JP2657848B2 - 電力線搬送通信の制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、住宅内等に分散配置された機器をモニタし
たり遠隔制御するための、電力線搬送通信における制御
装置に関する。

（従来の技術） 従来から一般の電力線に搬送波を重畳して情報を電送
する電力線搬送通信システムがあり、特別に信号電送路
を開拓する必要がないことから、家庭内に設置した機器
等を集中制御し、あるいは、その状態をモニタするなど
に使用されている。

第２図はそのような、従来の電力線搬送通信システム
の概略構成図である。１はコントローラ、2,3はそれぞ
れ制御またはモニタ対象の端末機器（以下、端に端末と
いう）であり、それぞれアダプタ4,5を介して伝送路と
しての電力線Ｌに、コントローラ１と共に接続、負荷さ
れる。

コントローラ１は各端末2,3との通信手段６と、端末
2,3に個別するオン、オフ制御命令や、全端末2,3を同時
に制御する一斉制御命令（以下、パターン制御命令とい
う）等の、電文の送信要求を受付ける送信要求受付手段
と、各端末2,3のオン、オフの状態や、パターン制御命
令送信のための負荷制御またはパターン制御の制御スイ
ッチ7,8,9、表示灯10,11,12、端末のアドレス、あるい
はパターン制御の種類を設定するスイッチの設定手段等
を有している。

このようなコントローラ１は、行うパターン制御、例
えばパターンａの制御を、そのパターンａが設定された
制御スイッチ７を押下することによって、そのスイッチ
に対応して設けた表示灯10により、送信要求を受付け中
である表示を行うとともに、通信手段６からパターンａ
の制御命令の電文を送信する。その命令を受信したアダ
プタ4,5は受信した命令に対応して設置されている応動
動作に従って、負荷の端末２または３を制御する。ま
た、アダプタ4,5は負荷の端末2,3の状態、たとえばオ
ン、オフの状態が変化すれば、その負荷状態を示す電文
を自己のアドレスを付けて特定アドレスを有するコント
ローラに送信する。それを受けた特定のアドレスのコン
トローラは前記電文により、あるいは、また特定アドレ
スではないコントローラは上記電文を傍受することによ
り、受信した電文のアドレスに対応させて負荷状態を表
示灯11、または表示灯12によって表示する。

従来、以上のようにして端末の負荷状態を制御した
り、モニタしている。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、上記のような構成では、制御スイッチ
の数を削減するため、たとえば部屋の照明とエアコンの
スイッチをオンにし、かつ、電動ブラインドを開かせる
等の、３つの命令を一斉に行うパターン制御命令と、そ
れらを元に戻す反対動作を行わせる他のパターン制御命
令とを、１個のスイッチで行わせるとすると（以下、そ
のようなスイッチをペアパターンスイッチと呼ぶ）、単
なるパターンスイッチとは異なり、一対の動作パターン
の何れの電文が送信されたか不明な欠点がある。

本発明は上述したような従来の問題点を排除した電力
線搬送通信の制御装置の提供を目的とする。

（課題を解決するための手段） 本発明は上記の目的を、電力線搬送通信装置のコント
ローラを、送信要求受付手段と、送信手段と、一対a,b
のパターン制御命令の何れを送信したかを記憶する記憶
手段と、一対のa,bのパターン制御命令それぞれに対応
した表示を行う表示灯と、上記、送信要求受付手段から
の送信要求の受付時に、上記記憶手段に記憶したパター
ン制御命令と対となる、他のパターン制御命令の送信を
上記送信手段に指示する演算手段とから構成し、または
上記に付加して、コントローラに受信手段と、受信した
命令が一対のパターン制御命令a,bの何れかである受信
時に、上記受信したパターン制御命令を上記、記憶手段
に記憶する第２の演算手段とから構成して達成する。

（作 用） 本発明によれば、コントローラは送信要求により、演
算手段が記憶手段に記憶されている先に送信したパター
ン制御命令と対の、他方のパターン制御命令の送信を送
信手段に指示し、送信したパターン制御命令を記憶手段
が記憶するとともに、表示手段は記憶されているパター
ン制御命令に対応する表示の変更を行うので、一対のパ
ターン制御命令のどちらの制御かが判ることになる。

また、受信手段と第２の演算手段とを設けたので、受
信電文の命令が一対のパターン制御命令の一方であると
きには、第２の演算手段が受信したパターン制御命令の
前記記憶手段に記憶させ、それにより表示手段は記憶さ
れているパターン制御命令に対応する表示変更を行うか
ら、一対のパターン制御命令の何れによるかがわかる。
その後の痩身要求付けでは演算手段によって、記憶され
ているパターン制御命令と対の他方のパターン制御命令
の送信が指示されて送信するから、複数の端末から操作
するときでも一回の送信要求でパターン制御命令の交互
の制御が可能になる。

（実施例） 以下、実施例により本発明を図面を用いて詳細に説明
する。

第１図は本発明の一実施例を示すブロック図で、以下
説明しない符号は第２図の説明を援用し、その他の符号
１′は第２図のコントローラ１とほぼ構成が同じコント
ローラで、一対のパターン制御命令ａおよびｂの電文の
送信要求受付手段であるペアパターンスイッチ13と、電
文を送信する送信手段14と、パターン制御命令ａおよび
ｂの何れの命令を送信したかを記憶する記憶手段15と、
パターン制御命令ａおよびｂそれぞれに対応した表示を
行う表示を行う表示灯16と、ペアパターンスイッチ13の
電文送信要求の受付時に、上記記憶手段15に記憶される
前に送信した、パターン制御命令ａまたはｂと対とな
る、他のパターン制御命令ｂまたはａの電文の送信を、
上記送信手段に指示する演算手段17とから構成されてい
る。

以上のように構成する本発明は、記憶手段15にパター
ン制御命令ａが記憶され、それに対応する表示灯16が消
灯しているとき、ペアターンスイッチ13が押下され、電
文の送信要求が受付けられると、演算手段17が記憶手段
15に記憶されているパターン制御命令ａと対となる、他
方のパターン制御命令ｂの電文の送信を送信手段14に指
示する。それによりパターン制御命令ｂが送信され、記
憶手段15はそれを記憶し、表示灯16は、その記憶に応じ
た点灯をする。パターン制御命令ｂの制御命令を受信し
たそれぞれのアダプタ4,5はその制御命令に応じて、端
末2,3をたとえばオンに制御する。次に記憶手段15にパ
ターン制御命令ｂの制御命令が記憶され、表示灯16がパ
ターン制御命令ｂに対応して点灯している時に、ペアパ
ターンスイッチ13が押下され、電文の送信要求が受付け
られると演算手段17が記憶手段15に記憶されているパタ
ーン制御命令ｂと対となる他方のパターン制御命令ａの
電文の送信を、送信手段14に指示する。それによってパ
ターン制御命令ａの送信が行われ、記憶手段15はその制
御命令を記憶し、その記憶に応じて表示灯16は消灯す
る。パターン制御命令ａを受信した、それぞれのアダブ
タ4,5は端末2,3を例えばオフに制御する。

以上のように表示灯16の表示によって、送信要求受付
手段のペアパターンスイッチの操作時に、パターン制御
命令ａおよびｂの何れが送信されたかが判ることにな
る。このように、コントローラ１′のアダプタの個別制
御スイッチと共用のペアパターンスイッチに対応する表
示灯を、記憶手段のパターン制御命令を示す表示にさせ
ると、個別制御スイッチに対応する負荷状態の表示灯と
して整合性のよい表示ができる。

つぎに、前記実施例のコントローラ１′に電力線Ｌ上
の電文の受信手段18と、受信電文がパターン制御命令a,
bの少なくとも一方のときには、受信したパターン制御
命令を記憶手段15に記憶する第２の演算手段19を設けた
構成にすると、他の同様なコントローラからペアパター
ンスイッチを操作して、パターン制御命令ａの電文が送
信されると、受信手段18によって、そのパターン制御命
令ａを受信した、パターン制御命令ａを含むペアパター
ンが設定されたコントローラ１′の記憶手段15には、第
２の演算手段19により、パターン制御命令ａが記憶さ
れ、記憶手段15に記憶されているパターン制御命令に対
応して表示灯16がパターン制御命令ａの送信後と同様
に、たとえば消灯される。

次に記憶手段15にはパターン制御命令ａが記憶され、
表示灯16が消灯しているときに、コントローラ１′のペ
アパターンスイッチ13が操作されると、演算手段17によ
ってパターン制御命令ｂの電文の送信が、送信手段14に
指示されて送信される。

本発明は以上のようにして、複数箇所に同一のペアパ
ターンスイッチや、パターンスイッチがあって、複数の
箇所から操作する時も一度のスイッチ操作で、端末の交
互の制御が可能になる。

（発明の効果） 以上説明して明らかなように本発明は、コントローラ
に、一対のパターン制御命令の電文の送信要求受付手段
と、電文の送信手段と、一対のパターン制御命令a,bの
どちらを送信したかを記憶する記憶手段と、一対のパタ
ーン制御命令それぞれに対応した表示を行う表示手段
と、電文の送信要求受付け時に、記憶手段に記憶されて
いる一対となる他方のパターン制御命令の電文を送信さ
せる演算手段とから構成され、表示手段の表示によって
コントローラの送信要求受付手段操作時に一対のパター
ン制御命令a,bのどちらが送信されたかが容易に視認さ
れる。

また、さらに、受信手段と受信電文の命令が、一対の
パターン制御命令ａおよびｂのどちらかであるときに
は、受信したパターン制御命令を記憶する第２の演算手
段を設けることにより、一対のパターン制御命令が個々
のコントローラによって独立に送信されるだけでなく、
受信手段によって電文を受信し、第２の演算手段によっ
て受信電文の命令が一対のパターン制御命令のどちらか
である場合には、記憶手段に受信したパターン制御命令
を記憶し、記憶手段に記憶されているパターン制御命令
に対応するように表示手段が表示変更を行うから、パタ
ーン制御命令a,bのどちらによる制御後であるかが判
り、その後の送信要求受付時には演算手段により、記憶
手段に記憶されている、以前に送信し、あるいは受信し
たパターン制御命令と対となる他方のパターン制御命令
の電文の送信が送信手段に指示され、複数箇所から操作
する時も１回の送信要求の受付で、一対のパターン制御
命令の交互の制御が可能になる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例のブロック構成図、第２図は
従来の構成を示すブロック構成図である。 1,1′……コントローラ、2,3……端末機器（端末と略
す）、4,5……アダプタ、６……通信手段、7,8,9……パ
ターン制御スイッチ、10,11,12……表示灯、13……ペア
パターンスイッチ、14……送信手段、15……記憶手段、
16……表示灯、17……演算手段、18……受信手段、19…
…第２の演算手段。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電力線を介して電文を送受信することがで
   きるコントローラと、そのパターン制御命令の受信を行
   い、接続された端末機器の制御を行う複数のアダプタに
   より構成され、前記コントローラは一対のパターン制御
   命令の電文の送信要求受付手段と、電文の送信手段と、
   一対のパターン制御命令a,bのどちらを送信したかを記
   憶する記憶手段と、一対のパターン制御命令a,bそれぞ
   れに対応した表示を行う表示手段と、電文の送信要求受
   付時に、上記、記憶手段に記憶されている一対となるパ
   ターン制御命令の、他方の電文を送信させる演算手段と
   から構成されていることを特徴とする電力線搬送通信の
   制御装置。
2. 【請求項２】コントローラは受信手段、および、一対の
   パターン制御命令a,bの何れかの受信時には、受信した
   パターン制御命令を記憶手段に記憶する第２の演算手段
   を有することを特徴とする請求項（１）記載の電力線搬
   送通信の制御装置。