JP2629202B2 - オートバイのエンジン懸架装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、オートバイのエンジン懸架装置に関す
る。

〔従来の技術とその問題点〕

オートバイは、エンジンケースの前後に複数の横方向
のボスを突設し、フレームに、エンジンケースのボスに
合せて、左右対称位置にブラケットを設け、左右のブラ
ケット間に、エンジンケースのボスを合せてボルトを挿
通して締着し、フレームにエンジンケースを懸架してい
る。例えば、特開昭61−202987号公報参照。この場合、
ボルトの頭部とボルトの先端に締着するナットが、フレ
ームの両側になり、ボルト頭を固定しながらナットを締
着する作業をフレームの両側から行うので、作業性が悪
い。又、エンジンを懸架するボルトが、フレームの強度
アップに殆んど役立っておらず、エンジンの下側を通し
たダウンチューブをフレームに設ける必要があるなどの
問題がある。

〔発明の目的〕

この発明は、エンジンを懸架する両側のボルトを、各
々同一の側面でナットを締着できて組付けが便利で、エ
ンシン懸架のボルトがフレームの剛性アップにも役立つ
オートバイのエンジン懸架装置を得ることを目的とす
る。

〔発明の構成〕

以下、本発明を図面に示す実施例によって説明する。

メインフレーム１はモノコック型であり、その前端の
ヘッドパイプ1aから後方に延出するものであって、その
後端部が下方に搭載したエンジンのエンジンケース３後
縁に沿って下方に屈曲し、かつ、スイングアーム７の前
端を支持するスイングアーム支持部1bを備えるものであ
る。また、メインフレーム１の中央下部左右と下部前側
左右とには、それぞれ側方に突出させて前ブラケット2
f、2fと後ブラケット2r、2rとが設けられる。

一方、エンジンケース３には、左右側面に、後側を下
向きに傾斜させて、ボス４を側方に突出させて設ける。
すなわち、このボス４は、その内部に形成されたボルト
挿通孔4aの軸線Ｌがメインフレーム１のスイングアーム
支持部1bの下部からヘッドパイプ1a下部を指向し、か
つ、該エンジンケース３の前後にわたって左右側方へ突
出して形成している。

エンジンケース３をメインフレーム１の後部に挿入す
るようにして、メインフレーム１中央部に設けた前ブラ
ケット2fとスイングアーム支持部1b下部に設けた後ブラ
ケット2rにまたがるように、ボルト５を前記エンジンケ
ース３のボス４に挿通し、該ボルト５の先端にナット６
を締着して、メインフレーム１にエンジンケース３を懸
架している。

〔発明の作用〕

エンジンケース３をメインフレーム１に懸架するボル
ト５とナット６は、メインフレーム１の片側の同じ側に
あり、ボルト５を片手で固定しながら、ナット６を片手
で締着できて、懸架作業が楽になって、エンジンケース
３を着脱して整備したりするような場合、作業性が向上
する。ボルト５及びエンジンケース３のボス４が、メイ
ンフレーム１の前後のブラケット2f、2rを強固に連結す
る役目を果し、フレームのダウンチューブに等しい役目
を果して、メインフレーム１の剛性が高くなり、メイン
レーム１の軽量化が図れる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、この発明によれば、メインフレ
ームは、その前端のヘッドパイプから後方に延出するも
のであって、その後端部が下方に搭載したエンジンのエ
ンジンケース後縁に沿って下方に屈曲し、かつ、スイン
グアームの前端を支持するスイングアーム支持部を備え
るものであり、エンジンケースのボスは、その内部に形
成されたボルト挿通孔の軸線がメインフレームのスイン
グアーム支持部の下部からヘッドパイプ下部を指向し、
かつ、該エンジンケースの前後にわたって左右側方へ突
出して形成し、メインフレーム中央部に設けた前ブラケ
ットとスイングアーム支持部下部に設けた後ブラケット
にまたがるように、ボルトを前記エンジンケースのボス
に挿通してメインフレームにエンジンケースを締着して
いるので、メインフレーム左右の前後ブラケットとエン
ジンケース左右ボスとを対応させて片側の同じ側にある
前後ブラケットとボスにボルトを挿通して、ボルトを片
手で固定しながらナットを用いる等して締着できる。し
たがって、エンジン懸架作業が楽に行えるようになり、
エンジンケースを着脱して整備したりするような場合
に、作業性が向上する。そして、エンジンケースのボス
と前後のブラケットをボルトで挿通して締着するので、
メインフレームの前後のブラケットにまたがるように強
固に連結し、メインフレームの剛性を高め、フレームの
ダウンチューブのような役目を果たしてメインフレーム
の軽量化も図れる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示し、第１図は側面図、第２図
は第１図Ａ−Ａ矢視拡大断面図、第３図は第１図Ｂ−Ｂ
矢視拡大断面図である。 １……メインフレーム、２……ブラケット部、３……エ
ンジンケース、４……ボス、５……ボルト。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】メインフレーム１は、その前端のヘッドパ
   イプ1aから後方に延出するものであって、その後端部が
   下方に搭載したエンジンのエンジンケース３後縁に沿っ
   て下方に屈曲し、かつ、スイングアーム７の前端を支持
   するスイングアーム支持部1bを備えるものであり、 エンジンケース３のボス４は、その内部に形成されたボ
   ルト挿通孔4aの軸線Ｌがメインフレーム１のスイングア
   ーム支持部1bの下部からヘッドパイプ1a下部を指向し、
   かつ、該エンジンケース３の前後にわたって左右側方へ
   突出して形成し、 メインフレーム１中央部に設けた前ブラケット2fとスイ
   ングアーム支持部1b下部に設けた後ブラケット2rにまた
   がるように、ボルト５を前記エンジンケース３のボス４
   に挿通してメインフレーム１にエンジンケース３を締着
   していることを特徴とするオートバイのエンジン懸架装
   置。