。論理
ゲートLG2について計算すると、入力ネットCに仮定し
た故障情報fSa0は、fSa0=1となり、論理ゲートL
G2を伝播する。入力ネットEに仮定した故障情報fSa0
及びfSa1は、fSa0=0、fSa1=0となり、いずれ
も論理ゲートLG2を伝播しない。更に、論理ゲートLG3
について計算すると、入力ネットDに仮定した故障情報
fSa0は、fSa0=1となり、論理ゲートLG3を伝播す
る。入力ネットFに仮定した故障情報fSa0は、fSa0
=1となり、論理ゲートLG3を伝播する。このように計
算されたテストデータDTに基づく、各論理ゲートLG
1, LG2,LG3の故障情報fSa0,fSa1 がCPU25を
介して故障情報メモリ23により記憶される。この時点
では、各論理ゲートLG1, LG2,LG3の仮定した故障情
報fSa0,fSa1 が、当該論理ゲートLGiを伝播するか否
かが分かるだけで、被試験LSI16の全体を通して、
各論理ゲートLGiの入力部に仮定した故障情報fSa0,f
Sa1 が、被試験LSI16の入力部INからその出力部
OUTへ伝播する経路が形成されているか否かが判断で
きない。そこで、本実施例では、CPU25が論理ゲー
トLG1, LG2,LG3の全ての入力端子について第2及び
第3の処理を実行し終了すると、次のステップを実行す
る。すなわち、ステップP4で被試験LSI16の信号
出力部OUTから信号入力部INに向かって各入力ネット
について仮定した故障情報fSa0,fSa1 に付与された識
別フラグの検出処理をする。この際に、識別フラグが付
与された故障情報fSa0,fSa1 がデータ検索エディタ2
4により検出される。
【0092】例えば、予め設定された故障検出判定時刻
において回路内部に信号変化が存在するか否かがチェッ
クされ、故障検出判定点Gとなる信号出力部OUTから各
ネット毎に故障情報fSa0,fSa1 の追跡が開始される。
【0093】そして、ステップP5で、故障情報fSa0=
1又はfSa1=1を有する論理ゲートLG1〜LG3が被試験
LSI16の入力部INから出力部OUTへ連続してい
るか否かを検出するために、データ検索エディタ24
は、信号出力部OUTから信号入力部INに向けて、故
障情報fSa0, fSa1 のいずれかの識別フラグが「1」
になっているもの、及び、故障情報fSa0, fSa1 のい
ずれの識別フラグが「1」であるもの、又は、故障情報
fSa0, fSa1 のいずれの識別フラグが「0」であるも
のを検索する。この際に、故障情報fSa0, fSa1 のい
ずれかの識別フラグが「1」及び故障情報fSa0, fSa
1 のいずれの識別フラグが「1」である論理ゲートが入
力部INから出力部OUTへ連続する場合(YES)に
は、故障点の故障情報が故障判定検出点Gに伝播するの
で、ステップP6に移行する。
【0094】また、故障情報fSa0, fSa1 のいずれの
識別フラグも「0」である場合(NO)には、故障点F
LTに仮定した故障情報が故障判定検出点Gに伝播しない
ので、ステップP7に移行して、故障情報fSa0, fSa
1 の検出処理を中断して、「このテストデータDTでは
故障検出できない」と判定する。本発明の実施例では、
ネットAがfSa1 =1であるが、論理ゲートLG1の出
力、すなわち、ネットEの故障情報fSa0, fSa1 はい
ずれの識別フラグも「0」になっている。図8(a)の
例では、論理ゲートLG1から論理ゲートLG2への故障伝
播経路(図中の細線で示した部分)が形成されない。従
って、ネットEから信号入力部への故障情報fSa0 ,f
Sa1 の検索は中断される。
【0095】この結果、「テストデータDT=「0,
1,1,1」では、ネットAの「1」縮退故障が故障検
出判定点Gにおいて、観測できない」としてテストデー
タDT評価することができる。なお、ステップP6で
は、「このテストデータDTによって、ネットC,Dの
故障情報が観測できる」と評価できる。すなわち、テス
トデータDT=「0,1,1,1」では、ネットAの
「1」縮退故障が観測できないが、故障検出判定点Gか
ら入力ネットC,D,E,Fの「0」縮退故障を観測す
ることが可能となる。図8(a)の例では、故障情報f
Sa0=1を有する論理ゲートLG2, LG3が、被試験LS
I16の入力部INから出力部OUTに連続して並んで
いる。このことで、入力ネットC,D,E,Fに仮定し
た故障情報fSa0(0縮退故障)を伝播する故障伝播経
路(図中の太線部分)が形成されていることがわかる。
このように故障情報fSa0 =1又はfSa1 =1を有する
論理ゲートを被試験LSI16の信号出力部OUTから
信号入力部INに向けて検索することにより、テストデ
ータDTで検出できる故障を判定できる。また、被試験
LSI16の最終段の論理ゲートで、故障情報fSa0 =
0,fSa1 =0を検出した場合には、故障情報fSa0 ,
fSa1 の検索はその場で打ち切れるので、無駄な故障情
報fSa0,fSa1 の検索をしないでも済む。
【0096】以上ステップP1〜P7の処理を故障検出
の対象とする全故障,全テストデータDTについて行
う。例えば、図8(a)のテストデータDTが「011
1」が、図8(b)のように「0101」に変化する
と、各論理ゲートLG1, LG2,LG3の正常時の出力値は
“0”、“0”、“0”となり、入力ネットAに仮定し
た故障情報fSa1はfSa1=1となり、論理ゲートLG1
を伝播する。入力ネットBに仮定した故障情報fSa0及
びfSa1は、fSa0=0、fSa1=0となり、いずれも
論理ゲートLG1を伝播しない。また、入力ネットCに仮
定した故障情報fSa1はfSa1=1となり、論理ゲート
LG2を伝播する。入力ネットEに仮定した故障情報fSa
1はfSa1=1となり、論理ゲートLG2を伝播する。更
に、入力ネットDに仮定した故障情報fSa0及びfSa1
はfSa0=0、fSa1=0となり、いずれも論理ゲート
LG3を伝播しないが、入力ネットFに仮定した故障情報
fSa1はfSa1=1となり、論理ゲートLG3を伝播す
る。これにより、故障情報fSa1=1を有する論理ゲー
トLG1〜LG3が、被試験LSI16の入力部INから出
力部OUTに連続して並ぶので、入力ネットAに仮定し
た故障情報fSa1(1縮退故障)を伝播する故障伝播経
路(図中の太線部分)が形成されていることがわかる。
更に、図8(b)のテストデータDTが「0101」
が、図8(c)のように「0100」に変化すると、各
論理ゲートLG1, LG2,LG3の正常時の出力値は
“0”、“0”、“0”と変化しないが、依然として、
入力ネットAに仮定した故障情報fSa1はfSa1=1と
なり、論理ゲートLG1を伝播し、入力ネットBに仮定し
た故障情報fSa0及びfSa1はfSa0=0、fSa1=0
となり、いずれも論理ゲートLG1を伝播しない。また、
入力ネットCに仮定した故障情報fSa1はfSa1=1と
なり、論理ゲートLG2を伝播し、入力ネットEに仮定し
た故障情報fSa1もfSa1=1となり、論理ゲートLG2
を伝播する。しかしながら、入力ネットDに仮定した故
障情報fSa0及びfSa1はfSa0=0、fSa1=0とな
り、いずれも論理ゲートLG3を伝播しないし、入力ネッ
トFに仮定した故障情報fSa0及びfSa1も、fSa0=
0、fSa1=0となり、いずれも論理ゲートLG3を伝播
しない。なお、本実施例では、故障情報fSa0=1又は
fSa1=1を有する論理ゲートを出力部OUTから入力
部INへ向けて検索することとしているので、図8
(c)の例では、論理ゲートLG3の故障情報fSa0=0
かつfSa1=0を検出した時点で、直ちに、故障伝播経
路が形成されていないことが検出できる。このように論
理ゲートLG1=AND回路, LG2=OR回路,LG3=A
ND回路が組み込まれた被試験LSI16の故障シミュ
レーションを行い、故障検出の対象とする全故障点に係
る故障検出率や未検出故障等の情報が得られる。なお、
この故障シミュレーション結果は、実際に被試験LSI
16が製造された際に、内部に故障点が存在していた場
合に、当該テストデータDTを供給することで故障点の
存在を確認することが可能となる。
【0097】このようにして、本発明の第1の実施例に
係る回路故障擬似試験方法によれば、図7のフローチャ
ートに示すように、ステップP1で第1,第2の単一縮
退故障M0,M1等の故障伝幡を示す故障情報fSa0,f
Sa1の定義処理をし、ステップP2でテストデータDT
の供給処理をし、ステップP3で各論理ゲートLG1,LG
2,LG3での故障伝幡に関する故障情報fSa0,fSa1 の
計算,記憶処理をしている。
【0098】このため、複数の論理ゲートLG1, LG2,
LG3組み込まれた被試験LSI16に故障点FLTを設定
して、故障シミュレーションをする場合、ステップP4
で信号出力部OUT=故障検出判定点Gから信号入力部I
Nに向かって第1の単一縮退故障M0の伝幡可能性を示
す第1の故障情報fSa0 =1又は0や第2の単一縮退故
障M1の伝幡可能性を示す第2の故障情報fSa1 =1又
0の検出処理をすることにより、当該被試験LSI16
の故障検出評価を容易に行うことが可能となる。
【0099】これにより、被試験LSI16の超高集積
化,超高密度化が進んでも、故障検出評価の簡易化が図
られ、その論理ゲートの設計期間の短期化を図ることが
可能なる。
【0100】図9は、本発明の各実施例に係るLSI論
理設計方法のフローチャートを示している。図9におい
て、例えば、超高集積論理ゲートアレイ等を開発する場
合、まず、ステップP1で論理設計をし、次いで、ステ
ップP2で本発明による回路故障擬似試験処理をする。
【0101】その後、ステップP3で故障検出率の高低
の判断処理をする。この際に、故障検出率が高い場合
(YES)には、ステップP5に移行して、故障シミュレ
ーションを行う。また、故障検出率が低い場合(NO)
には、ステップP4に移行してテストパターンの追加や
見直しを行い、再度ステップP2を実行する。
【0102】これにより、論理シミュレーションに比べ
て所要時間を要するものの、小型計算機でも故障検出率
の判定評価を行うことが可能となり、従来例に比べて設
計途中の超高集積論理ゲートアレイをテストデータDT
に基づいて、故障検出率等が容易に求められ、その故障
検出評価を容易に行うことが可能となる。このことで、
テストを考慮した論理設計をすることが可能となる。
【0103】(2)第2の実施例の説明 図10〜16は、本発明の第2の実施例に係る回路故障擬似
試験方法の説明図であり、図10はその回路故障擬似試験
の処理フローチャートであり、図11〜16はその補足説明
図を示している。
【0104】図10において、第1の実施例と異なるのは
第2の実施例では故障情報fSa0,fSa1 の計算記憶処理
の際に、該故障情報fSa0,fSa1 に係る伝幡予定時刻t
s1,ts0の記憶処理と、該伝幡予定時刻ts1,ts0が現
在時刻tcを経過している故障情報fSa0,fSa1 を有効
とする計算処理が含まれるものである。
【0105】これは、論理ゲートの入力ネットに信号変
化(以下イベントという)が発生してもゲート遅延時間
tdにより正常回路の出力ネットDにイベントが発生し
ない場合があるためであり、第1の実施例に係る回路故
障擬似試験方法を補うものとなる。なお、伝幡予定時刻
ts1は「1」縮退故障が伝幡する予定時刻であり、伝幡
予定時刻ts0は、「0」縮退故障が伝幡する予定時刻を
いうものとする。
【0106】例えば、図11に示すように被試験LSI1
6が3入力論理積回路(以下単に3入力AND回路とい
う)26の場合であって、入力ネットAに故障点FLTを
設定し、1縮退故障が伝幡する伝幡予定時刻ts1につい
て説明をすれば、図7の処理フローチャートのステップ
P3のサブルーチンとなる図10の処理フローチャートに
おいて、まず、ステップP1で正常/故障回路の場合分
け(モード)処理をする。
【0107】この際に、正常回路の場合(YES)には、
ステップP2に移行する。また、故障回路の場合(N
O)には、ステップP5に移行する。従って、正常回路
の場合(YES)には、ステップP2で現在時刻tc=0
に係る信号変化の伝幡予定処理(以下イベントスケジュ
ーリング処理という)をする。この際に、図11に示した
被試験LSIの状態遷移図(a)において、最初の状態
である時刻tc=0に係る入力ネットの信号値(A,
B,C)=(0,0,1)に対する出力ネットDの信号
値=「0」を計算記憶する(図12参照)。
【0108】次に、ステップP3で現在時刻tc=5に
係るイベントスケジューリング処理をする。この際に、
図11(b)の時刻tc=5では入力ネットBの信号値が
「0」から「1」に変化をして入力ネットの信号値は
(A,B,C)=(0,1,1)となる。なお、「1」
縮退故障が伝幡する場合には、伝幡予定時刻ts1の記憶
をし、「0」縮退故障が伝幡する場合には、伝幡予定時
刻ts0を記憶する。この時の出力ネットDの信号値は
「0」ままで変化をしない(図12参照)。
【0109】次いで、ステップP4で現在時刻tc=13
に係るイベントスケジューリング処理をする。この際
に、図11(c)の入力ネットの変化から8時刻遅れて時
刻tc=13では入力ネットCの信号値が「1」から
「0」に変化をして入力ネットの信号値は(A,B,
C)=(0,1,0)となる。この時も、出力ネットD
の信号値は「0」ままである(図12参照)。
【0110】一方、ステップP1で故障回路の場合(N
O)には、ステップP5に移行する。ここで、3入力A
ND回路のゲート遅延時間をtd=10とし、入力ネッ
トAに1縮退故障=sa1を設定した場合と仮定し、現
在時刻tcが伝幡予定時刻(以下イベントスケジュール
時刻という)ts1,ts0を過ぎている場合とそれが過ぎ
ていない場合について説明をする。
【0111】従って、ステップP5で故障が設定された
現在時刻tc=0に係るイベントスケジューリング処理
をする。この際に、図11(a)の被試験LSIの状態遷
移図において、最初の状態である時刻tc=0に係る入
力ネットの信号値(A,B,C)=(1,0,1)に対
する出力ネットDの信号値=「0」を正常回路と同様に
計算記憶する(図13参照)。
【0112】次に、ステップP6で現在時刻tc=5に
係るイベントスケジューリング処理をする。この際に、
図11(b)の時刻tc=5では入力ネットBの信号値が
「0」から「1」に変化をして入力ネットの信号値は
(A,B,C)=(1,1,1)となる。この時の出力
ネットDの信号値が「1」に変化をする。これにより、
ゲート遅延時間をtd=10と現在時刻tc=5が加算
されたイベントスケジュール時刻ts1=15が記憶処理
される(図13参照)。
【0113】次いで、ステップP7で現在時刻tc=13
に係るイベントスケジューリング処理をする。この際
に、図11(c)の入力ネットの変化から8時刻遅れて時
刻tc=13では入力ネットCの信号値が「1」から
「0」に変化をして入力ネットの信号値は(A,B,
C)=(0,1,0)となる。この時も、出力ネットD
の信号値は「0」ままである(図13参照)。
【0114】さらに、ステップP8では現在時刻tcと
イベントスケジュール時刻ts1の比較処理をする。この
際に、現在時刻tcがイベントスケジュール時刻ts1を
過ぎている場合(YES)には、ステップP9に移行し、
また、それが過ぎていない場合(NO)にはステップP
10に移行する。
【0115】例えば、図13の故障情報メモリの内容遷移
図に示すように現在時刻tcがイベントスケジュール時
刻ts1を過ぎていない場合(NO)にはステップP10で
イベントスケジュール処理を無効とする。
【0116】これは、先に設定された論理ゲートの立ち
上がり遅延時間tdを10とした場合に、出力ネットD
の信号値が「0」から「1」の変化するのは、入力ネッ
トBが変化をしてから10時刻遅れたイベントスケジュ
ール時刻ts1=15に出力ネットDの信号値=「1」が
イベントスケジュール処理されたことに基づくものであ
る。
【0117】これにより、現在時刻tc=13に係る出
力ネットDの信号値は変化していないのでイベントスケ
ジュール時刻ts1=15に係るイベントスケジュール処
理が無効となるものである。なお、図15は正常時の故障
情報メモリの内容遷移図である。
【0118】また、図16の故障情報メモリの内容遷移図
に示すように現在時刻tcがイベントスケジュール時刻
ts1を過ぎている場合(YES)にはステップP9でイベ
ントスケジュール処理を有効とする。ここで、イベント
スケジュール時刻ts1に係る故障情報fSa0,fSa1 と現
在時刻tcに係る故障情報fSa0,fSa1 とが比較処理さ
れる。また、イベントスケジュール時刻ts1が現在時刻
tcを経過している故障情報fSa0,fSa1 を有効とする
計算処理が行われる。
【0119】これは、図14の被試験LSIの状態遷移図
(b)において、入力ネットBにイベントが起こった
後、12時刻遅れて現在時刻tc=17に図14(c)の
ように入力ネットCに信号値が「1」から「0」に変化
をするイベントが発生したものと仮定すれば、この時の
現在時刻tc=17では既に、図14(b)の入力ネット
Bのイベント発生時に設定された出力ネットD=1のイ
ベントスケジュール時刻,すなわち、伝幡予定時刻ts1
=15を過ぎているので、前に設定されている故障情報
fSa0,fSa1 を「故障が伝幡する」とするfSa0,f
Sa1 =1を有効とするものである。これを、伝幡予定時
刻ts1やts0に基づく故障情報DSa0,DSa1 と定義す
る(図16参照)。
【0120】このようにして、本発明の第2の実施例に
係る回路故障擬似試験方法によれば、図10の処理フロー
チャートのステップP3,P6の計算記憶処理の際に、
故障情報fSa0,fSa1 に係るイベントスケジュール時刻
ts1,ts0の記憶処理をし、ステップP9で現在時刻t
cを経過している故障情報fSa0,fSa1 を有効とする計
算処理を実行している。
【0121】このため、3入力AND回路26に故障点
FLTが設定された場合に、例えば、入力ネットに信号変
化(イベント)が発生しても、正常回路の出力ネットD
にイベントが発生しない場合,すなわち、該3入力AN
D回路26のゲート遅延時間td後の時刻に信号変化が
伝幡予想される場合について、入力ネットの信号発生時
刻では無く、現在時刻tcがその伝幡予定時刻ts1,t
s0まで経過した故障を検出することが可能となる。
【0122】換言すれば、故障点FLTの影響がゲート遅
延時間td後に出力ネットDに伝幡された場合につい
て、その時点の故障情報fSa0,fSa1 を故障が伝幡した
とする「DSa0,DSa1 =1」とすることが可能となる。
【0123】これにより、第1の実施例に比べて第2の
実施例ではイベントスケジュール時刻を意識して故障情
報fSa0 ,fSa1 が設定されるため、図1に示すような
論理ゲートLG1, LG2,LGi…LGnのゲート遅延時間t
dを含めた実際の故障回路に則した故障シミュレーショ
ンを高精度に実行することが可能となる。このことで、
第1の実施例と同様に故障検出評価の実用性を向上を図
ることが可能となる。
【0124】(3)第3の実施例の説明 図17〜22は、本発明の第3の実施例に係る回路故障擬似
試験方法の説明図であり、図17はその回路故障擬似試験
の処理フローチャートであり、図18〜22はその補足説明
図を示している。
【0125】図17において、第1,第2の実施例と異な
るのは第3の実施例では故障情報fSa0,fSa1 の計算記
憶処理の際に、当該テストデータDTの一周期前の最終
の故障検出判定時刻T1に係る最新の故障情報fSa0,f
Sa1 と当該テストデータDTの現在周期の任意の故障検
出判定時刻TXに至るまでの故障情報fSa0,fSa1 の記
憶処理と、両時刻T1,TXに係る故障情報fSa0,fSa
1 の論理和演算処理とが含まれるものである。
【0126】なお、説明を簡略化するために、当該フロ
ーチャートは図7のフローチャートのステップP3,P
4に係るサブルーン処理を示すものとし、フリップ・フ
ロップ(以下FF回路という)回路付被試験LSI36
の故障検出判定時刻は、テストデータDTの一つの周期
内に一箇所のみ設定されたものとし、その状態変化は図
21のFF回路付被試験LSIの状態遷移図(a)から
(b)以外に生じなかったものと仮定をする。
【0127】例えば、図19に示すようなバッファ回路B
1〜B5,インバータIN1,IN2から成る被試験LSI
36に図18に示すようなFF回路36Aが含まれた場合、
図17の処理フローチャートにおいて、まず、ステップP
1で当該被試験LSI36のテストデータDTの一周期
前の最終の故障検出判定時刻T1に係る最新の故障情報
fSa0,fSa1と最終の故障検出判定時刻T1から当該テ
ストデータDTの現在周期に係る任意の故障検出判定時
刻TXに至るまでの故障情報fSa0,fSa1 の記憶処理を
する(図19,20参照)。
【0128】なお、図18はFF回路36Aの信号入力状態
XPR(リセット),D(データ),CK(クロッ
ク),XCL(クリア),内部状態M及びその出力状態
Qについて、その27通りの出力状態を整理したもので
あり、入力論理信号「1」,「0」の他に、不定値
「X」が関与した出力状態を示している。
【0129】この際に、図20のFF回路付被試験LSI
の状態遷移図(a)や図21のタイムチャートにおいて、
最終の故障検出判定時刻T1に係る入力ネット(A,
B,C,D)の信号値(1,0,1,1)に基づく各ネ
ットの故障情報fSa0,fSa1 が故障情報メモリ23に記
憶される。
【0130】また、図20のFF回路付被試験LSIの状
態遷移図(b)において、同様に任意の故障検出判定時
刻T2に係る入力ネット(A,B,C,D)の信号値
(1,1,0,1)に基づく各ネットの故障情報fSa0,
fSa1 が故障情報メモリ23に記憶される。
【0131】次に、ステップP2で最終の故障検出判定
時刻T1から任意の故障検出判定時刻TXに至る間の故
障情報fSa0,fSa1 と最終の故障検出判定時刻T1に係
る最新の故障情報fSa0,fSa1 との論理和演算処理をす
る。
【0132】例えば、故障検出判定時刻T1の最新の故
障情報fsa1 ,fsa0 と、故障検出判定時刻T1からn
+1番目のテストパターン周期に係る故障検出判定時刻
T2の間で一度でも該故障情報fsa1 ,fsa0 が「1」
となったことのある故障情報fsa1 ,fsa0 との論理和
を演算する。
【0133】この論理和に係る故障情報fsa1 ,fsa0
が当該テストデータDTの最終の故障検出判定時刻T2
に係る故障情報Msa1 ,Msa0 と定義する。同様に、故
障検出判定時刻T3の故障検出判定処理時における故障
情報メモリ23には、故障検出判定時刻T1の最新のf
sa1 ,fsa0 と故障検出判定時刻T1から故障検出判定
時刻T3の間で一度でも「1」となったことのある故障
情報fsa1 ,fsa0 との論理和に係る故障情報Msa1 ,
Msa0 が記憶される。
【0134】なお、ステップP3で被試験LSI36の
信号出力部OUTからFF回路36Aに至るまでの第1の検
索処理をする。この際に、例えば、図20のFF回路付被
試験LSIの状態遷移図(b)であって、図21の故障判
定時刻T2において、故障検出判定処理が行われたもの
とすれば、第1の検索処理により図22の検出処理を説明
する図(b)において、FF回路36Aより外部出力端子
側Aのネットにおける最新の故障情報fsa1 ,fsa0 が
検索される。
【0135】これにより、ネットJ,Kに存在する1縮
退故障sa1とネットLに存在する0縮退故障sa0が
検出可能とされる。さらに、ステップP4でFF回路36
Aの入力部から被試験LSI36の信号入力部INに至
るまでの第2の検索処理をする。この際に、例えば、図
20のFF回路付被試験LSIの状態遷移図(a)であっ
て、図21の故障判定時刻T1において、故障検出判定処
理が行われたものとすれば、第2の検索処理により図22
の検出処理を説明する図(a)において、FF回路36A
の外部入力端子(信号入力部IN)側Bのネットについ
ては、故障情報メモリ23に保持された最新と最新以外
の故障情報Msa1 ,Msa0 を検出する第2の検索処理を
する。
【0136】例えば、図21のタイムチャートにおいて、
n番目のテストパターン周期に係る故障検出判定時刻T
1における故障情報メモリ23に保持された最新と最新
以外の故障情報fsa1 ,fsa0 を検索する。
【0137】その後に、ステップP5で当該テストデー
タDTの一周期前の最終の故障検出判定時刻T1に係る
最新の故障情報fSa0,fSa1 と、最終の故障検出判定時
刻T1から当該テストデータDTの現在周期に係る任意
の故障検出判定時刻TXに至るまでの故障情報MSa0,M
Sa1 とを一致させる計算処理をする。
【0138】なお、故障検出判定時刻T3の故障検出判
定処理の終了時における故障情報メモリ23の内容は、
n+2番目のテストパターン周期に係る故障検出判定処
理に使用される。
【0139】これにより、外部出力端子側Aのネットに
おける最新の故障情報fsa1 ,fsa0 が検索され、該故
障情報fsa1 ,fsa0 をチェックすることにより、第1
の実施例では未検出とされたネットBに存在する1縮退
故障sa1が検出可能となる。
【0140】このようにして、本発明の第3の実施例に
係る回路故障擬似試験方法によれば、図21のフローチャ
ートのステップP2で最終の故障検出判定時刻T1から
任意の故障検出判定時刻TXに至るまでの故障情報fSa
0,fSa1 との論理和演算処理をしている。
【0141】このため、被試験LSI36にFF回路36
Aが含まれた場合であっても、時間と共に変化をするF
F回路36Aの内部状態について、例えば、当該テストデ
ータDTの一周期前の最終の故障検出判定時刻T1に係
る最新の故障情報fSa0,fSa1 と最終の故障検出判定時
刻T1から当該テストデータDTの現在周期に係る任意
の故障検出判定時刻TXに至るまでの故障情報fSa0,f
Sa1 が一度でも故障が伝幡したとして「fSa0,fSa1 =
1」をしたものの論理和演算処理をすることにより、F
F回路36Aに係る故障伝幡性を判断することが可能とな
る。
【0142】なお、ステップP3,P4において、FF
回路36Aが含まれた被試験LSI36の故障情報fSa0,
fSa1 が第1,第2の検索処理により実行され、該検出
処理の後に、ステップP5で当該テストデータDTの一
周期前の最終の故障検出判定時刻T1に係る最新の故障
情報fSa0,fSa1 を当該テストデータDTの現在周期に
係る最終の故障検出判定時刻T2の故障情報MSa0,MSa
1 に一致させている。
【0143】このため、一回の演算処理によっては、F
F回路36Aの入力ネットの故障の影響が出力ネットDに
反映されない場合であっても、該FF回路36Aに留まっ
ている「0」縮退故障M0 や「1」縮退故障M1 を無視
することなく、再現性良く該故障M0,M1を検出する
ことが可能となる。
【0144】これにより、第1の実施例では未検出とさ
れたネットBに存在する1縮退故障sa1が検出可能と
なることから、状態記憶を有するフリップ・フロップ回
路36A等を含めた被試験LSI36の高精度な故障シミ
ュレーションを行うことが可能となる。
【0145】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の装置によ
れば第1,第2,第3の記憶手段,情報検出手段及び制
御手段が具備され、被試験LSIのテストデータに基づ
いて各論理ゲートでの故障伝幡に関し計算された故障情
報が制御手段を介して第3の記憶手段により記憶され、
予め定義された故障モード情報に基づく故障情報が情報
検出手段により検出される。
【0146】このため、該テストデータに対する各論理
ゲートの出力点における出力値は、故障が伝幡する場合
には、予め定義処理された故障情報となる。このこと
で、制御手段の負担は各論理ゲートの入力点に残留され
た故障情報の記憶処理に軽減される。また、故障点から
故障検出判定点までの故障伝幡については、各故障点に
ついて、各論理ゲートの出力点毎について判定がされな
いため従来例のような大容量のメモリが不要となる。
【0147】なお、被試験半導体装置の論理ゲート毎に
故障情報に係る伝幡予定時刻を第3の記憶手段に記憶す
ることにより、該論理ゲートの遅延時間を含めた高精度
の故障シミュレーションを行うことが可能となる。
【0148】また、当該テストデータの一周期前の故障
検出判定時刻に係る最新の故障情報と、該故障検出判定
時刻から現在周期に係る故障検出判定時刻に至るまでの
故障情報とに基づく演算結果データに基づいて、状態記
憶を有する記憶素子を含む被試験半導体装置の高精度な
故障シミュレーションを行うことが可能となる。
【0149】このことから、従来例に比べて制御手段の
使用(占有)時間の短縮化を図ること,及び故障情報メ
モリのメモリ容量の削減化を図ることが可能となる。ま
た、本発明の第1〜第3の回路故障擬似試験方法によれ
ば、第1,第2の単一縮退故障等の故障伝幡を示す故障
情報の定義処理,テストデータの供給処理,該故障情報
に係る伝幡予定時刻の記憶処理,現在時刻を基準とした
該故障情報の効力判断及び最新の故障情報と過去の故障
検出判定時刻に係る故障情報との論理和演算処理等の故
障伝幡に関する計算記憶処理をしている。
【0150】このため、記憶素子を含む複数の論理ゲー
トが組み込まれた被試験LSIに故障点を設定して、回
路故障シミュレーションをする場合、故障検出判定点か
ら信号入力部に向かって第1の単一縮退故障の伝幡可能
性を示す最終の故障情報1又は0や第2の単一縮退故障
の伝幡可能性を示す任意の故障情報1又0の検出処理を
することにより、当該故障の故障判定に基づいて被試験
LSIの故障検出評価を容易に行うことが可能となる。
【0151】また、該故障情報に係る伝幡予定時刻の記
憶処理に基づいて論理ゲートの遅延時間を含めた実際の
故障回路に則した故障シミュレーションを論理シミュレ
ーションの5倍程度の処理時間により実行することが可
能となる。
【0152】さらに、被試験半導体装置に記憶素子が含
まれた場合であっても、現在時刻を基準とした該故障情
報の効力判断,最新の故障情報と過去の故障検出判定時
刻に係る故障情報との論理和演算処理等を実行すること
により、記憶素子に係る故障伝幡性を判断することが可
能となる。このことで、記憶素子を含む被試験半導体装
置の高精度な故障シミュレーションを小型計算機を用い
て行うことが可能となる。
【0153】これにより、記憶素子を含む数百万ゲート
の半導体集積回路装置を製造要求があった場合でも、故
障検出評価の簡易化が図られ、その論理ゲートの設計期
間の短期化に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回路故障擬似試験装置の原理図
(その1)である。
【図2】本発明に係る回路故障擬似試験装置の原理図
(その2)である。
【図3】本発明に係る回路故障擬似試験方法の原理図で
ある。
【図4】本発明の各実施例に係る故障シミュレーション
システムの構成図である。
【図5】本発明の各実施例に係る故障モードメモリテー
ブルの内容説明図である。
【図6】本発明の各実施例に係る故障情報メモリテーブ
ルの内容説明図である。
【図7】本発明の第1の実施例に係る回路故障擬似試験
の処理フローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施例に係る回路故障擬似試験
方法の補足説明図である。
【図9】本発明の各実施例に係るLSI論理設計方法の
フローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施例に係る回路故障擬似試験
の処理フローチャートである。
【図11】本発明の第2の実施例に係る被試験LSIの状
態遷移図(その1)である。
【図12】本発明の第2の実施例に係る正常時の故障情報
メモリの内容遷移図(その1)である。
【図13】本発明の第2の実施例に係る故障時の故障情報
メモリの内容遷移図(その1)である。
【図14】本発明の第2の実施例に係る被試験LSIの状
態遷移図(その2)である。
【図15】本発明の第2の実施例に係る正常時の故障情報
メモリの内容遷移図(その2)である。
【図16】本発明の第2の実施例に係る故障時の故障情報
メモリの内容遷移図(その2)である。
【図17】本発明の第3の実施例に係る回路故障擬似試験
の処理フローチャートである。
【図18】本発明の第3の実施例に係るフリップ・フロッ
プ回路の説明図である。
【図19】本発明の第3の実施例に係る回路故障擬似試験
方法の補足説明図である。
【図20】本発明の第3の実施例に係るFF回路付被試験
LSIの状態遷移図である。
【図21】本発明の第3の実施例に係る故障判定時刻を説
明するタイムチャートである。
【図22】本発明の第3の実施例に係るFF回路付被試験
LSIの検出処理の説明図である。
【図23】従来例に係る故障シミュレーションを説明する
構成図である。
【図24】従来例に係る比較/ 判定エディタの処理フロー
チャートである。
【符号の説明】
11…第1の記憶手段、 12…第2の記憶手段、 13…第3の記憶手段、 14…情報検出手段、 15…制御手段、 LG1, LG2, LGi, LGn…論理ゲート、 MEM…記憶素子、 DT…テストデータ、 D1…制御データ、 Sa0, Sa1…故障モード情報、 fSa0, fSa1,DSa0, DSa1,MSa0,MSa1…故
障情報、 FLT…故障点、 ts1,ts0…伝幡予定時刻、 tc…現在時刻、 td…ゲート遅延時間、 IN…信号入力部、 OUT…信号出力部。

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の論理ゲートが接続されて成る被試
    験半導体装置について、前記論理ゲートの故障の伝播を
    シミュレーションする装置であって、 前記論理ゲートの入力値を論理1又は論理0に固定する
    故障を示す故障情報を記憶する第1の記憶手段と、 前記被試験半導体装置のテストデータを記憶する第2の
    記憶手段と、 前記第2の記憶手段から前記被試験半導体装置へ前記テ
    ストデータを読み出して入力し該被試験半導体装置の正
    常時の動作をシミュレーションして前記各々の論理ゲー
    トの正常時の出力値を求める第1の処理をし、 前記論理ゲートの1つを対象にして、その対象とした論
    理ゲートの1つの入力端子に、該入力端子の正常時の入
    力値に対して反対の論理値となる論理1又は論理0の故
    障情報を前記第1の記憶手段から読み出して入力し、当
    該論理ゲートの残りの入力端子に正常時の入力値を入力
    して当該論理ゲートの故障時の動作をシミュレーション
    し故障時の出力値を求める第2の処理をし、 前記第2の処理により得られた前記対象とした論理ゲー
    トの故障時の出力値を前記第1の処理により得られた正
    常時の出力値と比較し、当該論理ゲートの故障時の出力
    値が正常時の出力値に対して反対の論理値になる場合
    は、『故障が当該論理ゲートを伝播する』ことを示し、
    当該論理ゲートの故障時の出力値が正常時の出力値に対
    して同じ論理値になる場合は、『故障が当該論理ゲート
    を伝播しない』ことを示す識別情報を前記論理ゲートの
    故障情報に付与する第3の処理をし、 前記各々の論理ゲート毎に、該論理ゲートの全ての入力
    端子について前記第2及び第3の処理を順次実行する制
    御手段と、 前記制御手段により前記識別情報が付与された故障情報
    を記憶する第3の記憶手段と、 前記第3の記憶手段の記憶内容から、前記識別情報が付
    与された故障情報を検索して、前記『故障が当該論理ゲ
    ートを伝播する』ことを示す識別情報が付与された故障
    情報を有する論理ゲートが前記被試験半導体装置の入力
    部から出力部へ連続しているか否かを検出する情報検出
    手段とを備えていることを特徴とする回路故障模擬試験
    装置。
  2. 【請求項2】 前記第3の記憶手段は、前記論理ゲート
    の入力点に到達した故障が次段の論理ゲートに到達する
    までの時刻を定めた伝幡予定時刻情報を記憶し、 前記制御手段は、テストデータに信号変化を与えたとき
    の故障情報を求める際に、前記第3の記憶手段から読み
    出した伝幡予定時刻情報を基準にして現在時刻を経過し
    ている故障情報を有効とすることを特徴とする請求項1
    記載の回路故障擬似試験装置。
  3. 【請求項3】 前記第3の記憶手段は、前記テストデー
    タの一周期前の最終の故障検出判定時刻から現在周期の
    任意の故障検出判定時刻に至るまでの故障情報を記憶
    し、前記制御手段は、前記第3の記憶手段から読み出し
    た故障情報と前記現在周期の任意の故障検出判定時刻の
    最新の故障情報とを論理和演算することを特徴とする請
    求項1記載の回路故障擬似試験装置。
  4. 【請求項4】 複数の論理ゲートが接続されて成る被試
    験半導体装置について、前記論理ゲートの故障の伝播を
    シミュレーションする方法であって、 前記論理ゲートの入力値を論理1又は論理0に固定する
    故障を示す故障情報を作成し、 前記被試験半導体装置にテストデータを入力し該被試験
    半導体装置の正常時の動作をシミュレーションして前記
    各々の論理ゲートの正常時の出力値を求める第1の処理
    をし、 前記論理ゲートの1つを対象にして、その対象とした論
    理ゲートの1つの入力端子に、該入力端子の正常時の入
    力値に対して反対の論理値となる論理1又は論理0の故
    障情報を入力し、当該論理ゲートの残りの入力端子に正
    常時の入力値を入力して当該論理ゲートの故障時の動作
    をシミュレーションし故障時の出力値を求める第2の処
    理をし、 前記第2の処理により得られた前記対象とした論理ゲー
    トの故障時の出力値を前記第1の処理により得られた正
    常時の出力値と比較し、当該論理ゲートの故障時の出力
    値が正常時の出力値に対して反対の論理値になる場合
    は、『故障が当該論理ゲートを伝播する』ことを示し、
    当該論理ゲートの故障時の出力値が正常時の出力値に対
    して同じ論理値になる場合は、『故障が当該論理ゲート
    を伝播しない』ことを示す識別情報を前記論理ゲートの
    故障情報に付与する第3の処理をし、 前記各々の論理ゲート毎に、該論理ゲートの全ての入力
    端子について前記第2及び第3の処理を順次実行し、 前記識別情報が付与された故障情報を検索して、前記
    『故障が当該論理ゲートを伝播する』ことを示す識別情
    報が付与された故障情報を有する論理ゲートが前記被試
    験半導体装置の入力部から出力部へ連続しているか否か
    を検出することを特徴とする回路故障擬似試験方法。
  5. 【請求項5】 前記故障モード情報は、第1の単一縮退
    故障及び第2の単一縮退故障を有し、前記第1の単一縮
    退故障は、前記被試験半導体装置に故障点を設定した場
    合に、前記論理ゲートの出力信号又は入力信号が論理
    「0」に固定する第1の縮退故障であって、前記第1の
    縮退故障が被試験半導体装置に一つだけ存在する場合と
    して規定し、 前記第2の単一縮退故障は、前記被試験半導体装置に故
    障点を設定した場合に、前記論理ゲートの出力信号又は
    入力信号が論理「1」に固定する第2の縮退故障であっ
    て、前記第2の縮退故障が被試験半導体装置に一つだけ
    存在する場合として規定することを特徴とする請求項4
    記載の回路故障擬似試験方法。
  6. 【請求項6】 前記故障情報は、第1の故障情報及び第
    2の故障情報を有し、前記第1の故障情報とは、前記第
    1の単一縮退故障が次段の論理ゲートに伝幡するか否か
    を示す場合として規定し、 前記第2の故障情報とは、前記第2の単一縮退故障が、
    次段の論理ゲートに伝幡するか否かを示す場合としてそ
    れぞれ定義することを特徴とする請求項4記載の回路故
    障擬似試験方法。
  7. 【請求項7】 前記論理ゲートの入力点に到達した故障
    が次段の論理ゲートに到達するまでの時刻を伝幡予定時
    刻情報として規定したとき、 前記故障シミュレーション用のテストデータに信号変化
    を与えたときの故障情報を求める際に、前記伝幡予定時
    刻情報を基準にして現在時刻を経過している故障情報を
    有効とすることを特徴とする請求項4記載の回路故障擬
    似試験方法。
  8. 【請求項8】 前記被試験半導体装置に記憶素子が含ま
    れた場合に、前記テストデータの一周期前の最終の故障
    検出判定時刻に検出した最新の故障情報と、前記最終の
    故障検出判定時刻から現在周期の任意の故障検出判定時
    刻に至るまでの故障情報とを論理和演算することを特徴
    とする請求項4記載の回路故障擬似試験方法。
  9. 【請求項9】 前記被試験半導体装置に記憶素子が含ま
    れた場合に、 前記被試験半導体装置の信号出力部から記憶素子に至る
    までの第1の検索と、前記記憶素子の入力部から被試験
    半導体装置の信号入力部に至るまでの第2の検索とを実
    行することを特徴とする請求項4記載の回路故障擬似試
    験方法。
  10. 【請求項10】 前記被試験半導体装置に記憶素子が含
    まれた場合に、 前記故障情報の検出後に、前記テストデータの一周期前
    の最終の故障検出判定時刻から現在周期の任意の故障検
    出判定時刻に至るまでの全ての故障情報を前記テストデ
    ータの現在周期の最終の故障検出判定時刻の最新の故障
    情報に一致させることを特徴とする請求項4記載の回路
    故障擬似試験方法。
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