JP2661929B2 - 電子制御式自動変速機のフェールセーフ制御装置 - Google Patents
電子制御式自動変速機のフェールセーフ制御装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
（産業上の利用分野）
本発明は、電子制御自動変速機におけるバッテリの電
圧の故障に対するフェールセーフ制御装置に関する。 （従来の技術） 従来の電子制御式自動変速機では、一般にスロットル
開度と車速とに対応する信号に基づいて、T/Mのギヤ比
及びロック・アップ・クラッチのオン、オフ状態を判断
し、T/Mに取り付けたソレノイド等のアクチェエータを
コントロールし、自動変速を行うようにしている。 （発明が解決しようとする問題点） しかしながら、従来の制御装置では、ソレノイドの駆
動電圧の供給源であるバッテリの電圧が、バッテリ自体
の劣化、充電不足等により低下した場合、ソレノイドの
駆動に支障をきたし、変速段の状態が正規の状態を保持
することができなくなるという問題点を有する。 特に、寒冷地等ではバッテリの電圧が低下しやすく、
その可能性が高くなる。またサービス工場等で12V系の
車に誤って24Vのバッテリを搭載したり、12Vのバッテリ
を２個直列に接続してエンジンをかけた場合、ソレノイ
ドに高電圧がかかり、ソレノイドの発熱による断線等の
故障につながる恐れがあるといった問題があった。 そこで、本発明は、上記問題点を除去し、バッテリの
電圧が規格値から外れ、かつエンジン回転数が一定回転
数以上である場合において、シフトソレノイドを強制的
に全てオフすることにより、手動での変速段の選択を可
能とすることができる電子制御式自動変速機のフェール
セーフ制御装置を提供することを目的とするものであ
る。 （問題点を解決するための手段） 本発明によれば、上記問題点を解決するために、バッ
テリの電圧を検出する手段と、予めバッテリの電圧の規
格値を記憶する手段と、前記検出されたバッテリの電圧
と前記電圧の規格値とを比較する手段とを備え、この比
較に基づいて前記バッテリの電圧が規格外となり、かつ
エンジン回転数がエンジン始動時及びエンジンが回転し
ていない場合に相当しないような一定回転数以上である
場合、シフトレバー位置によるマニュアル変速を可能と
すべくシフトソレノイドを強制的に全てオフするように
したものである。 （作用及び発明の効果） 本発明によれば、バッテリの電圧を常時検出し、バッ
テリの電圧が規格外（例えば、９〜16Vの範囲外）にな
り、かつエンジン回転数がエンジン始動時及びエンジン
が回転していない場合に相当しないような一定回転数以
上である場合には、シフトレバー位置によるマニュアル
変速を可能とするように、シフトソレノイドを強制的に
全てオフする。 これにより、バッテリの低電圧異常によるシフトソレ
ノイドの作動不良や高電圧異常によるシフトソレノイド
の断線等の不具合を防ぐとともに、手動による変速段の
選択を可能とすることができる。しかも、バッテリの電
圧の規格外の判断に際し、T/M入力回転数センサの検出
するエンジン回転数がエンジン始動時及びエンジンが回
転していない場合に相当しないような一定回転数以上で
あることを条件とすることにより、エンジンクランキン
グ時やエンジン停止時に起こりうるバッテリ系統の故障
に由来しない一時的な電圧変動によるフェールセーフ制
御装置の誤作動を防止し、フェールセーフ制御装置の信
頼性を一層向上させることができる。 また、バッテリの電圧の規格外の判断に際し、規格外
の電圧が一定時間連続することを条件とすることによ
り、種々のノイズによるバッテリ電圧の誤検出を防止
し、フェールセーフ制御装置の信頼性を向上させること
ができる。 そして、バッテリの電圧が規格外になった場合、故障
警告装置を作動するようにしたので、ドライバに故障で
あることを知らせ、修理工場へ持っていくように指示す
ることができる。 （実施例） 以下、本発明の実施例について図面を参照しながら詳
細に説明する。 第１図は本発明の実施例を示す電子制御式自動変速機
におけるフェールセーフ制御システムの全体構造図であ
る。 図中、１はT/M出力回転数センサ、２はスロットルセ
ンサ、３はバッテリ、４はイグニッション（IG）スイッ
チ、５はT/M入力回転数センサであり、例えば、横置き
エンジンFF車のT/MのC1ドラムの回転数（FR車において
はCOドラムの回転数）やエンジ回転数を検出する。６は
第１のシフトソレノイド、７は第２のシフトソレノイ
ド、８は故障警告装置、10は電子制御装置、11は中央処
理装置（CPU）、11−１はメモリ、11−２はタイマ（T
S）、11−３はコンパレータ（COM）、12乃至15はそれぞ
れインタフェース（I/F）回路、16は第１のシフトソレ
ノイド６の駆動回路、17は第２のシフトソレノイド７の
駆動回路、18は故障警告装置駆動回路である。 このシステムにおいて、上記のようにバッテリの電圧
を常時検出し、この電圧がメモリ11−１に予め記憶され
たバッテリの電圧の規格値より、ある一定電圧はずれた
場合、かつ、エンジン回転数が一定回転数以上であるか
否かも考慮して、バッテリ系統の故障と判断し、故障を
検出すると共にシフトソレノイドを強制的に全てオフ
し、エマージェンシーモードにする。また、その時、故
障警告装置駆動回路18により、故障警告装置８を作動し
て、ドライバに故障であることを知らせる。 尚、バッテリの電圧の検出は、始動時やIGスイッチ４
のみがオンし、エンジンが回転していない場合には、正
常な状態でも電圧が低下する可能性があるため、その場
合には、この故障検出を禁止することができる。 以下、この電子制御式自動変速機におけるフェールセ
ーフ制御システムの動作を第２図を用いて詳細に説明す
る。 まず、T/MのC1ドラムの回転数がＷ回転以上か否かを
判断する（ステップ）。 次に、T/MのC1ドラムの回転数がＷ回転以上の場合に
は、バッテリの電圧が所定電圧XV以上か否かを判断する
（ステップ）。 次に、バッテリの電圧が所定電圧XV以上の場合には、
Ａ秒間連続してバッテリの電圧がXV以上か否かを判断す
る（ステップ）。 次に、Ａ秒間（タイマ11−２により計時）連続してバ
ッテリの電圧がXV以上である場合には、バッテリ高電圧
異常と判断（バッテリの電圧の高電圧異常フラグをセッ
ト）する（ステップ）。 そこで、バッテリ高電圧異常の場合には、エマージェ
ンシーモードとする（ステップ）。 ここで、エマージェンシーモードとは、シフトレバー
位置によるマニュアル変速可能なモードであり、この場
合には、ドライバに故障警告装置８を作動して故障表示
を行う。 前記ステップにおいて、バッテリの電圧が所定電圧
XV以上でない場合には、バッテリの電圧がYV以下か否か
を判断する（ステップ）。 次に、バッテリの電圧がYV以下である場合には、Ｂ秒
間（タイマ11−２により計時）連続してバッテリの電圧
がYV以下である否かを判断する（ステップ）。 次いで、Ｂ秒間連続してバッテリの電圧がYV以下であ
る場合には、バッテリ低電圧異常と判断（バッテリの電
圧の低電圧異常フラグをセット）する（ステップ）。 次に、エマージェンシーモードとして作動する（ステ
ップ）。 なお、前記ステップにおける比較はコンパレータ11−
３で行う。 また、バッテリ電圧の検出はエンジン始動時及びIGス
イッチ４のみオンでエンジンが回転しない場合には、バ
ッテリが正常な場合でも電圧が低下する可能性があるた
め、ステップで示したように、エンジン回転数条件を
入れる。 更に、自動車のバッテリ電圧信号はイグニッションパ
ルスによるノイズ、外来ノイズ等いろいろなノイズが重
畳し易いため、誤検出防止の見地から、上記したよう
に、高電圧検出及び低電圧検出のそれぞれにおいて、故
障判定のための所要時間Ａ、Ｂ（ステップ、参照）
を入れる。 以下、バッテリの電圧の変動状況について説明する。 バッテリの電圧に電磁誘導作用により印加される可能
性があるインパルス電圧としては以下に示すようなもの
がある。 （１）ロードダンプ ロードダンプは発電機の負荷を急に外した時に起こる
正のスパイク電圧で、発電機が高回転、高負荷で回って
いる時にバッテリ端子が外れると最も大きな値になる。
最悪時には、立ち上がり時間100μｓのスパイク電圧が
生じる。 （２）誘導負荷オフ 誘導負荷オフは、点火コイル、ワイパモータ端子、ホ
ーン、エアコンクラッチなどで、大きな誘導負荷が開路
した時に起こる高周波のサージ電圧である。 （３）発電機界磁ディケイ 発電機界磁ディケイは、キースイッチをオフにした瞬
間に発電機の界磁インダクタンスによって起こされるも
ので、ピーク120V、パルス幅100ms程度である。 第３図に、エンジンクランキング時のバッテリ電圧の
変動の一例を示し、第４図に常温始動時のバッテリ電圧
の変動の一例を示す。 このようなバッテリの電圧の変動を考慮して、少なく
とも１秒程度は故障判定のための所要時間Ａ、Ｂ（ステ
ップ、参照）を入れる。 上記したように、本発明による電子制御式自動変速機
のフェールセーフ制御装置によれば、バッテリの電圧が
規格外になり、かつエンジン回転数が一定回転数以上で
ある場合には、シフトレバー位置によるマニュアル変速
を可能とすべくシフトソレノイドを強制的に全てオフす
ることにより、バッテリの低電圧異常によるシフトソレ
ノイドの作動不良や、高電圧異常によるシフトソレノイ
ドの断線等の不具合を防ぐとともに、手動での変速段の
選択を可能とすることができる。しかも、バッテリの電
圧の規格外の判断に際し、T/M入力回転数センサの検出
するエンジン回転数が一定回転数以上であることを条件
とすることにより、エンジンクランキング時やエンジン
停止時に起こりうるバッテリ系統の故障に由来しない一
時的な電圧変動によるフェールセーフ制御装置の誤作動
を防止し、フェールセーフ制御装置の信頼性を一層向上
させることができる。 また、バッテリの電圧の規格外の判断に際し、規格外
の電圧が一定時間連続することを条件とすることによ
り、種々のノイズによるバッテリの電圧の誤検出を防止
し、フェールセーフ制御装置の信頼性の向上を図ること
ができる。 そして、バッテリの電圧が規格外になった場合、故障
警告装置を作動するようにしたので、ドライバに故障で
あることを知らせ、修理工場へ持っていくように指示す
ることができる。 なお、本発明は上記実施例に限定されるものではな
く、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、そ
れらを本発明の範囲から排除するものではない。
圧の故障に対するフェールセーフ制御装置に関する。 （従来の技術） 従来の電子制御式自動変速機では、一般にスロットル
開度と車速とに対応する信号に基づいて、T/Mのギヤ比
及びロック・アップ・クラッチのオン、オフ状態を判断
し、T/Mに取り付けたソレノイド等のアクチェエータを
コントロールし、自動変速を行うようにしている。 （発明が解決しようとする問題点） しかしながら、従来の制御装置では、ソレノイドの駆
動電圧の供給源であるバッテリの電圧が、バッテリ自体
の劣化、充電不足等により低下した場合、ソレノイドの
駆動に支障をきたし、変速段の状態が正規の状態を保持
することができなくなるという問題点を有する。 特に、寒冷地等ではバッテリの電圧が低下しやすく、
その可能性が高くなる。またサービス工場等で12V系の
車に誤って24Vのバッテリを搭載したり、12Vのバッテリ
を２個直列に接続してエンジンをかけた場合、ソレノイ
ドに高電圧がかかり、ソレノイドの発熱による断線等の
故障につながる恐れがあるといった問題があった。 そこで、本発明は、上記問題点を除去し、バッテリの
電圧が規格値から外れ、かつエンジン回転数が一定回転
数以上である場合において、シフトソレノイドを強制的
に全てオフすることにより、手動での変速段の選択を可
能とすることができる電子制御式自動変速機のフェール
セーフ制御装置を提供することを目的とするものであ
る。 （問題点を解決するための手段） 本発明によれば、上記問題点を解決するために、バッ
テリの電圧を検出する手段と、予めバッテリの電圧の規
格値を記憶する手段と、前記検出されたバッテリの電圧
と前記電圧の規格値とを比較する手段とを備え、この比
較に基づいて前記バッテリの電圧が規格外となり、かつ
エンジン回転数がエンジン始動時及びエンジンが回転し
ていない場合に相当しないような一定回転数以上である
場合、シフトレバー位置によるマニュアル変速を可能と
すべくシフトソレノイドを強制的に全てオフするように
したものである。 （作用及び発明の効果） 本発明によれば、バッテリの電圧を常時検出し、バッ
テリの電圧が規格外（例えば、９〜16Vの範囲外）にな
り、かつエンジン回転数がエンジン始動時及びエンジン
が回転していない場合に相当しないような一定回転数以
上である場合には、シフトレバー位置によるマニュアル
変速を可能とするように、シフトソレノイドを強制的に
全てオフする。 これにより、バッテリの低電圧異常によるシフトソレ
ノイドの作動不良や高電圧異常によるシフトソレノイド
の断線等の不具合を防ぐとともに、手動による変速段の
選択を可能とすることができる。しかも、バッテリの電
圧の規格外の判断に際し、T/M入力回転数センサの検出
するエンジン回転数がエンジン始動時及びエンジンが回
転していない場合に相当しないような一定回転数以上で
あることを条件とすることにより、エンジンクランキン
グ時やエンジン停止時に起こりうるバッテリ系統の故障
に由来しない一時的な電圧変動によるフェールセーフ制
御装置の誤作動を防止し、フェールセーフ制御装置の信
頼性を一層向上させることができる。 また、バッテリの電圧の規格外の判断に際し、規格外
の電圧が一定時間連続することを条件とすることによ
り、種々のノイズによるバッテリ電圧の誤検出を防止
し、フェールセーフ制御装置の信頼性を向上させること
ができる。 そして、バッテリの電圧が規格外になった場合、故障
警告装置を作動するようにしたので、ドライバに故障で
あることを知らせ、修理工場へ持っていくように指示す
ることができる。 （実施例） 以下、本発明の実施例について図面を参照しながら詳
細に説明する。 第１図は本発明の実施例を示す電子制御式自動変速機
におけるフェールセーフ制御システムの全体構造図であ
る。 図中、１はT/M出力回転数センサ、２はスロットルセ
ンサ、３はバッテリ、４はイグニッション（IG）スイッ
チ、５はT/M入力回転数センサであり、例えば、横置き
エンジンFF車のT/MのC1ドラムの回転数（FR車において
はCOドラムの回転数）やエンジ回転数を検出する。６は
第１のシフトソレノイド、７は第２のシフトソレノイ
ド、８は故障警告装置、10は電子制御装置、11は中央処
理装置（CPU）、11−１はメモリ、11−２はタイマ（T
S）、11−３はコンパレータ（COM）、12乃至15はそれぞ
れインタフェース（I/F）回路、16は第１のシフトソレ
ノイド６の駆動回路、17は第２のシフトソレノイド７の
駆動回路、18は故障警告装置駆動回路である。 このシステムにおいて、上記のようにバッテリの電圧
を常時検出し、この電圧がメモリ11−１に予め記憶され
たバッテリの電圧の規格値より、ある一定電圧はずれた
場合、かつ、エンジン回転数が一定回転数以上であるか
否かも考慮して、バッテリ系統の故障と判断し、故障を
検出すると共にシフトソレノイドを強制的に全てオフ
し、エマージェンシーモードにする。また、その時、故
障警告装置駆動回路18により、故障警告装置８を作動し
て、ドライバに故障であることを知らせる。 尚、バッテリの電圧の検出は、始動時やIGスイッチ４
のみがオンし、エンジンが回転していない場合には、正
常な状態でも電圧が低下する可能性があるため、その場
合には、この故障検出を禁止することができる。 以下、この電子制御式自動変速機におけるフェールセ
ーフ制御システムの動作を第２図を用いて詳細に説明す
る。 まず、T/MのC1ドラムの回転数がＷ回転以上か否かを
判断する（ステップ）。 次に、T/MのC1ドラムの回転数がＷ回転以上の場合に
は、バッテリの電圧が所定電圧XV以上か否かを判断する
（ステップ）。 次に、バッテリの電圧が所定電圧XV以上の場合には、
Ａ秒間連続してバッテリの電圧がXV以上か否かを判断す
る（ステップ）。 次に、Ａ秒間（タイマ11−２により計時）連続してバ
ッテリの電圧がXV以上である場合には、バッテリ高電圧
異常と判断（バッテリの電圧の高電圧異常フラグをセッ
ト）する（ステップ）。 そこで、バッテリ高電圧異常の場合には、エマージェ
ンシーモードとする（ステップ）。 ここで、エマージェンシーモードとは、シフトレバー
位置によるマニュアル変速可能なモードであり、この場
合には、ドライバに故障警告装置８を作動して故障表示
を行う。 前記ステップにおいて、バッテリの電圧が所定電圧
XV以上でない場合には、バッテリの電圧がYV以下か否か
を判断する（ステップ）。 次に、バッテリの電圧がYV以下である場合には、Ｂ秒
間（タイマ11−２により計時）連続してバッテリの電圧
がYV以下である否かを判断する（ステップ）。 次いで、Ｂ秒間連続してバッテリの電圧がYV以下であ
る場合には、バッテリ低電圧異常と判断（バッテリの電
圧の低電圧異常フラグをセット）する（ステップ）。 次に、エマージェンシーモードとして作動する（ステ
ップ）。 なお、前記ステップにおける比較はコンパレータ11−
３で行う。 また、バッテリ電圧の検出はエンジン始動時及びIGス
イッチ４のみオンでエンジンが回転しない場合には、バ
ッテリが正常な場合でも電圧が低下する可能性があるた
め、ステップで示したように、エンジン回転数条件を
入れる。 更に、自動車のバッテリ電圧信号はイグニッションパ
ルスによるノイズ、外来ノイズ等いろいろなノイズが重
畳し易いため、誤検出防止の見地から、上記したよう
に、高電圧検出及び低電圧検出のそれぞれにおいて、故
障判定のための所要時間Ａ、Ｂ（ステップ、参照）
を入れる。 以下、バッテリの電圧の変動状況について説明する。 バッテリの電圧に電磁誘導作用により印加される可能
性があるインパルス電圧としては以下に示すようなもの
がある。 （１）ロードダンプ ロードダンプは発電機の負荷を急に外した時に起こる
正のスパイク電圧で、発電機が高回転、高負荷で回って
いる時にバッテリ端子が外れると最も大きな値になる。
最悪時には、立ち上がり時間100μｓのスパイク電圧が
生じる。 （２）誘導負荷オフ 誘導負荷オフは、点火コイル、ワイパモータ端子、ホ
ーン、エアコンクラッチなどで、大きな誘導負荷が開路
した時に起こる高周波のサージ電圧である。 （３）発電機界磁ディケイ 発電機界磁ディケイは、キースイッチをオフにした瞬
間に発電機の界磁インダクタンスによって起こされるも
ので、ピーク120V、パルス幅100ms程度である。 第３図に、エンジンクランキング時のバッテリ電圧の
変動の一例を示し、第４図に常温始動時のバッテリ電圧
の変動の一例を示す。 このようなバッテリの電圧の変動を考慮して、少なく
とも１秒程度は故障判定のための所要時間Ａ、Ｂ（ステ
ップ、参照）を入れる。 上記したように、本発明による電子制御式自動変速機
のフェールセーフ制御装置によれば、バッテリの電圧が
規格外になり、かつエンジン回転数が一定回転数以上で
ある場合には、シフトレバー位置によるマニュアル変速
を可能とすべくシフトソレノイドを強制的に全てオフす
ることにより、バッテリの低電圧異常によるシフトソレ
ノイドの作動不良や、高電圧異常によるシフトソレノイ
ドの断線等の不具合を防ぐとともに、手動での変速段の
選択を可能とすることができる。しかも、バッテリの電
圧の規格外の判断に際し、T/M入力回転数センサの検出
するエンジン回転数が一定回転数以上であることを条件
とすることにより、エンジンクランキング時やエンジン
停止時に起こりうるバッテリ系統の故障に由来しない一
時的な電圧変動によるフェールセーフ制御装置の誤作動
を防止し、フェールセーフ制御装置の信頼性を一層向上
させることができる。 また、バッテリの電圧の規格外の判断に際し、規格外
の電圧が一定時間連続することを条件とすることによ
り、種々のノイズによるバッテリの電圧の誤検出を防止
し、フェールセーフ制御装置の信頼性の向上を図ること
ができる。 そして、バッテリの電圧が規格外になった場合、故障
警告装置を作動するようにしたので、ドライバに故障で
あることを知らせ、修理工場へ持っていくように指示す
ることができる。 なお、本発明は上記実施例に限定されるものではな
く、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、そ
れらを本発明の範囲から排除するものではない。
【図面の簡単な説明】
第１図は本発明の実施例を示す電子制御式自動変速機に
おけるフェールセーフ制御システムの全体構成図、第２
図は本発明の電子制御式自動変速機におけるフェールセ
ーフ制御システムの動作フローチャート、第３図はエン
ジンクランキング時のバッテリの電圧の変動の一例を示
す図、第４図は常温始動時のバッテリの電圧の変動の一
例を示す図である。 １……T/M出力回転数センサ、２……スロットルセン
サ、３……バッテリ、４……イグニッション（IG）スイ
ッチ、５……T/M入力回転数センサ、６……第１のシフ
トソレノイド、７……第２のシフトソレノイド、８……
故障警告装置、10……電子制御装置、11……中央処理装
置（CPU）、11−１……メモリ、11−２……タイマ（T
S）、11−３……コンパレータ（COM）、12乃至15……イ
ンタフェース（I/F）回路、16……第１のシフトソレノ
イドの駆動回路、17……第２のシフトソレノイドの駆動
回路、18……故障警告装置駆動回路。
おけるフェールセーフ制御システムの全体構成図、第２
図は本発明の電子制御式自動変速機におけるフェールセ
ーフ制御システムの動作フローチャート、第３図はエン
ジンクランキング時のバッテリの電圧の変動の一例を示
す図、第４図は常温始動時のバッテリの電圧の変動の一
例を示す図である。 １……T/M出力回転数センサ、２……スロットルセン
サ、３……バッテリ、４……イグニッション（IG）スイ
ッチ、５……T/M入力回転数センサ、６……第１のシフ
トソレノイド、７……第２のシフトソレノイド、８……
故障警告装置、10……電子制御装置、11……中央処理装
置（CPU）、11−１……メモリ、11−２……タイマ（T
S）、11−３……コンパレータ（COM）、12乃至15……イ
ンタフェース（I/F）回路、16……第１のシフトソレノ
イドの駆動回路、17……第２のシフトソレノイドの駆動
回路、18……故障警告装置駆動回路。
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(56)参考文献 特開 昭61−92350（ＪＰ，Ａ)
特開 昭61−94839（ＪＰ，Ａ)
実開 昭60−194654（ＪＰ，Ｕ)
特公 昭48−5128（ＪＰ，Ｂ１)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 １．バッテリの電圧を検出する手段と、予めバッテリの
電圧の規格値を記憶する手段と、前記検出されたバッテ
リの電圧と前記電圧の規格値とを比較する手段とを備
え、該比較に基づいて前記バッテリの電圧が規格外とな
り、かつエンジン回転数が、エンジン始動時及びエンジ
ンが回転していない場合に相当しないような一定回転数
以上である場合、シフトレバー位置によるマニュアル変
速を可能とすべくシフトソレノイドを強制的に全てオフ
することを特徴とする電子制御式自動変速機のフェール
セーフ制御装置。 ２．前記電圧の規格値は、上限値及び下限値を設定して
なる特許請求の範囲第１項記載の電子制御式自動変速機
のフェールセーフ制御装置。 ３．前記バッテリの電圧の規格外の判断に際し、規格外
の電圧が一定時間連続することを条件とする特許請求の
範囲第１項記載の電子制御式自動変速機のフェールセー
フ制御装置。 ４．前記バッテリの電圧が規格外になった場合、故障警
告装置を作動するようにしたことを特徴とする特許請求
の範囲第１項記載の電子制御式自動変速器のフェールセ
ーフ制御装置。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62329510A JP2661929B2 (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | 電子制御式自動変速機のフェールセーフ制御装置 |
| US07/282,274 US4939502A (en) | 1987-12-28 | 1988-12-09 | Device and method of fail-safe control for electronically controlled automatic transmission |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62329510A JP2661929B2 (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | 電子制御式自動変速機のフェールセーフ制御装置 |
Publications (2)
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|---|---|
| JPH01172044A JPH01172044A (ja) | 1989-07-06 |
| JP2661929B2 true JP2661929B2 (ja) | 1997-10-08 |
Family
ID=18222182
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62329510A Expired - Lifetime JP2661929B2 (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | 電子制御式自動変速機のフェールセーフ制御装置 |
Country Status (2)
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|---|---|
| US (1) | US4939502A (ja) |
| JP (1) | JP2661929B2 (ja) |
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-
1987
- 1987-12-28 JP JP62329510A patent/JP2661929B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1988
- 1988-12-09 US US07/282,274 patent/US4939502A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01172044A (ja) | 1989-07-06 |
| US4939502A (en) | 1990-07-03 |
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