JP2647313B2 - 含オキサイド系降伏点制御圧延形鋼およびその製造方法 - Google Patents
含オキサイド系降伏点制御圧延形鋼およびその製造方法Info
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Description
て用いられる形鋼の降伏点範囲を保証した耐震性能に優
れた含オキサイド系制御圧延形鋼およびその製造方法に
係わるものである。
ともなう耐震性などの安全基準の厳格化から、梁用に用
いられる、薄手サイズのH形鋼にも一層の高強度化、高
靭性化、低降伏比化が求められている。最近は、これら
に加え、構造物部材の設計強度と実際の強度の差を少な
くし、より信頼性を高めるために、降伏点の上限を規定
した、狭幅YP鋼が求められている。このような要求特
性を満たすために、厚鋼板分野では鉄鋼協会講演集、CA
MP-ISIJ Vol.4(1991)758pに示されているように、圧延
終了後に焼準及び焼き戻しなどの熱処理を施すことが行
われた。形鋼においても、このような処理を施せば材質
特性は満たすことが可能であるが、熱処理の付加は熱処
理コストと生産効率の低下、あるいはH形鋼のように、
フランジとウェブの肉厚比が2〜3倍になる形状を有す
る部材では、後熱処理時にウェブとフランジ間の熱膨張
差による応力の発生によりウェブの変形を生じるなど、
経済性と形状性能の低下とに問題がある。
形鋼をユニバーサル圧延により製造すると、圧延造形上
の制約およびその形状の特異性からウエブ、フランジ、
フィレットの各部位で圧延仕上げ温度、圧下率、冷却速
度に差を生じる。その結果、部位間に強度、延性、靭性
のバラツキが発生し、例えば溶接構造用圧延鋼材(JISG3
106) 等の基準に満たない部位が生じる。また、最近、
ウェブ厚がフランジ厚に比し約1/3とした、薄肉ウェ
ブ化し軽量化した高断面性能を有する外法一定H形鋼が
開発された。この中で特にウェブ厚12mm以下の薄手サ
イズの製造にはウェブとフランジ間の熱膨張差からの応
力によるウェブ波を防止するため、フランジを強制冷却
している。このような製造条件では必然的に低温仕上げ
となり、組織が細粒化し高降伏点になり、要求値の範囲
のJISで規定されたYPの最低値+100N/mm2 以内
を満たせない難点があった。
で高性能の材質特性を得られるように、新しい合金設計
と製造法の組み合わせによる鋼材の開発が必要となっ
た。
ためには、薄手材の製造条件から必然的に低温圧延とな
り、フェライトが細粒化し、降伏点を上昇させるが、こ
のようなプロセス条件においてもフェライトが細粒化し
ない方法を開発する必要がある。本発明は製鋼工程にお
いて溶鋼の溶存酸素量の制御と出鋼直前に微量Al を添
加する脱酸元素の添加手順とにより、鋼中にAl , Ti
, Mn , Si の元素より構成される複酸化物粒子を分
散させ、凝固時と凝固後の緩冷却によって析出物の優先
析出サイトとして機能する活性な複酸化物を疎に析出さ
せ、MnS、TiN等を冷却途上で付着させるとともに
粗大化させ、これらの分散からの粒界のピンニング作用
による細粒化効果を排除するものである。この方法を用
いれば、上述したような薄手形鋼特有の圧延条件下にお
いても、オーステナイトを粗粒化し、変態後のフェライ
トの粗粒化を達成し、降伏点を低下させ、目的の降伏点
制御形鋼をオンラインで製造し安価に提供することが可
能になる。
0.4〜2.0%、Ti: 0.005〜0.025%、N≦0.004%、S≦0.
01%、Al: 0.005〜0.015%を含み、残部がFeおよび不
可避不純物からなるとともにTi ・Al 系複酸化物とM
nS、TiNとの複合析出物を20個/mm2 以下に分散
した含オキサイド系降伏点制御圧延形鋼、 重量%でC:0.04〜0.20%、Si:0.05〜0.50%、Mn:
0.4〜2.0%、Ti: 0.005〜0.025%、N≦0.004%、S≦0.
01%、Al: 0.005〜0.015%を含み、加えてV≦0.20%、
Cr≦0.7%、Nb≦0.05%、Mo≦0.3%、Ni≦0.1%、Cu≦1.0
%、Ca≦0.003%、REM≦0.010%の1種または2種以上を含
み、残部がFe および不可避不純物からなるとともにT
i ・Al 系複酸化物とMnS、TiNとの複合析出物を
20個/mm2 以下に分散した含オキサイド系降伏点制御
圧延形鋼、 重量%でC:0.04〜0.20%、Si:0.05〜0.50%、Mn:
0.4〜2.0%、Ti: 0.005〜0.025%、N≦0.004%、S≦0.
01%を含み、残部がFe および不可避不純物からなる溶
鋼を、予備脱酸処理によって、溶存酸素を重量%で 0.0
03〜0.015%に調整後さらに、金属アルミもしくはフェロ
アルミの添加により脱酸し、該Al 含有量が重量%で
0.005〜0.015%で、かつ溶鋼の溶存酸素〔O%〕に対し-
0.004≦〔Al%〕-1.1〔O%〕≦0.006 の関係を満たす
鋳片に鋳造後、該鋳片を凝固温度から900℃間を0.05
〜0.5 ℃/secの冷却速度で冷却し、鋼中にTi ・Al 系
複酸化物とMnS、TiNとの複合析出物を20個/mm
2 以下に分散させた該鋳片を1100〜1300℃の温
度域に再加熱後に圧延を開始し、900℃以下で20%
以上圧下する制御圧延により製造する含オキサイド系降
伏点制御圧延形鋼の製造方法、 重量%でC:0.04〜0.20%、Si:0.05〜0.50%、Mn:
0.4〜2.0%、Ti: 0.005〜0.025%、N≦0.004%、S≦0.
01%を含み、加えてV≦0.20%、Cr≦0.7%、Nb≦0.05
%、Mo≦0.3%、Ni≦0.1%、Cu≦1.0%、Ca≦0.003%、 REM
≦0.010%の1種または2種以上を含み、残部がFe およ
び不可避不純物からなる溶鋼を、予備脱酸処理によっ
て、溶存酸素を重量%で 0.003〜0.015%に調整後さら
に、金属アルミもしくはフェロアルミの添加により脱酸
し、該Al 含有量が重量%で 0.005〜0.015%で、かつ溶
鋼の溶存酸素〔O%〕に対し-0.004≦〔Al%〕-1.1〔O
%〕≦0.006 の関係を満たす鋳片に鋳造後、該鋳片を凝
固温度から900℃間を0.05〜0.5 ℃/secの冷却速度で
冷却し、鋼中にTi ・Al 系複酸化物とMnS、TiN
との複合析出物を20個/mm2 以下に分散させた該鋳片
を1100〜1300℃の温度域に再加熱後に圧延を開
始し、900℃以下で20%以上圧下する制御圧延によ
り製造する含オキサイド系降伏点制御圧延形鋼の製造方
法にある。
ほぼ決定されるため、自由度が少ない。したがって、プ
ロセスによる降伏強度の制御はフェライト粒径の制御が
主眼となる。
態のα核生成サイト数とその成長速度により決定され、
変態直前のオーステナイト(γ)粒径、制御圧延冷
却(TMCP) に代表される加工熱処理による加工歪量と冷
却速度、析出物の分散に支配される。本発明は以上の
原理から、の効果は大きいが製造条件から決定され、
特に薄手材ではウエブ波防止から圧延温度、冷却条件の
変更は困難であり、とによるαの粗粒化の可能性を
検討した。それは、従来はあまり注目されていなかっ
た、MnS、AlN、TiNらの分散粒子がγの細粒化
やαの核生成サイトとして作用し、αの細粒化に寄与し
ているのが判明したので、これらの総個数の低減を製鋼
過程の制御による新しい概念の導入により検討した。
関係は下記 (2)式で示される。 R=3/4 ・r/F ────────────(2)式 但し、 R: 結晶粒径 r: 粒子半径 F: 粒子の体積分率 析出物粒子の体積分率が一定であれば、結晶粒径は析出
物粒子半径に比例する。したがって、本発明の目標であ
る結晶粒径の粗粒化には粒子の体積分率(F)を下げる
ために、MnS、AlN、TiNをできる限り低減する
ことと、加えて粒子を凝集、複合粗粒化(r)し析出物
の総個数を減じることである。
る、製鋼過程において、析出物の析出サイトとして優先
的な機能を有するTi ・Al 系複酸化物を鋼中に生成さ
せ、これらを凝固時、その後を緩冷却するたとにより、
個数の低減と同時にMnS、TiN等を冷却途上で付着
させるとともに粗大化させ、析出物の総個数の低減を達
成した。これによりオーステナイトの粗粒化とフェライ
トの核生成を低減させ、薄手形鋼特有の低温圧延+加速
冷却条件下においても、αの粗粒化を達成し、降伏点の
制御をオンラインで可能にしたものである。
ついて述べる。Cは鋼の強度を向上させる有効な成分と
して、添加するもので、0.04%未満では構造用鋼として
必要な強度が得られず、また、0.20%を超える過剰の添
加は、母材靭性、溶接割れ性、HAZ靭性などを著しく
低下させるので、上限を0.20%とした。
要であるが、0.5%を超えると熱処理組織内に硬化組織の
高炭素マルテンサイトを生成し、靭性を著しく低下させ
る。また、0.05%未満では脱酸が不十分となりSi 含有
量をこの範囲に制限した。Mn は母材の強度、靭性の確
保には0.4%以上の添加が必要であるが、溶接部の靭性、
割れ性などの許容できる範囲で上限を2.0%とした。
を生成させるために必要な元素であり、0.005%未満では
複酸化物は著しく減少し効果をもたないため、Ti 量の
下限値を0.005%以上とした。しかし0.025%を超えると過
剰なTi はTiN, TiCを生成し、細粒化と析出硬化
を生じ、降伏点を上昇させ、同時に溶接熱影響部の靭性
をも著しく低下させるため0.025%以下に制限した。
フェライトへの固溶により降伏強度を高めるので、0.00
4%以下に制限した。SはMnSを析出し、γの細粒化と
粒内フェライト核として作用するので、できるだけ低減
するのが望ましいが、0.01%以下では、Ti 酸化物に付
着させ凝集可能であり、0.01%を超えると単独でMnS
が析出し、析出個数が急激に増大するため0.01%以下に
制限した。
り溶存酸素を制御する。溶存酸素の制御は溶鋼を高清浄
化すると同時に、次の脱酸工程で、鋳片内に活性なAl
・Ti 系複酸化物を生成させるためである。溶存酸素を
重量%で 0.003〜0.015%の範囲に調整する理由は、予備
脱酸後の〔O〕濃度が0.003%未満ではAl ・Ti 系複酸
化物を生成できず、0.015%を超える場合は、他の条件を
満たしていても、複酸化物が粗粒化し脆性破壊の起点と
なり、靭性を低下させるために予備脱酸後の〔O〕濃度
を重量%で 0.003〜0.015%に限定した。
程を終了する。但し、Al は強力な脱酸元素であり、0.
015%超の含有はMnS、TiN等の優先析出サイトとな
る複酸化物が生成されず、また、過剰の固溶Al はNと
化合しAlNを生成し、αを細粒化させるため0.015%以
下に限定した。0.005%未満では目的のAl を含有する複
酸化物が生成できないため、0.005%以上とした。かつ溶
鋼の溶存酸素〔O%〕に対しAl 量を重量%で、-0.004
≦〔Al%〕-1.1〔O%〕≦0.006 の関係を満たすように
限定したのは、この関係式において重量%でAl が
〔O〕濃度に対し過剰である場合はMnS,TiN等の
優先析出サイトとなる複酸化物の生成数が減少し、代わ
りに析出核として無効なAl2O3 を多数生成し、αの粗
粒化ができないためである。重量%でAl が〔O〕濃度
に対し過小である場合は析出に有効な複酸化物が著しく
減少するため、このように限定した。なお、Al を製鋼
過程の後期に添加する理由はAl は脱酸力が強く安定な
Al2O3 を生成し、目的の低融点の複酸化物が生成しに
くいためである。
ついて特に限定しないが凝固偏析による溶接割れ、靭性
などの低下を生じるので、極力低減すべきであり、望ま
しくはP量は0.02%未満である。以上が本発明鋼の基本
成分であるが、母材強度の上昇、および母材の靭性向上
の目的で、V、Cr 、Mo 、Nb 、Ni 、Cu 、Ca 、
REMの1種または2種以上を含有することができる。
の強度を保証するための強化元素として添加するもので
あり、V≦0.20%、Cr≦0.7%、Nb≦0.05%、Mo≦0.3%、
Ni≦0.1%、Cu≦1.0%の各々上限を示したのは、強化能と
経済性とのバランスからこのように制限した。Ca とR
EMは熱間圧延時にMnSの延伸により生じるUST欠
陥、靭性低下を防止する目的で添加するものである。理
由はMnSに代わり、高温変形能の小さいCa-O-S或いは
REM-O-Sの球状の硫化酸化物を生成させ、圧延によって
もMnSのように延伸しないように介在物の性状と形状
制御を行うことである。しかし、重量%でCa が0.003%
を、REMで0.01%を超えて添加すると各々のCa-O-S、
REM-O-S は多量に、しかも粗大介在物となり、母材及
び、溶接部の靭性悪化をもたらすので重量%でCa は0.
003%以下に、REMは0.01%以下に制限した。
度から900℃間を0.05〜0.5 ℃/secの冷却速度で冷却
するとしたのは、鋼中のAl ・Ti 系複酸化物の個数を
20個/mm2 以下にするここと、先に生成させたAl ・
Ti 系複酸化物にMnS、TiNをこの範囲の冷却速度
で冷却することにより付着凝集させるためである。すな
わち、冷却速度が 0.5℃/sec未満では複合析出物を20
個/mm2 以下に分散させるには十分な条件であるが、連
続鋳造時の鋳片のブレイークアウトの危険など操業上の
困難さから 0.5℃/sec以上に限定した。また、 0.5℃/s
ecを超える冷却速度ではAl ・Ti 系複酸化物が微細析
出し、個数が20個/mm2 を超えるため0.5℃/sec以下
に限定した。
S、TiNの複合析出物を20個/mm2 以下に分散させ
るとしたのは、20個/mm2 を超えると、粒内フェライ
トの生成と、γの細粒化が生じ、目的の降伏点化ができ
ないためである。上記の処理を経た鋳片は次に1100
〜1300℃の温度域に再加熱する。この温度域に再加
熱温度を限定したのは、熱間加工による形鋼の製造には
塑性変形を容易にするため1100℃以上の加熱が必要
であり、その上限は加熱炉の性能、経済性から1300
℃とした。
圧延の各工程により圧延造形され、中間圧延機におい
て、リバース圧延し、同時に圧延前後でフランジ部を水
冷し、ウェブとの温度差を縮小させるためと、制御圧延
による靭性向上のために、900℃以下で総圧下量20
%以上の圧延が必要であり、圧延条件にこのような制限
を与えた。なお、圧延終了後、必要に応じ、フランジ水
冷を行う場合もある。
脱酸処理を行い、溶鋼の酸素濃度を測定し、その量に見
合ったAl 量を添加し連続鋳造により250〜300mm
厚鋳片に鋳造した後、粗圧延工程の図示は省略している
が、図1に示すユニバーサル圧延装置列でH形鋼に圧延
した。なお、鋳造後の冷却速度はスラブの冷却帯の水量
と鋳片の引き抜き速度の選択により制御した。
水冷装置5aを設け、圧延パス間でのスプレー冷却とリ
バース圧延の繰り返しと仕上げユニバーサル圧延機6で
圧延を終了した後、仕上げユニバーサル圧延機の後面に
設けた冷却装置5bでスプレー冷却した。機械特性は図
2に示すフランジ2の板厚t2 の中心部 (1/2t2)でフラ
ンジ幅全長(B) の1/4, 1/2幅 (1/4B, 1/2B) から、ウェ
ブ3の板厚中心部でウエブ高さの1/2Hから試験片を採集
し求めた。なお、これらの箇所の特性を求めたのはフラ
ンジ1/4F部とウェブ1/2W部はフランジ部とウェブ部の各
々の平均的な機械特性を示し、フランジ1/2F部はその特
性が最も低下するので、これら三箇所によりH形鋼の機
械試験特性を代表できるとしたためである。
値、脱酸時の溶存酸素濃度と溶存酸素に対する残存Al
量との関係および、凝固時の冷却速度を示す。
水冷の有無などの製造条件に対する、H形鋼の各部の機
械試験特性を示す。なお、圧延加熱温度を1280℃に
揃えたのは、一般的に加熱温度の低減は機械特性を向上
させることは周知であり、高温加熱条件は機械特性の最
低値を示すと推定され、この値がそれ以下の加熱温度で
の特性を代表できると判断したためである。
は、目標の SM400ではYP=245〜345N/mm2、 SM490ではYP
=324〜424N/mm2、 SM570ではYP=461〜561N/mm2のJIS
規格の下限値+100N/mm2の範囲内に制御され、しか
も、降伏比(YP/TS) も 0.8以下の低YR値を満たし、抗張
力(前記JIS3106)と−5℃でのシャルピー値4
7(J) 以上を十分に満たしている。一方、表4に示すよ
うに、比較鋼の鋼9、11、13は通常のAl 脱酸し、
本発明の製鋼過程での、溶鋼の酸素濃度の制御と微量A
l 脱酸がなされておらず、Al ・Ti 系酸化物が生成し
ていないためと、通常の連続鋳造条件で製造し、緩冷却
していないために、MnS等の析出物が微細分散し、フ
ェライトの細粒化をまねき、目標のYPのJIS規格の
下限値+100N/mm2の範囲を超え、降伏比(YP/TS) も
0.8以下を満足しない。また、比較鋼の鋼10、12、
14は本発明の製鋼過程での、溶鋼の酸素濃度の制御と
微量Al 脱酸は行われているものの、凝固時の冷却速度
が 0.5℃/secを超えたため、酸化物と複合析出物個数が
20個/mm2 以上となり、目標のYPのJIS規格の下
限値+100N/mm2の範囲を超え、降伏比も 0.8以下を
満足しない。
に、表3に示される形鋼1〜8のように、薄手サイズの
圧延形鋼の低温圧延による高降伏点化を抑制し、建材用
構造部材に求められる機械特性を満たす、圧延ままでの
形鋼の製造が可能になる。なお、本発明が対象とする圧
延形鋼は上記実施例のH形鋼に限らずI形鋼、山形鋼、
溝形鋼、不等辺不等厚山形鋼等のフランジを有する形鋼
にも適用できることは勿論である。
おいても降伏点をJIS規格の下限値+100N/mm2の
範囲に制御し、狭幅降伏点と低降伏比化を達成できる、
建築用形鋼の能率的な製造がインラインで可能になり、
大型構造物の信頼性の向上、経済性等の産業上の効果は
極めて顕著なものがある。
る。
を示す断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 重量%で C:0.04〜0.20%、 Si:0.05〜0.50%、 Mn: 0.4〜2.0%、 Ti: 0.005〜0.025%、 N≦0.004%、 S≦0.01%、 Al: 0.005〜0.015% を含み、残部がFe および不可避不純物からなるととも
にTi ・Al 系複酸化物とMnS、TiNとの複合析出
物を20個/mm2 以下に分散したことを特徴とする含オ
キサイド系降伏点制御圧延形鋼。 - 【請求項2】 重量%で C:0.04〜0.20%、 Si:0.05〜0.50%、 Mn: 0.4〜2.0%、 Ti: 0.005〜0.025%、 N≦0.004%、 S≦0.01%、 Al: 0.005〜0.015% を含み、加えてV≦0.20%、Cr≦0.7%、Nb≦0.05%、Mo
≦0.3%、Ni≦0.1%、Cu≦1.0%、Ca≦0.003%、 REM≦0.01
0%の1種または2種以上を含み、残部がFe および不可
避不純物からなるとともにTi ・Al 系複酸化物とMn
S、TiNとの複合析出物を20個/mm2 以下に分散し
たことを特徴とする含オキサイド系降伏点制御圧延形
鋼。 - 【請求項3】 重量%で C:0.04〜0.20%、 Si:0.05〜0.50%、 Mn: 0.4〜2.0%、 Ti: 0.005〜0.025%、 N≦0.004%、 S≦0.01% を含み、残部がFe および不可避不純物からなる溶鋼
を、予備脱酸処理によって、溶存酸素を重量%で 0.003
〜0.015%に調整後さらに、金属アルミもしくはフェロア
ルミの添加により脱酸し、該Al 含有量が重量%で 0.0
05〜0.015%で、かつ溶鋼の溶存酸素〔O%〕に対し-0.0
04≦〔Al%〕-1.1〔O%〕≦0.006 の関係を満たす鋳片
に鋳造後、該鋳片を凝固温度から900℃間を0.05〜0.
5 ℃/secの冷却速度で冷却し、鋼中にTi ・Al 系複酸
化物とMnS、TiNとの複合析出物を20個/mm2 以
下に分散させた該鋳片を1100〜1300℃の温度域
に再加熱後に圧延を開始し、900℃以下で20%以上
圧下することを特徴とする含オキサイド系降伏点制御圧
延形鋼の製造方法。 - 【請求項4】 重量%で C:0.04〜0.20%、 Si:0.05〜0.50%、 Mn: 0.4〜2.0%、 Ti: 0.005〜0.025%、 N≦0.004%、 S≦0.01% を含み、加えてV≦0.20%、Cr≦0.7%、Nb≦0.05%、Mo
≦0.3%、Ni≦0.1%、Cu≦1.0%、Ca≦0.003%、 REM≦0.01
0%の1種または2種以上を含み、残部がFe および不可
避不純物からなる溶鋼を、予備脱酸処理によって、溶存
酸素を重量%で 0.003〜0.015%に調整後さらに、金属ア
ルミもしくはフェロアルミの添加により脱酸し、該Al
含有量が重量%で 0.005〜0.015%で、かつ溶鋼の溶存酸
素〔O%〕に対し-0.004≦〔Al%〕-1.1〔O%〕≦0.00
6 の関係を満たす鋳片に鋳造後、該鋳片を凝固温度から
900℃間を0.05〜0.5 ℃/secの冷却速度で冷却し、鋼
中にTi ・Al 系複酸化物とMnS、TiNとの複合析
出物を20個/mm2 以下に分散させた該鋳片を1100
〜1300℃の温度域に再加熱後に圧延を開始し、90
0℃以下で20%以上圧下することを特徴とする含オキ
サイド系降伏点制御圧延形鋼の製造方法。
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JPH06122942A (ja) | 1994-05-06 |
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