JP2668436B2 - 動吸振装置 - Google Patents

動吸振装置

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JP2668436B2 JP1077865A JP7786589A JP2668436B2 JP 2668436 B2 JP2668436 B2 JP 2668436B2 JP 1077865 A JP1077865 A JP 1077865A JP 7786589 A JP7786589 A JP 7786589A JP 2668436 B2 JP2668436 B2 JP 2668436B2
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.発明の目的 〔産業上の利用分野〕 この発明は、地震・風等の外的強制力を受けて振動す
る構造物における振動の減衰を増加させる制振装置、い
わゆる動吸振装置に関し、特には、横方向振動の卓越す
る建築物に適用される動吸振装置に関する。
〔従来の技術〕
この種の動吸振装置として、特開昭63−114774号公報
には、積層ゴム体により質量体を支えかつ側方に周期微
調整用のばねを配してなる構成のものが開示されてい
る。該公知技術は、この構成により、全方向への振動に
対応でき、かつ、積層ゴム体の横変形特性により、感度
のよい制振作用が発揮できるとともに、共振周期特性を
積層ゴム体によってかなりの程度自由に設定できるとい
うものである。
しかしながら、更に振動に対する応答性を高めるため
丈高を高くしようとすると、座屈を引き起こし易くなる
とともに上下動変位も現れ、このため感度はある程度以
上には高まらない傾向がある。更に、基本的な共振周期
特性を積層ゴム体の特性によって決めるとはいえ、上記
の制約等から、周期微調整用のばねに頼らざるを得ず、
結局のところ周期特性の設定が容易でない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は上述した実情に鑑み、この種の横方向に振動
する構造物に設置される動吸振装置において、全方向へ
の変位に対して適用され、かつ、構造物の固有周期に容
易かつ自由に対応できるとともに更に感度のよい動吸振
装置を得ることを目的とする。
ロ.発明の構成 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は上述した目的を達成するべく、以下の技術手
段(構成)を採る。すなわち、水平方向に振動する構造
物に設置される動吸振装置であって、下端面が構造物の
平面状の床面に接する大径の凸球面に形成され、上端面
は小径の凸球面または凹球面に形成されるとともに、こ
れらの球面の中心は同一軸線上に配され、当該構造物の
固有振動周期に同期的に対応する所定の長さを有する揺
れ柱と、前記揺れ柱の小径の球面に対して同径の球面を
もって嵌合し、該揺れ柱上に揺動自在に載置される質量
体と、構造物に反力を取るとともに前記質量体に連動
し、該質量体を初期位置に常時復帰させる復帰装置と、
からなることを特徴とする。
〔作用〕
構造物に地震動・風荷重などの強大な周期エネルギー
が作用して構造物が水平方向に揺れると、該構造物の振
動は本装置に伝えられる。しかるに、本装置の揺れ柱は
構造物の床面に揺動自在に載置されているので、揺れ柱
が振動し、かつ、その上に載置された質量体が振動す
る。
この振動において、揺れ柱は単振子運動をなし、その
長さは構造物の固有周期に対応するように設定されてい
るので、質量体は該固有周期に同期して振動することに
なり、従って、構造物の振動エネルギーを吸収する。
〔実施例〕
本発明の動吸振装置の実施例を図面に基づいて説明す
る。
第1図〜第3図はその一実施例を示す。
図において、1,2,3はそれぞれ建物の一区画を構成す
る天井面、床面及び壁面である。
本実施例の動吸振装置Dは、この建物の一区画に設置
され、該建物の床面2に等距離間隔を保って配された複
数(本実施例では4)の下沓部材5と、該下沓部材5上
のそれぞれに、揺動自在に載置され、下端に大凸球面
6、上端に小凸球面7を有する長尺の揺れ柱8と、該揺
れ柱8の小凸球面7上に揺動自在に載置される質量体10
と、該質量体10上に設置される復帰装置12と、を含む。
以下、各部の詳細構造を説明する。
下沓部材5は上面に円環状の突壁5aが形成され、該突
壁5a内は平垣な支圧面5bを形成する。そして、外周の取
付けフランジ5cを介して床面2に取付けボルト14をもっ
て固設される。
揺れ柱8は所定の長さを有し、その下端の大凸球面6
を下沓部材5の平面状の支圧面5bに点接触して立設され
る。該大凸球面6は下沓部材5の突壁5aにわずかに間隙
を存して囲撓され、揺れ柱8のどの方向への傾動移動を
許容し、かつ過度の傾きを阻止する。
該揺れ柱8は切頭円錐体状に形成され、その上部には
小柱15が突設され、その上端部が半球状の小凸球面7と
なる。大凸球面6は曲率半径Rを有し、小凸球面7は曲
率半径rを有し、ともに中心Oを共有する。揺れ柱8の
長さはこれらの曲率半径R,r、場合によってはRのみに
よって実質的に決まる。従って、揺れ柱8は本実施例で
は切頭円錐体となっているが、この関係を満たすもので
あれば他の形状であってもよい(第6図(b)参照)。
質量体10は所定の重量(主振動系の1/10程度)を有
し、本実施例では正方形板状をなし、上沓部材17を介し
て小凸球面7に載置される。
上沓部材17の下面には球面状の凹球面18が凹設され、
揺れ柱8の小凸球面7に被嵌される。該凹球面18の曲率
半径は小凸球面7と同径であり、従って小凸球面7と凹
球面18とは摺動接触する。なお、該凹球面18は小凸球面
7に対して移動を許容すべく半分未満に被嵌される。但
し小凸球面7が半球を超える球体であればこの制約を受
けない(第6図(a)参照)。
本装置Dにおいては揺れ柱8の諸元に特別の配慮がな
される。
すなわち、揺れ柱8の長さすなわち実質的には大凸球
面6の半径Rが揺れ柱8の振動周期Tを決定する主要要
素となるものであり、これを長周期振動する建物の第1
次固有周期に合致するように決定される。揺れ角度θが
小さい程振動周期Tを決定する半径Rの影響が大きくな
るものであり、このため半径Rは可及的大きく採られる
必要がある。このため、半径Rは1m以上となるのが通常
である。従ってまた、本実施例では半径Rと半径rとの
中心Oを共有しているが、この態様に限定されず、長周
期を得るため半径Rの中心Oを更に上方に移動させても
よいものである。
この結果、質量体10の重量に無関係に固有周期が決ま
ることになる。
復帰装置12は、天井面1から垂設される中心棒20と、
該中心棒20の周りに放射状の位置に配され質量体10に固
設される複数のばね座21と、中心棒20とばね座21間に介
装される戻しばね22とからなる。戻しばね22には適宜プ
レ応力を導入し、トリガー効果を持たせることができ
る。
該復帰装置12には中心棒20を利用して減衰装置が付加
される。すなわち、中心棒20の下端に平板状の抵抗板25
が水平を保って固設され、該抵抗板25を囲むように鍋状
凹部26を有する円筒容器27が質量体10に固定される。抵
抗板25と鍋状凹部26の底面とは微小間隙に保持され、少
なくともこの間隙部を満たすように粘性体28が容器27に
充填される。
その他、図において、30は壁面3に固設されたストッ
パであり、ゴム等の弾性素材よりなる。
第4図は本実施例装置Dの設置の態様を示す。図にお
いて、Aは地盤Eに立設された多層階よりなる建物であ
って、その最上層階に本装置Dが設置される。すなわ
ち、通常、最上層階において、最も横振動が大きくな
り、動吸振装置Dはこの階に設置されて振動エネルギー
の吸収をなす。更には、他の階にも設置されることは自
由である。
(実施例の作用) 地震あるいは風荷重などの強大な強制振動力が建物A
に作用すると該振動は本装置Dに伝達され、建物Aの最
も揺れる場所に載置された本装置Dは大きく揺れること
になる。すなわち、本装置の揺れ柱8は下沓部材5の支
圧面5b上に揺動自在に載置されているので、揺れ柱8が
振動し、かつ、その上に載置された質量体10が振動す
る。
この振動において、揺れ柱8は単振子運動をなし、そ
の長さは建物Aの固有周期に対応するように設定されて
いるので、質量体10は該固有周期に同期して振動するこ
とになり、従って、建物Aの振動エネルギーを吸収す
る。
第5図はこの振動時の揺れ柱8の状態を示すものであ
って、揺れ角度θは微小であるが、揺れ柱8の半径Rは
大きなものであるので、中心Oの水平移動は大きく、従
って、質量体10も大きく水平変位する。なお、揺れ角度
θは揺れ柱8の中心軸と中心Oからの垂線とのなす角度
であり、大凸球面6と支圧面5bとの接点Pはこの垂線上
にある。
また、揺れ柱8の揺動運動において、中心Oと、大凸
球面6と支圧面5bとの接点Pとは、常に鉛直線上にあ
り、従って中心Oは同一水平面上にある。この結果、質
量体10は水平方向に移動する。
このため、質量体10上に設置された復帰装置12におけ
る減衰装置の抵抗体25と円筒容器27との微小間隙は一定
に保持され、良好な粘性せん断抵抗を発揮する。
本実施例装置Dにおいてはまた、復帰装置12における
戻しばね22にプレ応力が導入されている場合には、一定
以上の大きさの地震に対して作動するトリガー効果を発
揮させることができる。
更に、本装置Dが過度に動いた場合には、質量体10の
側面がストッパ30に当接し、それ以上の移動を阻止す
る。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発
明の基本的技術思想の範囲内で種々設計変更が可能であ
る。すなわち、以下の態様は本発明の技術的範囲内に包
含されるものである。
(A)揺れ柱8の上端の小凸球面を半球に限らず、球体
状とする態様(第6図(a)参照)を採ることは自由で
ある。
(B)先の実施例では、揺れ柱8の上端を小凸球面7と
し、上沓部材17に凹球面18を形成したが、これを逆の態
様とすることができる。
すなわち、第6図(b)は揺れ柱8Aの上端面に小凹球
面32が凹設され、質量体10の下端には小柱33が垂設さ
れ、該小柱33の下端が小凸球面34とされている。そし
て、小凸球面34の中心Oと揺れ柱8Aの大凸球面6の中心
とは一致することは先の実施例と同様である。なお、こ
の揺れ柱8Aにおいては下端部のみが大径にされ、軽量化
が図られている。
(C)揺れ柱8は4本に限らず、質量体10を自立するに
足る個数を採用することができるばかりでなく、本装置
D特には質量体10を保持できる構造を採るならば該揺れ
柱8は1本もしくは2本であってもよい。
(D)下沓部材5は床面2が十分に硬くかつ平坦であれ
ば、省略することも、あるいは一枚ものを採用すること
ができる。
(E)復帰装置12において、中心棒20を質量体10の上面
中心に固定し、ばね座21を天井面1に取り付ける態様を
採っても作用上に本質的な差異はない。
(F)復帰装置12は、本実施例では質量体10上に1箇所
配された態様を採るが、質量体10上に対称位置に2箇所
もしくはそれ以上の箇所に配する態様を採ってもよい。
このようにすることにより、質量体10の水平方向の回
転が防止できる。
(G)第7図及び第8図に復帰装置の他の構造を示す。
この復帰装置12Aは、天井面1から垂設された中心棒3
2と、該中心棒32を取り囲んで質量体10の上面に固設さ
れる円筒状の反力筒33と、これらの中心棒32と反力筒33
との間に放射状に等間隔で介装される戻しばね34とダン
パ35とからなる。ダンパ35は通常の油圧ダンパ、あるい
は粘性せん断ダンパ等の種々の態様のものが採用されう
る。該ダンパ35は両端においてピン結合(ユニバーサル
ジョイントを含む)される。図において、復帰装置12A
以外は先の実施例と同一の構成を採る。
この構造によれば、質量体10の横方向移動に伴い、鉛
直方向の変位成分が生じてもこれを吸収することができ
る。
ハ.発明の効果 本発明の動吸振装置は、以下の特有の効果を有する。
揺れ柱は単振子運動をなし、その長さを適当に選定
することにより構造物の固有長周期振動に容易に対応す
ることができる。
揺れ柱の長さは十分に大きく採られるので、わずか
な揺れ角度に対しても質量体は大きく揺れ、敏感な応答
をなし、効果的な減衰作用をなす。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の動吸振装置の実施例を示し、第1図はそ
の一実施例の全体構造を示す一部断面側面図、第2図は
第1図のII−II線断面図、第3図は第1図のIII−III線
断面図、第4図は本装置の高層建物内への設置模式図、
第5図は揺れ柱の作動状態を示す模式図、第6図(a)
(b)は揺れ柱の他の態様図第7図は復帰装置の他の態
様を示す一部断面側面図、第8図は第7図のVIII−VIII
線断面図である。 2……床面、6……大凸球面、7……小凸球面、8……
揺れ柱、10……質量体、12……復帰装置、32……小凹球

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水平方向に振動する構造物に設置される動
    吸振装置であって、 下端面が構造物の平面状の床面に接する大径の凸球面に
    形成され、上端面は小径の凸球面または凹球面に形成さ
    れるとともに、これらの球面の中心は同一軸線上に配さ
    れ、当該構造物の固有振動周期に同期的に対応する所定
    の長さを有する揺れ柱と、 前記揺れ柱の小径の球面に対して同径の球面をもって嵌
    合し、該揺れ柱上に揺動自在に載置される質量体と、 当該構造物に反力を取るとともに前記質量体に連動し、
    該質量体を初期位置に常時復帰させる復帰装置と、 からなる動吸振装置。
  2. 【請求項2】復帰装置に減衰装置が付加されてなる請求
    項1に記載の動吸振装置。
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