JP2650890B2 - 多層磁性体膜 - Google Patents

多層磁性体膜

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JP2650890B2 JP60026227A JP2622785A JP2650890B2 JP 2650890 B2 JP2650890 B2 JP 2650890B2 JP 60026227 A JP60026227 A JP 60026227A JP 2622785 A JP2622785 A JP 2622785A JP 2650890 B2 JP2650890 B2 JP 2650890B2
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勇 由比藤
斉 中村
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、高周波領域でも高い透磁率を有し、且つ低
保磁力である磁性体膜に係り、特に磁極形状に加工して
も、高い透磁率を保ち、良好な磁気特性を得られる多層
磁性体膜およびこれらを用いた高性能膜ヘツドに関す
る。
〔発明の背景〕 従来、磁性膜の高周波特性を向上するために、磁性膜
を、SiO2などの非磁性中間層を介して積層する方法が知
られている。特開昭58−192311に示されるように従来の
多層磁性体膜、たとえばFe−Siと非磁性体であるSiO2
中間層として積層した多層磁性体膜においては、積層化
によりFe−Si自身の結晶粒径が小さくなるので異方性の
分散が抑えられ、膜の磁気特性が向上することが知られ
ている。ここで、磁性膜の膜厚は、0.01〜0.2μm、中
間層の膜厚は、1〜10nmが適当である。これは数nm程度
の膜厚にはピンホールがあり、このピンホールを介して
Fe−Si層間で交換相互作用が働き、各層はそれぞれの異
方性の分散が抑えられたまま強磁性的に結合するため
に、膜全体としても磁気特性が良くなるためである。一
方、さらのこれらの多層磁性体膜の高周波特性を向上す
るためには、高周波でのうず電流損を少なくする必要が
あり、特開昭58−192311で述べられているように上記多
層膜をさらに厚い非磁性絶縁層を介して積層するという
試みもある。この場合、高周波特性を向上するために
は、非磁性中間層の膜厚を0.05〜1μmとすることが望
ましい。しかしながら、このような多層膜を第4図に示
すような薄膜磁気ヘツドに適用するために磁極形状にパ
ターン化すると、その10MHzにおける透磁率がパターン
化前の初期膜の約1/10に低下し、良好なヘツド特性が得
られない。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、磁極形状に加工しても高い透磁率を
保ち、良好な磁気特性の得られる多層磁性体膜、さらに
本多層磁性体膜を用いた高性能薄膜磁気ヘツドを提供す
ることにある。
〔発明の概要〕
従来の多層磁性体膜では、各層が強磁性的に結合して
いるため、膜の厚さ方向では磁化の向きを変えることが
できない。そのため、このような多層磁極性体膜を薄膜
磁気ヘツドに適用しようとすると、磁気コア形状にパタ
ーン化した際に、磁気コア端部での反磁界の影響を低減
するため、面内で磁化の向きの調整がなされ、磁極部の
ビツタパターをを観察すると第3図(a)に示すように
三角状磁区を形成して磁気コア端部に自由磁極が生じな
いようになる。三角状磁区の内部では、磁気コアの磁路
方向に磁化容易軸が向いてしまうので、特に高周波で励
磁もしくは記録信号を再生しようとすると、この部分の
応答が遅く、結果的に磁極全体としての実効透磁率が低
下し、ヘツドの記録再生特性が低下していることが明ら
かになつた。
この現象は、磁性材料の飽和磁束密度B5が大きい程顕
著であり、特に問題であつた。
本発明者らは、強磁性体材料を中間層を介して積層し
た単位磁性膜を、さらに膜厚の厚い中間層を介して積層
することによつて、各単位磁性層間に働く強磁性的結合
を切り、各単位磁性層間で磁化の向きを変えられるよう
にした。中間層の材質としては、非磁性体あるいは反強
磁性体のうちの1種とする。このような多層磁性体膜に
おいては、各単位磁性層間で磁化の向きが反対方向にな
るために、磁極端部にできた自由磁極の符号が各層で交
互に異なつて相殺し、静磁エネルギーの増加は極めて少
なく、第3図(a)に示す三角状磁区を形成する必要が
ない。したがつて、上記多層磁性体膜は、磁極形状に加
工しても磁気特性の劣化は少ない。従来、IEEE Trans,M
agn.,vol2.Mag−13,pp1521−1523でみられるように、磁
性膜Ni−Feを厚さ10nmの中間層Cuを介して積層し、同様
の効果を得た例があつた。本発明の特徴は、中間層の膜
厚を2種とすることであり、従来例よりも顕著な効果が
あることを確認した。単位磁性層にはさまれた中間層a
膜厚は、10〜40nm、より望ましくは、15〜30nmとすると
良い。これは、10nmよりも膜圧が薄いと、各単位磁性層
間の相互作用が強く各層内の磁化の向きが同じになつて
しまうために、パターン化後の磁気特性が劣化してしま
うのに対し、40nmよりも厚くなると各単位磁性膜自身の
磁気特性が厚い中間層の存在のために劣化してしまうた
めである。
上記考案から明らかなように、本効果は特に強磁性材
料の飽和磁束密度が1.2T以上、さらには1.5T以上の時に
顕著である。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図により説明する。強
磁性材料1として、飽和磁束密度が1.7TのFe−6.5wt%S
i−1wt%Ru合金、非磁性材料2としてSiO2を用い、高周
波スパツタ方により形成した。膜厚4nmのSiO2からなる
中間層を膜厚0.1μmのFe−Si−Ru合金からなる強磁性
体層ではさみこんだ単位磁性膜を、膜厚tnmのSiO2から
なる中間層を介して積層した膜の断面構造を図1に示
す。この膜を、幅20μmの線状にパターニングした後
の、長さ方向の透磁率を第2図に示す。tが10nmないし
40nmで本発明の効果がみられ、15nmないし30nmで特に著
しい。t=4nm,t=20nmの多層磁性体膜を磁極形状にパ
ターニングした後の磁区構造を第3図(a),(b)に
示す。t=4nmの時には、大きな三角状磁区8が存在し
たが、t=20nmの時には、三角状磁区8が認められなか
つた。なお、第3図(a)の6は磁化の向きを示す。
各層の膜厚は、材料および組み合せによつて多少異な
るが、以下の範囲で最適な条件が得られた。強磁性体層
については、0.01ないし0.2μm、より望ましくは、0.0
4μmないし0.12μmであり、中間層の膜厚としては、
1ないし10nm、より好ましくは、2〜8nmである、強磁
性体層と中間層よりなる単位磁性膜の膜圧については、
0.05ないし0.9μm、より好ましくは0.1ないし0.5μm
であつた。他の中間層の膜厚は、10nmないし40nmより好
ましくは、15nmないし30nmが適当であつた。
本多層膜を用いた薄膜磁気ヘツドの一実施例の上面図
および断面図を第4図(a),(b)に示す。薄膜磁気
ヘツドは、非磁性基板9上に本発明の多層磁性体膜を形
成した後、磁極形状にパターニングして主磁極10とす
る。さらに、SiO2からなるギヤツプ層14、Al,Cu等から
なる導体コイル11、有機樹脂からなる絶縁層13、Co−Zr
−W非晶質合金からなる補助磁極12からなつている。本
多層磁性体膜は、主磁極形状にパターニングされても透
磁率の劣化が小さく、本多層磁性体膜を主磁極に適用し
た薄膜磁気ヘツドでは、再生出力、線記録密度が従来の
約2倍になつた。
一般に線記録密度特性は、主磁極の全膜厚が小さい程
向上した。しかし、逆に主磁極の全膜厚が小さすぎる
と、主磁極膜の磁気特性が下地の影響を受けて劣化する
こと、および主磁極が磁気的に飽和してしまうため、主
磁極の全膜厚の最適値は、0.035ないし1μm、さらに
好ましくは0.05ないし0.5μm、さらにより好ましくは
0.1ないし0.4μmであつた。
〔発明の効果〕 本発明によれば、磁極形状に加工しても高い透磁率を
保ち、良好な磁気特性の磁性膜ができ、これを磁性材料
として薄膜磁気ヘツドに用いると、ヘツド性能を高める
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による多層磁性体膜の積層構造を示す
断面図、第2図は、強磁性層をFe−6.5wt%Si−1wt%Ru
合金とし、中間層をSiO2とした時の多層磁性体膜におい
て、初期およびパターニングした後の膜の磁気特性と中
間層の膜厚との関係を示す図、第3図(a)は、磁極形
状に加工された従来の多層磁性体膜の磁区構造を示す
図、第3図(b)は、磁極形状に加工された本発明によ
る多層磁性体膜の磁区構造を示す図、第4図(a),
(b)は、本発明による多層磁性体膜を用いて作製した
薄膜磁気ヘツドの上面図および断面図。 1……強磁性体材料、2……非磁性材料、3……基板、
8……三角状磁区。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 由比藤 勇 国分寺市東恋ヶ窪1丁目280番地 株式 会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 中村 斉 国分寺市東恋ヶ窪1丁目280番地 株式 会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 熊坂 登行 国分寺市東恋ヶ窪1丁目280番地 株式 会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 大友 茂一 国分寺市東恋ヶ窪1丁目280番地 株式 会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−77208(JP,A) 特開 昭58−192311(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性体もしくは反強磁性体から成る中間
    層を介して強磁性体材料を積層した多層磁性体膜におい
    て、膜厚0.01μmないし0.2μmの強磁性体層と1〜10n
    mの第1の中間層とを積層した膜厚0.05μmないし0.9μ
    mの単位磁性膜を、膜厚10nmないし40nmの第2の中間層
    を介して積層したことを特徴とする多層磁性体膜。
  2. 【請求項2】前記強磁性体材料の飽和磁束密度が1.2T以
    上であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    多層磁性体膜。
  3. 【請求項3】前記強磁性体材料としてFeを主たる成分と
    する磁性合金であることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の多層磁性体膜。
  4. 【請求項4】膜厚0.04μmないし0.12μmの前記強磁性
    体層と、膜厚2nmないし8nmの前記第1の中間層とを積層
    した、膜厚0.1μmないし0.5μmの単位磁性膜を、膜厚
    15nmないし30nmの前記第2の中間層を介して積層したこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の多層磁性体
    膜。
  5. 【請求項5】前記強磁性体層がFe−Siを主成分とする合
    金、前記非磁性体層がSiO2から成ることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の多層磁性体膜。
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