JP2629732B2 - 積層体 - Google Patents

積層体

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JP2629732B2
JP2629732B2 JP62233490A JP23349087A JP2629732B2 JP 2629732 B2 JP2629732 B2 JP 2629732B2 JP 62233490 A JP62233490 A JP 62233490A JP 23349087 A JP23349087 A JP 23349087A JP 2629732 B2 JP2629732 B2 JP 2629732B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は積層体に関し、詳しくは表面硬度、表面光
沢、耐侯性、耐薬品性に優れており、且つ併せて熱成形
性も有することにより自動車、電気製品等の各種工業部
材、建築部材、家具部材等として好適な積層体に関す
る。
〔従来技術とその問題点〕
冷蔵庫の扉や成形機械のハウジング、自動車の車体、
スチール家具においては、従来、鋼板の表面を白や赤、
黒等にカラー塗装されたものが使用されている。商品の
個性化、多様化に従い、これらカラー塗装鋼板の冷た
さ、表面光沢の低さを改良する目的で鋼板の剛性、耐熱
性と、熱可塑性樹脂の光沢、平滑等の外観や加工性、耐
水性、軽量性に優れる点を利用し、両者を一体に接着し
た積層体を用いることが考えられる。
しかしながら、熱可塑性樹脂は表面の耐擦傷性が不足
している為、使用法、用途によっては接触による擦れ、
引っ掻き等によって表面が損傷を受け易い等の問題があ
る。
〔問題点を解決する具体的手段〕
本発明においては、熱可塑性樹脂フイルムの耐擦傷性
を改良するために、この熱可塑性樹脂フイルムの表面に
紫外線硬化型樹脂組成物を塗布し、紫外線照射してこの
組成物を光硬化させて鉛筆硬度がH〜4Hの硬い皮膜を形
成させて耐擦傷性を向上させるとともに、表面の平滑
性、光沢をより向上させる。
即ち、本発明は、基材の金属板(D)上に、樹脂接着
層(C)、熱可塑性樹脂フイルム層(B)およびアクリ
ル系紫外線硬化樹脂層(A)がこの順に接着積層された
構造の積層体であって、前記アクリル系紫外線硬化樹脂
層(A)が、下記の紫外線硬化性樹脂組成物を光硬化さ
せて得られたものであることを特徴とする積層体を提供
するものである。
(a)成分:メタクリル酸メチルホモ重合体、メタクリ
ル酸メチル含有量80重量%以上のメタクリル酸メチル系
共重合体、及びメタクリル酸メチル含有量80重量%以上
のメタクリル酸メチル系共重合体の側鎖に(メタ)アク
リロイル基を導入した変性物より選ばれた少なくとも1
種の重合体、 (b)成分:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
トを50重量%以上含有する多官能性アクリレート、 (c)成分:溶剤、及び (d)成分:光重合開始剤 を含有してなり、かつ(a)成分/(b)成分の重量比
が0.1〜10の範囲内にある紫外線硬化性樹脂組成物。
本発明において、(A)層を形成する紫外線硬化性ア
クリル系樹脂組成物は、熱可塑性樹脂シート(B)が極
性基を有しないポリプロピレン、ポリエチレンであって
も、プライマーなしに直接、このポリオレフィンシート
(B)上に光硬化性樹脂組成物を塗布し、乾燥、光硬化
してアクリル系紫外線硬化樹脂層(A)を設けることが
できる。
この紫外線硬化性アクリル系樹脂組成物は、 (a)成分:メタクリル酸メチルホモ重合体、メタクリ
ル酸メチル含有量80重量%以上のメタクリル酸メチル系
共重合体、及びメタクリル酸メチル含有量80重量%以上
のメタクリル酸メチル系共重合体の側鎖に(メタ)アク
リロイル基を導入した変性物より選ばれた少なくとも1
種の共重合体、 (b)成分:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
トを50重量%以上含有する多官能性アクリレート、 (c)成分:溶剤、及び (d)成分:光重合開始剤 を含有してなり、かつ(a)成分/(b)成分の重量比
が0.1〜10の範囲内にある紫外線硬化性樹脂組成物であ
る。
本明細書に記載の「(メタ)アクリロイル基」とはア
クリロイル基とメタクリロイル基の総称である。また、
本明細書に記載の「(メタ)アクリル酸」とは、アクリ
ル酸とメタクリル酸の総称であり、同様にこれに類する
記載、例えば「(メタ)アクリル酸エチル」等の記載も
これに準ずる。
前記(a)成分は、メタクリル酸メチルホモ重合体、
メタクリル酸メチル含有量80重量%以上のメタクリル酸
メチル系共重合体、及びメタクリル酸メチル含有量80重
量%以上のメタクリル酸メチル系共重合体の側鎖に(メ
タ)アクリロイル基を導入した変性物より選ばれた少な
くとも1種の重合体である。
そのメタクリル酸メチル含有量80重量%以上のメタク
リル酸メチル系共重合体、又はその変性物を得るための
メタクリル酸メチルと共重合体させるモノマーとして
は、たとえば(メタ)アクリル酸;アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2
−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メ
タ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロ
ヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アク
リル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ
エチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等
の(メタ)アクリル酸エステルがあげられ、これらの共
重合させるモノマーは必要に応じて2種以上を併用して
共重合させてもよい。
また、そのメタクリル酸メチル含有量80重量%以上の
メタクリル酸メチル系共重合体の側鎖に(メタ)アクリ
ロイル基を導入した変性物としては、たとえば側鎖にエ
ポキシ(メタ)アクリレートやウレタン(メタ)アクリ
レートを導入した変性物などがあげられる。そのエポキ
シ(メタ)アクリレートを導入した変性物は、たとえば
80重量%以上のメタクリル酸メチルと(メタ)アクリル
酸グリシジルを共重合させて得られた共重合体に(メ
タ)アクリル酸を付加反応させる方法、或いは80重量%
以上のメタクリル酸メチルと(メタ)アクリル酸を共重
合させた共重合体に(メタ)アクリル酸グリシジルを付
加反応させる方法等により得られる。また、ウレタン
(メタ)アクリレートを導入した変性物は、たとえば80
重量%以上のメタクリル酸メチルと(メタ)アクリル酸
2−ヒドロキシエチルとを共重合させて得られた共重合
体に、トリレンジイソシアネート又はイソホロンジイソ
シアネートと(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル
を等モル比で反応させたものを、共重合体の(メタ)ア
クリル酸2−ヒドロキシエチルに対して付加反応させる
ことにより得られる。
(a)成分として用いられるメタクリル酸メチルホモ
重合体、前記のメタクリル酸メチル系共重合体、及び前
記の変性物を得るための原料となる前記のメタクリル酸
メチル系共重合体は、そのメタクリル酸メチルの含有量
が80重量%以上である必要がある。そのメタクリル酸メ
チル含有量が80重量%未満になると、光硬化性樹脂組成
物の硬化塗膜のポリオレフインやポリエステルへの密着
性及び耐擦傷性の両性能が不充分なものとなる。
次に、(b)成分は、ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレートを50重量%以上含有する多官能性アクリレ
ートである。この多官能性アクリレートは、ジペンタエ
リスリトールヘキサアクリレートのみからなるものであ
ってもよいが、50重量%以上のジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレートと50重量%未満の他の多官能性アク
リレートとの混合物であっても差支えがない。そのジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレートと併用できる他
の多官能性アクリレートとしては、たとえば1,4−ブタ
ンジオールジアクリレート、ネオペンチルグルコールジ
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、2,2−ビス〔4−(アクリロイロキシジエトキシ)
フェニル〕プロパン、ビス(アクリロイロキシエチル)
・ヒドロキシエチルイソシアヌレート、トリシクロデア
ンジメチルジアクリレート、トリメチロールプロパント
リアクリレート、ペンタエリスリトールトルアクリレー
ト、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド付加
物トリアクリレート、トリス(アクリロイロキシエチ
ル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラア
クリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレー
ト、ジペンタエリスリトール、カプロラクトン付加物ア
クリレート、ビスフェノールA型エポキシ樹脂アクリル
酸付加物、ノボラック型エポキシ樹脂アクリル酸付加
物、があげられる。さらにトリレンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ
アネート等のポリイソシアネートと、ポリプロピレング
リコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリカプロ
ラクトンやアジピン酸とエチレングリコールとの縮重合
体等のポリオールとを反応させて得られるイソシアネー
トプレポリマーに、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ペンタエリ
スリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトール
ペンタアクリレート等の水酸基含有アクリレートを付加
反応させて得られる付加物があげられる。これらの他の
他官能性アクリレートの2種以上をジペンタエリスリト
ールヘキサアクリレートに併用することができる。
(a)成分と(b)成分の比率は、(a)成分/
(b)成分の重量比で0.1〜10の範囲内である。同重量
比が0.1未満では硬化塗膜のポリオレフィン、ポリエス
テルへの密着性が不充分になるし、同重量比が10を越え
ると硬化塗膜の耐擦傷性が不充分になる。
(c)成分の溶剤は、(a)成分及び(b)成分を溶
解しうるものであればよい。その溶剤としては、たとえ
ば前述のベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭
化水素溶剤;クロロホルム、二塩化エチレンなどのハロ
ゲン化炭化水素溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブ
チルなどのエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤;そ
の他ジオキサン、セロソルブ系溶剤などがあげられる。
これらの溶剤は適宜に2種以上を併用してもよい。
これらの溶剤は、光硬化性樹脂組成物の粘度調整のた
めに配合されるものであり、その使用量は最適の塗布粘
度が得られる割合が望ましい。
次に、(d)成分の光重合開始剤としては、たとえば
前述のベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエ
ーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン
ブチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ベンジル
ジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピ
オフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケ
トン、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、N,N−ジメ
チルアミノ安息香酸イソアミル、2−クロロチオキサン
トン、2,4−ジエチルオキサントンなどがあげられ、こ
れらの光重合開始剤は2種以上を適宜に併用することも
できる。光重合開始剤の使用量は、(b)成分に対して
0.1〜10重量部、好ましくは1〜5重量部である。
この光硬化性樹脂組成物は、以上述べた各成分のほか
に、必要に応じて、たとえば、貯蔵時の熱による重合を
禁止する目的で熱重合禁止剤(たとえばハイドロキノ
ン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ベンゾキノ
ン、カテコール、p−t−ブチルカテコール、フェノチ
アジンなど)、塗膜物性を改良する目的で紫外線吸収剤
(たとえばサリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾト
リアゾール系、シアノアクリレート系などの紫外線吸収
剤)、紫外線安定剤(たとえばヒンダードアミン系紫外
線安定剤)、さらにブロッキング防止剤、スリップ剤、
レペリング剤などのこの種の組成物に配合される種々の
添加剤を配合することができる。
この光硬化性樹脂組成物の熱可塑性樹脂フイルム
(B)への塗布には、刷毛塗り、ロールコート、スプレ
ー塗装、浸漬塗装等の公知の方法が使用できる。要は、
被塗布熱可塑性樹脂フイルム(B)の形状等に応じて、
所望の均一な厚さの、かつ平滑な塗布面が得られる塗布
方法を適宜に選定して塗布をする。
この光硬化性樹脂組成物の塗布された積層体は、次い
でその塗膜を適宜の手段で乾燥させて溶剤を揮散させて
除いてから、その乾燥塗膜に、たとえばキセノンラン
プ、低圧水銀灯、降圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボン
アーク灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ及び太
陽光などの光、特に紫外線を照射させて、その塗膜樹脂
を架橋させ、硬化させる。
その硬化塗膜の厚さは、通常1〜50μ、好ましくは2.
5〜30μ程度とするのが望ましい。硬化塗膜の厚さが薄
すぎると充分な耐擦傷性の表面硬度が得られないし、厚
すぎるとクラックが発声しやすくなるなどの支障が生ず
る。
(熱可塑性樹脂フイルム) 紫外線硬化性アクリル系樹脂組成物が塗布される熱可
塑性樹脂フイルム(B)の素材としては、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリ
エステル樹脂;ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリ
オレフィン;ポリ塩化ビニル、ABS等が利用される。こ
の熱可塑性樹脂フィルム層(B)は、平滑性と耐衝撃性
を紫外線硬化樹脂層(A)に付与し、この樹脂層(A)
とともに金属板(D)に耐水性を付与する。
この熱可塑性樹脂フイルムは、表面に絞模様や市松模
様等が圧縮成形や真空成形で付与されていてもよい。
又、顔料や無機充填剤、安定剤、可塑剤、UV吸収剤等を
含有してもよい。更に、単層フイルムであっても2枚以
上の積層フイルム構造であってもよい。例えば積層フイ
ルム構造の場合、紫外線硬化性樹脂組成物が塗布される
側のフイルムは、顔料や無機充填剤の含有されない肉厚
が30〜80μの平滑な透明ポリプロピレンまたはポリエチ
レンテレフタレートフイルムで、中間層が顔料のレッド
ゴールドを10重量%含有するポリプロピレンまたはポリ
エチレンテレフタレートフイルム(肉厚130μ)で、裏
面側をカーボンブラックを3重量%含有するポリプロピ
レン又はポリエチレンテレフタレートフイルム(肉厚20
0〜1800μ)とすることにより、得られる積層体の外観
をワインレッド色の金属光沢のあるものすることができ
る。
この熱可塑性樹脂フイルムの肉厚は、4〜2,000μ、
好ましくは20〜100μである。
(樹脂接着剤) 金属板(D)と熱可塑性樹脂フイルム(B)を接着す
る樹脂接着剤としては、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹
脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂等の接着剤、
又はエチレン−アクリル酸−グリシジルアクリレート共
重合体等の接着性フイルムが用いられる。
この樹脂接着層(C)の肉厚は1〜100μである。
(金属板) 金属板(D)としては、鋼板、ステンレス板、アルミ
ニウム板、銅板等が利用される。これらの肉厚は8〜2,
000μである。これら金属板の表面は薬品処理やメッキ
処理、サンドブラスト処理等されていてもよい。
(積層体) 積層体は、金属板(D)と予め成形された熱可塑性樹
脂フイルム(B)を樹脂接着剤(C)を用いて接着し、
ついで前記フイルム(B)上に紫外線硬化性アクリル系
樹脂組成物を塗布し、乾燥して溶剤(c)を飛散した
後、必要によりこの乾燥させた樹脂組成物凹凸の模様を
付したのち、紫外線を照射することにより得られる。
又、金属板と熱可塑性樹脂フイルムの接着を、予め金
属板に液状の樹脂接着剤(いわゆる「プライマー」)を
塗布し、ついでこのプライマー面に溶融した熱可塑性樹
脂フイルムを押出ラミネートし、以下、光硬化性アクリ
ル系樹脂組成物の塗布、乾燥、光硬化させて積層体を得
てもよい。
更に、予め熱可塑性樹脂フイルム上にアクリル系紫外
線硬化樹脂層を設けた後、接着剤を用いてこれを金属板
と接着して積層体を得てもよい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。な
お、例中の部および%は、重量部及び重量%をそれぞれ
意味する。
実施例1 メタクリル酸メチル100部とトルエン100部の混合物を
加熱して、80℃に昇温時、同昇温時より2時間後、及び
同4時間後に、それぞれアゾビスイソブチロニトリルを
0.15部ずつ添加して、80℃の温度で6時間反応させて、
メタクリル酸メチルホモ重合体の50%トルエン溶液を得
た。
得られたホモ重合体の50%トルエン溶液100部、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート40部、ネオペン
チルグリコールジアクリレート10部、トルエン100部、
及びジメチルベンジルケタール2部を混合して溶解させ
て、光硬化性樹脂組成物を得た。
この光硬化性樹脂組成物を用いて厚み25μのポリエス
テルフイルムに塗布量10μとなるように塗布し、80℃で
5分間乾燥した後、出力2KW、出力密度80W/cmの高圧水
銀ランプ試料通過方向と垂直に設置した照射装置を用
い、光源下9cmの位置においてコンベアスピード6m/分で
硬化させて積層体を得た。
この積層体のポリエステルフイルム層と、厚み0.4mm
の冷延鋼板との間に、厚み30μのエチレン−アクリル酸
−グリシジルアクリレート共重合体から成る接着性フイ
ルムを介して、温度190℃でプレス成形し積層体を得
た。
本積層体の評価結果を表−1に示す。
実施例2 アクリル系紫外線硬化樹脂組成物を塗布するポリエス
テルフイルムの厚みを5μに変更した以外は実施例1と
同様にしてプレス成形方法により積層体を得た。
本積層体の評価結果を表−1に示す。
実施例3 アクリル系紫外線硬化樹脂組成物を塗布するポリエス
テルフイルムの厚みを50μに変更した以外は実施例1と
全く同様にしてプレス成形法により積層体を得た。
本積層体の評価結果を表−1に示す。
実施例4 アクリル系紫外線硬化樹脂組成物を塗布するポリエス
テルフイルムの厚みを100μに変更した以外は実施例1
と全く同様にしてプレス成形法により積層体を得た。
本積層体の評価結果を表−1に示す。
比較例1 アクリル系紫外線硬化樹脂組成物を塗布しない厚み50
μのポリエステルフイルムを実施例1と同様にしてプレ
ス成形法により積層体を得た。
本積層体の評価結果を表−1に示す。
試験法 ・鉛筆硬度 JIS K5401準拠 ・60℃光沢度 JIS Z8741準拠 ・セロテープ剥離 アクリル系紫外線硬化樹脂層にカッ
ターで1mm間隔で100個のゴバン目を作り、その上にニチ
バン製粘着テープセロテープ(商品名)を圧着させ、つ
いで強く剥した後、剥れないで残ったゴバン目の数を表
示。
実施例5 肉厚0.4mmの鋼板上に、エポキシ系プライマーを2g/m2
の割合で塗布した後、このプライマー面に肉厚60μのポ
リプロピレンフイルムを300℃で溶融押出し、ラミネー
トした。
ついで、実施例1で用いた光硬化性樹脂組成物を、こ
のラミネート物のポリプロピレンフイルム上にNo.25の
バーコーターを用いて塗布し、80℃で5分間乾燥させた
のち、出力2KW、出力密度80W/cmの高圧水銀灯を試料通
過方向と垂直に設置した照射装置を使用し、光源下9cm
の位置においてコンベアスピード6m/分の条件で照射し
て塗膜を硬化させた。
硬化塗膜のポリプロピレンシートへの粒接性、鉛筆硬
度、光沢は下記のとおりであった。
セロファンテープ剥離試験 100/100 鉛筆硬度 2H 光 沢 85% 実施例6 メタクリル酸メチル85部、メタクリル酸シクロヘキシ
ル15部およびトルエン100部の混合物を加熱し、80℃に
昇温時、同昇温時より2時間後、及び同4時間後に、そ
れぞれアゾビスイソブチロニトリルを0.15部ずつ添加し
て、80℃の温度で6時間反応させて、メタクリル酸メチ
ル系共重合体の50%トルエン溶液を得た。この共重合体
のメタクリル酸メチル含有量が約85%であった。
この得られた共重合体の50%トルエン溶液100部、ジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート50部、トリス
(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート20部、ト
ルエン170部、ジメチルベンジルケタール1部、及び1
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン1部を混合
溶解して、光硬化性樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物を用い、そのほかは実施例5と同様に
してポリプロピレンフイルム上に硬化塗膜を形成させ
た。その硬化塗膜について実施例5と同様の試験をした
結果は下記のとおりであった。
セロファンテープ剥離試験 100/100 鉛筆硬度 3H 光 沢 89% 実施例7 メタクリル酸メチル90部、メタクリル酸グリジシル10
部、及びトルエン105部の混合物を加熱し、80℃に昇温
時、同昇温時より2時間後、及び同4時間後に、それぞ
れアゾビスイソブチロニトリルを0.15部ずつ添加して、
80℃で6時間反応させた。その反応生成物を110℃に昇
温したのち、アクリル酸5部、テトラメチルアンモニウ
ムブロマイド(触媒)0.5部を添加し、110℃で6時間反
応させて、側鎖にアクリロイル基を導入した変性物の50
%トルエン溶液を得た。この場合の変性前の共重合体の
メタクリル酸メチル含有量は約90%であり、変性後の共
重合体のメタクリル酸メチル含有量は85.7%であった。
得られた変性物の50%トルエン溶液100部、ジペンタ
エリスリトールヘキサアクリレート30部、トルエン130
部、及び1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
2部を混合して溶解し、光硬化性樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物を用い、そのほかは実施例5と同様に
してポリプロピレンフイルム上に硬化塗膜を形成させ、
その硬化塗膜について実施例5と同様の試験をした。そ
の結果は下記のとおりであった。
セロファンテープ剥離試験 100/100 鉛筆硬度 3H 光 沢 87% 実施例8 カーボンブラック3重量%含有するポリプロピレン基
材フイルム(肉厚200μ)と、顔料”レッドゴールド"10
重量部含有するポリプロピレン中間層フイルム(肉厚10
0μ)と、ポリプロピレン表面層フイルム(肉厚60μ)
の三層積層フイルムの表面層に、実施例1で用いた光硬
化性樹脂組成物を塗布し、乾燥させて肉厚約14μの紫外
線硬化性樹脂層を積層フイルムに設けた。
ついでこの積層フイルムの紫外線硬化性樹脂層の表面
をスーパーカレンダーを用いて平滑処理し、その後、紫
外線を照射して紫外線硬化させた。
この積層体と、肉厚が0.2mmの鋼板とを、液状ウレタ
ン系接着剤を用い(3g/m2)、接着積層してワインレッ
ドの金属光沢を有する積層体を得た。
セロファンテープ剥離試験 100/100 鉛筆硬度 2H 光 沢 95% 参考例1 メタクリル酸メチル70部、メタクリル酸シクロヘキシ
ル30部、及びトルエン100部の混合物を加熱し、80℃に
昇温時、同昇温時より2時間後、及び4時間後に、それ
ぞれアゾビスイソブチロニトリルを0.15部ずつ添加し
て、80℃で6時間反応させてメタクリル酸メチル系共重
合体の50%トルエン溶液を得た。この共重合体のメタク
リル酸メチル含有量は約70%であった。
得られた共重合体の50%トルエン溶液100部、ジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート50部、トルエン15
0部、及びジメチルベンジルケタール2部を混合溶解し
て光硬化性樹脂組成物をえた。
この硬化性樹脂組成物を用い、そのほかは実施例5と
同様にしてポリプロピレンフイルム上に硬化塗膜を形成
させ、その塗膜について同様の試験をした。その結果は
下記に示すとおりであった。
セロファンテープ剥離試験 0/100 鉛筆硬度 B 比較例2 多官能ポリエステルアクリートであるアロニックスM
−8060(東亜合成化学工業社製(商品名))100部にジ
メチルベンジルケタール2部を混合して溶解させて得た
光硬化性樹脂組成物を用いる以外は実施例1と同様にし
てプレス成形法により積層体を得た。
本積層体の評価結果を表−2に示す。
比較例3 多官能ウレタンアクリレートであるNKエステルU−4H
A(新中村化学社製(商品名))100部にジメチルベンジ
ルケタール2部を混合して溶解させて得た光硬化性樹脂
組成物を用いる以外は実施例1と同様にしてプレス成形
法により積層体を得た。
本積層体の評価結果を表−2に示す。
比較例4 多官能ポリエステルアクリートであるアロニックスM
−8060 100部にジメチルベンジルケタール2部を混合
して溶解させて得た光硬化性樹脂組成物を用いる以外は
実施例5と同様にしてポリプロピレンフイルム上に硬化
塗膜を形成させた。その硬化塗膜について実施例5と同
様の試験をした結果を表−2に示す。
比較例5 多官能ウレタンアクリレートであるNKエステルU−4H
A100部にジメチルベンジルケタール2部を混合して溶解
させて得た光硬化性樹脂組成物を用いた以外は実施例5
と同様にしてポリプロピレンフイルム上に硬化塗膜を形
成させた。その硬化塗膜について実施例5と同様の試験
をした結果を表−2に示す。
参考例2 厚み25μmポリエステルフイルムを用いる代わりに厚
さ1mmのポリ塩化ビニルフイルムを用い、多官能ポリエ
ステルアクリレートであるアロニックスM−8060 100
部にジメチルベンジルケタール2部を混合して溶解させ
て得た光硬化性樹脂組成物を用いて、実施例1と同様に
してプレス成形法により積層体を得た。
本積層体の評価結果を表−2に示す。
参考例3 厚み25μmポリエステルフイルムを用いる代わりに厚
さ1mmのポリ塩化ビニルフイルムを持ち、多官能ウレタ
ンアクリレートであるNKエステルU−4HA100部にジメチ
ルベンジルケタール2部を混合して溶解させて得た光硬
化性樹脂組成物を用いて、実施例1と同様にしてプレス
成形法により積層体を得た。
本積層体の評価結果を表−2に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野呂 正孝 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化 株式会社樹脂研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−206640(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材の金属板(D)上に、樹脂接着層
    (C)、熱可塑性樹脂フイルム層(B)およびアクリル
    系紫外線硬化樹脂層(A)がこの順に接着積層された構
    造の積層体であって、前記アクリル系紫外線硬化樹脂層
    (A)が、下記の紫外線硬化性樹脂組成物を光硬化させ
    て得られたものであることを特徴とする積層体。 (a)成分:メタクリル酸メチルホモ重合体、メタクリ
    ル酸メチル含有量80重量%以上のメタクリル酸メチル系
    共重合体、及びメタクリル酸メチル含有量80重量%以上
    のメタクリル酸メチル系共重合体の側鎖に(メタ)アク
    リロイル基を導入した変性物より選ばれた少なくとも1
    種の重合体、 (b)成分:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
    トを50重量%以上含有する多官能性アクリレート、 (c)成分:溶剤、及び (d)成分:光重合開始剤 を含有してなり、かつ(a)成分/(b)成分の重量比
    が0.1〜10の範囲内にある紫外線硬化樹脂組成物。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂フイルム層(B)の厚みが4
    μ〜2,000μ、アクリル系紫外線硬化樹脂層(A)の厚
    みが1μ〜50μ、樹脂接着層(C)の肉厚が1〜100
    μ、金属板(D)の肉厚が8〜2,000μ、積層体の肉厚
    が14〜4,150μであることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載の積層体。
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