JP2650584B2 - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

インクジェット記録ヘッド

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JP2650584B2
JP2650584B2 JP28414892A JP28414892A JP2650584B2 JP 2650584 B2 JP2650584 B2 JP 2650584B2 JP 28414892 A JP28414892 A JP 28414892A JP 28414892 A JP28414892 A JP 28414892A JP 2650584 B2 JP2650584 B2 JP 2650584B2
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/015Ink jet characterised by the jet generation process
    • B41J2/04Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand
    • B41J2/06Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand by electric or magnetic field
    • B41J2002/061Ejection by electric field of ink or of toner particles contained in ink

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微小液滴を吐出させて
文字、図形、画像等を描くインクジェット記録装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェット記録技術は、静粛
で、印字品位が高く、低価格な小型プリンタとして注目
を浴びている。
【0003】インクジェット記録技術には、種々の方式
が提案されているが、本発明は静電吸引型インクジェッ
トに属するものである。
【0004】以下、従来の静電吸引型インクジェットに
ついて説明する。図5は、従来の静電吸引型インクジェ
ットのマルチノズル構造を示すものである。
【0005】図5において、1−1から1−3は、絶縁
物で構成されたインク吐出口、2−1から2−3は、イ
ンク吐出口の裏面に設置された吐出電極、3−1から3
−3は、前記吐出電極に信号電圧を印加するパルス回
路、4はインク、5は記録紙、6はインクを吸引するた
めの背面電極をそれぞれ示している。
【0006】以上のように構成されたインクジェットに
ついて、以下その動作について説明する。
【0007】まず、インクノズル内のインク4と背面電
極6には、インク4が吐出しない範囲のバイアス電圧が
印加されている。
【0008】次に、2−1から2−3の内の適当な吐出
電極に信号電圧が印加されると、信号電圧の印加された
インクノズル内のインク4と背面電極との電位差が増大
し、インクノズル内のインク4が吸引されて記録紙5上
に到達する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の構成では、インクノズル毎に独立して吐出を制御
するため、吐出電極間には、電圧の印加状態によって、
隣接する吐出電極間において信号電圧に相当する程度の
電位差が生じる場合があるため、導電性インクを使用す
ると大きな電流がインク中に流れ、発熱による破壊が生
じる場合が考えられる。
【0010】そのため、インクには絶縁性の油性インク
が使用されている。油性インクは、水性インクに比較し
て、沸点が高く、目詰まりしにくいインクが実現可能で
あるという利点があるが、油容性染料は染料の種類が少
なく、インク設計の自由度が狭い点、臭いや引火性、安
全性等に対する対策が大変であるという点、油性溶媒は
一般に表面張力が低く、記録紙上でのドットの浸透速度
について、表面張力の値を変化させ、記録紙の性質に合
わせた適切な値に操作することが困難であり、普通紙対
応インクの実現が難しい点、等の課題がある。
【0011】また、静電吸引型インクジェットは、数百
Vのドライブ回路が必要であり、回路構成が大型化し、
低価格化が困難という一般的な課題も有している。
【0012】本発明は、上記従来技術の課題を解決する
もので、導電性のインクが使用でき、駆動信号電圧の低
い、静電吸引型インクジェットを提供することを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の主構成は、インク吐出口に位置するインクと
前記インク吐出口に対向する第1の電極との間に電位差
を設けて、前記インクを吸引吐出させる静電吸引型イン
クジェット記録ヘッドであって、前記インク吐出口の近
傍に被覆膜を介して設けられた第2の電極と、前記イン
ク吐出口にインク室からインクを供給するためのインク
流路を、前記インク吐出口側と前記インク室側とで分離
隔絶することができる分離隔絶手段とを有し、インクの
非吐出状態においては、少なくとも前記インク吐出口に
位置するインクにはインク吐出のなされない前記第1の
電極に対する相対電圧が印加され、かつ前記第2の電極
にはインク吐出の可能な前記第1の電極に対する相対電
圧が印加されており、インク吐出時において前記分離隔
絶手段により前記インク吐出口のインクと前記インク室
側のインクとが分離隔絶され、前記インク吐出口側のイ
ンクの電圧を前記第2の電極の電圧に近づけるインクジ
ェット記録ヘッドである。ここで、分離隔絶手段は気泡
の発生手段であることが好適である。更に、複数のイン
ク吐出口に対し、各々、分離隔絶手段を設けてもよい。
また、吸引電極は、インク吐出口に対向して配された記
録紙の前記インク吐出口と反対側の面に設けるか、イン
ク吐出口の前面に開口を設け、前記開口の表面に設けて
もよい。更に、空気流を用いてインク吐出口から吐出さ
れたインクを加速する構成を付加してもよい。また、イ
ンク流路を分離隔絶する部分が、他の部分より狭い流路
を形成していてもよい。また、インク流路を分離隔絶す
る部分が、撥インク性物質を有していてもよいし、イン
ク吐出口の周辺部も撥インク性物質を有していてもよ
い。そして、インク吐出口が凸状形状を有することも好
適であるし、分離隔絶手段のインクの分離隔絶時に生じ
るエネルギーにより、インク吐出口に形成されるインク
のメニスカスを振動させることも可能である。
【0014】
【作用】本発明は上記構成によって、インク吐出時に
は、分離隔絶手段により、インク流路のインクがインク
室側とインク吐出口側とに分離隔絶され、インク吐出口
側のインクの電圧をインク吐出可能な電圧に近づけ、イ
ンク吐出を行う。また、複数のインク吐出口を設け導電
性の水性インクを使用した場合であっても、他のインク
吐出口とは電気的に遮断されるので、電極間のショート
が発生することはない。
【0015】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例について、図
面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明の第1の実施例におけるイ
ンクジェット記録ヘッドの断面図である。
【0017】図1において、10はインク吐出口、11
は対向電極、12は記録紙、13は電極、14はヒー
タ、16は絶縁性ノズル板、17は気泡、19はインク
層、20は共通インク室、21は電極保護膜、22はヒ
ータ保護膜、23は発熱回路、24は高圧回路である。
【0018】本実施例では、単一のインク吐出口を有す
るシングルノズルの構成を基本として説明するが、イン
クジェットヘッドが、複数のインク吐出口を有するマル
チノズルの場合には、インク吐出口およびインク層は、
各々独立して図1の紙面に垂直方向に複数個設けられ
る。
【0019】ここで、インク吐出口10は絶縁性ノズル
板16に穿孔され、このインク吐出口10に対向し、記
録紙12を挟んで、対向電極11が設けられている。
【0020】また、電極13は、薄いインク層19を介
して、絶縁性ノズル板16の裏面に設けられている。
【0021】この電極13には、電極保護膜21が設け
られているが、この電極保護膜21は、それを介してイ
ンクに適当な電位を印加できる電気的性質の材質、寸
法、構造のものが選択されている。
【0022】また、電極13の下方にはヒータ14が設
けられており、ヒータ14は、それを保護するヒータ保
護膜22で覆われている。
【0023】共通インク室20は、インク層19の下方
に設けられ、シングルノズルの場合には単一のインク吐
出口10にインクを連通するインク室であり、マルチノ
ズルの場合には全てのインク吐出口にインクを連通する
ための共通のインク室となっている。
【0024】また、ヒータ14には発熱させるための発
熱回路23が接続され、電極13およびヒータ14には
高電圧を印加するための高圧回路24が接続されてい
る。
【0025】さて、静電吸引型インクジェットでは、イ
ンク吐出口10内のインクと、対向電極11との間の静
電力によって、インクを吸引して吐出させるのだが、ど
の程度の大きさの電位差でインクが吐出するかは、イン
ク吐出口先端のインクに作用する電界力と電荷量によっ
て決定される。
【0026】すなわち、インク吐出に必要な電位差は、
インク吐出口形状、対向電極の位置等の形状、寸法によ
って随時決定されることになるが、図1に示される本実
施例においては、例えば、電位差が1.8kVでインク
の吐出が開始されるとし、まず、対向電極に−1.7k
Vを印加する。
【0027】そして、インク吐出信号が印加されないと
きにおいて、電極13の電位は0Vであり、電極保護膜
13を介してインクが0Vに設定されている。
【0028】次に、インク吐出信号が印加されると、ま
ず、発熱回路23から所定の間隔、パルス長を有するパ
ルス信号がヒータ14に送出され、ヒータ14が発熱
し、インク層19のインクに気泡17が発生する。
【0029】そして、気泡17が発生した時点で、高圧
回路24が作動して、電極13およびヒータ14の電位
が、例えば+300Vにまで上昇され、結果として、イ
ンク吐出口10内のインクと対向電極11との電位差
が、2.0kVの高電圧となり、インクがインク吐出口
10から記録紙12側に吸引吐出され、記録紙12上で
記録が行なわれる。
【0030】このインク吐出時においては、気泡17が
発生されることにより、インク層19のインクと共通イ
ンク室20内のインクとは電気的に隔離状態にあるた
め、電極13によって印可される電界力は気泡17で遮
蔽された領域に効果的に制限され、導伝性インクを用い
たとしてもインク吐出口10からの吸引吐出が可能とな
る。
【0031】また、マルチノズルのヘッド構成の場合で
も、気泡17により他のインク吐出口に連絡する共通イ
ンク室20が、インク層19のインクから電気的に絶縁
されるため、他のインク吐出口への電気的な影響は発生
せず、誤動作等が発生することはない。
【0032】そして、インク吐出が完了した後におい
て、気泡17が消滅する所定の時間前に、高圧回路24
による電極13およびヒータ14への電圧の印加を停止
し、これらの電位を降下させて初期の状態に一旦戻し、
次のインク吐出信号が発生すると、それに対応して以上
の動作を繰り返し、インク吐出を行なう。
【0033】以上の詳細な説明のように、本発明の構成
によれば、気泡発生によってインク吐出口内のインクを
電気的に分離することができるため、導電性の水容性イ
ンクを使用することができる。さらに、マルチノズルヘ
ッドにおいても、同様な構成でインク吐出が可能である
点で、大きな効果を有する。
【0034】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0035】図2は、本発明の第2の実施例におけるイ
ンクジェット記録ヘッドを示す。図2において、10は
インク吐出口、11は対向電極、12は記録紙、13は
電極、14はヒータ、15は被覆膜、16は絶縁性ノズ
ル板、17は気泡、18は駆動回路、19はインク層、
20は共通インク室である。
【0036】本実施例においても、単一のインク吐出口
を有するシングルノズルの構成を基本として説明する
が、インクジェットヘッドが、複数のインク吐出口を有
するマルチノズルの場合には、インク吐出口およびイン
ク層は、各々独立して図2の紙面に垂直方向に複数個設
けられる。
【0037】ここで、対向電極11は、記録紙12を挟
んで、絶縁性ノズル板16に穿孔されたインク吐出口1
0に対向して設けられている。
【0038】また、電極13は、薄いインク層19を介
して、ノズル板16の裏面に設けられている。
【0039】この電極13は、適当な抵抗と容量を持っ
た被覆膜15に覆われており、コンデンサ的、あるいは
大きな抵抗を介した形でインクに電位を印加することが
できる。
【0040】また、電極13の下方にはヒータ14が設
けられており、インク層19を加熱し、気泡17を発生
させることができる。
【0041】共通インク室20は、インク層19の下方
に設けられ、シングルノズルの場合には単一のインク吐
出口10にインクを連通するインク室であり、マルチノ
ズルの場合には全てのインク吐出口にインクを連通する
ための共通のインク室となっている。
【0042】本実施例の構成において、1.8kV で
インクの吐出が開始されるとすると、対向電極11に
は、例えば−2kVの電位差を印加しておく。
【0043】また、共通インク室20には、300Vが
印加され、インク吐出口の電位が共通インク室のインク
と同電位のときには、インクの吐出がなされないように
設定しておく。
【0044】一方、電極13には、ヒータ加熱用の駆動
回路18が接続されているが、通常は0Vである。
【0045】このとき、インク層19のインクと電極1
3との間には300Vの電位差が生じるが、被覆膜15
には微小電流が流れるに過ぎないため安定に絶縁がなさ
れている。
【0046】次に、駆動回路18から、電極13にヒー
タ加熱用のパルス電圧が印加されると、インク層19に
気泡17が発生し、インク層19を塞ぎ、インク吐出口
10近傍のインクが共通インク室20のインクと分離さ
れる。
【0047】この分離されたインクは、次に、被覆膜1
5を介して電極13の電位0Vに近づき、インク吐出口
10内のインクと対向電極11間の電位差が上昇して、
インクが吸引吐出される。
【0048】そして、気泡17が消滅すると、初期の電
位関係が再現され、インクは吐出されない状態に戻る。
【0049】以上の詳細な説明のように、本実施例の構
成によれば、気泡発生によって複数のインク吐出口内の
インクを各々分離することができるため、導電性の水容
性インクを使用することができる。
【0050】さらに、インク吐出口10内のインクを吐
出可能となるような電位関係を与えるのは、気泡17の
発生時に電極13により自然になされることになり、第
1の実施例のような高圧回路24が不要となる。
【0051】すなわち、本実施例では、インク吐出口1
0内のインクの電位は、気泡17によってスイッチング
されることになる。
【0052】第1の実施例では、特にマルチノズル構造
で効果的であったが、第2の実施例においては、シング
ルノズル構造でも、高電圧のスイッチングが不要である
点で、効果的な構成である。
【0053】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0054】図3は、本発明の第3の実施例におけるイ
ンクジェット記録ヘッドを示す。図3において、10は
インク吐出口、12は記録紙、13は電極、14はヒー
タ、16は絶縁性ノズル板、17は気泡、18は駆動回
路、19はインク層、20は共通インク室、25は吸引
電極、26は開口である。
【0055】本実施例は、基本的には第2の実施例と同
様であるが、インク吐出口10の前面に、インク吐出口
10よりもやや大きめの開口26を設け、開口26の表
面の吸引電極25と、インク吐出口10内のインクとの
間に電位差を設けて、静電力によってインク液滴を吐出
させるよう構成した点が異なる。
【0056】従って、動作についても、第2の実施例と
同様ではあるが、本実施例の場合、吸引電極25がイン
ク吐出口10の近傍に設置できるため、より小さな電位
差で大きな静電力の発生が可能であり、より効率的にイ
ンクの吸引吐出が実現できるるという利点がある。
【0057】(実施例4)以下、本発明の第4の実施例
について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0058】図4は、本発明の第4の実施例におけるイ
ンクジェット記録ヘッドを示す。図4において、10は
インク吐出口、12は記録紙、13は電極、14はヒー
タ、15は被覆膜、16は絶縁性ノズル板、17は気
泡、18は駆動回路、19はインク層、20は共通イン
ク室、27は空気流、28は吸引電極、29は空気吐出
口である。
【0059】本実施例は、基本的には第2の実施例と同
様であるが、空気流と静電力を利用したインクジェット
記録ヘッドである点が異なる。
【0060】すなわち、本実施例においては、吸引電極
28が空気吐出口29の周囲に設けられており、この空
気流と静電力を利用したインクジェット記録ヘッドにお
いては、インク吐出口10に対向して空気吐出口29を
設け、空気吐出口29とインク吐出口10の間隙より空
気流27を送り、空気吐出口29より常時空気流27を
流す構成となっている。
【0061】このような構成のインクジェット記録ヘッ
ドでは、吸引電極28が空気吐出口29の近傍に精度良
く設置できること、空気流27によりインク液滴が加速
されること等により、低駆動電圧で高速応答性のあるイ
ンク吐出特性が得られる。
【0062】なお、第1から第4の実施例において、ヒ
ータ14により気泡を発生させる構造を採用したが、液
体を分断できる手段であれば他の構成も可能である。
【0063】例えば、機械的に流路を閉じるマイクロ弁
や、水素吸蔵合金による水素気泡の発生等が考えられ
る。
【0064】また、第1から第4の実施例において、イ
ンク層9の気泡17の発生する箇所は、気泡17によっ
て確実に液が分離できる構成を採用することが、非常に
重要である。
【0065】例えば、気泡発生箇所を他の流路部分より
狭い構造にすることや、気泡発生部分を撥インク性物質
で形成することにより、インク液を速やかに分離させる
構成等が考えられる。
【0066】また、第1から第4の実施例において、被
覆膜15、電極保護膜21は、それによって決定される
電気的な容量と抵抗値が適切なものとなるよう、材料形
状が選択され、ヒータ保護膜22は、耐熱性の良い材料
が選択される。
【0067】例えば、これらの材料としては、セラミッ
ク、ガラス、SiO2や、その他の樹脂等が適用される。
【0068】また、第1から第4の実施例において、イ
ンク吐出口10の形状が凸状となっているが、静電吸引
型インクジェット記録ヘッドでは、この形状にすること
によって、電界の集中が良くなり、低電圧でのインクの
吐出を可能ならしめるものである。
【0069】また、静電吸引型インクジェット記録ヘッ
ドでは、メニスカスを常に一定の形状に保ち、ノズル周
辺のインクの濡れや、たれが生じないようにすることが
重要である。そのため、ノズル周辺にテフロンのような
撥インク性物質を塗布することが効果的である。
【0070】さらに、他のインクジェット記録の方式
に、気泡の発生収縮のみを利用して、インク液滴を吐出
停止させる構成があるが、本発明においては、気泡はイ
ンク層の分断を目的とするため、より小さな膨脹エネル
ギーの気泡が採用され得、消費電力の低いプリンタ用ヘ
ッドが実現される。
【0071】また、蓄熱量も少ないため、放熱に関して
有利であり、それが、高速応答性を実現させる要因とな
る。
【0072】なお、本発明では、気泡17の発生消滅の
際、インク吐出口10に形成されるインクのメニスカス
が移動し、振動を起こす。
【0073】しかし、この振動には、静電力によってイ
ンクのメニスカスを***させるためのエネルギーを肩代
りする効果があるため、むしろ、本発明をより効果的に
するものであり、この振動を有効に利用することによっ
て、約20〜30%インク吐出のための電位差を低下さ
せることができる。
【0074】
【発明の効果】以上のように本発明は、インク吐出口に
インクを供給するインク流路に、インクを分離隔絶する
分離隔絶手段を設け、インク吐出時において分離隔絶手
段によりインク吐出口のインクとインク室側のインクと
を分離隔絶し、インク吐出口側のインクの電圧を吐出可
能な相対電圧に向け被覆膜の電気的な性質にしたがって
近づけることにより、導電性の水容性インクが確実に使
用でき、高電圧のスイッチングが不要となる。それ故
普通紙対応性が良く、安全性に優れたインクの使用がで
きる、低価格で小型のプリンタに適した、優れたインク
ジェット記録ヘッドを実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるインクジェット
記録ヘッドの断面図
【図2】本発明の第2の実施例におけるインクジェット
記録ヘッドの断面図
【図3】本発明の第3の実施例におけるインクジェット
記録ヘッドの断面図
【図4】本発明の第4の実施例におけるインクジェット
記録ヘッドの断面図
【図5】従来の静電吸引型インクジェット記録ヘッドの
断面図
【符号の説明】
10 インク吐出口 11 対向電極 12 記録紙 13 電極 14 ヒータ 15 被覆膜 16 絶縁性ノズル板 17 気泡 18 駆動回路 19 インク層 20 共通インク室 21 電極保護板 22 ヒータ保護膜 23 発熱回路 24 高圧回路 25 吸引電極 26 開口 27 空気流 28 吸引電極 29 空気吐出口

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク吐出口に位置するインクと前記イ
    ンク吐出口に対向する第1の電極との間に電位差を設け
    て、前記インクを吸引吐出させる静電吸引型インクジェ
    ット記録ヘッドであって、前記インク吐出口の近傍に被
    覆膜を介して設けられた第2の電極と、前記インク吐出
    口にインク室からインクを供給するためのインク流路
    を、前記インク吐出口側と前記インク室側とで分離隔絶
    することができる分離隔絶手段とを有し、インクの非吐
    出状態においては、少なくとも前記インク吐出口に位置
    するインクにはインク吐出のなされない前記第1の電極
    に対する相対電圧が印加され、かつ前記第2の電極には
    インク吐出の可能な前記第1の電極に対する相対電圧が
    印加されており、インク吐出時において前記分離隔絶手
    段により前記インク吐出口のインクと前記インク室側の
    インクとが分離隔絶され、前記インク吐出口側のインク
    の電圧を前記第2の電極の電圧に近づけるインクジェッ
    ト記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 分離隔絶手段が気泡の発生手段である請
    求項1記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 複数のインク吐出口に対し、各々、分離
    隔絶手段を設けた請求項1または2記載のインクジェッ
    ト記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 インク吐出口に対向して配された記録紙
    の前記インク吐出口と反対側の面に吸引電極を設けた請
    求項1から3のいずれか記載のインクジェット記録ヘッ
    ド。
  5. 【請求項5】 インク吐出口の前面に開口を設け、前記
    開口の表面に吸引電極を設けた請求項1から3のいずれ
    記載のインクジェット記録ヘッド。
  6. 【請求項6】 空気流を用いてインク吐出口から吐出さ
    れたインクを加速する請求項5記載のインクジェット記
    録ヘッド。
  7. 【請求項7】 インク流路を分離隔絶する部分が、他の
    部分より狭い流路を形成している請求項1から6のいず
    れか記載のインクジェット記録ヘッド。
  8. 【請求項8】 インク流路を分離隔絶する部分が、撥イ
    ンク性物質を有する請求項1から7のいずれか記載のイ
    ンクジェット記録ヘッド。
  9. 【請求項9】 インク吐出口が凸状形状を有する請求項
    1から8のいずれか記載のインクジェット記録ヘッド。
  10. 【請求項10】 インク吐出口の周辺部が撥インク性物
    質を有する請求項1から9のいずれか記載のインクジェ
    ット記録ヘッド。
  11. 【請求項11】 分離隔絶手段のインクの分離隔絶時に
    生じるエネルギーにより、インク吐出口に形成されるイ
    ンクのメニスカスを振動させる請求項1から10のいず
    れか記載のインクジェット記録ヘッド。
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