JP2638305B2 - 廃水から汚染物質を除去するための装置および方法 - Google Patents

廃水から汚染物質を除去するための装置および方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は一般に、汚染物質の生物による処理方法に関
する。本方法は、例えば工業廃水、下水および副生成物
における、汚染物質の生物学的処理法に用いるための吸
着剤を被覆した生物学的に活性な支持体、および生物学
的に活性な支持体よりなるバイオリアクターを用いるも
のである。
従来技術 汚染物質を処理するのには様々な化学的および生物学
的方法がある。これらの中で、生物による処理が効果的
であり、非常に好ましい対策である。汚染物質を処理す
る微生物は汚染物質を簡単な化学構造のものに代謝し、
ときには汚染物質を、好気的方法では二酸化炭素と水
に、または嫌気的方法ではメタンに完全に分解する。
様々な生物による処理方法が知られている。例えば、
米国特許第4,634,672号には、(i)BETによる比表面積
が50m2/gより上の表面活性石炭を含有するポリウレタン
ヒドロゲル、陽イオン基を有する重合体、および酵素活
性を有しそして成長することができる細胞を含む、廃水
および空気を浄化するための生物学的に活性な組成物が
記載されている。米国特許第4,681,852号には、廃水ま
たは空気を米国特許第4,634,672号の生物学的に活性な
組成物と接触させることによる廃水および/または空気
の生物学的浄化方法が記載されている。これらの特許の
実験に基づく実施例は、この方法が廃水の汚染物質濃度
を44ppm未満に減じる場合には有効でないことを示して
いる。
Rehmおよび共同研究者等は、多孔質バイオマス支持体
系のような粒状炭素に固定した微生物を用いることによ
って、フェノール系物質の好気的酸化における活性炭の
使用をさらに改良した。成長を続けかつ表面に付いたま
まであるという微生物の性質を用いて、Rehmは、細胞が
支持体の多数の細孔およびその表面に結合している、表
面積の大きな(1300m2/g)粒状活性炭支持体を、フェノ
ール除去用ループリアクターにおける多孔質バイオマス
支持体系として用いた。H.M.EhrhardtおよびH.J.Rehm、
Appl.Microbiol.Biotechnol.、21、32−6(1985)。得
られる「固定化」細胞は約15g/Lまでの供給量中のフェ
ノール許容度を示し、一方、遊離細胞1.5g/L以下の許容
度を示した。活性炭は、毒性フェノールをまとめて吸着
し、そして少量の吸着フェノールをゆっくり生分解させ
ることにより、固定化微生物を保護するための「緩衝物
および貯蔵所」のように働くのではないかと考た。この
作用は、活性炭上に固定化された混合培養物を用いる
と、いくらか改良され[A.MorsenおよびH.J.Rehm、App
l.Microbiol.Biotechnol.、26、283−8(1987)]、こ
の場合、研究者等はかなりの量の微生物が水性媒質へ
「増殖」したこと、すなわちそれらの系でかなりのスラ
ッジの形成があったことを認めた。
軟質ポリマーフォームを活性炭で含浸すると、布およ
び被服が有害化学物質および気体の通過を阻止する能力
を高めることが知られている。米国特許第4,045,609号
および第4,046,939号参照。しかしながら、これらの特
許は、これらのフォームを廃水処理に使用すること、ま
たはこれらのフォームが微生物の成長および活性のため
の優れた固定化支持体であることは教示していない。
GivensおよびSack、42nd Purdue University Industr
ial Waste Conference Proceedings、pp.93−102(198
7)では、フェノールを含めた汚染物質の好気的除去用
微生物支持体系としての炭素含浸ポリウレタンフォーム
について広範囲な評価を行っている。内部を活性炭で含
浸しそして外部に微生物を付着させた多孔質ポリウレタ
ンフォームを、活性化スラッジ反応器で使用した。この
方法はかなりのスラッジの形成を伴い、炭素の有益な効
果はなかった。
H.BettmannおよびH.J.Rehm、Appl.Microbial.Biotech
nol.22、389−393(1985)では、ポリアクリルアミド−
ヒドラジドゲルに補捉されたシュードモナスプチダを用
いて、約15時間の液圧滞留時間でフェノールを連続好気
的分解するために、流動床バイオリアクターを用いた。
ポリウレタンフォーム内に補捉された微生物を、振盪フ
ラスコ内でのフェノールの好気的酸化に用いることも報
告されている;A.M.Anselmo等、Biotechnology B.L.、
7、889−894(1985)。有機汚染物質の生分解に用いら
れたフォーム内に補捉された微生物についてのもう1つ
の報告はWO、A、90/11970に見られる。
公知の生物による処理方法は多くの固有の欠点を有す
る。例えば、そのような方法の使用が増えると主とし
て、スラッジの量が絶えず増加し、難しい廃棄問題が生
じることになる。
嫌気的下水処理システムの使用は、スラッジ問題の解
決策として試みられてきた。William J.Jewel、“Anaer
obic Sewage Treatment"、Environ.Sci.Technol.、第21
巻、No.1(1987)。好気的および嫌気的システムの最も
大きな違いは細胞収率である。しかしながら、嫌気的シ
ステムは、分解または代謝することができる基質の数に
制限があり、コールタール処理廃水およびコークス処理
廃水のような工業廃水中にフェノールと共にしばしば存
在する多核芳香族炭化水素および非置換芳香族炭化水
素、例えばベンゼン、アントラセンおよびフェナントレ
ン、を分解または代謝することができない(Battersby.
N.S.およびWilson,Valerie、“Survey of the Anaerobi
c Biodegradation Potential of Organic Chemicals in
digesting Sludge"、Applied and Environmental Micr
obiology、第55巻、No.2、pp.433−439(1989年2月)
およびJ.M.Thomas,M.D.Lee,M.J.ScottおよびC.H.Ward、
“Microbial Ecology of the Subsurface at Abandoned
Cresote Waste Site"、Journal of Industrial Microb
iology、第4巻、pp.109−120(1989)参照)。
いくつかの公知の生物による処理方法に固有の別の欠
点は、上述のように、これらの方法が有機汚染物質のレ
ベルを、妥当な滞留時間(好ましくは約24時間未満)で
約0.1ppm未満の好ましい妥当なレベルに減少させないこ
とである。
発明の概要 本発明は、汚染物質を含有する水性供給流の浄化方法
を提供するものであって: 初濃度(C1)の汚染物質を含む水性流入液流を、有効
量の酸素を含むガスの存在下でバイオリアクターに通し
て、上記汚染物質の濃度がC1未満の流出液流にすること
よりなり、このバイオリアクターは、多数の生物学的に
活性な支持体物質を含む生物学的に活性なバイオマスを
含み、これらの支持体物質のそれぞれは、基体上の汚染
物質のための効果的な吸着剤を有する、かつ基体、吸着
剤またはこれらの組み合わせ上の汚染物質を代謝するこ
とができる微生物を有する基体よりなり; 1液圧(hydraulic)滞留時間(HRT)の間に、上記流
入液流中の上記汚染物質濃度がC1から第2の濃度(C2
に上昇するとき、流出液流中の汚染物質濃度の上昇を、
C2の上記1HRTの終りの後、約1/24HRT以内で、C2の約0.1
5以下にし;そして 上記流入液流の上記汚染物質濃度がC1に低下し、そし
て少なくとも1HRTの間、C1の汚染物質濃度を持続する
と、流出液流中の汚染物質濃度は、約1HRT以内でC1の約
0.12以下に減少する、 上記の方法を提供するものである。
本発明はさらに、廃液流の生物学的処理用反応器で使
用する支持体をつくる方法を提供するものであって、そ
の方法は、 (i) 効果的な結合剤の層を基体の表面に施し; (ii) 1種以上の吸着剤を結合剤上に施し;そして (iii) 結合剤を固体の形に乾燥させる、 ことを含むものである。
さらに本発明は、廃液流の生物学的処理用反応器で使
用する支持体をつくる方法を提供するものであって、そ
の方法は、 (i) Tgが100℃未満の効果的な結合剤、吸着剤、非
芳香剤溶剤、および両性イオンまたは陰イオン分散助剤
を含むスラリー被覆を基体に施し;そして (ii) このスラリー被覆を乾燥させる、 ことよりなるものである。
さらに本発明は、1種以上の汚染物質を分解する微生
物、並びに、Tgが100℃未満の効果的な結合剤、吸着
剤、非芳香族溶剤、および両性イオンまたは陰イオン分
散助剤を含む被覆組成物を施した基体を含む支持体より
なる、生物学的に活性な支持体を提供するものである。
図面の簡単な説明 次の本発明の詳細な説明および添付図面を参照する
と、本発明がさらに詳しく理解され、さらに詳しい利点
が明らかになるであろう。
図1は、本発明の好ましい具体例で使用するための垂
直反応器の側断面図である。
図2は、本発明の方法で使用するための水平反応器の
側断面図である。
図3は、本発明の方法で使用するための好ましい生物
学的に活性な粒子の断面図である。
図4は、被覆中に吸着剤が分散されている被覆層を有
する支持体の略図である。
発明の具体例の詳細な説明 本発明に従って汚染物質を生物学的に処理するための
方法および装置を提供する。本発明の具体例は、生物学
的システムに、流入液の汚染物質が比較的高いレベルと
なる「ショック」が時々加わるにもかかわらず、反応器
の流出液汚染物質レベルを著しく低下することができ、
そして流出液汚染物質濃度をEPA規定レベルより下にし
ばしば維持することができる、浄化法を確立するもので
ある。「ショック」とは、比較的短時間(通常1時間な
いし1−2日)での約500−5,000ppmの流入液流中の汚
染物質濃度変化を指す。流入液流の比較的高い汚染物質
レベルのショック(しばしば乱れとも呼ばれる)に耐え
る浄化方法を得るのに重要なことは、ここで用いる生物
学的に活性な支持体物質および成分の選択である。本発
明の主な目的の1つは、汚染物質流出液の政府規定レベ
ルを達成しかつ処理システムの乱れに耐える能力を持
つ、生物学的廃液処理反応器に用いるための、基体上に
有効量の活性吸着剤を有する支持体物質を提供すること
である。
本発明の多くの態様は、図を参照することによって当
業者によりよく理解されるであろう。図1および図2に
ついて述べると、数字10は本発明の方法で使用する反応
器を示す。本方法では、1種以上の汚染物質を含有する
水性廃液流を流入口12を経て反応器10に導入し、有効量
の酸素を含有するガスの存在下で反応器10を、流出液流
の少なくとも1種の汚染物質の濃度を希望のレベルに低
下させるのに十分な速度で通過させる。反応器10は図1
および2に数字16で明示した多数の生物学的に活性な支
持体物質を含む。図3に示すように、生物学的に活性な
支持体物質16は、上記水性流に含まれる少なくとも1種
の汚染物質のための1種以上の粒状吸着剤20を有する支
持体18を含む。吸着剤は支持体18の細孔において支持体
18の表面に、または支持体18の表面上および支持体18の
細孔中に結合剤を用いてしっかりと付着されている。吸
着剤はまた、支持体18の表面上に存在する上にまたはそ
の代わりに支持体物質の内側に存在してもよい。生物学
的活性支持体物質16はまた、廃液流に含有される少なく
とも1種の物質を代謝することができる1種以上の微生
物22を、支持体18および/または吸着剤20の上、中また
は上および中に含む。
生分解による廃液流の浄化方法では、1種以上の汚染
物質を含有する廃液供給流を、バイオマス支持体を含
み、一般に汚染物質を分解する微生物で前処理されるバ
イオリアクターに通す。本発明のバイオマス支持体は、
有効量の1種以上の汚染物質分解微生物をその上に有す
る支持体よりなる。支持体は、使用前に微生物を接種す
ることによって生物学的に活性にする。
本発明を実施する際に用いる支持体の形は変えること
ができる。支持体の大きさおよび形は広範囲に変えるこ
とができる。例えば、支持体はチューブ形、ロッド形、
長方形、球形、六角形等のような規則正しい形の粒状の
ものでもよく、または不規則な形のものでもよい。支持
体の大きさは広い範囲で考えられ、好ましくは少なくと
も約0.25cm−約60cmである。さらに好ましい支持体の大
きさは約0.25−約30cmであり、最も好ましい支持体の大
きさは約1.3−約15cmであり、約1.3−約8cmの粒子の大
きさを選択する。
本発明の好ましい具体例では、支持体はマクロ気孔率
が比較的高い解放気泡物質、例えばフォームあるのが好
ましい。これによって、汚染物質含有供給流が支持体の
内部を通って流れることが可能になる。本発明の好まし
い具体例では、基体ボイドは少なくとも約0.2mmであ
り、好ましくはボイドの大きさは約0.2−約6mmである。
支持体はまた、固定床反応器における剪断力および摩擦
に耐える必要があり、そして良好な圧潰強さを有してい
なければならない。本発明のこれらの好ましい具体例で
は、支持体18は半硬質であるのが好ましく、経済的に使
用可能な最適条件という点では約2ポンド/フィート3
(32kg/m3)以下の密度を有するものが好ましい。しか
しながら、約4−約5ポイド/フィート3(64−80kg/
m3)以上のこれより高い密度の基体も使用しうる。支持
体密度は本発明の経済性に関するものであり、その性能
には関係ないことを理解すべきである;本発明では、特
定の範囲の基体密度が明らかに経済的に有利であって
も、広い範囲で実施しうる。
基体の形成に使用される物質は限定されず、広範囲に
変えうる。唯一の要件は、その物質が結合剤、溶剤、廃
液流または微生物と接触したとき分解しないこと;選択
した結合剤および/または吸着剤に対して親和度を有
し、そして基体が吸着剤および/または結合剤の性質を
抑制しないことである。
基体の製造に有用な物質の例はセラミック、合成硼化
物、ガラス等である。他の有用な基体物質の例は、合成
および天然の高分子物質、例えば、ポリアミド、例えば
ナイロン6/6、ナイロン4、ナイロン6、ナイロン10、
ナイロン12、ナイロン6/10等;ポリエステル、例えばポ
リ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテレフ
タレート)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテ
レフタレート)等;ポリオレフィン、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチルペンテン)、ポ
リスチレン等;ポリビニル、例えばポリビニルアルコー
ル、ポリ(ビニルメチルエーテル)、ポリ(ビニルメチ
ルケトン)、ポリ(ビニルピロリドン)等;ポリアクリ
ル、例えばポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ
(メチルアクリレート)、ポリ(メチルメタクリー
ト)、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポ
リ(メタクルルアミド)等である。高分子基体の製造に
有用な他の有用な高分子物質は、ポリウレタン、例えば
(a)ジイソシアネート、例えばトルエンジイソシアネ
ート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチ
レン1,6−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン
ジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネー
ト、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレン
ジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、
4,4′−ジフェニルメタンジシソシアネート、3,3′−ジ
メチル−4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、
3,3′−ジメチル−4,4′−ビフェニルジイソシアネー
ト、4,4′−ジフェニルイソプロピリジエンジイソシア
ネート、3,3′−ジメチル−4,4′−ジフェニルジイソシ
アネート、3,3′−ジメチル−4,4′−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ビフェ
ニルジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネー
ト、トリジンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、4,4′−ジイソシアナノジフェニルメタン
等と、(b)ポリオール、例えばグリセリン、トリメチ
ロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、メチル
グリコシドペンタエリトリトール、ソルビトール、サッ
カロース、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ヒドロキシ末端ポリエステルとの反応から誘導され
るものである。これらのポリエステルは、ジカルボン酸
と過剰の二または多官能価アルコールとの直接エステル
化によて形成することができる。酸の例はポリ(テトラ
メチレンアジペート)、ポリ(エチレンアジペート)、
ポリ(1,4−ブチレンアジペート)、ポリ(1,5−ペンチ
レンアジペート)、ポリ(1,3−ブチレンアジペー
ト)、ポリ(エチレンスクシネート)、ポリ(2,3−ブ
チレンスクシネート)である。ポリエーテルポリオール
も使用しうる。ポリエーテルポリオールは、活性水素を
有する化合物(例えば、ジアルコール、ポリアルコー
ル、ジフェノール、ポリフェノール、脂肪族ジアミンま
たはポリアミンおよび芳香族ジアミンまたはポリアミ
ン)と、アルキレンオキシド、例えばスチレンオキシ
ド、ブチレンンオキシド、プロピレンオキシド、エピク
ロロヒドリンまたはこれらのアルキレンオキシドの混合
物との反応によって製造することができる。
本発明の好ましい具体例では、基体は解放気泡ポリウ
レタン、例えば、窒素、ヘリウム、二酸化炭素、アゾジ
カルボンアミド等のような適当な発泡剤で発泡させて上
記のようなボイド特性を有する解放気泡を形成すること
ができる架橋高分子物質から形成される。本発明のこれ
らの好ましい具体例では、支持体18は選択した微生物の
存在下で、これに悪影響を及ぼすことなく製造および形
成することができる。
本発明の特に好ましい具体例では、基体は架橋ポリウ
レタンのような解放気泡ポリウレタンから形成される。
そのような物質は商業的に得ることができるか、または
公知の方法に従って製造することができる。例えば、そ
のような物質はイソシアネートプレポリマーと水(ジア
ミンまたはポリアミンが鎖長延長剤または架橋剤として
任意に含まれる)とを反応させることによって、あるい
は適当なポリオールと適当なジイソシアネートまたはポ
リシアネート試薬とを反応させることによって得ること
ができる。適したポリオールには長鎖脂肪族ジオールお
よびポリオキシアルキレンエーテルが含まれる。イソシ
アネートプレポリマーはイソシアネート末端基を有して
おり、ポリオキシアルキレンエーテルと過剰のジイソシ
アネートまたはポリイソシアネートとを反応させること
によって製造される。有用なポリオキシアルキレンエー
テルの例は、分子量が約500−約10,000、好ましくは約
2,000−約8,000であり、少なくとも2つの活性水素を有
し、そしてポリエーテルの全重量に基づいて少なくとも
30%のオキシエチレン基を含有するものである。他の有
用なオキシアルキレン基にはオキシプロピレン、オキシ
ブチレン等がある。この種のポリエーテルは、反応性水
素原子を有する化合物、例えばジアルコール、ポリアル
コール、ジフェノール、ポリフェノール、脂肪族ジアミ
ン、脂肪族ポリアミン、芳香族ジアミンまたは芳香族ポ
リアミンと、アルキレンオキシド、例えばエチレンオキ
シド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレ
ンオキシド等とを反応させることによって製造される。
適当なジイソシアネートには、トルエン4,4′−ジイソ
シアネート、トルエン2,4−ジイソシアネート、トルエ
ン2,2−ジイソシアネート、ジフェニルメタン4,4′−ジ
イソシアネート、ジフェニルメタン2,4′−ジイソシア
ネート、ジフェニルメタン2,2′−ジイソシアネート、
トルエン2,6−ジイソシアネート、ヘキサメチレン1,6−
ジイソシアネート等があり、そして有用なジアミンおよ
びポリアミンには脂肪族、環式脂肪族および芳香族ジ−
およびポリアミン、例えばエチレンジアミン、ヘキサメ
チレンジアミン、ジエチレントリアミン、ヒドラジン、
グアニジン、カーボネート、N,N′−ジイソプロピルヘ
キサメチレンジアミン、1,3−ビスアミノメチルベンゼ
ン、N,N′−ビス−(2−アミノプロピル)エチレンジ
アミン、N,N′−(2−アミノエチル)エチレンジアミ
ン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジメチ
ルアミノ−3,3′−ジメチルジフェニルメタン、2,4−ジ
アミノ−ジフェニルメタン、2,4−ジアミノトルエン、
2,6−ジアミノトルエン等がある。
支持体中に用いられる基体の量(微生物の不在下で測
定)は広範囲に変化させうる。一般に、基体の量は、生
物学的に活性な支持体の全重量に基づいて約10−約70重
量%である。本発明の好ましい具体例では、基体の量は
支持体の全重量に基づいて約20−約60重量%であり、特
に好ましい具体例では、上記のものに基づいて約30−約
50重量%である。
本発明の最も好ましい高分子基体物質は、水の透過性
が高い軟質の解放気泡フォームである。本発明の実施の
際に用いるフォームは反応器内の供給流を収容しなけれ
ばならない。このために、フォームは高い連続気孔度を
有し、フォームボイドの大きさは好ましくは少なくとも
約0.2mmであり、そして約10mmまでまたはそれ以上の大
きさにすることができる。
本発明の実施の際に用いられる吸着剤は広範囲に変え
うる。吸着剤の製造に用いられる有用な物質の例は、炭
素、例えば石炭、カーボンブラック、活性炭および薬用
炭、シリカゲル、活性白土、ゼオライト、疎水性のイオ
ン交換樹脂、分子ふるい等である。本発明の好ましい具
体例では、吸着剤は炭素、例えば石炭、木炭、カーボン
ブラックおよび活性炭から形成され、特に好ましい具体
例では、粒状吸着剤は活性炭から形成される。しかしな
がら、どのような他の粒状物質も吸着剤の形成に用いる
ことができることは当業者には明らかなことである。使
用が好ましい活性炭は、植物物質、動物物質、石炭、亜
炭、石油残渣油または化学物質添加または無添加の合成
有機重合体の熱処理によって製造することができ、そし
て目標汚染物質を速やかにかつ効果的に吸着する特徴を
有する。
いったん基体に結合された吸着剤、例えば活性炭は、
汚染物質濃度が増加したとき反応器内の過剰の汚染物質
を吸収し、そして濃度が低下したとき溶液に汚染物質を
放つ固体相緩衝剤として機能しなければならない。緩衝
効果は一連のオンおよびオフ定数(KonおよびKoff)で
説明され、それぞれ、特定の汚染物質に対する吸着剤上
の特定部位の親和力を表わす。Koff/Konの比はKDに等
しく、これは汚染物質に対する吸着剤の親和力を表す。
平衡状態では、吸着剤に結合する汚染物質の分子の数
は、吸着剤を離れそして溶液に入る汚染物質の分子の数
と等しい。根本的には、本発明の方法では、いったん基
体または基体および結合剤または結合剤に結合した吸着
剤は、溶液と十分に速やかな平衡状態に入る結合相を有
し、すなわち、1液圧滞留時間(HRT)の流入液流中の
汚染物質の濃度の増加から生じる溶液中の汚染物質は、
上記の増加の終りの後、上記HRTの何分の一(好ましく
は約1/24HRT)以下位に結合されて、流出液流中の汚染
物質を好ましいレベルに維持する。汚染物質はまた、流
入液(C1)の汚染物質の初期濃度以下の濃度に戻ったと
き、汚染物質の微生物分解が可能となるのに十分な速度
で溶液に放たれるべきである。1日または1カ月当たり
の廃液流中の好ましい汚染物質レベルは、政府の要求に
よって通常は決まる。流出液流中の好ましい汚染物質レ
ベルはまた、廃液流中の汚染物質の増加を吸収する処理
プロセスに必要な反応時間を決定する。一般に、反応時
間は少なくとも約1HRT未満にすべきである。換言する
と、第1流入液流の汚染物質濃度(C1)より高い汚染物
質濃度C2の流入液流が1HRTの間、例えば24時間反応器を
通過するなら、支持体媒質は反応器中の過剰汚染物質の
かなりを、より高い汚染物質濃度の1HRTの終了時から少
なくとも約24時間内に、吸収する(そして、微生物の分
解作用と共に、流出液の汚染物質濃度をC2に増加する前
のレベルに戻す)ことができなければならない。反応時
間は約1/3HRT以下であるのが好ましい。反応時間が約1/
6HRT以下であるとさらに好ましい。特に好ましい具体例
では、反応時間は約1/8HRT以下である。さらに特に好ま
しい具体例では、反応時間は約1/12HRT未満であり、最
も好ましいのは約1/24HRT以下である。
吸着剤は粒状であり、より広い表面積となるように多
孔質であるのが好ましい。好ましい粒状吸着剤の表面積
は、少なくとも約500m2/g、好ましくは少なくとも約700
m2/gであり、大きさは少なくとも約70%の吸着剤粒子が
約44ミクロン未満の大きさであるのが好ましい。すなわ
ち、最少約70%の吸着剤は325メッシュのふるいを通過
する。本発明の好ましい具体例では、粉末吸着剤の細孔
容積は実際的なものであり、より好ましくは少なくとも
約0.5cm3/g、最も好ましくは少なくとも約0.7cm3/gであ
り、細孔度は好ましくは約1ミクロンより大きな細孔に
よって与えられるできるだけ高い細孔度である。本発明
の好ましい具体例の実施の際に用いられる粉末吸着剤の
表面積は約700−約2000m2/g、細孔容積は約0.7−約1.0c
m3/gであり、約70−約100%の粒子の大きさは44ミクロ
ン以下である。これらは市販の物質の特性に相当する
が、本発明自体はそのようなものに限定されるものでは
なく、できるだけ大きな表面積の物質を選択する。
用いる吸着剤の量は広い範囲で変えることができ、目
標汚染物質に対する吸着剤の特定の活性を含めた多くの
ファクターによって決まる。本発明の好ましい具体例で
は、吸着剤の量は、目標汚染物質が約22ppm未満の流出
液流とするのに必要な時間内に微生物が汚染物質を代謝
することができる目標汚染物質の量の定常状態を維持す
るのに少なくとも十分な量である。本発明のさらに好ま
しい具体例では、吸着剤の量は乾燥重量で、基体、結合
剤および吸着剤の全重量に基づいて約5重量%−約85重
量%である。本発明の特に好ましい具体例では、吸着剤
の量は乾燥重量で、基体、結合剤および吸着剤の全重量
に基づいて約10重量%−約50重量%である。本発明の最
も好ましい具体例では、吸着剤の量は上記の基準で約15
重量%−約35重量% である。
吸着剤を基体に施すのに適したいくつかの方法があ
る。これらのいくつかには様々な結合方法、例えば熱処
理、溶剤−スラリーおよび結合剤結合がある。あるい
は、吸着剤を基体の先駆体組成物に加えて、吸着剤を充
填した基体を製造してもよい。熱処理法では、基体をこ
れが軟化する温度に加熱し、その間に炭素を基質物質と
混合し、次に、冷却する。冷却すると、吸着剤は基体表
面に接着/付着する。温度および加熱時間は、選択され
た基体および吸着剤で変わる。熱処理法によって製造さ
れる支持体は、支持体表面に吸着剤表面に吸着剤粒子の
本質的に単一な相を形成する。
溶剤/吸着剤スラリーは一般的な方法を用いて基体に
施すことができる。基体をスラリーに浸すか、またはス
ラリーを吹き付け塗布し、乾燥する。過剰のスラリーお
よび溶剤を支持体から除去した後、吸着剤を活性状態で
基体にしっかり付着させることが重要である。我々はこ
の方法を「溶剤スラリー」と呼ぶが、溶剤は液体マトリ
ックス中の吸着剤を分散させるためのビヒクルとして単
に機能するか、または基体表面を軟化および/または基
体を膨潤させうることに注目すべきである。基体にスラ
リーを塗布した後、溶剤は蒸発またはリサイクルさせう
る。溶剤は一般的な乾燥方法によって実質的に除去され
るので、熱処理法と同様に、溶剤−スラリー法もまた支
持体表面上に吸着剤粒子の単一相の層を形成する。
結合剤を用いる、吸着剤を付着させる他の適した方法
は、一般に2つのタイプからなる:スラリー法または
「2段階」法。「2段階」法では、(i)結合剤の層を
基体表面に施し、硬化を開始し、(ii)1種以上の吸着
剤を結合剤/基体表面に加え、そして(iii)結合剤を
十分に硬化させる。2段階法は、2つの硬化段階がある
ので商業的には受け入れられないことが分かる。ここで
は、本発明は、簡単にした被覆処理によって吸着剤物質
を基体に施すことに焦点を合わせる。本発明の方法は、
結合剤、吸着剤および溶剤を含むスラリー被覆を基体に
施し;そしてスラリー被覆を乾燥させる。スラリー法で
は中間乾燥段階を必要とせず、支持体の大きなバッチ式
製造を可能にする。
結合剤の選択は広範囲に変えることができる。効果的
な結合剤は、バイオリアクターの流出液流中への吸着剤
の損失がないかまたは実質的になく、そして結合剤によ
る吸着剤の不活性化がないかまたは実質的にないよう
に、吸着剤を基体表面に結合することができる物質であ
る。詳しく述べると、効果的な結合剤は、浄化プロセス
が乱れに対して耐えるように選択する。支持体の部分的
被覆は、プロセスが依然として乱れに対して耐えさえす
れば許容される。結合剤はこの分野、例えば粒状結合剤
分野、顔料結合剤分野または粉末結合剤分野で公知のど
のような種類の結合剤から選択してもよい。結合剤の例
は水懸濁性重合体、例えばラテックス配合物に見られる
もの、並びに水不溶性の形に付着、架橋または重合する
ことができる水溶性重合体、例えば天然ゴム、セルロー
スおよびデンプン誘導体、アルギン酸塩、並びにアクリ
ル酸、アクリルアミド、ビニルアルコールおよびピロリ
ドンの重合体および共重合体である。有機溶剤に可溶性
の有用な有機結合剤の例は、セルロースエステル、セル
ロースエーテル、並びにビニルエステル、例えば酢酸ビ
ニル、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル
の重合体および共重合体、ビニル単量体、例えばスチレ
ン、アクリロニトリルおよびアクリルアミドの重合体お
よび共重合体、並びにジエン、例えばブタジエンおよび
クロロプレンの重合体および共重合体;天然ゴムおよび
合成ゴム、例えばスチレン−ブタジエンである。
結合剤は、吸着剤の能力を減じることによって、また
は例えば結合剤が吸着剤を囲むことによるような、汚染
物質の吸着剤への接近の妨げによって、吸着剤の効果的
な働きを低下させる傾向がある。吸着剤/結合剤支持体
系に伴う欠点は、より大きな程度の解放容積をもつ結合
剤を用いることによって少なくとも一部は埋め合わせる
ことができることが理論づけられている。結合剤および
吸着剤のスラリーを用いることによって、被覆層の中
に、または被覆槽の中および上に分散された吸着剤を有
する基体の層被覆支持体が得られる(図4参照)。スラ
リー法では、吸着剤が結合剤中に分散された第2マトリ
ックス層が生じ、結合剤はしばしば吸着剤を取り囲む。
その点で、好ましい具体例で用いられる結合剤は、支持
体をバイオリアクターで用いるとき、浄化プロセスが乱
れに対して耐えるような、吸着剤の実質的な活性量を保
ちそして汚染物質と吸着剤との十分な相互作用を可能に
する、より大きな自由体積度を有する結合剤である。自
由体積(V1)は重合体鎖の流動度および易動度に関係
し、小さい分子が通り抜けて移行することができる体積
の尺度である。自由体積は重合体物質の比体積(v)と
ぎっしり詰まった分子の体積の差である。根本的には、
塊状重合体の自由体積は分子自体によって実際に占めら
れていない重合体物質の体積である。
現在、Tg、ガラス転移温度は自由体積と相関的である
ことは公知である(自由体積およびTgについての論文は
Stephen L.Rosen、Fundamental Pronciples of Polymer
ic Materials、Chap.8、“Transitions in Polymers"、
pp.89−95、1982参照)。Rosenは重合体中の自由体積が
多くなればなるほど、Tgは低くなると理論づけられてい
る。そこでは、Tgを用いて結合剤の構造を、バイオマス
支持体系における効果的な結合剤として機能する能力と
関連されている。本発明の好ましい具体例では、効果的
な結合剤のTgは約100℃以下である。より好ましい具体
例では、効果的な結合剤のTgは約50℃以下である。さら
に好ましい具体例では、効果的な結合剤のTgは約30℃以
下である。特に好ましい具体例では、効果的な結合剤の
Tgは約20℃以下である。さらに特に好ましい具体例で
は、効果的な結合剤のTgは約0℃以下である。別の具体
例では、好ましい結合剤のTgは約10℃以下であり、Tg
約25℃以下の結合剤を選択している。
前述のように、フェノール系物質のような汚染物質に
対する支持体の親和力はTgに関係している。多くの場
合、Tgは支持体系に用いる重合体結合剤の極性および/
または親水性を高めることによって低くすることができ
る。重合体の親水性または極性を高めるどのような一般
的な方法も、結合剤物質のそのような性質を改良するた
めに用いることができる。例えば、単独重合体および共
重合体を含めた多くの重合体は、(1)重合体主鎖にそ
ってカルボキシル化することによって(例えばカルボキ
シル化スチレンブタジエン)、(2)側鎖および官能基
をカルボキシル化することによって、および(3)−CO
OH含有単量体をコモノマーとして重合体結合剤に導入す
ることによって、より親水性および/またはより極性に
することができる。上記のそれぞれは重合体のTgを下げ
るはずである。
効果的な結合剤は溶剤に懸濁性または分散性であり、
結合剤と溶剤をいったん混合すると。混合物は結合剤の
安定な分散液を形成し、分散液を基体に施すと比較的均
一な被覆が得られる。好ましい具体例において、芳香族
溶剤はいくつかの吸着剤を不活性にするので、溶剤が必
要ならば、結合剤は非芳香族溶剤に可溶性なものでなけ
ればならない。いったん被覆組成物を施し、そして硬化
させると、結合剤は廃液処理プロセスに使用するために
実質的に水に不溶性でなければならず、そしバイオリア
クターの環境において分解しないものでなければならな
い。結合剤はまた、汚染物質を結合する吸着剤の能力を
過度に抑制しなければいけない。多くの市販の結合剤
(例えば、接着剤)は分散液として製造および販売され
ている。好ましい具体例では、結合剤は基体へ施すため
に水に懸濁性であり、そしていったん基体上で硬化する
と水に不溶性となる。溶剤に懸濁性の結合剤の例はラテ
ックスとして当業界で公知のものである。一般に、ラテ
ックスは溶剤に懸濁性の形であり(液中液)、これは表
面活性剤によって安定化される。
本発明の実施の際に用いられる結合剤の量は、基体の
量および構造並びに結合される吸着剤の量で変わる。一
般に、その量は実質的に基体を覆いかつ吸着剤を結合す
るものでなければならない。結合剤が過剰であると、基
体の内部細孔の実際の大きさを減じるばかりでなく、適
当なスラリーを形成するために追加量の添加剤が必要と
なる。さらに、吸着剤を取り囲む結合剤の厚さがより厚
くなると、吸着剤の汚染物質結合特性を抑制または弱め
る傾向となる。過剰の添加剤、例えば表面活性剤の存在
は吸着剤を不活性化する。
被覆組成物の製造に用いられる溶剤は、スラリー被覆
を形成するために結合剤を混和性または懸濁性の形にす
る水部分および有機溶剤部分を含む。一般に、溶剤の選
択は広範囲に変えることができる。溶剤は100%の水か
ら100%の有機溶剤まで変化させた水、有機溶剤または
これらの混合物から選択することができる。本発明の実
施の際に用いられる有機溶剤の例は、アルコール、エス
テル、エーテル、ケトン、アミンおよびニトロ化または
ハロゲン化炭化水素である。本発明の実施の際に用いう
る溶剤には水、アルコール、例えばメタノール、エタノ
ール、プロパノール、イソプロパノールおよびエチレン
グリコール;ケトン、例えばアセトン、メチルエチルケ
トン、シクロヘキサノンおよびブチロラクトン;並びに
酢酸エステル、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プ
ロピルおよび酢酸ブチル等がある。別の溶剤にはニトロ
メタン、ニトロエタン、テトラクロロエタン、クロロホ
ルム、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、キシレ
ン、塩化n−ブチル、シクロヘキサン、エチレンカーボ
ネート、プロピレンカーボネート、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ア
セトニトリル、ヘキサメチルホスホアミド、n−メチル
ピロリドン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、
ギ酸およびそれらの誘導体等がある。
用いる溶剤は非芳香族溶剤であるのが好ましい。特
に、フェノールのような芳香族汚染物質の処理の場合、
芳香族溶剤は吸着剤によって結合されるフェノールの量
を抑制する。
本発明の新規な生物学的に活性な支持体の特徴の1つ
は、吸着剤が活性状態で基体の表面に均一に分散してい
ることである。スラリー被覆を基体に施すときに、その
ような均一な分散を得るのに重要なことは、吸着剤と結
合剤との大きな凝集物(塊)の形成を避けるために効果
的な懸濁助剤を使用することである。そのような凝集は
活性炭のような吸着剤へのおよびこれから汚染物質の拡
散を減少および/または抑制する。吸着剤が汚染物質を
結合する能力への抑制効果ができるだけ小さく、そして
基体へ施したときに吸着剤の基体表面への均質な分散を
もたらす、被覆組成物中における吸着剤の懸濁液の形成
を可能にする懸濁助剤を用いる。
懸濁助剤は通常、有機物質の塩である。塩の陽イオン
成分は広範囲に変えうる。例えば、陽イオン成分はプロ
トン化アミン(すなわち、アンモニウム基)またはアル
カリ金属でもよい。懸濁助剤は両性イオンまたは陰イオ
ン物質でもよい。懸濁助剤が両性イオンであるならば、
正味電荷は正ではないのが好ましく、正味電荷は負であ
るとより好ましい。懸濁助剤は化合物でも重合体でもよ
い。重合体は、主鎖にそって陰イオン基のための部位を
多数もっているので有利である。化合物または重合体に
陰イオン特性(すなわち、正味の負電荷)をもたらすど
のような官能基も用いうる。具体的な官能基にはスルホ
ネート、スルフェート、スルファイト、ホスフェイト、
ホスファイト、ホスホネート、カルボキシレートまたは
これらの組み合わせが含まれる。陽イオン成分は上記官
能基と会合して塩を形成する。さらに好ましい具体例で
は、懸濁助剤は正味の負電荷および疎水性部分を有する
表面活性剤または表面活性剤のような物質である。当業
界で公知の一般的な表面活性剤および分散剤を懸濁助剤
として用いることができる。
本発明のさらに好ましい具体例では、懸濁助剤は陰イ
オン表面活性剤物質である。特に好ましい具体例では、
懸濁助剤は上記のような塩の形の二陰イオン性有機化合
物または重合体である。別の好ましい具体例では、懸濁
助剤はポリ陰イオン性物質である。好ましい具体例で
は、二陰イオン性またはポリ陰イオン性懸濁助剤の官能
基はカルボキシレート、スルホネート、スルフェート、
ホスフェートまたはこれらの組み合わせである。別の好
ましい具体例では、二陰イオン性またはポリ陰イオン性
懸濁助剤の官能基はスルホネート、ホスフェートまたは
これらの組み合わせである。
塩を誘導して懸濁助剤を形成することができる化合物
は次の式で表される: X−R−X (1) (式中、Xは、式で表される物質に正味の負電荷をもた
らす官能基であり; Rは複素原子含有炭化水素を含めた炭化水素、例えば
芳香族、複素芳香族、脂環式、脂肪族炭化水素、並びに
ペプチドまたはタンパク質または1つまたは複数の上記
の基の重合体の形であり; Uは複素原子であり、RまたはXとの結合で満たされ
ていない原子価は、H、OH、ハロゲンまたは低級アルキ
ルもしくは低級アルコキシ(すなわち、炭素原子数1−
8)によって満たされており; nは懸濁助剤の炭素原子数が1−約50となるような整
数であり、nは約5−25の整数であるのが好ましい)。
具体的な懸濁助剤は市販の表面活性剤または分散剤、
例えば脂肪酸塩、例えば脂肪酸スルホネート、アルファ
−オレフィンスルホネート、ナフタレンスルホネート、
ビフェニルスルホネート、並びに上記スルホネートに相
当するアルコールスルホネートまたはホスフェートであ
る。芳香族スルホネートおよびホスホネートまたはそれ
らのエステルがたびたび用いられる。他の具体例では、
ポリ陰イオンポリペプチド、例えばカゼインナトリウム
が好ましい。
一般に、用いる懸濁助剤の量は、被覆組成物中の結合
剤および吸着剤の濃度と共に変化する。不十分な量の懸
濁助剤を用いると、吸着剤の凝集が生じ;従って、これ
から形成される支持体の性能に否定的な影響を及ぼし、
並びに支持体製造プロセスの商業化を妨げることに特に
言及する。過剰の懸濁助剤が、吸着剤の汚染物質を結合
する能力を減じることになることは、実施例に示されて
いる。
有効な量の懸濁助剤を用いて、支持体系の最高の性能
を得るのが好ましい。懸濁助剤の有効量は、被覆を施し
たとき、基体表面に吸着剤が均一に分散されるのに十分
な量であり、この量は吸着剤の結合能力を、選択した懸
濁助剤の存在下における吸着剤の可能な性能を考慮して
希望するレベルより下に著しく制限するものではない。
被覆組成物中の懸濁助剤の濃度の可能な範囲は、被覆
組成物中の他の成分の量と共に変わる。例えば、水の使
用量が増加すると、被覆中の懸濁助剤の使用量をより少
なくすることができるが;結合剤の使用量が増加する
と、より多くの懸濁助剤を使用する必要がある。基体上
の吸着剤の凝集および希望の汚染物質を結合する吸着剤
の能力の抑制を調べるための、組成物の他の成分は一定
の量で、懸濁助剤の量を変化させた、1つ以上の用量曲
線を作ることによって、有効量を突きとめることができ
る。
さらに別の成分をスラリーに加えて、スラリーを基体
に施す間、スラリー成分を懸濁状態に維持してもよい。
スラリーに懸濁されている吸着剤は、スラリーを沈降す
る傾向を有する。そのような場合、そのような沈降を妨
げる添加剤(“沈降抑制剤”と呼ぶ)が有利である。好
ましい具体例では、沈降抑制剤、例えば増粘剤またはチ
キソトロープ剤を使用して沈降を妨げることができる。
より好ましい具体例では、沈降抑制剤は多糖類である。
さらに好ましい具体例では、沈降抑制剤は陰イオン多糖
類である。本発明の実施の際に用いられる沈降抑制剤の
例は、グヤーガム、ガラジーナン、イナゴマメゴム、カ
ンテン、アルギン、アラビアゴム、ガッチゴム、トラガ
カントゴム、カラヤゴム、ペクチン、キサンタンゴム、
タマリンドゴム、オオバコの種のゴム、マルメロゴム、
カラマツゴムおよびセルロース系増粘剤、例えばカルボ
キシメチルセルロースおよびカルボキシ2−ヒドロキシ
エチルセルロースである。セルロース系増粘剤が好まし
い。カルボキシメチルセルロースが特に好ましい。
生物学的に活性な支持体には様々な任意の成分を含有
させうる。本発明の実施の際に用いることができる他の
任意成分の例は、密度を高める物質、例えばバライト、
金属粉末、粉末状ゴム、クレー粉末、軽石粉、ガラス粉
末、オリーブおよび木の実の核および殼から得られる粉
末、並びに岩石粉末;密度を減じる物質、例えばポリス
チレン小球、木材粉末、プラスチック廃棄物からの粉
末、中空ミクロビーズおよびポリエチレンフォームフレ
ーク;着色剤、例えば着色顔料および線状;有機または
無機塩基の短繊維、例えばガラス繊維およびゲル形成高
分子物質、例えばセルロース、アルギネート、デンプン
およびカラジーナンの種類のものである。
吸着剤を支持体に付着させた後、そのように製造され
たバイオマス支持体を必要ならば適当な大きさに切断
し、そしてリアクターに入れる。あるいは、バイオリア
クターで用いる大きさの基体片に被覆を行ってもよい。
次に、汚染物質を分解する微生物の懸濁液をリアクター
に加える。生分解性微生物は当業界で周知の自然のプロ
セスによって多孔質支持体上、中または上および中に吸
着および付着する。支持体が、上記のようなアップセッ
トに耐える本発明のプロセスをもたらす能力は、特定の
支持体のアルファ値に関係する。アルファ値は以下の式
に基づいて計算される: アルファ値は、支持体(g当たり)が汚染物質を溶液
から除去する能力を表す。アルファ値は、水または汚染
物質のための他の溶剤中の一定量の粒状汚染物質(100m
lの溶液中の100ppmの汚染物質)を用い、初期汚染物質
濃度および支持体を一定時間の間、通常は約24時間、溶
液中に置いた後の最終汚染物質濃度を測定して判定し
た。約24時間の終わりにおける溶液中の汚染物質濃度を
測定して、支持体のアルファ値を得る。本発明の方法で
は、使用支持体は少なくとも約100のアルファ値(支持
体のグラム当たり)を有する。支持体のアルファ値は少
なくとも約200であるのが好ましい。アルファ値は少な
くとも約400であるのがより好ましい。さらに好ましい
具体例では、アルファ値は少なくとも約600である。特
に好ましい具体例では、アルファ値は少なくとも約1,00
0である。さらに特に好ましい具体例では、アルファ値
は少なくとも約1500である。別の具体例では、アルファ
値は少なくとも約2,000であり、アルファ値は約3,000よ
り上を選択する。
本発明の実施の際に用いられる微生物は、当業界で周
知の方法で目標汚染物質を分解するために選択された好
気的および嫌気的微生物である。微生物は純粋な株とし
てまたは共同体として用いることができる。本発明の好
ましい具体例では、好気性微生物を用いる。嫌気性微生
物はしばしば好気性微生物よりも遅い速度で汚染物質を
分解するが、嫌気的プロセスでは、汚染物質または中間
体生成物を、非毒性レベルまたは非汚染物質に好気的に
分解されやすい物質に分解する必要がある。例えば、ア
ンモニアはまず嫌気的に、そして次に好気的に最終生成
物にレメディエイトすることができる。有用な微生物は
広い範囲で変えることができ、天然由来の微生物でもま
たは遺伝学的に処理した微生物でもよい。唯一の要件
は、微生物が目標汚染物質を必要な時間で必要な流出液
レベルに代謝することができることである。本発明の好
ましい具体例では、微生物は汚染物質含有廃液流からま
たは廃液流と接触させた土壌から得られる。
本方法の操作では、微生物の細胞含有量(微生物によ
って作られた細胞外タンパク質を含む)は、有機汚染物
質含有量を希望の液圧滞留時間内で希望の濃度レベルに
減じるのに十分な量である。本発明の好ましい具体例で
は、微生物の細胞含有量は、微生物、基体、結合剤およ
び吸着剤の全重量に基づいて、少なくとも約0.3重量%
であり、本発明の最も好ましい具体例では、上記基準に
基づいて、約0.3−約15重量%である。これらの特に好
ましい具体例の中で、最も好ましいのは、微生物22の細
胞含有量が、吸着剤、微生物、基体および結合剤の全重
量に基づいて、約0.5−約10重量%であり、上記の基準
に基づいて、約0.8−約5重量%の含有量が特にすぐれ
ている。
好気性または嫌気性微生物を使用して生物学的処理を
行うことができるが、好気性系は嫌気性系よりも速い速
度で作用するので、好気的プロセスが好ましい。このプ
ロセスは有効量の酸素の存在下で行う。ここで用いるよ
うに、「有効量の酸素」とは、目標汚染物質を代謝する
微生物に代謝に必要な酸素を供給するのに十分な量であ
る。適当な微生物代謝および汚染物質分解に必要な量の
酸素を提供するために、反応器10に酸素供給することが
重要である。どのような状態にも必要な酸素の量は広い
範囲で変化し、それはプロセスで用いられる特定の微生
物の要件および当業者に公知の他のファクターによって
かなりな程度決まる。一般に、プロセス供給流中に分散
される酸素の量は、水性供給流1リットル当たり酸素が
少なくとも約2mgである。本発明の好ましい具体例で
は、酸素の量は約2mg/L供給流ないし約10mg/L供給流で
あり、本発明の最も好ましい具体例では、酸素の量が約
6mg/L供給流ないし約8mg/L供給流である。本発明の好ま
しい具体例では、ガスは生物学的的に活性なバイオマス
の全体または一部に均一にまたは実質的に均一に分散さ
せる。ガスを反応器10に導入する方法は様々である。ガ
スは一般的な方法を用いて反応器10に導入してもよい。
例えば、図1の垂直または逆流反応器では、ガスは、ガ
スを小さな直径の気泡の形で導入するスパージャー24を
用いることによって、反応器10の底で水性供給流で共に
反応器10に導入する。必要ならば、補充ガスを、反応器
10の垂直長さにそった様々な個所で(図示せず)導入し
てもよい。反応器10が例えば図2の反応器のような水平
反応器である本発明の具体例では、ガスは、反応器10の
供給流中のガスの分散が実質的に均一となる様々な個所
で、反応器10の水平長さにそって導入してもよい。この
具体例では、ガスの逆流は、水性供給の流れ方向に対し
て垂直または実質的に垂直である。本発明の最も好まし
い具体例では、反応器10は水平の形であり、その中で、
ガスは反応器全体または実質的に全体に均一にまたは実
質的に均一に分散されている。これらの最も好ましい具
体例では、ガスは図2に示すように反応器10の水平長さ
にそって反応器10に導入される。この方式では、ガスを
供給流中により均一に分散することができる。
操作温度は広範囲に変えることができ、選択した特定
の微生物によって変わる。一般に、操作は、微生物の代
謝に不適当な影響を及ぼさないような十分に高い温度、
そして微生物の熱不活性化を促進しないような十分に低
い温度で行う。操作温度は通常は約5−約65℃である。
操作温度は好ましくは約15−約65℃であり、より好まし
くは約12−約45℃であり、最も好ましくは約25−約35℃
である。
水性汚染物質含有流は、流出液流中の少なくとも1種
の汚染物質の濃度レベルを希望の程度に減少させるのに
十分な時間、本発明の方法で処理する。一般に、少なく
とも1種の汚染物質の濃度レベルが約5000ppm以下の水
性供給流では、約48時間未満、好ましくは約24時間未
満、より好ましくは約15時間未満の液圧滞留時間が、流
出液流中の少なくとも1種の汚染物質の濃度を、約22pp
m未満、好ましくは約10ppm未満、より好ましくは約0.1p
pm未満、とりわけ約0.2ppm未満の濃度に減少させるのに
十分である。個々の液圧滞留時間は供給流中の汚染物質
の量、操作温度、供給流中の他の物質の存在、固定床に
おける微生物の密度等によって変わる。
本発明のバイオマス支持体を含む反応器を使用して処
理される水性廃液流およびそのような流れに含まれる汚
染物質は様々である。無機(例えば、アンモニア)また
は有機物質を含有する廃液流を処理することができる。
有機物質には非常に多くの炭化水素および変性炭化水
素、例えば脂肪族、芳香族、複素芳香族、およびこれら
のハロゲン化誘導体等がある。別の有機汚染物質には、
官能基、例えばヒドロキシ、アルデヒド、カルボン酸、
シアノホスホおよび硫黄含有基(−SO3H、−SO4、−S
−、SHおよび−SR(Rは一価の炭化水素である))を含
む炭化水素等がある。主な有機汚染物質の1つは、芳香
族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ア
ルキルベンゼン、フェノール系物質およびこれらのハロ
ゲン化誘導体、並びに多環式芳香族炭化水素、例えばナ
フタレン、アントラセン、クリセン、アセナフチレン、
アセナフテン、フェナントレン、フルオレン、フルオラ
ンテン、ナフタセン、ピレンおよびこれらのハロゲン化
誘導体(例えば、ポリ塩化ビフェニル、ヘキサクロロベ
ンゼン、5−ブロモウラシル、2,4−ジクロロフェノー
ル等)がある。本発明の好ましい具体例では、汚染物質
は、工業的な製造設備からの廃液流に一般的なものであ
る。例えば、フェノール系物質は本発明の方法で処理す
るのに好ましい汚染物質である。フェノール系物質の例
はフェノール、クレゾール、レゾルシノール、カテコー
ル、ハロゲン化フェノール例えば、2−クロロフェノー
ル、3−クロロフェノール、4−クロロフェノール、2,
4−ジクロロフェノール、ペンタクロロフェノール、ニ
トロフェノール、例えば2−ニトロフェノールおよび4
−ニトロフェノール、並びに2,4−ジメチルフェノール
である。フェノール系物質は、フェノール製造業者、フ
ェノール使用業者、フェノール樹脂製造業者、コールタ
ール処理設備、並びに木材パルプ化プラントおよび脱リ
グニン化を行う他の設備の廃液流に見られる。これは、
本方法がそのような流れにのみ実施することができる。
あるいは実施しなければならない方法であるということ
にはならない。本発明の方法は、減少すべき様々なレベ
ルの有機汚染物質を含有するどのような水性供給流につ
いても実施しうる。処理される廃液流の汚染物質は非粒
状物質であるのが好ましい。
本発明の方法において用いられる水性廃液流に含まれ
る汚染物質の初期濃度は、様々である。従来技術の生物
による処理方法と比べた本発明の利点の1つは、比較的
多量の汚染物質を含有する廃液流を処理することができ
ることである。本発明の方法で処理可能な処理流中の有
機汚染物質濃度は「生物学的に処理可能なレベル」であ
る。ここで用いるように、「生物学的に処理可能なレベ
ル」とは、微生物による汚染物質の代謝を阻害しないま
たは過度に阻害しない汚染物質の濃度である。フェノー
ル製造プラントおよびコールタール処理プラントのよう
な工業的操作からの流出液流の汚染物質レベルは、処理
を妨げる20,000ppmを超過するレベルになることがあ
る。溶剤抽出、蒸気蒸留等のような一般的な方法を用い
ることによって、これらのレベルを生物学的に処理可能
なレベルに下げるのが好ましい。一般に、水性流中の汚
染物質濃度は約5000ppm未満である。より低い濃度は限
定されず、そして本方法における制限を意味しないこと
は明らかである。本発明の好ましい具体例では、有機汚
染物質濃度は約4000ppm以下であり、本発明の特にこれ
らの特に好ましい具体例の中で、最も好ましいのは、汚
染物質濃度が約2000ppm以下のものであり、約800ppm以
下の汚染物質濃度がとりわけ好ましい濃度レベルであ
る。液圧滞留時間が長くなるほど、より高い濃度の汚染
物質を生物学的に処理することができることは明らかで
ある。
汚染物質含有供給流のpHは、生分解に最適なように調
整する。一般に、pHは目標汚染物質の代謝を可能にする
pH範囲内である。本発明の好ましい具体例では、供給流
のpHは約6−約9であり、本発明の最も好ましい具体例
では、供給流のpHは約6.5−約7.5である。
栄養物を供給する必要があるかもしれない。そのよう
な物質は公知の添加物、例えば魚のあらびき粉ペプト
ン、大豆粉、ピーナッツ油、綿実油等を添加し、そして
通常は、リン酸塩、ナトリウム、カリウム、アンモニウ
ム、カルシウム、硫酸塩、塩化物、臭化物、窒化物、炭
酸塩等を提供することができる塩が必要である。当業者
が公知の微量元素を必要ならば加えてもよい。通常十分
な量を水性供給流にしばしば存在させて、微生物につい
ての最低要件を満たす。
水性供給流を一般的な手段を用いて反応器10に導入
し、「有効液圧滞留時間」で反応器を通過させる。ここ
で用いるように、「有効液圧滞留時間」とは、流出流の
汚染物質濃度を希望のレベルに低下させるプロセスに十
分な時間である。液圧滞留時間は、広い範囲で変えるこ
とができ、一般に水性供給流の汚染物質濃度、水性供給
流の汚染物質の希望最高濃度、バイオマスに含まれる微
生物、汚染物質等のようなファクターによって変わる。
本発明の方法の利点は、汚染物質濃度を比較的短い液圧
滞留時間で低下することができることである。本発明の
好ましい具体例では、液圧滞留時間は約48時間以下であ
り、本発明の特に好ましい具体例では、そのような時間
は約10−約36時間である。本発明のこれらの特に好まし
い具体例の中で、最も好ましいのは、液圧滞留時間が約
10−約24時間の具体例である。
上記のように、本発明の方法の1つの利点は、本方法
が、流入液流の比較的高濃度の汚染物質による乱れに耐
えることである。流入液流の汚染物質濃度が1HRTの間に
第1の濃度、C1から第2の濃度C2に上昇するとき、C2
の上昇は流出液流の濃度を上昇させる。我々の方法で
は、上記1HRTの間、反応器に濃度C2の流入液流を流した
後、約1/24HRT以内に、流出液流の上記汚染物質濃度は
約0.15C2未満に低下する。さらに、本方法は、流入液流
の汚染物質濃度がC1に低下し、かつ少なくとも1HRTの
間、汚染物質濃度がC1レベルのまたはこの付近に持続し
たとき、流出液流の汚染物質濃度を約1HRT以内で約0.12
C1以下に低下させる。例えば、C1からC2へ汚染物質濃度
が2倍上昇したとき(C1は、微生物が阻害される汚染物
質濃度レベル未満の濃度レベルである)、本処理方法で
は、本方法では選択されたHRTの1/24内に、0.15C2未満
の流出液流の汚染物質濃度に下げることができる。C2
微生物を少なくともある程度阻害する濃度であるとき、
本方法によって汚染物質濃度をそのようなレベルに下げ
ることができることは好ましいことである。
本発明のさらに別の具体例では、本浄化方法は、1HRT
の間の流入液流の汚染物質濃度のC1からC2への上昇に応
じて、流出液流の汚染物質の濃度はC2の上記1HRTの終わ
りの時点で約1/24HRT内で約0.075C2以下に減少し、そし
て流入液流の汚染物質レベルがC1に戻り、少なくとも1H
RTの間、C1に持続したとき、流出液流の汚染物質濃度は
約1HRT以内で約0.001C1以下に減少するものである。
さらに好ましくは、本発明の浄化方法では、1HRTの間
の流入液流の汚染物質濃度のC1からC2への上昇に応じ
て、流出液流の汚染物質の濃度はC2の上記1HRTの終わり
の時点で約1/24HRT内で約0.01C2以下に減少し、そして
流入液流の汚染物質レベルがC1に戻り、少なくとも1HRT
の間、C1に持続したとき、流出液流の汚染物質濃度は約
1HRT以内で約0.001C2以下に減少するものである。
本発明の浄化方法のさらに好ましい具体例では、1HRT
の間の流入液流の汚染物質濃度のC1からC2への上昇に応
じて、流出液流の汚染物質の濃度はC2の上記1HRTの終わ
りの時点で約1/24HRT内で約0.005C2以下に減少し、そし
て流入液流の汚染物質レベルがC1に戻り、少なくとも1H
RTの間、C1に持続したとき、流出液流の汚染物質濃度は
約1HRT以内で約0.0005C1以下に減少するものである。
本発明の新規なバイオマス支持体は、一般的な生物学
的廃液処理システム、例えば連続撹拌反応器、固定床反
応器および流動床反応器に用いることができる。固定床
反応器システムを本発明の実施の際に用いると、スラッ
ジの生成が少ない処理プロセスとなるので好ましい。一
般的な固定床システムはLuptonの米国特許第4,983,229
号に記載されており、それを参考として引用する。
次の実施例は、かなり広い範囲の本発明を説明および
代表するものにすぎない。これらの実施例は本発明を制
限するものではない。
実施例 実施例1 固定床反応器における炭素含浸フォームの比較 多くの異なる方法を用いて活性炭を含浸したフォーム
を比較したものを表1に示す。支持体は寸法が高さ64cm
×直径3.4cmの充填ガラスカラムによって評価した。カ
ラムI内の固定床は、ペンシルバニア州ウエストヘイゼ
ルトンののゼネラル・フォーム社から入手した密度が1.
2ポンド/フォート3の一般的なスポンジ構造の軟質ポリ
エステルをベースにしたポリウレタンフォームからなる
ものであった。フォームブロックの大きさは約1/2イン
チであった。カラムを200mlのフェノール分解バクテリ
ア培養物で接種した。カラムII内の固定床はカラムIと
同様なポリウレタンフォームからなるが、これは次のよ
うな活性炭で含浸されていた:フォームブロックを、10
0gのカルゴンタイプWPX粉末活性炭を含有するエチルア
ルコールに含まれる500mlの1%ベンジル−ポリエチレ
ンアミン(B−PEI)の溶液に含浸した。フォームブロ
ックを含浸浴から取り出し、しぼって過剰の液を除い
た。次に、ブロックを真空フード内で12時間乾燥した。
その後、ブロックをドラム内でタンブリングを行って付
着していない炭素を除去した。カラムIII内の固定床は
カラムIと同様なポリウレタンフォームからなるが、こ
れは次のように活性炭で含浸されていた:フォームブロ
ックを、100gのカルゴンタイプWPX粉末活性炭を含有す
る酢酸エチルに含まれる%ポリスチエレンの溶液の500m
lに含浸した。次に、上記のようにフォームブロックを
乾燥しそして準備した。カラムIV内の固定床はカラムI
と同様なポリウレタンフォームからなるが、これは次の
ように活性炭で含浸されていた:フォームブロックを、
100gのカルゴン粉末活性炭を含有する酢酸エチル500ml
に含浸した。次に、上記のようにブロックを乾燥しそし
て準備した。500mg/Lのフェノールおよび10mg/Lの2,4−
ジメチルフェノールを含有する廃水供給流を、液圧滞留
時間約12時間で反応器に供給した。結果は次の表1に示
す。
結果は、活性炭含浸基体がフェノール系物質を効果的
に吸収することを証明している。
実施例2 実験を行って、熱処理によって活性炭が支持体に結合
する能力を調べた。
熱処理による支持体の一般的な製造方法 1. PUF(ポリウレタンフォーム)の1″×1″×1″
片の重量をはかる。フォームはフォーメックス社から入
手したScottBlue Foamex(SBF)である。
2. 過剰(約2g)のPAC(カルゴン社から入手した粉末
活性炭)をSBFと共に容器に入れ、これを振盪しながら
表2に示すように様々な温度で様々な時間加熱する。
3. SBFを容器から取り出す。過剰のPACを手で振って除
去し、次に、脱イオン水で洗浄した。
PACの被覆量は、顕微鏡の下でPACで覆われたSBFを観
察することによって目で見て測定した。結果は表2に示
す。
表2の実験の要約 処理時間および温度が増すにつれて、PAC被覆率は増
加した。加熱法ではPACのPUFへの結合が十分に緊密でな
いが、PACを活性状態に維持した。熱処理の間、水がPAC
から誘導された。根本的には、約70−137℃の温度が、P
ACのPUFへの結合を促すようであった。振盪で極めて少
量のPACが除去されるが、脱イオン水中での激しい洗浄
では、60%を越えるPACが除去される。
結合活性測定 多くの支持体系をバイオリアクターで使用することな
く評価するために、アルファ値を用いて、製造された支
持体の相対結合特性を分析した。例えば、アルファ値は
上記のようなアルファ値式を用いて計算する。
アルファ値は、用いる吸着剤の量および初期汚染物質
(例えば、フェノール)の量に基づいて大きく変わりう
る。しかしながら、初期フェノールが同じ量でのアルフ
ァ値の違いは、汚染物資を結合する支持体の相対効果に
関連づけることができる。相互関係は、バイオリアクタ
ー(ICB)実験での結果によって確認される。アルファ
値を測定する一般的な手順は次の通りである: 1. フェノール結合能力を分析する物質の1″×1″×
1″(または同じような寸法)の立方体またはスラブを
複合材料として形成するか、または物質/複合材料の大
きな片から切断した。
2. 広口250パイレックスフラスコ(No.5100)に、100m
lの100ppmフェノール(分析により+/−約2%)を、N
o.3022パイレックス100mlメスシリンダーを用いて加え
た。
3. フラスコの頂部にアルミニウムネイルで覆ったNo.8
ゴム栓を取り付けた。アルミニウムホイルの機能は有機
物質が栓に吸収されるのを防止することである。
4. 試験を行う立方体の物質をフェノール溶液に加え、
フラスコの口を栓で閉じ、そしてフラスコを250RPMで24
時間、オービタルシェーカーで攪拌した。
溶液をフェノールについて次のように分析した: 汚染物質濃度測定 4−アミノアンチピリン(AAP)標準分析法をフェノ
ール濃度測定に用いた。Standard Methods for Examina
tion of Water and Wastewater、第16版(1985)、Meth
od(510−4AAP)を参照。フェノールが1ppm未満の試料
の測定には、0.25−1ppmのフェノール濃度を用いた別の
標準曲線を使用した。いくつかの試料では、汚染物質の
量は、質量選択検出器でのガスクロマトグラフィー分析
を表すGC/MSDを使用して測定した。GS/MSDは4−AAP法
よりも感度および識別力がよい。
実施例3 上記の熱処理法およびフェノール分析を用いて、アル
ファ値を計算した。PACおよびSBFを24時間、100℃で加
熱した。2種の支持体重量で得られた結果を表3に示
す。
上記の実験およびアルファ値を測定するための各実験
では、溶剤は水であり、容積は100mlである。
実施例4 PACのアルファ値に及ぼす溶剤の影響の測定 1.0gのPACおよび100mlの特定溶剤を250mlの三角フラ
スコに入れ、オービタルシェーカー上で24時間攪拌し
た。PACを濾紙に集め、一晩室温で乾燥した。次に溶剤
に浸したPACの1/10gを、水に含まれるフェノールの100p
pm溶液100ml(フェノール濃度96.9ppm)と250mlの三角
フラスコ中で攪拌し、100RPMで5時間オービタルシェー
カー上で振盪した。上澄み液のフェノールの分析結果は
表4に示す。
アルファ値から分かるように(小さい数はPAC不活性
化を示す)、非芳香族溶剤は、PACが溶液からフェノー
ルを除く能力に否定的な影響をほとんど及ぼさない。
実施例5−10 ここに記載の物質および方法を用いて次の実施例およ
び表を得た。得られたアルファ値から、結合剤の基体へ
の塗布が改良されることまたは特定の結合剤または溶剤
が有利であることが分かる。
物質 実験で用いたポリウレタンフォームはフォーメックス
社から入手したScottBlueポリウレタンフォームおよび
ゼネラル・フォーム社から入手した13000シリーズのフ
ォームであった。
活性炭はカルゴン社から入手した。
市販の接着剤 66%min固形分として得た、エチレン−酢酸ビニル共
重合体の水性エマルジョンであり、Tg(ガラス転移温
度)が−3℃のAirflex465は、エアー・プロダクツ・ア
ンド・ケミカル社から入手した。
55−57%固形分として得た、ポリビニルアルコール安
定化(PVA)カルボキシル化アクリル共重合体ラテック
スエマルジョンであり、Tgが−50ないし−42℃のSynthe
mul 40404−00は、ライコールド・ケミカル社から入手
した。
55−57%固形分として得た、ヒドロキシエチルセルロ
ース安定化エチレン−酢酸ビニル共重合体ラテックス水
エマルジョンであり、Tgが−10ないし−14℃のElvace40
722−00はライコールド・ケミカル社から入手した。
51−53%固形分として得た、PVA安定化スチレン−ブ
タジエン共重合体ラテックス水エマルジョンであり、Tg
が−25ないし−11℃のTylac68219−00はライコールド・
ケミカル社から入手した。
50%固形分として得た、キシレンを含む有機溶剤中の
スチレン−ビニルトルエン変性アクリル共重合体である
Polysat EVSAはポリサット社から入手した(ポリサット
社はTgを明示していない)。45%固形分として得た、水
AR−100溶剤懸濁液中のスチレンアクリレート共重合体
エマルジョンのポリサットSAEもまたポリサット社から
入手した(Tgは明示されていない)。
ポリメチルメタクリレート(PMMA−カタログNo.18221
−4)、ポリスチレン(MW=45K)およびポリスチレン
(MW=280K)は全てアルドリッチ・ケミカル社から購入
した。
実施例5−10では、支持体は、吸着剤および結合剤を
支持体に施す際に2段階法を用いて製造した。目的は、
異なる結合剤を用いた支持体のアルファ値を調べること
である。アルファ値はまた吸着剤(PAC)を含まず結合
剤のみを含む支持体の場合も示してある。各実験では、
使用フォームはフォーメックス社のPUF(ポリウレタン
フォーム)、SBFであった。
接着剤を用いるフェノール結合を測定するための支持体
の一般的な製造方法 液体をまず土台(PUF)に塗布し、次にPACを結合す
る、我々の「2段階」法は以下の通りである: 1. PUFの1″×1″×1″片の重量を測定する。
2. 液体中で1−2分浸漬する。(液体は接着剤/水の
50:50の分散液である) 3. 過剰の液体をまず絞り出すことによって、次に圧縮
窒素ガスを30秒間あてることによって除く。
4. 被覆接着剤分散液を指示時間硬化する。
5. 過剰のPAC(約5g)の入ったジャーに入れ、15分間
激しく振盪する。
6. 過剰のPACを振り落とす。
7. 2−3日間空気硬化する。
8. 任意に、指示するように硬化PUFを100℃で1時間オ
ーブン中で加熱する。
表では様々な支持体を記載するのに省略法を用いた。
省略形の配列を用いて支持体および結合剤の成分を加え
る順序を説明した。例えば、PUF/AF/MINS/PAC/HEATは、
PUFをAirflex接着剤(AF)で被覆し、数分間乾燥し(粘
着時間)、AFで被覆されたPUFをPACと共に振盪すること
によってPACで被覆し、そして任意に1時間100℃で加熱
することを意味する。
実施例5 この実施例では、2段階法を用い、上記物質の項に挙
げた市販の各種接着剤を使用して支持体を製造した。接
着剤の多くは、有機溶剤によるPACの脱活性化問題のな
い、水性エマルジョンラテックスである。
上記の結果から、PACで被覆された基体はアルファ値
が非常に改良されることが分かる。さらに、被覆基体の
熱硬化は、被覆基体の性能を悪化させるらしい。Polysa
t接着剤の場合に、接着剤にはこれを被覆した基体の性
能を悪化させる芳香族溶剤が含まれていると考えられ
る。
実施例6 この実施例では、形成された支持体の加熱、形成され
た支持体の洗浄、並びに形成された支持体の洗浄および
加熱の効果について調べた。50%Synthemul(SY)を結
合剤として使用し、そして断りがあるならば、被覆基体
を115℃で1時間加熱した。断りがあるならば、被覆基
体は2回、脱イオン水で1時間洗浄した。フェノールの
初期濃度は98.8ppmであった。結果は以下の表に示す。
上記のデータから、支持体系の加熱については有意な
否定的影響があり、洗浄についてはほとんど影響がない
ことが分かる。洗浄は、脱イオン水中で支持体を激しく
攪拌することによって行われることを特に言及してお
く。支持体の加熱は、支持体のアルファ値に有意な否定
的影響を及ぼす。
実施例7 この実施例では、結合剤を施すのにスラリー法を用い
る影響について観察する。
一般的なスラリー法 1. PUFの1″×1″×1″片の重量を注意深く測定す
る。
2. 接着剤を記載の溶剤(通常は、容量に基づいて50%
接着剤および50%溶剤(水))中に希釈し、磁気攪拌棒
を用いて激しく攪拌し、そして記載量のPACをPACが完全
に希釈接着剤で湿るまで加えることによって製造する。
懸濁液は必ずしも滑らかかつ均質ではなく、すなわち、
凝集が生じる。攪拌時間は通常5−10分である。表面活
性剤を加えると、凝集の消失が認められる。
3. PAC/接着剤スラリーに1−2分間浸漬し、同時に捕
捉された空気を全て絞り出す。
4. 立方体をスラリーから取り出し、次に過剰の液体を
まず絞ることによって、そして容器の側面に押し付ける
ことによって除去する。スラリーは塊だらけであること
が多かった。立方体の側面の大きな塊は乾燥させる前に
こすり落とした。
5. 空気中で乾燥するか、またはオーブン中で2時間10
0℃で加熱する(個々の実験に記載したように)。乾燥
時間が短い(<1日)とき、フェノール結合分析物の上
澄みが乳白色となった。これは乾燥が完全でないことを
示している。2時間以上室温で乾燥すると、乳白色は認
められなかった。
Polysat(EVSA)を有する試料の不活性化は、市販の
接着剤の芳香族溶剤によるものである。
実施例8 この実施例では、市販の接着剤にスラリー法を用いて
アルファ値を比較する。
上記各試料では、%PAC(w/v)=13.3であり、水中の
市販接着剤の%は40%であり、フェノール容積は100ml
であった。
実施例9 スラリー法を用いて、PACの量の変化によるおよびス
ラリー中の結合剤濃度の変化による影響を観察した。
上記の結果から、吸着剤支持体の活性は結合剤濃度を
調整することによって最適なものにすることができるこ
とが分かる。上に示すように、結合剤濃度が50%から40
%に低下すると、アルファ値は5024から10,650に変化す
る。
実施例10 この実験では、12.0gのポリスチレン(styrofoam cup
s)を48gの酢酸エチルに溶解した。この粘性溶液に、8g
のPACを加えてスラリーを得た。凝集は認められなかっ
た。12000シリーズGeneralフォームの1インチ立方体を
加え、約5回絞って過剰の空気を除いた。過剰の液体は
絞り、そして立方体をビーカーの側面に押し付けること
によって除去した。ローラーは使用しなかった。対照実
験では、PACをポリスチレン溶液に加えなかった。次
に、立方体をフェノール結合について分析した。
フェノールはいくらか複合材料によって溶液から除去
されるが(75%のフェノールが溶液から除去されるとア
ルファ値は95となり、これに対して、対照の場合はアル
ファ値は38である、表XIV参照)、フェノールの除去は
各種カルボキシル化重合体のように良好ではないことは
明らかである。
実施例11 上記実施例の手順で、2種類の追加ポリスチレン(MW
=45)および(MW=280)を結合剤として試験した。各
分析における初期フェノールは100mlの水中約100ppmで
あった。結果は以下に示す。
重合体結合剤 アルファ値 ポリスチレン(MW=45K) w/PAC 178 対照なし(PACなし) 35 ポリスチレン(MW=280K) 109 w/PAC 33 対照(PACなし) 実施例12 PMMA(12g)を48gのTHF溶剤に溶解した以外は、上記
ポリスチレンの実験とほぼ同様の手順で、ポリメチルメ
タクリレートを結合剤として試験した。別の対照溶液を
製造した。
重合体 アルファ値 ポリメチルメタクリレート w/PAC 1950 対照(PACなし) 45 実施例13 ガラス転移温度に基づく結合剤の比較 指示結合剤を用いて製造した支持体のTg値の比較を以
下の表にまとめる。各場合において、支持体は公平に同
様な条件下のスラリー法で形成した。表には、重量/容
量に基づく%PAC(g)および%結合剤(固体のg)を
示す。残りの重量%は水のg(ml)である。実験は同一
条件下で行わなかったが、結果は相対的に比較できるは
ずである。
実施例14 ポリスチレンは95のアルファ値が観察されたTgが比較
的高い芳香族疎水性重合体であるので、別の芳香族疎水
性共重合体であるポリスチレンブタジエン共重合体を結
合剤として試験して、Tg値が希望のアルファ値を得るの
に重要な変数であることを調べた。従って、12gの精製
(再沈殿)したスチレン−ブタジエン共重合体を96gのT
HFに溶解した。この溶液の半分に、8.0gのPACを加えた
ところ、非凝集性の懸濁液が得られた。第2の溶液の半
分を用いて、スチレン−ブタジエン共重合体のみの対照
立方体を被覆した。PUFの立方体は上記実施例のように
処理した。
かなりの量のフェノールが、得られた複合材料によっ
て結合された(アルファ値は対照が39であるのに対して
3032)。結果から、高いアルファ値をもたらすのは基体
のTgであり、疎水性ではないことが分かる。
実施例15 市販の接着剤(Synthemul)を用いた炭素“被覆”フォ
ームの比較 異なる支持体を用いたバイオマスフォームの比較を以
下の表に示す。支持体は、支持体を浸した液体の占める
容積が約638mlの充填ガラスカラムによって評価した。
カラムは直径(I.D.)5インチ、高さ30cmであり、30cm
のうちの1−5インチはカラムの底および頂部の空きで
ある。カラムは流入液が上に流れるように設計されてい
る。側面の入り口はカラムの底から2cmのところにあ
る。カラムにはカラムの底のガラスフリット(特別の経
路)を通じて6リットル/時のO2を通す。直径1″のポ
ール(pall)リングの層を、カラムの底のガラスフリッ
トの上およびカラムの出口の前の支持体の上に置く。各
カラムに約200mlのフェノール分解培養物を接種する。7
50ppmのフェノールと下記の無機塩との合成廃液流を約2
4時間の液圧滞留時間(HRT)で供給した。25.81日後、
反応器に1500ppmの廃液流を約24時間同じHRTで供給し
た。反応は合計少なくとも32日間続けた。
750ppmフェノール供給流: 化学物質 g化学物質/リットル KH2PO4 0.40 (NH4)2SO4 1.00 MgSO4・7H2 0.20 NaCl 0.10 CaCl2・2H2O 0.10 NaHCO3 0.50 液体フェノール 0.84 (89.6%w/w) 各カラムに用いた支持体を以下に記す。
反応器1−支持体は、Gneral foam 13000シリーズの1
/2″ないし5/8″の立方体片である。
反応器2−支持体は、2段階法によって活性炭および
Synthemul接着剤を施した反応器1のフォームである。
フォームの3″×1.5″×0.5″スラブをSynthemul接着
剤の浴(水で50:50希釈)に浸漬する。過剰の液体を、
フォームを加圧ローラー(ペーストプレスは1.02ml設定
にした)に通して除く。各スラブを11.25gのPACを含む
ジャーに入れる。ジャーを振盪する(3−5振り/秒を
1時間)。スラブを3日間硬化する(空気乾燥)。スラ
ブを約1/2″の立方体に切断する(18立方体/スラ
ブ)。立方体を水中で、激しく振盪することによって洗
浄する。これによってゆるく結合していたPACが除去さ
れる。洗浄工程は2−3回繰り返し、そして乾燥する。
一般的なスラブ 重量 3″×1.5″×0.5″フォーム 0.991g 過剰の接着剤を除去した後の湿量 3.885g 製造終了後の湿量(w/PAC) 3.633g 反応器3−スラリーは(1)100.21mlの水、7.1mlのT
ween80、22.7gのPACを混合することによって製造する。
(2)次に、混合物を5分間攪拌して滑らかなスラリー
をつくり、(3)145mlのSynthemul(水中で50:50希
釈)を速やかに加え、(4)5分間攪拌し、(5)そし
て、3″×1.5″×0.5″フォームスラブをスラリーに浸
漬し、過剰量を反応器2の製造手順のように除去し、そ
して3日間乾燥する。次に、約1/2″の立方体に切断す
る。
表13 相対衝撃抵抗(GC/MSDによって測 定したppm)の比較結果 反応器 20日目 32日目 1 0.55 7.1 2 0.010 <0.002 3 0.010 <0.004 1500の尖頭値が25.81時間で生じた。尖頭値は26.74時
間で終わり、ここでフェノール濃度は750ppmに維持され
た。
実施例16 クロロベンゼン廃液流処理用パイロットプラントのスケ
ールアップ 1500ガロン反応器を使用してさらに試験した。反応器
の約1000ガロンは上記反応器3のスラリー法によって製
造した支持体の固定床で占められている。General Foam
(13000シリーズ)の3″立法体を使用する。スケール
アップは、反応器#3で設定したのと同じ比率の接着
剤、水、PACおよびTweenに従う(未処理フォームのg当
たり)。スラリーで被覆されたフォームは一般的なmo
p′n squeezeクリーニングバケットに通して絞り、そし
て空気硬化(2−4日)させて過剰のスラリーを除い
た。
クロロベンゼン地下水廃液流を処理した。次の表のス
テーション(A)は地下から直接取り出したままの地下
水中の汚染物質濃度(ppb)である。地下水を次に保持
タンクに入れ、そして反応器に供給する。ステーション
1はバイオリアクターステーションの直前に供給される
流入液である。ステーション2は反応器の底部半分にお
ける口である。ステーション3は反応器の頂部半分にお
ける口であり、ステーション4は流出液の口である。濃
度レベルはGC/MSDを使用して測定する。結果は以下にま
とめる。
実施例17 実験の目的:PACを前処理しなかったり、または不十分
な量の表面活性剤で前処理し、ラテックス接着剤に懸濁
し、PUF表面に被覆し、そして空気乾燥することによっ
て硬化したときの、PACの凝固問題を説明すること。使
用接着剤であるSynthemul 40404−00は、陰イオン表面
活性剤で安定化したカルボキシル化アクリル共重合体の
形である。これはライコールド・ケミカル社から入手し
うる。Dowfax 2A1は、いずれもニナトリウム塩のドデシ
ル(スルホフェノキシ)ベンゼンスルホン酸およびオキ
シビス(ドデシルベンゼンスルホン酸)からなる陰イオ
ン表面活性剤である。Dowfax材料はダウ・ケミカル社か
ら入手しうる。PACタイプCはカルゴン社から得た。
5.4gのPACを14.4mlの水および1mlのDowfax 2A1(急速攪
拌)に、次に9.6mlのSynthemulラテックス接着剤を加え
ることによって製造したスラリーはかなり凝固した。塊
は懸濁させることができなかった。13000シリーズGener
al formの1″×1″×1″立方体に塗布しようとした
ところ、PUFセルの含浸が不十分なものとなった。凝固
したPACの大きな(1−3mm;いくつかはさらに大きい)
塊が表面に存在した。水の量を19.2mlに増加しそして接
着剤の量を4.8mlに減少させたところ、スラリーは改良
されなかった。表1の実験2および3を参照。表面活性
剤を省くと、PACの凝固は同じかまたはさらにひどくな
った。
実施例18 実験の目的:適当な濃度の表面活性剤(Dowfax 2A1)
のPAC凝固を妨げる能力を説明すること。表面活性剤の
濃度は、表面活性剤で処理したPACに接着剤を加えたと
き、PACの凝固を妨げるのに必要な最低濃度に近づける
実験によって測定した。判断基準は懸濁液(ばらばらの
粒子が肉眼で見えなかった;懸濁液は暗濃灰色であっ
た)並びに最終接着剤結合PAC−PUF複合材料(0.2mm以
下の塊がときどき存在する;塊が肉眼で見えないのが理
想的である)の目視検査である。表1から分かるよう
に、gPAC/ml表面活性剤の比が2.7および3.2(実験4、
5および1)では、懸濁液は凝固せず、良好で滑らかな
PUFの被覆が得られる。5.4(実験2および3)の比では
PACの凝固が生じる。
実施例19 実験の目的:PACをTween80表面活性剤で前処理し、そ
の後、ラテックス接着剤に懸濁し、PUF表面に被覆し、
そして空気乾燥によって硬化したとき、PACによってフ
ェノールが溶液から除去される能力が抑制されることを
説明する。この一連の実験では、非イオン表面活性剤で
あるTween80がPACをSynthemul接着剤に凝固または塊を
生じることなく懸濁させるが、フェノールを結合するそ
の能力を抑制することを証明する。これらの実験では、
13000シリーズポリウレタンフォーム(PUF)であるGENE
RAL FOAMの3″×1.5″×1″スラブを各種PAC懸濁液で
処理し、過剰のスラリーをローラーで除き、そして複合
材料を室温で2日間空気硬化させた。
表17は左から右に、試料番号、各種試料の製法の略記
(試薬添加順序を左から右に記載)、スラリーおよび最
終複合材料の状態の観察(PAC懸濁液の凝固度の観察、
および最終硬化複合材料におけるフォーム表面のPACの
凝固度の観察)、結合分析後のフェノールの最終濃度
(各試料のフェノール結合分析に用いた初期フェノール
濃度は94.1ppmであった)、分析に使用した複合材料の
重量、およびこれらの数から計算されたアルファ値を示
す。
個々のPUFスラブ処理用懸濁液の製造、並びに懸濁液
および最終複合材料の観察は次の通りである: 1. この懸濁液の製造では表面活性剤を加えなかった。
急速攪拌水30mlを30mlのSynthemulに1分間にわたって
加え、次に11.6gのPACを加えた。PACの塊がひどく生じ
た。結論:PACの凝集レベルは許容できないものであっ
た。
2. この懸濁液の製造では表面活性剤を加えなかった。
急速攪拌水30mlに11.6gのPACを、次に30mlのSynthemul
を加えた。注:この添加順序は試料1の逆である。懸濁
液はそう多く凝固しなかったのは明らかであるが、PUF
を処理すると、多くの凝固がPUF表面に認められた。結
論:PACの凝集レベルは許容できないレベルであった。
3. このおよびこの後のすべての懸濁液の製造では表面
活性剤を用いた。36mlの急速攪拌水に4.2gのPACを、次
に0.9mlのTween80を加えた。5分間攪拌した後、Tween
を溶解しそしてPACを湿らせるために、24mlのSynthemul
を加えた。懸濁液は凝固しなかった。フォーム上には塊
はなかった。結論:凝集レベルは許容できるが、アルフ
ァ値が低いことに注意。
4. この試料では、PACの量を増加してみた。36mlの急
速攪拌水に10gのPACを、次に2.0mlのTween80を加えた。
5分間攪拌した後、Tweenを溶解しそしてPACを湿らせる
ために、24mlのSynthemulを加えた。凝固がいくらか懸
濁液中に並びにフォーム上に生じた。結論:凝集レベル
は許容できないレベルであった。アルファ値は少し高く
なった。
5. この試料では、加えるPACの量を、試料3および4
で使用した量の中間の値である7gに減少させた。凝固は
見られなかったが、アルファ値は非常に低かった。
6、7および8. これらの実験では、Synthemulを素早
く加え、他は試料を4と同様に製造した。これらの実験
で、凝固する前の添加可能なPACの上限を見いだした
い。番号6では、PACを10g添加して凝固が生じ、番号7
では、9gで凝固が生じたが、それほど多くはなく、番号
8では、8gでちょうどよいように見えた。しかしなが
ら、アルファ値も同じ程度で低下した。
この一組の実験からの全体的な結論は、非イオン表面
活性剤はPACのカルボキシル化ポリアクリレート接着剤
ラテックス中における懸濁液を維持するのにはよく働く
が、PACのフェノール結合特性を抑制する作用もすると
いうことである。
各試料の含有物およびこれらの添加順序は次の通りで
あった: 1. 30mlのH2O+30mlの接着剤/11.6gのPAC 2. 30mlのH2O+11.6gのPAC/30mlの接着剤 3. 36mlのH2O+4.2gのPAC+0.9mlのTween/24mlの接着
剤 4. 36mlのH2O+10gのPAC+2mlのTween/24mlの接着剤
(S) 5. 36mlのH2O+7gのPAC+2mlのTween/24mlの接着剤 6. 36mlのH2O+10gのPAC+2mlのTween/24mlk 接着剤
(F) 7. 36mlのH2O+9gのPAC+2.5mlのTween/24mlの接着剤
(F) 8. 36mlのH2O+8gのPAC+2.5mlのTween/24mlの接着剤 接着剤=Synthemul;初期フェノール濃度=94.1ppm;
(S)=Synthemulを徐々に添加;(F)=すみやかに
添加。
実施例20 実験の目的:PACをTween80表面活性剤で前処理し、そ
の後、ラテックス接着剤に懸濁し、PUF表面に被覆し、
そして空気乾燥によって硬化するとき、PACによってフ
ェノールが溶液から除去される能力が抑制されることを
説明する。実施例19との違いは、TweenおよびPACの添加
順序である。
引き出される結論は、上記実施例3と同じであり、非
イオン表面活性剤はPACのカルボキシル化ポリアクリレ
ート接着剤ラテックス中における懸濁液を維持するのに
はよく働くが、PACのフェノール結合特性を抑制する作
用もするということである。
実施例21 実験の目的:PACを非イオン表面活性剤で前処理すると
き、PACによるフェノールの結合が抑制される一般的な
性質を説明する。この一連の実験から、非イオン表面活
性剤はフェノール結合を抑制するという結論が導き出さ
れる。これらは、別の非イオン表面活性剤であるIgepal
CA−897が、PACを懸濁液状に保つ働きをするが、フェ
ノールを結合するその能力を抑制することを証明してい
る。この点において、これはTween80と同様である。
実験は4組として行った。各組の“a"実験は、13000
シリーズGeneral Foamを土台として使用し、一方、“b"
実験はScott Blueを使用した。これらの全ての実験で
は、急速攪拌水にPACを、次いで表面活性剤、そして接
着剤、最後にPUF土台を加えた。表に記載の実験の前
に、PACの使用量に対して、非凝固懸濁液を維持するの
に要する表面活性剤のだいたいの最少量を測定した。表
に見られるように、水、PAC、表面活性剤およびSynthem
ul接着剤の3種の配合物全て(いずれもGeneral Foamま
たはFoamexを土台として使用)は低活性の複合材料とな
った。先の実験(#19)で結論づけたように、この組の
実験からの全体的な結論は、非イオン表面活性剤はPAC
のカルボキシル化ポリアクリレート接着剤ラテックス中
における懸濁液を維持するのによく働くが、PACのフェ
ノール結合特性を抑制する作用もするということであ
る。
各試料の含有物およびこれらの添加順序は次の通りで
あった: 1a. 60mlのH2O+13.3gのPAC/8.3mlのIge/40mlの接着
剤。使用フォームはGeneral Foamであった。
1b. 60mlのH2O+13.3gのPAC/8.3mlのIge/40mlの接着
剤。使用フォームはFOAMXであった。
2a. 60mlのH2O+22.4gのPAC/16.7mlのIge/40mlの接着
剤。使用フォームはGeneral Foamであった。
2b. 60mlのH2O+22.4gのPAC/16.7mlのIge/40mlの接着
剤。使用フォームはFOAMXであった。
3a. 50mlのH2O+22.35gのPAC/16.7mlのIge/50mlの接着
剤。使用フォームはGeneral Foamであった。
3b. 50mlのH2O+22.35gのPAC/16.7mlのIge/50mlの接着
剤。使用フォームはFOAMXであった。
接着剤=Synthemul;初期フェノール濃度=110.6ppm 実施例22 実験の目的:非イオン表面活性剤以上に陽イオン表面
活性剤も許容できない性質を有することを証明するこ
と。これらの実験では、混合アルキルトリメチルアンモ
ニウムブロマイド(ATAB)が懸濁助剤として働く能力を
調べた。ATABはPACのラテックス接着剤中における懸濁
液をもたらす作用はせず、むしろATABを加えなかったと
きよりも一層ひどいPACの凝固を導くことが分かった。
実験は次のように行った:3つの別々のビーカー中の28ml
の急速攪拌水に、順番に、8.94gのPAC(その後、3分攪
拌してPACを懸濁させた)、0.05、1.25または2.5gのATA
Bのいずれか(その後、1分攪拌して溶解させた)、そ
して最後に12mlのSynthemul接着剤を加えた。いずれの
懸濁液もひどい凝固を示し、2.5gのATABの実験ではPAC
が懸濁液からほとんど完全に分離した。1.25gのATABで
の実験では、さらにこの物質を用いてGeneral Foamの
1″×1″×1″立方体を被覆した。硬化および分析し
たところ、計算されたアルファ値は758であった。初期
フェノール濃度は103.8ppmであった。懸濁液の外観は非
常にひどく凝固していた。最終フェノール濃度は12.99p
pmであり、組成物の重量は0.9281gであり、アルファ値
は753であった。
この組の実験からの全体的な結論は、陽イオン表面活
性剤は懸濁液の維持に逆らい(これはPACの凝固を導
く)、並びにPACによるフェノールの結合も抑制する傾
向があるということである。
実施例23 実験の目的:この一連の実験では、PACのフェノール
結合能力を過度に抑制することなくSynthemul中で懸濁
液を維持するために唯一許容しうる表面活性剤は陰イオ
ン表面活性剤であることを証明する。陰イオン表面活性
剤であるDowfax 2A1を用いると、PACの凝固がなくなる
ばかりでなく、フェノール結合活性が大いに維持され
る。実験は次のように行った。実験は4組実施した。
“a"実験では、いずれの組も1300シリーズGeneral foam
を土台として使用し、一方、“b"実験ではScott Blue F
oamexを使用した。これらの全ての実験では、急速攪拌
水にPACを、次いで表面活性剤、そして接着剤、最後にP
UF土台を加えた。表に記載の実験の前に、PACの使用量
に対して非凝固懸濁液を維持するのに要する表面活性剤
の最少量を測定した。次の表に見られるように、水、PA
C、Dowfax表面活性剤およびSynthemul接着剤の4種の配
合物全て(いずれもGeneral FoamまたはFoamexを土台と
して使用)は高活性の複合材料となった。より広い表面
積が1インチ当たりのより大きな細孔から生じ、そして
より重い重量が得られるので、General foamはFoamexよ
りも高いアルファ値の複合材料を生じる。
過剰の表面活性剤は、複合材料が結合したPACのフェ
ノール結合能力を低下させる傾向がある。すなわち、記
載の実験で接着剤の量を6.25から8.34mlに増加すると、
アルファ値はほぼ50%小さくなることが、実験1aおよび
1b対3aおよび3bのアルファ値を比較すると分かる。この
ことは、PACを懸濁液状に維持するのに必要な最少量の
表面活性剤を用いることが重要であることを示してい
る。表面活性剤濃度の上昇は、アルファ値によって測定
されるように、フェノール結合能力を減少させる。半量
の接着剤を実験1a、1b、3aおよび3bにおけるように用い
た実験2aおよび2bを4aおよび4bと比較すると、同様な結
論が引き出せる。この組の実験からの結論は、陰イオン
表面活性剤はPACのカルボキシル化ポリアクリレート接
着剤ラテックス中における懸濁液の維持によく働くとい
うことである。一見して、過剰の表面活性剤はPACによ
るフェノールの吸着を抑制するだけのようである。しか
しながら、より多量の表面活性剤を使用するときに見ら
れる最終複合材料における重量の低下は、スラリーの重
量の低下を証明し、従って、複合材料上のPACの量が低
下することである。すなわち、表面活性剤の、PACのフ
ェノール結合特性の抑制はあまりひどくないように実際
見えるが、寄与ファクターは、表面活性剤が増加する
と、PUF支持体に結合するPACの量を減少させる。PACが
少ないと、フェノール吸着力は低下する。
各試料の含有物およびこれらの添加順序は次の通りで
あった: 1a. 60mlのH2O+22.35gのPAC/6.3mlの2A1/40mlの接着
剤。使用フォームはGeneral Foamであった。
1b. 60mlのH2O+22.35gのPAC/6.3mlの2A1/40mlの接着
剤。使用フォームはFOAMXであった。
2a. 80mlのH2O+22.35gのPAC/6.3mlの2A1/40mlの接着
剤。使用フォームはGeneral Foamであった。
2b. 80mlのH2O+22.35gのPAC/6.3mlの2A1/40mlの接着
剤。使用フォームはFOAMXであった。
3a. 60mlのH2O+22.35gのPAC/8.3mlの2A1/40mlの接着
剤。使用フォームはGeneral Foamであった。
3b. 60mlのH2O+22.35gのPAC/8.3mlの2A1/40mlの接着
剤。使用フォームはFOAMXであった。
4a. 80mlのH2O+22.35gのPAC/8.3mlの2A1/40mlの接着
剤。使用フォームはGeneral Foamであった。
4b. 80mlのH2O+22.35gのPAC/8.3mlの2A1/40mlの接着
剤。使用フォームはFOAMXであった。
接着剤=Synthemul;2A1=Dowfax 2A1表面活性剤;初期
フェノール濃度=101.3ppm 実施例24 実験の目的:この発見を別の陰イオン表面活性剤に広
げること。この実施例では、Dowfax8390を試験した。Do
wfax8390はヘキサデシルジフェニルオキシドジスルホン
酸二ナトリウムおよびジヘキサデシルジフェニルオキシ
ド二ナトリウムからなる。実施例23と同じ手順に従っ
た。
1または1.5mlのDowfax8390またDowfax 3B2を次の試
験に用いると、PACは許容できないレベルに凝集した。
これらの複合材料はフェノール結合能力について分析し
なかった。
各試料の含有物およびこれらの添加順序は次の通りで
あった: 1a. 16.8mlのH2O+5.4gのPAC/2.0mlの8390/7.2mlの接
着剤。使用フォームはGeneral Foamであった。
1b. 16.8mlのH2O+5.4gのPAC/2.0mlの8390/7.2mlの接
着剤。使用フォームはFOAMXであった。
2a. 16.8mlのH2O+5.4gのPAC/2.5mlの8390/7.2mlの接
着剤。使用フォームはGeneral Foamであった。
2b. 16.8mlのH2O+5.4gのPAC/2.5mlの8390/7.2mlの接
着剤。使用フォームはFOAMXであった。
3a. 16.8mlのH2O+5.4gのPAC/3.0mlの8390/7.2mlの接
着剤。使用フォームはGeneral Foamであった。
3b. 16.8mlのH2O+5.4gのPAC/3.0mlの8390/7.2mlの接
着剤。使用フォームはFOAMXであった。
接着剤=Synthemul;8930=Dowfax 8390表面活性剤;初
期フェノール濃度=101.5ppm 導きだされた結論は実施例23と同じである。
実施例25 実験の目的:この発見を別の陰イオン表面活性剤に広
げること。この実施例では、Dowfax 3B2を試験した。Do
wfax 3B2はデシル(スルホフェノキシ)ベンゼンスルホ
ン酸二ナトリウムおよびオキシビス(デシルベンゼンス
ルホン酸)二ナトリウムからなる。実施例23と同じ手順
に従った。
Dowfax 8390で見られたように、1または1.5mlのDowf
ax 3B2を次の試験に用いると、PACは許容できないレベ
ルに凝集した。これらの複合材料はフェノール結合能力
について分析しなかった。
Dowfax 8390の代わりにDowfax 3B2を使用した他は、
各試料の含有物およびこれらの添加順序は実施例24と同
じであった。
導きだされた結論は実施例23および24と同じである。
実施例26 実験の目的:両性イオン表面活性剤を用いてPACの凝
集を妨げることができ、同時に最終複合材料のフェノー
ル結合を抑制しないかどうかを判定すること。この実施
例では、N−ドデシル−N,N−ジメチル−3−アミノ−
1−プロパンスルホネート(DDAP)を試験した。この化
合物は分子に、陽イオンおよび陰イオン成分を有する表
面活性剤として作用する。手順は実施例23と同じであっ
た。この試験に用いたPUFは13000シリーズGeneral foam
であった。
陰イオン表面活性剤Dowfax 8390または3B2で見られた
のと同様に、より少ない量(1.2および1.5g)のDDAP表
面活性剤では、PAC懸濁液の凝固が妨げられず、PUF立方
体の表面で凝集が生じ、PUFの重量が低下することが分
かった(表23参照)。DDAPの増加と共にアルファ値が上
昇し、凝固は少なくなり、PUF重量は増加する。1.8gのD
DAPを使用すると、凝固は完全になくなる(表23参
照)。この表面活性剤の性能は陰イオン表面活性剤Dowf
ax 3B2について実施例25で観察されたのとは全く似てい
ないことはない。しかしながら、得られた最も高いアル
ファ値(General foamを土台として用いたときの3280)
は、陰イオン表面活性剤で得られた10,000−13,000のず
っと下である。これは主として、より少量のスラリーが
PUF下層に結合したことによると考えられる(複合材料
の重量を参照)。
各試料の含有物およびこれらの添加順序は次の通りで
あった: 1. 16.8mlのH2O+5.4gのPAC/1.2mlのDDAP/7.2mlの接着
剤。
2. 16.8mlのH2O+5.4gのPAC/1.5mlのDDAP/7.2mlの接着
剤。
3. 16.8mlのH2O+5.4gのPAC/1.8mlのDDAP/7.2mlの接着
剤。
4. 16.8mlのH2O+5.4gのPAC/2.4mlのDDAP/7.2mlの接着
剤。
接着剤=Synthemul;DDAP=N−ドデシル−N,N−ジメチ
ル−3−アミノ−1−プロパンスルホネート表面活性
剤;初期フェノール濃度=96.6ppm 実施例27 実験の目的:線状アルキルスルホネート表面活性剤が
他の陰イオン表面活性剤と同様に、凝固を妨げそして最
終PAC複合材料のフェノール結合活性を過度に抑制しな
い性質を有するかどうかを判定すること。この実施例で
はGeneral foamを使用した。というのは、この小さな孔
のリフォームにスラリーを施すと、Scott Blue Foamex
のような大きな孔のフォームに使用するときに見られる
よりも、PACの凝固がより容易に見られるためである。
スラリーを製造するおよびそれをPUFへ被覆する手順は
前記と同じである。水に表面活性剤溶液(9gのSDSを脱
イオン水で100mlにした)、次にPAC、最後にSynthemul
接着剤を加えた(固形分55−57%)。次の表から分かる
ように、全ての濃度のSDSは懸濁液中に中程度のPACの凝
集を生じ、General foamの立方体の表面にひどいPACの
凝集を生じた。表面活性剤の量を減少させたスラリーか
ら複合材料を形成すると、より高い活性の複合材料が生
じるので、SDSはPACによるフェノール結合を抑制する作
用をするように見える。すなわち、最低濃度の表面活性
剤で製造した複合材料は、3倍以上の表面活性剤で製造
した複合材料の4倍以上のアルファ値を有する。これか
らの結論は、Dowfax 2A1および3B2のようなジスルホネ
ート化陰イオン表面活性剤はうまく働くが、線状モノス
ルホネート化表面活性剤はそうではないということであ
る。この理由は明らかではない。ジスルホネート化表面
活性剤の性能がすぐれている理由はおそらく次のような
ものである: 1. 接近した2つの荷電基の荷電密度の増加。
2. モノスルホネート化表面活性剤に対してジフルホネ
ート化表面活性剤の電気強度が大きい。
3. ジスルホネート化Dowfax表面活性剤にエーテル結合
が存在することによってより形状的に適合し、従って、
目標イオン/表面との相互作用がより緊密になる。
4. ジフルホネート化表面活性剤でのラテックス粒子の
より効率的な被覆およびより高い荷電密度の結果とし
て、ラテックス粒子の安定化が改良される。
各試料の含有物およびこれらの添加順序は次の通りであ
った: 1. 0mlのH2O/16.8mlのSurf/5.4gのPAC/7.2mlの接着
剤。
2. 4.2mlのH2O/12.6mlのSurf/5.4gのPAC/7.2mlの接着
剤。
3. 7.4mlのH2O/9.5mlのSurf/5.4gのPAC/7.2mlの接着
剤。
4. 9.7mlのH2O/7.1mlのSurf/5.4gのPAC/7.2mlの接着
剤。
5. 11.55mlのH2O/5.3mlのSurf/5.4gのPAC/7.2mlの接着
剤。
接着剤=Synthemul;Surf=9gのドデシルスルホン酸ナト
リウムを水に溶解して全容積を100mにした表面活性剤溶
液;初期フェノール濃度=99.4ppm 実施例28 実施例28の実験はアンモニウムカゼイン塩を懸濁助剤
として使用することに関する。以下の結果から、カゼイ
ン塩を用いて形成された支持体のすぐれた性能が確認さ
れる。
アンモニウムカゼイン塩溶液は次のように製造した。
200mlの急速攪拌脱イオン水に、5gのタイプHC−200塩酸
性カゼイン(ナショナル・カゼイン社、シカゴIl)を、
次に、68.49mlの29.2%w/w(比重0.899)のアンモニウ
水および溶液を脱イオン水で100mlにして製造した水酸
化アンモニウム溶液1mlを加えた。この溶液は約0.5時間
内に形成された。
アンモニウムカゼイン塩を懸濁助剤として含有するス
ラリーは次のように製造した。アンモニウムカゼイン塩
溶液の攪拌溶液25mlに、12.5gのPCAを加えた。滑らかな
懸濁液が得られるまで、攪拌を続けた(数分)。この攪
拌混合物に、6.25gのSynthemul 40404ラテックス接着剤
(またはHycar)を、次に11.75mlの水を加え、懸濁液を
さらに15分間攪拌した。
Dowfax 2A1を懸濁助剤として含有するスラリーを同様
に製造した。
以下の全ての実験では、13000シリーズGeneral Foam
の1″×1″×1″立方体を攪拌スラリーの下で絞って
空気を除き、そして2.11mmの距離に設定したローラーの
間に通して過剰のスラリーを除去した。
実験結果は以下の表にまとめた。
実験番号1の目的は、活性で安定な複合材料は、まず
スラリーを被覆したPUFの立方体を空気乾燥し、次に損
なうことなく150℃に加熱することによって製造するこ
とができることを証明することであった。スラリーを被
覆したPUFは上記のようにアンモニウムカゼイン塩、Hyc
arおよびタイプC PACを用いて製造した。次に、試料を1
8時間空気乾燥し、そしてフェノール結合分析を行う直
前に150℃で10分間加熱する。得られた複合材料はすぐ
れたフェノール結合特性を示し、水中で非常に安定して
いるように見えた。複合材料について得られたアルファ
値は最良のものであった。150℃の硬化工程は複合材料
の結合活性を損なわない。
実験番号3の目的は、空気乾燥した複合材料を150℃
で加熱することが必須ではなく、その代わりに周囲温度
(約22℃)で空気乾燥してもよいことを証明することで
あった。この試料は、スラリー被覆PUF立方体を48時間
空気乾燥し、次に真空オーブンにおいて30℃で18時間乾
燥する以外は、番号1と同様な方法で製造した。得られ
た複合材料はすぐれたフェノール結合特性を示し、水中
で非常に安定しているように見えた。フェノール分析か
ら得られたアルファ値は、実験番号1で得られたのと実
質的に同じである。真空オーブン中での乾燥工程は本発
明を実施するための必須の工程ではなく、試料の正確な
乾燥重量が得られるように水分を追い出すために行うも
のにすぎないことに注目してほしい。真空乾燥しなかっ
た他の製造でも、空気乾燥(>48時間)のみのものと実
質的に同じ特性を示した。
実験5、6および7の目的は、唯一の硬化工程として
150℃でスラリーを加熱することが、スラリー被覆PUFを
正しく硬化するのに不適当であることを、水性系におけ
る処理に対する抵抗力に乏しいことを測定することで証
明することであった。PUFのスラリー被覆立方体は上記
のように製造した。実験5の場合、新しい被覆立方体を
150℃に設定したオーブンに入れ、10分間硬化させた。
オーブンから取り出したら、室温に冷却し(約1分
間)、次にフェノール結合溶液に入れた。この分析の終
りまでに、フェノール溶液は、上澄みフラクションに大
量のPACが存在するため、非常に乳白色となった。この
ことは、硬化時間が不適当であったためにラテックスお
よびPACの接着が不十分なものとなったことを明らかに
示している。実験6は、PUFのスラリー被覆立方体を、
分析の前、加熱工程の24時間後に空気乾燥した以外は、
実験5と同じであった。実験7は、PUFのスラリー被覆
立方体を、加熱工程の10分前に24時間空気乾燥した以外
は、実験5と同じであった。これらの2つの実施例で
は、得られた複合材料はすぐれたフェノール結合特性を
示し、水中で非常に安定しているように見えた。フェノ
ール分析から得られたアルファ値は、実験番号1で得ら
れたのと実質的に同じである。
実験8の目的は、実験2で用いたHycar接着剤の代わ
りに、Synthemul 40404ラテックス接着剤を用いうるこ
とを証明することであった。複合材料は、取り替えた以
外は実験2と同じであった。得られた複合材料はすぐれ
たフェノール結合特性を示し、水中で非常に安定してい
るように見えた。フェノール分析から得られたアルファ
値は、実験番号1で得られたのと実質的に同じである。
実験9の目的は、実験8と同様であった。その目的
は、実験3で用いたHycar接着剤の代わりに、Synthemul
40404ラテックス接着剤を用いうることを証明すること
であった。複合材料は、取り替えた以外は実験3と同じ
であった。得られた複合材料はすぐれたフェノール結合
特性を示し、水中で非常に安定しているように見えた。
フェノール分析から得られたアルファ値は、実験番号1
で得られたのと実質的に同じである。実験11および12
は、カゼインの代わりにDowfax 2A1を用いた以外は、そ
れぞれ実験1および6と同じであった。得られた複合材
料は水中で非常に安定しているように見えたが、フェノ
ール分析から得られたアルファ値は、カゼインを懸濁助
剤として用いたときに得られた値よりも低かった。
乾燥方法: A. 空気乾燥18時間+150℃オーブン10分間 B. 空気乾燥48時間+30℃真空オーブン18時間 C. 150℃オーブン10分間 D. 150℃オーブン10分間+空気乾燥24時間 接着剤=HYCARはBFグットリッチ社のHYCAR2671である;S
YNTHはライコールド・ケミカル社のSYNTHEMUL 40404−0
0である。
★ AMM CASE=アンモニウムカゼイン塩 ★★ Dowfax=Dowfax 2A1表面活性剤 注:接着剤とPACとは結合分析の間、上澄みフラクショ
ンに放たれた;これは他の試料では生じなかった。
分析容積=100ml
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マシャエキ,マンサー アメリカ合衆国ウエスト・ヴァージニア 州25705,ハンティントン,パークウェ イ・ドライブ 102 (72)発明者 ヘリビク,ウォルター・エフ アメリカ合衆国イリノイ州60525,ラグ ランジ・パーク,シーウッド・ドライブ 821 (72)発明者 ラプトン,フランシス・エス アメリカ合衆国イリノイ州60202,エヴ ァンストン,モンロー・ストリート 1325 (56)参考文献 特開 平4−504380(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】汚染物質を含有する水性供給流を、有効量
    の酸素を含むガスの存在下でバイオリアクターに通すこ
    とを含む前記水性供給流の浄化方法であって、前記バイ
    オリアクターが、 (a)被覆組成物が少なくともその一部が施された基体
    を含む被覆支持体であって、その被覆組成物が(i)前
    記汚染物質を吸着し、次いで放出する少なくとも1種の
    粒状吸着剤;(ii)前記吸着剤を前記基体の表面に結合
    させる少なくとも1種の結合剤であって、Tgが100℃未
    満の結合剤;及び(iii)両性イオン性又は陰イオン性
    の懸濁助剤であって、スルホネート、サルフェート、サ
    ルファイト、ホスフェート、ホスファイト、ホスホネー
    ト、カルボキシレート及びそれらの組み合わせからなる
    群から選ばれる陰イオン性官能基を有する懸濁助剤を含
    む、被覆支持体;及び (b)前記被覆支持体の表面に付着された1種以上の汚
    染物質分解性微生物;を含む生物学的に活性な支持体を
    含む方法。
  2. 【請求項2】液体流から汚染物質を除去するための生物
    学的に活性な支持体であって、 (a)被覆組成物が少なくともその一部に施された基体
    を含む被覆支持体であって、その被覆組成物が(i)前
    記汚染物質を吸着し、次いで放出する少なくとも1種の
    粒状吸着剤;(ii)前記吸着剤を前記基体の表面に結合
    させる少なくとも1種の結合剤であって、Tgが100℃未
    満の結合剤;及び(iii)両性イオン性又は陰イオン性
    の懸濁助剤であって、スルホネート、サルフェート、サ
    ルファイト、ホスフェート、ホスファイト、ホスホネー
    ト、カルボキシレート及びそれらの組み合わせからなる
    群から選ばれる陰イオン性官能基を有する懸濁助剤を含
    む、被覆支持体;及び (b)前記被覆支持体の表面に付着された1種以上の汚
    染物質分解性微生物;を含む支持体。
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