JP2656037B2 - ディスク装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、ディスク装置に係り、さらに詳しくはリニ
アパルスモータを用いてヘッドを駆使するディスク装置
に関するものである。

［従来の技術］ コンピュータ等の電子機器に用いられ、情報の記録及
び再生を行なうディスク装置、例えば磁気ディスク装置
では、現在１メガタイプのディスクが主流であるが、倍
密と呼ばれる２メガタイプ、10メガタイプあるいはそれ
以上の高密度のディスクが用いられ始めている。10メガ
タイプという超高密度の記録再生を行なうにはそれに応
じた超精密に制御できるモータが必要であって、従来の
リードスクリュー式直流モータに代わってリニアパルス
モータが採用されている。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしこのリニアパルスモータのディスク装置への取
付けはまだ多分に試行錯誤の段階であって、たとえばヘ
ッドキャリッジのリニアパルスモータへの取付けにあた
って、移動子とヘッドキャリッジの結合状態を調節する
ことにより、特に基準面を設けることなくトラック方向
の位置決めを行っていた。したがってリニアパルスモー
タを精度よくドライブ装置に組み込む必要がある。

本発明は、上述のような事情に基づいてなされたもの
で、ヘッドキャリッジのリニアパルスモータの移動子へ
の取付を精度よく確実に行なうことによって、リニアパ
ルスモータをディスク装置に精度よく取り付けることが
できるディスク装置を提供することを目的とするもので
ある。

［問題点を解決するための手段］ 上述の問題点を解決するために本発明ではヘッドキャ
リッジに移動子のヘッド側端面と当接する位置決め部材
を設け、あるいは移動子にヘッドキャリッジの移動子側
端面と当接する位置決め部材を設け、この位置決め部材
をヘッドのトラック方向の位置決め基準とする構成を採
用した。

［作 用］ このような構成では、移動子のヘッド側端面あるいは
ヘッドキャリッジの移動子側端面にヘッドのトラック方
向の位置決め部材が設けられるので面倒な試行錯誤的に
位置出しを行なうことなく、精度のよいヘッドトラック
方向の位置決めが可能になる。

［実施例］ 以下、図面に示す実施例を用いて本発明を詳細に説明
する。

第１図は本発明に係るディスク装置の全体を示すもの
であって、全体を符号10で示すディスク装置（以下、磁
気ディスク装置を例にとって説明する）には、後述する
リニアパルスモータ12と、このリニアパルスモータの移
動子14に取り付けられた磁気ヘッドユニット16と、ディ
スク回転駆動用のスピンドル18等が設けられている。デ
ィスク装置10の開口部から１点鎖線で示すディスクカセ
ット20が挿入され、このカセット18内の記録媒体として
の磁気ディスク22が図示していない駆動機構を備えたス
ピンドル18によって回転駆動されて磁気ヘッドユニット
16のヘッド24によって情報の記録あるいは再生が行われ
る。

第２図には上述したリニアパルスモータ12が詳細に図
示されており、同図において符号26で示す固定の両側に
取付板28,28′が設けられており、この取付板28,28′の
後述する移動子側には互いに平行なガイドプレート30,3
0′が設けられている。移動子14はボール32,32を介して
ガイドプレート30,30′に挟持されており、一方のガイ
ドプレート30は弾性部材、例えば与圧ばね31（第１図）
によって取付板28に対し移動し移動子14側へ押圧されて
いる。またガイドプレート30′は基準信号に位置決めさ
れる取付板28′と一体となっている。従って移動子14は
与圧ばね31によりガイドプレート30′、即ちヘッドユニ
ットの移動案内面に押圧され、基準面に沿って案内され
ることになる。

なお、第２図ではこの与圧ばねを支持しているボルト
のみがわずかに示されている。ボール32及び移動子の下
面に設けられている図示していないローラはそれぞれリ
テイナ34によって回転自在に支持されている。移動子14
の裏面には歯が形成されており、永久磁石50、コイル51
及び固定子26の上面に形成された歯（いずれも図示せ
ず）を介してコイル51に流れる電流を制御することによ
って移動子14はガイドプレート30,31に沿って往復移動
することができる。また、符号36で示すものは取付穴で
あってボルト等を用いてディスク装置本体１へ取り付け
るためのものである。この取付穴はたとえば長穴として
形成することにより取付範囲を調節できるように形成さ
れている。

第３図に示すものは磁気ヘッドユニット16の詳細な構
造であって、磁気ヘッドキャリッジ38の先端近傍の上面
には０面磁気ヘッド40が取り付けられており、この０面
磁気ヘッド40と対向する位置において、キャリッジ38に
揺動可能に軸承されているアーム42の下面には１面磁気
ヘッド24が取り付けられている。

またヘッドキャリッジ38の下面にはヘッドのトラック
方向への位置決めを行う位置基準ピン46が突設されてお
り、またヘッドキァリッジ38と移動子14のそれぞれ対応
する位置にはボルト44が嵌入する取付穴52が形成されて
いる。

このような構成において、ヘッドキャリッジ38をリニ
アパルスモータの移動子14に取り付ける場合、まずヘッ
ドキャリッジ38に設けられた基準ピン46に移動子14のヘ
ッド方向の当接させてヘッドのトラック方向の位置決め
を行ない、続いてヘッドキャリッジ38と移動子14のそれ
ぞれに対応する位置に形成された取付穴52にボルト44を
嵌入させ、ヘッドキャリッジ38を移動子14の正しい位置
に固定する。

上述した位置基準ピンは、キャリッジ38に一体にある
いは別体に設けるようにしてもよく、また形状も円筒形
に限定されることなく、矩形、楕円形状等の位置決め部
材でもよい。

また上述の実施例においては位置基準ピンはヘッドキ
ャリッジの下面に設ける構造が採用されているが、移動
子の上面に位置基準ピンを形成してヘッドキャリッジの
リニアパルスモータ側の端部を規制するようにしてもヘ
ッドキャリッジとリニアパルスモータの移動子との相対
的な位置を規制できる効果は同じである。

また、上述した実施例では磁気ディスク装置を例に説
明したが、光ディスク装置等他のディスク装置に応用で
きることは勿論である。

［発明の効果］ 以上の説明から明らかなように、本発明においては、
ディスク装置のヘッドキャリッジにリニアパルスモータ
の移動子との相対的な位置を規制するための位置決め部
材を設け、これによりヘッドのトラック方向の位置決め
を行なう構造が採用されているので、リニアパルスモー
タの移動子のヘッド方向の位置出しを容易にかつ確実に
行なうことが可能となり、それによってリニアパルスモ
ータをフロッピーディスクドライブ装置に精度よく取り
付けることができ、リニアパルスモータとヘッドキャリ
ッジとのユニット化を図ることが可能となるという優れ
た効果が得られる。

【図面の簡単な説明】 図は本発明の一実施例を説明するもので、第１図はディ
スク装置の上面図、第２図はリニアパルスモータの斜視
図、第３図はヘッドユニットの側面図、第４図は第３図
のヘッドユニットの底面図である。 10……ディスク装置 12……リニアパルスモータ 14……移動子、16……ヘッドユニット 18……スピンドル、20……ディスクカセット 22……ディスク、24……ヘッド 26……固定子、46……位置基準ピン

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】リニアパルスモータの移動子にヘッドを搭
   載したヘッドキャリッジを結合し、ヘッドを駆動するデ
   ィスク装置において、ヘッドキャリッジに移動子のヘッ
   ド側端面と当接する位置決め部材を設け、この位置決め
   部材をヘッドのトラック方向の位置決め基準とすること
   を特徴とするデイスク装置。
2. 【請求項２】リニアパルスモータの移動子にヘッドを搭
   載したヘッドキャリッジを結合しヘッドを駆使するディ
   スク装置において、移動子にヘッドキャリッジの移動子
   側端面と当接する位置決め部材を設けこの位置決め部材
   をヘッドトラック方向の位置決め基準とすることを特徴
   とするディスク装置。