JP2650741B2 - コンタクトレンズの洗浄方法 - Google Patents

コンタクトレンズの洗浄方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、所定のコンタクトレンズ用洗浄液を用いた
コンタクトレンズの洗浄方法に関するものであり、特
に、コンタクトレンズを洗浄効率よく洗浄する方法に関
するものである。
(背景技術) 従来より、コンタクトレンズに沈着した蛋白性の汚れ
を蛋白分解酵素で分解除去する方法が広く普及している
が、かかる蛋白分解酵素は、溶液状態では不安定であ
り、活性が次第に低下してしまうことが認められてい
る。そこで、実用的には、蛋白分解酵素を主成分とした
錠剤、顆粒、粉末等の固形の形態で供給し、それを使用
者が必要時に精製水等に溶解して、洗浄液として使用す
る方法が採られてきた。
しかしながら、この方法では、固体状態の蛋白分解酵
素を使用毎に溶解しなければならず、そのため煩雑な手
間を使用者に強いる結果となる。また、蛋白分解酵素
は、一旦溶液になってしまうと、時々刻々と活性を失っ
てしまうために、コンタクトレンズの保存液中に蛋白分
解酵素を配合することは極めて困難であったのである。
ここにおいて、本発明者らは、上記の如き事情に鑑み
て鋭意研究した結果、液体中においても蛋白分解酵素を
安定に保つ手段を見い出し、洗浄液としてばかりでな
く、保存液としても使用可能なコンタクトレンズ用洗浄
液を完成し、そしてそのような洗浄液を用いてコンタク
トレンズを効果的に洗浄する手法を見い出したのであ
る。
(解決課題) すなわち、本発明は、液体であるにも拘わらず、高い
安定性を示し、また非常に手軽に使用することが出来る
コンタクトレンズ用洗浄液を用いて、コンタクトレンズ
を迅速に且つ効果的に洗浄する方法を提供することを、
その目的とするものである。
(解決手段) そして、本発明は、かかる課題解決のために、蛋白分
解酵素を、グリセリン、エチレングリコール及びプロピ
レングリコールからなる群より選ばれた水に混和性の有
機液体と水が重量比で50:50〜75:25の割合で配合されて
なる混合溶媒に均一に溶解せしめたコンタクトレンズ用
洗浄液を用い、これを、界面活性剤含有水溶液からなる
水性媒体の100容量部中に0.1〜100容量部の割合におい
て添加して希釈せしめ、そしてその得られた希釈液にコ
ンタクトレンズを浸漬して、レンズ表面の付着物を除去
せしめるようにすることにより、優れた洗浄効果を得る
ようにしたのである。
ところで、上記した本発明に用いられる、水性媒体に
添加される原液としてのコンタクトレンズ用洗浄液は、
蛋白分解酵素、水に混和性の有機液体及び水にて構成さ
れるものであるが、この洗浄液の一成分たる蛋白分解酵
素としては、微生物由来の蛋白分解酵素が好適に用いら
れることとなる。けだし、パパインやブロメラインの如
き植物由来の蛋白分解酵素では、システインやチオ尿素
のような還元剤が必要とされるが、かかる還元剤は空気
中の酵素によって酸化され易く、この還元剤の酸化によ
り液体中の蛋白分解酵素の活性化が滞って、酵素活性の
低下を惹起するという問題があるからであり、従って、
本発明にあっては、そのような還元剤を必要としない微
生物由来の蛋白分解酵素の使用が推奨され、これによっ
て、上記の如き酵素活性の低下も生じることはないので
ある。
なかでも、本発明にあっては、液体中における酵素の
安定性の点に鑑みて、バチルス属の微生物由来の蛋白分
解酵素が好適に採用される。そして、そのような蛋白分
解酵素は、種々市販されており、例えば「ビオプラー
ゼ」(ナガセ生化学工業株式会社)、「アルカラー
ゼ」、「エスペラーゼ」、「サビナーゼ」(ノボ・イン
ダストリー・ジャパン株式会社)、「プロテアーゼN
『アマノ』」(天野製薬株式会社)等があり、それらの
中から適宜に選択されることとなる。これらの蛋白分解
酵素は、精製の過程で止むを得ずアミラーゼやリパーゼ
等の糖質分解酵素や脂質分解酵素が含まれる場合があ
り、これらの微量成分が洗浄効果を高める働きをする場
合もある。
なお、かかるバチルス属の蛋白分解酵素は、分子内に
カルシウムイオンと結合する部位があり、分子内にカル
シウムイオンを取り込んだ状態において安定な分子構造
となる。それ故に、このバチルス属の蛋白分解酵素と共
に、カルシウムイオンを0.005〜0.01重量%程度添加す
ることにより、かかる蛋白分解酵素の安定性を更に向上
せしめ得るのである。なお、このカルシウムイオンの供
給源としては、水に対する溶解性の良好な、塩化カルシ
ウム、硝酸カルシウム、酢酸カルシウム等が適宜採用さ
れ、その添加量が、0.005%より少ないと安定化効果が
充分に発揮され得ず、また0.01%より多くても安定化効
果がより高まるということはないのである。
また、本発明において用いられるコンタクトレンズ用
洗浄液(原液)中の蛋白分解酵素量は、目的とする洗浄
効果に応じて適宜に決定されることとなるが、好ましく
は、0.01〜5重量%の濃度となるように決定される。
そして、本発明では、上記の如き蛋白分解酵素を、特
定の水に混和性の有機液体と水とからなる混合溶媒に溶
解せしめて、均一な溶液として用いるものであり、そし
てその際、かかる水に混和性の液体と水との配合比が、
50:50〜75:25(重量部)の範囲とされるのである。この
範囲の配合比が酵素の安定性を損なわない溶媒組成であ
り、この配合比の範囲を外れた場合には、蛋白分解酵素
の安定性が著しく損なわれることとなる。
また、本発明において用いられる洗浄液を構成する、
水に混和性の有機液体としては、生体組織に対する安全
性が高く、且つコンタクトレンズの素材に影響を及ぼさ
ないものでなければならず、具体的には、グリセリン、
エチレングリコール、プロピレングリコールのうちの何
れかが用いられることとなる。
さらに、本発明に従うコンタクトレンズ用洗浄液にあ
っては、そのpHを7〜10に保持することが好ましい。な
お、洗浄液のpHが7より低くなると、蛋白分解酵素の効
果が満足に発揮され得なくなるのであり、またpHが10よ
り大きくなると、コンタクトレンズの素材に悪影響を与
える可能性が高くなるからである。
なお、かかる洗浄液のpHを7〜10に保つためには、一
般に、緩衝剤が添加されるのであるが、かかる緩衝剤と
しては、蛋白分解酵素の安定性を向上させるために添加
されているカルシウムイオンと沈澱を生じることがな
く、且つ酵素の安定性を損なうことのないものである必
要がある。そのような要請に応え得る緩衝剤としては、
具体的には、トリエタノールアミンと酢酸との組合せが
あり、それが本発明では好適に用いられる。なお、この
緩衝剤の配合量は、一般に0.1〜10重量%程度が望まし
く、0.1%より少ないとpHの安定性が悪くなり、また10
%より高くてもpHの安定性がより向上されるということ
はない。
また、本発明に従うコンタクトレンズ用洗浄液にあっ
ては、コンタクトレンズに付着した眼脂等の油性の汚れ
を除去するために、所定の界面活性剤を0.05〜5重量%
の範囲で加えることも可能である。なお、界面活性剤量
が0.05%より少ないと、油汚れの洗浄効果が非常に低い
ものとなり、また5%より多くても、油汚れの洗浄効果
がより一層高められるということはない。
なお、この適宜に添加される界面活性剤としては、ア
ニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン
系界面活性剤とノニオン系界面活性剤とからなるもの等
が挙げられるが、本発明においては、何れの界面活性剤
を用いてもよい。
ところで、上記した界面活性剤の一つとして用いられ
るアニオン系界面活性剤としては、具体的には、アルキ
ル硫酸ナトリウム、アルキルベンゼルスルホン酸ナトリ
ウム、アルキロイルメチルタウリンナトリウム、アルキ
ロイルザルコシンナトリウム、α−オレフィンスルホン
酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリ
ン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル硫酸ナトリウム、ジ(ポリオキシエチレンアル
キルエーテル)リン酸ナトリウム等を挙げることが出来
る。
また、ノニオン系界面活性剤にあっても、その具体例
として、高級アルキルアミンのポリエチレングリコール
付加物、高級脂肪酸アミドのポリエチレングリコール付
加物、高級脂肪酸のポリグリセリンエステル、高級脂肪
酸のポリエチレングリコールエステル、高級脂肪酸のポ
リアルキレングリコール、ポリエチレングリコールコポ
リマーエステル、高級脂肪酸のポリエチレングリコール
の付加した多価アルコールエステル、高級アルコールの
ポリエチレングリコールエーテル、高級アルコールのポ
リグリセリンエーテル、アルキルフェノールのポリエチ
レングリコールエーテル、アルキレンフェノールのポリ
エチレングリコールエーテルのホルムアルデヒド縮合
物、ポリプロピレングリコール・ポリエチレングリコー
ル共重合体、リン酸エステル、ヒマシ油、硬化ヒマシ
油、ポリエチレングリコールソルビタンアルキルエステ
ル、スチロールのポリエチレングリコール付加物等を挙
げることが出来る。
さらに、本発明にて用いられるコンタクトレンズ用洗
浄液には、保存中の菌の増殖を防止するために、ソルビ
ン酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム、安息香酸ナトリ
ウム、パラオキシ安息香酸のメチルエステル、エチルエ
ステル、プロピルエステル或いはブチルエステル、サリ
チル酸ナトリウム等の防腐剤を、0.01〜1重量%の範囲
で添加することも可能である。
ところで、本発明に従って、上記の如きコンタクトレ
ンズ用洗浄液を用いて、ハードコンタクトレンズやソフ
トコンタクトレンズを洗浄するに際しては、先ず、かか
る洗浄液が所定の水性媒体中に添加されて希釈せしめら
れることとなる。この使用に際しての希釈により、希釈
液中における有機液体と水との割合が前記した安定な配
合比率から外れ、以て洗浄液(原液)中に含有されてい
た蛋白分解酵素が活性化され、レンズに対する洗浄作用
が著しく増大するのである。また、この洗浄液(原液)
の水性媒体による希釈に際しては、かかる洗浄液は、水
性媒体の100容量部に対して0.1〜100容量部の割合にお
いて、好ましくは1〜20容量部の割合において添加さ
れ、均一に混合溶解せしめられる。なお、水性媒体に対
する該洗浄液の添加量が少なくなると、洗浄効果は低下
し、またその添加量が100容量部を越えるようになる
と、希釈化による酵素の活性化が充分でない場合が生ず
る。そして、この希釈によって得られた希釈液中には、
蛋白分解酵素が0.001〜2.5重量%程度含まれることとな
るのである。
また、かかる洗浄液が添加される水性媒体としては、
各種の界面活性剤含有水溶液の中から適宜に選定される
こととなる。なお、かかる水性媒体が上記のコンタクト
レンズ用洗浄液(原液)中の蛋白分解酵素の効果を低下
させるような不純物を含有する場合には、それを水性媒
体として用いることは適当ではない。それ故、水性媒体
としては、不純物を含有しない界面活性剤含有水溶液が
好ましく、その中でも特に、界面活性剤を含有する水溶
液である市販の通常のコンタクトレンズ洗浄液を用いる
のが最も好ましい。この水性媒体中に含有せしめられる
界面活性剤は、洗浄液の添加によって導入される蛋白分
解酵素の効果を高める働きがあり、本発明にとって有用
な薬剤である。
この有効な働きを為す界面活性剤としては、アニオン
系界面活性剤やノニオン系界面活性剤、更にはそれらア
ニオン系界面活性剤とノニオン系界面活性剤とを組み合
わせたもの等があり、それら界面活性剤の中から適宜に
選択されて、前記洗浄液の希釈されるべき水性媒体中に
含有せしめられることとなる。また、このアニオン系界
面活性剤やノニオン系界面活性剤の具体例としては、前
記コンタクトレンズ用洗浄液に添加、配合せしめられる
アニオン系界面活性剤やノニオン系界面活性剤と同様な
ものを挙げることが出来る。
そして、このように、所定の水性媒体にて、コンタク
トレンズ用洗浄液(原液)を希釈して得られる希釈液に
対して、人眼から外したコンタクトレンズを浸漬せし
め、かかるレンズ表面に付着する汚染物質を除去(遊離
乃至は脱離)させるのである。この希釈液中へのレンズ
の浸漬は、一般に5℃〜40℃の温度で1分〜48時間放置
することにより行なわれ、そしてそのような放置の後、
レンズを希釈液から取り出して、通常のコンタクトレン
ズ用洗浄液乃至は保存液(例えば、株式会社メニコン製
のO2ケア)等によって手指洗浄し、更にその後、水道水
ですすぐようにすれば良い。なお、5℃よりも低温の放
置温度では効果が発現し難く、また40℃より高温の放置
温度では、コンタクトレンズの形態が影響を受けて、そ
の規格に悪影響を与える可能性がある。また、1分より
短時間の放置時間では効果が充分に発現し難く、また48
時間より長時間の放置時間を採用しても、洗浄効果は変
わらなくなるからである。
なお、この汚染されたコンタクトレンズの希釈液中へ
の浸漬放置による洗浄にあっては、放置温度が高くなる
程、放置時間を短くすることが可能であり、放置温度が
25℃〜40℃の場合には、放置時間は1分〜1時間が適当
である。また、放置温度が5℃〜25℃の場合には、放置
時間は1時間〜48時間が適当である。更に、レンズに汚
れがひどく付着している場合は、30℃〜40℃の温度で1
分〜1時間或いは20℃〜30℃の温度で1時間〜12時間放
置し、汚れが更にひどく固着している場合には、30℃〜
40℃の温度で1時間〜12時間或いは20℃〜30゜℃の温度
で12時間〜24時間放置することが望ましい。
(実施例) 以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更
に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、その
ような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるも
のでないことは、言うまでもないところである。
先ず、下記第1表に示されるように、試料No.1〜3の
如き組成の洗浄液(原液)を調製した。
かくして得られた洗浄液のそれぞれについて、そのp
H、調製時の蛋白分解酵素の活性及び40℃の温度下に2
週間保存した後の残存活性を、下記の方法により測定し
た。そして、その結果を、下記第2表に示した。
−pH測定− 株式会社堀場製作所製pHメータF−8E型にてpHを測定
した。
−蛋白分解酵素の活性測定− 37℃に加温した0.6%カゼイン溶液(pH7,0.05Mリン酸
一水素ナトリウム水溶液)の5mlに、精製水で希釈した
各々の洗浄液1mlを添加し、これを37℃で10分間保ち、
その後、沈澱試液(0.11Mトリクロル酢酸、0.22M酢酸ナ
トリウム及び0.33M酢酸の混合液)5mlを加えて、未分解
の蛋白を沈澱せしめ、更に濾過して得られた濾液中の27
5nmにおける吸収Aを求めた。また別に、本発明に従う
洗浄液の希釈液1mlに、前記沈澱試液5mlを加えた後、更
に前記カゼイン溶液を添加せしめ、生じた沈澱を濾過し
て得られる濾液について、その275nmにおける吸収A0
求めた。
なお、1分間にチロシン1×10-6g相当量の275nm吸収
を示す非蛋白性物質を生成する酵素活性を1uとした。
〔但し、As=0.391(275nmにおけるチロシン50.0μg/ml
の吸収)〕 次いで、かかる試料No.1,2の洗浄液を用いて、それぞ
れ、洗浄効果テストを行なった。その方法及び結果につ
いては、下記の通りであった。
−洗浄効果テスト− 人工涙液(pH7.4)を下記の配合にて調製した。
アルブミン 0.394g γ−グロブリン 0.275g リゾチーム 0.129g 塩化ナトリウム 0.830g 塩化カルシウム(二水塩) 0.022g リン酸二水素ナトリウム(二水塩) 0.080g ムチン,胃粘膜 0.150g 1N 水酸化ナトリウム 1ml 水 300ml 洗浄効果テスト1 また、酸素透過性のハードコンタクトレンズ(株式会
社メニコン製、メニコンEX)を5枚用意し、これらのレ
ンズを、前記人工涙液中において75℃で30分間浸漬した
後、洗浄・保存液(株式会社メニコン製、O2ケア)にて
軽く手指洗浄を行なった。この操作を3回繰り返して、
暗視野実体顕微鏡(オリンパス光学株式会社製)で20倍
に拡大して観察したところ、5枚のレンズは、何れもレ
ンズ全体に白い蛋白性の汚れが付着していることが認め
られ、これらを試験レンズとした。
そして、市販の酸素透過製ハードコンタクトレンズ用
洗浄液(株式会社メニコン製、O2ケア)1.5mlを入れた
バイアル瓶中に、試料No.1の洗浄液を0.03ml加え、そこ
に前記で得られた試験レンズ5枚を浸漬し、20℃で1時
間放置した。これらのレンズを前記洗浄液(O2ケア)に
て軽く手指洗浄して、水道水ですすいだ後、20倍に拡大
して観察したところ、5枚のレンズは、何れもきれいに
汚れが除去されていることが認められた。
比較例1 市販の酸素透過性ハードコンタクトレンズ用洗浄液
(株式会社メニコン製、O2ケア)1.5mlを入れたバイア
ル瓶中に、洗浄効果テスト1と同様にして得られた試験
レンズ5枚を浸漬し、20℃で1時間放置した。これらの
レンズを前記洗浄液(O2ケア)にて軽く手指洗浄して、
水道水ですすいだ後、20倍に拡大して観察したところ、
5枚のレンズは、何れも汚れが大部分残っていることが
認められた。
洗浄効果テスト2 洗浄効果テスト1における試料No.1の洗浄液に代え
て、試料No.2の洗浄液を使用し、他の操作は前記テスト
1と同様に行なった。その結果、5枚のレンズは、何れ
も、汚れがきれいに除去されていた。
洗浄効果テスト3 洗浄効果テスト1と同様にして得られた試験レンズを
4分割する一方、市販の酸素透過性ハードコンタクトレ
ンズ用洗浄液(株式会社メニコン製、O2ケア)に、試料
No.1の洗浄液を、5容量%、25容量%、50容量%、75容
量%において添加した液を用意した。そして、かかる液
に、前記4分割されたレンズ片をそれぞれ浸漬し、20℃
で6時間放置した後、前記洗浄液(O2ケア)にて軽く手
指洗浄し、水道水ですすいだ後、前記顕微鏡を用いて観
察したところ、試料No.1の洗浄液が5容量%、25容量
%、50容量%においてそれぞれ添加された液に浸漬され
たレンズ片の汚れは、きれいに除去されていたが、75容
量%添加された液に浸漬されたレンズ片の汚れは残って
いた。
洗浄効果テスト4 市販の酸素透過性ハードコンタクトレンズ用洗浄液
(株式会社メニコン製、O2ケア)に、試料No.1の洗浄液
を、5容量%、0.5容量%、0.1容量%、0.05容量%にお
いて添加した液を用意し、洗浄効果テスト3と同様の操
作を行なったところ、20℃で6時間浸漬後には、5容量
%、0.5容量%、0.1容量%において試料No.1の洗浄液が
添加された液に浸漬されたレンズ片の汚れはきれいに除
去されていたが、0.05容量%添加された液に浸漬された
レンズ片の汚れは残っていた。
洗浄効果テスト5 市販の酸素透過性ハードコンタクトレンズ用洗浄液
(株式会社メニコン製、O2ケア)の1.5mlを入れたレン
ズケース中に、試料No.1の洗浄液を数滴(1滴は0.03ml
に相当)加えた。そして、該ケースに、1ヶ月間人眼に
装用して汚れの付着した酸素透過性ハードコンタクトレ
ンズ(株式会社メニコン製、メニコンEX)を浸漬し、室
温で約15分間放置した後、前記洗浄液(O2ケア)にて軽
く手指洗浄し、水道水ですすいだ。このレンズを、前記
顕微鏡を用いて20倍に拡大して観察したところ、汚れの
残留は認められなかった。
洗浄効果テスト6 新たに酸素透過性ハードコンタクトレンズ用洗浄液
(株式会社メニコン製、O2ケア)1.5mlを入れたレンズ
ケース中に、試料No.2の洗浄液を0.06ml加え、汚れの残
留した3枚のレンズをそれぞれ浸漬した。40℃で、30分
間放置した後、O2ケアにて軽く手指洗浄し、水道水です
すいで、20倍に拡大して観察したところ、3枚のレンズ
の汚れはきれいに除去されていた。
また、1年間人眼に装用して、汚れの固着した酸素透
過性ハードコンタクトレンズ(株式会社メニコン製、メ
ニコンEX)を5枚用意した。そして、酸素透過性ハード
コンタクトレンズ用洗浄液(株式会社メニコン製、O2
ア)1.5mlを入れたレンズケース中に試料No.1の洗浄液
を0.06ml加え、前記5枚のレンズをそれぞれ浸漬した。
20℃で6時間放置した後、前記洗浄液(O2ケア)にて軽
く手指洗浄し、水道水ですすいだ。これらのレンズを、
前記顕微鏡を用いて20倍に拡大して観察したところ、5
枚のうち2枚のレンズは、汚れがきれいに除去されてい
たが、残りの3枚のレンズは、汚れの一部が残留してい
た。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明に用いられる
コンタクトレンズ用洗浄液は、蛋白分解酵素、特定の水
に混和性の有機液体及び水からなるものであるところか
ら、液体であるにも拘わらず、高い安定性を示し、そし
て、かかる洗浄液を用いて洗浄するに際しては、それを
特定の水性媒体に所定割合で希釈してレンズを浸漬する
だけで、高い洗浄効果が得られるのである。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蛋白分解酵素を、グリセリン、エチレング
    リコール及びプロピレングリコールからなる群より選ば
    れた水に混和性の有機液体と水が重量比で50:50〜75:25
    の割合で配合されてなる混合溶媒に均一に溶解せしめた
    コンタクトレンズ用洗浄液を用い、これを、界面活性剤
    含有水溶液からなる水性媒体の100容量部中に0.1〜100
    容量部の割合において添加して希釈し、得られた希釈液
    にコンタクトレンズを浸漬することを特徴とするコンタ
    クトレンズの洗浄方法。
  2. 【請求項2】前記コンタクトレンズ用洗浄液を構成する
    蛋白分解酵素が、微生物系の蛋白分解酵素である請求項
    (1)記載の洗浄方法。
  3. 【請求項3】前記水性媒体としての界面活性剤含有水溶
    液が、界面活性剤としてアニオン系界面活性剤及びノニ
    オン系界面活性剤の少なくとも何れか一方を含有してい
    る請求項(1)又は(2)記載の洗浄方法。
  4. 【請求項4】前記コンタクトレンズが、前記希釈液中に
    5〜25℃で1〜48時間浸漬せしめられる請求項(1)乃
    至(3)の何れかに記載の洗浄方法。
  5. 【請求項5】前記コンタクトレンズが、前記希釈液中に
    25〜40℃で1分〜1時間浸漬せしめられる請求項(1)
    乃至(3)の何れかに記載の洗浄方法。
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