JP2663594B2 - コンデンサ用蒸着用ポリプロピレンフィルム - Google Patents

コンデンサ用蒸着用ポリプロピレンフィルム

Info

Publication number
JP2663594B2
JP2663594B2 JP32388688A JP32388688A JP2663594B2 JP 2663594 B2 JP2663594 B2 JP 2663594B2 JP 32388688 A JP32388688 A JP 32388688A JP 32388688 A JP32388688 A JP 32388688A JP 2663594 B2 JP2663594 B2 JP 2663594B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polypropylene film
film
vapor deposition
tert
butyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32388688A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02170406A (ja
Inventor
勇 森口
万市 結城
桂二 柴山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TORE KK
Original Assignee
TORE KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TORE KK filed Critical TORE KK
Priority to JP32388688A priority Critical patent/JP2663594B2/ja
Publication of JPH02170406A publication Critical patent/JPH02170406A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2663594B2 publication Critical patent/JP2663594B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、コンデンサ用蒸着用ポリプロピレンフィル
ムに関する。
〔従来の技術〕
ポリプロピレンフィルムは、その優れた特性から広く
工業材料として用いられている。最近では、市場要求の
変化や各種改良に伴い、ポリプロピレンフィルムに金属
を蒸着して用いる用途が急増している。中でもコンデン
サ用は、従来の金属箔と巻回するものに比べ、小型化で
き、自己回復性を付与できるなどの理由から、蒸着化の
移行が顕著である。このため、従来に加え、良好な蒸着
加工性が要求されるようになった。
しかしながら、ポリプロピレンフィルムは、ポリエス
テルフィルムやポリイミドフィルムに比べ、腰が弱い、
熱に対する寸法安定性に劣るなど、蒸着加工に適してい
ない。このため、蒸着加工の際に張力や冷却温度などの
加工条件を微調整しながら加工しているのが実態であ
る。このとき、適性条件を外すと、熱負け、シワ、濃淡
ムラなど種々の蒸着欠点を引き起こし、加工収率の低下
を招くことになる。
〔発明が解決しようとする課題〕
即ち、ポリプロピレンフィルムの蒸着加工におけるポ
イントは、いかに蒸着源に対向する冷却ロールにポリプ
ロピレンフィルムを歪みなく密着させ(このことをFit
性という)、全面の冷却効果を上げるかにある。
しかしながら、張力条件を追求しても、ポリプロピレ
ンフィルムと冷却ロールのすべりが悪いため充分な密着
が得られない、ポリプロピレンフィルムからの析出物が
冷却ロール上に堆積して冷却効果を著しく低下させるな
どの欠点があった。
本発明は、かかる課題に鑑み、冷却ロールとのすべり
が良く、析出物の少ない蒸着加工性に優れたポリプロピ
レンフィルムを提供せんとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明のコンデンサ用蒸着用ポリプロピレンフィルム
は、ポリプロピレンフィルムの一方の面に金属蒸着を施
した後の非蒸着面とクロムメッキを施した金属板との80
℃における静摩擦係数が0.8以下であって、かつ融点が1
30℃以下の添加剤の含有量が4000重量ppm以下であるこ
とを特徴とする。
この静摩擦係数が0.8を越えると冷却ロール上でフィ
ルムがすべらず、張力をかけてもFitせず、部分的に冷
却ロールからフィルムが浮き上り、皺や濃淡むらを引き
起し易くなり不適当である。好ましくは0.7以下であ
り、さらに好ましくは0.6以下である。
また、冷却ロール上の析出物状態は、ポリプロピレン
フィルム中の添加物によって左右され、コンデンサ用の
場合、融点が130℃以下の添加剤の含有量が4000重量ppm
を越えると、析出物による冷却効果の低下が著しく、蒸
着時にフィルムが受ける熱量が増大し、熱負けなどの欠
点を発生させ、不適当である。好ましくは3000重量ppm
以下であり、さらに好ましくは2000重量ppm以下であ
る。
ここで、融点が130℃以下の添加剤としては、テトラ
キス[メチレン−3(3,5−ジ−ターシャリー−ブチル
−4ハイドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、
2,2′−メチレン−ビス(4−メチル−6−ターシャリ
ー−ブチル−フェノール、η−オクタデシル−3−
(4′−ハイドロキシ−3′,5′−ジ−ターシャリーブ
チル−フェニル)プロピオネート、2,2−チオ[ジエチ
ル−ビス−3(3′−5−ジ−ターシャリーブチル−4
−ハイドロキシフェニル)プロピオネート]などを例示
することができる。
本発明のポリプロピレンフィルムの長さ方向のF−10
0値は、特に限定されるものではないが、加工張力で伸
ばされない程度の腰の強さをもつという点で10kg/mm2
上である方が好ましい。
また本発明のポリプロピレンフィルムの製法は、特に
限定されるものではなく、通常の延伸法によるものでよ
く、二軸延伸が好ましいが、一軸延伸によるものであっ
てもかまわない。もちろん、インフレーション法、テン
ター法であってもかまわない。
さらに、本発明のポリプロピレンフィルムに使用する
ポリマーは、ホモポリマー以外に、プロピレンと他のα
−オレフィン(例えばエチレン、ブテンなど)の共重合
体であっても、ポリプロピレンと他のα−オレフィン重
合体(例えばポリエチレン、ポリブテンなど)とのブレ
ンド品であってもかまわない。
次に、本発明のポリプロピレンフィルムの製造法の一
例を説明する。但し、以下の製造法に限定されるもので
はない。
テトタキス[メチレン−3(3,5−ジ−ターシャリー
−ブチル−4ハイドロキシフェニル)プロピオネート]
メタンを添加したII(アイソタクチックインデックス)
96%以上のポリプロピレン樹脂を190〜280℃の温度で溶
融し、スリットを施したTダイよりシート状に押出し、
30〜95℃のチルロールで冷却固化する。次に、120〜160
℃の温度で長さ方向に3〜7倍延伸し、次いで145〜165
℃の温度で巾方向に5〜12倍に延伸し、さらに150〜165
℃の温度で熱処理する。その後、蒸着を施す面に濡れ張
力が35〜47dyne/cmとなるようコロナ放電処理などの表
面処理を施し、ワインダーで巻取る。
ここで、高温、例えば80℃における金属板との摩擦係
数は、ポリプロピレンフィルムの性状と次のように関係
する。金属板と接する面の表面粗さが小さい程、金属板
との接する面の濡れ張力が高い程、低融点添加剤量が多
い程、摩擦係数が大きくなる。
尚、本発明のポリプロピレンフィルムを蒸着するにあ
たっては、蒸着金属を限定するものではないが、アルミ
ニウム(Al)、亜鉛(Zn)、あるいはそれらの混合や合
金に好適である。
また、蒸着面は片面であっても、両面であってもかま
わない。
次に、本発明に用いた測定法および評価法について説
明する。
(1)80℃における非蒸着面と金属板の静摩擦係数 長さ方向に100mm、巾方向に75mmの長方形のフィルム
試料を採取する。次に、金属蒸着を目的とした面にAlを
20〜40nmの厚さに蒸着をする。次に、該蒸着フィルムを
クロム(Cr)メッキを施した金属熱板に非蒸着面が接す
るようにセットする。この試料の上に200gの荷重を長さ
方向に65mm、巾方向に63mm長方面積にかかるように置
く。その後、熱板を80℃に昇温し、長さ方向に150mm/分
の速度で蒸着フィルムを引張り、その最大静止抵抗値
(g)を読み取り、次式にて求める。
静摩擦係数=最大静止抵抗値/200 上式中、分母の200は荷重(g)である。
また、測定数は3とし、その平均値を求める。
(2)添加剤の定量 フィルムを5mm×5mm以下の小片にカットし、8gを採取
する。次に、この試料を65℃、50mlのクロロホルムで90
分間抽出した後、この液の吸引濾過し、さらにクロロホ
ルムで洗浄しながら吸引濾過し、その後クロロホルムを
回収し、抽出物を乾固する。次に、この抽出物をメタノ
ールで、100mlになるよう希釈する。この液から2mlを採
取し、液体クロマトグラフ(島津製作所製「島津高速液
体クロマトグラフLC−4A形」および「クロマトパックC
−R2A(X)」)にて分析し、あらかじめ求めておいた
検量線にて、濃度(mg/ml)を求める。こうして求めた
濃度から、次式により含有率を求める。
上式中、分子の100はメタノール溶液の容量(ml)、
分母の8000は試料の重量(mg)である。
〔実施例〕
次に、本発明の実施例に基づき説明する。
実施例1 テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−ターシャリー
−ブチル−4ハイドロキシフェニル)プロピオネート]
メタンを500mmp添加したII97%のプロピレンホモポリマ
ーを260℃の押出機に供給し、スリットを施したTダイ
より押出し、80℃のチルロールで冷却固化した後、長さ
方向に135℃の温度で4.5倍に延伸し、次いで巾方向に16
0℃の温度で8倍に延伸し、さらに160℃の温度で熱処理
した。次に、フィルムの片面に、濡れ張力が39dyne/cm
になるようにコロナ放電処理を施し、ワインダーで巻取
った。このときのフィルム厚みは、8μmであった。
次にこのフィルムを630mm巾、25000m長さにスリット
し、蒸着加工性を評価した。
蒸着加工は、ULVAC製630mm巾、Al仕様の蒸着機を用い
て、Al膜厚25nm、搬送速度250m/分、巻出張力4kg、巻取
張力4kg、冷却ロール冷媒温度−15℃の条件で実施し、
次の基準で蒸着加工性を判定した。
(1)蒸着膜の濃淡むら ◎:全く濃淡むらなし。
○:部分的に濃淡むらあるも、実用可。
×:全面に濃淡むらがあり、実用不可。
(2)熱負け ◎:全くなし。
○:熱負けはあるが軽微であり、実用可。
×:熱負けがひどく、実用不可。
(3)皺 蒸着を終えたフィルムを巾方向に100mm巾に6分割、
長さ方向に500m長さに5分滑し、計30リールを合否判定
し、その不良リール数で次のように判定した。
◎:不良レール数 1本以下 ○:不良リール数 2〜4本 ×:不良リール数 5本以上 結果を第1表に示す。
実施例第1表に示す。
実施例2 テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−ターシャリー
−ブチル−4ハイドロキシフェニル)プロピオネート]
メタンの添加量を3500ppmとした以外は、実施例1に同
じ。結果を第1表に示す。
実施例3 テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−ターシャリー
−ブチル−4ハイドロキシフェニル)プロピオネート]
メタンの代りに、1,3,5トリメチル−2,4,6−トリス(3,
5−ジ−ターシャリー−ブチル−4ハイドロキシベンジ
ル)ベンゼン(融点244℃)を5000ppm添加した以外は、
実施例1と同じ。結果を第1表に示す。
実施例4 1,3,5トリメチル−2,4−6−トリス(3,5−ジ−ターシ
ャリー−ブチル−4ハイドロキシベンジル)ベンゼンの
添加量を2000ppmとし以外は、実施例1と同じ。結果を
第1表に示す。
比較例1 テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−ターシャリー
−ブチル−4ハイドロキシフェニル)プロピオネート]
メタンの添加量を5000ppmとした以外は、実施例1と同
じ。結果を1表に示す。
比較例2 チルロールの温度を30℃として、冷却固化した以外
は、実施例2と同じ。結果を第1表に示す。
比較例3 ポリプロピレンフィルムの両面に、濡れ張力が43dyne
/cmとなるようコロナ放電処理した以外は、実施例1と
同じ。結果を第1表に示す。
比較例4 テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−ターシャリー
−ブチル−4ハイドロキシフェニル)プロピオネート]
メタンの添加量を6000ppmとし、濡れ張力を35dyne/cmと
した以外は、実施例1と同じ。結果を第1表に示す。
〔発明の効果〕 本発明のポリプロピレンフィルムは、蒸着加工におい
て、濃淡むら、熱負け、皺の3欠点が発生し難く、高い
加工収率で密着フィルムコンデンサを得ることができ
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリプロピレンフィルムの一方の面に金属
    蒸着を施した後の非蒸着面とクロムメッキを施した金属
    板との80℃における静摩擦係数が0.8以下であって、か
    つ融点が130℃以下の添加剤の含有量が4000重量ppm以下
    であることを特徴とするコンデンサ用蒸着用ポリプロピ
    レンフィルム。
JP32388688A 1988-12-22 1988-12-22 コンデンサ用蒸着用ポリプロピレンフィルム Expired - Fee Related JP2663594B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32388688A JP2663594B2 (ja) 1988-12-22 1988-12-22 コンデンサ用蒸着用ポリプロピレンフィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32388688A JP2663594B2 (ja) 1988-12-22 1988-12-22 コンデンサ用蒸着用ポリプロピレンフィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02170406A JPH02170406A (ja) 1990-07-02
JP2663594B2 true JP2663594B2 (ja) 1997-10-15

Family

ID=18159701

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32388688A Expired - Fee Related JP2663594B2 (ja) 1988-12-22 1988-12-22 コンデンサ用蒸着用ポリプロピレンフィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2663594B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2004084242A1 (ja) 2003-03-19 2006-06-29 東レ株式会社 扁平型コンデンサ用ポリプロピレンフィルム及びそれからなる扁平型コンデンサ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02170406A (ja) 1990-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9991052B2 (en) Biaxially stretched polypropylene film for capacitor, metallized film, and film capacitor
JPS60163419A (ja) コンデンサ−用蒸着積層フイルム
JP3508515B2 (ja) 粗面化二軸延伸ポリプロピレンおよびその製造方法
WO2004084242A1 (ja) 扁平型コンデンサ用ポリプロピレンフィルム及びそれからなる扁平型コンデンサ
JP2001106804A (ja) 両面蒸着用ポリプロピレンフィルム
JP2663594B2 (ja) コンデンサ用蒸着用ポリプロピレンフィルム
US20230415463A1 (en) Polypropylene film, laminate, packaging material, and packing body
JP2990803B2 (ja) 両面蒸着用ポリプロピレンフィルム
JP3718898B2 (ja) コンデンサ用ポリオレフィンフィルムおよびそれからなるコンデンサ
JP4029444B2 (ja) 積層ポリプロピレンフィルム
JPH01223144A (ja) 両面蒸着用ポリプロピレンフィルム
KR960013069B1 (ko) 폴리페닐렌술피드 필름, 그 제조방법 및 그 진공증착방법
JP2002234958A (ja) 両面蒸着用ポリプロピレンフィルム及びそれを用いてなるコンデンサ
JP4701477B2 (ja) 金属化二軸配向ポリプロピレンフィルムおよびそれを用いた積層体
JPH11129414A (ja) マット調帯電防止性フィルム
JP3460295B2 (ja) 耐熱防湿蒸着フイルム
JP3799685B2 (ja) 金属化二軸配向ポリプロピレンフィルムおよびコンデンサー
JP4254289B2 (ja) 積層ポリプロピレンフイルムおよびそれからなる溶断シール包装体
JPH01259160A (ja) プラスチックフィルム
JP2782709B2 (ja) プラスチツクフイルムの製造方法
JP3351152B2 (ja) 二軸延伸ポリプロピレンフイルム、その製造方法及び金属蒸着二軸延伸ポリプロピレンフイルム
JPH0383636A (ja) 両面蒸着用ポリプロピレンフィルム
JPH06105672B2 (ja) 金属蒸着フイルム及びコンデンサ−
JP3309619B2 (ja) ポリプロピレンフィルム
JPS6131248A (ja) 蒸着フイルム

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees