JP2001003332A - ケーソン沈設方法とケーソン沈設用フロータ - Google Patents

ケーソン沈設方法とケーソン沈設用フロータ

Info

Publication number
JP2001003332A
JP2001003332A JP11175119A JP17511999A JP2001003332A JP 2001003332 A JP2001003332 A JP 2001003332A JP 11175119 A JP11175119 A JP 11175119A JP 17511999 A JP17511999 A JP 17511999A JP 2001003332 A JP2001003332 A JP 2001003332A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
caisson
floater
ballast
settled
installation location
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11175119A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadashi Yoshimura
吉村  正
Shigemi Sato
茂巳 佐藤
Toshio Komiya
俊夫 小宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd filed Critical Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Priority to JP11175119A priority Critical patent/JP2001003332A/ja
Publication of JP2001003332A publication Critical patent/JP2001003332A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A10/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE at coastal zones; at river basins
    • Y02A10/11Hard structures, e.g. dams, dykes or breakwaters

Landscapes

  • Revetment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ケーソンの曳航時においてはケーソンを安定し
た状態で保持し、ケーソンの沈設時においては、クレー
ン船やウインチを使用することなく、ケーソンを沈設で
きるケーソンの沈設装置とケーソンの沈設用のフロータ
を提供する。 【解決手段】浮上状態においてそれ自身では復原性能が
悪く不安定な壁型形状のケーソン10を曳航して所定の設
置場所に着底させるケーソンの沈設方法であって、ケー
ソン10の両側部15,15にケーソンの沈設用のフロータ20
のフロート部21を配置しフロータ20でケーソン10を吊り
上げて浮上状態で保持し、ケーソン10を浮上した状態で
フロータ20と共にケーソン10の設置場所に曳航し、ケー
ソン10の設置場所において、フロータ20とケーソン10に
バラストを張り、フロータ20とケーソン10を一体的に沈
降させて、ケーソン10をマウンド80に着底させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防波堤などのケー
ソンを沈設する方法及び沈設用のフロータに関する。よ
り詳細には、浮上状態においてそれ自身では復原性能が
悪く不安定な壁型形状のケーソン(10)を曳航して所定
の設置場所に着底させるための方法とこれに使用するフ
ロータに関する。
【0002】
【従来の技術】港湾の防波堤や埋め立て地の外郭を囲う
護岸堤となるケーソンは、鉄筋コンクリートの函塊であ
り、陸上又は浮きドック内で製作し、このケーソンを浮
函して海上運搬して、所定の位置に据え付けた後に、砂
や石等を中詰めし、蓋コンクリートを打設して設置して
いる。
【0003】従来技術では、図15に示すように、これ
らケーソン10Cは、略立方体の形状をしており横揺れ及
び縦揺れに関する復原性能が良いので、自分で安定して
浮上できるので、このケーソン10Cを単独でタグボート
で曳航することが可能であった。
【0004】そのため、このケーソン10Cの据付けは、
この自立浮上安定型のケーソン10Cをタグボート50で曳
航し、ケーソン10Cの設置場所においてタグボート、ク
レーン船、引き寄せウインチ等を使用してケーソン10C
の位置決めをした後に、このケーソン10Cに水や砂や砂
利等のバラストを張って海底のマウンドに着座させて据
え付けていた。
【0005】また、別の方法として、特開昭58−14
5590号公報においては、重心位置が高く転覆し易
い、或いは浮力不十分で自分自身では浮上できない従来
分コンクリートケーソンやコンクリート製プラットフォ
ーム等の海洋構造物を海上に浮かべて曳航し、設置位置
に沈設するための海洋構造物の曳航及び沈設用フロータ
が提案されている。
【0006】この提案の曳航及び沈設用フロータは、図
16に示すように、両側のフロート素子3とこのフロー
ト素子3の前後位置にに垂立した柱4とこの柱上部の連
結トラス5とフロート素子3の後部間を連結するストッ
パー6とからなる。
【0007】そしてこの沈設用フロータ7を使用して、
図17(a)に示すように、耳部2を形成した海洋構造
物1の下にフロータ7のフロート素子3を潜り込ませた
後に、図17(b)に示すようにフロータ7のバラスト
を排水して浮上させて、この耳部2を介してフロータで
海洋構造物1を持ち上げた状態にして曳航し、また、沈
設時には、図17(c)に示すように海洋構造物1内に
注水して、フロータ7の浮力に抗しながら、海洋構造物
1を沈下する。そして、海洋構造物1が着底した後では
図17(d)に示すようにフロータ7に注水して沈降さ
せて、耳部2とフロータ7との係合を解除して移動し海
洋構造物1とフロータ7とを切り離して、一連の曳航及
び沈設作業を行っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、港湾施
設の大規模化により広い領域を防波堤で囲うようにな
り、また防波堤の設置場所の大水深化によりケーソンの
高さが高くなり、大型化すると共に、設計技術や製作技
術の進歩から、最近のケーソンの形状自体が縦長に変わ
って変化が生じてきて、従来の箱型のケーソンの移動及
び沈設方法では対応できないという問題がある。
【0009】即ち、新しい形状のケーソンは、防波堤と
しては海中に壁を設ければよいので、図2及び図3に示
すように、壁型形状のケーソン10となり、壁部12の底部
に幅が広がった転倒防止用のフーチング11を備えた形状
となっている。
【0010】この新しい壁型形状のケーソン10において
は、浮上した時に水線面が細長いので、横揺れに対する
復原力が非常に小さくなり、曳航時には小さな横揺れで
も転倒してしまうため、このケーソン10を浮上したまま
曳航できないという問題がある。
【0011】また、このケーソン10を転倒した状態で運
搬することも考えられるが、この場合には、開口部の閉
止及び水密が難しくであり、実用的ではないという問題
がある。
【0012】即ち、ケーソンの天端の閉鎖に空気枕など
で仮止めする場合もあるが、これらは波による海水侵入
を防止できる程度の水密性であり、水深による水圧が加
わっても水密を維持できるようなものではない。
【0013】また、上記した特開昭58−145590
号公報のフロータ7を使用する図16、図17の方法を
採用した場合には、海洋構造物1の耳部2をフロート素
子3の上部で下から支持して海洋構造物1を浮上させて
いるので、この浮上保持の際に、海洋構造物1とフロー
タ7の位置関係を正確にしてからフロータ7を浮上させ
て保持しないと、バランスが崩れ易く、また、一方の耳
部2に過大な荷重が加わり易いという問題がある。
【0014】しかも、海洋構造物1の沈降時には、フロ
ータ7側にバラストを張らず、海洋構造物1に張ったバ
ラストでフロータ7も共に沈降させるので、海洋構造物
1が沈降するに連れ、フロータ7の喫水が深くなって浮
力が増加するので、耳部2に加わる荷重は着底するまで
増加し続ける。そのため、海洋構造物1に耳部2を設け
る必要があるだけでなく、この耳部2を堅固な構造にす
る必要があるという問題がある。
【0015】そして、更に、ケーソン等の耳部2を残し
て置けない場合には、ケーソンの設置後にこの耳部2を
洋上で取り除く工事が必要になるが、足場が無く、ま
た、波に洗われる状態での作業は危険で効率の悪いもの
となる。
【0016】また、着底までにフロータ7の沈降によっ
て増加する浮力分を含めたバラストを海洋構造物1に張
る必要があるので、着底までの時間が長くなるという問
題がある。
【0017】そのため、図16と図17に示すように、
この壁型形状のケーソン10を浮きドック40で設置海域に
輸送し、クレーン船60でこのケーソン10を吊り上げて、
設置位置で吊り降ろすことにより、ケーソン10を沈設す
ることが考えられる。
【0018】しかしながら、このようなクレーン船60を
使用してのケーソン10の据付けにおいては、ケーソン10
の重量が大きいために、大型クレーン船60が必要とな
り、据付け工事のコストが上昇し、ケーソン10を安価に
据付けられないという問題がある。
【0019】また、大型ケーソンの据付け工事になる
と、クレーン船3は自航状態で、このケーソン10を吊り
上げることができなくなり、アンカー4を遠方に張って
係留した係留状態で吊り上げ作業することになる。この
係留のために、例えば、図18に示すような大きな海域
を占有することになるので、据付け時の海域の工事用の
占有面積が大きくなり、一般船舶に対する航路障害や漁
場障害となるという問題がある。
【0020】例えば、図2及び図3に示すような幅Bc
3m、長さLc25m、高さHc18.5mでフーチン
グ11を有するケーソン10を図16及び図17に示すよう
にクレーン船3で吊り下げる場合には、ケーソン10の吊
り荷重が500トンで、これに吊り天秤91の重量数十ト
ンとワイヤー92の重量が加わり、更に、吊り代も必要と
なるため、700トン級以上のクレーン船が必要とな
る。また、図18に示す専用海域は約330m×約22
0mという大きなものとなる。
【0021】本発明は、上述の問題を解決するためにな
されたもので、その目的とするところは、ケーソンの曳
航時においてはケーソンを安定した状態で保持し、ケー
ソンの沈設時においては、クレーン船やウインチを使用
することなく、ケーソンを沈設できるケーソンの沈設装
置とケーソンの沈設用のフロータを提供することにあ
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めの本発明のケーソンの沈設方法とケーソンの沈設用の
フロータは次のように構成される。 1)本発明のケーソンの沈設方法は、浮上状態において
それ自身では復原性能が悪く不安定な壁型形状のケーソ
ンを曳航して所定の設置場所に着底させるケーソンの沈
設方法であって、該ケーソンの両側部にケーソンの沈設
用のフロータのフロート部を配置し、該フロータで該ケ
ーソンを吊り上げて浮上状態で保持し、該ケーソンを浮
上した状態で前記フロータと共に該ケーソンの設置場所
に曳航し、該ケーソンの設置場所において、前記フロー
タと該ケーソンにバラストを張り、該フロータと該ケー
ソンを一体的に沈降させて、該ケーソンをマウンドに着
底させることを特徴とする。
【0023】2)本発明のより詳細なケーソンの沈設方
法は、浮上状態においてそれ自身では復原性能が悪く不
安定な壁型形状のケーソンを曳航して所定の設置場所に
着底させるケーソンの沈設方法であって、該ケーソンと
ケーソンの沈設用のフロータを搭載した浮きドックを該
ケーソンの設置場所近傍に曳航し、前記浮きドックを前
記フロータが浮上するまで沈降させて、浮上した前記フ
ロータを移動し、該ケーソンを跨いで前記フロータのフ
ロート部を前記ケーソンの両側部に配置し、前記フロー
タのフロート部を上部で結合する結合ビームと該ケーソ
ンを連結し、この連結後に、更に、前記浮きドックを沈
降させて、前記フロータで該ケーソンを吊り上げて浮上
した状態に保持し、 該浮上状態のケーソンを前記フロ
ータと共に前記浮きドックより引き出して、該ケーソン
の設置場所に曳航し、該ケーソンの設置場所において、
前記フロータと該ケーソンにバラストを張り、前記フロ
ータの沈降と共に該ケーソンを沈降させて、該ケーソン
をマウンドに着底させ、該ケーソンの着底後に、該ケー
ソンと前記フロータとの連結を切り離すことを特徴とす
る。
【0024】3)また、上記のケーソンの沈設方法にお
いて、前記ケーソンと前記フロータとの連結部に荷重セ
ンサを設け、該荷重センサの出力により、前記ケーソン
及び前記フロータにバラストを張る時にバラスト水を供
給するポンプの作動を制御して、前記ケーソン及び前記
フロータの姿勢を調整する。
【0025】4)更に、上記のケーソンの沈設方法にお
いて、前記ケーソンの設置場所において、前記ケーソン
及び前記フロータを沈降させる際の位置決めに、既設ケ
ーソン上に設置したウインチにより、前記ケーソンを引
き込みながら、前記ケーソンを着底させる。
【0026】5)そして、ケーソンの沈設用のフロータ
は、浮上状態においてそれ自身では復原性能が悪く不安
定な壁型形状のケーソンを曳航して所定の設置場所に着
底させるためのケーソンの沈設用のフロータであって、
該フロータは、ケーソンの吊り上げ保持及び曳航時に、
ケーソンの両側部に配置されるフロート部と、該フロー
ト部を上部で結合する結合ビームとを有して形成される
と共に、前記結合ビームは、ケーソンを両フロート部の
間に収容した時にケーソンを吊り上げ可能な吊り部を有
し、前記フロート部は、ケーソンの沈設時にバラストを
張ることにより、ケーソンとフロータを一体的に沈降さ
せてケーソンをマウンドに着底させることを可能にする
バラスト室を有し、更に、前記フロート部の喫水は、ケ
ーソンを吊り上げている時は、常にケーソンの喫水より
も浅く形成される。
【0027】本発明においては、防波堤等を形成するケ
ーソンにおいて、従来は自分で安定した浮上ができ、そ
のまま曳航可能であった箱型のケーソンから、新らしい
形状のそれ自身では安定して浮上していられず、転倒し
てしまう、浮上状態では不安定な壁型形状のケーソンに
変化していることを背景としている。
【0028】本発明の特徴の一つは、この浮上状態では
不安定なケーソンを、フロータで吊り上げて保持するこ
とにある。
【0029】この吊り上げには、ワイヤーやチェーンや
その他の吊り金具を使用することができ、ケーソンの上
部を吊ると、特に、ケーソンの上部の両側面側に吊り部
を配置すると、モーメント横揺れに対する大きな復元力
を小さい荷重で発生することができる。その上、吊り下
げ荷重はバラストを含めたケーソン重量とフロータ浮力
との差となり、これらの量はケーソンとフロータのバラ
スト量で調節できるので、必要な復原性能を吊り下げ荷
重の調整で容易に得ることができる。
【0030】このフロータによるケーソンの吊り上げに
よって、ケーソン及びフロータを安定した状態に保持し
ながらの曳航が容易に可能となり、これにより、ケーソ
ンの曳航時における問題を解決している。
【0031】更に、ケーソンの沈降及び着底作業時にお
いても、バラスト水の注水で沈降するが、常時フロータ
がケーソンを吊り上げている状態で、即ち、ケーソンが
横揺れ方向に転倒しにくい安定した状態のままで沈降
し、所定位置に据えつけることにしている。これによ
り、ケーソンの沈降及び着底作業時のケーソンの転倒の
危険を回避しながら、沈降及び着底作業を安全に行うこ
とができる。
【0032】また、本発明の別の特徴は、ケーソンの沈
降及ぶ着底作業に、ワイヤー等の吊り具の巻き降ろしを
使用せずに、バラスト張りにより、ケーソンとケーソン
を保持しているフロータの同時沈降によって行うことに
ある。そして、この浮力を利用した沈降及び着底作業に
より、吊り上げや吊り下げのためのクレーンやウインチ
を使用することによるコスト上昇を回避している。
【0033】つまり、クレーンやウインチを使用した場
合には、ケーソンの重量が大きいため、ケーソンを支持
できるだけの能力がクレーンやウインチとワイヤーに必
要であり、しかも、多数の滑車を設け、この多数の滑車
間にワイヤーを通して吊り上げる必要があるので、沈設
工事のコストが上昇するが、本発明では、ケーソンの荷
重をクレーンやウインチで支持しないので、クレーン船
やウインチとこのウインチ用の動力装置も不要になるの
である。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の実
施の形態のケーソンの沈設方法及びケーソンの沈設用の
フロータについて説明する。 〔ケーソン〕最初に、本発明で扱うケーソンについて説
明する。
【0035】この本発明で扱うケーソン10は、図1〜図
3に示すように、壁型形状をしており、壁部12の底部に
フーチング11を有し、また、天端14に吊り部13を有して
形成され、浮上状態ではこのケーソン自身では復原性能
が悪く、自立した状態で曳航することが困難なケーソン
10である。
【0036】このケーソン10は鉄筋コンクリート製で、
通常は、防波堤の近くの陸上に接岸した浮きドック40上
で製造される。また、このケーソン10は、防波堤用のケ
ーソンに限らず、例えば、水中展望台となるような、没
水部分の一部に水中展望用の窓を有するケーソンであっ
てもよい。
【0037】このケーソン10の寸法を例示すると、ケー
ソン10の天端14の幅Bc3m、長さLc25m、高さH
c18.5mで、底部のフーチング11の張出幅Beが各
4m両側に延びており、フーチング11の全幅Btは13
mである。 〔フロータ〕次に、本発明のケーソンの沈設方法におい
て使用するケーソンの沈設用のフロータについて説明す
る。
【0038】このフロータ20は、図1〜図3に示すよう
に、ケーソン10の両側部15,15に配置されるフロート部
21,21と、両舷のフロート部21を上側で結合する結合ビ
ーム22とで形成され、上記の浮上状態では復原性能が悪
く不安定なケーソン10を保持して沈設位置まで曳航し、
ケーソン10の沈設時は、バラスト水の注入によりケーソ
ン10と共に沈降するものである。
【0039】そして、このフロータ20は、両舷のフロー
ト部21,21と結合ビーム22で結合して正面視で門型に形
成し、この結合ビーム22の中央の下部に吊り部23を設け
る。この吊り部23とケーソン10の吊り部13とを吊り具30
で連結することにより、ケーソン10の両側部15,15にフ
ロート部22を配置して、このフロート部21,21に挟まれ
たケーソン10を結合ビーム22の吊り部23で吊り上げて保
持するように構成される。
【0040】更に、このフロータ20のフロート部21に
は、浮力調整用のバラスト水を注入できるバラスト室と
このバラスト室のバラスト水を排水するための重力排水
弁を設けて、フロート部21のバラスト室へのバラスト水
の注入及び排水により、所定の範囲内で沈降及び浮上で
きるように構成される。このフロータ20のフロート部21
は鋼板で製作され、結合ビーム22は鋼材で製作される。
【0041】なお、結合ビーム22に関しては、図1〜図
3に示す構造では4か所設けているが、この4カ所に限
定されるものではなく、この結合ビーム22の設置個数は
構造強度とケーソン10の吊り具合から決まる。また、必
ずしも分割されている必要はなく、前後方向に全通した
構造にすることもできる。
【0042】以上の構成のフロータ20によれば、次のよ
うな効果を奏することができる。つまり、ケーソン10の
曳航時には、ケーソン10を吊り上げた状態で、タグボー
ト50に曳航されるが、ケーソン10は吊り上げ状態である
ので横倒しせずに安定した状態で曳航され、また、フロ
ータ10自体はケーソン10の両側部15,15に配置されるフ
ロート部21,21により、大きな復原性能を有することに
なる。従って、ケーソン10とフロータ10は安定した状態
で曳航できる。
【0043】それと共に、このフロータ20は所定の範囲
内で沈降及び浮上が可能に構成されているので、ケーソ
ン10の沈設時には、フロータ20のバラスト室及びケーソ
ン10のバラスト室にバラストを張ることにより、フロー
タ20は吊り上げたケーソン10と共に沈降して、ケーソン
10を吊り上げ状態で、据付け位置の海底に着底させるこ
とができる。
【0044】このケーソン10の沈降及び着底は、フロー
タ20の沈降により行うので、吊り上げたケーソン10を巻
き降ろすためのウインチは不要であり、従って、このウ
インチや巻き降ろし用の滑車群や、このウインチを駆動
するための発電機等の動力源も不要となるので、沈降及
び着底作業に必要な装置のコストを低く抑えることがで
きる。
【0045】なお、このフロータ20の具体的な大きさを
例示すると、前記に寸法を例示したケーソン10を保持す
るフロータ20としては、片舷のフロート部21が幅Bf4
m、長さLf21m、深さDf10mであり、両フロー
タ21,21の間Sfは4mで、この左右のフロート部21,
21を結合する結合ビーム22は4箇所に設けられ断面2m
×2m(Lc×Dc,Bc×Lc)で形成される。この
結合ビーム22の高さHcは4mで、ケーソン10を吊り上
げた時のケーソン10の天端14との隙間(吊り代)Hsは
0.5mで、ケーソン側部15とフロート部21の側部との
隙間Bsは0.5mであり、最小乾舷はFfsは0.5
mである。
【0046】〔ケーソンの沈設方法〕次に、上記のケー
ソンの沈設用のフロータ20を使用したケーソンの沈設方
法について図4〜図14を参照しながら説明する。
【0047】1)ケーソンの製造と設置海域への輸送 図4に示すように、ケーソン10の製造を浮きドック40の
主甲板41上で行い、完成した単数又は複数のケーソン1
0,10を浮きドック40に載置して、この浮きドック40を
タグボート50で曳航してケーソン10の設置海域へ輸送す
る。また、このケーソン10の輸送に際して、フロータ20
も同じ浮きドック40に搭載して輸送される。
【0048】この場合に、ケーソン10の足元には、転倒
防止用のフーチング11があるので、浮きドック40上に安
定して載置されている。この状態で浮きドック40をタグ
ボート50等で曳航して、ケーソンの転倒の問題は生じな
い。
【0049】そして、設置海域内又はその近傍の沈降海
域に到達したならば、曳航してきた浮きドック40をアン
カリングしてこの沈降海域に係留する。この沈降海域と
は、ケーソン10の引き出し作業の際に、浮きドック40の
沈降に必要な水深を有している作業海域のことである。
【0050】2)浮きドックの沈降 そして、浮きドック40が沈降海域に係留された後、浮き
ドック40のバラスト室にバラストを張り、浮きドック40
を沈降させる。この沈降により、浮きドック40の主甲板
上41のフロータ20は喫水df0で浮上するが、その一方で
ケーソン10はまだ浮上せず、主甲板41上に直立したまま
である。更に、このフロータ20の結合ビーム22がケーソ
ン10の天端14を超えて跨ぐことができる所定の深さにな
るまで、浮きドック40を沈降させて、ケーソン10を沈め
る。
【0051】3)フロータによるケーソンの保持とケー
ソンの浮上 浮きドック40を所定に深さまで沈降させた後、図5と図
6に示すように、タグボート50のサポートで、喫水df0
で浮上したフロータ20のフロート部21,21をケーソン10
の両側部15,15に沿わせて、このフロート部21,21と結
合ビーム22によりケーソン10を上側から抱え込むような
位置にフロータ20を移動させる。
【0052】この時に、フロート部21とケーソン10の側
部15の間には隙間Bsが発生するが、この隙間Bsに
は、大きく横揺れした時のために、衝突緩衝用の古タイ
ヤ等の緩衝材32を挟み込む。
【0053】次に、図6に示すように、ケーソン10の上
部の吊り部13と結合ビーム22の吊り部23との間をワイヤ
ーやチェーン等の吊り具30で連結する。この時に、吊り
具30を連結し易いように、ケーソン10の吊り部13と結合
ビーム22の吊り部23の距離は、ケーソン10を吊り上げて
保持する時の距離よりも小さくなるように浮きドック40
の沈降深さを調整して、吊り具30の連結作業を行う。
【0054】そして、この吊り具30の連結作業を終了し
た後、更に浮きドック40を沈降させる。この沈降によ
り、結合ビーム22とケーソン10の天端14との隙間が大き
くなるので、ケーソン10の荷重が結合ビーム22に加わ
り、図7に示すような吊り上げ状態となる。
【0055】更に浮きドック40の沈降が進むと、ケーソ
ン10が所定の喫水dc0になると共に、フロータ20の喫水
はdf0からdf1となり、ケーソン10はフロータ20によっ
て吊り上げられた状態となり、主甲板41より離れて浮上
する。
【0056】このケーソン10の浮上に際しては、浮きド
ック40に搭載している雑用ポンプ等を使用して、吊り具
30にケーソン10の荷重がかかり始めた時に水バラストを
フロータ20の浮き側のバラスト室に送りケーソン10の偏
心荷重を調整する。
【0057】この吊り具30には、ワイヤーやチェーンや
その他の吊り金具を使用することができ、この時の吊り
下げ荷重は、ケーソン10のバラストを含めた重量とフロ
ータ20の浮力との差となり、ケーソン10とフロータ20の
喫水、即ち、バラスト量の調節で変化できるので、容易
にケーソンの状態を安定した状態にすることができる。
このフロータ20によるケーソン10の吊り上げによって、
ケーソン10及びフロータ20を安定した状態に保持しなが
ら曳航できる。
【0058】しかも、ケーソン10の上側で吊り上げるこ
とにより、横揺れに対する復原力モーメントレバーが大
きくなるので、図1〜図3に示すようにケーソン10の天
端14で吊るのが好ましい。このケーソン10の上部を吊り
上げることにより、ケーソン10の復原性能は著しく改善
される。
【0059】4)フロータで吊り上げられたケーソンの
移動と位置決め 次に図8に示すように、この浮上したケーソン10をフロ
ータ20と共に、タグボート50で浮きドック40より引き出
して、図9に示すように設置場所、例えば、既設ケーソ
ン10Aに隣接した場所に移動させ、この移動したケーソ
ン10とフロータ20を、図10に示すように、タグボート
50のサポートと既設ケーソン10A上の引き寄せウインチ
71から延びたワイヤー72の引き寄せにより、ケーソン10
とフロータ20を所定の沈降場所に位置保持する。
【0060】また、既設ケーソンが無い場合には、アン
カリングした係留索の張出や引き込みとタグボート50の
サポートにより、ケーソン10を所定の沈降場所に位置保
持する。
【0061】5)ケーソンの沈降及び着底 位置保持できたケーソン10とケーソンを吊り上げている
フロータ20にバラストを張り、ケーソン10をフロータ20
と共に沈降させて、図12から図13の状態にしてマウ
ンド80にケーソン10を着底させる。
【0062】このバラスト張りは、既設ケーソン10Aに
仮設したバラストポンプ73により送水ホース74を通して
バラスト水をケーソン10のバラスト室やフロータ20のバ
ラスト室に送ることにより行う。ちなみに、1,000
トン程度のバラスト張りは4h程度で終了する。
【0063】そして、このケーソン10及びフロータ20に
バラストを張る時に、ケーソン10とフロータ20との連結
部分13,23,30にロードセル(引張計)等の荷重センサ
31(図2)を設け、この荷重センサ31の出力によりケー
ソン10及びフロータ20の各バラスト室にバラスト水を供
給するバラストポンプ74の作動を自動制御又は手動によ
る制御を行って、ケーソン10及びフロータ20の沈降時の
姿勢を調整する。これにより、円滑に沈降及び着底作業
を行うことができる。特に、荷重センサ31の出力でバラ
ストポンプ73を自動発停させて各バラスト室への送水を
制御すると便利である。
【0064】そして、このバラスト張り作業において
は、バラスト水の注水を調整しながらケーソン10も沈降
させ、常時ケーソン10をフロータ20側が吊り上げる状態
を維持しつづけ、ケーソン10が横揺れ方向に転倒しにく
い安定した状態のまま沈降させ、所定位置に据えつけ
る。これにより、ケーソン10の沈降及び着底作業時のケ
ーソン10の転倒の危険を回避しながら、沈降及び着底作
業を安全に行うことができる。
【0065】この沈降及び着底作業中は、引き込みワイ
ヤー72とタグボート50のサポートにより、位置保持す
る。この引き込みワイヤーを駆動する位置決め用のウイ
ンチ71は、既に設置したケーソン10Aに設ける場合もあ
り、また、フロータ20上に設け、ワイヤーの先端側を既
設のケーソン10A側に結合する場合もある。 6)ケーソンの設置とフロータの切り離し ケーソン10がマウンド80へ着底した後、最終の位置確認
を行った後に、ケーソン10に、追加バラストを張り安定
させる。このケーソン10は最終的には、砂や砂利のバラ
ストを張り、天端14に蓋コンクリートを施工して防波堤
になる。
【0066】次にケーソン10とフロータ20の切り離しを
行うが、これは更にフロータ20にバラストを張り、吊り
具30が開放できる状態になるまで、例えば、吊りワイヤ
ーが緩むまでフロータ20を沈降させて、この状態で吊り
具30を開放しケーソン10とフロータ20を切り離す。
【0067】7)次のケーソンの吊り上げと設置 浮きドック40に、幾つかのケーソン10,10を搭載した場
合には、ケーソン10を切り離し後、フロータ20内のバラ
ストを排水し、浮きドック40に引き込み可能になる喫水
df0になるまで浮上させ、引き込み可能になったら、タ
グボート50の曳航により、浮きドック40に戻り、上記の
3)〜6)を繰り返し、次に設置するケーソン10を吊り
上げて保持し浮上させて、ケーソン10の移動、位置決
め、沈降、着底、設置とフロータ20の切り離しを行う。
【0068】8)フロータの浮きドックへの収容と帰港 浮きドック40に搭載した最後のケーソン10を設置して、
このケーソン10を切り離し後、フロータ20内のバラスト
を排水し、浮きドック40に搭載できるまで浮上させる。
この搭載可能な喫水df0になったならば、この浅喫水の
フロータ20をタグボート50で引き込む。フロータ20の引
き込み後、浮きドック40を浮上させて、フロータ20を浮
きドック40の主甲板41に載置させ、この載置後、フロー
タ20の重力排水弁を開放し、フロータ20内のバラストを
排水し、フロータ20を浮きドック40に固定する。フロー
タ20が浮きドック40に固定されたならば、浮きドック40
のアンカーを引き揚げて係留を解除して、図14に示す
ようにタクボート50で浮きドック40を曳航して帰港す
る。 〔効果〕以上のケーソンの沈設方法によれば、次のよう
な効果を奏することができる。
【0069】1)曳航時のケーソンの安定性の確保 ケーソン10の浮きドック40からの引き出し及び設置位置
への曳航時には、復原性に優れたフロータ20でケーソン
10を挟み込み、それ自身だけでは復原力が不足して曳航
できないケーソン10をその上部で吊り上げて保持し安定
した状態にして曳航するので、曳航時のケーソン10の転
倒の危険性を無くすことができる。
【0070】2)沈降及び着底作業時のケーソンの安定
性の確保 ケーソン10の沈降及び着底作業を、ケーソン10をフロー
タ20側が吊り上げる状態を維持しつづけたまま、フロー
タ20とケーソン10を同時に沈降させてケーソン10を着底
させるので、常時、ケーソン10が横揺れ方向に転倒しに
くい安定した状態を維持できる。従って、ケーソン10の
沈降及び着底作業時のケーソン10の転倒の危険を回避し
ながら、沈降及び着底作業を安全に行うことができる。
【0071】3)バラスト張りによるケーソンの沈降及
び着底作業 また、ケーソン10の沈降及び着底を、ケーソン10とフロ
ータ20をバラスト張りにより共に沈降させて行うので、
ケーソン10を吊り上げ及び吊り下げる大きなクレーン船
が不要となる。そのため、クレーン船のみならず、この
クレーン船が占有する大きな海域を必要としないので、
狭い海域や工事用に大きな海域を占有できない場合で
も、ケーソン10を沈設できる。また、クレーン船を必要
としないので、工事コストを低減できる。
【0072】また、ケーソン10とフロータ20をバラスト
張りにより沈降させることで、ケーソン10を着底するの
で、ケーソン10を巻き上げ及び巻き降ろしするためのウ
インチやこのウインチ用の動力源も不要となる。
【0073】4)吊り下げ保持による作業性の改善 そして、ケーソン10を吊り上げる構成となっているの
で、ケーソン10とフロータ20との連結及び解除作業は、
ケーソン10が浮きドック40の主甲板41またはマウンド80
に直立した状態で、しかも、この吊り上げ用の吊り具30
をセット及び解除し易い位置関係にしてから行うので、
ケーソン10の天端14を安定した足場にして、簡単に行う
ことができる。そのため、安全でかつ作業効率が著しく
向上する。
【0074】しかも、吊り上げによる保持であるので、
多少、ケーソン10とフロータ20との相対位置がずれてい
ても作業でき、吊り上げ後は所定の相対位置に納まるの
で、吊り上げ時の位置決めは高精度に行う必要がない。
【0075】また、ケーソン10とフロータ20との高さ方
向の相対移動は、浮きドック40の喫水の変更及びフロー
タ20の喫水の変更により、非常に簡単にかつ安全に行う
ことができる。
【0076】5)ケーソン10の位置決めの容易性 更に、ケーソン10の位置決めを、タグボート50のサポー
トと、既設ケーソン10A上に仮設置された位置決め用の
ウインチ71のワイヤー72の巻き込みで新設ケーソン10A
に引きつけることができるので、容易に位置決めがで
き、作業効率が向上する。
【0077】しかも、この位置決め用の引き込みウイン
チ71は、浮上しているフロータ20とこのフロータ20に吊
り上げられているケーソン10を移動させるのに必要なだ
けの駆動力があればよいので、比較的小さな容量のウイ
ンチでよいことになる。
【0078】
【発明の効果】以上に説明したような本発明のケーソン
の沈設方法及びケーソンの沈設用のフロータによれば、
次のような効果を奏することができる。 1)ケーソンの曳航時には、復原性に優れたフロータで
ケーソンを挟み込み、それ自身だけでは復原力が不足し
て曳航できないケーソンをその上部で保持して安定した
状態にして、ケーソンと共にフロータを曳航し、曳航さ
れるフロータ自体は大きな復原性能を有しているため、
曳航時のケーソンの転倒の危険性を無くして、安定した
状態で曳航できる。 2)ケーソンの沈降及び着底を、ケーソンとフロータに
バラストを張ることにより、フロータと共にケーソンを
吊り上げた安定状態のままで沈降させて行うので、ケー
ソンの転倒の危険を回避でき、安全に沈降及び着底作業
を行うことができる。 3)また、このフロータがバラスト水の注入及び排水に
よりフロータを沈降及び浮上させ、ケーソンの沈設時に
は、吊り上げたケーソンと共にフロータを沈降して、ケ
ーソンを据付け位置の海底に着底させるので、ケーソン
を吊り上げ及び吊り下げる大きなクレーン船や巻き下げ
用のウインチが不要となる。
【0079】そして、クレーン船が不要となると、この
クレーン船が占有する大きな海域を必要とせず、作業用
の占有面積が小さくて済むので、一般船舶に対する航路
障害や漁場障害を防止でき、狭い海域や工事用に大きな
海域を占有できない場合でも沈設工事できる。
【0080】また、ケーソンを巻き下げるためのウイン
チもその動力源も不要であるので、沈降及び着底作業に
必要な装置のコストを低く抑えることができる。 4)そして、ケーソンとフロータとの連結及び解除作業
は、ケーソンが浮きドックまたはマウンドに直立した状
態で、しかも、この吊り上げ用の吊り具をセット及び解
除し易い位置関係にしてから行うので、ケーソンの天端
を安定した足場にして、簡単に行うことができ、安全で
かつ作業効率が著しく向上する。 5)しかも、吊り上げによる保持であるので、連結作業
がワイヤー掛けなどの容易な作業となり、また、多少、
ケーソンとフロータとの相対位置がずれていても作業で
き、吊り上げ後は所定の相対位置に納まるので、吊り上
げ時の位置決めは高精度に行う必要がなく、作業効率が
著しく向上する。 6)更に、ケーソンの位置決めは、浮上した状態で行う
ので僅かな力で位置を変更でき、しかもケーソンは吊り
下げられた状態でその姿勢が安定しているので、容易に
位置決めができ、作業効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るケーソンと沈設用のフロータを示
す斜視図である。
【図2】本発明に係るケーソンと沈設用のフロータを示
す正面図である。
【図3】本発明に係るケーソンと沈設用のフロータを示
す側面図である。
【図4】本発明に係るケーソンに沈設方法におけるケー
ソンとフロータを浮きドックで輸送する状態を示す模式
的平面図である。
【図5】本発明に係るケーソンに沈設方法におけるフロ
ータをケーソンに跨がせる状態を示す模式的平面図であ
る。
【図6】本発明に係るケーソンに沈設方法におけるフロ
ータをケーソンに跨がせた状態を示す模式的正面図であ
る。
【図7】本発明に係るケーソンに沈設方法におけるフロ
ータでケーソンを吊り上げた状態を示す模式的正面図で
ある。
【図8】本発明に係るケーソンに沈設方法におけるフロ
ータでケーソンに吊り上げて浮きドックから引き出す状
態を示す模式的平面図である。
【図9】本発明に係るケーソンに沈設方法におけるフロ
ータでケーソンに吊り上げて所定の沈設位置に曳航する
状態を示す模式的平面図である。
【図10】本発明に係るケーソンに沈設方法におけるケ
ーソンの位置決め状態を示す模式的平面図である。
【図11】本発明に係るケーソンに沈設方法におけるケ
ーソンの沈設状態を示す模式的平面図である。
【図12】本発明に係るケーソンに沈設方法におけるケ
ーソンの沈設状態を示す模式的側面図である。
【図13】本発明に係るケーソンに沈設方法におけるケ
ーソンの着底状態を示す模式的側面図である。
【図14】本発明に係るケーソンに沈設方法におけるフ
ロータと搭載した浮きドックを帰港のために曳航する状
態を示す模式的側面図である。
【図15】従来技術の箱型のケーソンを曳航する状態を
示す斜視図である。
【図16】従来技術のフロータを示す斜視図である。
【図17】従来技術のフロータの使用状態を示す説明図
で、(a)はフロータの沈降を、(b)は海洋構造物の
浮上保持を、(c)は海洋構造物の沈下を、(d)はフ
ロータの離脱を示す。
【図18】クレーン船を使用した壁型形状のクレーンの
沈設方法において、ケーソンの吊り上げを示す説明図
で、(a)は側面図で、(b)は正面図である。
【図19】クレーン船を使用した壁型形状のクレーンの
沈設方法において、ケーソンの吊り上げ及び着底を示す
説明図で、(a)は側面図で、(b)は正面図である。
【図20】クレーン船を使用した壁型形状のクレーンの
沈設方法における、係留索による占用海域を例示した平
面図である。
【符号の説明】 10、10A ケーソン 11 フーチング 13 吊り部 15 側部 20 フロータ 21 フロート部 22 結合ビーム 23 吊り部 30 吊り具 31 荷重センサ 40 浮きドック 41 主甲板 71 ウインチ(引き込みウインチ) 73 ポンプ(バラストポンプ) 80 マウンド
フロントページの続き (72)発明者 小宮 俊夫 東京都中央区築地5丁目6番4号 三井造 船株式会社内 Fターム(参考) 2D018 BA12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浮上状態においてそれ自身では復原性能
    が悪く不安定な壁型形状のケーソンを曳航して所定の設
    置場所に着底させるケーソンの沈設方法であって、 該ケーソンの両側部にケーソンの沈設用のフロータのフ
    ロート部を配置し、該フロータで該ケーソンを吊り上げ
    て浮上状態で保持し、 該ケーソンを浮上した状態で前記フロータと共に該ケー
    ソンの設置場所に曳航し、 該ケーソンの設置場所において、前記フロータと該ケー
    ソンにバラストを張り、該フロータと該ケーソンを一体
    的に沈降させて、該ケーソンをマウンドに着底させるこ
    とを特徴とするケーソンの沈設方法。
  2. 【請求項2】 浮上状態においてそれ自身では復原性能
    が悪く不安定な壁型形状のケーソンを曳航して所定の設
    置場所に着底させるケーソンの沈設方法であって、 該ケーソンとケーソンの沈設用のフロータを搭載した浮
    きドックを該ケーソンの設置場所近傍に曳航し、 前記浮きドックを前記フロータが浮上するまで沈降させ
    て、浮上した前記フロータを移動し、該ケーソンを跨い
    で前記フロータのフロート部を前記ケーソンの両側部に
    配置し、前記フロータのフロート部を上部で結合する結
    合ビームと該ケーソンを連結し、この連結後に、更に、
    前記浮きドックを沈降させて、前記フロータで該ケーソ
    ンを吊り上げて浮上した状態に保持し、 該浮上状態のケーソンを前記フロータと共に前記浮きド
    ックより引き出して、該ケーソンの設置場所に曳航し、 該ケーソンの設置場所において、前記フロータと該ケー
    ソンにバラストを張り、前記フロータの沈降と共に該ケ
    ーソンを沈降させて、該ケーソンをマウンドに着底さ
    せ、 該ケーソンの着底後に、該ケーソンと前記フロータとの
    連結を切り離すことを特徴とするケーソンの沈設方法。
  3. 【請求項3】 前記ケーソンと前記フロータとの連結部
    に荷重センサを設け、該荷重センサの出力により、前記
    ケーソン及び前記フロータにバラストを張る時にバラス
    ト水を供給するポンプの作動を制御して、前記ケーソン
    及び前記フロータの姿勢を調整することを特徴とする請
    求項1又は2に記載のケーソンの沈設方法。
  4. 【請求項4】 前記ケーソンの設置場所において、前記
    ケーソン及び前記フロータを沈降させる際の位置決め
    に、既設ケーソン上に設置したウインチにより、前記ケ
    ーソンを引き込みながら、前記ケーソンを着底させるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のケーソ
    ンの沈設方法。
  5. 【請求項5】浮上状態においてそれ自身では復原性能が
    悪く不安定な壁型形状のケーソンを曳航して所定の設置
    場所に着底させるためのケーソンの沈設用のフロータで
    あって、 該フロータは、ケーソンの吊り上げ保持及び曳航時に、
    ケーソンの両側部に配置されるフロート部と、該フロー
    ト部を上部で結合する結合ビームとを有して形成される
    と共に、 前記結合ビームは、ケーソンを両フロート部の間に収容
    した時にケーソンを吊り上げ可能な吊り部を有し、 前記フロート部は、ケーソンの沈設時にバラストを張る
    ことにより、ケーソンとフロータを一体的に沈降させて
    ケーソンをマウンドに着底させることを可能にするバラ
    スト室を有し、 更に、前記フロート部の喫水は、ケーソンを吊り上げて
    いる時は、常にケーソンの喫水よりも浅いことを特徴と
    するケーソンの沈設用のフロータ。
JP11175119A 1999-06-22 1999-06-22 ケーソン沈設方法とケーソン沈設用フロータ Withdrawn JP2001003332A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11175119A JP2001003332A (ja) 1999-06-22 1999-06-22 ケーソン沈設方法とケーソン沈設用フロータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11175119A JP2001003332A (ja) 1999-06-22 1999-06-22 ケーソン沈設方法とケーソン沈設用フロータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001003332A true JP2001003332A (ja) 2001-01-09

Family

ID=15990620

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11175119A Withdrawn JP2001003332A (ja) 1999-06-22 1999-06-22 ケーソン沈設方法とケーソン沈設用フロータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001003332A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004092532A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Ebara Corp 水中モータポンプ装置
JP2017160701A (ja) * 2016-03-10 2017-09-14 鹿島建設株式会社 重力式構造物の水底への設置方法
JP2020012301A (ja) * 2018-07-18 2020-01-23 日立造船株式会社 ケーソン曳航方法
KR102536561B1 (ko) * 2022-12-09 2023-05-26 한국수산자원공단 해저 지반의 전단강도와 지지력 측정 장치 및 방법

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004092532A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Ebara Corp 水中モータポンプ装置
JP2017160701A (ja) * 2016-03-10 2017-09-14 鹿島建設株式会社 重力式構造物の水底への設置方法
JP2020012301A (ja) * 2018-07-18 2020-01-23 日立造船株式会社 ケーソン曳航方法
JP6997047B2 (ja) 2018-07-18 2022-01-17 日立造船株式会社 ケーソン曳航方法
KR102536561B1 (ko) * 2022-12-09 2023-05-26 한국수산자원공단 해저 지반의 전단강도와 지지력 측정 장치 및 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7033115B2 (en) Temporary floatation stabilization device and method
AU701557B2 (en) Offshore apparatus and method for oil operations
GB1574784A (en) Method and apparatus for casting tanks in water
CN106677258A (zh) 一种电厂海上取水头沉箱的安装工艺
JPS62215711A (ja) 海洋構造物及びその据付け法
KR20130049804A (ko) 하나 이상의 침수식 기둥/파일을 설치하기 위한 표면-분열식의 재사용할 수 있는 침수 가능한 템플릿
WO2010109243A2 (en) Apparatus and method for handling a submersible item
US6244786B1 (en) Method for offshore load transfer operations and, a floater for offshore transport installation and removal of structural elements
AU2017352093B2 (en) Harbour plant and method for mooring a floating body in a harbour plant
JP2001003332A (ja) ケーソン沈設方法とケーソン沈設用フロータ
JP7197118B2 (ja) クレーンを備えた作業台船及びそのクレーン運用方法
JP7495801B2 (ja) 浮体式水上構造物の組立装置及び組立て方法
TWI702327B (zh) 海港設施以及在該海港設施停泊浮體的方法
JP2541897B2 (ja) 浅海用ボ―リング櫓の設置方法及びその櫓装置
JPH0469253B2 (ja)
JP2005193730A (ja) 人工浮島
JP2001214419A (ja) ケーソンによる海洋構造物の設置工法
JPS6134534B2 (ja)
JP2002047664A (ja) ジャケット構造体の搬送装置及び方法
JPH05311668A (ja) 大型ケーソンの進水工法
JPH04272395A (ja) 沈埋函体の沈設工法
JPH05311667A (ja) 大型ケーソンの進水工法
JPS6259716A (ja) 大喫水構造物の進水方法
JPS5847392B2 (ja) 大型構造物の建造搬出方法
JPS60133114A (ja) 双胴式大型構造物の建造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060905