JP2659790B2 - 腫瘍治療装置 - Google Patents

腫瘍治療装置

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JP2659790B2 JP1058021A JP5802189A JP2659790B2 JP 2659790 B2 JP2659790 B2 JP 2659790B2 JP 1058021 A JP1058021 A JP 1058021A JP 5802189 A JP5802189 A JP 5802189A JP 2659790 B2 JP2659790 B2 JP 2659790B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、患部に超音波を照射し治療する腫瘍治療装
置に関する。
〔従来の技術〕
最近、患部に集積したHPD等の光感受性物質に超音波
を照射すると殺細胞効果が増強され、光感受性物質にレ
ーザを照射して癌治療を行うPDTと同様の効果が得られ
ることが判明している。
レーザを照射する治療法は、光ファイバ等を用いてレ
ーザ光を導光して行うものであるが、一般的に行われて
いるPDTは次のようなものである。先ず光感受性物質を
静注投与し、腫瘍に光感受性物質を集積させる。腫瘍に
λ=430nmのレーザを照射すると腫瘍部からλ=615,670
nmの蛍光が発生する。この蛍光発生部にλ=630nmのレ
ーザを照射すると細胞破壊がされ治癒するのである。
ところがレーザ照射法によるのは、照射角度、照射深
達度の面で十分でないとともに広範囲の腫瘍についての
照射効率が悪く、腫瘍治療には超音波照射法による方が
効果的である。この方法は光感受性物質を静注投与して
腫瘍に光感受性物質を集積させた後、超音波(1MHz,1W
程度)を照射し音響ルミネッセンスにより400nm程度の
スペクトルを発光させる。この発光を光感受性物質が吸
収し、励起され蛍光が発生する。そして殺細胞効果が生
じ治癒するのである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、患部に超音波を照射して治療する方法
は次のような問題がある。先ず患部を容易かつ確実に検
知することが困難であり、また、患部検知後の目的とす
る腫瘍部にのみ超音波を照射し、正常部位への悪影響を
防止することが困難であるのである。
本発明は、こうした問題点を解決すべく提案されるも
ので、超音波を所要個所にのみ照射できる腫瘍治療装置
を提供することを目的としたものである。
〔課題を解決するための手段および作用〕
本発明は、上記目的を達成するため超音波照射部と観
測部とを有する腫瘍治療装置において、超音波照射部に
は腫瘍から発生する蛍光を検出する蛍光検出手段と、腫
瘍に向けて超音波を照射する超音波発生手段を設けたも
のである。
このように治療部位を的確に検知し、治療部位にのみ
超音波を照射して適正な腫瘍治療を行うことが可能とな
る。
〔実施例〕
腫瘍治療装置を用いる場合、患部を容易かつ確実に検
知して治療することが必要である。第1図は、そのため
の第1実施例を示すものでプローブの先端構成部1に
は、内部に超音波振動子2を有する振動子ユニット3を
設け、振動子ユニット3にはラジアルスキャンするため
の駆動力を伝達する中空のフレキシブルシャフト4を接
続し、フレキシブルシャフト4の中空には超音波振動子
2へ信号を送受する信号ケーブル5を設ける。先端構成
部1はテフロンやシリコン等の可撓性の材質から成る本
体6を有し、この本体6の超音波振動子2に対向する部
分には、超音波が通過可能な窓7を形成している。窓7
の後方すなわち本体6の術者手元寄り位置には、本体6
の外周方向に4つに分割された布状ファイバ8を設け、
各布状ファイバ8の裏側でファイバ8aが束ねられ、ライ
トガイド8bとして本体6の延在方向に引き込まれてい
る。更に本体6内には送水路9を設け、先端構成部1を
覆うように設けた透明なバルーン10内に送水するように
設けた送水口10aを介してバルーン10をふくらませるよ
うにしている。
プローブは、体腔内に挿入するに十分な長さを有して
おり、先端構成部1に連続する術者手元側の本体6の端
部からは送水路9に接続している送水管11が引き出され
給水用ポンプ12に接続している。さらに本体6の端部か
らは、信号ケーブル5の端部13が引き出されラジアル駆
動及び超音波駆動装置14に接続しており、またフレキシ
ブルシャフト4の端部15が引き出され分光器17に接続し
てある。なお、発光検出・表示部16には前記分光器17の
ほか、SITカメラ18、モニタ部19を設けている。20は超
音波画像処理部である。
このように構成した第1実施例の装置を操作するに
は、先ず患者にHPD等の光感受性物質を投与して患部に
集積させ、その後プローブを管腔内に挿入する。この挿
入は、経内視鏡的にあるいはX線透視下でのプローブ単
独挿入等により行えばよい。
そして、患部と予測される付近にプローブ先端を位置
させた後、送水路9を介して給水用ポンプ12により注水
しバルーン10をふくらませて管腔壁に密着固定し、プロ
ーブ先端を定置させる。そして超音波振動子2を励振さ
せラジアルスキャンしながら超音波を患部を目標に照射
すると患部に集積した光感受性物質が励起され蛍光を発
する。この蛍光を布状ファイバ8で受光し、ライトガイ
ド8bを介して発光検出・表示部16に導光し蛍光量をモニ
タする。このように蛍光量を検知することによって患部
の位置を正確に把握できるのである。そこで更に光感受
性物質の集積部に超音波を照射することにより、殺細胞
効果が増強され正確な治療が行われる。なお、この場合
に超音波画像処理部20を介して超音波画像を観察するこ
とができるようにしておくことにより、より適切な治療
を実現できる。
第2,3図は、本発明の第2実施例を示したもので、体
腔内に挿入するプローブの概要図である。軸21は細径で
可撓性の材質から成るもので先端を体腔内へ挿入する際
に体腔内壁、患部等を損傷しないように曲面形成してあ
る。この軸21の先端近傍の外側にはPVDF等の超音波振動
子22を設け、軸21の先端近傍外側には第1のバルーン23
を設けている。軸21の内部には軸の延在方向に第1のバ
ルーン23へ送気するための送気チャンネル25と超音波振
動子22へ通電するための信号ケーブル22aを設けてい
る。
超音波振動子22は軸21の延在方向でかつ軸21の外側に
延設するが、この超音波振動子22の後部から軸21外側に
かけてシース26が覆うように設けている。このシース26
の先端には送気チューブ27を有する第2のバルーン24を
設けている。軸21は術者の手元側にまで延在しており、
手元近傍にまで連続して延在しているシース26は軸21の
外側に設けてあるスライド具28に接続してあり、シース
26とスライド具28は一体的に軸21に沿って摺動するよう
にされている。
スライド具28には、シース26と軸21との間隙に注水す
るための送水口29を設けるとともに手元側からの水洩れ
を防止するためのOリング30を設けている。31は信号ケ
ーブル26に接続してある通電コネクタであり、32は第1
のバルーン23へ送気する送気口金である。
上記のように構成された第2実施例のプローブを操作
するには、先ず、プローブ全体を腫瘍部の存在する管腔
34等に挿入して第1のバルーン23に送気口金32、送気チ
ャンネル25を介して送気する。そして第2図に示すよう
に腫瘍部33の先方に位置してプローブ全体がそれ以上挿
入方向に進まないよう固定する。第1のバルーン23の後
方には超音波振動子22が腫瘍部33に対向するように位置
しているが、腫瘍部33の管腔方向長さに合わせて超音波
振動子22を露出させて必要長さだけ腫瘍部33に対向させ
るために、スライド具28を介してシース26を軸21に沿っ
てスライドさせ超音波振動子22の露出長を定める。その
後、第2のバルーン24に送気チューブ27を介して送気し
てふくらませ、シース26が移動しないようにするととも
にプローブ全体を管腔34内で固定する。次にスライド具
28に設けた送水口29から軸21外側とシース26内側との間
隙を介して送水し、第1のバルーン23と第2のバルーン
24との空間を水で充満させる。このようにして超音波が
腫瘍部33に伝達していき易い状態とし、超音波振動子22
を励振し照射するのである。
本実施例によれば、腫瘍部33に対向しない超音波振動
子22はシース26で覆われるとともに、第2のバルーン24
があるため超音波は不要な部分に照射されることがなく
なる。
第1実施例のような腫瘍治療装置が使用困難な体腔内
の部位においては、第4図Aに示す第3実施例の装置を
用いればよい。この装置は内視鏡35の挿入部36に連続し
て操作部37を設け、操作部37には挿入部先端に設けた観
察光学系に接続した接眼部38を設け、さらに挿入部先端
と連通する鉗子口39を設けており、鉗子口39を通して先
端に超音波振動子を有するプローブ40を挿通している。
プローブ40の術者手元側にはプローブ駆動部41を設けて
あり、リニアあるいはラジアルスキャンするようにして
ある。そして超音波画像は、超音波観測装置42のモニタ
に映出するようにしてある。
第4図Bは、プローブ40の先端部断面図である。超音
波振動子43が振動子固定部44に固定してあり、振動子固
定部44はフレキシブルシャフト45に接続され、フレキシ
ブルシャフト45の回転によりプローブ40の外側を形成す
るシース47の軸回りに回転する。フレキシブルシャフト
45とシース47との間には蛍光性プラスチック光ファイバ
46が設けてあり、蛍光を吸収することにより励起されて
蛍光を発生させてプローブ40の術者手元側に伝達し、第
4図Aに示す蛍光検出部48に送光する。なお、挿入部36
先端は操作部37の操作ノブを介して遠隔的に彎曲操作さ
れる。49は、超音波振動子43へ信号を送受する信号ケー
ブルである。
第4図Cは、超音波振動子を有するプローブに代えて
鉗子口39に挿通するレーザプローブ50の先端構成部を示
したものである。蛍光性プラスチック光ファイバ51は、
レーザプローブ50のほぼ軸芯に設けたレーザの導光ファ
イバ52と先端にチップ53を有するレーザプローブ50の外
側を形成するチューブ54との間に設けている。
第4図Dは、第4図Aに示した装置とは独立して用い
る対外式超音波発生装置である。この装置は、超音波振
動子56aを有する本体装置56を設けてあり、超音波振動
子56aは超音波駆動装置57と接続している。本体56に連
設してある移動装置58は、第4図Aの超音波観測装置42
による超音波画像に基いて、腫瘍55bの位置へ超音波の
集束点が合致するように位置合わせするためのものであ
る。この装置を用いる場合は、超音波振動子56aと人体
との間に水等の超音波伝達体59を軟性樹脂等から成る膜
60内に充満させて行う。
本実施例の装置を用いて治療するには、先ず、患者に
光感受性物質を投与しておく。そして、体腔55内へ内視
鏡35を挿入し、鉗子口39からプローブ40あるいはレーザ
プローブ50を挿通し内視鏡観察をしながらそれらの先端
を体腔55の末梢部55aへ挿入する。ここで腫瘍部55bが体
腔壁に対し表在性である場合は、超音波観測装置42で画
像観測し、あるいは腫瘍部55bに集積した光感受性物質
に超音波またはレーザを照射することにより発生する蛍
光を蛍光性プラスチック光ファイバ46,51で検知し、腫
瘍の大きさ、方向、深達度等を把握する。
腫瘍部55bの位置を把握したところで、レーザあるい
は超音波または体外式超音波発生装置からの超音波を照
射するか、これらの組合わせにより照射して腫瘍部55b
に発光させつつ殺細胞効果を得るのである。深部腫瘍56
bのため蛍光観測やレーザ照射を実施できない場合は、
超音波プローブ40による超音波画像に基づいて光感受性
物質の集積した腫瘍部56Bへ体外式超音波発生装置から
の超音波を照射して、殺細胞効果を得ればよい。
第5図は、プローブ(第4図B)の変形例でプローブ
61のシース62を蛍光の透過しないチューブで形成し、シ
ース62の一部に開口部63を形成したものである。他の構
成については第4図Bと同様である。本実施例では超音
波振動子からの超音波により腫瘍部に発生する蛍光は、
開口部63から取り込まれるため、その蛍光量を検知すれ
ば蛍光量が最大となる開口部63の方向に腫瘍があること
となるので、効果的な把握ができる。
第6図は、プローブ(第4図B)の別の変形例でプロ
ーブ64のシース65の外側に蛍光を透過しない第2のシー
ス66を設け、その一部に開口部67を形成したものであ
る。他の構成については第4図Bと同様である。本実施
例では、第2のシース66をシース65に対し進退方向、回
動方向に自在に移動させることができるため、腫瘍部に
発生する蛍光量が最大となるように開口部67を移動させ
て、腫瘍部の方向、位置をより正しく把握することがで
きる。なお、第5図、第6図の実施例はレーザプローブ
についても応用できる。
第7図は、第4図A、Dに示す実施例の変形例で、前
記実施例では超音波観測装置と蛍光検出部により把握し
た腫瘍部の位置に基づき、術者がマニュアルで移動装置
の操作をし体外式超音波発生装置を移動する構成であっ
たが、この変形例では蛍光検出部48a、超音波観測装置4
2aに接続して位置検出部68を設け、これを移動装置にも
接続して腫瘍位置の検知に伴い自動的に体外式超音波発
生装置を動作させるようにしたものである。具体的には
内視鏡先端が体腔内のどこに位置しているかを記録して
おき、次に超音波走査と蛍光検出により腫瘍部のプロー
ブに対する位置を検出し、体腔内における位置を算出す
る。そして体外式超音波発生装置の位置合わせを行うの
である。
第8図は、第7実施例を示したもので、超音波プロー
ブ69の内部先端に超音波振動子70を振動子ユニット72を
介して設け、これを透明筒状の回転伝達部材71に連結し
てラジアルスキャンできるようにしてある。回転伝達部
材71は超音波プローブ69の延在方向に延在しているコイ
ルシース73に連結してあり、超音波振動子70へ信号を送
受する信号ケーブル74は回転伝達部材71、コイルシース
73の中を通り中継部75を経由して超音波画像装置76へ接
続してある。
超音波振動子70の近傍には超音波出射方向と同方向に
光軸を有する光学系77を設け、光学系77からの光情報
は、回転伝達部材71、コイルシース73の中を通した光フ
ァイバ78を介して伝達され、中継部75、蛍光強度検出部
79、演算部80を経由して超音波画像装置76へ接続してあ
る。コイルシース73はラジアル駆動部81に接続してあ
り、超音波振動子70の回転方向における向きはエンコー
ダ等の回転方向検出手段82により検知され、その位置情
報は演算部80を経由して超音波画像装置76に伝達され
る。ラジアル駆動部81から超音波プローブ69の先端にか
けてはテフロン等から成るシース83で覆い、超音波振動
子70と光学系77に対向する部分には透明なポリエチレン
から成る透過窓84を形成している。
この実施例を用いて治療するには、先ず患者に光感受
性物質を投与し、腫瘍部近傍を超音波プローブ69でラジ
アルスキャンして超音波画像診断を行う。すると腫瘍部
55bに集積した光感受性物質は、超音波の音響ルミネッ
センスより発生する400nm付近の蛍光を吸収、励起し
て、基底状態に戻る際600nm付近の蛍光を発光する。蛍
光強度検出部79が光学系77を介して600nm付近の蛍光を
検知し、超音波振動子70からの信号と演算部80でいずれ
の方向(腫瘍の方向)から蛍光が発生しているかを対応
検知して超音波画像装置76に画像表示する。図示の超音
波画像装置76の画面では、超音波画像86の外側に蛍光表
示帯85を形成し、蛍光の方向と強度を輝度として表示し
ている。このようにして、腫瘍部の方向と大きさを容易
かつ確実に検知でき、適正な治療を実現できる。
第9図は、第7実施例の変形例であり、リニアスキャ
ン型の超音波プローブ87を用いたものである。この実施
例では、振動子ユニット88、光学系89等でコイルシース
90に一体動するように固定してあり、リニア駆動部91に
よりシース92に対し進退動(例えば30mm程度)できるよ
うにしてある。超音波画像装置93での表示方法は、超音
波画像94の上方に画像と対応するように蛍光表示帯95を
形成し、蛍光を発生する位置と強度を輝度として表示す
るようにしている。他の構成については第3実施例と同
様であり、治療の実際においても超音波プローブを用い
てリニアスキャンして行う点を除けば第3実施例と同様
である。これにより腫瘍部からの600nm付近の蛍光を検
知して表示させ、腫瘍の位置と大きさを容易かつ確実に
把握できる。
第10図A,Bは超音波画像表示装置のみの他の変形例で
ある。Aはラジアルスキャン用のもので、Bはリニアス
キャン用のものであるが、それぞれの蛍光表示帯96,97
は等分割のセル96a,97aとして形成している。検知した
蛍光の方向または位置は対応するセル96a,97aを点滅表
示させ、さらに蛍光の強度を点滅の周波数に変換し、蛍
光が強いほど速く点滅させるようにして表示の読取りを
容易にした。同様の効果は、セル96a,97aの色を変化さ
せるようにしても得られる。
第11図は、第7実施例の他の変形例を示したものであ
る。超音波プローブ98はラジアルスキャン型のものであ
り、振動子ユニット99には診断用超音波振動子100と治
療用超音波振動子101とを超音波プローブ98の軸線に直
交する方向に反対向きに設けている。そして、治療用超
音波振動子101は信号ケーブルを介して強力超音波発生
装置102に接続して送信するようにしている。他の構成
については、第7実施例と同様である。
この装置を用いての治療は、第7実施例と同様だが本
実施例では特に強力超音波発生装置102から治療用超音
波振動子101を介して1MHz 1W程度の強力超音波を患部に
照射することで殺細胞効果の向上を図れる。この場合、
第12図に示すように蛍光強度の強い範囲(腫瘍部のある
方向)にのみ強力超音波を照射するように、演算部103
からの信号を強力超音波発生装置102に送信すればよ
い。この治療方法は、リニアスキャン等他の走査方式に
応用できることはいうまでもない。
第13図,第14図は実際の使用例を示したものである。
第15図は、第11実施例を示したもので、中空チューブ
(カテーテル)104の先端に延在方向に分割したPVDF,圧
電素子等の超音波発生手段を配し、それぞれの超音波発
生手段105に信号ケーブルを接続し、術者手元側に配し
た切替スイッチ106を介してアンプ107、発信機108に接
続するとともに、フットスイッチ109を接続し任意の超
音波発生手段を駆動するようにしている。超音波発生手
段105を覆うようにバルーン110を設け、カテーテル104
の手元側に設けた還流装置111を介してバルーン110内に
超音波伝達媒体液を注入できるようにしている。
この装置を用いて治療するには、先ず、患者に光感受
性物質を静注投与し、腫瘍部に集積したところでカテー
テル104を体腔内に挿入し超音波発生手段105の全てを駆
動して全周に超音波を照射する。カテーテル104の内部
には内視鏡を挿通できるので、内視鏡により超音波が照
射され光感受性物質が反応して発光した腫瘍部を視認す
る。そこで術者はフットスイッチ109を介して、発光し
ている腫瘍部方向に対向している超音波発生手段105の
みを駆動して超音波を照射し、治療を行う。治療時に強
い超音波が必要であれば個々の超音波発生手段105は、
独立して出力制御できるので選択的に出力を強くするこ
とができる。このようにして、本実施例では効率的な診
断、治療を行い、診断、治療時間の短縮化を図れる。な
お、本実施例において患部に対抗している超音波発生手
段を選択可能とするためにカテーテルの内側に数字、記
号等で超音波発生手段に対応する識別手段を形成するこ
とにより、フットスイッチ等の外部制御手段の対応する
スイッチにより選択的に駆動させることができる。
第16図A,Bはカテーテルの変形例を示したもので、超
音波発生手段105a,105bを治療対象に合わせて使用でき
るようにAは超音波発生手段をカテーテル長さ方向に分
割したものであり、Bはカテーテルの長さ方向およびそ
れに直交する方向に分割したものである。
第17図Aは、本発明の第12実施例を示したもので、超
音波プローブ112の先端には先端に鏡113を有する集光レ
ンズ114を配し、集光レンズ114には超音波プローブ112
の延在方向に光ファイバ115を接続し、光ファイバ115の
他端は分光器116に接続している。集光レンズ114の後部
には整合層レンズ117を有する超音波振動子118を設け、
これに接続した信号ケーブル118aは、超音波振動子駆動
回路119に接続している。超音波振動子118は回転部材12
0に固定されており、回転部材120は超音波プローブ112
本体に設けてある接続部材121に係止部122を介して回転
可能に支持されている。回転部材120は、術者手元側に
まで延在しているコイルシース123に接続してあり、そ
の他端はモータ124の駆動軸に連結してあり、回転部材1
20に回転力を伝えるようにしてある。モータ124はモー
タ制御回路125を介して操作部126に接続され、超音波振
動子駆動回路119も操作部126に接続されている。
前記光ファイバ115は、その他端が分光器116に連結さ
れ、分光器116はさらにSITカメラ126、アナライザ127を
通ってモニタ128が接続してある。
集光レンズ114、超音波振動子118の周囲には先端キャ
ップ129を有するポリエチレンから成る円筒130が設けて
あり、円筒内部には水等の超音波伝達131を充満させて
いる。この円筒130は、接続部材121を介して超音波プロ
ーブ本体を形成するテフロンシース132に固着してあ
る。
本実施例の装置を用いて治療するには、先ず患者に光
感受性物質を静注投与し腫瘍部に集積させる。次に超音
波プローブ112を経内視鏡的に体腔内に挿入し、操作部1
26を操作しモータ制御回路125を介してモータ124を駆動
させる。するとコイルシース123を介して回転部材120が
回転し、超音波振動子118が回転する。次に操作部126を
操作して超音波振動子駆動回路119を介して、超音波振
動子118を駆動させ超音波を照射する。超音波は音響ル
ミネッセンスにより400nmのスペクトルを発光し、腫瘍
部に集積した光感受性物質に吸収されると、腫瘍部から
615,670nmの蛍光が発生する。この蛍光を集光レンズ114
で集光し鏡113で反射して光ファイバ115に送光する。光
ファイバ115を通った蛍光は、分光器116で分光され、SI
Tカメラ126、アナライザ127を経由してモニタ128に表示
される。モニタ128の画像を表示したのが第17図Bであ
り、これを見て光の強度の強い個所を確認してモータ12
4を停止させる。すると超音波振動子118の回転が止ま
り、腫瘍部に400nmのスペクトルが照射される。このス
ペクトルを腫瘍部に集積した光感受性物質が吸収し、殺
細胞効果を発現し治療ができるのである。
このようにして本実施例では腫瘍部に超音波が照射さ
れているか否かを確認しながら適正な治療ができる。
第18図は、第13実施例の変形例であり超音波振動子13
4a,134b,134cはプローブ133の先端外周上に列設してあ
り、これら超音波振動子は超音波振動子駆動回路135を
介して超音波振動子制御装置136に接続している。この
装置136は操作部137から命令の入力をされるように接続
してある。プローブ133の先端には、鏡138を有する円柱
状の集光レンズ139を設けている。プローブ133先端外方
を覆うように、先端キャップ140を有するポリエチレン
から成る円筒体141とテフロンシース143は、固定部材14
2を介して接続されるとともにプローブ133に固定されて
いる。他の構成については前記実施例と同様であり、14
4は光ファイバー、145は分光器、146はSITカメラ、147
はアナライザ、148はモニタである。
この装置を用いて治療するには、先ず光感受性物質を
患者に静注投与して後、本装置を経内視鏡的に体腔内へ
挿入する。操作部137を操作して超音波振動子制御装置1
35で遅延をかけ、超音波振動子駆動回路135を介して超
音波振動子134a〜cを順次駆動させ、超音波を腫瘍部に
照射することにより発生する615,670nmの蛍光を集光レ
ンズ139で集めてモニタ148に映出して腫瘍部を探し出
す。腫瘍部を把握したら超音波振動子134a〜cを選択的
に駆動して、腫瘍部に超音波を照射し殺細胞効果により
治療を行うのである。
本実施例は、超音波振動子134a〜cを回転させながら
駆動させる方式を採らないので、回転機構、装置を要せ
ず構成の簡素化を図れるとともにプローブ径を細くでき
る。また複数の超音波振動子を選択的に駆動させて効率
的治療ができる。なお、超音波振動子の数は3個に限定
されるものではないことはいうまでもない。
第19図は第14実施例を示すもので、プローブ149の一
部断面図である。コーンミラー150は、固定部材151に固
定してあり、固定部材151はコーンミラー150より後方に
設けてある固定板152に固定してある。これらは先端部
材153を有するカバー154で覆われており、このカバー15
4にはレーザ光の照射あるいは蛍光の受光を行う窓154a
が形成してある。なお、先端部材153はカバー154が摺動
できるように水密に接合してあるとともに、先端部材15
3は、固定部材151を固定している。前記固定板152の中
央に孔を形成して光ファイバ155を内包した遮光管156の
端部を固定している。カバー154は軸157に固定してあ
り。軸157にはフレキシブルシャフト158が接続してあり
カバー154を回転可能にしている。159はエンコーダであ
る。軸157、フレキシブルシャフト158の外周にはそれら
が摺動可能にシース160を水密に設けている。
第20図は、装置全体を示すブロック図である。モータ
161は、プローブ149のフレキシブルシャフト158に接続
してあり、コントローラ162を介してCPU163に接続して
いる。位置検出回路164は、プローブ149のエンコーダ15
9に接続してあり、CPU163に接続してある。光ファイバ1
55は、分光器165、レーザ装置166と接続してあり、これ
らはCPU163に接続してある。さらにCPU163には操作パネ
ル167、CRT168が接続してある。
本装置を用いて治療するには、先ず患者に光感受性物
質を投与して後、プローブ149を体腔内に挿入し、腫瘍
部169近傍に位置させる。次に操作パネル167を操作して
モータを駆動させるために信号をCPU163に送信する。コ
ントローラ162は、この信号に基づきモータ駆動信号を
モータに送信する。モータ161の駆動によりフレキシブ
ルシャフト158、軸157を介してカバー154が回転する。
一方、操作パネル167を操作して位置検出回路164を駆
動する信号をCPU163に送信する。軸157の回転角は、エ
ンコーダ159により検出されて位置検出回路164で処理さ
れる。そこで、エンコーダ159の検出値とカバー154の窓
154aの位置とを予め対応させておくことにより、エンコ
ーダ159の検出値を処理すれば窓154aの位置が把握でき
る。窓154aの位置データはCPU163に送信され、位置の画
像化が図れる。
レーザ光の照射、腫瘍部からの蛍光の受光には先ず操
作パネル167を操作して、分光器165、レーザ装置166を
駆動する信号をCPU163に送信する。CPU163からの信号に
よりレーザ装置166が駆動すると、レーザ光は光ファイ
バ155を通ってコーンミラー150に到達し、ここでレーザ
光は360゜方向に散乱し、その一部はカバー154の窓154a
からプローブ149の外へ放射される。この場合、カバー1
54は回転しているので、レーザ光は360゜のどの方向に
も放射される。レーザ光の波長は430nmがよいが、光感
受性物質を集積した腫瘍にレーザ光を照射すると、そこ
から波長615,670nmの蛍光が発生する。この蛍光は窓154
aから受光されるが、コーンミラー150を介して光ファイ
バー155に入る。さらに分光器165で分光され、波長615,
670nmの蛍光だけを検出する。検出した後、信号をCPU16
3に送り、CPU163では信号を処理し記憶するとともに、
処理した信号をCRT168に送信して腫瘍部の位置を画像化
する。このようにして腫瘍部の位置は窓154aの位置デー
タと蛍光とを対応させることにより正確に把握できる。
なお、レーザ装置166と分光器165の切換え装置について
は図示していない。把握された腫瘍部へ一連の動作を経
て波長630nmのレーザ光を照射することにより、腫瘍細
胞が破壊されて治療が行われる。本実施例によれば、腫
瘍部に対する正確な位置検出、治療が可能となる。
第21図、第22図は、第15実施例の更に別の変形例であ
り、前記変形例と異なるのはプローブ先端に超音波振動
子171を設けるとともにカバー154に超音波出射窓154bを
形成した点である。レーザ光で治療するのは前記変形例
と同様である。超音波で治療するには、先ず、モータ16
1を駆動させてカバー154を回転させるとともに超音波振
動子駆動回路164を駆動させて超音波振動子171から超音
波を照射して行う。光感受性物質を集積した腫瘍部から
は音響ルミネッセンスにより400nmのスペクトルが発光
する。スペクトルを窓3aを通して発光位置を検出してお
いて、超音波をそこへ照射することにより、スペクトル
を光感受性物質が吸収し励起されて殺細胞効果が生じる
のである。なお、超音波を照射して発光したスペクトル
の位置を検出して、その位置に波長630nmのレーザ光を
照射して治療を行ってもよい。
〔発明の効果〕
以上のごとく本発明によれば、超音波振動子を必要範
囲だけ露出させて超音波を所要の患部に照射できるよう
にしたので、正常部位への悪影響を防止して適正な治療
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1実施例を示す概要図、 第2図、第3図は第2実施例に係るプローブの断面概要
図および使用状態を示す概要図、 第4図A,B,C,Dは第3実施例を示す図、 第5図は第4実施例、第6図は第5実施例、第7図は第
6実施例、第8図は第7実施例、第9図は第8実施例、
第9図は第8実施例、第10図A,Bは第9実施例、第11,12
図は第10実施例、第13,14図は実際の使用例、第15図は
第11実施例、第16図A,Bはカテーテルの実施例、第17図
A,Bは第12実施例、第18図は第13実施例、第19,20図は第
14実施例、第21,22図は第15実施例を示す図である。 1……先端構成部、2……超音波振動子 3……振動子ユニット、7……窓 8……布状ファイバ、10……バルーン 14……超音波駆動装置、16……発行検出・表示部 19……モニタ部、20……超音波画像処理部
フロントページの続き (72)発明者 岩崎 誠二 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 関野 直己 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 内山 直樹 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 渡辺 延彦 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−126848(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超音波照射部と観測部とを有する腫瘍治療
    装置において、 超音波照射部を構成する体腔内への挿入部先端に腫瘍か
    ら発生する蛍光を検出する蛍光検出手段と、腫瘍に向け
    て超音波を照射する超音波発生手段とを設けたことを特
    徴とする腫瘍治療装置。
  2. 【請求項2】超音波発生手段として、診断用超音波素子
    と治療用超音波素子とを設けたことを特徴とする請求項
    1記載の腫瘍治療装置。
  3. 【請求項3】蛍光検出手段に挿入部の挿入軸に直交する
    全方向からの蛍光を検出する手段を付設したことを特徴
    とする請求項1記載の腫瘍治療装置。
  4. 【請求項4】観測部のモニタに蛍光強度表示手段を設け
    たことを特徴とする請求項1記載の腫瘍治療装置。
  5. 【請求項5】超音波照射部と観測部とを有する腫瘍治療
    装置において、 超音波照射部が有する蛍光検出手段は体腔内への挿入部
    先端に設け、超音波発生手段は体腔外に設けたことを特
    徴とする腫瘍治療装置。
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