JP2630573B2 - 洗浄方法および洗浄剤 - Google Patents

洗浄方法および洗浄剤

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JP2630573B2 JP27593394A JP27593394A JP2630573B2 JP 2630573 B2 JP2630573 B2 JP 2630573B2 JP 27593394 A JP27593394 A JP 27593394A JP 27593394 A JP27593394 A JP 27593394A JP 2630573 B2 JP2630573 B2 JP 2630573B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス、セラミック
ス、金属、プラスチックス等の硬質表面の洗浄方法、お
よびそれに用いる洗浄剤に関する。特に、油脂、機械
油、焼き入れ油、グリース、切削油等の加工油、ワック
ス、液晶、フラックス、摩耗粉、切削粉等の汚れが付着
した機械部品、電機部品、精密部品やこれら部品の組立
あるいは加工に使用される治工具類等の洗浄方法に関
し、さらに詳しくは洗浄性に優れた洗浄剤濃厚液を、火
災や爆発の危険や臭気等の作業環境汚染を心配すること
なく使用できる洗浄方法、およびそれに用いる洗浄剤に
関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、油脂、機械油、焼き入れ油、グリース、切削油等の
加工油、ワックス、液晶、フラックス、摩耗粉、切削粉
等の汚れが付着したガラス、セラミックス、金属、プラ
スチックス等の硬質表面、例えば機械部品、電機部品、
精密部品やこれら部品の組立あるいは加工に使用される
治工具類等(以下、機械、精密部品類と言う)の洗浄に
は、優れた洗浄力と作業性を有するトリクロロエタンや
テトラクロロエチレン等の塩素系溶剤あるいはトリクロ
ロトリフルオロエタン等のフロン系溶剤が使用されてき
た。
【0003】しかし、これらフロン系および塩素系洗浄
剤は、主成分である溶剤類が大気中に蒸発、拡散あるい
は地下水へ混入することにより、オゾン層破壊や発癌性
等により地球環境や生命の安全等を損なう危険のある事
が明らかとなり、その使用の全廃あるいは使用規制が検
討あるいは実施されつつある。
【0004】このような動きを受け、これらフロン系お
よび塩素系洗浄剤に代替できる各種の代替洗浄剤あるい
は洗浄技術が提案されつつある。例えば、ケロシン、
トルエン、キシレン、石油系溶剤等の炭化水素系溶剤や
それらに適当量の界面活性剤を加えた洗浄剤で洗浄する
方法、グリコール類や液状低粘度の非イオン性界面活
性剤そのものあるいはそれに少量の水を含む洗浄剤濃厚
液で洗浄する方法、界面活性剤やビルダーを配合した
洗浄剤を多量の水で希釈し使用する方法、等が代表例と
してあげられる。しかし、これらの洗浄剤あるいは洗浄
方法は、洗浄性あるいは洗浄作業環境等の観点から見た
場合、いずれも解決すべき課題を抱えている。
【0005】例えば、前記のやで例示した炭化水素
系溶剤、グリコール類や液状低粘度の非イオン性界面活
性剤等の有機物、あるいはそれらに引火性防止のため少
量の水を含有させた洗浄剤濃厚液で洗浄する方法は、有
機物が連続相を形成している洗浄液での洗浄である。そ
して機械油や金属加工油等の液状有機物の付着した部品
からグリースあるいはフラックス等の粘稠あるいは固体
状有機物の付着した部品まで、広範な物性を有する有機
汚れに対し優れた洗浄性を示す。これは、有機物が連続
相であるため、フロンやトリクロロエタンの場合と同様
に有機汚れを洗浄液中に溶解して除去するという洗浄機
構を採るためとおもわれる。しかし、これらやの洗
浄法は連続相が有機物であるため、引火に伴う火災や爆
発の危険あるいは炭化水素溶剤やグリコール類等の揮発
性有機成分の蒸発に伴う作業環境悪化の危険を抱えてい
る。引火性を防止するため適量の水を含有する洗浄剤に
おいては、洗浄時の水分含有量を適切に管理すれば火災
の危険は無いが、水分管理のための分析機器、水分補給
設備あるいは管理のためのマンパワー等、資金、人両面
の負担を必要とし、なおかつもう一つの課題である有機
成分の蒸発に伴う作業環境悪化の問題は、依然解決出来
ない。
【0006】一方、前記のの界面活性剤やビルダーを
配合した洗浄剤を多量の水で希釈して使用する方法は、
火災の危険や有機成分の蒸発に伴う作業環境悪化の問題
が無く、洗浄作業環境保持の観点からは好ましい洗浄方
法といえる。しかし、水希釈洗浄は水が連続相を形成し
ている洗浄液で洗浄する方法であり、やの有機汚れ
を溶解除去する洗浄機構と異なり、水中の界面活性剤が
部品あるいはその上に付着している有機汚れに吸着し、
それらの界面張力を低下させ、有機汚れの自己凝集を促
進し、ローリングアップにより除去する洗浄機構を主体
としている。このため、粘稠なグリースや固体状の汚れ
であるフラックスやワックス等に対するの洗浄力は、
やのような溶解して洗浄する洗浄剤に比べ著しく劣
る。このため、やに例示した溶解機構による洗浄剤
のような各種物性の有機汚れに対する優れた洗浄性と、
に例示した水希釈型洗浄剤の有する非引火性、低蒸発
性等の優れた洗浄作業安全性、の両機能を兼ね備えた洗
浄剤および洗浄方法の出現が望まれていた。
【0007】従って、本発明の目的は、各種物性の有機
汚れに対する優れた洗浄性の機能と非引火性、低蒸発性
等の優れた洗浄作業安全性の機能を兼ね備えた洗浄方法
を提供することにある。本発明の他の目的は、該洗浄方
法に用いる洗浄剤を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる実情に鑑み、本発
明者は鋭意研究を行った結果、相分離することを特徴と
する洗浄剤あるいはその洗浄剤水溶液を用い、洗浄機の
洗浄槽内において、液の上層部に洗浄剤由来の有機物含
有量の少ない水相を、液の下層部に洗浄剤由来の有機物
含有量の多い油相を形成させ、被洗浄物が該油相と接触
するようにして洗浄すれば、下層の油相を形成する洗浄
剤濃厚液により良好な洗浄性が得られ、かつ上層が水相
であるため洗浄剤由来の有機物の蒸発や引火が防止で
き、洗浄作業環境も保持できる事を見いだし、本発明を
完成した。
【0009】即ち本発明の要旨は、(1)相分離するこ
とを特徴とする洗浄剤あるいはその洗浄剤水溶液を用
い、洗浄機の洗浄槽内において、液の上層部に洗浄剤由
来の有機物含有量が液の下層部より少ない水相を、液の
下層部に洗浄剤由来の有機物含有量が液の上層部より多
い油相を形成させ、被洗浄物を該油相と接触するように
して洗浄することを特徴とする洗浄方法、(2)洗浄剤
あるいはその洗浄剤水溶液を20〜100℃の温度で3
0分静置したとき、含有している有機物の50重量%以
上が油相を形成して水相から分離し、上層に水相を下層
に油相を形成することを特徴とする前記(1)記載の洗
浄方法、(3)有機物の80〜99.9重量%が油相を
形成して水相から分離する洗浄剤あるいは洗浄剤水溶液
を用いる前記(1)または(2)に記載の洗浄方法、
(4)洗浄剤の成分として、非イオン性界面活性剤、芳
香族炭化水素化合物、芳香族炭化水素基を含むエステル
類、エーテル類、アルコール類もしくはケトン類を含有
する洗浄剤を用いる前記(1)、(2)または(3)に
記載の洗浄方法、(5)洗浄剤成分としてR1 X(A
O)m R2 又はR1 X(AO)n YR2 で表される化合
物を有機物の30重量%以上含む洗浄剤を使用する前記
(1)〜(4)記載の洗浄方法、(式中、R1 は炭素数
6〜18の炭化水素基であって芳香族環を1個以上含む
ものを、R2 は水素原子または炭素数1〜10の炭化水
素基を、Xはエーテル基、エステル基、アミノ基のいず
れかを示し、Yはエーテル基またはエステル基のいずれ
かを示し、(AO)は炭素数2〜4のアルキレンオキサ
イドを、m,nは(AO)の平均付加モル数であって、
mは0〜20、nは1〜20の値を示す。)(6)上層
に水相を下層に油相を形成した洗浄槽において、該水相
表面上部に設けられた液噴射口から水を噴射あるいは噴
霧しながらすすぎ洗浄することを特徴とする洗浄方法、
(7)洗浄剤あるいはその洗浄剤水溶液を20〜100
℃の温度で30分静置したとき、液の上層部に洗浄剤由
来の有機物含有量が液の下層部より少ない水相を、液の
下層部に洗浄剤由来の有機物含有量が液の上層部より多
い油相を形成するように相分離する洗浄剤であって、洗
浄剤成分がハロゲン元素を本質的に含まない化合物であ
り、20℃における比重が1.000以上である化合物
を有機物の30重量%以上含み、かつ前記(1)〜
(6)に記載の洗浄方法に使用されることを特徴とする
洗浄剤、(8)洗浄剤成分として一般式、 R1 X(AO)m R2 又はR1 X(AO)n YR2 (式中、R1 は炭素数6〜18の炭化水素基であって芳
香族環を1個以上含むものを、R2 は水素原子または炭
素数1〜10の炭化水素基を、Xはエーテル基、エステ
ル基、アミノ基のいずれかを示し、Yはエーテル基また
はエステル基のいずれかを示し、(AO)は炭素数2〜
4のアルキレンオキサイドを、m,nは(AO)の平均
付加モル数であって、mは0〜20、nは1〜20の値
を示す。)で表される化合物を洗浄剤の有機物中の50
重量%以上含むことを特徴とする前記(7)記載の洗浄
剤、に関する。
【0010】本発明において使用される洗浄剤は、洗浄
剤あるいはその洗浄剤水溶液を静置した場合、水相と油
相に相分離し、液の上層部が水相で液の下層部が油相と
なる性質を有するものが使用される。即ち、通常20〜
100℃において静置したとき、含まれている有機物が
水相から分離して油相を形成し、かつその油相の比重が
水相の比重より大きいため、液の上層部に水相を下層部
に油相を形成するという特性を有する有機物を含有する
洗浄剤である。ここで用いられる洗浄剤成分はハロゲン
元素を本質的に含まない化合物であり、20℃における
比重が1.000以上という特性を有する化合物が好適
に用いられる。本発明においては、環境汚染、安全性等
の観点から、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCF
C),ハイドロフルオロカーボン(HFC)等のフッ素
系化合物、塩素化パラフィンやトリクロロエチレン等の
塩素系化合物、ブロモベンゼン、ブロモエーテルベンゼ
ン等の臭素系化合物等のハロゲン元素を本質的に含む化
合物を使用するのは好ましくない。
【0011】本発明で用いられる前記のような特性を有
する化合物の例としては、炭素、水素、酸素あるいは窒
素から選ばれる複数個の元素を有する化合物が好まし
く、芳香族炭化水素化合物、芳香族炭化水素基を含むエ
ステル類、エーテル類、アルコール類もしくはケトン類
等が挙げられる。それらの例としてはジメトキシフェニ
ルアセトン、アセトフェノン等のケトン類、スチレンオ
キサイド、フェニルグリシジルエーテル、グリシドー
ル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、
エチレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチ
ルグリコールジグリシジルエーテル等のエポキサイド
類、トリアリルトリメリテート、テトラヒドロフルフリ
ルアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、ブタンジオールジアクリレート、メタクリル酸ベ
ンジル、サリチル酸メチル、ジエチルフタレート、ジブ
チルフタレート、ジメチルアジペート、ジメチルマレー
ト、クエン酸トリブチル、トリブチルトリメリテート、
安息香酸ベンジル等のエステル類、フェノキシエタノー
ル、ブチルカテコール、1,4−ブタンジオール、イソ
オイゲノール、桂皮酸アルコール、ベンジルアルコー
ル、ジベンジルフェノール等のアルコール類、ポリプロ
ピレングリコール、ポリプロピレンポリエチレンコポリ
マー等のポリアルキレングリコール類、ジベンジルエー
テル等のエーテル類、ヒドロキシエチルピペラジン、エ
ピクロルヒドリン、アニスアルデヒド、フェニルエチル
アセタール、あるいはこれらのエステル、ケトンあるい
はアルキレンオキサイド誘導体が挙げられる。
【0012】グリコールエーテル類では、付加モル数が
3から50のポリプロピレングリコール、ポリプロピレ
ンポリエチレンコポリマー等のポリアルキレングリコー
ル類あるいはそれらのアルキルエーテルあるいはアルキ
ルエステルが好ましい。
【0013】以上例示した化合物の中で、特にR1
(AO)m R2 又はR1 X(AO)nYR2 で表される
化合物が脱脂性および水によるリンス性を兼ね備えてい
るという点から好ましい。ここで、R1 は炭素数6〜1
8の炭化水素基であって芳香族環を1個以上含むもの
を、R2 は水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基
を、Xはエーテル基、エステル基、アミノ基のいずれか
を示し、Yはエーテル基またはエステル基のいずれかを
示し、(AO)は炭素数2〜4のアルキレンオキサイド
を、m,nは(AO)の平均付加モル数であって、mは
0〜20、nは1〜20の値を示す。また、これらの化
学構造を有しても、比重が水より大きいものでなけれ
ば、本発明の洗浄剤の主成分としては使用できない。
【0014】R1 X(AO)m R2 又はR1 X(AO)
n YR2 で表される洗浄剤成分は、非イオン性界面活性
剤の一種であり、フェノール、スチレン化フェノール、
ベンジル化フェノール、クレゾール、ベンジルアルコー
ル、ベンジルアミンのエチレンオキサイドやプロピレン
オキサイド付加物あるいはそれらのメチルエステル、メ
チルエーテル等が挙げられる。具体的には、ポリ(平均
付加モル数P=1〜4)オキシエチレンフェニルエーテ
ル、ポリ(P=1〜7)オキシプロピレンフェニルエー
テル、ポリ(P=1〜2)オキシエチレンベンジルエー
テル、ポリ(P=1〜10)オキシプロピレンベンジル
エーテル、ポリ(P=2)オキシエチレン/ポリ(P=
4)オキシプロピレンフェニルエーテル、あるいはこれ
らのメチル又はベンジルエーテル化合物等が挙げられ
る。
【0015】これらの化合物は水と水素結合等で親和性
を示しやすいエーテル基、エステル基、水酸基等を有す
るため、一定温度以下では水に溶け易く、その温度以上
では不溶化するという特性(この温度を曇点と言う)を
示す。このため、これらの洗浄剤成分を含む洗浄剤ある
いはその洗浄剤の水溶液である洗浄液を、その洗浄剤成
分の曇点以上に加温するだけで、洗浄剤成分は容易に水
不溶性と化し洗浄液中から分離し、本発明の方法の効果
に不可欠な上層の水相と下層の油相の2液層を形成させ
ることができる。また曇点以下の温度では水溶性を有す
るため、洗浄時、部品等の被洗浄物に付着した洗浄液も
曇点以下の温度の水を用いることにより容易にすすぎ除
去でき、すすぎ工程が簡略化できる。本発明における洗
浄剤成分の曇点は、通常100℃以下、好ましくは60
℃以下である。
【0016】本発明の方法に使用される洗浄剤あるいは
その洗浄剤水溶液は、液の上層部に水相を下層部に油相
を形成するよう相分離することが必要であり、上層部の
水相と下層部の油相の2液層を効率よく短時間で得るた
めには、その洗浄剤あるいは洗浄剤水溶液を20℃〜1
00℃の温度で30分間静置したとき洗浄液の下層部に
移行する有機物の割合(分離率)が、含有している有機
物の50重量%以上であることが必要であり、80重量
%以上であることがより好ましい。有機物の分離率が大
きいほど水相中に残存する有機物が少なくなり、火災や
臭気等の環境悪化要因も軽減できるため好ましいが、さ
らに洗浄後のすすぎ性を考慮に入れると洗浄剤成分は適
度に水に溶解するほうが良く、その意味からは分離率の
上限は99.9重量%、特に99重量%であることが好
ましい。
【0017】即ち、本発明の方法においては上に例示し
たような有機物の水溶液を20〜100℃の温度に30
分間静置したとき、含有している有機物の50〜99.
9重量%、好ましくは80〜99重量%が油相を形成し
て水相から分離し、かつその油相の比重が水相の比重よ
り大きいことが必要である。
【0018】本発明で用いる洗浄剤において、洗浄剤成
分である有機物は前記のような各種の化合物から選択さ
れる1種又は2種以上のものが使用される。この場合、
特にR1 X(AO)m R2 又はR1 X(AO)n YR2
で表される洗浄剤成分が、洗浄剤あるいは洗浄液中の有
機物の30重量%以上、好ましくは50〜100重量%
であるのがよい。また、R1 が炭素数6〜18の炭化水
素基であって芳香族環を1個以上含むものであり、かつ
2 が水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基の場
合に、優れた分離性と分離時水相より比重の大きな油相
が得られ易い。特に、R1 が炭素数6〜10で、R2
水素原子または炭素数1〜2、あるいは芳香族環を有す
る炭化水素基である組み合わせの場合に、その効果が現
れ易く好ましい。また、優れた分離性と分離時水相より
比重の大きな油相を得るためには、mは0〜20、nは
1〜20の値が好ましい。m,nが20を越えると洗浄
液の粘度が大きくなりすぎ、洗浄性も低下してくる。こ
の点から、mは0〜4、nは1〜4の値が特に好まし
い。
【0019】本発明で有機物とは、前記のように洗浄剤
成分として使用されるものであり、TOC(Total Orga
nic Carbon、全有機炭素)値を有する化合物をいう。こ
のTOC値は、基本的にはJIS−K0102「工場排
水試験方法」の中の「有機体炭素(TOC)」に記載さ
れている、燃焼−赤外線分析法により測定され、例え
ば、島津製作所製,TOC−500を用いて測定するこ
とができる。また、洗浄剤あるいはその洗浄剤水溶液で
ある洗浄液中における有機物の分離率とは、前記のよう
に洗浄液の下層部に移行する有機物の割合であり、洗浄
液下層部の洗浄液のTOC値を、下層部の洗浄液のTO
C値と上層部の洗浄液のTOC値の総和で割り、その値
に100を掛けた値を%で表している。
【0020】本発明で使用する洗浄剤には、本発明の洗
浄剤が具備すべき特性、即ち洗浄機の洗浄槽内におい
て、液の上層部に洗浄剤由来の有機物含有量が、液の下
層部より少ない水相を、液の下層部に洗浄剤由来の有機
物含有量が、液上層部より多い油相を形成する特性を失
わない範囲で、前記の有機物の他に各種の界面活性剤や
有機あるいは無機のキレート剤、ビルダー、シリコーン
オイル系の消泡剤、アミン系の防錆剤、防腐剤、ジエタ
ノーアミンやメチルジエタノールアミン等のアルカノー
ルアミン類、アルコール類、石油系溶剤等を配合使用し
ても良い。本発明で用いる前記の界面活性剤以外の界面
活性剤としては、無機イオンを含まないため部品の電気
特性等の信頼性や錆等の品質悪化を生じ難くかつ適正な
曇点を有し、その比重が1.000未満である非イオン
性界面活性剤の使用が好ましい。
【0021】かかる非イオン性界面活性剤としては、例
えばアルキルエーテル、アルキルアリルエーテル等のエ
ーテル型;アルキルエステル型;ポリオキシアルキレン
アルキルアミン等のアミンとの縮合型;ポリオキシアル
キレンアルキルアマイド等のアミドとの縮合型;ポリオ
キシエチレンとポリオキシプロピレンをランダムまたは
ブロック縮合させたプルロニックまたはテトロニック
型;ポリエチレンイミン系等の界面活性剤が挙げられ
る。
【0022】被洗浄物である機械、精密部品類の洗浄に
当たっては、本発明の洗浄剤あるいはその洗浄剤水溶液
からなる洗浄液が、洗浄剤由来の有機物の含有量の少な
い水相を上層、洗浄剤濃厚液である油相を下層として存
在する液中に、該機械、精密部品類を一定時間浸漬する
ことにより行われる。この際、充分な洗浄性を得るた
め、被洗浄物である機械、精密部品類はその全体が下層
の油相に接触した方が良く、油層に充分に浸漬できれば
より良好な洗浄性を得ることができる。油相は連続して
いても油滴状を呈していても良いが、連続した油相を含
む状態で洗浄する方が洗浄性の観点からも、洗浄作業環
境維持の観点からもより好ましい。
【0023】図1に本発明の洗浄方法に用いる洗浄機の
洗浄槽の概略構成図を示すが、洗浄剤あるいはその洗浄
剤水溶液である洗浄液に、超音波照射、撹拌または液中
噴流等の機械力または物理力を与えて洗浄すれば、より
良好な洗浄性を得ることができる。図1ではポンプで水
相および油相をそれぞれ循環させて各相内を攪拌する例
を示している。機械力等は、下層の油相が水相である上
層の表面上に現れない範囲で加えた方が、臭い等が少な
く洗浄作業環境維持には好ましい。
【0024】洗浄槽内における油相の深さは、洗浄効率
の観点から機械、精密部品類全体が浸漬できる深さ以上
に設定する方が好ましい。また水相の深さは、洗浄作業
環境維持の観点からは油相表面を覆う以上の深さがあれ
ば良いが、水相ですすぎを行う場合は機械、精密部品類
全体がほぼ浸漬できる以上の深さを確保する方が好まし
い。水相中に混入する油性汚れや固体汚れは、その循環
系に設置されたフィルターや油水分離装置等の各種除去
装置で除去しながら使用すれば、より良好な洗浄性が維
持でき好ましい。
【0025】被洗浄物である機械、精密部品類をすすぎ
洗浄するため、洗浄槽内の水相表面上部に液噴射口(ノ
ズル)を1〜複数個、通常1〜20個設け、そこからす
すぎ水を噴射または噴霧しながら機械、精密部品類のす
すぎを行うと、水相の深さを浅くしてもすすぎが充分に
でき、その結果洗浄装置全体をより小型でコンパクトに
できる。ここで使用するすすぎ水は、純水、市水、ある
いは図1に示すような水相の循環水、水相を活性炭ある
いは膜分離等の油水分離装置または蒸気化等により再生
した水のいずれでもよい。必要に応じ、このノズルから
下層の油層をポンプにより循環しながら噴射させること
も可能である。
【0026】これらの洗浄槽は、1槽でも、同様な洗浄
方法の洗浄槽を複数個並べて使用してもよく、また必要
に応じ、すでに公知の従来一般に行われている洗浄方法
と組み合わせて使用してもよい。また、ベルトコンベア
ー等により被洗浄物を搬送しながら被洗浄物を連続的に
洗浄するインライン方式で洗浄してもよく、バレル方式
でもよく、すでに公知の洗浄方式には全て適用可能であ
る。
【0027】本発明の洗浄方法は、ガラス、セラミック
ス、金属、プラスチックス等の硬質表面の洗浄に利用す
ることができる。特に機械部品、電機部品、精密部品お
よびその組立加工工程に使用される治工具類等の洗浄時
に特に優れた効果を有する。ここで精密部品とは、例え
ば電子部品、電機部品、精密機械部品、樹脂加工部品、
光学部品等をいう。電子部品とは、例えば電算機および
その周辺機器、家電機器、通信機器、OA機器、その他
電子応用機器等に用いられるプリント配線基板;ICリ
ードフレーム、抵抗器、コンデンサー、リレー等の接点
部材に用いられるフープ材;OA機器、時計、電算機
器、玩具、家電機器等に用いられる液晶表示器;映像・
音声記録/再生部品、その関連部品等に用いられる磁気
記録部品;シリコンやセラミックスのウェハ等の半導体
材料;水晶振動子等の電歪用部品;CD、PD、複写機
器、光記録機器等に用いられる光電交換部品などをい
う。電磁部品とは、例えばブラシ、ロータ、ステータ、
ハウジング等の電動機部品;販売機や各種機器に用いら
れる発券用部品;販売機、キャッシュディスペンサ等に
用いられる貨幣検査用部品などをいう。精密機器部品と
は、例えば精密駆動機器、ビデオレコーダー等に用いら
れるベアリング;超硬チップ等の加工用部品などをい
う。樹脂加工部品とは、例えばカメラ、自動車等に用い
られる精密樹脂加工部品などをいう。さらに、光学部品
とは、例えばカメラ、眼鏡、光学機器等に用いられるレ
ンズなどをいい、その他の部品として、例えばメガネフ
レーム、時計ケース、時計ベルト等が挙げられる。機器
部品とは、自動車のエンジンや駆動部で使用されるギ
ヤ、カムシャフトバネ、シャフト、ベアリングなどをい
う。電機部品とはビデオ等のモーター類、プラスチック
製品、電子銃、シャドーマスクなどをいう。また、組立
加工工程に使用される治工具類とは、上述の各種部品例
で示したような精密部品を製造、成形、加工、組立、仕
上げ等の各種工程において取り扱う治具、工具の他、こ
れらの精密部品を取り扱う各種機器、その部品等をい
う。
【0028】本発明の洗浄方法は、特に上述のうち、フ
ラックスの残存したプリント配線基板やガラス基板に付
着した液晶等の洗浄時に好適な性能を発揮するが、本発
明において洗浄の対象となる機械、精密部品類は、これ
らの例に限定されるものではなく、組立加工工程におい
て各種の加工油やフラックス等の後工程の妨害物質、又
は製品の特性を低下させる各種の油性汚染物質が付着し
ている一定形状の固体表面を有する機械、精密部品類で
あれば、本発明の洗浄方法を適用することができる。こ
れらの汚染物質が、例えば油脂、機械油、焼入れ油、切
削油、グリース、液晶、ロジン系フラックスワックス等
の、主として有機油分の汚れである場合、本発明の洗浄
方法の特徴が特に発揮される。さらに、これらに金属
粉、無機物粉等が混入した汚れも、有機油分の除去と一
緒に除去されるので、良好に洗浄できる。
【0029】
【実施例】次に実施例および比較例を挙げて本発明を更
に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例等により何
ら限定されるものではない。
【0030】実施例1〜7、比較例1〜3 表1に示す組成の洗浄剤を調製し、これらをイオン交換
水で有機物含有量が50重量%になるように希釈し、そ
の洗浄剤水溶液を10リットルの容量を有する超音波発
振装置および撹拌装置を備えた洗浄機(洗浄槽を図1に
示す)に7リットル入れ、20〜100℃の範囲で所定
の各設定温度(即ち、実施例2、5、6、7は30℃、
実施例4は80℃、他は50℃)に30分間静置した。
30分静置後、洗浄槽内の洗浄液表面部及び液下層部を
サンプリングし、洗浄液中の有機物含有量をTOC値よ
り測定し(島津製作所製,TOC−500使用)、分離
率を算出した。
【0031】
【表1】
【0032】実施例1〜7においては、温度20から1
00℃の間の一定の温度でいずれも含有している有機物
の50重量%以上が水溶液中から分離し、上層に水相を
下層に洗浄剤の濃厚液である油相を形成することが確認
された。これに伴い、洗浄液から発生する洗浄剤由来の
臭気は、分離前に比べ分離後はいずれも著しく軽減され
た。
【0033】一方、比較例1も50℃で有機物の85重
量%を水溶液中から分離したが、上層に油相を下層に水
相を形成するため、分離後の方が強い臭気を発した。比
較例1上層部の油相は引火点71℃であった。また、比
較例2では上層にわずかの油相を、下層に水相を形成、
分離後の方が強い臭気を発した。尚、比較例3では実施
例1と同じ洗浄液を用いた。
【0034】ついで、この30分間静置した後の洗浄液
で、テスト材1:ナフテン系の鉱油(40℃、350
cst)を塗布(10g/m2)した鋼製テストピース
(10cm×15cm)、テスト材2:液晶を塗布
(5g/m2)したガラス基板(10cm×10cm)
および、テスト材3:ロジン系のフラックスで処理し
たプリント基板(10cm×15cm)を、テストピー
スが完全に油相に触れる状態にしながらそれぞれ洗浄し
た。但し、比較例3では洗浄液全体を攪拌しながら、相
分離していない状態で洗浄を行った。洗浄は下層部にお
いて洗浄温度50℃で0.5分間超音波を照射しながら
行い、洗浄後そのテストピースを上層部に移動して0.
5分間超音波リンスし、洗浄槽から取り出し、その後8
0℃で15分間乾燥した。洗浄液の洗浄性は、洗浄前後
のテストピースの重量変化により、次式を用いて表し
た。 (洗浄前のテストピース重量−洗浄後のテストピースの
重量)÷(洗浄前のテストピース重量−テストピース自
身の重量)×100 なお、この値が90以上を◎(非常に優れる)、75〜
89を○(良好)、60〜74を△(やや劣る)、60
未満を×(劣る)として表した。
【0035】実施例1〜7は良好な洗浄性を示したが、
比較例1ではテストピースを洗浄液から引き上げる際表
層にある油相が大量に付着し除かれず、充分な洗浄性は
得られなかった。また、比較例2では洗浄剤濃厚相であ
る油相が形成されにくいため、洗浄性が充分でなかっ
た。また、比較例3では撹拌装置で洗浄液全体が均一に
なるよう撹拌しながら洗浄試験を行ったところ実施例1
と同じ洗浄液を使用したにもかかわらず、洗浄性は低下
した。
【0036】尚、洗浄槽から取り出し、乾燥前のテスト
ピースに対してイオン交換水を1kg/cm2 の圧力
で、0.5分間のすすぎを行うと、実施例1〜7の洗浄
性は本操作を行わない場合に比べ1.5〜5倍上昇し
た。
【0037】本発明の実施の態様としては、さらに以下
の態様が挙げられる。 (1)相分離することを特徴とする洗浄剤あるいはその
洗浄剤水溶液を用い、洗浄機の洗浄槽内において、液の
上層部に洗浄剤由来の有機物含有量が液の下層部より少
ない水相を、液の下層部に洗浄剤由来の有機物含有量が
液の上層部より多い油相を形成させ、被洗浄物を該油相
と接触するようにして洗浄する工程、および該水相表面
上部に設けられた液噴射口から水を噴射あるいは噴霧し
ながら被洗浄物のすすぎ洗浄を行う工程を有することを
特徴とする洗浄方法。 (2)相分離することを特徴とする洗浄剤あるいはその
洗浄剤水溶液を用い、洗浄機の洗浄槽内において、液の
上層部に洗浄剤由来の有機物含有量が液の下層部より少
ない水相を、液の下層部に洗浄剤由来の有機物含有量が
液の上層部より多い油相を形成させ、被洗浄物を該油相
と接触するようにして洗浄する工程、水相において被洗
浄物を該水相と接触するようにしてすすぎ洗浄する工
程、および該水相表面上部に設けられた液噴射口から水
を噴射あるいは噴霧しながら被洗浄物のすすぎ洗浄をさ
らに行う工程を有することを特徴とする洗浄方法。 (3)洗浄剤の主成分の曇点が、100℃以下である前
記(1)または(2)記載の洗浄方法。 (4)洗浄剤の主成分が、曇点100℃以下の非イオン
性界面活性剤である前記(1)または(2)記載の洗浄
方法。 (5)洗浄槽内の水相および/または油相の各相内を超
音波照射、撹拌または液中噴流による機械力または物理
力を与えて洗浄する前記(1)または(2)記載の洗浄
方法。
【0038】
【発明の効果】本発明の洗浄剤を用いた本発明の洗浄方
法によれば、洗浄液の上層が常に水相であるため、引火
に伴う火災、爆発等の危険や洗浄剤組成物である有機物
の揮発による臭い等の作業環境の悪化を防止でき、か
つ、下層で油相をなす洗浄剤濃厚液で洗浄できるため、
液状ないし固体状を呈する各種の有機汚れに対し高洗浄
性が確保できる。その結果、有機性汚れと混在する摩耗
粉等の無機性汚れに対しても良好な洗浄効果を発揮させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の洗浄方法に用いる洗浄機の洗
浄槽の概略構成図である。
【符号の説明】
1 ワーク 2 液噴射ノズル 3 ポンプ 4 再生処理槽 5 超音波発振器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23G 5/02 C23G 5/02 5/032 5/032 (56)参考文献 特開 昭57−101676(JP,A) 特開 平8−108153(JP,A) 特開 平8−158081(JP,A) 特開 平8−74081(JP,A) 特開 平7−303865(JP,A) 特開 平7−195044(JP,A) 特開 平7−80423(JP,A) 特開 平5−96255(JP,A) 特開 平4−122480(JP,A) 特開 平4−68097(JP,A) 特開 昭58−166972(JP,A) 特開 昭54−149330(JP,A) 特開 昭47−44957(JP,A) 実開 平3−19587(JP,U) 実開 平1−8987(JP,U)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相分離することを特徴とする洗浄剤ある
    いはその洗浄剤水溶液を用い、洗浄機の洗浄槽内におい
    て、液の上層部に洗浄剤由来の有機物含有量が液の下層
    部より少ない水相を、液の下層部に洗浄剤由来の有機物
    含有量が液の上層部より多い油相を形成させ、被洗浄物
    を該油相と接触するようにして洗浄することを特徴とす
    る洗浄方法。
  2. 【請求項2】 洗浄剤あるいはその洗浄剤水溶液を20
    〜100℃の温度で30分静置したとき、含有している
    有機物の50重量%以上が油相を形成して水相から分離
    し、上層に水相を下層に油相を形成することを特徴とす
    る請求項1記載の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 有機物の80〜99.9重量%が油相を
    形成して水相から分離する洗浄剤あるいは洗浄剤水溶液
    を用いる請求項1または2に記載の洗浄方法。
  4. 【請求項4】 洗浄剤の成分として、非イオン性界面活
    性剤、芳香族炭化水素化合物、芳香族炭化水素基を含む
    エステル類、エーテル類、アルコール類もしくはケトン
    類を含有する洗浄剤を用いる請求項1、2または3に記
    載の洗浄方法。
  5. 【請求項5】 洗浄剤成分としてR1 X(AO)m R2
    又はR1 X(AO)n YR2 で表される化合物を有機物
    の30重量%以上含む洗浄剤を使用する請求項1〜4記
    載の洗浄方法。(式中、R1 は炭素数6〜18の炭化水
    素基であって芳香族環を1個以上含むものを、R2 は水
    素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を、Xはエー
    テル基、エステル基、アミノ基のいずれかを示し、Yは
    エーテル基またはエステル基のいずれかを示し、(A
    O)は炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを、m,n
    は(AO)の平均付加モル数であって、mは0〜20、
    nは1〜20の値を示す。)
  6. 【請求項6】 上層に水相を下層に油相を形成した洗浄
    槽において、該水相表面上部に設けられた液噴射口から
    水を噴射あるいは噴霧しながらすすぎ洗浄することを特
    徴とする洗浄方法。
  7. 【請求項7】 洗浄剤あるいはその洗浄剤水溶液を20
    〜100℃の温度で30分静置したとき、液の上層部に
    洗浄剤由来の有機物含有量が液の下層部より少ない水相
    を、液の下層部に洗浄剤由来の有機物含有量が液の上層
    部より多い油相を形成するように相分離する洗浄剤であ
    って、洗浄剤成分がハロゲン元素を本質的に含まない化
    合物であり、20℃における比重が1.000以上であ
    る化合物を有機物の30重量%以上含み、かつ請求項1
    〜6に記載の洗浄方法に使用されることを特徴とする洗
    浄剤。
  8. 【請求項8】 洗浄剤成分として一般式、 R1 X(AO)m R2 又はR1 X(AO)n YR2 (式中、R1 は炭素数6〜18の炭化水素基であって芳
    香族環を1個以上含むものを、R2 は水素原子または炭
    素数1〜10の炭化水素基を、Xはエーテル基、エステ
    ル基、アミノ基のいずれかを示し、Yはエーテル基また
    はエステル基のいずれかを示し、(AO)は炭素数2〜
    4のアルキレンオキサイドを、m,nは(AO)の平均
    付加モル数であって、mは0〜20、nは1〜20の値
    を示す。)で表される化合物を洗浄剤の有機物中の50
    重量%以上含むことを特徴とする請求項7記載の洗浄
    剤。
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