JP2661830B2 - 乗物の乗員拘束装置を膨張させるための装置および方法 - Google Patents

乗物の乗員拘束装置を膨張させるための装置および方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は乗物の乗員拘束装置を膨
張させるための装置および方法、特に、エアバッグを膨
張させるためのガス発生物質を収納するエアバッグ・イ
ンフレータ・ハウジングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】エアバッグを膨張させるためのガス発生
物質を収納するインフレータ・ハウジングの従来例が米
国特許第4,902,036号に開示されている。この
従来のインフレータ・ハウジングはステンレス製のベー
スおよびディフューザを含むものである。このベースと
ディフューザは取付けフランジにおいて接合され、ガス
発生物質用チャンバを画成する。また、このベースとデ
ィフューザはセンタ・ポストおよび複数個のリベットに
より相互に連結され、該リベットは上記センタ・ポスト
と取付けフランジの間の個所において上記ベースおよび
ディフューザを貫通するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】上記従来のインフレ
ータ・ハウジングは概して良好なものであるが、比較的
高いガス圧に対するその耐圧性能を特に損うことなしに
軽量化することにより、更に改善されうると思われる。
また、インフレータ・ハウジングの各構成部分のコスト
を極力下げ、かつその組立てをより容易にすることが望
まれる。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明はエアバッグ等
の、乗物の乗員拘束装置を膨張させるインフレータのた
めの改良されたハウジングを提供する。このインフレー
タ・ハウジングはガス発生物質を収納するチャンバを有
し、該ガス発生物質は点火により乗員拘束装置膨張用の
ガスを出す。上記インフレータ・ハウジングは単体の金
属薄板からなる燃焼カップを含み、該燃焼カップは、同
じく単体の金属薄板からなるディフューザ・カップによ
り囲まれる。該燃焼カップ内にガス発生物質収納用チャ
ンバを設け、これをカバーにて閉鎖する。
【0005】上記単体の燃焼カップは軸線方向に延びる
側壁を有し、該側壁はまた、ガス発生物質の周囲にわた
って延びている。燃焼カップの一つの端部壁は無孔であ
り、かつ少なくともその一部が該側壁から内方へ延び
て、燃焼カップの一端を閉じる。燃焼カップの、上記端
部壁とは反対側の端部において、フランジが上記側壁か
ら外側へ向けて延びている。
【0006】上記単体のディフューザ・カップは軸線方
向に延びる側壁を有し、該側壁は上記燃焼カップより離
隔され、かつその周囲に延びている。このディフューザ
・カップの一つの端部壁はその側壁の一端から内方へ延
び、燃焼カップの端部壁と重なり合う状態で係合する。
軽量化のため、ディフューザ・カップの上記端部壁には
開口部を設けてある。
【0007】上記ディフューザ・カップの側壁から半径
方向外側へ延びるフランジを設ける。このディフューザ
・カップ・フランジは、上記燃焼カップのフランジに対
し、重なり合う位置関係におかれる。また、燃焼カップ
のチャンバを閉鎖する上記カバーも、燃焼カップのフラ
ンジに対して重なり合う位置関係におかれる。
【0008】燃焼カップとディフューザ・カップのそれ
ぞれの側壁は、これらのカップを形成する工程におい
て、ひずみ硬化により強化される。ひずみ硬化によっ
て、燃焼カップの側壁の降伏強度はその端部壁の降伏強
度よりも高くなる。同様に、ディフューザ・カップは、
その端部壁よりも降伏強度の高い側壁を有する。
【0009】燃焼カップ内のガス発生物質が爆燃してエ
アバッグ膨張用にガスを発生すると、上記燃焼カップ、
カバーおよびディフューザ・カップは高圧のガスにさら
され、燃焼カップの端部壁とインフレータ・ハウジング
のカバーはこのガス圧により可成りの程度に塑性変形す
る。しかしながら、燃焼カバーの側壁の塑性変形は最小
にとどめられる。これは、燃焼カップの側壁が有する高
い降伏強度、ならびに燃焼カップ、ディフューザ・カッ
プおよびカバーの三者の協同作用による構造的補強に由
来するものである。
【0010】
【実施例】本発明は、乗員拘束装置として用いられるエ
アバッグを膨張させるための装置に関する。本例は、自
動車の運転者を保護するエアバッグを膨張させるのに適
した装置である。かかる膨張のための装置はインフレー
タと称されており、以下この用語を用いる。本発明はさ
まざまなインフレータ構造に適用可能である。本発明を
代表するものとして、図1はインフレータ10を示す。
エアバッグ12がこのインフレータ10のまわりに折り
畳まれている。カバー14がエアバッグ12とインフレ
ータ10を閉じ込めている。インフレータ10、エアバ
ッグ12及びカバー14は、車のステアリングホイール
16上にとりつけられている1つのモジュールの構成要
素である。
【0011】衝突時に起きるような急激な車の減速が発
生した時点で、インフレータ10が活化され大量の気体
を生成する。インフレータ10からの気体はエアバッグ
12を膨張させる。エアバッグは、膨張し始めると、カ
バー14内の弱くなった部分を破る。弱くなった部分の
1つが図1に18という番号で示されている。エアバッ
グ12は膨張し続けるにつれて車の運転者とステアリン
グホイール16の間の空間内に入り込み、既知のとおり
運転者の動きを制限する。
【0012】インフレータ10(図2)はハウジング4
0を含んでいる。このハウジング40は3つの部品から
作られている。すなわちモノブロックのディフューザ・
カップ42、モノブロックの燃焼カップ44そしてモノ
ブロックの燃焼室カバー46(図3及び図4)である。
ディフューザカップ42、燃焼カバー44及び燃焼室カ
バー46は各々、UNS S30100ステンレス鋼と
いったモノブロックのシートメタルで作られている。
【0013】ディフューザカップ42は一般にカップ形
でシートメタルの単一ブロックであり、インフレータ
0の中央軸52のまわりに延びる円筒形の第1の側壁即
ち側壁50を有する。側壁50は第1の端部壁ないしは
端壁即ち平坦な上部環状端壁54と平坦な第1のフラン
ジ即ち下部環状フランジ56の間に延びている。環状フ
ランジ56は、端壁54とは反対側のディフューザカッ
プの片端から半径方向外側に延び、側壁50と同軸であ
る。ディフューザカップ42の上部端壁54上の円形内
部環状面55は、ディフューザカップの重量を最小限に
おさえる上部端壁54内の中央円形開口部57を構成し
ている。端壁54及びフランジ56は互いに平行で軸5
2に対し垂直である。気体出口開口部58の環状配列は
ディフューザカップ側壁50の上部部分のまわりに円周
方向に延びている。
【0014】燃焼カップ44は一般にカップ状で、単一
ブロックのシートメタルであり、ディフューザカップ4
2の内側に配置されている(図2及び図3)。燃焼カッ
プ44は軸52のまわりに延びる第2の側壁即ち円筒形
側壁60を有している。この円筒形側壁60は平坦な無
孔の第2の端部壁ないしは端壁即ち円形前部端壁64と
平坦な第2のフランジ即ち下部環状フランジ66の間に
延びている。フランジ66は円筒形側壁60と同軸関係
を保って配置され、端壁64から反対側の側壁60端部
から半径方向外向きに延びている。上部端壁64及び下
部フランジ66は互いに対し平行で軸52に対し垂直で
ある。開口部の環状配列68は、燃焼カップ側壁60の
下部部分のまわりに円周方向に延びている。
【0015】燃焼カップ44の上部端壁64は、円形連
続溶接でディフューザカップ42の上部端壁54上の環
状表面55に溶接場所70で、好ましくはレーザ溶接に
よって溶接され、第1の溶接部を形成する。燃焼カップ
フランジ66は、円形連続溶接でディフューザカップフ
ランジ56に溶接場所72で、同様にレーザ溶接によっ
て溶接され第2の溶接部を形成する。合わせて組立てら
れた時点で、このディフューザカップ42と燃焼カップ
44は、燃焼カップの側壁60を一周する環状ディフュ
ーザカップチャンバ242(図3)を構成する。
【0016】カバー46は同様にシートメタルの単一ブ
ロックで形成されている。燃焼室カバー46は、円形中
心部分80及び平行ではあるがややオフセットされた環
状外側フランジ82を有する、全体として平坦で円形の
金属部品である。環状開口部84はチャンバカバー46
の中心部分80に位置づけられている。開口部84はデ
ィフューザ及び燃焼カップ側壁50及び60と同軸であ
る。これら側壁は互いに重ねられ、この重ねられた部分
を溶接し第3の溶接部を形成する。チャンバカバー46
の外側フランジ82は、燃焼カップフランジ66と重複
し、円形連続溶接で燃焼カップフランジ66に円周方向
の溶接場所86で、同様に好ましくはレーザ溶接によっ
て溶接されている。円形溶接場所70、72及び86は
インフレータの中央軸52と同軸である。溶接はRof
in−Sinar850CO2レーザによって形成され
てよい。
【0017】密封されたキャニスタ90(図2)が、燃
焼カップ44により構成されたチャンバ240(図3)
の中に配置されている。このキャニスタ90は2つの部
品、すなわち下部キャニスタセクション92とカバー9
4で作られている。キャニスタカバー94の半径方向外
側の縁部はキャニスタ下部セクション92の隣接する縁
部に押し合わされキャニスタ90を密封している。キャ
ニスタ90は好ましくは比較的薄いアルミニウムで作ら
れている。
【0018】キャニスタ下部セクション92(図2)
は、燃焼カップ側壁60に隣接しこの側壁の内側にある
円筒形の外側側壁96を有している。この側壁96は、
燃焼カップ側壁60内の開口部68近辺の部域において
厚さが薄くなっている。キャニスタの下部セクション9
2も同様に、外側側壁96から半径方向内向きに間隔ど
りされた円筒形の内側側壁98を有している。側壁98
はイグナイタ(点火装置)142に隣接する部域におい
て厚みが薄くなっている。
【0019】キャニスタ下部セクション92の平坦なリ
ング形状の下部壁100は、外側側壁96及び内側側壁
98を相互連結する。キャニスタの下部セクション92
の円形内側上部壁102は、内側側壁98から半径方向
内向きに延び、内側側壁98を覆っている。内側上部壁
102及び円筒形内側側壁98はキャニスタ90内で下
向きに開放した中央リセス104を構成している。
【0020】キャニスタカバー94は一般に円形をして
いる。キャニスタカバー94の中心にリセス106が位
置づけられている。自動点火材料の塊108がこのリセ
ス106の中に位置づけられ、アルミホイルテープ10
9の一片でリセス106内に保持されている。
【0021】気体生成材料の複数の環状ディスク110
がキャニスタ90内で互いの上に積み重ねられている、
最上部の気体生成ディスク114及びキャニスタカバー
94の内側の間に環状クッション112が配置されてい
る。ディスク110は、点火された時点で窒素ガスを生
成する既知の材料で作られている。数多くのタイプの気
体生成材料が使用可能であるが、適切な気体生成材料は
米国特許第3,895,098号に開示されている。気
体生成材料はディスク110の形に形成されているもの
の、これをペレットといったその他の形状に形成するこ
とも可能である。
【0022】キャニスタ90の中には環状前置フィルタ
120が配置されている。前置フィルタ120は、気体
生成ディスク110の半径方向外側に、又キャニスタ9
0の外側側壁96の半径方向内側に位置づけられてい
る。前置フィルタ120と外側側壁96の間には小さな
環状空間が存在する。
【0023】122で概略的に示されている環状スラグ
スクリーンは、ディフューザ・カップ42の中、燃焼カ
ップ44の外側に位置づけられている。このスラグスク
リーン122は、開口部68の半径方向外側にあり、燃
焼カップ側壁60に対し押しつけられている。しかしな
がらこのスラグスクリーン122を燃焼カップ側壁60
内で開口部68から間隔どりして置くことも可能であ
る。
【0024】124として概略的に示されている環状最
終フィルタアセンブリは、ディフューザカップ42の内
側、スラグスクリーン122の上方に位置づけられてい
る。最終フィルタアセンブリ124はディフューザカッ
プ42の側壁50内で気体出口開口部58の半径方向内
側にある。この最終フィルタアセンブリ124は、さま
ざまな材料の複数の層である。層はディフューザカップ
の側壁50のまわりに延び、側壁の内側にある。最終フ
ィルタアセンブリ124の詳細な構造は本発明の一部を
成するものでなく、従って詳述しない。
【0025】環状フィルタシールド126がディフュー
ザカップ側壁50から半径方向内側に突出し、最終フィ
ルタアセンブリ124とスラグスクリーン122を分離
している。環状黒鉛シール128が最終フィルタアセン
ブリ124の上縁部とディフューザカップ上部端壁54
の内側の間の間隔を密封している。もう一つの環状黒鉛
シール130は最終フィルタアセンブリ124の下縁部
とフィルタシールド126の上部側壁の間の間隔を密封
している。
【0026】インフレータ10は、イニシエータアセン
ブリ140を含む。イニシエータアセンブリ140はチ
ャンバカバー46内の開口部84を通ってキャニスタ9
0の中央リセス104内に突出している。イニシエータ
アセンブリ140は、イグナイタ142と溶接アダプタ
150を含む。イグナイタ142と溶接アダプタ150
に合わせて連結されている。溶接アダプタ150は連続
溶接好ましくはレーザ溶接で、チャンバカバー46の中
心部分に円周方向溶接場所144で溶接される。この溶
接アダプタは、チャンバカバー46を強化する。
【0027】イニシエータアセンブリ140はイグナイ
タ142を含む。イグナイタ142は、イニシエータア
センブリ140から外側に延びる一対のワイヤリード線
146を含む。ワイヤリード線146は、衝突センサ
(図示せず)に連結できる。ワイヤリード線146は、
イグナイタ142内の点火材料内に埋込まれた抵抗線に
連結されている。イグナイタ142は、周知の適切なあ
らゆる構造のものであってよい。イグナイタ142を接
地しインフレータ10を無効にしうる金属同士の接触を
防ぐため、イグナイタ142の上部部分の外側には、薄
いプラステックフィルム(図示せず)が位置づけされて
いる。
【0028】衝突又はその他の急激な車の減速が発生し
た時点で、衝突センサが電気回路を閉じる。次に電流が
ワイヤリード線146を通してイグナイタ142へと流
れる。抵抗線は、イグナイタ142内の装薬を点火する
点火材料を発火させる。装薬の点火は高温気体生成物を
形成し、この生成物はイグナイタ142から外へ流れ、
キャニスタ90の内側上部壁102及び内側側壁98を
破壊する。イグナイタ142からの高温ガスは、気体生
成材料のディスク110を点火する。気体生成材料のデ
ィスク110は急速にもう1つの高温ガスを大量に生成
する。
【0029】ガスの圧力はキャニスタ90の円筒形側壁
96に作用し、側壁96を半径方向外側に燃焼カップ側
壁60に対して押しやる。その結果、キャニスタ90の
薄い側壁96は破壊されるか又は燃焼カップ側壁60内
の開口部68において吹き出されることになる。開口部
68近くで側壁96の厚みが薄くなっていることから側
壁96のこの部分は、望ましい圧力が他の部分に優先し
て破壊することができる。ディスク110の燃焼によっ
て生成されたガスは次に急速に前置フィルタ120を通
って外へ流れ出す。前置フィルタ120は、流れるガス
からイニシエータアセンブリ140及び気体生成ディス
ク110のいく分かの燃焼生成物を除去する。前置フィ
ルタ120は同様に流出するガスを冷却する。ガスが冷
却すると、溶融生成物に前置フィルタ120上に被着す
る。ガスに開口部68を通ってスラグスクリーン122
内に流れる。
【0030】スラグスクリーン122は、流れるガスか
ら粒子を除去し捕獲する。スラグスクリーンは同様に流
れるガスを冷却する。ガスが冷却すると、金属といった
溶融燃焼生成物はスラグスクリーン122上に被着す
る。スラグスクリーン122と最終フィルタアセンブリ
124の間のフィルタシールドは、スラグスクリーン1
22内及びそのまわりにガスの乱流を発生させる。この
ガス乱流は、スラグスクリーン122内及びディフェー
ザカップの下部部分内での比較的重い粒子の保持を促進
する。
【0031】ガスはスラグスクリーン122から最終フ
ィルタアセンブリ124へ軸方向上向きに流れる。次に
ガスは、ガスから小さな粒子を除去する最終フィルタア
センブリ124を通して半径方向外側に流れる。最終フ
ィルタアセンブリ124は同様に、ガス内の溶融生成物
が最終フィルタアセンブリ124の一部分の上に被着で
きるようにガスをさらに冷却する。ガス出口開口部58
の環状配列はエアバッグ12内にガス流を導いてエアバ
ッグ12を膨らませる。
【0032】インフレータハウジング−その構造 上述のように、ディフェーザカップ42、燃焼カップ4
4及びカバー46は3つの環状溶接70、72及び86
(図3)によって相互連結されている。溶接70、72
及び86は、ディフェーザカップ42及び燃焼カップ4
4の中心軸と一致する中心軸を有する。
【0033】ディフェーザカップ42の環状端壁54
は、燃焼カップ44の環状端壁64と重複係合状態で配
置されている。ディフェーザカップ端壁54の半径方向
に延びる平坦な内側表面162(図3)は、燃焼カップ
端壁64の円形上部側面164と突合せ係合状態に配置
されている。従って、ディフェーザカップ42の端壁5
4は、燃焼カップ44の端壁64を強化する。
【0034】ディフェーザカップフランジ56上の平坦
な環状下部側面168は、燃焼カップフランジ66上の
環状上部側面170と平坦な突合せ係合状態に配置され
ている。ディフェーザカップ42及び燃焼カップ44上
のフランジ56及び66は、ディフェーザカップ及び燃
焼カップの下部部分を強化するように連動する。
【0035】燃焼カップフランジ66上の環状平坦下部
側面174は、カバーフランジ82の環状上部側面17
6は突合せ係合状態に配置されている。このカバー46
は燃焼カップフランジ66と連動して燃焼カップ44の
下部部分を強化している。燃焼カップフランジ66はデ
ィフェーザカップフランジ56と連結されているため、
カバー46はディフェーザカップ42をも強化する。ア
ダプタ150(図2)は144においてカバー46に溶
接され、カバーを強化している。
【0036】インフレータハウジング−そのひずみ硬化 ディフェーザカップ42及び燃焼カップ44(図3及び
4)の側壁50及び60及びフランジ56及び66は、
その降伏強度及び極限引張強さを増大するためひずみ硬
化される。側壁50及び60及びフランジ56及び66
のひずみ硬化は、ディフェーザカップ42及び燃焼カッ
プ44を形成するための平坦な円形ブランクの絞り加工
の間に起こる。ディフェーザカップ42及び燃焼カップ
44がUNS30100ステンレス鋼ブランクから絞り
加工されたものである本発明の特定の一実施態様におい
ては、ディフェーザ及び燃焼カップのひずみ硬化された
部分の極限引張強さは、ブランクが冷間加工される前の
ブランクの極限引張強さの100%(パーセント)も増
大していた。この極限引張強さの増加により、イン フレ
ータハウジング40は比較的大きいプレス力に故障無く
耐えることができる。
【0037】燃焼カップ44が平坦な円形ブランクで形
成される場合、ブランクの中央部分に対しパンチが力を
加え、ブランクを下向きに絞りリング内へ押しやる。パ
ンチが下向きに絞りリング内へと移動するにつれて、ブ
ランクは絞りリング内に引き込まれる。ブランクが絞り
リング内に引き込まれると、ブランクは可塑的に変形し
冷間加工される。パンチは、燃焼カップを形成するブラ
ンクの厚みの20倍以上である軸方向広がりをもつ燃焼
カップ44の側壁60を形成するのに充分なものである
距離だけこの絞りリング内へ移動する。燃焼カップ44
を形成する金属のこの冷間加工は、燃焼カップの側壁を
形成する金属のひずみ硬化という結果をもたらす。
【0038】燃焼カップ44の円筒形側壁60のひずみ
硬化された金属は、無孔の円形端壁64の平均降伏強度
及び極限引張強さの1.2倍(すなわち20%増)以上
であるような平均降伏強度及び極限引張強度を有する。
一般的に言って、端壁64は、燃焼カップ44を形成し
たブランクの降伏及び極限引張強さに近い降伏及び極限
引張り強さをもつ。例えば、燃焼カップ側壁60の平均
降伏強さは、標準的に1平方インチあたり120,00
0ポンド(1平方センチメートルあたり8,400K
g)を上回り、一方端壁64の平均降伏強さは1平方イ
ンチあたり100,000ポンド(1平方センチメート
ルあたり7,000Kg)未満である。
【0039】燃焼カップ44の側壁60の降伏強さ及び
極限引張強さの増大の程度は、燃焼カップの形成中に燃
焼カップの側壁がひずみ硬化される程度の直接的関数で
ある。燃焼カップ44の側壁60のひずみ硬化の程度
は、絞りプロセス中のブランクの可塑変形の量の関数と
して変化する。従って、絞りが深くなればなるほど金属
のひずみ硬化は大きくなり、燃焼カップ44の側壁60
の降伏強さ及び極限引張り強さは高くなる。
【0040】燃焼カップ44の形成中、円筒形側壁の軸
方向の広がり全体を通して、側壁60を形成する金属の
ひずみ硬化は均等ではない。従って、燃焼カップ側壁6
0の降伏強さ及び極限引張強度は、側壁の軸方向広がり
全体を通して均等ではない。ブランクの金属の最大のひ
ずみ硬化は、環状フランジ66に隣接する側壁60にお
いて発生する。
【0041】燃焼カップ側壁60を形成するためのブラ
ンクの変形量は、端壁64からフランジ66まで一般に
均等な形で増大する。従って、燃焼カップ側壁60の降
伏強さ及び極限引張強さは、端壁64からフランジ66
まで一般に均等な形で増大する。しかしながら、ブラン
クの絞り中の金属の流れの変動及びブランクの材料の組
成の不規則性のため、燃焼カップ側壁60内のひずみ硬
化量に局所的な変動が発生する。
【0042】燃焼カップ側壁60の厚みは、それが図5
の矢印182の方向に延びるに従って減少する。従っ
て、円筒形燃焼カップの側壁60は、円形端壁64付近
よりも環状フランジ付近で、さらに厚くなっている。燃
焼カップ側壁60のこの厚み変化は、燃焼カップの製造
中にパンチによりダイ内にブランクが引込まれることか
ら、ブランクの金属の流れの結果である。開口部68
(図3及び図4)は、燃焼カップ44を絞り加工した後
に形成される。
【0043】燃焼カップ44の1つの特定的な実施態様
は円形UNS S30100ステンレス鋼ブランクから
絞り加工されたものである。このステンレス鋼のブラン
クの公称厚みは1.20mmから1.35mmであっ
た。この特定的なブランクは、35.25mmという軸
方向の広がりをもつ円筒形燃焼カップ側壁60を形成す
べく絞り加工された。燃焼カップフランジ66の直径は
86.50mmであった。燃焼カップ端壁64の直径は
52.75mmであった。フランジ66に隣接する燃焼
カップの側壁60の厚みは1.21mmであった。図5
に矢印186で示されている場所で、燃焼カップ側壁6
0の厚みは0.80mmであった。燃焼カップフランジ
60は、図5の矢印190で示された場所で、厚み1.
16mmであった。燃焼カップ端壁64の厚みは、図5
で矢印192で示されている場所で0.95mmであっ
た。燃焼カップ44のフランジ66と側壁60の間のコ
ーナの厚みは、矢印194で示されている場所で1.1
4mmであった。燃焼カップ44の側壁60と端壁64
の間のコーナでは、金属の厚みは、矢印196で示され
た場所で0.75mmであった。
【0044】ブランクの特異的特性及びブランクの金属
絞り加工中の流れ方のため、この特異的燃焼カップ4
4の側壁60の硬さは、端壁64から同じ距離にある場
所において変動した。同様に、端壁64及びフランジ6
6の金属の硬さは端壁及びフランジを横切って異なって
いた。しかしながらこの特定の燃焼カップ44の側壁6
0は、約60HR30Nという平均硬度をもっていた
(ダイヤモンド圧子を用いた30kgの負荷でのロック
ウェル硬さ)。端壁64の平均硬さは約50HR30N
であった。従って、燃焼カップ44の側壁60は、端壁
64の平均硬さの少なくとも1.2倍である平均硬さを
有していた。フランジ66は約58HR30Nの平均硬
さを有していた。
【0045】燃焼カップの硬さは燃焼カップの表面上の
97の場所で測定された。これらの場所は、図6に示
されている。場所1から30までは、燃焼カップ44の
測壁60の円筒形の外側表面上の3本の円周方向に延び
た列の形で配置されている(図6)。場所31から37
まではフランジ66の右側(図6に見られるように)の
縁部から半径方向内側に延びている。場所38から50
までは燃焼カップの側壁60に沿って軸方向に延びてる
1本の列にある。場所51は、燃焼カップの側壁60と
燃焼カップの端壁64の間のコーナーにある。場所52
から76までは、燃焼カップ端壁64を横切って直径方
向に延びる1本の列にある。場所77(図6)は、燃焼
カップ44の側壁62及び端壁64の間のコーナーにあ
り、場所51とは直径方向反対側に配置されている。場
所78から90までは、燃焼カップ側壁60に沿って軸
方向に延びる列内にあり、場所38から50までとは直
径方向に反対側にある。場所91から97は、場所31
−37とは直径方向反対側にある燃焼カップフランジ6
6上の半径方向に延びる列内にある。
【0046】図6の1から97までの番号で示されたさ
まざまな場所での硬さは、HR30Nスケールで測定さ
れた。HR30Nスケールは、ダイアモンドの圧子を用
いた30kgの負荷でのロックウェル表面硬さ数であ
る。燃焼カップ44の材料の厚み及び燃焼カップの表面
上のさまざまな場所の硬さのため、このスケールが用い
られた。燃焼カップ上のさまざまな場所で測定された硬
さは、以下のとおりであった。
【0047】 硬 さ 場所 HR30N 場所 HR30N 場所 HR30N 1 62.6 33 59.8 65 49.9 2 63.0 34 62.4 66 49.6 3 61.9 35 63.9 67 49.9 4 62.3 36 64.4 68 49.8 5 62.5 37 65.1 69 49.5 6 62.4 38 64.0 70 49.2 7 61.9 39 61.0 71 50.0 8 59.6 40 60.9 72 49.7 9 61.8 41 60.6 73 50.0 10 62.5 42 61.9 74 50.1 11 61.2 43 60.9 75 50.1 12 61.2 44 61.2 76 51.9 13 61.0 45 59.8 77 56.0 14 62.0 46 58.6 78 54.0 15 60.2 47 58.4 79 57.6 16 60.9 48 58.2 80 47.7 17 60.7 49 57.3 81 59.0 18 61.2 50 58.1 82 59.8 19 64.2 51 58.1 83 60.8 20 61.1 52 53.0 84 62.9 21 58.5 53 51.6 85 63.2 22 58.7 54 49.9 86 63.4 23 57.9 55 50.8 87 53.4 24 58.4 56 50.7 88 52.7 25 59.3 57 49.3 89 53.9 26 62.8 58 50.5 90 61.6 27 58.6 59 50.2 91 65.0 28 59.9 60 49.5 92 64.9 29 55.9 61 50.6 93 62.6 30 58.0 62 50.0 94 61.2 31 58.6 63 48.9 95 60.7 32 58.0 64 49.9 96 57.6 97 58.2 燃焼カップ44の降伏強度及び極限引張強さは、金属の
硬さの直接的関数である。従って金属が硬くなればなる
ほど、金属の降伏強度は大きくなる。50というHR3
0N硬さをもつUNS530100ステンレス鋼は、1
平方インチあたり約90000ポンドの降伏強度をも
つ。60というHR30N硬さをもつUNS S301
00ステンレス鋼は1平方インチあたり約140000
ポンドの降伏強度をもつ。これらの一般的規模の硬さで
は、HR30N硬さの単位増加は、UNS S3010
0ステンレス鋼の降伏強度の1平方インチあたり約50
00ポンドの増加に相応する。
【0048】燃焼カップ44の前述の説明においては、
燃焼カップを形成するブランク及び燃焼カップ自体につ
いて、特定の寸法及び材料が記述されてきた。さらに、
燃焼カップ44上のさまざまな場所についての特定の硬
さが示されていた。これらの材料、寸法及び硬さはここ
において記述を明確にする目的で示されたものにすぎ
ず、本発明を制限する意味が全くないものである。とい
うことを理解しておかなくてはならない。燃焼カップ4
4を、多くの異なる寸法のブランクから多くの異なる材
料で形成することも可能であると考えられている。燃焼
カップ44自体、さまざまな寸法及び硬さを有すること
ができる。実際、同じサイズのブランクから同じ材料で
作られた同じ全体的サイズの一連の燃焼カップ44のう
ちの特定の燃焼カップが異なる壁厚及び/又は硬さを有
することもできると考えられている。
【0049】ディフューザカップ42は、燃焼カップ4
4と同じ要領で形成される。従って、ディフューザカッ
プ42は、パンチで環状ブランクの中央部分に対し力を
加えることによって引き抜かれる。パンチがブランクの
金属を絞りリング内に引き込むにつれて、金属は冷間加
工される。パンチは、ディフューザカップを形成するブ
ランクの厚みの少なくとも20倍である軸方向広がりを
もつディフューザカップ42の側壁50を形成するのに
充分なものである距離、絞りリング内へ移動する。こう
して、ディフューザカップ42の側壁50及びフランジ
56を形成する金属がひずみ硬化される結果となる。円
形中央開口部57は、ディフューザカップを形成するブ
ランクの中に形成されている。側壁開口部58(図3及
び4)は、絞り作業が完了した後形成される。
【0050】ディフューザカップ42の側壁50及びフ
ランジ56のひずみ硬化された金属は、端壁54の平均
降伏強度及び極限引張強さの少なくとも1.2倍(すな
わち20パーセント増)である平均降伏極限及び平均極
限引張強さを有する。例えば、円筒形ディフューザカッ
プ側壁50の平均降伏強度は標準的に1平方インチあた
り120000ポンドを上回り、一方環状端壁54は一
平方インチあたり100000ポンド未満の平均降伏強
度をもつ。ディフューザカップ側壁50の平均降伏強度
は、ディフューザカップ端壁54の平均降伏強度に比べ
少なくとも20パーセント大きい。ディフューザカップ
42の金属のひずみ硬化の程度は、絞りプロセス中の金
属の可塑変形の一関数として変動することになる。従っ
絞り(ドロー)が深くなればなるほど、金属のひずみ
硬化は大きくなり、金属の降伏強度及び極限引張強さは
高くなる。
【0051】1つの特定の例においては、ディフューザ
カップ42は、1.20mm乃至1.35mmの公称厚
みをもつ円形UNS S30100ステンレス鋼ブラン
クから絞り加工された。この特定的ブランクは直径が1
34.0mmであり、軸方向広がりが35.25mmの
円筒形のディフューザカップ側壁50を形成するべく
加工された。環状ディフューザカップ端壁の直径は7
6.50mmであった。
【0052】絞り加工プロセス中、ディフューザカップ
側壁50は、図7の矢印204の方向に減少する厚みを
もつように形成された。矢印206により示されている
場所において、ディフューザカップ側壁50の厚みは約
1.10mmであった。円筒形ディフューザカップ側壁
50は、図7で矢印208により示されている場所にお
いて約0.79mmの厚みまでテーパがついていた。
【0053】この特定のディフューザカップ42の環状
フランジ56の厚みは、図7の矢印210で示されてい
る場所において1.23mmであった。環状ディフュー
ザカップ端壁54の厚みは矢印212に示されている場
所において0.90mmであった。ディフューザカップ
42のフランジ56と側壁50の間のコーナーの厚み
は、矢印214で示されている場所において1.05m
mであった。ディフューザカップ42の側壁54の間の
コーナーは、矢印216により示された場所において
0.70mmの厚みを有していた。
【0054】ディフューザカップ42の硬さは、端壁5
4から同じ距離にある場所において側壁50のまわりで
変化していた。同様に端壁の硬さは端壁を横切って変化
した。しかしながら一般的に言って、この特定のディフ
ューザカップ42について、フランジ56は約61HR
30N(ダイヤモンド圧子を用いた30kgの負荷での
ロックウェル硬さ)の平均硬さを有していた。この特定
のディフューザカップの側壁は、フランジ近くの約61
HR30Nという最大値から端壁54近くの約51HR
30Nという最小値まで変化する硬さを有していた。側
壁の平均硬さは約57HR30Nであった。端壁の平均
硬さは約51HR30Nであった。
【0055】ディフューザカップ42の表面上のさまざ
まな場所における硬さは、これらの場所におけるディフ
ューザカップの金属の冷間加工の程度の直接的関数とし
て変化する。冷間加工が大きくなればなるほどひずみ硬
化は大きくなり、又材料の降伏強度及び極限引張強さは
大きくなる。
【0056】絞り加工作業によるディフューザカップ4
2の成形中、平坦な円形ブランクの金属はパンチのまわ
りそして円形ダイリングの中へと流れる。かくして、ブ
ランクの金属は、ダイの中へと引抜かれ、絞り作業中の
ブランクの直径の減少という結果をもたらす。従って前
述の特定のディフューザカップ42の絞り作業中、ブラ
ンクの直径は134.0mmから約95.0mmまで減
少させられた。パンチの直径は76.5mmであった。
【0057】前述の特定のディフューザカップ42にお
いて、ディフューザカップの硬さはディフューザカップ
の表面上の76の場所で測定された(図8)。場所1
〜36は、ディフューザカップ側壁50の外側側面上に
3本の円周方向に延びる列の形で配置されている。場所
37〜39は、ディフューザフランジ56の右縁部(図
8内で見られるように)から半径方向内側に延びる。場
所40から50までは、ディフューザカップ側壁50に
沿って軸方向に延びる列内にある。場所51は、ディフ
ューザカップ側壁50と端壁54の間のコーナーにあ
る。
【0058】場所52から61は、ディフューザカップ
42の端壁54を横切って直径方向に延びる列の形で配
置されている。場所62はディフューザカップ側壁50
と端壁54の間のコーナーにあり、場所51とは直径方
向反対側にある。場所63から73までは、ディフュー
ザカップ側壁50に沿って軸方向に延びる列の形で配置
され、場所40−50とは直径方向に反対側にある。場
所74から76までは、場所37から39までとは直径
方向反対側のディフューザカップフランジ56上で半径
方向に延びる列の中にある。
【0059】ディフューザカップ42上のさまざまな場
所において測定された硬さは、以下のとおりであった。
【0060】 硬 さ 場所 HR30N 場所 HR30N 場所 HR30N 1 60.2 26 52.8 51 52.0 2 59.7 27 53.0 52 53.0 3 60.9 28 53.9 53 52.3 4 60.0 29 52.6 54 50.1 5 59.8 30 52.9 55 50.5 6 61.1 31 53.3 56 50.2 7 60.5 32 51.8 57 49.6 8 60.4 33 53.0 58 49.9 9 59.7 34 52.8 59 50.4 10 60.6 35 53.1 60 51.2 11 61.0 36 54.0 61 50.9 12 61.0 37 63.1 62 51.6 13 56.5 38 64.0 63 52.3 14 57.0 39 62.9 64 50.0 15 57.1 40 61.3 65 47.7 16 58.2 41 61.0 66 54.0 17 58.0 42 61.2 67 56.7 18 57.8 43 60.5 68 57.7 19 58.5 44 59.4 69 58.9 20 58.0 45 58.5 70 59.3 21 57.6 46 58.0 71 60.4 22 58.4 47 55.0 72 60.8 23 58.9 48 49.2 73 61.2 24 59.6 49 49.0 74 60.2 25 51.4 50 48.2 75 59.3 76 57.2 ディフューザカップ42のための前述の特定の材料、寸
法及び硬さはここで説明を明確化するために示されたも
のであるということを理解されたい。ディフューザカッ
プ42は異なる材料で形成でき、又異なる寸法及び硬さ
を有することができる、と考えられる。実際、同じサイ
ズのフランクから同じ材料で作られ同じ全体的サイズを
もつ一連のディフューザカップ42のうちの特定のディ
フューザカップが異なる厚み及び/又は硬さを有するこ
とができるものと考えられている。
【0061】カバー46は、ディフューザカップ42及
び燃焼カップ44とほぼ同じ程度までは変形されていな
いものの、フランジ82及び中央部分80を有するよう
に変形されている。カップ46は、パンチでブランク
中央部分に力を加えることによりブランクの絞りによっ
て形成される。ブランクは引抜かれるにつれて可塑変形
し冷間加工される。その結果、フランジ82を形成する
金属はひずみ硬化される。フランジ82のひずみ硬化さ
れた金属は、中央部分80の平均降伏強度よりも高い平
均降伏強度を有する。
【0062】1つの特定的例においては、カバー46
は、公称厚み1.20mmから1.35mmで直径が
9.00mmである円形のUNS S30100ステン
レス鋼ブランクから絞り加工された。
【0063】このブランクは、フランジ部分から1.2
7mmの軸方向距離だけオフセットされた中央部分を有
するカバーを形成すべく引抜かれたものである。カバー
フランジ82の外径は63.00mmであった。この特
定のカバーの中央部分80の直径は49.00mmであ
った。
【0064】絞りプロセス中、カバー46は、その異な
る部分において異なったものである厚みを伴って成形さ
れた。かくして、フランジ82は、図9に矢印222で
示された場所において1.15mmの厚みを有してい
た。カバーの中央部分80の厚みは、図9に矢印224
で示されている場所で1.1mmであった。図9に矢印
226で示されている場所において、カバーの厚みは
1.12mmであった。図9の矢印228に示された場
所において、カバーの厚みは1.07mmであった。
【0065】カバーの中心から同じ距離にある場所で、
カバーの硬さはカバーを横切って変化していた。しかし
ながら一般的に言って、この特定のカバーについて、フ
ランジは約81.5HRB(1/16インチの直径のボ
ールを用いた、100kg負荷でのロックウェル硬さ)
の平均硬さをもっていた。この特定のカバーの中央部分
の平均硬さは約85HRBであった。
【0066】カバー46のさまざまな場所における硬さ
は、カバー内のこれらの場所における冷間加工の程度の
直接的関数として変化した。冷間加工が大きければ大き
いほど、ひずみ硬化は大きく、カバーを形成する材料の
降伏強度は大きくなった。絞り作業によるカバー46の
成形中、ブランクの直径は69.00mmから約65.
0mmまで減少させられた。
【0067】この特定のカバー46において、カバーの
硬さは、カバー表面上の32の場所で測定された(図1
0)。場所1、2、15、16、17、18、31及び
32(図10)は、カバーのフランジ82を中心にして
4つの等間隔をおいた場所で対を成して位置づけされて
いる。場所3−14及び19−30は、カバーの中央部
分80上で2本の直径方向に延び交叉する列の形で位置
づけされている。さまざまな場所における硬さは以下の
とおりであった。
【0068】 硬 さ 場所 HRB 1 80.0 2 82.6 3 87.1 4 84.7 5 84.3 6 83.1 7 83.7 8 85.1 9 83.9 10 83.4 11 83.3 12 84.1 13 85.7 14 87.3 15 81.2 16 84.4 17 80.0 18 80.7 19 88.0 20 85.9 21 83.8 22 82.7 23 82.5 24 83.0 25 86.2 26 84.3 27 84.1 28 84.8 29 86.1 30 88.1 31 82.1 32 81.4 カバー46の材料の降伏強度は金属の硬さの直接的関数
である。従って、金属が硬くなればなるほど、金属の降
伏強度及び極限引張強さは大きくなる。かくして、80
というHRB硬さを有するUNS S30100ステン
レス鋼製カバーは、1平方インチあたり約30000ポ
ンドの降伏強度をもつ。
【0069】1つの特定的カバー46についての前述の
材料、寸法及び硬さは、説明を明確にする目的でここで
示されてきたということを理解されたい。カバー46を
異なる寸法及び硬さをもつ異なる材料で形成することも
できると考えられている。
【0070】インフレータ・その作動 上述のように、急激な車の減速が発生した時点で、イニ
シエータアセンブリ140は活化されて気体生成材料の
ディスク110の爆燃を開始させる。ディスク110が
爆燃するにつれて、高温窒素ガスが生成される。気体生
成材料のディスク110の爆燃によるガスの生成の間、
円筒形燃焼カップチャンバ240(図3)内の流体圧力
は増大する。この流体圧力は、図11に示されている要
領にインフレータハウジング40を可塑的に変形させる
のに充分なものである。高温窒素ガスが燃焼カップ開口
部68を通ってディフューザカップ42内に流れ込むに
つれて、環状ディフューザカップチャンバ242内の流
体圧も同様に増大する。
【0071】ディフューザカップチャンバ242内で打
ち立てられる最大流体圧力は、燃焼カップチャンバ24
0内で打ち立てられる最大流体圧力よりも低い。これは
一部には、ディフューザカップ42の側壁50内の開口
部58よりも燃焼カップ44の側壁60内の開口部68
の方が小さく数も少ないせいである。同様に、ディフュ
ーザカップチャンバ242内のガスの温度は燃焼カップ
チャンバ240内のガスの温度よりも低い。燃焼カップ
チャンバ240内のガスの比較的高い圧力の作用の結
果、燃焼カップ44はディフューザカップ42に比べさ
らに大きく可塑変形することになる。
【0072】燃焼カップチャンバ240内の流体圧力
は、端壁64及びカバー46を軸方向外方に可塑変形さ
せる(図11)。ディフューザカップ端壁54と燃焼カ
ップ端壁64の間の重複関係により、力は燃焼カップ4
4の端壁からディフューザカップ42の端壁へと伝達さ
れうることになる。この力は、ディフューザカップ端壁
54と燃焼カップ端壁64を相互連結する環状溶接70
を通して伝達される。ディフューザカップ44の端壁5
4は、燃焼カップ44の端壁64の軸方向外向きの変形
を抑制するものの防止はしない。燃焼カップ端壁64
は、ディフューザカップ端壁54内で開口部57を通し
て延びるよう充分に変形する。
【0073】燃焼カップ44の形成中、端壁64の加工
硬化は全く無い。従って、燃焼カップ端壁64は比較的
低い降伏強度を有し、比較的延性がある。燃焼カップ端
壁64は比較的低い降伏強度をもつため、チャンバ24
0内の増大するガス圧の影響下で燃焼カップ44のその
他の部分が変形する前に変形し始めることができる。燃
焼カップ端壁64は、その延性により、比較的大きく破
断無しに可塑変形することができる。燃焼カップ端壁6
4の過度の変形を防ぐため、ディフューザカップ端壁5
4は燃焼カップ端壁64の外向きのふくれ出しを遅れさ
せる。
【0074】燃焼カップチャンバ240内の流体圧力が
増大するにつれて、カバー46は端壁とは反対の方向に
可塑的に変形するか又はふくれ出す(図11)。カバー
46と燃焼カップフランジ66の間の重複における溶接
86は、カバーが過度に可塑変形しないよう抑制してい
る。カバー46は中央部分80及びフランジ82の形成
によって或る程度加工硬化されているが、その結果えら
れるカバー46の降伏強度の増大はカバーの可塑変形を
防ぐのに不充分なものである。カバー46の中央部分8
0を当初フランジ82から内方にオフセットさせること
により(図3)、燃焼カップチャンバ240内の流体圧
力に対抗するカバーの構造的強度は増大させられてい
る。それにもかかわらず、燃焼カップチャンバ240内
の流体圧力が増大するにつれて、端壁64及びカバー4
6は軸方向外側に可塑的に変形する。燃焼カップ端壁6
4のためにディフューザカップ端壁54が提供する構造
的補強のため、及びディフューザカップ端壁54と燃焼
カップ端壁64の間の溶接70の直径がカバーフランジ
82と燃焼カップフランジ66の間の溶接86の直径よ
り小さいことから、燃焼カップ端壁64よりもカバー4
6の軸方向変形の方が大きい。カバー46の変形は、イ
ニシエータアダプタ150をカバーに溶接144で溶接
することによって50パーセントも減少される。
【0075】燃焼カップ44の側壁60は、軸方向及び
半径方向の両方向に変形されうる。燃焼カップチャンバ
240内の流体圧力が著しく増大した場合、燃焼カップ
側壁60の軸方向長さは増大する。さらに、燃焼カップ
44の端壁に向かう側壁60の端部部分は、端壁64が
軸方向外側に可塑的に変形するにつれて、半径方向内側
に変形させられる。
【0076】下部フランジ66の近辺で燃焼カップ側壁
60の最小可塑変形が見られる。フランジ66の近辺で
燃焼カップ側壁60の変形量が比較的少ないのは、少な
くとも一部には、燃焼カップが形成されるにつれての側
壁60の金属のひずみ硬化のせいである。前述したよう
に、燃焼カップ側壁60内の金属のひずみ硬化は、金属
の降伏強度を増大させる。さらに、燃焼カップ側壁60
はフランジ66近辺で比較的厚い断面積を有している。
【0077】カバー46、燃焼カップフランジ66及び
ディフューザカップフランジ56は、燃焼カップ44の
下部部分の変形に抵抗すべく構造的強度を提供するよう
連動する。限定的に言うと、前述のとおり、カバー46
上のフランジ82は燃焼カップ44上のフランジ66に
重複し、これに対し溶接される。さらに、燃焼カップフ
ランジ66はディフューザカップフランジ56に重複
し、これに対して溶接される。カバーフランジ82、燃
焼カップフランジ66及びディフューザカップフランジ
56の間の重複関係は、ディフューザカップ42及び燃
焼カップ44のための比較的強い構造的ベースを提供す
る。カバーフランジ82、燃焼カップフランジ66及び
ディフューザカップフランジ56によって提供されるベ
ースの強度は、これらのフランジの成形中のひずみ硬化
によって促進される。
【0078】ディフューザカップチャンバ242内で流
体圧力が幾分か低いことから、ディフューザカップ42
は、燃焼カップ44と同じ程度には可塑変形しない。し
かしながらディフューザカップ42の端壁54は、燃焼
カップ44の端壁64が軸方向外側に変形するにつれ
て、図11に示されている要領で、軸方向外側に変形さ
れうる。ディフューザカップ42の成形中ディフューザ
カップ端壁54のひずみ硬化は比較的わずかであること
から、ディフューザカップの端壁は比較的低い降伏強度
を有し、比較的延性がある。このためディフューザカッ
プ42の端壁54は、ディフューザカップチャンバ24
2内のガス圧と燃焼カップ44の端壁64からディフュ
ーザカップ42の端壁54まで伝達された力の組合わさ
った影響の下で開口部57の近辺で軸方向外側に可塑的
に変形することができる。
【0079】ディフューザカップ42の端壁54は可塑
的に変形するものの、ディフューザカップの端壁は燃焼
カップ44の端壁64よりも低い流体圧力を受けてい
る。従ってディフューザカップ42の端壁54は燃焼カ
ップ44の端壁64より小さくしか変形しない。このた
めディフューザカップ42の端壁54は、燃焼カップ端
壁の変形を減少させるべく燃焼カップ64の端壁を強化
することができる。
【0080】ディフューザカップ42の側壁50は、半
径方向外側方向に幾分か可塑変形することができる。し
かしながら比較的大量のひずみ硬化及びその結果として
のディフューザカップ側壁50の降伏強度の増大のた
め、側壁の外方への変形は比較的小さい。
【0081】ディフューザカップフランジ56と燃焼カ
ップフランジ66の重複係合は、変形しないようディフ
ューザカップ側壁50の下部部分を構造的に保持してい
る。
【0082】上述のように、インフレータハウジング4
0(図3及び4)は、合わせて溶接された3つのシート
メタルブロックとアダプタ150で形成される。その結
果、インフレータハウジング40は比較的軽量で強く、
製造コストが安くしかも組立てが容易なものとなってい
る。インフレータハウジングの構成要素間の構造的連続
及び構成要素製造中のインフレータハウジングの構成要
素の一部分の強化のため、インフレータハウジングの構
成要素を過度に弱化することなく、比較的薄いシートメ
タルブロックからこのハウジング40の構成要素を形成
することが可能である。
【0083】インフレータハウジングの一部分は、エア
バッグ12の膨張中高温要素ガスの影響の下で可塑的に
変形する。インフレータハウジング40の強度は、ハウ
ジングがエアバッグの膨張中に破壊したり又はその他の
形で故障しないように制御される。インフレータハウジ
ング40の可塑変形は、このハウジングの一部分の降伏
強度を増大させることによって制御される。これは、
ンフレータハウジングの構成要素の成形中のインフレー
ハウジングの一部分のひずみ硬化によって行なわれ
る。インフレータハウジング40の可塑変形は又このハ
ウジングの一部分の構造的補強によっても制御される。
これにより、インフレータハウジングは、このハウジン
グの構造的強度を損うことなくサイズ及び重量が減少し
たものとなりうる。
【0084】インフレータハウジング40の強度をテス
トするため、このハウジングは水圧試験に付された。水
圧試験中、燃焼カップ44には、連続的に増大する圧力
で水が満たされた。インフレータハウジング40から水
が漏れ始めた時点でテストは停止された。
【0085】インフレータハウジング40内に水圧が打
ち立てられうるように、ディフューザカップ42は開口
部58無しで形成された。ディフューザカップ42の側
壁50の開口部58が削除されたため、燃焼カップチャ
ンバ240及びディフューザカップチャンバ242の両
方の水圧が増大した。流体圧力が増大するにつれてハウ
ジング40は図12に概略的に示されているような要領
で変形した。エアバッグ12の通常の展開中に起こるよ
りも大きくディフューザカップ42が変形したことに留
意されたい(図11参照)。
【0086】本発明によれば、上述の如く、第1および
第2の側壁、第1および第2の端部壁および第1および
第2のフランジが重ねられて溶接で連結されるようにし
たので燃焼カップおよびディフューザ・カップの強度を
高くすることができるという実益がある。
【0087】本発明の前記説明に基づき当業者は改良、
変更及び修正を考案することだろう。このような当該技
術分野の範囲内での改良、変更及び修正は、前述のクレ
ームにより網羅されるべきものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は乗物のハンドルに付設された本発明によ
る構造の安全装置の部分断面図、
【図2】図2は図1の安全装置において使用するインフ
レータの構造を示す拡大断面図、
【図3】図3は説明の便宜上、たの構成要素を省略して
示す、図2のインフレータで使用するハウジングの断面
図、
【図4】図4はインフレータ・ハウジングの構成要素の
構造を説明するための分解斜視図、
【図5】図5は図3のハウジングの一部の概略図、
【図6】図6は図5に示すハウジングの部分の更に別の
概略図、
【図7】図7は図3のハウジングの別の部分の概略図、
【図8】図8は図7に示すハウジングの部分の更に別の
概略図、
【図9】図9は図3に示すハウジングの更に別の部分の
概略図、
【図10】図10は図9に示すハウジングの部分の更に
別の概略図、
【図11】図11は図1の安全装置におけるエアバッグ
が正常に拡張するに際しての図3のハウジングの変形の
態様を説明する概略断面図、
【図12】図12はハウジング強度試験に際しての図3
のハウジングの液圧による変形の態様を説明する概略断
面図である。
【符号の説明】
10 インフレータ 12 エアバッグ 14 カバー 16 ハンドル 40 ハウジング 42 ディフューザカ
ップ 44 燃焼カップ 50 側壁 54 端部壁 56 フランジ 58 開口部

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インフレータ・ハウジングと、乗員拘束
    装置を膨張させるガスを供給するための前記インフレー
    タ・ハウジング内に収納されたガス発生物質とを備えて
    なり、前記インフレータ・ハウジングは、前記ガス発生
    物質を収納する単体の燃焼カップと、単体のカバーと、
    前記燃焼カップを少なくとも部分的に囲む単体のディフ
    ェーザ・カップとを含み、前記単体の燃焼カップは、軸
    線方向ならびに前記ガス発生物質の周囲に延びる第1の
    側壁と、前記第1の側壁の一端から少なくとも部分的に
    内方へ延びて前記燃焼カップの一端を閉鎖する第1の端
    部壁と、前記第1の側壁の前記一端とは反対側の端部か
    ら外方へ延びる第1のフランジとを含み、前記第1の側
    壁は前記ガス発生物質からのガスを貫流させて前記第1
    の側壁を通して流出させるための複数個の開口部を画成
    する表面手段を含み、前記カバーは前記第1の側壁の前
    記一端とは反対側の端部から内方へ延びており、前記第
    1の側壁と、前記第1の端部壁と、前記カバーとは少な
    くとも部分的に協同して前記ガス発生物質を収納するチ
    ャンバを画成し、前記単体のディフェーザ・カップは、
    軸線方向ならびに前記第1の側壁の周囲に延びる第2の
    側壁と、前記第2の側壁の一端から内方へ延びて前記第
    1の端部壁と重なり合った状態で係合する第2の端部壁
    と、前記第1および第2の端部壁をそれらの重なりあっ
    た部分で互いに連結するためのものであり且つ前記第1
    の側壁の半径方向内方に配置された第1の溶接部と、前
    記第2の側壁の前記一端とは反対側の端部から外方へ延
    びる第2のフランジと、第2の溶接部とを含んでおり、
    前記第1および第2のフランジは前記第2の側壁から外
    方の位置で互いに重なった状態で配置され、前記第2の
    溶接部は前記第1および第2のフランジをそれらの重な
    った部分で互いに連結して形成され且つ該第2の溶接部
    は前記第2の側壁の半径方向外方に配置され、前記第2
    の側壁は、前記ガス発生物質からのガスを貫流させて前
    記乗員拘束装置へ流出させる複数個の開口部を有するこ
    とを特徴とする乗物の乗員拘束装置を膨張させるための
    装置。
  2. 【請求項2】 前記カバーと前記第1のフランジとが前
    記第1の側壁から外方で前記第2の側壁から内方の位置
    で互いに重なった状態で配置され、更に、第3の溶接部
    を含み、該第3の溶接部は前記カバーと前記第1のフラ
    ンジとを前記第1の側壁の半径方向外方に配置された位
    置で互いに重なる部分を相互に連結する請求項1記載の
    装置。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の側壁は円筒状の形
    状であり、かつ前記第1および第2のフランジは前記第
    1および第2の側壁から半径方向外側へ延びることを特
    徴とする請求項1記載の装置。
  4. 【請求項4】 金属製のインフレータ・ハウジングと、
    乗員拘束装置を膨張させるガスを供給するための前記イ
    ンフレータ・ハウジング内に収納されたガス発生物質と
    からなり、前記インフレータ・ハウジングは、軸線方向
    ならびに前記ガス発生物質の周囲に延びるハウジング側
    壁と、前記ハウジング側壁と一体の金属部材として形成
    されかつ前記ハウジング側壁の一端から内方へ延びる端
    部壁とを含み、前記ハウジング側壁の平均降伏強度は前
    記端部壁の平均降伏強度の少なくとも1.2倍であるこ
    とを特徴とする乗物の乗員拘束装置を膨張させるための
    装置。
  5. 【請求項5】 前記ハウジング側壁はひずみ硬化を施し
    てあり、その硬度が当該ハウジング側壁の軸線の方向に
    沿って変化し、その硬度は前記端部壁の平均硬度と少な
    くとも等しい硬度の、前記端部壁に隣接した最小硬度域
    から、前記端部壁の平均硬度の少なくとも1.2倍の硬
    度の、前記端部壁とは逆側の端部に隣接した最大硬度域
    に向け概略的に見て徐々に増大することを特徴とする請
    求項4記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記側壁の肉厚は当該側壁の軸線の方向
    に沿って変化し、該肉厚は前記端部壁に隣接した最小肉
    厚域から該端部壁とは逆側の端部に隣接した最大肉厚域
    に向け概略的に見て徐々に増大することを特徴とする請
    求項5記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記ハウジング側壁は、前記端部壁の厚
    みの少なくとも20倍にわたる軸線方向の拡がりを有す
    ることを特徴とする請求項4記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記ハウジング側壁は平均降伏強度が1
    平方インチあたり120,000ポンド(1平方センチ
    メートルあたり8,400Kg)を越える材料よりな
    り、前記端部壁は平均降伏強度が1平方インチあたり1
    00,000ポンド(1平方センチメートルあたり7,
    000Kg)未満である材料よりなることを特徴とする
    請求項4記載の装置。
  9. 【請求項9】 内側の側壁と内側の端部壁とにより形成
    された燃焼チャンバ内のガス発生物質に点火して該燃焼
    チャンバ内に流体圧を発生させる工程と、該燃焼チャン
    バからのガス流を、前記内側の側壁の周囲に延びかつ少
    なくともその一部が外側の側壁と外側の端部壁とによっ
    て形成されたディフューザ・チャンバに、前記内側の側
    壁における開口部を通して導く工程と、前記ディフュー
    ザ・チャンバからのガス流を前記外側の側壁における開
    口部を介して乗員拘束装置へ導く工程と、前記ガス発生
    物質が燃焼する間に前記燃焼チャンバ内の流体圧の作用
    により前記内側の端部壁降伏強度を越える力を受ける
    ようにする工程と、前記内側の側壁をその前記ガス発生
    物質の点火前における位置から半径方向外側に実質的に
    塑性変形させることなしに、前記ガス発生物質の燃焼中
    に前記内側の端部壁を軸線方向外側に塑性変形させる工
    程とからなることを特徴とする乗物の乗員拘束装置を膨
    張させるための方法。
  10. 【請求項10】 インフレータ・ハウジングと、乗員拘
    束装置を膨張させるガスを供給するための前記インフレ
    ータ・ハウジング内に収納されたガス発生物質とからな
    り、前記インフレータ・ハウジングは、前記ガス発生物
    質の周囲に延びる円筒状の内部側壁と、前記内部側壁と
    一体に形成されかつ前記内側側壁の一端から内方へ延び
    る第1の端部壁と、前記内部側壁と一体に形成され、前
    記内部側壁から半径方向外側に延び、かつ前記円筒状内
    部側壁の中心軸に対して概ね垂直に延びる平面内に位置
    させられた上下の主側面を有する第1の環状フランジ
    と、前記内部側壁の前記一端とは反対側の端部から内方
    へ延びかつ前記第1のフランジにおける下側の主側面に
    当接するカバーと、前記内部側壁の周囲に延びかつ前記
    内部側壁より離隔された円筒状の外部側壁と、前記外部
    側壁と一体に形成されかつ前記外部側壁から半径方向内
    側に延びる第2の端部壁と、前記外部側壁と一体に形成
    され、前記外部側壁から半径方向外側に延び、かつ前記
    円筒状外部側壁の中心軸に対し概ね垂直に延びる平面内
    に位置させられた下側の主側面を有する第2の環状フラ
    ンジとを含み、前記内部側壁と、前記第1の端部壁と、
    前記カバーは少なくとも部分的に協同して前記ガス発生
    物質を収納する内側チャンバを画成し、前記内部側壁は
    前記内側チャンバからのガス流を通す複数個の開口部を
    有し、前記第2のフランジの前記下側の主側面は前記第
    1のフランジの前記上側の主側面に当接し、前記外部側
    壁と、前記第2の端部壁と、前記第1のフランジは少な
    くとも部分的に協同して前記内部側壁の周囲に延びる外
    側チャンバを画成し、前記外部側壁は前記外側チャンバ
    からのガス流を通す複数個の開口部を含むことを特徴と
    する乗物の乗員拘束装置を膨張させるための装置。
  11. 【請求項11】 前記第2の端部壁は環状の形状であ
    り、かつ前記第1の端部壁に当接する主側面を有し、前
    記第1の端部壁の一部は前記第2の端部壁における開口
    部を通して露出されていることを特徴とする請求項10
    記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記第1の端部壁は無孔であり、かつ
    前記円筒状の内部側壁の中心軸に対して横方向に延びて
    いることを特徴とする請求項10記載の装置。
  13. 【請求項13】 インフレータ・ハウジングと、乗員拘
    束装置を膨張させるガスを供給するための前記インフレ
    ータ・ハウジング内に収納されたガス発生物質と、前記
    ガス発生物質からのガス流を発生させるための発生手段
    とからなり、前記インフレータ・ハウジングは、単体の
    金属シートから形成された燃焼カップと、単体の金属シ
    ートから形成されたディフューザ・カップと、単体の金
    属シートから形成されかつ前記燃焼カップに連結された
    カバーとを含み、前記ディフューザ・カップは前記燃焼
    カップに連結されかつ燃焼カップの周囲に延びてディ
    フューザ・チャンバを画成し、前記カバーと前記燃焼カ
    ップは協同して前記発生手段と前記ガス発生物質とを収
    納する燃焼チャンバを画成し、前記燃焼カップは前記燃
    焼カップと前記ディフューザ・カップのそれぞれの中心
    軸に対して横方向に延びる無孔の端部壁を有することを
    特徴とする乗物の乗員拘束装置を膨張させるための装
    置。
  14. 【請求項14】 前記ディフューザ・カップは、前記燃
    焼カップの前記端部壁と重なり合った状態で係合する環
    状の端部壁を有し、前記ディフューザ・カップの前記端
    部壁は、前記燃焼カップの前記無孔の端部壁がそれを通
    して露出されるところの円形の中央開口部を有すること
    を特徴とする請求項13記載の装置。
  15. 【請求項15】 インフレータ・ハウジングと、乗員拘
    束装置を膨張させるガスを供給するための前記インフレ
    ータ・ハウジング内に収納されたガス発生物質と、前記
    ガス発生物質に点火するための発生手段とからなり、前
    記インフレータ・ハウジングは、前記ガス発生物質の周
    囲に延びる円筒状の内部側壁と、前記内部側壁対向端
    部から内方へ延びる一対の内側端部壁と、前記内部側壁
    の周囲に延びかつ前記内部側壁から離隔された円筒状の
    外部側壁と、前記外部側壁の対向端部から内方へ延びる
    一対の外側端部壁とを有し、前記外部側壁と、前記外側
    端部壁と、前記内部側壁は少なくとも部分的に協同して
    ディフューザ・チャンバを画成し、前記内側端部壁は、
    前記内部側壁を前記ガス発生物質の点火前におけるその
    位置から半径方向外側に実質的に塑性変形させることな
    しに軸線方向外側に降伏し、塑性変形することを特徴と
    する乗物の乗員拘束装置を膨張させるための装置。
  16. 【請求項16】 前記内部側壁の少なくとも一部は、前
    記内側端部壁が塑性変形する間に、前記内側端部壁の少
    なくとも1つからの力により半径方向内側にたわみうる
    ことを特徴とする請求項15記載の装置。
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