JP2645316B2 - 壁体を有する構造物の構築方法 - Google Patents

壁体を有する構造物の構築方法

Info

Publication number
JP2645316B2
JP2645316B2 JP11648788A JP11648788A JP2645316B2 JP 2645316 B2 JP2645316 B2 JP 2645316B2 JP 11648788 A JP11648788 A JP 11648788A JP 11648788 A JP11648788 A JP 11648788A JP 2645316 B2 JP2645316 B2 JP 2645316B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wall
concrete
fiber
fiber reinforcing
constructed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP11648788A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01287343A (ja
Inventor
清司 南
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimizu Construction Co Ltd filed Critical Shimizu Construction Co Ltd
Priority to JP11648788A priority Critical patent/JP2645316B2/ja
Publication of JPH01287343A publication Critical patent/JPH01287343A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2645316B2 publication Critical patent/JP2645316B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、屋内スポーツ施設等の建築物、およびサ
イロ、貯水槽、ガスタンク等のコンクリート構造物にお
ける壁体を有する構造物の構築方法に関するものであ
る。
「従来の技術」 各種コンクリート構造物の壁部などには、それらの主
体を構成するコンクリートの中に、格子状に組まれた鉄
筋または溶接金網などの補強部材が埋設されている。
ところで、このような鉄筋、金網などの補強部材は、
その材料費が比較的安価で適度の強度を備えていること
などから、従来から極めて多くのコンクリート構造物に
適用されていたが、近年における建築技術および土木技
術の進歩に伴って、以下に示すような問題が生じてき
た。
すなわち、鉄筋自体が相当の重量を持っているため、
現場での施工性および運搬性が悪く、したがって大規模
なユニット化を図ることが極めて困難であるという問題
があり、また、鉄筋および溶接金網のいずれも鉄を素材
としているため、保管時の防錆対策が必要な上、コンク
リート内でも腐食してコンクリートの剥離現象が発生し
易くなるという問題もある。
そこで、最近では、コンクリート構造となる部分に埋
設される補強部材として、FRP(繊維強化プラスチッ
ク)などからなる格子状の繊維補強部材を用いることが
考えられていた。
このような繊維補強部材としては、特公平7−100963
号公報として出願されているコンクリート補強部材があ
る。このコンクリート補強部材は、引き揃えられた複数
本の繊維束が互いに交差して格子状をなし、それら繊維
束の各繊維が樹脂材料にて結束され、かつ、前記繊維束
の交差部が、一方向に延在する繊維群と他方向に延在す
る繊維群とを三層以上に積層した断面形状となっている
ものである。
「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、上記のような繊維補強部材は、鉄筋の
ように溶接によって接合することができないことは勿
論、内部に連続して延在する繊維が埋設されているた
め、各繊維補強部材を溶着等により接合してもその内部
に埋設された繊維どうしは接合されず、各繊維補強部材
の継手部の強度が極端に低下してしまうという問題があ
る。このため、このような繊維補強部材をコンクリート
の補強部材として用いる場合には、各繊維補強部材を直
接接合せずに、各繊維補強部材の継手部における強度低
下をどのようにして抑えるかが課題となっていた。
「課題を解決するための手段」 この発明の壁体を有する構造物の構築方法は、予め壁
体を構築すべき位置に複数の格子状の繊維補強部材を配
置して隣合う各繊維補強部材の端部をラップさせてお
き、次いでそのラップした各端部をコンクリートに埋め
込んでその位置に複数のコンクリート柱を立設し、この
コンクリート柱が硬化した後、上記各繊維補強部材にモ
ルタル等の自硬性構造用材を吹き付けることにより壁体
とするものである。
「作用」 この発明の壁体を有する構造物の構築方法において
は、予め壁体を構築すべき位置に複数の格子状の繊維補
強部材を配置して隣合う各繊維補強部材の端部をラップ
させておき、次いでそのラップした各端部をコンクリー
トに埋め込んでその位置に複数のコンクリート柱を立設
することによって、隣合う繊維補強部材の各端部を直接
接合しなくても各端部がコンクリートによって接合さ
れ、しかも各端部がラップしているため、各繊維補強部
材の継手部においても繊維補強部材中の繊維が連続して
存在することになり、これにより各繊維補強部材の継手
部における強度低下が防止される。その上、上記コンク
リート柱が硬化した後、上記各繊維補強部材をモルタル
等の自硬性構造用材を吹き付けることにより壁体とする
ことによって、高い強度の壁体が極めて容易に構築され
ることとなる。
「実施例」 以下、この発明の第1実施例を第1図ないし第4図を
参照して説明する。
この実施例の構築方法は、コンクリート製貯水槽など
のように筒状の壁体を有する構造物を構築するものであ
る。
この壁体の構築方法によって筒状の壁体を構築する場
合には、第1図、第3図に示すように、壁体を構築すべ
き位置に予め複数(図では四つ)の格子状の繊維補強部
材1…を内側に湾曲させた状態で配置して隣合う各繊維
補強部材1、1の端部2、2を重ね合わせておき、次い
でその重ね合わされた各端部2、2をコンクリートに埋
め込んでその位置に複数(図では四つ)のコンクリート
柱3…を立設する。このようにしてコンクリート柱3…
が硬化した後、第2図、第4図に示すように、各コンク
リート柱3の間に位置する各繊維補強部材1に、上記繊
維補強部材1よりも目の細かい格子状の繊維補強部材4
を重ね合わせ、この繊維補強部材4および上記繊維補強
部材1にモルタル5を吹き付けてこれらの繊維補強部材
をモルタル5中に埋め込み、このモルタル5を硬化させ
ることによって、このモルタル5と上記コンクリート柱
3とで壁体6を構成する。
上記繊維補強部材1と繊維補強部材4とは、目の細か
さ、太さなどは異なるものの、同じ材質からなるもので
あって、その構成は、引き揃えられた複数本の繊維束が
互いに交差して格子状をなし、それら繊維束の各繊維が
樹脂材料にて結束され、かつ、前記繊維束の交差部が、
一方向に延在する繊維群と他方向に延在する繊維群とを
三層以上に積層した断面形状となっている。
上記繊維としては、軽量でしかも高い強度を備えるガ
ラス繊維、カーボン繊維などが好適であるが、必要に応
じて、合成樹脂繊維、セラミック繊維、金属繊維、鉱物
繊維、ウィスカーなどを用いても良く、これらの繊維を
適当に組み合わせて用いても良い。また、上記繊維を結
束する樹脂としては、繊維に対する接着性が良く、かつ
それ自体も十分な強度を持つビニルエステル樹脂などが
好適であるが、必要に応じて、不飽和ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などを用いるても良
い。
そして、上記のようにして壁体を構築した後、この壁
体6の上部には、適宜の手段により屋根が構築され、ま
た、このようにして壁体および屋根が構築された構造物
は、貯水槽、ガスタンク、サイロなどとして使用される
ことになる。
なお、この実施例では、四つのコンクリート柱によっ
て壁体を構築したが、二つまたは三つのコンクリート柱
によって壁体を構築しても良く、五つ以上のコンクリー
ト柱によって壁体を構築しても良い。そして、この発明
の壁体の構築方法においては、コンクリート柱の数を増
やしていくことによって、極めて広い面積であっても容
易に囲うことが可能となり、そのようにして構築した壁
体に屋根を設けることによって、屋内野球場のように広
大な面積を必要とする屋内スポーツ施設などとしても使
用することができる。
次に、この発明の第2実施例を第5図ないし第8図を
参照して説明する。
この実施例の構築方法は、第5図に示すように、平断
面視して四角形状の壁体を有するボックス型の構造物を
構築するものである。
この構築方法では、構造物の角部以外においては隣合
う繊維補強部材1、1の各端部2、2を上記第1実施例
の構築方法と同様に重ね合わせた状態でコンクリート柱
3に埋め込むが、第6図に示すような構造物の角部にお
いては、第7図に示すように、角部に位置させるべき繊
維補強部材1、1の各端部2a、2aを予め湾曲させて重ね
合わせ可能な形状に形成しておき、その各端部2a、2aを
重ね合わせてコンクリート柱3aに埋め込んでも良く、ま
た、第8図に示すように、各部以外のコンクリート柱3
に埋め込まれる端部2と同様に湾曲していない各端部
2、2を交差させた状態でコンクリート柱3aに埋め込ん
でも良い。なお、第7図、第8図において符号7は補強
筋であり、第5図において符号8は壁部のモルタル吹き
付けが完了した部分である。
「発明の効果」 この発明の壁体を有する構造物の構築方法によれば、
予め壁体を構築すべき位置に複数の格子状の繊維補強部
材を配置して隣合う各繊維補強部材の端部をラップさせ
ておき、次いでそのラップした各端部をコンクリートに
埋め込んでその位置に複数のコンクリート柱を立設する
ので、隣合う繊維補強部材の各端部を直接接合しなくて
も各端部をコンクリートによって接合することができ、
しかも各端部がラップしているため、各繊維補強部材の
継手部においても繊維補強部材柱の繊維が連続して存在
することになり、これにより各繊維補強部材の継手部に
おける強度低下を防止することができる。その上、上記
コンクリート中が硬化した後、上記各繊維補強部材をモ
ルタル等の自硬性構造用材を吹き付けることにより壁体
とするので、高い強度の壁体を極めて容易に構築するこ
とができる。このため、特に、貯水槽、サイロ、ガスタ
ンクのように比較的単純な構成の構造物における壁体を
構築した場合には、施工コストが大幅に軽減されると共
に施工期間も大幅に短縮され、しかも、構築された壁体
が繊維補強部材で補強されていることによって、軽量か
つ高強度のコンクリート構造物を得ることができる。
また、この壁体の構築方法によれば、コンクリート柱
の数を増やしていくことによって、容易に壁体を延長し
ていくことができ、それによって極めて広い面積を囲う
ことができる。そして、このようにして広い面積を囲っ
た壁体に屋根を設けることによって、屋内野球場のよう
に広大な面積を必要とする屋内スポーツ施設などとして
も使用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は、この発明の第1実施例の壁体を
有する構造物の構築方法を説明する説明図であって、第
1図および第2図は平断面図、第3図および第4図は斜
視図である。第5図ないし第8図は、この発明の第2実
施例の壁体を有する構造物の構築方法を説明する説明図
であって、第5図は平断面図、第6図は角部の斜視図、
第7図および第8図は角部のコンクリート柱の詳細断面
図である。 1……繊維補強部材、 2……端部、 3……コンクリート柱、 5……モルタル、 6……壁体。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め壁体を構築すべき位置に複数の格子状
    の繊維補強部材を配置して隣合う各繊維補強部材の端部
    をラップさせておき、次いでそのラップした各端部をコ
    ンクリートに埋め込んでその位置に複数のコンクリート
    柱を立設し、このコンクリート柱が硬化した後、上記各
    繊維補強部材にモルタル等の自硬性構造用材を吹き付け
    ることにより壁体とすることを特徴とする壁体を有する
    構造物の構築方法。
JP11648788A 1988-05-13 1988-05-13 壁体を有する構造物の構築方法 Expired - Lifetime JP2645316B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11648788A JP2645316B2 (ja) 1988-05-13 1988-05-13 壁体を有する構造物の構築方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11648788A JP2645316B2 (ja) 1988-05-13 1988-05-13 壁体を有する構造物の構築方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01287343A JPH01287343A (ja) 1989-11-20
JP2645316B2 true JP2645316B2 (ja) 1997-08-25

Family

ID=14688334

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11648788A Expired - Lifetime JP2645316B2 (ja) 1988-05-13 1988-05-13 壁体を有する構造物の構築方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2645316B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8418428B2 (en) 2010-01-06 2013-04-16 Unitrex Corporation Embedded mesh in precast walls
KR200480931Y1 (ko) * 2015-10-29 2016-07-25 한국해양과학기술원 합성기둥과 벽체로 구성되는 풍력타워 구조

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01287343A (ja) 1989-11-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5497713B2 (ja) 鉄筋コンクリート構造のための鉄骨構造物
KR20010024043A (ko) 콘크리트 부재의 보강 구조 및 보강 공법
JPH09151613A (ja) 既存コンクリート柱状体の補強構造
KR101258842B1 (ko) 공장조립 철근기둥과 철근보의 현장접합부
GB2196660A (en) Wire mesh truss for wall panels
JP2645316B2 (ja) 壁体を有する構造物の構築方法
JP3069753B2 (ja) 軸組み鉄筋コンクリート造の構築法
JPH0519384Y2 (ja)
JP3457294B2 (ja) 鉄筋コンクリート構造の鉄筋接合部構造
JPH03122399A (ja) 多連接シールド工法による駅部構築工法
JPH09195444A (ja) 鉄筋コンクリート部材
KR100959137B1 (ko) 암반 구조물
KR20210000926A (ko) 기설 건물의 보강체 및 기설 건물의 내진 보강 방법
JPH0959933A (ja) 充填被覆形鋼管コンクリート構造及び施工法
JPH09279742A (ja) 床の施工方法
JPH02221535A (ja) 柱、梁の接合構造
JP2960812B2 (ja) 鉄筋コンクリート柱の剪断補強方法
JPS6321605Y2 (ja)
JP3811852B2 (ja) 柱と梁の接合構造
KR100636299B1 (ko) 건축 구조물 슬래브용 배근 유닛 및 이것을 사용한 건축구조물 슬래브 배근 구조
JPH044033Y2 (ja)
JPH0518985B2 (ja)
JPH0685441U (ja) 堰板付き鉄筋組体ユニット
JPH044032Y2 (ja)
JP2654597B2 (ja) 壁式ラーメン構造の配筋方法