JP2655298B2 - ワンバッチ処理型有機廃棄物発酵処理装置 - Google Patents

ワンバッチ処理型有機廃棄物発酵処理装置

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JP2655298B2 JP21908392A JP21908392A JP2655298B2 JP 2655298 B2 JP2655298 B2 JP 2655298B2 JP 21908392 A JP21908392 A JP 21908392A JP 21908392 A JP21908392 A JP 21908392A JP 2655298 B2 JP2655298 B2 JP 2655298B2
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/40Bio-organic fraction processing; Production of fertilisers from the organic fraction of waste or refuse

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Fertilizers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1つの発酵槽内で発酵
から乾燥工程を行なって、発酵処理物を得るようにした
ワンバッチ処理型の発酵処理装置の改良に係り、特に1
バッチ当りの発酵、乾燥処理量を飛躍的に増大させて、
迅速に処理できるようにしたワンバッチ処理型有機廃棄
物発酵処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、廃鶏、魚、畜糞をはじめとする動
物性廃棄物や、野菜屑、生ゴミ、搾り滓、例えば、漢方
薬、ビール、酒等を搾った粕や、食品、薬品、製紙工場
等から発生する有機廃棄物汚泥、又は刈芝、落ち葉をは
じめとする植物性廃棄物などの有機廃棄物を1つの発酵
処理槽内において発酵させた後、乾燥させて肥料や飼料
又は土壌改良剤などを得るようにしたワンバッチ処理型
の発酵処理装置が、本出願人によって開発され、提案さ
れている。
【0003】このような発酵処理装置は、発酵処理時に
有機廃棄物を所定温度に加熱保持しつつ混合撹拌する構
造となっているが、発酵槽内の有機廃棄物を加熱する手
段には、発酵槽の外面に沿わせて取り付けたパネルヒー
ターを採用しているため、一回の発酵処理量を増大させ
るために発酵槽の容積を増大しても、その容積増大率に
比して発酵槽外面の面積が拡大する割合は小さく、従っ
てパネルヒーターを大型化するには制限があって、増大
された容積相当分の有機廃棄物を加熱するうえで熱量不
足が起き、そのため、処理時間が長大化するなど改善の
余地が残されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記事情に鑑みて提案
される本発明は、ワンバッチ処理型の発酵処理装置にお
いて、発酵槽を大型化した場合に、増大させた容積相当
分の有機廃棄物に対して加熱時の熱量不足が生じるのを
防止して、一度の発酵処理による処理量を増大させ、迅
速に処理できるようにした、有機廃棄物の発酵処理装置
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に提案される請求項1記載の本発明のワンバッチ処理型
有機廃棄物発酵処理装置は、U字状又は円形状の断面を
有し、水平回転軸にて支持された撹拌羽根を回転可能に
配設した槽本体の上部に、ムロ化室を設けた発酵槽の外
面のうち所定領域にパネルヒーターを取り付け、かつ他
の領域には発酵槽外面との間に高温気流通路を形成する
ためのジャケットを取り付け、上記ジャケットの下方部
に上記パネルヒーター以外の熱源にて発生される高温気
流の供給部を設けて高温気流による発酵槽外面の接触加
熱が行えるようにし、これによって発酵及び乾燥時に
は、上記パネルヒーターによる直接加熱と高温気流によ
る間接加熱とが並行的又は選択的に行える構造となって
いる。
【0006】請求項2において提案された本発明のワン
バッチ処理型有機廃棄物発酵処理装置は、請求項1に記
載のワンバッチ処理型有機廃棄物発酵処理装置におい
て、上記熱源に灯油、オイル又はガスを燃料とするバー
ナーが用いられ、燃焼ガスとして発生した高温気流がジ
ャケットを通過後に発酵槽内の上部へ導入後、排気され
る構造となっている。
【0007】請求項3において提案された本発明のワン
バッチ処理型有機廃棄物発酵処理装置は、請求項1又は
2に記載のワンバッチ処理型有機廃棄物発酵処理装置に
おいて、上記撹拌羽根の先端部にはスケール付着防止用
ローラーを設けた構造となっている。請求項4において
提案された本発明のワンバッチ処理型有機廃棄物発酵処
理装置は、請求項2に記載のワンバッチ処理型有機廃棄
物発酵処理装置において、乾燥工程時には、発酵槽内の
上部へ導入させた高温気流たる燃焼ガスとともに発酵槽
内の水蒸気を排気して発酵処理物の乾燥度を高める構造
となっている。
【0008】請求項5において提案された本発明のワン
バッチ処理型有機廃棄物発酵処理装置は、請求項1に記
載のワンバッチ処理型有機廃棄物発酵処理装置におい
て、発酵工程時には、発酵槽内を外気と遮断した密封状
態とし、発酵槽内へ加圧気体を導入するか又は発酵処理
物からの発生ガスを充満させることで発酵処理物を加圧
する構造となっている。
【0009】
【作用】請求項1に記載された本発明装置では、発酵槽
の外面に沿わせて取り付けるパネルヒーターを、発酵槽
の外面のうち所定領域(例えば、発酵槽をU字状断面側
から見て、その中心から右又は左半身に相当した外面)
だけとし、他の領域(例えば、残る半身に相当した外
面)には、燃焼ガス、加熱空気、水蒸気その他の高温気
流を通過させるためのジャケットを設けるように構成さ
れている。
【0010】そのため、発酵槽内の有機廃棄物を加熱す
るに際して、例えば雑菌の滅菌処理時などの昇温幅が大
きな一気加熱を要する場合は、パネルヒーターによる直
接加熱と高温気流による間接加熱とを並行させることが
でき、発酵工程時などの一定温度条件で保温的加熱が必
要な場合は、パネルヒーターのみを単独稼働させ、乾燥
工程時などの迅速なる立ち上げが必要ではあるが過剰加
熱を防ぐ必要がある場合は、始め両者の並行加熱を行っ
て所定温度とした後、パネルヒーターのみの単独稼働に
切り換えるなど、必要に応じて加熱の態様を変更するこ
とができる。
【0011】請求項2の本発明装置では、高温気流の発
生源(熱源)として灯油、オイル又はガスを燃料とした
バーナーを用いる場合には、発生された高温気流たる燃
焼ガスに、発酵槽内の有機廃棄物中の水分率を阻害する
程の水蒸気が含まれていないので、ジャケットを通過後
の高温気流(燃焼ガス)を発酵槽内へ導入して排熱利用
を図ることができる。
【0012】請求項3の本発明装置では、発酵槽内で回
転する撹拌羽根の先端部にスケール付着防止用ローラー
が設けられて回転自在となっているので、発酵槽内面に
有機廃棄物それ自体が付着することが防止されるばかり
でなく、発酵槽内面に付着した有機廃棄物がコゲ付くこ
とによって、コゲ付いた有機廃棄物に混入された発酵菌
が加熱され死滅することも未然に防止される。
【0013】請求項4の本発明装置では、ジャケットか
ら発酵槽内へ導入させた高温気流たる燃焼ガスを、発酵
槽外へ排気するにあたり、乾燥工程時において、その排
気流とともに発酵槽内の水蒸気をも一緒に除去するよう
にしているので、燃焼、排ガスの潜熱の有効利用が可能
となり、そのため、発酵処理物の乾燥が迅速に行われ
る。
【0014】請求項5の本発明装置では、発酵工程時に
おいて、発酵槽内へ加圧気体を導入させるか又は発酵菌
から発生するガス(二酸化炭素など)を充満させること
により、発酵槽の内圧を高めるようにしているので、有
機廃棄物内部への発酵菌の浸透を高めて有機廃棄物の発
酵を促進し、発酵処理の迅速化が図られる。
【0015】
【実施例】以下に、図面を参照して本発明の実施例を説
明する。図1は本発明装置の正面図、図2は同側面図で
あり、いずれも内部構造を概略的に破線で示したもので
あって、本発明装置は、発酵槽1と、その側方の機械室
2とを一体化して構成されている。
【0016】発酵槽1は金属板製であり、槽内底部が断
面U字状に形成され、その上部は有機廃棄物などを投入
するための材料投入用ホッパー3と連通され、下部は発
酵処理の終了した発酵処理物を取り出すための取出口9
と連通されている。ホッパー3には必要に応じて破砕機
が備えられ、これによって廃鶏などでも丸ごと投入でき
る。取出口9には適宜の開閉機構(不図示)が備えられ
ている。
【0017】発酵槽1の槽内には、その中心部を水平に
横切るように、機械室2内のモータ10及び減速機11
からの駆動を受けて正逆回転可能となされた水平回転軸
4が設けられており、この水平回転軸4には、その軸周
囲へ放射状に突出する支持杆5に横桟7が保持されるこ
とによりパドル型をなす撹拌羽根8が設けられている。
【0018】発酵槽1において、そのU字状断面側(図
2参照)から見て、槽底部の取出口9を中心とした左方
半身に相当する外面領域には、この槽外面に沿うような
かたちでパネルヒーター20が取り付けられている。こ
のパネルヒータ20には、図3に示すように、それ自体
の発熱温度を測定するための温度センサ22が埋め込ま
れており、また一方、発酵槽1内の有機廃棄物などが実
際に加熱された実態温度を測定するための温度センサ2
3が発酵槽1の外側から内面へ貫通するように取り付け
られており、これら双方の温度センサ22,23からの
測定データにより、パネルヒーター20の稼働状況をオ
ン、オフするための適正な制御が行われる。21は保温
材である。
【0019】一方、発酵槽1の外面のうち、残る他方の
領域(図2の右方半身に相当する外面領域)には、発酵
槽1の外面との間を高温気流の通路とするためのジャケ
ット25が取り付けられている。このジャケット25の
入口部のバーナ26の挿入口には、バーナータイル、耐
火レンガなどの耐熱材が貼り付けられ、バーナ26より
発生した火焔から保護している。また、ジャケット25
の下部には、灯油、オイル(A重油、廃油等)、ガス
(都市ガス、LPG等)を燃料とするバーナー26が設
けられていて、バーナー26から発生される燃焼ガスと
しての高温気流が、ジャケット25内へ送り込まれるこ
とで、発酵槽1内の有機廃棄物などを間接加熱すること
ができるようになっている。
【0020】なお、ジャケット25は、発酵槽1の外面
と、これを囲むようにして設けられる外装材とによって
一体的に設けられるものであってもよく、またバーナー
26をジャケット25の外(本発明装置とは別)に配置
してその燃焼ガスだけをジャケット25の下部へ導入さ
せたり、或いはバーナー26による燃焼ガスに代えて、
ボイラ(不図示)などから発生する高温の水蒸気や加熱
空気を高温気流としてジャケット25の下部へ導入させ
たりすることが可能である。
【0021】ジャケット25の上部には、ジャケット2
5を通過した後の高温気流を発酵槽1内の上部へ誘導す
るための連絡曲管27が設けられており、この連絡曲管
27を介して発酵槽1内へ高温気流たる燃焼ガスが導入
されるようになっている。これにより排熱利用が図ら
れ、発酵槽1内の有機廃棄物などを迅速に加熱すること
ができるが、このような措置は、熱源として灯油、オイ
ル、ガスを燃料とするバーナー26を用いた場合のみ有
効であって、ボイラ(不図示)などから発生する高温の
水蒸気を用いた場合には、有機廃棄物の水分率や発酵槽
1内の混合ガス雰囲気を阻害するおそれがあるので望ま
しくない。発酵槽1内へ導入された高温気流は、排気煙
突28より排気される。
【0022】図4に示すように、発酵槽1の外面に対し
てパネルヒーター20の占有領域よりもジャケット25
の占有領域をオーバーシュートさせた配分として、取出
口9を、発酵槽1の底部中心からやや斜めにズラした配
置とすると、発酵処理終了後の発酵処理物を取り出す作
業が容易となり、また、発酵槽1を持ち上げた状態に保
持するための脚30を、短くすることができる点で有益
である。
【0023】上記した撹拌羽根8の先端部は、発酵槽1
の底部曲面との間に10〜15mm程度の隙間が形成保
持されるようになっているとともに、図5に示すよう
に、各支持杆5の相互間において、横桟7の直径よりも
相当に大きな内径を有したローラー6が遊嵌状に保持さ
れている。従ってこのローラー6は、撹拌羽根8が回転
するのに伴って、発酵槽1内面に有機廃棄物などが付着
したとき、付着した有機廃棄物を掻取ることが出来るの
で、発酵槽1の内面にスケールが付着するのを防止でき
るばかりでなく、発酵槽1の内面に付着した有機廃棄物
がコゲ付を生じて、発酵菌を加熱させることが未然に防
止できる。
【0024】発酵槽1と機械室2との間の仕切り壁12
には、発酵槽1内へ向く面に、機械室2内のブロワ15
と接続される空気吹出口16が設けられており、この空
気吹出口16の対角位置となる発酵槽1の外壁には排気
口17が設けられている。これら空気吹出口16や排気
口17には開閉弁(不図示)が設けられており、発酵槽
1内を密封状態とする必要がある場合などには気密的に
閉止させることができる。なお、発酵槽1が断面U字状
に構成されているため、発酵槽1内へ有機廃棄物などを
投入した場合には、撹拌羽根8の回転領域より上方に余
剰空間が形成されることとなり、この余剰空間が有機廃
棄物などへ混入された発酵菌の発酵作用によって生じた
発生ガス(二酸化炭素)を滞留させるムロ化室とされ
る。しかしながら、発酵槽1は、その断面形状が円形の
もの(不図示)であってもよいとされており、この場合
には、円形槽の上方に半円形あるいは矩形などの余剰空
間を形成してムロ化室とすればよい。
【0025】次いで、本発明装置の動作を発酵処理の処
理手順にしたがって説明する。図6は、発酵処理手順の
一例を示した流れ図であり、最初の発酵前処理工程で
は、処理すべき有機廃棄物を、米、糠、フスマ、オガ屑
などの副資材や水分率調整のための水とともに発酵槽1
内へ投入し、混合撹拌しながら、有機廃棄物や副資材中
の雑菌に対する滅菌処理を行う。ここに、副資材は、水
分調整作用の他、それ自体に発酵菌を付着しやすくし
て、有機廃棄物の発酵を促進する作用を有している。
【0026】この滅菌処理では、有機廃棄物などの混合
処理物を100℃近い温度にまで一気に加熱する必要が
あるため、バーナー26による間接加熱を行い、且つジ
ャケット25を通過後の高温気流(600〜700℃)
を、発酵槽1内へ導入させるようにする。なお、更に必
要があれば、パネルヒーター20による直接加熱をも並
行して行えばよい。
【0027】発酵前処理工程の終了後は、発酵菌を投入
し、ムロ化処理工程に入る。すなわち、バーナー26を
停止させたうえで発酵槽1内へ大量の空気を導入し、発
酵菌が死滅しない温度(40〜50℃)まで混合処理物
を冷却する。そして、この混合処理物に対し、発酵菌を
所定重量比率(例えば、0.2重量%程度)投入し、次
のムロ化処理に向けて発酵菌の発酵最適温度(40〜6
5℃程度)を保持させつつ混合撹拌を行う。
【0028】発酵最適温度の維持には、パネルヒーター
20による直接加熱のみで十分であり、必要に応じてパ
ネルヒーター20のオン、オフ制御を行う。ムロ化処理
では、混合処理物の混合撹拌と、パネルヒーター20の
稼働とを共に停止させた静置状態とするとともに、空気
の送り込みを停止し、発酵槽1内を外気と遮断して、発
酵菌の発酵に伴って発生する二酸化炭素と水蒸気との充
満雰囲気中に混合処理物を所定時間曝す。この結果、発
酵菌は急速に増殖させるだけでなく、混合処理物の表面
の硬さもほぐされ、発酵菌も浸透しやすくなる。
【0029】次に、発酵処理工程に入ると、発酵槽1内
の混合処理物を再び発酵菌の発酵最適温度(40〜65
℃程度)に維持させ、水分率調整のための水を補給しな
がらゆっくりと混合撹拌する。このような動作を混合処
理物全体にわたり十分に発酵が進行するまで継続して行
う。この場合の温度維持は、パネルヒーター20により
行なう。
【0030】発酵処理中は、有機廃棄物中の蛋白質が遊
離アミノ酸に変化するために、二酸化炭素が発生し、こ
れが発酵槽1内で充満するようになるので、この二酸化
炭素ガス濃度や発酵処理物のpH値を測定することで、
発酵の終了を判断してもよいが、蓄積した制御データが
あるときには、これをプログラムして自動制御運転を行
わせるようにしてもよい。なお、この発酵処理に12時
間程度を要する場合には、夕刻から翌朝にかけて無人化
運転を行わせるようにするとよい。
【0031】この発酵処理工程において、発酵槽1が断
面円形のものである場合には、空気吹出口16や排気口
17の開閉弁(不図示)を閉じて発酵槽1内を密封状態
とし、この発酵槽1内へ適宜の加圧気体を送り込んだ
り、発酵菌から発生するガス(二酸化炭素など)を充満
させたりすることにより、発酵槽1の内圧を高めること
によって、発酵菌の浸透を高めて、発酵処理の一層の迅
速化を図ることができる。
【0032】発酵処理工程後の乾燥工程では、伝熱効率
の向上を図るようにするため、はじめはパネルヒーター
20による直接加熱と、バーナー26による間接加熱
と、更にジャケット25から発酵槽1内への燃焼ガスの
導入とを並行して行いながら、発酵処理時の混合撹拌速
度よりも2〜5倍速い速度で混合撹拌し、伝熱効率の向
上を図るようにする。そして、発酵処理物の水分率が2
0重量%以下となりはじめたころから、バーナー26を
停止させ、パネルヒーター20のみにより、水分率10
重量%となるまでじっくりと乾燥度を高めるようにす
る。これによって、発酵処理物の焦げつきを防止する。
【0033】この乾燥工程において、発酵槽1が断面円
形のものである場合には、発酵槽1内へ導入した燃焼ガ
スの排気流とともに、発酵処理物から発生される水蒸気
をも一緒に発酵槽1の外へ排出する場合は、U字断面の
ものと変わりはないが、この際大気圧下で乾燥すること
以外に真空又は減圧、吸引により乾燥の迅速化を図るよ
うにすることができる。
【0034】このようにして得られた発酵処理物は、大
気圧下の乾燥条件では95℃前後の高温状態にあるので
発酵菌は活動を停止して胞子状になっている。発酵処理
物を取り出すには、撹拌しながらブロア15を稼働させ
て大量の冷却用空気を発酵槽1内へ導入し、40〜50
℃程度まで冷却し、この状態で取出口9から発酵処理物
を排出する。かくして、製造された発酵処理物は、高品
質の肥料や飼料又は土壌改良剤として使用できる。 (実施例) (1)発酵前処理工程 容量3,000リットルの断面U字状発酵槽1内へ、有
機廃棄物として廃鶏1043羽分と副資材とを合計2,
021Kgになるように投入し、水分率を57重量%に
維持させて撹拌混合しながら、この混合処理物が45℃
になるまで約1時間の加熱を行った。 (2)ムロ化処理工程 混合処理物を45℃まで冷却して発酵菌4Kgを投入
し、暫時混合撹拌させた後、約2時間のムロ化処理を行
った。 (3)発酵処理工程 混合処理物を終始45℃に維持させ、撹拌羽根8による
1〜3rpmのゆっくりとした撹拌をしつつ、約8時間
にわたる発酵処理を行った。発酵処理終了時点での水分
率は50.2重量%であり、おが屑状の風合いと芳香性
を有した発酵処理物が得られた。 (4)乾燥工程 発酵処理物を撹拌羽根8による3〜5rpmで撹拌しつ
つ、95℃になるまで、約9時間かけて乾燥し、その後
3時間の空気導入を行って50℃まで冷却した後、取出
口9からの取り出しに1時間を要し、水分率10.4重
量%の発酵処理物を得た。
【0035】
【発明の効果】本発明のワンバッチ処理型有機廃棄物発
酵処理装置によれば、次のような効果が奏される。すな
わち、請求項1において提案された本発明装置によれ
ば、発酵槽を大型化させたときにも、バーナーなどから
発生した高温気流による間接加熱で補うようにすること
で、増大した容積相当分の有機廃棄物に対して相当分の
加熱ができるようになる。例えば発酵槽を3,000リ
ットル容量に増大させた場合に、熱量不足が起因して、
発酵、乾燥の1バッチ処理に45〜60時間を要してい
たのを、一気に24時間以内に短縮できる。
【0036】また、請求項2において提案された本発明
装置よれば、高温気流としてバーナーからの燃焼ガスを
用いる場合に、この燃焼ガスを発酵槽内へ導入させるこ
とで排熱利用を図ることができ、昇温を迅速化させるこ
とにもなる。請求項3において提案された本発明装置に
よれば、有機廃棄物がスケール化して発酵槽内面に付着
することが防止されるので、1バッチ処理の終了後にお
ける発酵槽内の清掃が極めて容易に行えるようになる。
また、発酵槽内面に付着した有機廃棄物に混入された発
酵菌が加熱され死滅して、発酵効果を阻害するようなこ
ともなくなる。
【0037】請求項4において提案された本発明装置
(特に断面円形の発酵槽を備えたもの)によれば、乾燥
工程時において、発酵槽内を真空化させることができ、
発酵処理物の乾燥温度を低下させて、効果的にかつ迅速
に行うことができる。請求項5において提案された本発
明装置(特に断面円形の発酵槽を備えたもの)によれ
ば、発酵工程時において、発酵槽の内圧を高め、発酵菌
の処理物内への浸透性を高めて発酵処理の迅速化を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置を示す正面図である。
【図2】本発明装置を示す側面図である。
【図3】パネルヒーター及びジャケットの取付状況を示
す発酵槽の側面図である。
【図4】パネルヒーター及びジャケットの取付状況を示
す発酵槽の他例の側面図である。
【図5】撹拌羽根の要部を示す斜視図である。
【図6】有機発酵物処理工程の手順の一例を示した流れ
図である。
【符号の説明】
1・・・発酵槽 4・・・水平回転軸 6・・・ローラー 8・・・撹拌羽根 20・・・パネルヒーター 25・・・ジャケット 26・・・バーナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 潤 富田林市木戸町579−1 リメインズK ハイツ202号 (72)発明者 倉田 志郎 宝塚市中山五月台7−2−121 (72)発明者 堀 隆久 宝塚市末広町2−21

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1つの発酵槽内で有機廃棄物を発酵した
    後、乾燥させるワンバッチ処理型有機廃棄物発酵処理装
    置において、 U字状又は円形状の断面を有し、水平回転軸にて支持さ
    れた撹拌羽根を回転可能に配設した槽本体の上部に、ム
    ロ化室を設けた発酵槽の外面のうち所定領域にパネルヒ
    ーターを取り付け、かつ他の領域には発酵槽外面との間
    に高温気流通路を形成するためのジャケットを取り付
    け、 上記ジャケットに高温気流の供給部を設けて、高温気流
    によって発酵槽への加熱が行える構造とされ、 発酵及び乾燥時には、上記パネルヒーターによる直接加
    熱と高温気流による間接加熱とが並行的又は選択的に行
    えるようにしたことを特徴とするワンバッチ処理型有機
    廃棄物発酵処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のワンバッチ処理型有機廃
    棄物発酵処理装置において、 上記熱源に灯油、オイル又はガスを燃料とするバーナー
    が用いられ、燃焼ガスとして発生した高温気流がジャケ
    ットを通過後に発酵槽内の上部へ導入された後、外部に
    排気される構造としたワンバッチ処理型有機廃棄物発酵
    処理装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載のワンバッチ処理型
    有機廃棄物発酵処理装置において、 上記撹拌羽根の先端部には、スケール付着防止用ローラ
    ーを設けた構造としたワンバッチ処理型有機廃棄物発酵
    処理装置。
  4. 【請求項4】請求項2に記載のワンバッチ処理型有機廃
    棄物発酵処理装置において、 乾燥工程時には、発酵槽内の上部へ導入された高温気流
    とともに発酵槽内の水蒸気を排気して、発酵処理物の乾
    燥度を高める構造としたワンバッチ処理型有機廃棄物発
    酵処理装置。
  5. 【請求項5】請求項1に記載のワンバッチ処理型有機廃
    棄物発酵処理装置において、 発酵工程時には、発酵槽内を外気と遮断した密封状態と
    し、発酵槽内へ加圧気体を導入するか又は発酵処理物か
    らの発生ガスを充満させることで発酵処理物を加圧する
    構造としたワンバッチ処理型有機廃棄物発酵処理装置。
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