JP2636156B2 - 3本フロート式浮船台 - Google Patents

3本フロート式浮船台

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JP2636156B2
JP2636156B2 JP5336900A JP33690093A JP2636156B2 JP 2636156 B2 JP2636156 B2 JP 2636156B2 JP 5336900 A JP5336900 A JP 5336900A JP 33690093 A JP33690093 A JP 33690093A JP 2636156 B2 JP2636156 B2 JP 2636156B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、前後左右方向の傾斜を
抑制して、安定性を保持しながらコンパクト化を図った
船舶用浮船台に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、小型船舶用浮船台の一形態とし
て、船体を載置する載架台を二本のフロートによって支
持する構造ものがある。
【0003】すなわち、この浮船台は、上架する船の重
量、寸法に適度に対応した2本の円形断面又は矩形断面
の中空フロートを複数の横梁で固定し、それに船の受
材、支柱、誘導材などを備え、各中空フロートの長手方
向前部に給排気口を設けるとともに長手方向後部に給排
水口を設けた構成となっている。そして、かかる構成に
よって、浮船台を給水動作によって沈下させることがで
きるとともに、排水動作による浮上させることができ
る。
【0004】なお、フロート、横梁等の各部品はかなり
の重量があるので、組立や進水等にはクレーン車を使用
するなどしていた。
【0005】次に上記浮船台による具体的上下架作業に
ついて説明すると、まず、船を上架しようとする時、浮
船台はフロート各端部の浮力ブイによって一定深度に保
たれており、また、海面上にある誘導材等によって上架
船を程よい高さ位置に索具で固定する。
【0006】次に、フロート前部の給排水口より送気す
ると、フロート後部の給排水口より排水が始まる。上架
船は一般的に前部が軽く、後部は推進機関があって重く
なっている。送気が始まると、フロート前部から空気が
溜まってゆき、排水が進んでゆく。この際、フロート前
部が軽く、フロート後部はまだ溜水のため重く、浮船
台、上架船ともに前部が持ち上がり、フロート後部は沈
んだ姿勢となる。
【0007】その状態は送気、排水が進むにつれ、さら
に急な上昇角度をとる。
【0008】急傾斜が続いた後、排水が進むにつれ、溜
水、空気のバランスが相反し、フロート後部も徐々に上
がり、フロート前部が下がり、最終的にはフロートは水
平状態に戻り、上架船と浮船台は共に安定した状態とな
る。
【0009】次に、下架、進水についてであるが、下架
進水の場合、まず給排水口を開き、その後、給排水口を
開くと、フロート後部の給排水口より水が流入し、給気
に応じて水の流入が続く。この場合も、上記のごとく軽
いフロート前部は、上架船やフロート共に前方が持ち上
がり、下方は沈む。ある一定量だけ溜水すると共に、や
がて前方は沈下し始め、後部は持ち上がり、やがて水平
状態に戻り、浮力ブイが作用するまで一定量沈下した後
安定する。船は水上に浮き進水可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上従来の浮船台の使
用状態について述べたが、上架、下架進水共に長手方向
に急傾斜が必然的におこり、上架船が滑り出したり、ス
クリューを破損したり、人身の動揺など種々のトラブル
を発生するなど取り扱い上危険度の高いものであった。
【0011】また、上記した急傾斜を緩和するために
は、各フロートを長大にして容積を確保しなくてはなら
ず、従って、同フロートを固定する複数の梁、支柱、船
の案内板等を含めた浮船台の全体重量が著しく増大し、
クレーン車等を使って組み立てて、進水を行わなければ
ならなかった。
【0012】本発明は、これらの欠陥を改良するため、
部品の軽量化、上下架中の危険を伴う急傾斜の除去、又
は上架中の横ゆれ対策などを解決した浮船台を提供する
ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、3本の略同一
浮力を生ずるフロートによって水面上に架台本体を浮遊
状態に支持可能とした浮船台であって、架台本体の前方
下部に前部フロートを取付けるとともに、架台本体の後
方左右両側下部に後部フロートをそれぞれ取付け、架台
本体上に船舶を載置した状態において、前部フロートが
船舶の前部を上下架させる一方、後部フロートが船舶の
後部を上下架させるべく構成したことを特徴とする3本
フロート式浮船台に係るものである。
【0014】また、前記各フロートの全周又は両側に水
平安定ヒレをそれぞれ取付けたこと、及び、前記架台本
体を左右幅方向に拡縮自在に構成するとともに、同架台
本体の左右両端部を、後部フロートに形成した水平安定
ヒレに取付け、しかも、水平安定ヒレに架台本体を取付
ける取付位置を後部フロートの前後方向に沿って変更可
能としたことにも特徴を有するものである。
【0015】
【実施例】以下、添付図に示す実施例に基づいて、本発
明を詳細に説明する。
【0016】(実施例1)図1〜図3に実施例1に係る3
本フロート式浮船台Aの全体構成を示す。
【0017】図示するように、後述する小型船舶Bを載
置する架台本体10は枠組構造を有しており、平行間隔を
開けて前後に配設した一対の前後横架枠材11,12 と、同
前後横架枠材11,12 の中央部に直交状態に組立て、か
つ、前部を前横架枠材11から前方に突出した一対の左右
縦長枠材13,14 とから形成している。
【0018】なお、架台本体10は、防錆処理した綱材、
ステンレス綱、アルミニウム等の耐海水性の強い素材か
ら成形するのが好ましい。
【0019】また、図3に示すように、平面視で二等辺
三角形形状を有する架台本体10は、以下に説明するよう
に、三本のフロート15,16,17から構成されるフロート構
造18によって水面上に浮遊状態に支持されている。
【0020】すなわち、フロート構造18は、図1から明
らかなように、1本の前部フロート15と、その後部に平
行間隔を開けて配置した2本の後部フロート16,17 とか
ら構成している。
【0021】本実施例では、各フロート15,16,17は、前
後方向に伸延し、かつ、略同一形状及び長さを有する中
空状の長尺缶体から形成しており、略同一浮力を生ずる
ようにしている。
【0022】まず、前部フロート15について説明する
と、同フロート15は、両端を水密状態に閉塞した中空円
形断面の缶体からなり、その後部上面に、架台本体10の
左右縦長部材13,14 の前部を固定状態に載置支持してい
る。
【0023】前部フロート15の前部上面には給排気開口
19が設けられており、同給排気開口19は、屈曲自在な給
排気ホース20を介して、後述する給排気筒21に連通連結
することができる。
【0024】一方、前部フロート15の後部下面に給排水
開口22を設けられており、同給排水開口22には給排水導
管23が接続されている。
【0025】また、前部フロート15は、その前端上面
に、索具24によって浮力ブイ25を連結している。この浮
力ブイ25は、後述する浮力ブイ41,42 と協働して、小型
船舶Bの上架時において、浮船台Aを、水面下の一定深
度に保持するために用いられるものである。
【0026】さらに、前部フロート15は、その両端、好
ましくは、図1に示すように、その全周にわたって水平
安定ヒレ26を取付けている。
【0027】次に、後部フロート16,17 の構造について
説明する。
【0028】後部フロート16,17 は、ともに、両端を水
密状態に閉塞した中空台形断面の缶体からなり、その前
部上面に、架台本体10の前後横架部材11,12 の両端を固
定状態に載置支持している。
【0029】後部フロート16,17 の中空台形断面は、具
体的には、図4に示すように、後部フロート16,17 の横
断面において、それぞれの外側部分の幅W2を、内側部分
の幅W1より大きくとることによって形成している。
【0030】また、後部フロート16,17 の後部上面には
給排気開口30,31 が設けられており、同給排気開口30,3
1 は、屈曲自在な給排気ホース33,34 を介して、後述す
る給排気筒21に連通連結することができる。
【0031】一方、後部フロート16,17 の前部下面に給
排水開口35,36 が設けられており、同給排水開口35,36
には給排水導管37,38 が接続されている。
【0032】また、後部フロート16,17 は、その前端上
面に、索具39,40 によって浮力ブイ41, 42を連結してい
る。
【0033】さらに、後部フロート16,17 は、その両
端、好ましくは、図1に示すように、その全周にわたっ
て水平安定ヒレ43,44 を取付けている。
【0034】次に、小型船舶Bの前部及び後部を支持す
るべく、架台本体10の前部と後部とに設けた船底当接板
50,51 の構成について説明する。
【0035】船底当接板50は、図1に示すように、架台
本体10の縦長枠材13,14 の前部に取付けられており、実
質的に、図4及び図5に示すように、V字形状をなす一
対の当接板本体50a,50b と、同当接板本体50a,50b に沿
って摺動自在に取付けた案内ステー50c,50d と、サイド
ストッパー50g,50h と から構成されている。
【0036】なお、図4及び図5に示すように、案内ス
テー50c,50d は、小型船舶Bの船幅Wに合わせて設定し
た位置において、固定ボルト50e,50f によって当接板本
体50a,50b に固定される。
【0037】一方、船底当接板51は、架台本体10の縦長
枠材13,14 の後部に取付けられており、実質的に、図4
及び図5に示すように、V字形状をなす一対の当接板本
体51a,51b と、同当接板本体51a,51b に沿って摺動自在
に取付けた案内ステー51c,51d と、サイドストッパー51
g,51h とから構成されている。
【0038】なお、図5に示すように、案内ステー51c,
51d は、小型船舶Bの船幅Wに合わせて設定した位置に
おいて、固定ボルト51e,51f によって当接板本体51a,51
b に固定される。
【0039】さらに、図1及び図4において、55,56 は
後部フロート16,17 上にそれぞれ立設した誘導材であ
り、上架時に、水面から上方に突出することができ、小
型船舶Bを程よい位置に、図示しない索具で固定するた
め設けたものである。
【0040】以上、説明してきたように、本発明では、
従来2本のフロートによって構成されていたフロート構
造18を、適度の容積を持った3本のフロート15,16,17か
ら構成し、しかも、上架される小型船舶Bの前半より後
部に到る迄の大重量を2本の後部フロート16,17 で受け
持ち、残りの部分の小重量を一本の前部フロート15で受
け持つしくみとしている。
【0041】従って、後述する小型船舶Bの上架・下架
作業において、架台本体10及びそれによって支持される
小型船舶Bの長手方向の急激な傾斜を防止することがで
き、上架・下架作業を極めて安全に行うことができる。
【0042】また、本発明では、フロート構造18は、前
部フロート15及び後部フロート16,17から構成したの
で、各フロートを短尺かつ軽量化できる。従って、フロ
ート構造18と架台本体10とを分解可能な組立構造とすれ
ば、1人ないし2人で運搬搬出することができる。その
ため、分解状態の3本フロート式浮船台Aを設置場所近
くまで車で運び、少人数で部品を運搬し、海浜やその他
のスロープで干潮などを見計らって組み立てて進水で
き、クレーン等の動力を不要とすることができる。
【0043】また、浮船台設置スペースに関しても、従
来の浮船台は長尺かつ大径のフロートを2本要していた
ため、かなりの大きさの矩形面積を要していたのに対
し、本実施例では、本発明に係る3本フロート式浮船台
Aは、短尺かつ小径のフロート15,16,17からなる小さな
三角形状の設置スペースでよく、設置面積をかなり小さ
くすることができる。
【0044】さらに、本実施例では、上述したように、
2本の後部フロート16,17 の横断面形状を、それぞれの
外側部分の幅W2を、内側部分の幅W1より大きくとること
によって中空断面形状に形成している。
【0045】そのため、上架の際、左右後部フロート1
6,17 に送気された空気は、まず、最初、左右両端部か
ら空洞化が始まり、徐々に排水が進み最終的には最下部
外側まで空洞化され浮力が生じる。排水の結果、フロー
ト内側より外側が浮力が大となるため、外側方向の傾斜
を強い浮力がうけ止め、架台本体10及び同架台本体10に
よって載置支持される小型船舶Bの左右の傾斜ないし横
揺れを確実に防止することができる。
【0046】また、本実施例では、上述したように、3
本のフロート15,16,17は、それぞれ、その両端ないし全
周にわたりスタビライザーの役目をなす一定幅の水平安
定ヒレ26,43,44を備えているので、架台本体10の左右の
横揺れをさらに確実に防止することができる。
【0047】さらに、本実施例では、各フロート15,16,
18は給排気機構19,20,30,31,33,34と給排水機構22,23,3
5,36,37,38 とを具備するが、両機構は実質的に、本出
願人が先に特公平3-32514号公報によって開示した機構
と同様な構成を具備しており、従って、両機構は同様に
作動されることになる。
【0048】かかる給排気機構及び給排水機構の作動に
おいて、フロート構造18の全部の沈下状態は、上架され
る小型船舶Bの吃水線よりやや深めに調節する。
【0049】本実施例では、浮力ブイ25,41,42を鎖等の
索具24,39,40により深度調節可能に各フロート15,16,17
の外側端に取り付けているので、浮船台Aの全体の深度
を小型船舶Bの出し入れ可能の深さに係止することがで
きる。
【0050】さらに、本実施例では、船底当接板50は、
その両側に案内ステー50c,50d を立設したので、船体当
接板本体50a,50b 上に容易に小型船舶Bの船底を当接支
持させることができる。
【0051】すなわち、従来は、浮船台に小型船舶Bを
進入、係止、上架作業する場合、小型船舶Bと浮船台は
ともに風波等に揺動しており、両者を合致させ上架作業
をするのはきわめて難しいものがあった。なお、浮船台
の横梁を土台として前後船底受けとしてV型木材等を設
け、その上面に小型船舶Bの船底を受けるようになって
いるが、この場合も、なかなか両者をそれに中心に合致
させるのが困難であった。
【0052】本発明では、上述したようにV字形状の当
接板本体50a,50b,51a,51b に加えて、船幅Wに合わせた
幅員を調節自在な案内ステー50c,50d,51c,51d を取付け
たので、小型船舶Bが帰港後、上架用意で3本フロート
式浮船台Aに進入すると、この船幅Wに合わせた案内ス
テー50c,50d に案内され、小型船舶Bの左右定位置は自
動的に決まり、後は、前後のみ調整係止すればよく、難
なく定位置にセットすることができる。
【0053】次に、上記構成を有する3本フロート式浮
船台Aによる小型船舶Bの上架・下架作業について説明
する。
【0054】まず、小型船舶Bを上架するときは、上架
しようとする小型船舶Bを、3本フロート式浮船台A上
の所定の位置に係止し、以下の要領で上架作業を行う。
【0055】各フロート15,16,17に、図示しないエアコ
ンプレッサ等を用いて送気すると、3本のフロート15,1
6,17が排水を始め、平均的に上昇する。
【0056】ところで、本発明では、フロート構造18
は、一本の前部フロート15と2本の後部フロート16,17
とからなっているため、仮に、2本の後部フロート16,1
7 に、水の流入量の都合で前部を持ち上げ、傾斜しよう
とする力が生じたとしても、前部フロート15には、かな
りの量の溜水があり、その重量によってフロート構造18
と一体をなす架台本体10の前部を押さえることになり、
架台本体10が長手方向に急傾斜を起こすことはない。
【0057】また、後部フロート16,17 の調整方法とし
て、両フロート16,17 が或る程度上昇した後、全体のバ
ランスをとりながら、前部フロート15に給気排水して上
架を完了する方法もできる。
【0058】一方、下架進水するときは、各フロート1
5,16,17に排気・給水し、全フロート15,16,17を一定量
沈下させた後進水する。傾斜が起きたときは、空気量を
調節し最良の状態での下架進水ができる。
【0059】また、本実施例では図示していないが、各
フロート15,16,17へ送給する空気量又は注水量を適宜変
更することにより、例えば、上下架する船舶Bの重量
が、何らかの理由 (例えば、相当な年数船舶Bを使用し
た後、船舶Bを新規な船舶と変えた場合) で小さくなっ
た場合でも容易に対応することができる。
【0060】さらに、図示しないが、前部フロート15の
長さを伸縮自在とすることによっても、上記した事態に
十分に対応できることになる。
【0061】(実施例2)図6〜図15に実施例2に係る3
本フロート浮船台Aの構成を示す。
【0062】図示するように、3本フロート浮船台A
は、実質的に、図1〜図5に示した3本フロート浮船台
Aと同様な構成を有しており、ただ、全体構造を、載置
する船舶の重量・形状に合わせて、前後(長さ)方向及
び幅方向に拡縮自在としたことを特徴とする。
【0063】かかる構成によって、一台の3本フロート
浮船台Aを購入すれば、例えば、船主が当初小形の船舶
を購入し、数年後、より大きな船舶に買い替えたとして
も、3本フロート浮船台Aの全体を前後方向及び/又は
幅方向に拡大することによって、長尺かつ大型の船舶に
ついても、安定状態に上下架動作を行うことができ、3
本フロート浮船台Aの使い勝手を著しく向上することが
できる。
【0064】以下、上記した3本フロート浮船台Aの構
成を添付図を参照して具体的に説明する。なお、実施例
1で説明した構成と同一の構成は、同一の符合で示すこ
とにし、かつ、架台本体10を拡縮構造を主体として記載
し、他の構成については省略する。
【0065】まず、3本フロート浮船台Aを幅方向に拡
縮可能な構造について説明する。
【0066】図6〜図8に示すように、架台本体10を構
成する前後横架部材11,12 は、それぞれ、左右方向に相
対移動可能な一対の摺動部材100,101 及び102,103 とか
ら形成されている。
【0067】まず、前横架部材11の構成について説明す
ると、一対の摺動部材100,101 は溝形鋼からなるととも
に、それぞれ、その外端側を後述する着脱連結機構200
によって、後部フロート16,17 の水平安定ヒレ43,44 に
着脱自在に連結するとともに、その内端側のリブ100a,1
01a を、背中合わせに摺動自在に重合させている。
【0068】図9及び図10に示すように、摺動部材100,
101 は、それぞれ、重合する内端側に、幅方向に間隔を
開けて、縦長枠材13,14 を挿通するための横長孔104,10
5,106,107 を設けている。
【0069】そして、重合状態になる横長孔104,107 を
通して縦長枠材13が挿通しており、重合状態になる横長
孔105,106 を通して縦長枠材14が挿通している。
【0070】しかして、図6及び図9は架台本体10を最
小幅とした状態を示しており、縦長枠材13,14 は、摺動
部材100 に設けた横長孔104,105 の最左端に位置すると
ともに、摺動部材101 に設けた横長孔106,107 の最右端
に位置している。
【0071】従って、固定状態にある縦長枠材13,14 に
対して、摺動部材100,101 を、それぞれ左右幅方向に相
対移動することができ、これによって、架台本体10の幅
員を拡大することができる。
【0072】また、架台本体10の拡大幅を調整可能とす
るとともに、任意の拡大位置で摺動部材100,101 同士を
固定するために、固定機構201 を設けている。
【0073】固定機構201 は、本実施例では、図9, 図
10及び図11に示すように、摺動部材100,101 のリブ100
a,101a に、幅方向に小間隔を開けて複数のボルト挿通
孔108,109,110,111 を設け、これらのボルト挿通孔108,
109,110,111 に連結ボルト112,113 を通すことによっ
て、摺動部材100,101 同士を強固に連結固定することに
している。
【0074】さらに、架台本体10の拡大幅を調整可能と
するとともに、任意の拡大位置で摺動部材100,101 を、
縦長枠材13,14 に固定するために、固定機構202 を設け
ている。固定機構202 は、本実施例では、図9,図10及
び図12に示すように、摺動部材100,101 の上下フランジ
100b,100c,101b,101c にそれぞれボルト挿通孔114,115
を設けるとともに、縦長枠材13,14 にボルト挿通孔116
を設け、これらボルト挿通孔114,115,116 に連結ボルト
117 を挿通することによって、摺動部材110,101と縦長
部材13,14 を強固に連結固定することにしている。
【0075】なお、図13は、摺動部材100,101 の強度を
増すために、摺動部材100,101 の内端側にプレート118,
119 を張り、断面をボックス構造としたものである。
【0076】後横架部材12も、上記した前横架部材11と
略同一の構成を有するので、その構成の説明は省略す
る。
【0077】次に、架台本体10を前後方向に拡縮可能な
構造について説明する。
【0078】図6, 図14及び図15に示すように、前後横
架部材11,12 を構成する摺動部材100,101,102,103 の外
端側は、それぞれ、着脱連結機構200 によって、後部フ
ロート16,17 の水平安定ヒレ43,44 に着脱自在に連結さ
れている。
【0079】従って、着脱連結機構200 を解除して後部
フロート16,17 を前後方向に移動し、同移動位置で、再
度、着脱連結機構200 によって、摺動部材100,101,102,
103の外端側を後部フロート16,17 の水平安定ヒレ43,44
に固定連結することによって、架台本体10の全長を容
易に変更することができる。
【0080】かかる着脱連結機構200 を、摺動部材103
を参照して説明すると、図14及び図15に示すように、摺
動部材103 の外端側は、後部フロート16,17 を部分的に
巻回しており、その端部に矩形板状の摺動プレート120
をブラケット121 を介して一体的に取付けている。ま
た、摺動プレート120 には一定間隔を開けて複数のボル
ト挿通孔122 が設けられている。
【0081】一方、後部フロート17の水平安定ヒレ44に
は、軸線方向に、上記したボルト挿通孔112 と同一の間
隔を開けて多数のボルト挿通孔122 が設けられている。
【0082】そして、ボルト挿通孔122,123 を通して連
結ボルト124 を挿通することによって、任意の前後方向
拡縮位置で、前後横架部材11,12 とフロート16,17 とを
強固に固定連結することができる。
【0083】なお、図示しないが、給排気ホース20,33
等は、フロート15,16,17間の相対位置が変動するので、
フクキシブルホースや蛇腹ホースにする必要がある。
【0084】(実施例3)図16に実施例2に係る3本フロ
ート浮船台Aの構成を示す。
【0085】図示するように、かかる3本フロート浮船
台Aは、実質的に、図1〜図5に示した3本フロート浮
船台Aと同様な構成を有しており、ただ、前部フロート
15を、一対のフロート15a,15b から形成したこと、浮力
ブイ25を一対の浮力ブイ25a,25b から形成したこと、水
平安定ヒレ26を一対の水平安定ヒレ26a,26b から形成し
たこと、前後横架枠材11,12 を、それぞれ、一対の前後
横架枠材11a,11b,12a,12b から形成したことに特徴とす
る。
【0086】かかる構成によって、長尺かつ大型の船舶
についても、安定状態に上下架動作を行うことができ
る。
【0087】
【効果】以上説明してきたように、本発明では、3本の
略同一浮力を生ずるフロートによって水面上に架台本体
を浮遊状態に支持可能とした浮船台であって、架台本体
の前方下部に前部フロートを取付けるとともに、架台本
体の後方左右両側下部に後部フロートをそれぞれ取付
け、架台本体上に船舶を載置した状態において、前部フ
ロートが船舶の前部を上下架させる一方、後部フロート
が船舶の後部を上下架させるべく構成しているため、船
舶の上下架時において、後部フロート内の溜水の状態に
より、後部フロートの前側部分が浮上するとともに、後
部フロートの後側部分が沈下しようとする力が作用し、
架台本体が前方を上向きに向けて傾斜しようとしても、
前部フロートの溜水の重量により架台本体の傾斜を妨げ
ることができる。
【0088】従って、架台本体上の船舶を水平状態に保
持することができ、船舶の上架・下架作業において、架
台本体及びそれによって支持される船舶の長手方向の急
激な傾斜を防止することができ、上架・下架作業を極め
て安全に行うことができる。
【0089】また、本発明では、フロート構造は、1本
の前部フロートと2本の後部フロートから構成したの
で、各フロートを短尺かつ軽量化できる。従って、フロ
ート構造と架台本体とを分解可能な組立構造とすれば、
1人ないし2人で運搬搬出することができる。そのた
め、分解状態の3本フロート式浮船台を設置場所近くま
で車で運び、少人数で部品を運搬し、海浜やその他のス
ロープで干潮などを見計らって組み立てて進水でき、ク
レーン等の動力を不要とすることができる。
【0090】また、浮船台設置スペースに関しても、本
発明に係る3本フロート式浮船台は、短尺かつ小径のフ
ロートからなる小さな三角形状の設置スペースでよく、
設置面積をかなり小さくすることができる。
【0091】また、前記各フロートの全周又は両側に水
平安定ヒレをそれぞれ取付けているため、各水平安定ヒ
レがスタビライザーとしての機能を果たし、架台本体の
左右の横揺れを防止することができる。しかも、前記架
台本体を左右幅方向に拡縮自在に構成するとともに、同
架台本体の左右両端部を、後部フロートに形成した水平
安定ヒレに取付け、しかも、水平安定ヒレに架台本体を
取付ける取付位置を後部フロートの前後方向に沿って変
更可能としているため、船舶の大小にかかわらず浮船台
に船舶を取付けることができ、浮船台の使い勝手を著し
く向上することができる。
【0092】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る3本フロート式浮船台の斜視図
である。
【図2】同側面図である。
【図3】同平面図である。
【図4】同3本フロート式浮船台による上架、下架作業
の説明図である。
【図5】同3本フロート式浮船台の要部拡大説明図であ
る。
【図6】実施例2に係る3本フロート浮船台の斜視図で
ある。
【図7】同平面図である。
【図8】同側面図である。
【図9】幅方向拡縮構造の要部斜視図である。
【図10】同要部断面平面図である。
【図11】同要部断面図である。
【図12】同要部断面図である。
【図13】同要部断面図である。
【図14】前後方向拡縮構造の要部斜視図である。
【図15】前後方向拡縮構造の横断面図である。
【図16】実施例3に係る3本フロート浮船台の斜視図
である。
【符号の説明】
A 3本フロート式浮船台 B 小型船舶 10 架台本体 15 前部フロート 16 後部フロート 17 後部フロート 26 水平安定ヒレ 43 水平安定ヒレ 44 水平安定ヒレ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3本の略同一浮力を生ずるフロート(15,1
    6,17)によって水面上に架台本体(10)を浮遊状態に支持
    可能とした浮船台であって、 架台本体(10)の前方下部に前部フロート(15)を取付ける
    とともに、架台本体(10)の後方左右両側下部に後部フロ
    ート(16,17) をそれぞれ取付け、 架台本体(10)上に船舶を載置した状態において、前部フ
    ロート(15)が船舶の前部を上下架させる一方、後部フロ
    ート(16,17) が船舶の後部を上下架させるべく構成した
    ことを特徴とする3本フロート式浮船台。
  2. 【請求項2】前記各フロート(15,16,17)の全周又は両側
    に、それぞれ、水平安定ヒレ(26,43,44)を取付けたこと
    を特徴とする請求項1記載の3本フロート式浮船台。
  3. 【請求項3】前記架台本体(10)を左右幅方向に拡縮自在
    に構成するとともに、同架台本体(10)の左右両端部を、
    後部フロート(16,17) に形成した水平安定ヒレ(43,44)
    に取付け、しかも、水平安定ヒレ(43,44) に架台本体(1
    0)を取付ける取付位置を後部フロート(16,17) の前後方
    向に沿って変更可能としたことを特徴とする請求項2記
    載の3本フロート式浮船台。
JP5336900A 1993-01-22 1993-12-28 3本フロート式浮船台 Expired - Lifetime JP2636156B2 (ja)

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