JP2636605B2 - 連続地中壁の施工方法 - Google Patents

連続地中壁の施工方法

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JP2636605B2
JP2636605B2 JP30552091A JP30552091A JP2636605B2 JP 2636605 B2 JP2636605 B2 JP 2636605B2 JP 30552091 A JP30552091 A JP 30552091A JP 30552091 A JP30552091 A JP 30552091A JP 2636605 B2 JP2636605 B2 JP 2636605B2
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和夫 根元
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば高層建築物の
建設において地階部分の土留めを兼ねる地中壁を構築す
る施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】地下構造物、例えば高層建築物の地階部
分には土留めを兼ねる地中壁が構築される。この地中壁
を、複数枚のパネルをジョイントさせて構築する従来の
施工方法を、図1〜図13に基づいて説明する。
【0003】この施工方法は地中にコンクリート製のパ
ネルを打設し、更に、すでに打設したパネル(先行パネ
ル)に対し別のコンクリート製のパネル(後行パネル)
を順次打設することにより、連続した地中壁を構築する
ものである。
【0004】図は主に地中壁を構成する複数枚のパネル
のうち先行パネルを打設する様子を示すものである。
【0005】まず先行パネルを打設する部分に縦穴1を
掘削する(図1及〜図3)。縦穴1は図3中での
順に掘削機械3によって掘削され、この掘削は泥水を充
満した状態でおこなわれ、掘削後にスライム処理がなさ
れる(図4及び図5)。
【0006】次いで、この縦穴1に先行パネルのための
中央にコンクリ−ト打設用スペ−ス7を有した鉄筋籠5
を挿入する(図6及び図7)。コンクリート打設用スペ
ース7の左右にはコ字形の隔壁9を有し、隔壁9を介し
て左右にジョイント用鉄筋11が突出されている。
【0007】その後、ジョイント用鉄筋11の先端部と
縦穴1の内面との間に仕切壁13が挿入された後(図
8)、隔壁9と仕切板13との間を支える反力材15が
挿入される(図9及び図10)。そして仕切板13と縦
穴1内面との間に砂利17を投入しつつ、中央のコンク
リート打設用スペース7にコンクリート19を打設する
(図11)。コンクリートの一部は、コ字形の隔壁9と
縦穴1内面との間を通って仕切板13と縦穴1内面との
間へ廻り込むが、この廻り込んだコンクリートの重量は
前記仕切板13及び反力材15を介して隔壁9に支えら
れる(図12)。これにより、仕切板13が倒れてジョ
イント用鉄筋11の部分が変形してしまうのを防止でき
る。このようにしてコンクリート19が打設され養生さ
れると先行パネル20が完成する。
【0008】その後、仕切板13を除去しつつ、先行パ
ネル部分の縦穴21を掘削する。そして、後行パネル用
鉄筋23を前記ジョイント用鉄筋11とジョイントさせ
つつ縦穴21に挿入する(図13)。そして、後行パネ
ル用の縦穴21にコンクリートを打設することにより後
行パネルを形成すると同時に、先行パネルとのジョイン
トが完了する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コンク
リート製のパネル(特に先行パネル)の前面及び背面は
縦穴1の内面に沿って硬化されるので、パネルの壁面に
凹凸が形成されるため、地下構造物を建築する際に構築
された連続地中壁に囲まれた内側の地盤を掘削していく
と、連続地中壁の凹凸壁面が露出するから、煩雑なはつ
り工事を要していた。また、打設されるコンクリートの
重量によりジョイント用鉄筋11の部分に変形が生じる
が、この変形を防止するため、前述したような反力材1
5の挿入(図9及び図10)や砂利17の投入(図11
及び図12)が必要であり、施工を複雑なものにしてい
た。
【0010】これに対し、前記はつり工事を不要とする
ために、鉄筋籠5の前面または背面を鉄板で覆う方法も
存在する。反面、縦穴1に鉄筋籠5を挿入する必要か
ら、縦穴1の内面と鉄筋籠5との間すなわち鉄板との間
には隙間が存在し、この隙間の分だけコンクリート打設
の際のコンクリートの重量により鉄板が膨らみ、壁面の
精度が低下するおそれがあった。
【0011】この発明は以上の問題点を解決するために
なされたもので、煩雑なはつり工事を不要とし、しかも
反力材の挿入及び砂利の投入を不要にするとともに、鉄
板が膨らむことのない連続地中壁の施工方法を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、この発明は、先行パネルの左右端に後行パネルを
ジョイントさせて連続地中壁を構築する施工方法におい
て、先行パネル部分を掘削する工程と、中央のコンクリ
ート打設用スペースから隔壁を介して左右に突出するジ
ョイント用鉄筋を有する鉄筋籠を前記掘削した穴に挿入
する工程と、ジョイント用鉄筋の先端部に仕切板を挿入
する工程と、前記コンクリート打設用スペースの前面と
背面を覆い前記仕切板へ連続する鉄板を挿入する工程
と、前記鉄板及び前記仕切板と掘削穴内面との間に自硬
性安定液を注入し固化させる工程と、前記コンクリート
打設用スペースにコンクリートを打設して養生する工程
と、前記仕切板を除去して後行パネル部分を掘削する工
程と、後行パネル用鉄筋を前記ジョイント用鉄筋とジョ
イントさせつつ挿入する工程と、を含んで成るものであ
る。
【0013】
【作用】掘削した穴に鉄筋籠を挿入し、更に仕切板と鉄
板を挿入して鉄筋籠を覆う。その後、鉄板及び仕切板と
掘削穴(縦穴)内面との間に自硬性安定液を注入し固化
させる。これにより鉄板は掘削穴内面に対し、固化した
自硬性安定液を介して、強固に支持される。これによ
り、打設されるコンクリートの重量にも十分に耐えら
れ、鉄板が膨らむこともない。また、仕切板と掘削穴内
面との間にコンクリートが廻り込むこともない。
【0014】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図15〜図19
において説明する。なお、この実施例の施工方法を説明
する側面図や正面図は従来(図1,図2,図4,図6,
図9,図11)と同じである。また、従来例(図1〜図
13)と同一の部分については同一の番号を付して説明
を省略する。
【0015】まず、従来と同様に掘削機械により先行パ
ネルを打設する地中に縦孔1を掘削する(図1,図2,
及び図14)。掘削は図14中での順におこなう
(図14)。掘削された縦穴1は、後に形成される先行
パネルと略同様の形状を成す。この掘削は、縦穴1内に
泥水を充満しておこなわれ、掘削完了後にスライム処理
機25によるスライム処理がなされる(図4,図1
5)。
【0016】このように掘削された縦穴1に対し、鉄筋
籠5を挿入する。この鉄筋籠5は従来と同様に、中央に
コンクリート打設用スペース7を有する。このコンクリ
ート打設用スペース7の左右端にはコ字形の隔壁9が設
けられ、この隔壁9を貫通して左右に突出したジョイン
ト用鉄筋11が設けられている(このジョイント用鉄筋
11の部分はジョイントボックスと呼ばれる)。
【0017】ジョイント用鉄筋11の先端部すなわち左
右端部に従来と同様に仕切板13を挿入するとともに鉄
板27を挿入する(図16)。この鉄板27は前記コン
クリート打設用スペース7の前面と背面を覆い、且つ前
記コ字形の隔壁9を介して仕切板13へ連続すること
で、仕切板13と共に鉄筋籠5の周囲を覆うものであ
る。ここで、掘削穴1に鉄筋5を挿入する必要上から、
掘削穴7の内面と鉄筋籠5との間には隙間が存在する。
従って鉄板27及び仕切板13と掘削穴1内面との間に
も隙間が存在する。この隙間に自硬性安定液(SG)2
9を注入し泥水と置換させる(図17)。その後、時間
が経過し自硬性安定液29が固化する。十分に固化がお
こなわれた後、前記コンクリート打設用スペース7にコ
ンクリート19を打設し、一定時間をかけて養生させる
(図18)。この時、従来であればコンクリート19が
掘削穴1とジョイントボックスとの間に廻り込み仕切板
13を内側に向って押圧し、ジョイント用鉄筋11すな
わちジョイントボックスの部分を変形させるおそれがあ
ったが、この実施例によれば固化した自硬性安定液29
の働きでコンクリートの廻り込みを防止できる。
【0018】十分にコンクリート19を養生した後、前
記仕切板13を除去しつつ、後行パネル部分を掘削す
る。この後行パネルのための掘削穴21に対し、後行パ
ネル用鉄筋23を挿入する。この挿入の時、前記ジョイ
ント用鉄筋11と、鉛直方向にジョイントさせる。ジョ
イントさせた後、前記後行パネルのための掘削穴23に
コンクリートを打設すれば後行パネルが形成されると同
時に、鉄筋11,23によるジョイントがおこなわれ
る。このような後行パネルの形成は先行パネルの右端に
対してだけではなく、図示しないが左端についても同様
におこなわれる(図19)。
【0019】以上の実施例によれば、先行パネル20及
び後行パネル(図示せず)によって構成される連続地中
壁に囲まれた地盤を掘削し、連続地中壁の壁面を露出さ
せても、従来のようにコンクリートの地肌が露出するこ
とがなく鉄板27によって覆われているので、はつり工
事を必要としない。
【0020】またコンクリート打設用スペース7に対す
るコンクリート打設の際に、固化した自硬性安定液29
の働きによりコンクリート19が鉄筋籠5と掘削穴1内
面との間に廻り込むことがないので、廻り込んだコンク
リートの重さにより仕切板13が内側に倒れてジョイン
ト用鉄筋11を変形させるおそれがない。このため変形
を防止させるための従来の反力材15の挿入(図9及び
図10)や砂利の投入17(図11及び図12)が不要
となり、施工が簡略化される。
【0021】また、前記したように鉄板27は、自硬性
安定液29により掘削穴1内面に支持されているので、
打設されるコンクリートの重量により膨らむということ
がない。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の連続地
中壁の施工方法によれば、固化した自硬性安定液の働き
によりコンクリートが仕切板と掘削穴内面との間へ廻り
込むことがなく、仕切板の倒れもない。また鉄板は固化
した自硬性安定液を介して掘削穴内面に支持されるの
で、打設されるコンクリートの重量にも十分耐えること
ができる。よって、従来のように反力材や砂利を用いな
くても仕切板の倒れはなくジョイント用鉄筋の部分の変
形を防止でき、また、鉄板が膨むこともない。さらに、
鉄板の存在によりパネルのコンクリートの壁面にはつり
工事をする必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】先行パネル部分を掘削する工程を示す側面図で
ある。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図2の掘削穴の水平断面図である。
【図4】掘削した穴をスライム処理している状態を示す
正面図である。
【図5】図4の掘削穴の底面図である。
【図6】掘削穴に鉄筋籠を挿入する工程を示す正面図で
ある。
【図7】図6の掘削穴の水平断面図である。
【図8】仕切板を挿入した状態の掘削穴の水平断面図で
ある。
【図9】反力材を挿入する工程を示す正面図である。
【図10】図9の掘削穴の水平断面図である。
【図11】コンクリートを打設する工程を示す正面図で
ある。
【図12】図11の水平断面図である。
【図13】後行パネル部分の掘削をおこない後行パネル
用鉄筋を挿入した掘削穴の水平断面図である。
【図14】本実施例において先行パネル部分の掘削をお
こなった掘削穴の水平断面図である。
【図15】図14の掘削をおこなった後スライム処理を
おこなっている掘削穴の底面図である。
【図16】本実施例において掘削穴に鉄筋籠を挿入し仕
切板及び鉄板を挿入した状態の掘削穴の水平断面図であ
る。
【図17】図16において掘削穴内面との間に自硬性安
定液を注入した状態を示す掘削穴の水平断面図である。
【図18】本実施例においてコンクリートを打設した掘
削穴の水平断面図である。
【図19】本実施例において後行パネル部分を掘削し後
行パネル用鉄筋を挿入した掘削穴の水平断面図である。
【符号の説明】
1 掘削穴 5 鉄筋籠 7 コンクリート打設用スペース 9 隔壁 11 ジョイント用鉄筋 13 仕切板 15 反力材 17 砂利 19 打設されたコンクリート 23 後行パネル用鉄筋 27 鉄板 29 自硬性安定液

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先行パネルの左右端に後行パネルをジョ
    イントさせて連続地中壁を構築する施工方法において、
    先行パネル部分を掘削する工程と、中央のコンクリート
    打設用スペースから隔壁を介して左右に突出するジョイ
    ント用鉄筋を有する鉄筋籠を前記掘削した穴に挿入する
    工程と、ジョイント用鉄筋の先端部に仕切板を挿入する
    工程と、前記コンクリート打設用スペースの前面と背面
    を覆い前記仕切板へ連続する鉄板を挿入する工程と、前
    記鉄板及び前記仕切板と掘削穴内面との間に自硬性安定
    液を注入し固化させる工程と、前記コンクリート打設用
    スペースにコンクリートを打設して養生する工程と、前
    記仕切板を除去して後行パネル部分を掘削する工程と、
    後行パネル用鉄筋を前記ジョイント用鉄筋とジョイント
    させつつ挿入する工程と、を含んで成る連続地中壁の施
    工方法。
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