JP2629140B2 - 太陽エネルギー活用装置の屋根への設置構造 - Google Patents

太陽エネルギー活用装置の屋根への設置構造

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JP2629140B2
JP2629140B2 JP6283584A JP28358494A JP2629140B2 JP 2629140 B2 JP2629140 B2 JP 2629140B2 JP 6283584 A JP6283584 A JP 6283584A JP 28358494 A JP28358494 A JP 28358494A JP 2629140 B2 JP2629140 B2 JP 2629140B2
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元旦 舩木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は太陽エネルギー活用装置
の屋根への設置構造に関し、さらに詳しくは、建築物の
勾配屋根に、太陽熱温水器や太陽電池等の太陽エネルギ
ー活用装置を、建物の全体的な美観を損なうことなく、
前記屋根面より高角度で且つ効率良く設置することがで
きる屋根の構造に関するものであり、特に学校の体育館
等の中型、大型建築物に適するものである。
【0002】
【従来の技術】建築物に、熱温水器や発電装置に代表さ
れる太陽エネルギー活用装置を設置する場合、その殆ど
は、屋根面に設置されるが、屋根面の全てに太陽エネル
ギー活用装置を設置することは希である。
【0003】そこで新築または既設の一般的な勾配屋根
の一部に、前記屋根面より高角度で太陽エネルギー活用
装置を設置する架台として、実開昭63-87853号に記載さ
れている構成のものがある。この架台の構成は、緩勾配
屋根面の勾配と平行に装置を設置する構成のものと比べ
て、太陽エネルギーを効率的に得られる角度に設置でき
るという利点がある。しかし前記公報の構成では、アン
グル部材等の支持部材が露出しているので意匠性が著し
く低いという欠点がある。そもそも建築物は、周囲の環
境を含めた景観にマッチするようデザインされるもので
あり、屋根はその約半分程度のウエイトを占めている。
近年、太陽エネルギー活用装置の内、太陽熱集熱器等は
ユニット化されて、単品としての意匠性はかなり改善さ
れてきてはいるが、屋根に設置した場合の建築物との調
和までは期待できないのが現実である。さらに前記提案
の構成では、設置箇所が棟部に限定されるため、対象屋
根面の棟部長さにより得られるエネルギー量も限定され
るので、設置対象物件の要求エネルギー量を満たせない
可能性が高い。
【0004】尚、新築物件においては、設置対象屋根面
の勾配を目的に合わせた最適角度に設計することも可能
であるが、日本(東京)の年間平均の最適傾斜角から屋
根勾配を求めると、6寸勾配(約31度)前後となるの
で、勾配1寸5分から3寸の平均的な勾配(約9〜17
度)の屋根に比べて、躯体工事費用が増加してしまうと
いう問題がある。
【0005】ところで、太陽エネルギー活用装置の性能
は、日射量に左右されるが、日射量は太陽と地球の位置
関係により決まるため、それが設置される地点と季節に
より異なる。例えば、東京における装置の最適傾斜角
は、 通年(1〜12月):32.7度 冬季(12〜2月):57.0度 春季(3〜5月):20.3度 夏季(6〜8月): 7.2度 秋季(9〜11月):41.4度 となる。熱温水器についてみると、季節と必要性との関
係(冬季の要求)から、装置の設置角度は通年の最適傾
斜角度より急角度(33度>)に設定される傾向が強い。
寒冷地の建築物の勾配屋根は、一般に急角度に設定され
るため、東京における装置の通年の最適傾斜角32.7度と
屋根勾配が近似すると考えられるが、寒冷地におけるエ
ネルギー需要は、冬季に高まるので、これを重視すれ
ば、装置は60度弱に設置されることになる。
【0006】このように従来のものでは、屋根面に太陽
エネルギー活用装置をその性能が最大限発揮される最適
角度に設置すると、建築物との調和を得ることができな
くなり、反対に、建築物との調和を優先させると、太陽
エネルギー活用装置を最適角度に取付できなくなるとい
う設置構造上の問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は、新築屋根および既設屋根を問わず、その屋根面に太
陽エネルギー活用装置を、設置によって建物全体の意匠
を損なうことなく、且つその性能が最大限に発揮される
最適角度に設置できないことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
め、勾配がある屋根面の一部に太陽エネルギー活用装置
を設置する太陽エネルギー活用装置の屋根への設置構造
にあって、屋根面に、設置対象屋根面より急角度で棟方
向へ立ち上がり、太陽エネルギー活用装置を取付け可能
な縦枠と、少なくとも軒方向への水勾配を有して、屋根
材を取り付け可能な横枠とからなり、縦枠上端と横枠軒
側端を一体に骨組みしてある装置設置用支持部材を、建
物の桁行き方向に取付けて、前記縦枠には太陽エネルギ
ー活用装置を、前記横枠には屋根材をそれぞれ取付ける
と共に、前記装置設置用支持部材および太陽エネルギー
活用装置および屋根材と前記屋根面との間をそれぞれ水
切り部材で覆設してなることを特徴とする。
【0009】また本発明では、前記屋根面は、躯体上に
下地屋根面を形成し、この下地屋根面上に新設屋根板を
取付ける新設屋根面であって、前記太陽エネルギー活用
装置の設置対象屋根面は、前記下地屋根面を設置対象部
位としている屋根面であることを特徴とする。
【0010】また本発明では、前記屋根面は、躯体上に
下地屋根面を形成し、この下地屋根面上に新設屋根板を
取付ける新設屋根面であって、前記太陽エネルギー活用
装置の設置対象屋根面は、前記下地屋根面への新設屋根
板の取付け時に、装置設置用支持部材を取付け可能で且
つ雨仕舞処理を施した取付部材を設置対象部位として所
要数設けた屋根面であることを特徴とする。
【0011】また本発明では、前記屋根面は、既設屋根
面であって、前記太陽エネルギー活用装置の設置対象屋
根面は、装置設置用支持部材を取付け可能で且つ雨仕舞
処理を施した取付部材を設置対象部位として既設屋根面
上に所要数設けた屋根面であることことを特徴とする。
【0012】また本発明では、前記太陽エネルギー活用
装置の一部または全てが発電装置であって、前記装置設
置用支持部材の側面は、換気用ルーバーにより換気面と
して形成してあることを特徴とする。
【0013】また本発明では、前記横枠に取付けられる
屋根材は、太陽電池パネルであることを特徴とする。
【0014】本発明における太陽エネルギー活用装置の
設置対象屋根面は、新設、既設を問わず、この新設屋
根、既設屋根の屋根葺き形式は、特に限定されない。但
し、横枠に取り付ける屋根材は、水勾配(約3度程度)
を最小とする極めて緩勾配となるため、縦葺き形式、ま
たはパッキング、シーリング等の防水処理を伴ったパネ
ル形式等の緩勾配に適する屋根葺き形式になる。屋根材
の素材は、金属の場合には、塗装鋼板、ステンレス、ア
ルミニウム等の公知の金属板であるが、活用装置のメン
テナンス時における作業者の歩行等を考慮して、防水シ
ート工法による構成としても良い。
【0015】屋根材がパネル以外の場合には、その下地
として、木片・木毛セメント板、樹脂断熱ボードを横枠
上に敷設して屋根材を施工するが、必要に応じて、金属
垂木、各パイプ等の補助支持部材を介装することもあ
る。
【0016】太陽エネルギー活用装置を構成する集熱ユ
ニットや太陽電池パネルの隣接箇所は、パッキングまた
はシーリング等により防水処理されるのが好ましい。装
置設置用支持部材は、鉄、ステンレス等の鋼材、アルミ
ニウム製の型材等からなり、ボルト接合、溶接等の公知
の接続手段により組み立てられる。また装置設置用支持
部材は、設置する太陽エネルギー活用装置の桁行き方向
の長さが長尺である場合、下地屋根面または新設あるい
は既設屋根面との間の取付け関係に強度面での不足が発
生しないように、支持部材側および屋根面側に取付構造
を付設する。屋根面が新設屋根面である場合の下地屋根
面としては、鉄骨、コンクリート造り等の躯体上に、断
熱材等の下地材や垂木等の屋根板支持部材を配設して形
成する。取付部材は、屋根形式と屋根が新設か既設かに
より、各種のバリエーションが存在する。尚、この取付
部材は、図10に例示した構成に限定されるものではな
く、公知の構成であればどのような構成であっても良
い。取付部材の雨仕舞処理も前項と同様であるが、後付
けは、パッキングまたはシーリング等の水密処理の併用
が基本となる。但し、屋根の葺き形式によっては、例え
ば縦葺きに嵌合タイプの金具を取り付ける場合等のよう
に、格別雨仕舞処理を要しない場合がある。水切り部材
は概ね前記屋根材と同素材で構成される。また各水切り
部材は、屋根面、下地の構成により、雨押えや谷板等の
1部材または複数部材から構成される。
【0017】
【作用】屋根面に、設置対象屋根面より急角度で太陽エ
ネルギー活用装置を取付け可能な縦枠と、少なくとも軒
方向への水勾配を有して、屋根材を取り付け可能な横枠
とからなる装置設置用支持部材を、建物の桁行き方向に
取付けて、前記縦枠には太陽エネルギー活用装置を、前
記横枠には屋根材をそれぞれ取付けると共に、前記装置
設置用支持部材および太陽エネルギー活用装置および屋
根材と前記屋根面との間をそれぞれ水切り部材で覆設し
てあるため、緩勾配屋根面であっても、最適角度で太陽
エネルギー活用装置を設置することができ、太陽エネル
ギーの利用効率を高めることができる。特に、太陽エネ
ルギー活用装置を最大90度までの急角度に設置すること
が可能であり、比較的急勾配の屋根面に対しても有効
で、冬季にエネルギー需要が高まる地域に適するもので
ある。装置設置用架台等が露出することがなく、また屋
根面全体としては1〜複数列の太陽エネルギー活用装置
による複数段のアクセントが形成されるので、極めて意
匠性に富んだ屋根を提供できる。装置と他の屋根面との
屋根としての一体感を得るためには、躯体構造から検討
される必要があるが、本件は、躯体より上の構造を屋根
施工業者の手により構築することが可能なので、新築、
改修に係わらず、設計費用、躯体費用、管理費用の上昇
を抑制することができる。
【0018】前記屋根面は、躯体上に下地屋根面を形成
し、この下地屋根面上に新設屋根板を取付ける新設屋根
面であって、前記太陽エネルギー活用装置の設置対象屋
根面は、前記下地屋根面を設置対象部位としている屋根
面であるため、太陽エネルギー活用装置が新設屋根板の
屋根機能を兼ねることで、建築費を抑制することができ
る。
【0019】前記屋根面は、躯体上に下地屋根面を形成
し、この下地屋根面上に新設屋根板を取付ける新設屋根
面であって、前記太陽エネルギー活用装置の設置対象屋
根面は、前記下地屋根面への新設屋根板の取付け時に、
装置設置用支持部材を取付け可能で且つ雨仕舞処理を施
した取付部材を設置対象部位として所要数設けた屋根面
であるため、新設屋根面における同装置の設置面は、防
水処理により、事実上二重葺きの屋根構造となるので、
屋根としての雨仕舞性能(安全性)が向上する。また、
電気配線等についても、格別防水処理をする必要が無く
なる。
【0020】前記屋根面は、既設屋根面であって、前記
太陽エネルギー活用装置の設置対象屋根面は、装置設置
用支持部材を取付け可能で且つ雨仕舞処理を施した取付
部材を設置対象部位として既設屋根面上に所要数設けた
屋根面であるため、既設屋根面における同装置の設置面
は、防水処理により、事実上二重葺きの屋根構造となる
ので、屋根としての雨仕舞性能(安全性)が向上する。
また、電気配線等についても、格別防水処理をする必要
が無くなる。
【0021】前記太陽エネルギー活用装置の一部または
全てが発電装置であって、前記装置設置用支持部材の
は、換気用ルーバーにより換気面として形成してある
ため、同装置と下側の屋根面により形成される空間の換
気を行なうことができるので、空間が高温化することに
よる太陽電池の発電効率の低下を防止することができ
る。また少なくとも一部に設けられた太陽電池の電力で
換気用ファンを駆動させれば、装置の桁行き方向長さが
長くても、効果的な換気を行なうことができる。
【0022】前記横枠に取付けられる屋根材は、太陽電
池パネルであるため、横枠が緩勾配なので、夏季の発電
効率が高い。また縦枠に設置された活用装置が太陽熱温
水器である場合、急角度の太陽熱温水器と緩勾配の太陽
電池パネルが、冬季と夏季にそれぞれ最大の効率を発揮
し且つ相互に補うことができる。また縦枠に設置された
活用装置が太陽電池の場合、夏季と冬季の発電量のバラ
ツキを是正することができ、安定して電気エネルギーを
得ることができる。
【0023】
【実施例】図1乃至図7には本発明の太陽エネルギー活
用装置の屋根への設置構造の第1実施例を例示してお
り、屋根面Aが新設屋根である態様を示している。
【0024】鉄骨1aを組み上げた躯体1上には、屋根板
支持部材としての野地材2を配設して下地屋根面3を形
成し、この下地屋根面3には、太陽エネルギー活用装置
の棟側および軒側の設置対象屋根面3aを除き、横葺屋根
板4を横葺する一方、棟側と軒側の設置対象屋根面3aに
おける野地材2または図面に示す通り鉄骨1aに装置設置
用支持部材5,5をそれぞれ建物の桁行き方向(軒棟方
向と直交する方向)に取付けてある。
【0025】装置設置用支持部材5は桁行き方向に長尺
状のもので、棟方向へ斜めに立ち上がる縦枠6と、軒方
向への水勾配を有している横枠7と、下枠8からなり、
縦枠6上端と横枠7軒側端を、縦枠6下端と下枠8軒側
端を、横枠7棟側端と下枠8棟側端を、それぞれ接続固
定して一体に骨組みしてある。この支持部材5はその下
枠8における左右の杆部8aを鉄骨1aにボルト、ナット等
の固定具9で固定して据え付けている。
【0026】縦枠6は、左右の杆部6aにおける上端間と
下端間に上下の受杆部6b,6c をそれぞれ架設すると共
に、上受杆部6bと下受杆部6c間には、左右の杆部6a内側
に沿着している縦受杆部6dと、中間の等間隔状の縦受杆
部6eを架設して、この上下の受杆部6b,6c と縦受杆部6
d,6e からなる取付凹部6fを並設してあり、各取付凹部6
fには太陽エネルギー活用装置10を、軒側と棟側に緩衝
保護材としてのスペーサー11,12 を介在させて、それぞ
れ取り付けてある。
【0027】縦枠6における各縦受杆部6eには、この縦
受杆部6eを間にして左右の太陽エネルギー活用装置10側
縁に跨がる形態の雨押え兼第1保持部材6gをビス等の固
定具6hで固着し、この第1保持部材6gの左右側縁部6g1
に保持したパッキング6g2 を経て左右の太陽エネルギー
活用装置10を取付凹部6f内に保持し、且つ左右の太陽エ
ネルギー活用装置10面との間の隙間をそれぞれ塞いでい
る。また雨押え兼第1保持部材6gにおける固定具6hをシ
ーリング6iすると共に、このシーリング6iを覆い隠すよ
うにキャップ部材6jを、同部材6jの係止部6j1 を第1保
持部材6gの被係止部6g3 に係止して覆設して、左右の太
陽エネルギー活用装置10間を雨仕舞し化粧してある。
【0028】また左右の杆部6aには、隣接する太陽エネ
ルギー活用装置10側縁に跨がる形態の雨押え兼第2保持
部材6kをビス等の固定具6mで固着し、この第2保持部材
6kの側縁部6k1 に保持したパッキング6k2 を経て太陽エ
ネルギー活用装置10を取付凹部6f内に保持し、且つ太陽
エネルギー活用装置10面との間の隙間をそれぞれ塞いで
いる。
【0029】また上受杆部6bには、隣接する太陽エネル
ギー活用装置10側縁に跨がる形態の雨押え兼第3保持部
材6nをビス等の固定具6pで固着し、この第3保持部材6n
の側縁部6n1 に保持したパッキング6n2 を経て太陽エネ
ルギー活用装置10を取付凹部6f内に保持し、且つ太陽エ
ネルギー活用装置10面との間の隙間をそれぞれ塞いでい
る。
【0030】また下受杆部6cには、隣接する太陽エネル
ギー活用装置10側縁に跨がる形態の雨押え兼第4保持部
材6qをビス等の固定具6rで固着し、この第4保持部材6q
の側縁部6q1 に保持したパッキング6q2 を経て太陽エネ
ルギー活用装置10を取付凹部6f内に保持し、且つ太陽エ
ネルギー活用装置10面との間の隙間をそれぞれ塞いでい
る。さらに、側縁部6q1 とパネル10面の間をシーリング
6sして下縁部分は二重に塞いでいる。
【0031】横枠7は、左右の杆部7aにおける軒側端間
と棟側端間に軒側受杆部7bと棟側受杆部7cをそれぞれ架
設すると共に、軒側と棟側の受杆部7b,7c 間には、左右
の杆部7a内側に沿着している受杆部7dと、中間の等間隔
状の受杆部7eを架設して、この軒側と棟側の受杆部7b,7
c と受杆部7d,7e からなる取付凹部7fを並設してあり、
各取付凹部7fには野地材13を納め、野地材13上に縦葺屋
根板14をそれぞれ敷設し、左右に隣り合う屋根板14側縁
をスタンディングシーム溶接して縦葺してある。
【0032】横枠7における左右杆部7aには、隣接する
縦葺屋根板14側縁に跨がる形態の雨押え兼第5保持部材
7gをビス等の固定具7hで固着し、この第5保持部材7gの
側縁部7g1 に保持したパッキング7g2 を経て縦葺屋根板
14を保持し、且つ屋根面Aとの間の隙間をそれぞれ塞い
でいる。
【0033】この縦枠6と横枠7の接続および雨仕舞関
係は、横枠7における軒側下受杆部7bの継ぎ部分7b1 を
縦枠6の上受杆部6b裏面に接続固定すると共に、縦枠6
における第3保持部材6nの当て部分6n3 を軒側下受杆部
7bの軒側面7b2 に突き当てて接続してある。この軒側面
7b2 上縁の被係合鍔部7b3 には同被係合鍔部7b3 に係合
可能な係合部15a を備えた唐草兼水切り15を係合してあ
る。水切り15は下縁の返し部15b を第3保持部材6nに当
接していて、固定具6pを含む縦枠6と横枠7の接続部分
を雨仕舞している。また水切り15の係合部15a から垂設
してある被係合突部15c には縦葺屋根板14軒側縁の係合
縁部14a が係合しており、縦葺屋根板14軒側縁の係合固
定と、下受杆部7cに対する水切り15の係合関係を保持し
ている。
【0034】また装置設置用支持部材5における左右の
略三角形状側面には、上下平行状の換気片16a からなる
換気口部16を取付けてある。この換気口部16は、上縁の
取付鍔部16b を縦横両枠6,7の杆部6a,7a にビス等の
固定具17で取付ける一方、下縁の取付縁部16c を、杆部
6a下端と杆部7a棟側端に架設している被取付部18の受け
部18a にビス等の固定具19で取付けてある。また、換気
口部16における取付鍔部16b と縦枠6の第2保持部材6k
とに亘り軒側カバー部材20を、同軒側カバー部材20の係
止鍔部20a を第2保持部材6kの被係止顎部6k3 に係止し
て覆設してある。この軒側カバー部材20の側縁部20b に
保持されたパッキング20c は取付鍔部16b に接触して、
その隙間を塞ぎ雨仕舞している。同様に、取付鍔部16b
と横枠7の第5保持部材7gとに亘り棟側カバー部材21
を、同棟側カバー部材21の係止鍔部21a を第2保持部材
7gの被係止顎部7g3 に係止して覆設してある。この棟側
カバー部材21の側縁部21b に保持されたパッキング21c
は取付鍔部16b に接触して、その隙間を塞ぎ雨仕舞して
いる。
【0035】そして、縦枠6と横葺屋根板4との間を雨
仕舞している軒側雨押え部材22は、第4保持部材6qの被
係止突部6q3 に係止可能な係止突部22a と、この係止突
部22a よりも上側に伸びて、第4保持部材6qの被係止凹
部6q4 に係止可能な係止縁部22b と、同係止突部22a よ
りも下側に伸びて、下地屋根面3に吊子23で棟側係合部
4aを係合されている横葺屋根板4に当接可能な下縁部22
c からなる断面略T形状に形成してあり、係止突部22a
を被係止突部6q3 に係止して、被係止凹部6q4に係止縁
部22b を弾性的に係止状に、横葺屋根板4に下縁部22c
を弾性的に当接状にそれぞれ固定してある。また、係止
縁部22b と被係止凹部6q4 の係止部分にはパッキング6t
を介在させると共に、下縁部22c に保持したパッキング
22d を横葺屋根板4に当接させて、この軒側雨押え部材
22により、横葺屋根板4の係合部位および第4保持部材
6qの固定具6r頭周りを覆設して、縦枠6と横葺屋根板4
間を雨仕舞してある。
【0036】横枠7と横葺屋根板4との間を雨仕舞して
いる棟側雨押え部材26の棟側雨押え受具24は、棟側の下
地面取付部24a と、軒側の縦葺屋根板雨押え部24b から
なり、下地屋根面取付部24a を下地屋根面3にビス等の
固定具25で固着して、縦葺屋根板雨押え部24b を縦葺屋
根板14の棟側面に接触させて覆設してある。この下地面
取付部24a の係合保持部24c には横葺屋根板4の軒側係
合部4bを係合すると共に、同係合保持部24c に棟側雨押
え部材26の棟側縁部26a を係合していて、この係合部分
をシーリング27して雨仕舞してある。そして、棟側雨押
え部材26はその軒側縁部26b を棟側雨押え受け具24の軒
側取付縁部24c にリベット等の固定具28で固着して、棟
側雨押え受具24を覆設して、横枠7と横葺屋根板4間を
雨仕舞している。
【0037】換気口部16と横葺屋根板4との間の雨仕舞
は、被取付部18の係合窪部18b に水返し部材29と横葺屋
根板4の側縁部4cを係合すると共に、水切り部材30を係
合して、横葺屋根板4の側縁部4cを覆設して、換気口部
16と横葺屋根板4間を雨仕舞している。
【0038】これにより、横葺屋根板4からなる屋根面
Aが、緩勾配屋根面であっても、最適角度で太陽エネル
ギー活用装置10を設置することができ、太陽エネルギー
の利用効率を高めることができる。特に、太陽エネルギ
ー活用装置10を最大90度までの急角度に設置することが
可能であり、比較的急勾配の屋根面Aに対しても有効
で、冬季にエネルギー需要が高まる地域に適するもので
ある。そのため、太陽エネルギー活用装置10が太陽熱温
水器である場合、熱エネルギーを最も必要とされる冬季
に、太陽熱エネルギーを最大限に活用できる。装置設置
用支持部材5等が露出することがなく、また屋根面A全
体としては1〜複数列の太陽エネルギー活用装置10によ
る複数段のアクセントが形成されるので、極めて意匠性
に富んだ屋根を提供できる。太陽エネルギー活用装置10
と他の屋根面Aとの屋根としての一体感を得るために
は、躯体構造から検討される必要があるが、本実施例で
は、躯体1より上の構造を屋根施工業者の手により構築
することが可能なので、新築、改修に係わらず、設計費
用、躯体費用、管理費用の上昇を抑制することができ
る。太陽エネルギー活用装置10が新設屋根板の屋根機能
を兼ねることで、建築費を抑制することができる。また
装置設置用支持部材5の側面を、換気口部16により換気
面として形成してあるため、太陽エネルギー活用装置10
と下側の下地屋根面3により形成される空間の換気を行
なうことができるので、活用装置10が太陽電池である場
合に、空間が高温化することによる太陽電池の発電効率
の低下を防止することができると共に、太陽電池の電力
で換気用ファンを駆動させれば、太陽電池パネルの桁行
き方向長さが長くても、効果的な換気を行なうことがで
きる。
【0039】さらに、施工時には、次の工程順にしたが
って容易に効率良く取付け作業でき、工期が短くて済
む。 第1工程:下地屋根面3に、設置対象屋根面3aを除い
て、横葺屋根板4を横葺する。 第2工程:装置設置用支持部材5をクレーン等で吊り上
げて、設置対象屋根面3aにおける鉄骨1aに下枠8の杆部
8aをそれぞれ建物の桁行き方向に取付ける。 第3工程:縦枠6の各取付凹部6fに太陽エネルギー活用
装置10をそれぞれ取付けて雨仕舞する。 第4工程:横枠7の各取付凹部7fに野地材13を納めると
共に縦葺屋根板14を縦葺して雨仕舞する。 第5工程:装置設置用支持部材5の側面に換気口部16を
配設して雨仕舞する。 第6工程:縦枠6と横葺屋根板4との間に軒側雨押え部
材22を配設して雨仕舞する。 第7工程:横枠7と横葺屋根板4との間に棟側雨押え受
具24および棟側雨押え部材26を配設して雨仕舞する。 第8工程:換気口部16と横葺屋根板4との間に水切り部
材30を配設して雨仕舞する。
【0040】図8には本発明の太陽エネルギー活用装置
の屋根への設置構造の第2実施例を例示しており、屋根
面が新設屋根または既設屋根である態様を示している。
尚、構成は前記した第1実施例のものと基本的に同構成
であるため、共通している構成の説明は省略して、相違
する構成について説明する。
【0041】屋根面が新設屋根である場合には下地屋根
面3に横葺した屋根面Aに対して設置作業が行われ、屋
根面が既設屋根である場合には既に横葺してある屋根面
Aに対して設置作業が行われる。この屋根面Aの設置対
象屋根面3aにおける垂木31の配設部位には、所要数の取
付金具32を装置設置用支持部材5と対応させて配置固定
してあり、この取付金具32に下枠8の杆部8aを固定具9
で固定している。また、取付金具32は屋根面Aに対して
シーリングして雨仕舞してある。
【0042】これにより、屋根面が新設屋根である態様
のものでは前記第1実施例のものと同様の効果があり、
さらに、新設屋根面Aにおける太陽エネルギー活用装置
10および縦葺屋根板14の設置対象屋根面3aは、軒側雨押
え部材22と棟側雨押え受具24と水切り部材30とからなる
防水処理により、事実上二重葺きの屋根構造となるの
で、屋根としての雨仕舞性能(安全性)が向上する。ま
た、電気配線等についても、格別防水処理をする必要が
無くなる。そして屋根面が既設屋根である態様では、前
記第1実施例のものと、屋根面Aが新設屋根ではない点
を除いて同様の効果があり、さらに、既設屋根面Aにお
ける太陽エネルギー活用装置10および縦葺屋根板14の設
置対象屋根面3aは、軒側雨押え部材22と棟側雨押え受具
24と水切り部材30とからなる防水処理により、事実上二
重葺きの屋根構造となっているので、屋根としての雨仕
舞性能(安全性)が向上する。また電気配線等について
も、格別防水処理をする必要が無くなる。
【0043】さらに、施工時には、次の工程順にしたが
って簡単な取付け作業で施工することができる。新設屋
根の場合では、 第1工程:下地屋根面3に、設置対象屋根面3aを含め
て、横葺屋根板4を横葺する。 第2工程:横葺した屋根面Aの設置対象屋根面3aにおけ
る垂木31と相対する部位に、所要数の取付金具32を装置
設置用支持部材5と対応させて配置固定する。 第3工程:装置設置用支持部材5をクレーンで吊り上げ
て、設置対象屋根面3aにおける取付金具32に下枠8の杆
部8aをそれぞれ建物の桁行き方向に取付ける。 第4工程:縦枠6の各取付凹部6fに太陽エネルギー活用
装置10をそれぞれ取付けて雨仕舞する。 第5工程:横枠7の各取付凹部7fに野地材13を納めると
共に縦葺屋根板14を縦葺して雨仕舞する。 第6工程:装置設置用支持部材5の側面に換気口部16を
配設して雨仕舞する。 第7工程:縦枠6と横葺屋根板4との間に軒側雨押え部
材22を配設して雨仕舞する。 第8工程:横枠7と横葺屋根板4との間に棟側雨押え受
具24および棟側雨押え部材26を配設して雨仕舞する。 第9工程:換気口部16と横葺屋根板4との間に水切り部
材30を配設して雨仕舞する。そして、既設屋根の場合で
は、 第1工程:横葺してある屋根面Aの設置対象屋根面3aに
おける垂木31と相対する部位に、所要数の取付金具32を
装置設置用支持部材5と対応させて配置固定する。 第2工程:装置設置用支持部材5をクレーンで吊り上げ
て、設置対象屋根面3aにおける取付金具32に下枠8の杆
部8aをそれぞれ建物の桁行き方向に取付ける。 第3工程:縦枠6の各取付凹部6fに太陽エネルギー活用
装置10をそれぞれ取付けて雨仕舞する。 第4工程:横枠7の各取付凹部7fに野地材13を納めると
共に縦葺屋根板14を縦葺して雨仕舞する。 第5工程:装置設置用支持部材5の側面に換気口部16を
配設して雨仕舞する。 第6工程:縦枠6と横葺屋根板4との間に軒側雨押え部
材22を配設して雨仕舞する。 第7工程:横枠7と横葺屋根板4との間に棟側雨押え受
具24および棟側雨押え部材26を配設して雨仕舞する。 第8工程:換気口部16と横葺屋根板4との間に水切り部
材30を配設して雨仕舞する。
【0044】図9には本発明の太陽エネルギー活用装置
の屋根への設置構造の第3実施例を例示しており、構成
は前記した第1実施例のものと基本的に同構成であるた
め、共通している構成の説明は省略して、相違する構成
について説明する。
【0045】装置設置用支持部材5は、横枠7の取付凹
部7fに太陽電池パネル10a を保持し、縦枠6における太
陽エネルギー活用装置10と同様に雨仕舞してある。
【0046】これにより、前記第1実施例のものと同様
の効果があり、さらに、横枠7が緩勾配なので、夏季の
発電効率が高い。また、縦枠6に設置された太陽エネル
ギー活用装置10が太陽熱温水器である場合、縦枠6にお
ける急角度の太陽熱温水器と横枠7における緩勾配の太
陽電池パネル10a が、冬季と夏季にそれぞれ最大の効率
を発揮し且つ相互に補うことができる。また縦枠6に設
置された太陽エネルギー活用装置10が太陽電池の場合、
この縦枠6における太陽電池と横枠7における太陽電池
を併用することによって、夏季と冬季の発電量のバラツ
キを是正することができ、安定して電気エネルギーを得
ることができる。
【0047】さらに、施工時には、次の工程順にしたが
って容易に効率良く取付け作業でき、工期が短くて済
む。 第1工程:下地屋根面3に、設置対象屋根面3aを除い
て、横葺屋根板4を横葺する。 第2工程:装置設置用支持部材5をクレーン等で吊り上
げて、設置対象屋根面3aにおける鉄骨1aに下枠8の杆部
8aをそれぞれ建物の桁行き方向に取付ける。 第3工程:縦枠6の各取付凹部6fに太陽エネルギー活用
装置10をそれぞれ取付けて雨仕舞する。 第4工程:横枠7の各取付凹部7fに太陽電池パネル10a
をそれぞれ取付けて雨仕舞する。 第5工程:装置設置用支持部材5の側面に換気口部16を
配設して雨仕舞する。 第6工程:縦枠6と横葺屋根板4との間に軒側雨押え部
材22を配設して雨仕舞する。 第7工程:横枠7と横葺屋根板4との間に棟側雨押え受
具24および棟側雨押え部材26を配設して雨仕舞する。 第8工程:換気口部16と横葺屋根板4との間に水切り部
材30を配設して雨仕舞する。
【0048】図10の(A)(B)(C)(D)には設置
対象屋根面3aにおける取付金具32の他の態様を例示して
おり、(A)の態様のものは設置対象屋根面3aが瓦棒葺
きである場合の一例を示している。(B)(C)の態様
のものは設置対象屋根面3aがスタンデングシーム(溶
接)の場合の一例を示している。(D)の態様のものは
設置対象屋根面3aが横葺である場合の一例を示してい
る。
【0049】図11の(A)(B)には屋根面Aの面角度
aと、縦枠6における太陽エネルギー活用装置10の取付
面角度bと、横枠7における縦葺屋根板14または太陽電
池パネル10a の取付面角度cの関係を示しており、
(A)の態様では一般地域向けとして、aが15度、bが
30度、cが3度である場合を、(B)の態様では多雪地
域、寒冷地向けとして、aが30度、bが60度、cが15度
である場合を、それぞれ例示している。
【0050】また前記した各実施例において、太陽エネ
ルギー活用装置10の桁行き方向への設置長さが長く両妻
側の下枠8の左右杆部8aによる取付けでは強度面が不足
する場合、装置設置用支持部材5の下受杆部6cおよび棟
側受杆部7cに適宜間隔で取付部を野地材2または鉄骨1a
または取付金具32に取り付け可能に配設する態様(図示
せず)と、下受杆部6cおよび棟側受杆部7c間に下枠8の
杆部8aを適宜間隔で配設する態様(図示せず)があり、
取付け強度面での不足を解消できる。また前記した施工
例で、装置設置用支持部材5と太陽エネルギー活用装置
10と縦葺屋根板14は予めユニット化して施工するように
しても良く、この場合、ユニットを工場で組み立て、現
場での施工作業を簡略できる。
【0051】
【発明の効果】
A.請求項1により、屋根面に、設置対象屋根面より急
角度で太陽エネルギー活用装置を取付け可能な縦枠と、
少なくとも軒方向への水勾配を有して、屋根材を取り付
け可能な横枠とからなる装置設置用支持部材を、建物の
桁行き方向に取付けて、前記縦枠には太陽エネルギー活
用装置を、前記横枠には屋根材をそれぞれ取付けると共
に、前記装置設置用支持部材および太陽エネルギー活用
装置および屋根材と前記屋根面との間をそれぞれ水切り
部材で覆設してあるため、緩勾配屋根面であっても、最
適角度で太陽エネルギー活用装置を設置することがで
き、太陽エネルギーの利用効率を高めることができる。
特に、太陽エネルギー活用装置を最大90度までの急角度
に設置することが可能であり、比較的急勾配の屋根面に
対しても有効で、冬季にエネルギー需要が高まる地域に
適するものである。装置設置用架台等が露出することが
なく、また屋根面全体としては1〜複数列の太陽エネル
ギー活用装置による複数段のアクセントが形成されるの
で、極めて意匠性に富んだ屋根を提供できる。装置と他
の屋根面との屋根としての一体感を得るためには、躯体
構造から検討される必要があるが、本件は、躯体より上
の構造を屋根施工業者の手により構築することが可能な
ので、新築、改修に係わらず、設計費用、躯体費用、管
理費用の上昇を抑制することができる。
【0052】請求項2により、前記屋根面は、躯体上に
下地屋根面を形成し、この下地屋根面上に新設屋根板を
取付ける新設屋根面であって、前記太陽エネルギー活用
装置の設置対象屋根面は、前記下地屋根面を設置対象部
位としている屋根面であるため、太陽エネルギー活用装
置が新設屋根板の屋根機能を兼ねることで、建築費を抑
制することができる。
【0053】請求項3により、前記屋根面は、躯体上に
下地屋根面を形成し、この下地屋根面上に新設屋根板を
取付ける新設屋根面であって、前記太陽エネルギー活用
装置の設置対象屋根面は、前記下地屋根面への新設屋根
板の取付け時に、装置設置用支持部材を取付け可能で且
つ雨仕舞処理を施した取付部材を設置対象部位として所
要数設けた屋根面であるため、新設屋根面における同装
置の設置面は、防水処理により、事実上二重葺きの屋根
構造となるので、屋根としての雨仕舞性能(安全性)が
向上する。また、電気配線等についても、格別防水処理
をする必要が無くなる。
【0054】請求項4により、前記屋根面は、既設屋根
面であって、前記太陽エネルギー活用装置の設置対象屋
根面は、装置設置用支持部材を取付け可能で且つ雨仕舞
処理を施した取付部材を設置対象部位として既設屋根面
上に所要数設けた屋根面であるため、既設屋根面におけ
る同装置の設置面は、防水処理により、事実上二重葺き
の屋根構造となるので、屋根としての雨仕舞性能(安全
性)が向上する。また、電気配線等についても、格別防
水処理をする必要が無くなる。
【0055】請求項5により、前記太陽エネルギー活用
装置の一部または全てが発電装置であって、前記装置設
置用支持部材の側面は、換気用ルーバーにより換気面と
して形成してあるため、同装置と下側の屋根面により形
成される空間の換気を行なうことができるので、空間が
高温化することによる太陽電池の発電効率の低下を防止
することができる。また少なくとも一部に設けられた太
陽電池の電力で換気用ファンを駆動させれば、装置の桁
行き方向長さが長くても、効果的な換気を行なうことが
できる。
【0056】請求項6により、前記横枠に取付けられる
屋根材は、太陽電池パネルであるため、横枠が緩勾配な
ので、夏季の発電効率が高い。また縦枠に設置された活
用装置が太陽熱温水器である場合、急角度の太陽熱温水
器と緩勾配の太陽電池パネルが、冬季と夏季にそれぞれ
最大の効率を発揮し且つ相互に補うことができる。また
縦枠に設置された活用装置が太陽電池の場合、夏季と冬
季の発電量のバラツキを是正することができ、安定して
電気エネルギーを得ることができる。それにともない、
活用装置の設置面積が建物の要求電力量を上回る場合に
は、余剰電力を電力会社に売ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の太陽エネルギー活用装置の屋根への
設置構造の第1実施例を例示して斜視図。
【図2】 部分拡大側面図。
【図3】 部分拡大縦断面図。
【図4】 図2の(A)-(A) 拡大縦断面図。
【図5】 図2の(B)-(B) 拡大縦断面図。
【図6】 図2の(C)-(C) 拡大縦断面図。
【図7】 装置設置用支持部材の拡大側面図。
【図8】 本発明の太陽エネルギー活用装置の屋根への
設置構造の第2実施例を例示している部分拡大縦断面
図。
【図9】 本発明の太陽エネルギー活用装置の屋根への
設置構造の第3実施例を例示している斜視図。
【図10】 (A)(B)(C)(D)は取付金具の他の
態様を例示しており、(A)(B)(C)は縦断面図。
(D)は斜視図。
【図11】 (A)(B)は屋根面の面角度と、縦枠にお
ける太陽電池パネルの取付面角度と、横枠における縦葺
屋根板または太陽電池パネルの取付面角度の関係を示し
ており、(A)は一般地域向けを、(B)は多雪地域、
寒冷地向けをそれぞれ示している略図。
【符号の説明】
A 屋根面 1 躯体 1a 躯体の鉄骨 2 野地材(屋
根板支持部材) 3 下地屋根面 3a 設置対象屋
根面 4 横葺屋根板 4a 横葺屋根板
の棟側係合部 4b 横葺屋根板の軒側係合部 4c 横葺屋根板
の側縁部 5 装置設置用支持部材 6 装置設置用
支持部材の縦枠 6a 縦枠の杆部 6b 縦枠の上受
杆部 6c 縦枠の下受杆部 6d,6e 縦枠の
縦受杆部 6f 縦枠の取付凹部 6g 縦枠の雨押
え兼第1保持部材 6g1 第1保持部材の左右側縁部 6g2 第1保持
部材のパッキング 6g3 第1保持部材の被係止部 6h 第1保持部
材の固定具 6i 縦枠のシーリング 6j 縦枠のキャ
ップ部材 6j1 キャップ部材の係止部 6k 縦枠の雨押
え兼第2保持部材 6k1 第2保持部材の側縁部 6k2 第2保持
部材のパッキング 6k3 第2保持部材の被係止顎部 6m 第2保持部
材の固定具 6n 縦枠の雨押え兼第3保持部材 6n1 第3保持
部材の側縁部 6n2 第3保持部材のパッキング 6n3 第3保持
部材の当て部分 6p 第3保持部材の固定具 6q 縦枠の雨押
え兼第4保持部材 6q1 第4保持部材の側縁部 6q2 第4保持
部材のパッキング 6q3 第4保持部材の被係止突部 6q4 第4保持
部材の被係止凹部 6r 第4保持部材の固定具 6s 縦枠のシー
リング 6t 第4保持部材のパッキング 7 横枠 7a 横枠の杆部 7b 横枠の軒側
受杆部 7c 横枠の棟側受杆部 7c1 軒側下受
杆部の継ぎ部分 7c2 軒側下受杆部の軒側面 7c3 軒側下受
杆部の被係合鍔部 7d,7e 横枠の受杆部 7f 横枠の取付
凹部 7g 横枠の雨押え兼第5保持部材 7h 第5保持部
材の固定具 7g1 第5保持部材の側縁部 7g2 第5保持
部材のパッキング 7g3 第5保持部材の被係止顎部 8 下枠 8a 下枠の杆部 9 装置設置用
支持部材の固定具 10 太陽エネルギー活用装置 10a 太陽電池
パネル( 11,12 スペーサー 13 横枠の野地
材 14 横枠の縦葺屋根板 14a 縦葺屋根
板の係合縁部 15 唐草兼水切り 15a 唐草兼水
切りの係合部 15b 唐草兼水切りの返し部 16 換気口部 16a 換気口部の換気片 16b 換気口部
の取付鍔部 16c 換気口部の取付縁部 17 換気口部上
縁の固定具 18 被取付部 18a 被取付部
の受け部 19 換気口部下縁の固定具 20 軒側カバー
部材 20a 軒側カバー部材の係止鍔部 20b 軒側カバ
ー部材の側縁部 20c 軒側カバー部材のパッキング 21 棟側カバー
部材 21a 棟側カバー部材の係止鍔部 21b 棟側カバ
ー部材の側縁部 21c 棟側カバー部材のパッキング 22 軒側雨押え
部材 22a 軒側雨押え部材の係止突部 22b 軒側雨押
え部材の係止縁部 22c 軒側雨押え部材の下縁部 22d 軒側雨押
え部材のパッキング 23 吊子 24 棟側雨押え
受具 24a 棟側雨押え受具の下地面取付部 24b 棟側雨押え受具の縦葺屋根板雨押え部 24c 棟側雨押え受け具の軒側取付縁部 25 棟側雨押え受具の固定具 26 棟側雨押え
部材 26a 棟側雨押え部材の棟側縁部 26b 棟側雨押
え部材の軒側縁部 27 棟側雨押え部材のシーリング 28 棟側雨押え
部材の固定具 29 水返し部材 30 水切り部材 31 垂木 32 取付金具
(取付部材)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 勾配がある屋根面の一部に太陽エネルギ
    ー活用装置を設置する太陽エネルギー活用装置の屋根へ
    の設置構造にあって、屋根面に、設置対象屋根面より急
    角度で棟方向へ立ち上がり、太陽エネルギー活用装置を
    取付け可能な縦枠と、少なくとも軒方向への水勾配を有
    して、屋根材を取り付け可能な横枠とからなり、縦枠上
    端と横枠軒側端を一体に骨組みしてある装置設置用支持
    部材を、建物の桁行き方向に取付けて、前記縦枠には太
    陽エネルギー活用装置を、前記横枠には屋根材をそれぞ
    れ取付けると共に、前記装置設置用支持部材および太陽
    エネルギー活用装置および屋根材と前記屋根面との間を
    それぞれ水切り部材で覆設してなることを特徴とする太
    陽エネルギー活用装置の屋根への設置構造。
  2. 【請求項2】 前記屋根面は、躯体上に下地屋根面を形
    成し、この下地屋根面上に新設屋根板を取付ける新設屋
    根面であって、前記太陽エネルギー活用装置の設置対象
    屋根面は、前記下地屋根面を設置対象部位としている屋
    根面であることを特徴とする請求項1記載の太陽エネル
    ギー活用装置の屋根への設置構造。
  3. 【請求項3】 前記屋根面は、躯体上に下地屋根面を形
    成し、この下地屋根面上に新設屋根板を取付ける新設屋
    根面であって、前記太陽エネルギー活用装置の設置対象
    屋根面は、前記下地屋根面への新設屋根板の取付け時
    に、装置設置用支持部材を取付け可能で且つ雨仕舞処理
    を施した取付部材を設置対象部位として所要数設けた屋
    根面であることを特徴とする請求項1記載の太陽エネル
    ギー活用装置の屋根への設置構造。
  4. 【請求項4】 前記屋根面は、既設屋根面であって、前
    記太陽エネルギー活用装置の設置対象屋根面は、装置設
    置用支持部材を取付け可能で且つ雨仕舞処理を施した取
    付部材を設置対象部位として既設屋根面上に所要数設け
    た屋根面であることを特徴とする請求項1記載の太陽エ
    ネルギー活用装置の屋根への設置構造。
  5. 【請求項5】 前記太陽エネルギー活用装置の一部また
    は全てが発電装置であって、前記装置設置用支持部材の
    側面は、換気用ルーバーにより換気面として形成してあ
    ることを特徴とする請求項1、2、3、4のいずれか1
    項記載の太陽エネルギー活用装置の屋根への設置構造。
  6. 【請求項6】 前記横枠に取付けられる屋根材は、太陽
    電池パネルであることを特徴とする請求項1、2、3、
    4のいずれか1項記載の太陽エネルギー活用装置の屋根
    への設置構造。
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