JP2637516B2 - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

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JP2637516B2 JP63283973A JP28397388A JP2637516B2 JP 2637516 B2 JP2637516 B2 JP 2637516B2 JP 63283973 A JP63283973 A JP 63283973A JP 28397388 A JP28397388 A JP 28397388A JP 2637516 B2 JP2637516 B2 JP 2637516B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、改良されたスチールフィラメントを用い
たいわゆるオープン撚り構造コードにより補強されたラ
ジアルタイヤに関する。
(従来の技術) スチールコードで補強された空気入りタイヤにおいて
は、タイヤ内に浸入した水分によるスチールフィラメン
トの腐食に伴う製品耐久寿命の低下が問題となってい
る。そこでフィラメント表面に金属めっきを施したり、
ゴムがコード内部にまで浸入し得るいわゆるオープン撚
り構造(RESEARCH DISCLOSURE,JUNE 1978第33頁参照)
とすることによって、スチールコード耐腐食性を改良し
ている。
(発明が解決しようとする課題) フィラメントに金属めっきを施したゴム浸透性が悪い
スチールコードでは、スチールコードに繰返し歪が加わ
るような条件下で使用されるとコード内のフィラメント
相互の摩擦によるめっき層の急速な摩滅により鉄地の露
出で防食作用が失なわれ、またオープン撚り構造コード
ではゴムコーティングカレンダー時にコードにわずかの
張力が加わっただけでフィラメント相互の隙間が狭くな
りコード内部へのゴムやプラスチックの浸透が困難とな
るところに問題が残る。
一方実開昭61−108397号公報にはゴムの浸入性を改良
するために、スチールコードを略楕円つる巻き状に撚り
合せたオープン撚り構造スチールコードについて開示さ
れているが、2kg荷重時の引張伸びが大きいために、コ
ードを構成している各フィラメント相互の隙間が狭くな
ってゴムあるいはプラスチックのコード内部への浸入が
妨げられる。
また特開昭62−170594号公報は型付率の異なる少なく
とも2つ以上の単位に分け、型付率を最大値で1.65、最
小値で1.05とし、且つ最大値と最小値の差を0.20〜0.40
の範囲とすることが開示されているが、フイラメントの
らせん形状が最適化されていないためコードの加工性お
よびゴムペネ性を低下させる問題がある。
そこでこの発明は、ゴムの浸入性を向上させて耐腐食
疲労性を改善したオープン撚り構造スチールコードで補
強された、耐久寿命に優れる空気入りタイヤについて提
案することを目的とする。
(課題を解決するための手段) この発明は、トレッド部と、このトレッド部の両肩で
連なる一対のサイド部と、サイド部の内周に、それぞれ
形成した一対のビード部とを備えトレッド部の内側に埋
設したベルトで補強したカーカスを有するラジアルタイ
ヤにおいて、楕円つる巻き状をなし、その楕円は次式 (x/a)+(y/b)=1 ただしb/a:0.70〜0.90 で表される3〜6本のフィラメントからなる、3〜6本
をnで表し1×nで示されるオープン撚り構造を有し、
コードの5kg荷重時の引張り伸びが0.3〜1.4%の範囲で
あるスチールコードで該ベルトと該カーカスとの少なく
とも一方を補強したことを特徴とする空気入りラジアル
タイヤである。
また実施に当り、コードの2kg荷重時の引張り伸びP2
と5kg荷重時の引張り伸びP5との関係がP2≦0.947 P5
0.043であること、さらに好ましくはP2≦0.947 P5−0.0
83であることおよび隣合うフィラメントの間隙のうち、
少なくとも1つは異なる距離にあることが有利に適合す
る。
この発明においては、スチールコードのフィラメント
径は好ましくは0.15〜0.45mm、より好ましくは0.15〜0.
40mmの範囲で、撚りピッチは好ましくは6〜20mmの範囲
で製造に供する。
この発明に従うスチールコードは、例えば、第1図に
示すように、5本のフィラメント1を楕円つる巻状にし
て、各フィラメント1の間隔を離した、いわゆるオープ
ン撚り構造になる。
ここで楕円つる巻とは楕円体の周囲に沿うつる巻線を
指し、その楕円が上式に従うことを特徴とする。
またこの発明に従うスチールコードは、3〜6本のフ
ィラメントを105〜140%の型付率でら線形に型付けして
撚り合わせたオープン撚り構造コードを、曲げたわみ率
を12.5%以上にした矯正ローラーに通過させることによ
り得られる。
ここで型付率は、用いるフィラメントと同一のフィラ
メントを同数稠密に撚り合わせたときのコード径をdc
し、型付け後のコード径をdfとし、(df/dc)×100
(%)で表される。なおフィラメントが楕円つる巻状で
あるときは さらに曲げたわみ率は、第2図のように配したローラ
ー群を用いて、曲げたわみ量δ(mm)とローラーの中心
間距離L(mm)としたとき(δ/L)×100(%)で表わ
される。
なお曲げたわみ率を12.5%以上としたのは12.5%未満
ではフィラメントの巻き形状が楕円から円に近くなり、
ゴムの浸入性が劣化するためである。またローラー中心
間距離Lはコード撚りピッチ長さの2.0倍以上にする
と、フィラメントの楕円つる巻線の位置ずれが起こるた
めか、ゴムの浸入性が改良された。
さらに矯正ローラーの操業条件を上記のように設定す
れば、コードを構成するフィラメントの表面に圧縮残留
応力が付与されるので、フィラメントの腐食疲労性も改
善できる。
(作 用) スチールコードを構成するフィラメントの本数を3〜
6本と限定したのは、1〜2本では補強材として同一線
径ではコード1本当りの強力が低すぎ、コード強力と同
一にすると線径が大きくなりすぎて耐疲労性が低下し実
用には不適で、さらに1〜2本ではフィラメントを楕円
型付けすることによるゴム浸入性の改良効果がないから
である。
一方フィラメントが7本以上ではコード径が大きくな
ってコードによる補強層が厚くなり不経済であり、フィ
ラメントがコード内部に落ち込んで2層状態になりコー
ド内へのゴム浸透性が悪くなり、また発熱性が悪くなる
からである。なおフィラメント径を小さくすることも考
えられるが、伸線加工性が悪化して好ましくない。そこ
でフィラメントの直径は0.15〜0.45mm好ましくは0.15〜
0.40mmの範囲において、フィラメントを経済的に製造で
き、またコードとした際の機械的疲労耐久性も実用域に
あって好適である。
次に製品の補強用に使用されるスチールコード又は製
品から採り出したスチールコードは楕円つる巻状のフィ
ラメントからなり、その楕円を次式 (x/a)+(y/b)=1 ただしb/a:0.70〜0.90 で表される形状にすることによって、コードの5kg荷重
時の引張り伸びは小さくなり、とくにコード内部へのゴ
ム浸入性の指標となる2kg荷重時の引張り伸びも小さく
なるため、フィラメント相互の間隙減少は抑制されゴム
の浸入性が大幅に改良できることが、発明者らの研究に
よって新たに判明した。
すなわち上式に従う楕円のつる巻状フィラメントを用
いることで、2kg荷重時の引張り伸びを小さくできゴム
の浸入性を向上し得るわけである。ちなみに第3図は楕
円つる巻状のフィラメントからなる矯正ローラーによっ
て圧縮残留応力を付与したコード(イ)とつる巻状のフ
ィラメントからなるコード(ロ)とを、それぞれ相対湿
度90%、温度25℃の雰囲気下で回転曲げ疲労試験に供し
た結果を示したものである。同図から、圧縮残留応力の
付与によって疲労寿命が向上することもわかった。
またフィラメント間へのゴムの浸入性をさらに高める
には、2kg荷重時の引張り伸びP2(%)を5kg荷重時の引
張り伸びP5(%)との関係を、P2≦0.947 P5−0.043と
することが好ましい。P2≦0.947 P5−0.083であればさ
らに好ましい。
さらにフィラメントは不規則に配置してフィラメント
相互の間隙を少なくとも1つは異ならせることによっ
て、2kg荷重時の伸長歪を小さくしてゴム浸入性を改良
することが可能である。
(実施例) スチールコード製造例 直径0.23mmのフィラメントを5本引揃えてくせづけ用
目板によって最密コード構造のコード径に対して1.15倍
の直径となるように螺旋状の型付けを行い、引続き、型
付けされたフィラメント5本を撚り合わせてオープン撚
り構造のコードとした。次に第2図に示した千鳥状に配
置された矯正ローラーにコードを通過させてフィラメン
トを円筒から楕円筒のつる巻に変化させた。この場合の
矯正ローラーの千鳥状配置は第2図に示した曲げたわみ
量(δ)を4.2mmおよびロール中心間距離(L)を24mm
としロールの総数は13個とした。得られたコードの断面
を第4図に例示する。また第5図(イ)に示すようにフ
ィラメントは楕円つる巻状であり、コード内部へのゴム
の浸入率はほぼ100%であった。得られたスチールコー
ドの詳細は第1表にNo.3として示す。
一方矯正ローラーの曲げたわみ量6.8mm、ロール中心
間距離Lを24mmとした場合、フィラメントは第5図
(ロ)に示すような直線部分を含む偏平楕円形となりコ
ード内部へのゴムの浸入率は20%であった。得られたス
チールコードの詳細は第1表にNo.2として示す。
以上に開示した製造方法の条件を若干変更することに
より第1表に示すNo.2〜8のスチールコードを調製し
た。同様な方法でタイヤ性能評価のため、1×5×0.2
5、1×5×0.28、1×5×0.30、1×4×0.20、1×
3×0.20構造のスチールコードを併せて調製した。ここ
で(1×5×0.25)表示の0.25とはフィラメント径が0.
25mmであることを示す。
第1表に示す条件に従うフィラメントからなるオープ
ン撚り構造スチールコード(1×5×0.23mm)のゴム浸
入性および耐腐食疲労性について調べた結果を同表に併
記する。
なお、ゴム浸入性はカーボンブラック(HAF)50重量
部を含む加硫性の天然ゴム組成物シートに1×5構造の
スチールコードを埋設し、圧力20kg/cm2のもと温度145
℃で30分間加硫したのちコードの長さ方向に5mm間隔で
切断し、コード断面10個を光学顕微鏡によりゴムのコー
ド内部への浸入度合を観察したものである。又、耐腐食
疲労性は、相対湿度90%、温度25℃の雰囲気下でゴムを
被覆しない裸コードに曲げ歪0.5%を与え回転曲げ疲労
試験を行い、従来コードNo.1の疲労寿命を100として指
数表示した。指数の大きいものほど疲労寿命が長く、耐
腐食疲労性が良好であることを示している。
実施例1 前記スチールコード製造例に従って製造した3種の1
×5スチールコード及びクローズド撚りの1×5スチー
ルコードを、タイヤサイズ165SR13の乗用車用ラジアル
タイヤのベルト補強に用い第2表に示す条件にて4種類
のタイヤを試作した。なお実施例3のタイヤは実施例1,
2とベルト強度が同じになるようにコード打込みを調整
した。
これらのタイヤの接地部にベルト部の金属コードに達
する直径3mmの穴をあけ、タイヤを1,000km実地走行させ
た後に、該タイヤを5%NaCl水溶液の水槽中に1日浸漬
させ、更に一般路で合計4万km走行させ、次いで内圧を
1.3kg/cm2に下げ一定山坂路を2万km走行させた後タイ
ヤを解剖した。
1.耐腐食性;上記タイヤの穴の位置に相当する金属コー
ドを採取し、埋設ゴムとの接着界面がどの位の長さに渡
って接着低下しているかをコードの腐食長さとして評価
し、次式によりタイヤNo.13のタイヤ金属コードの腐食
長さを100として指数で表わした。
なお値が大きい程良好な結果を示す。
実施例2 第3表に従って、3種の異なるカーカスを有するタイ
ヤサイズ195/70R14の乗用車用ラジアルタイヤを試作し
た。ベルトにはいずれも第1表のNo.4のスチールコード
を用いた。
比較例においては、カーカスとして1000d/2のポリエ
チレンテレフタレイト繊維コード(コード強力21.5kg)
を2層、打込み55.0本/50mmにてビード部折り返し高さ
を高くして用いた。
実施例4においては1×3×0.20(mm)のスチールコ
ード(コード強力29.0kg)を一層、打込み数60本/50mm
にてビード部折り返し高さを低くして用いた。実施例5
においては1×4×0.20(mm)のスチールコード(コー
ド強力38.0kg)を一層、打込み数45本/50mmにて実施例
4と同じビード部折り返し高さにて用いた。
これら3種のタイヤを10万km走行させた後、カーカス
プライ端部の亀裂の成長長さ及びサイドウォール部の外
傷の発生率を調査し、カーカスプライ端部耐久性及び耐
サイドウォール外傷性を指数評価した。なお指数が大き
い程良好な結果を示す。
またJIS規格D0202に準拠して転がり抵抗性を評価する
と共に、テストコースにて操案性と乗り心地性につきド
ライバーによるフィーリングテストを実施した。いずれ
も指数が大きい程良好な結果を示す。
これらの評価結果を第3表に併記する。
実施例3 第1表のNo.1およびNo.6のスチールコード、さらにN
o.4と同様に製造した1×5×0.30構造(フィラメント
径0.30mm)のスチールコード、すなわちフィラメントの
巻形状が楕円で、楕円の短径/長径比は0.81、5kg荷重
時の伸びは0.54%2kg荷重時の伸びは0.41%であるコー
ドを夫々重荷重用(トラック・バス用)ラジアルタイヤ
1000R20 14におけるプライのベルトのトレッド側最外層
に用いて、タイヤを試作した。
なおベルトの最外層以外の3層にはいずれも3×0.20
+6×0.38構造のスチールコードを用いた。最内層であ
る第1層には打込み数18本/50mmで、第2〜3層には打
込み数28本/50mmにて埋設した。
そしてコードNo.1のスチールコード及びNo.6のスチー
ルコードは夫々打込み数52本/50mmにて埋設し、夫々比
較例3、実施例6とした。残りのスチールコードは打込
み数34本/50mmにて埋設し、実施例7とした。
これら3種のタイヤを15万km走行後、耐腐食性を評価
したところ、比較例3タイヤのベルト最外層には随所に
コード内部腐食の進行が見られたが、実施例6、実施例
7のタイヤには腐食の進行がみられず良好な結果を示し
た。
実施例4 評価用タイヤとして重荷重用トラック・バス用ラジア
ルタイヤ1000R20−14PRを使用した。このタイヤのベル
ト構造は、下記の第4表に示す如く3×0.20mm+6×0.
38mmのスチールコードを第1層には打込み密度9本/25m
mで、また第2〜4層には14本/25mmで夫々適用し、かつ
タイヤの周方向に対し第1層は23゜で、また第2〜4層
は70゜で打ち込んでいる。またカーカスプライ構造は、
第4表に示す如く比較例4のコントロールタイヤにおい
ては3+9×0.23mm+1のスチールコードをタイヤ周方
向に対して90゜の角度で、打ち込み密度8本/25mmにて
配列させ、実施例のタイヤにおいては第4表に示す各カ
ーカスプライ適用のスチールコードを周方向に対し同じ
角度で、かつ比較例4のコントロールタイヤのケース強
度に適合するように夫々決定した打ち込み数にて配列さ
せた。
かかる試作タイヤにつき以下に示す各性能評価を行っ
た。
耐フレッティング性 試作タイヤから(走行タイヤも新品タイヤも同じ方
法)、一方のビードから他方のビードまでのゴム付きカ
ーカスコード層のコードを引き抜き、クラウンセンター
部で半分に切断する。次にゴムを溶媒で溶解して除去
し、フィラメント1本ずつにほぐす。そのほぐした各フ
ィラメントについてクラウンセンター側端部とビード側
端部をチャックではさみ引張試験機でコードを破断し、
その破断面を真上から見られるように顕微鏡にセット
し、拡大写真をとり、拡大写真に方眼紙をかぶせフレッ
ティングの生じていない部分のふちに合わせて円を描
き、フレッティングの生じない非摩滅部分に対しフレッ
ティングを生じた部分をμm単位で測定したものをコー
ド10本分平均した値がフレッティング量である。
この値を比較例4のコントロールタイヤを100として
フレッティング量の少ない方が大きくなるように指数表
示したのが第4表の耐フレッティング性である。
腐食疲労低下度 試験方法は、第6図に示すようにタイヤから取り出し
たゴム付きコード3を直径40mmのプーリー4の3個に図
のように掛け、固定プーリー5を介して新品コード破断
荷重の10%に相当するおもり6に引張荷重を掛け、3つ
のプーリーを左右に繰り返し20cm移動させコードに繰り
返し曲げ歪を与えてコードを疲労破断させ、コード破断
に至る繰り返し回数を10本のコードの平均破断回数とし
て求め、新品タイヤのコードのそれを100として新品対
比の低下度合いを求めた値が、腐食疲労性低下度であ
る。第4表に示す腐食疲労性低下度は、前記の値を比較
例4のコントロールタイヤを100として指数値で示した
ものであり、値が大きい程耐腐食疲労性が良好なことを
示す。
カーカスプライ端部耐久性 試作タイヤのトレッドゴムをバフして、ベルト層の発
熱によるベルト層の故障のない状態でビード耐久性を評
価する。具体的には各試作タイヤを荷重JIS200%、速度
60km/h、内圧7.25kg/cm2の条件下でドラム上で回し、カ
ーカスプライコード先端にセパレーションが発生し、振
動が大きくなった時のドラム走行距離を夫々の走行距離
として比較例1のコントロールタイヤのものと対比し指
数にて表示した。値が大きい程カーカスプライ端部耐久
性が良好なことを示す。
耐サイドウォール外傷性 試作タイヤに用いたスチールコードをゴム中に縦に平
行に埋め込んだ厚さ3mm、幅50mm、長さ300mmの大きさの
試料にスチールコード強力×打込み数(すなわちトリー
ト強力)の1割の引張をかけ、重さ20kgの刃型をコード
方向と直角に上から自然落下させて、その切断時の高さ
で耐サイドウォール外傷性を比較する。第1表には比較
例1のコントロールタイヤのそれを100としてこの性質
を示し、数値が大きい程耐サイド外傷性が良好であるこ
とを示す。
重量軽減効果 試作タイヤに用いたスチールコードをカーカスコーテ
ィングゴムで埋め合わせたプライトリート複合体とし、
複合体として比較例1のコントロールタイヤのプライト
リートと同一強度が得られるよう、各試作トリートの打
ち込み本数を変えた時の打ち込み数ダウンによる重量の
低減効果を、タイヤ1本当りに使用するトリート重量に
てコントロールタイヤ対比指数で表示した。値が小さい
程重量軽減効果が良好であることを示す。
以上の評価結果を第4表に併記する。
第4表から実施例は比較例に比し全ての評価が優れ、
とくに耐フレッティング性において著しい効果を示すこ
とがわかる。
(発明の効果) この発明によれば、コード内部のゴムの浸入性を大幅
に向上するとともにフィラメント自身の腐食疲労性も向
上するので、極めて優れた耐腐食疲労性を有し、とくに
乗用車用又はトラックバス用空気入りラジアルタイヤの
ベルト又はカーカスの補強用に好適なコードを提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に従うスチールコードの断面図、 第2図は矯正ローラーの模式図、 第3図はコード構造と疲労寿命の関係を示すグラフ、 第4図(イ)〜(ニ)はスチールコードの断面図、 第5図(イ)(ロ)はフィラメントの断面図、 第6図は耐腐食疲労低下度試験法の説明図である。 1……フィラメント

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド部と、このトレッド部の両肩で連
    なる一対のサイド部と、サイド部の内周に、それぞれ形
    成した一対のビード部とを備えトレッド部の内側に埋設
    したベルトで補強したカーカスを有するラジアルタイヤ
    において、 楕円つる巻き状をなし、その楕円は次式 (x/a)+(y/b)=1 ただしb/a:0.70〜0.90 で表される3〜6本のフィラメントからなる、3〜6本
    をnで表し1×nで示されるオープン撚り構造を有し、
    コードの5kg荷重時の引張り伸びが0.3〜1.4%の範囲で
    あるスチールコードで該ベルトと該カーカスとの少なく
    とも一方を補強したことを特徴とする空気入りラジアル
    タイヤ。
  2. 【請求項2】スチールコードの2kg荷重時の引張り伸びP
    2と5kg荷重時の引張り伸びP5との関係がP2≦0.947 P5
    0.043を満足することを特徴とする請求項1に記載のタ
    イヤ。
  3. 【請求項3】スチールコードの隣合うフィラメントの間
    隙のうち、少なくとも1つは異なる距離にある請求項1
    又は2に記載のタイヤ。
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