JP2660234B2 - 食器類の洗浄機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、洗浄槽内に収納された食器類に洗浄水を噴
出させて洗浄する食器類の洗浄機に係り、さらに詳しく
は、洗浄によって生じた残菜類を容易かつ確実に除去す
ることのできる食器類の洗浄機に関するものである。

［従来の技術］ 従来、循還ポンプ等の洗浄水供給装置を用いてノズル
体を回転させ、ノズル体に設けた噴射孔より洗浄水を洗
浄槽内の食器類に噴射して洗浄を行う食器洗浄機は良く
知られている。その一例を第２図により説明する。

第２図において、（１）は洗浄槽で、食器類（２）を
収納したカゴ（３）が収容されている。また洗浄槽
（１）内には循還ポンプ（４）によって送られる水力に
より回転するノズル体（５）が設けてあり、このノズル
体に設けられた複数個の噴射孔（６）より洗浄水がカゴ
（３）に向かって噴射され、食器類（２）が洗浄され
る。この洗浄に使用される洗浄水は、給水装置（図示せ
ず）によって洗浄槽（１）内の底部に一旦溜められ、ヒ
ータ等の加熱手段（図示せず）により加熱させながら、
チャンバ（７）内に設けられた残菜フィルタ（８）、ホ
ース（９）を介して循還ポンプ（４）へ戻り、再びノズ
ル体（５）に送られる。

このようにして食器類（２）を洗浄水により一定時間
洗浄したのち、循還ポンプ（４）を停止して排水ポンプ
（11）を作動させ、排水パイプ（10）から洗浄水を排出
する。ついで再び新しい洗浄水を給水して循還ポンプ
（４）を駆動し、すすぎ洗いを行なって再び洗浄水を排
出する。最後にヒータ（図示せず）に通電し又は洗浄槽
（１）内に熱風を吹込んで食器類（２）を乾燥する。乾
燥する前に熱湯ですすぎ洗いを行なってもよい。

［発明が解決しようとする課題］ 従来の食器類の洗浄機は以上のように構成されてお
り、残菜が溜ったフィルタ（８）を通った洗浄水を噴出
して食器類（２）のすすぎ洗いを行なうようになってい
るので、残菜（例えば米粒）の溶出分が食器類（２）に
再付着して完全な仕上げができず、また構造上フィルタ
（８）の取出し、したがってフィルタ（８）に溜った残
菜を棄てるのが面倒である等の問題があった。

本発明は上記の課題を解決すべくなされたもので、残
菜を容易かつ確実に除去でき、食器類を美しくすすぎ洗
いできる食器類の洗浄機を得ることを目的としたもので
ある。

［課題を解決するための手段］ 本発明に係る食器類の洗浄装置は、下方に排水ポンプ
に通じる凹状の排水チャンバが設けられた流入路と、上
部に開口部を備え流入路に連通すると共に循環ポンプに
通じる流出路とからなり、流入路と流出路との間に第１
のフィルタが配設されたチャンバと、流出路の開口部に
着脱自在に装着された蓋板と、第２のフィルタを備え排
水チャンバに着脱自在に嵌装された残菜捕捉器とからな
り、第１のフィルタをチャンバのほぼ中央部において斜
めに仕切るように設置すると共に、残菜捕捉器を第１の
フィルタの下方にかつ第１のフィルタと対向させて設け
たものである。

［作 用］ 洗浄中は洗浄水に含まれる残菜は第１のフィルタに阻
止され、洗浄水のみが循還する。洗浄が終って排水ポン
プが作動すると、第１のフィルタに付着した残菜はその
水流により除去されて第２のフィルタを備えた残菜捕捉
器内に移され、小さい残菜を含む洗浄水は捕水捕捉器、
排水チャンネルを介して排出され、比較的大きい残菜は
残菜捕捉器内に残留する。

食器類の洗浄、乾燥が終ったときは残菜捕捉器を取出
して残菜を棄てる。

［発明の実施例］ 第１図は本発明実施例の要部拡大断面図で、以下第２
図を参照して本発明を説明する。図において、（21）は
洗浄槽（１）の底板で、下部にはチャンバ（22）が一体
的に形成されており、このチャンバ（22）はほぼ中央部
において第１のフィルタ（25）により斜めに仕切られ、
循還ポンプ（４）への流出路（23）と洗浄水の流入路
（24）とに分けられている。（26）はホース（９）によ
り流出路（23）を循還ポンプに接続する連結部、（27）
は流入路（24）の下部において第１のフィルタ（25）の
下方にかつ第１のフィルタと対向して設けられた凹状の
排水チャンバで、排水パイプ（図示せず）に連結される
連結部（28）を備えている。（29）は排水チャンバ（2
7）に着脱自在に嵌装された凹状の残菜捕捉器で、底部
には第２のフィルタ（30）が設けられている。なお、第
２のフィルタ（30）は第１のフィルタ（25）よりメッシ
ュの荒いものが望ましい。（31）は洗浄槽（１）からチ
ャンバ（22）に通ずる通路、（32）は流出路（23）の上
方において底板（21）に設けた開口部で、（33）は開口
部（32）の蓋板、（34）はつまみである。なお、残菜捕
捉器（29）は第１のフィルタ（25）に、また第１のフィ
ルタ（25）は蓋板（33）にそれぞれビス等により取付け
られており、洗浄槽（１）内から蓋板（33）を上方に引
上げることにより、これらを一体的に外部に取出すこと
ができる。

次に、本発明の作用を説明する。食器類（２）を収納
したカゴ（３）を洗浄槽（１）内に収容して洗浄すると
きは、先ず洗浄槽（１）内に洗浄水を給水し、洗浄水を
洗浄槽（１）の下部及びチャンバ（22）内に溜める。つ
いで洗浄を開始すると、循還ポンプ（４）が作動して洗
浄水が循還し、ノズル体（５）の噴射孔（６）から洗浄
水を噴射して、食器類（２）を洗浄する。洗浄により食
器類（２）から流れ落ちた残菜（35）を含む洗浄水は、
循還ポンプ（４）に引かれて通路（31）から流入路（2
4）に導かれ、第１のフィルタ（25）、流出路（23）を
通って循還する。

このとき、洗浄水に含まれる残菜（35）は、第１のフ
ィルタ（25）に阻止されて流出路（23）へは流入せず、
洗浄水のみが循還する。一方、比較的小さい残菜（35）
は第２のフィルタ（30）を通って排出パイプへ流出し、
比較的大きい残菜（35a）は残菜捕捉器（29）内に残留
する。

洗浄が終ると循還ポンプ（４）を停止し、排水ポンプ
を作動させる。これにより洗浄槽（１）やチャンバ（2
2）内の洗浄水は、排水パイプから外部へ排出される。
そして、第１のフィルタ（25）に付着した残菜は水流に
よって除去され、洗浄水に含まれる残菜のうち、比較的
小さいものは洗浄水と共に排出され、比較的大きいもの
は残菜捕捉器（29）内に残る。

排水が終ったときは、必要に応じて蓋板（33）を引上
げて、これと一体的に取付けられた第１のフィルタ（2
5）と残菜捕捉器（29）を引上げて外部へ取出し、残菜
捕捉器（29）内に溜っている残菜（35a）を棄てる。そ
して再び新らしい洗浄水を給水し、すすぎ洗いを行な
う。このとき、第２のフィルタ（30）に捕捉された比較
的大きい残菜は、すすぎ洗い時に再び第１のフィルタ側
に移動することがなく、洗浄を良好に行うことができ
る。

上述の説明では、循還ポンプによって送られる水力に
より回転するノズル体に設けた噴射孔から洗浄水を噴出
させ、これにより食器類を洗浄する方式の洗浄機に本発
明を実施した例を示したが例えば、噴射孔を有するノズ
ル体を水平方向に移動させて洗浄水を噴出させ、これに
より食器類を洗浄する方式の洗浄機等、他の方式の食器
類の洗浄機にも本発明を実施することができる。

［発明の効果］ 以上の説明から明らかなように、本発明は、第１のフ
ィルタをチャンバのほぼ中央部に斜めに仕切るように設
置すると共に、残菜捕捉器を第１のフィルタの下方にか
つ第１のフィルタと対向させて設けたので、食器類の洗
浄時には洗浄水に含まれる残菜は第１のフィルタによっ
て阻止され、排水時に第１のフィルタに付着した残菜が
水流により除去されて第２のフィルタを備えた残菜捕捉
器内に効率よく移される。そして、第２のフィルタに捕
捉された比較的大きな残菜は、次のすすぎ洗い時に再び
第１のフィルタ側に移動することがないので、洗浄を良
好に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例の要部を示す拡大断面図、第２図
は従来の食器洗浄機の一例を示す側断面図である。 図において、（22）はチャンバ、（23）は流出路、（2
4）は流入路、（25）は第１のフィルタ、（27）は排水
チャンバ、（29）は残菜捕捉器、（30）は第２のフィル
タ、（33）は蓋板、（35），（35a）は残菜である。 なお、図中同一符号は同一又は相当部分を示すものとす
る。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】下方に排水ポンプに通じる凹状の排水チャ
   ンバが設けられた流入路と、上部に開口部を備え上記流
   入路に連通すると共に循環ポンプに通じる流出路とから
   なり、上記流入路と流出路との間に第１のフィルタが配
   設されたチャンバと、 上記流出路の開口部に着脱自在に装着された蓋板と、 第２のフィルタを備え上記排水チャンバに着脱自在に嵌
   装された残菜捕捉器とからなり、 上記第１のフィルタをチャンバのほぼ中央部において斜
   めに仕切るように設置すると共に、上記残菜捕捉器を第
   １のフィルタの下方にかつ該第１のフィルタと対向させ
   て設けたことを特徴とする食器類の洗浄機。