JP2647431B2 - 調色方法 - Google Patents

調色方法

Info

Publication number
JP2647431B2
JP2647431B2 JP63113489A JP11348988A JP2647431B2 JP 2647431 B2 JP2647431 B2 JP 2647431B2 JP 63113489 A JP63113489 A JP 63113489A JP 11348988 A JP11348988 A JP 11348988A JP 2647431 B2 JP2647431 B2 JP 2647431B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
coating liquid
plate
toning
difference
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63113489A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01284569A (ja
Inventor
徹 平山
豊 増田
利明 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Paint Co Ltd filed Critical Kansai Paint Co Ltd
Priority to JP63113489A priority Critical patent/JP2647431B2/ja
Publication of JPH01284569A publication Critical patent/JPH01284569A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2647431B2 publication Critical patent/JP2647431B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、調色方法、更に詳細には、色見本に近い色
に塗装できる塗液を迅速に調整する調色方法に関する。
従来技術 従来、色見本に近い色に塗装することができる塗液を
調整する方法として、一般にコンピユータ調色と言われ
る方法が知られている。
このコンピユータ調色は次のとおりに行なわれる。
まず、色見本を決定し、その色見本に近い色に塗装で
きる塗液を従来の方法によって原色塗液を用いて生成
し、その塗液を所定の板に塗布し、乾燥硬化させて、調
色板を作成する。
次いで、この調色板と色見本との色の相異を測定し
て、この相異に基づいて、原色塗液の修正量を算出し
て、新たな塗液を生成する。そして、生成された塗液を
所定の板に塗布し、乾燥硬化させて、第2の調色板を作
成する。
この第2の調色板と色見本との色の相異を測定して、
この相異に基づいて、再度原色塗液の修正量を算出し
て、第3の塗液を生成する。そして、生成された塗液を
所定の板に塗布し、乾燥硬化させて、第3の調色板を作
成する。
このような作業を順次繰り返して、色見本に極めて近
い色を塗布できる塗液を調整する。
従来技術の問題点 従来のコンピユータ調色においては、塗液の調整の毎
に調色板を作成して、色見本と比較する。調色板は、所
定の板に塗液を塗布し、乾燥硬化させることによって作
成するので、1つの調色板の作成にもかなりの時間を要
し、従来は、上記のとおりこの調色板を順次複数個作成
する必要がある。
このため、従来のコンピユータ調色は、所望の塗液を
調整するためにはかなりの時間が必要であった。
問題点を解決するための手段 本発明によると、上記のとおりの問題点を解決するた
めに、 色見本P0を決定すること、 第1の塗液W1の色を測定すること、 第1の塗液W1によって作成された第1の調色板P1の色
を測定すること、 第1の塗液W1の色と第1の調色板P1の色との差異dを
決定すること、 第2の塗液W2の色を測定すること、 上記差異d及び第2の塗液W2の測定された色から、第
2の塗液W2から作成される第2の調色板P2の色を算出す
ること、 算出された第2の調色板P2の色と色見本P0の色の相異
βを決定すること、 上記相異βに基づいて、第2の塗液W2を調整して、第
3の塗液W3を生成すること を含むことを特徴とする調色方法 が提供される。
作用 一般に、塗液の色と、その塗液を塗布し乾燥硬化して
作成された乾燥塗板の色とは、差異を有する。
この差異は、塗液が乾燥硬化する際の、即ち造膜の際
のバインダの屈折率の変化、造膜の際のバインダの黄変
等色変化、顔料等発色剤の分散状態の変質及び体積の変
化、その他の要因によると理解される。
このように、塗液の色と乾燥塗板の色との差異は、種
々の要因によるので、塗液の色から乾燥塗板の色を高い
精度で予測推定することは困難である。
しかしながら、本発明者の研究によって、近似した塗
液、例えば、同一原色塗液構成による、ほぼ近似の配合
比からなる塗液であれば、第1の塗液W1の色の測定値と
その第1の塗液W1により作成された乾燥塗板即ち調整板
P1の色の測定値との差異d1と、第2の塗液W2の色の測定
値とその第2の塗液W2により作成された調整板P2の色の
測定値との差異d2とがかなり高い精度で一致すること、
乃至は、差異d1等から差異d2を推定することができるこ
とが明らかになった。
即ち、所定の条件下においては、例えば次のとおりに
記載できる。
d1=P1−W1 d2=P2−W2 d1≒d2 本発明はこのような知見に基づいてなされたものであ
る。
即ち、本発明によると、第1の塗液W1の色を測定し、
第1の塗液W1によって作成される第1の調色板P1の色を
測定し、第1の塗液W1の色と第1の調色板P1の色との差
異dを決定する。
通常は、第1の塗液W1を生成し、これによって、第1
の調色板P1を作成し、それらの色を測定する。この代わ
りに、第1の調色板P1を作成し、その後に、第1の調色
板P1の色を発色する塗液の配合データに基づいて第1の
塗液W1を生成し、その色を測定することもできる。
更に、第2の塗液W2の色を測定し、上記差異d及び第
2の塗液W2の測定された色から、第2の塗液W2から作成
される第2の調色板P2の色を算出する。これは、本発明
者の上記のとおりの知見を基礎としている。
そして、算出された第2の調色板P2の色と色見本P0の
色の相異βを決定し、上記相異βに基づいて、第2の塗
液W2を調整して、第3の塗液W3を生成する。相異βに基
づいて、第2の塗液W2を調整して、第3の塗液W3を生成
するためのデータは、従来のコンピユータ調色において
使用されているデータをそのまま使用することができ
る。
即ち、ここでいうデータとは、各原色塗料等を混合調
整して作成した塗液から調色塗板を得たときの、その調
色塗板の測色値を推定算出できるような、各原色塗料等
の発色に関わる基礎データであつて、これは、塗液を塗
布し乾燥硬化させて得た塗板の測色値データに基礎を置
いて定められる。今日一般に広く普及している。
Kubelka−Munkの理論に基礎を置いてコンピユータ調
色を行なう場合は、先の基礎データは、各原色塗料の吸
収係数(K)、散乱係数(S)を主とするデータ群であ
つて、その作成方法に関しては、例えば引用文件2等に
記述されている。一方、調色塗板の測色値とは別に、塗
液の測色値に対しても同様の基礎データであるK、S値
を収集する事が可能であり、これは、塗液の測色値デー
タを基に定められる。ここでは、前者を、ドライ系の
K、S値、後者をウエツト系のK、S値として区別す
る。本発明に従えば、コンピユータ調色に用いるデータ
とし従来通りドライ系の基礎データのみを用意すれば十
分である。
本発明において、原色塗液は液状のものに限定され
ず、粉状も含み、さらに色種(顔料ペースト)、易分散
顔料なども包含される。
具体例 次に、適当な色座標におけるそれぞれの色の位置を示
している第1図を参照して、本発明の好適具体例を説明
する。
第1の具体例 まず、希望する色、即ち色見本P0を決定する。これは
塗装され、乾燥硬化した完成状態の色である。
次いで、従来の方式で、この色見本P0に近い色を発色
する第1の塗液W1を生成する。そして、この第1の塗液
W1を所定の板に塗布し、乾燥硬化させて、第1の調色板
P1を作成する。
第1の塗液W1及び第1の調色板P1の色を測定する。塗
液W1の色の測定は、塗液を透明セル内に収容し、その側
部、あるいは底部から測定する方法、塗液の上部から測
定する方法、塗液の内部に測定ヘッドを浸漬させる方法
などがある。
また、塗液の色の測定の際には、正確な測定を行うた
め、塗液を、種々の攪はん器によって攪はんした状態で
測定するのが好ましい。
塗液等の流動特性を測定する装置として、レオメータ
(例えば、日本レオロジー機器株式会社のNRMシリーズ
レオメータ等)が知られている。これらのレオメータに
おいては、円錐形の回転子を塗液内において、回転さ
せ、これに作用するトルクを測定することによつて、流
動特性を測定する。
このようなレオメータの回転子を攪はん器として使用
することができる。即ち、ガラスセルに収容された塗液
内においてレオメータの回転子を回転させて、塗液を攪
はんすることができる。
更に、塗液の色の測定は、容器内に収容されている塗
液の色を測定することに限らず、所定の板に塗液を塗布
し、完全に乾燥していない状態で、その色を測定して、
これを塗液の色とすることができる。
次に、第1の調色板P1の測定された色と第1の塗液W1
の測定された色の差異dを決定する。
上記の色を、例えばXYZ表色系によって表示すると、
第1の塗液の色及び第1の調色板P1の色は、それぞれ、
Xw1,Yw1,Zw1及びXp1,Yp1,Zp1と表示することができ、こ
れらの色の差異dは、dx,dy,dzと表示することができ
る。
そして、色の差異dとしては、下記のとおりの単純な
減算値を使用することができる。
dx=Ww1−Xp1 dy=Yw1−Yp1 dz=Zw1−Zp1 一般には、このような値で十分な精度を得ることがで
きるが、より高い精度を得るために、種々の近似式を用
いることができる。
例えば、dx,dy及びdzが、下記のとおりに、Xw1−X
p1、Xw1及びXp1等の関数として、示される値であっても
よい。
dx=F(Xw1−Xp1,Xw1,Xp1) dy=F(Yw1−Yp1,Yw1,Yp1) dz=F(Zw1−Zp1,Zw1,Zp1) 色見本P0と第1の調色板P1の測定された色との第1の
相異αを測定する。
この第1の相異αに基づいて、従来のコンピユータ調
色の手法を用いて、原色塗液の修正量を決定し、決定さ
れた修正量の原色塗液を、第1の塗液W1に加えて、第2
の塗液W2を生成する。
次に、この第2の塗液W2の色を測定する。この第2の
塗液W2の色の測定は、第1の塗液W1の色の測定と同じ方
法及び条件で行うのが好ましい。
そして、測定された第2の塗液W2と上記差異dに基づ
いて、この第2の塗液W2で作成される第2の調色板P2の
色を算出する。
次いで、算出された第2の調色板P2の色と色見本P0の
色の相異βを決定する。
この相異βに基づいて第2の塗液を調整して、第3の
塗液を生成する。相異βに基づいて、第2の塗液W2を調
整して、第3の塗液W3を生成するためのデータは、従来
のコンピユータ調色において使用されているデータをそ
のまま使用することができる。
更に色見本P0に近い塗液を希望する場合には、第3の
塗液W3の色を測定し、測定された第3の塗液W3と上記差
異dに基づいて、この第3の塗液W3で作成される第3の
調色板P3の色を算出し、算出された第3の調色板P3の色
を色見本P0の色の相異γを決定し、この相異γに基づい
て第3の塗液を調整して、第4の塗液を生成する。
このような手順を繰り返すことによって、色見本P0に
一致する色を発色する理想的な塗液W0に順次近付けるこ
とができる。
また、このような手順のある段階において、調整板を
作成して、塗液の色と調整板の色の差異を新たに決定
し、差異を更新して、上記のとおりの手順を進めること
もできる。
第2の具体例 第1の具体例では、差異dを決定する塗液、即ち第1
の塗液を順次修正して、第2、第3の塗液を生成する。
しかしながら、例えば、同一塗色を繰り返し調整する
場合、あるいは差異dが適用可能な範囲の近似色を見本
とする場合には、最初の調整作業において得た差異dを
用いて、2回目以後の調整作業を行うことができる。こ
の場合には、2回目以後の調整作業においては、調整板
の作成は必要でない。
この場合には、第2、第3の塗液が第1の塗液とは別
個に生成される。
本発明の調色方法は、塗装物品の塗色に調色するのに
好適であるが、これ以外に、染色製品、着色プラスチツ
ク製品、印刷物などの調色にも適用できる。
実験例及び実施例 次に、本発明の有効性を左証する実験例及び実施例を
説明する。
実験例1 常乾油性塗料で下記の原色エナメルを用意した。
(A) チタン白 (B) カーボン黒 (C) ベンガラ赤 (D) シアニン青 (E) レモン黄 日本電色(株)製シグマSZ80型色彩計を用いて測定を
行なつた。
付属の標準白板を用いて値更生(キヤリブレーシヨ
ン)を行ない、測定準備を行なつた。
原色(A)、(B)、(C)、(D)を混合してダー
クグレイ色の塗液P0を作成した。このP0を6分割して、
1つはそのままにし、他の5つは、原色(A)、
(B)、(C)、(D)の中から2原色を選んで、添加
し、相互に異なる色の塗液P0〜P5を調整した。
この塗液の一部を厚さ3mm、内径60mm、高さ30mmの筒
状(シヤーレ型)のガラスセルに半分以上満たし、測色
計の開口部にセツトして、塗液を静止させて測定を行な
い、測定値として、三刺激値(C光源)X、Y、Zを得
た(これを[W]とする)。次に、これらの塗液を20×
10cmのブリキ板にスプレー塗装して乾燥硬化させ塗板を
得た。これらの塗板の測定を行ない測定値として、三刺
激値(C光源)X、Y、Zを得た(これを[D]とす
る)。これらを、表1に示す。
P0の塗液・・・塗板間測色値差DX、DY、DZは、それぞれ DX=0.29 DY=0.28 DZ=0.17 であつた(これを差異[△]とする)。これらを基に、
他のP1〜P5の塗板測色値を下記の(1)式を用いて計算
により求め、実測値との間の差を比較した。その結果を
表2に示す。
[W0]・・・差異[△]を決定するための基準塗液P0の
塗液測色値 表2に示したとおり、(計算値−実測値)の値は十分
小さい。これは、本発明に従う調色の方法が、十分な精
度で調色を行うことができることを意味している。
実験例2 実験例1において塗液の測色直前まで、ガラスセル中
の塗液を図1のような第1の具体例で説明した通りの円
錐形の回転子を持つ攪拌器で5分間攪拌し、塗液にせん
弾力を与えてから測定を行なつた。
P0の塗液・・・塗板間測色値差DX、DY、DZは、それぞれ DX=0.31 DY=0.27 DZ=0.20 であつた。これらを基に、他のP1〜P5の塗板測色値の推
定値を(1)式を用いて計算により求め、実測値との間
の差を比較した。
さらに、X、Y、Z計算値及び実測値をL*、A*、
B*に計算し直して両者間の差を、色差により評価し
た。その結果を表5に示す。実験例1の結果を△E
[W]として示し、実験例2の結果を△E[W′]に示
した。
このように、実験例2の結果は実験例1の結果に比較
して実測値……計算値間の色差が減少しており、塗液測
色の直前まで塗液にせん弾力を与えておくことが、計算
値の実測値シミユレーシヨン精度を高めることを示して
いる。
実験例3 原色(A)、(B)、(C)、(E)を混合してライ
トグレイ色の塗液P6を作成した。このP6を6分割して、
1つはそのままにし、他の5つは、原色(A)、
(B)、(C)、(E)の中から2原色を選んで、添加
し、相互に異なる色の塗液P6〜P11を調整した。この塗
液の一部を実験例2と同様の条件で測定を行ない、測定
値として、三刺激値(C光源)X、Y、Zを得た。次
に、これらの塗液を20×10cmのブリキ板にスプレー塗装
して乾燥硬化させ塗板を得た。これらの塗板の測定を行
ない、測定値として、三刺激値(C光源)X、Y、Zを
得た。その結果を表6に示す。
P6の塗液・・・塗板間測色値差DX、DY、DZは、それぞれ DX=−3.45 DY=−3.46 DZ=−5.56 であつた。
この様に、塗液からの反射光量が増えX、Y、Z値が
大きい値を示す場合は、セルのガラス内での繰り返し反
射による光量ロスにより、塗液……塗板間測定値差異は
増加する。差異の絶対値が大きいと、一般に、この差異
を基に計算される塗板測色値の計算値の精度も低下する
と予想されるので、この差異を減少させるために、事前
に塗液、塗板両測色値間の粗い多次回帰式例えば、下記
の(2)式の通りの多次回帰式を決定しておき、この回
帰式を用いて、塗液測色値を、塗板測色値に近づけ、こ
れを修正塗液測色値[D′]とした。これを表8に示
す。
D′=−0.0000164W4+0.00184W3 −0.0503W2+1.557W−1.42 (2)式 P6の修正塗液測色値・・・塗板測色値間差は、それぞれ DX=−0.23 DY=−0.15 DZ=−0.33 に減少した。これらを基に、他のP7〜P11の塗板測色値
の推定値を、(1)式を用いて計算により求め、実測値
との間の差を比較した。その結果を表9に示す。
さらに、X、Y、Z計算値及び実測値をL*、A*、
B*に計算し直して両者間の差を、色差により評価し
た。その結果を表10に示す。
これらの結果が示すとおり、明るい色の場合には多次
回帰式によつて決定された修正塗液測定値[D′]を用
いることによつて、十分な精度で計算値と実測値とを一
致させることができた。
実験例4 マクベス社(USA)製イーグルアイ分光光度計を用
い、測定面から1.2m、傾斜角度68度になるように位置決
めし、機器に付属の標準白板を用いて、値更生を行な
い、測定準備を行なつた。
原色(A)、(B)、(D)、(E)を混合して黄緑
色の塗液P12を作成した。このP12を5分割して、1つは
そのままにし、他の4つは、原色(A)、(B)、
(D)、(E)の中から2原色を選んで、添加し、相互
に異なる色の塗液P12〜P16を調整した。
この塗液を内径100cm、深さ150cmのタンクに満たし、
液面が、先の値更生を行なつた測定面になるように位置
決めして、充分攪拌機にて攪拌した後、塗液を静止させ
て測定を行ない、測定値として、三刺激値(C光源)
X、Y、Zを得た。次に、これらの塗液を20×10cmのブ
リキ板にスプレー塗装して乾燥硬化させ塗板を得た。こ
れらの塗板を、シグマSZ80型色彩計を用いて測定し、三
刺激値(C光源)X、Y、Zを得た。
P12塗液・・・塗板間測色値差は、それぞれ DX=1.57 DY=1.54 DZ=1.03 であつた。これらの値を用いて、他のP13〜P16の塗板測
色値の推定値を(1)式を用いて計算により求め、実測
値との間の差を比較した。
さらに、X、Y、Z計算値及び実測値をL*、A*、
B*に計算し直して両者間の差を、色差により評価し
た。
以上の結果は、基本配合と周辺配合の塗板間の実測色
差が小さいほど、塗板の実測の測色値[D]と、差異
[△]、塗液測色値[W]等から計算によつて求められ
る測色値推定値[D]CALC間の色差は一般に小さく、計
算値のシミユレーシヨン精度が高い傾向にあり、概ね塗
板間の実測色差が3.0以内のいわゆる近似色と認められ
る範囲では、実測値……推定値間の色差も0.5以内と、
良好なシミユレーシヨン精度が保たれることを示してい
る。
これは、コンピユータを用いての微調色方法、即ち、
『見本色と調色板との間の色の差が小さく、両者間の関
係が、いわゆる近似色領域に属しており、これら両者の
測色データに根拠を置いて配合修正量を計算して調色作
業を行なう方法』において、本発明で提唱する方法が有
効性を有していることを、裏付けるものである。シミユ
レーシヨン精度が△E0.5以内ということは、本発明での
微調色方法により、見本板……調色板間の△E(L*、
A*、B*系)を0.5以内にまで持つていけるというこ
とであり、これは、大多数の人間が△E0.5の塗色対を等
色と判定することが知られている事実から、調色方法と
しての有効性を示している。
実施例1 (a)測色計はシグマSZ80を用い、見本板に対する調色
板測色値がL*a*b*系(C光源下)の△Eで0.3以
内で、調色終了と定めた。
(b)見本板の特性は次の通りであつた(黄色系)。シ
グマSZ80で分光反射率の測定を行ない、この反射率デー
タより計算により、三刺激値、L*a*b*値を求めた
(いずれもC光源)。
X 49.84 L* 75.46 Y 49.01 a* 4.82 Z 16.41 b* 54.09 (c)見本板の分光反射率、原色塗料の塗料のK,Sデー
タ(ドライ系の)から、コンピユータ調色計算により、
1回目配合量を決定した。
原色 A(チタン白) 51.00 B(カーボン黒) 0.50 C(有機オレンジ) 3.20 D(有機黄) 45.30 (d)この配合を計量混合し、ガラスセルに収容された
塗液を第1の具体例で説明した通りの攪はん器で攪拌し
ながら、ガラスセルの下方からシグマSZ80を用いて、塗
液の測定を行なつた。測定条件は実験例2と同じ。
X 46.47 Y 46.18 Z 18.29 (e)この塗液から塗板作成を行ない、三刺激値(C光
源)を得た。
X 49.80 Y 49.35 Z 17.07 (f)[△]=[W]−[D]を計算した。
△x −3.33 △y −3.17 △z −1.22 (g)見本板測色値、作成した塗板の測色値、および原
色配合量、各原色の(ドライ系の)コンピユータ調色用
基礎データ(K,S値)から、塗板測色値が見本板測色値
に変化するために必要な原色の追加修正配合量を計算し
た。 現在の配合 追加配合 原色 A 51.00 B 0.50 0.01 C 3.20 0.36 D 45.30 2.82 (h)この追加配合を計算混合し、(d)と同様にし
て、塗液の測定を行なつた。
X 46.43 Y 45.77 Z 17.91 (i)以下の計算により、塗液測色値から、塗板測色値
の推定値を得た。さらにL*a*b*を計算した。
X=46.43+3.33×46.47/46.43=49.76 L*=75.43 Y=45.77+3.17×46.18/45.77=48.76 a*= 4.73 Z=17.91−1.22×18.29/17.91=16.66 b*=53.53 (j)見本板との間の△Eは、0.57であり、(g)と同
様にして、追加修正配合量の計算を行なつた。 現在の配合 追加配合 原色 A 51.00 B 0.51 C 3.56 0.28 D 48.12 0.71 (k)(h)と同様にして、塗液の測定を行なつた。
X 46.48 Y 45.79 Z 17.69 (l)(i)と同様にして以下の測色値を推定した。
X=46.48+3.33×46.47/46.48=49.81 L*=75.44 Y=45.79+3.17×46.18/45.79=48.99 a*= 4.81 Z=17.69−1.22×18.29/17.69=16.43 b*=54.03 (m)見本板との間の△Eが0.06であり、調色終了し
た。
(n)この塗液から塗板を作成し、測色したところ次の
値であり、実際に合格ラインに達していることを確認し
た。目視評価の結果も良好であつた。
X= 49.83 L* 75.47 Y= 49.03 a* 4.75 Z= 16.49 b* 53.95 対見本 △E=0.14 実施例2 (a)測色計、測色条件は実施例1と同じに定めた。
(b)見本板の特性は次の通りであつた。
X 49.11 L* 75.61 Y 49.26 a* 2.21 Z 16.27 b* 54.66 (c)見本板測色値は、実施例1の見本板と近似してい
ることを認めたので、実施例1の(c)と同一の原色配
合を混合し、塗液の測定を行なつた。測定条件は同じ。
X 46.28 Y 46.11 Z 18.40 実施例1と結果が異なるのは、原色ロツトの差によ
る。
(d)実施例1の(f)の△を用いて、塗板測色値を推
定した。
X=46.28+3.33×46.47/46.28=49.62 L*=75.63 Y=46.11+3.17×46.18/46.11=49.28 a*= 3.52 Z=18.40−1.22×18.29/18.40=17.19 b*=52.77 (e)見本板との間の△Eは、2.30であり、実施例1と
同様にして、追加修正配合量の計算を行なつた。 現在の配合 追加配合 原色 A 51.00 2.55 B 0.50 0.02 C 3.20 D 45.30 4.18 (f)追加配合を行なつてから、塗液の測定を行なつ
た。
X 45.81 Y 46.09 Z 17.62 (g)塗板測定値を推定した。
X=45.81+3.33×46.47/45.81=49.19 L*=75.62 Y=46.09+3.17×46.18/46.09=49.27 a*= 2.40 Z=17.62−1.22×18.29/17.62=16.35 b*=54.50 (h)見本板との間の△Eが0.26であり、調色終了し
た。
発明の効果 本発明によると、調整作業において、上記のとおり1
つの調色板だけを作成すればよいので、迅速に所望の塗
液を調整することができる。
更に、第2の塗液から第3の塗液を生成するデータ
は、従来のコンピユータ調色において使用されているデ
ータを使用するので、新たなデータを作成する必要がな
い。
【図面の簡単な説明】
第1図は、適当な色座標における、本発明の各要素のそ
れぞれの色の位置を示している簡略図。 P0……色見本 W0……色見本の色を発色する理想的な塗液 P1……第1の調色板 W1……第1の塗液 P2……第2の調色板 W2……第2の塗液

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】色見本P0を決定すること、 第1の塗液W1の色を測定すること、 第1の塗液W1によって作成された第1の調色板P1の色を
    測定すること、 第1の塗液W1の色と第1の調色板P1の色との差異dを決
    定すること、 第2の塗液W2の色を測定すること、 上記差異d及び第2の塗液W2の測定された色から、第2
    の塗液W2から作成される第2の調色板P2の色を算出する
    こと、 算出された第2の調色板P2の色と色見本P0の色の相異β
    を決定すること、 上記相異βに基づいて、第2の塗液W2を調整して、第3
    の塗液W3を生成すること を含むことを特徴とする調色方法。
  2. 【請求項2】第2の塗液W2が、色見本P0の色と第1の調
    色板P1の色との相異αに基づいて、第1の塗液W1から生
    成される特許請求の範囲第1項記載の調色方法。
JP63113489A 1988-05-12 1988-05-12 調色方法 Expired - Lifetime JP2647431B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63113489A JP2647431B2 (ja) 1988-05-12 1988-05-12 調色方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63113489A JP2647431B2 (ja) 1988-05-12 1988-05-12 調色方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01284569A JPH01284569A (ja) 1989-11-15
JP2647431B2 true JP2647431B2 (ja) 1997-08-27

Family

ID=14613595

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63113489A Expired - Lifetime JP2647431B2 (ja) 1988-05-12 1988-05-12 調色方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2647431B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1589705A (en) * 1977-02-11 1981-05-20 Pfizer Method for paint colour control
JPS5434012A (en) * 1977-08-20 1979-03-13 Shinano Tokki Kk Electromagnetic rotating apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01284569A (ja) 1989-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4834130B2 (ja) Ccmによる調色サンプルの再現性の評価方法
DE19636774C2 (de) Verfahren zur Anpassung einer Farbrezeptur
JP4912888B2 (ja) 塗料を適合させるためのコンピュータ実行方法
JP5538222B2 (ja) 色処方を製造するための学習方法
CN101506633B (zh) 配色方法
JP6985281B2 (ja) 塗料配合データ提供装置、塗料配合データ提供方法、塗料配合データ提供プログラム、及び塗料配合データ提供プログラムを含むコンピュータ可読媒体
JP3739358B2 (ja) 多層コーティングの1以上の層のための処方を選択する方法
JP2647431B2 (ja) 調色方法
JPH04314768A (ja) 液状色材の調色方法
JPH08509814A (ja) 迅速な色直し方法
JP4731739B2 (ja) Ccm計算システム、ccm計算方法および記録媒体
JP3604075B2 (ja) インキの配合比率の修正方法
WO2015108200A1 (ja) 調色シミュレーション方法、調色シミュレーション装置および調色プログラム
JP3986118B2 (ja) 調色計量情報の表示方法
JP2004189780A (ja) 光輝性塗料の調色方法
JPH11228881A (ja) 調色精度を高めることができる塗料のコンピュータ調色方法
JP2694266B2 (ja) 着色塗料液の色合わせ方法
JPH11228880A (ja) コンピュータ調色における視感に合致する塗料の艶調整方法
JPH11228878A (ja) 塗料の着色力の調整方法
Schaeffer Hiding power
JP2001318000A (ja) 調色終点判断方法
JPH11228879A (ja) 塗料作成における配合修正方法
JP4426208B2 (ja) 塗料の調色方法
JP2975057B2 (ja) 塗料の隠ぺい塗色の近似測定方法およびこの方法に用いる調色用試験板
JPH07260576A (ja) 塗料の色合わせ方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090509

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090509

Year of fee payment: 12