JP2625627B2 - 生薬混合物の熱水抽出装置 - Google Patents

生薬混合物の熱水抽出装置

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JP2625627B2
JP2625627B2 JP9707593A JP9707593A JP2625627B2 JP 2625627 B2 JP2625627 B2 JP 2625627B2 JP 9707593 A JP9707593 A JP 9707593A JP 9707593 A JP9707593 A JP 9707593A JP 2625627 B2 JP2625627 B2 JP 2625627B2
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善一 荻田
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秀尚 北川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、主に薬浴療法に用い
る薬浴用生薬混合物からの熱水抽出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】薬浴療法は中医学における重要な治療法
の1つとして長い歴史がある。中国で最も古い処方の専
門書である「五十二病方」には、8処方の薬浴療法が収
録されている。又「千金要方」「千金翼方」「外治秘
要」等の有名な医学書には、薬浴療法について詳細な記
載がなされているため、薬浴療法が唐代まで大きく発展
したことが知られる。栄代の「太平聖恵方」には163 処
方の薬浴療法が収録され、薬浴療法が皮膚科領域のみな
らず、婦人科、小児科、眼科領域の疾患にも用いられて
いた。
【0003】この薬浴療法は現在も実際の応用のなかで
経験を積み重ね、中医学における重要な治療法として発
展している。特に皮膚科領域は言うに及ばず、骨折患者
のリハビリ治療や腰痛、関節痛、冷え症、更年期障害
等、婦人科領域疾患の在宅治療法としても今後期待され
てる治療法の1つである。薬浴療法には全身薬浴療法と
局部薬浴療法があり、全身薬浴療法は主にリュウマチ、
皮膚疾患、風邪、冷え症、肥満症等に適する。
【0004】局部薬浴療法には更に手浴、足浴、座浴、
眼浴、温湿布療法がある。手浴は主に手の局部の病気に
適用する。足浴は主に骨折患者のリハビリ治療、高血
圧、歯痛や婦人科における胎位不正の治療に適用する。
座浴は主に痔、陰部の病気に適用する。眼浴は主に目の
病気に適用する。温湿布療法は主にリュマチ、関節痛な
どの局部に適用する。
【0005】薬浴療法の利用法として、先ず薬浴処方に
従った生薬混合物を鍋、或いは釜等の容器に入れ、冷水
を加えて蓋をし、30分間ほど浸してから加熱し、煎じ
る。即ち冷温水から沸騰に至るまで加熱し、これを再び
とろ火で煎じる。次に煎じた生薬混合物の熱水抽出液を
浴槽に入れて約42℃前後で薬浴する。一般に毎日1〜2
回で、1回15〜30分ぐらい利用する。
【0006】我国における薬浴療法は体系づけられた治
療法としてではなく、薬用入浴剤として用いられてき
た。従って中国医学おける薬浴療法のように発展はみら
れなかった。それでもリュウマチ疾患、皮膚疾患、冷え
症の在宅治療の1つとして用いられているが、何れも薬
用入浴剤の利用として考えられている場合が多い。
【0007】一方、日本において主流を占めた追い炊き
式の風呂(地獄風呂、又は五ヱ門風呂とも称される)は
極めて少なくなり、近年ではボイラ−や湯沸器等の加熱
装置で湯を沸かし、その湯を浴室まで配管で導き、蛇口
より浴槽に供給するユニット式の風呂が主流を占めるよ
うになってきた。
【0008】加熱装置の他に更に濾過装置を取付け、浴
槽の水や湯を濾過装置に循環するものも知られている。
(例えば実開昭63-13155号公報、実開昭63-166229 号公
報、実開平1-101683号公報、実開平2-1213号公報)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】追い炊き式の風呂で
は、生薬混合物を袋につめた薬用入浴剤を冷温水の浴槽
に直接投入し、冷温水を加熱して温度を上げることがで
きるので、生薬の熱水抽出は可能であるが、ユニット式
の風呂では、外部で冷温水を加熱し、その熱湯を蛇口よ
り浴槽に入れるものであるから、生薬の熱水抽出には不
向である。何故ならば生薬混合物を構成する生薬類に
は、根部、枝、樹皮、或いは葉等の特定部分が用いられ
て、抽出条件が夫々異なるためである。特に根部分の抽
出は、冷温から沸騰に至る過程を経て初めて有効成分の
抽出が完成する。
【0010】前もって生薬混合物から熱水抽出液を作れ
ば、ユニット式の風呂にも使用し得るが、一般家庭にお
いては、予め鍋や釜を用いて生薬混合物から熱水抽出を
し、得られた煎液を浴槽に入れ、稀釈にして入浴するこ
とは、著しく煩わしい問題点がある。又薬用入浴剤は、
生薬混合物からの抽出液を添加することにより解決せん
としたものであるが、薬用入浴剤は少量の高温湯に投入
し、一定時間を経過してから低温の湯、或いは冷水を加
えて適温に調節されるので、薬浴療法の効果が少ない問
題点がある。
【0011】予め生薬混合物を煎じる場合、抽出条件を
一定にすることは困難である。生薬混合物を投入する場
合、充分な抽出時間を得ることは不可能である。本発明
は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、中医学におけ
る重要な治療法である薬浴療法に用いる生薬混合物の熱
水抽出装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明生薬混合物の熱水抽出装置は、水と薬浴用生
薬混合物を入れるタンク、水を沸騰に至るまで加熱する
熱源、熱源を生薬混合物からの抽出に適した状態に加熱
制御する温度調節部、及びタンクを他の機器に接続する
ための送返湯管から構成し、タンクの一側に傾斜壁を設
け、送返湯管に逆止弁と電磁弁、及び熱水抽出液の循環
ポンプを取付け、温度調節部に少なくとも温度調節用I
C回路とタイマー、及びスイッチを設けたものである。
【0013】
【実施例】以下、本発明による生薬混合物の熱水抽出装
置の構造を実施例の図面に基ずき説明すれば、熱水抽出
装置10は適宜大きさのタンク2と、タンク2内に入れた
水Wを沸騰に至るまで加熱する熱源3、熱源3を水Wに
入れた薬浴用生薬混合物Aの抽出に適した状態に加熱制
御する温度調節部4、及び他の機器Bに接続するための
送湯管5と返湯管15から構成されている。
【0014】タンク2は3〜10リットル入りの大きさに
形成され、少なくとも一側に傾斜壁2bを設け、タンク2
の容積を底壁2dに向けけて少なくなるようにし、上壁2c
に投入口12を設け、タンク側壁2aの上部に送湯管5と返
湯管15を接続し、タンク2内の下部に仕切網13を離脱可
能に係止し、仕切網13より下部に熱源3と温度センサー
41、及び空炊防止センサー42の1つ以上を取付けるもの
である。
【0015】タンク2の投入口12に蓋1を嵌合し、該蓋
1を止具11にて離脱不能に、且つ気密に係止し、タンク
上壁2cに蓋検出センサー43を設け、タンク2内を3気圧
程度まで加圧し得るようにされている。薬浴用生薬混合
物Aは通水可能な袋Fに、1回の使用に必要な量を入れ
ておくもので、薬浴療法の目的に応じて生薬を混合処方
しておくものである。熱源3として電熱ヒーターが最適
であるが、ガス加熱器や灯油加熱器を用いることも可能
である。
【0016】送湯管5と返湯管15の先をタンク2の左右
側方まで延長し、ボイラ−や湯沸器等の機器B、或いは
浴槽Pに接続するまで止栓30にて塞ぎ得るようにするこ
とが望ましく、又送湯管5に逆止弁22を、返湯管15に電
磁弁21と熱水抽出液の循環ポンプ20を接続するものであ
る。循環ポンプ20と電磁弁21、及び逆止弁22は、送湯管
5と返湯管15の何れに接続しても同様の目的を達する
し、他の機器Bに循環ポンプ20や電磁弁21、或いは逆止
弁22が接続されておれば、その一部を省略することも可
能である。
【0017】温度調節部4は少なくとも温度調節用IC
回路6とスイッチ7、タイマー8、及び使用状態を点滅
にて示す表示器9より構成され、前記タンク2に設けた
温度センサー41と空炊防止センサー42、蓋検出センサー
43、及び電熱式熱源3を接続し、更に循環ポンプ20と電
磁弁21を接続している。この温度調節部4はタンク2に
取付けておくことも可能であるが、タンク2より離れた
例えば着替え室等に取付け、遠隔操作することも可能で
ある。
【0018】スイッチ7として、例えば加熱スタートス
イッチ7a、治療スタートスイッチ7bを用い、表示器9と
して、例えば沸騰表示器9a、養成表示器9b、治療開始表
示器9c、治療中表示器9dを用いる。タイマー8として、
例えばテン・キー4gにて条件設定するタイマー予約8a、
治療時間8b、治療温度8c、養成時間8d、設定8e、時間設
定8f等を備えたデーター入力部18と、入力状態を表示す
るカウンター28を設けることが望ましい。
【0019】本発明による生薬混合物の熱水抽出装置は
上記構造であるから、これを用いて全身薬浴療法する場
合、予めタンク2の左右に送湯管5と返湯管15を延長す
る熱水抽出装置10では、左右何れかの送返湯管5,15を
浴槽Pに接続し、局部薬浴療法の足浴に用いる場合、左
右何れかの送返湯管5,15を足浴槽pに接続し、他方の
送返湯管5,15を止栓30にて塞ぎ、温度調節部4を電源
に接続しておく。
【0020】先ず温度調節部4の設定条件を、データー
入力部18の操作により、入力状態をカウンター28で見な
がら薬浴用生薬混合物Aに表示した抽出条件に合わせて
セットする一方、タンク2の蓋1を開け、投入口12より
タンク2の内部に薬浴用生薬混合物Aの抽出条件に応じ
た量の水Wを入れ、その水Wの中に薬浴用生薬混合物A
を入れた薬袋Fを投入する。
【0021】次に温度調節部4の加熱スイッチ7aを押せ
ば、温度調節部4は設定条件に従って熱源3をコントロ
−ルし、タンク2内の水Wを沸騰するまで加熱する。水
Wが沸騰し100 ℃に達した所で加熱は停止され、30分以
上の放置により養成し、抽出を完了する。抽出の完了
後、循環ポンプ20が作動して抽出液を浴槽Pに送る。浴
槽Pの湯と混合しながら指定温度に達するとブザーが鳴
り、同時に表示器9が点滅し、治療が開始される。
【0022】加熱温度と時間、養成温度と時間の関係
を、光度計による生薬混合物よりの熱水抽出色素の吸光
度の変化を表1に示す。
【表1】
【0023】実験例 1 薬浴用生薬混合物Aとして、冷え症の治療に効果がある
と考えられるトウキ6g、センキュ6g、ケイヒ3g、
チョウジ2g、サンシン2g、ビャクシ1gを用い、こ
れを袋Fに入れておく。本発明による熱水抽出装置のタ
ンク2に水Wと薬浴用生薬混合物Aを入れ、沸騰するま
で加熱し、養成した所、薬浴用生薬混合物Aから表2の
如く状態で抽出液が得られた。
【表2】
【0024】実験例 2 実験例1と同じ薬浴用生薬混合物Aより得られる抽出液
量と養成時間の関係を表3に示す。
【表3】
【0025】
【発明の効果】本発明による生薬混合物の熱水抽出装置
は上記のとおり構成されているので、次に記載する効果
を奏する。本発明の熱水抽出装置は、全身薬浴療法用の
浴槽に簡単に取付けることができるし、足浴、手浴、眼
浴、座浴等の局部薬浴療法用浴槽にも簡単に取付けるこ
とができる。しかも温度調節部やIC回路等によって自
動化されているので、取扱操作も至って簡単容易であ
る。
【0026】薬浴用生薬混合物の処方により、全身薬浴
療法と局部薬浴療法の両方に使用できるし、臨床利用は
勿論、在宅療法の治療にも有効である。薬浴用生薬混合
物を入れた袋に、抽出のための加熱条件や抽出時間等は
付記しておけば、その付記に従って温度調節部をセット
するだけで使用し得る。中医学における治療法として重
要な薬浴療法の利用に貢献し、顕著な効果を奏するもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による熱水抽出装置の要部構造を示す概
略断面図である。
【図2】熱水抽出装置の斜視図である。
【図3】タンクの構造例を示す概略断面図である。
【図4】熱水抽出装置の概略断面図である。
【図5】温度調節部の平面図である。
【図6】温度調節部の平面図である。
【図7】温度調節部の平面図である。
【図8】本発明熱水抽出装置を全身薬浴療法に用いた概
略断面図である。
【図9】本発明熱水抽出装置を局部薬浴療法に用いた概
略断面図である。
【符号の説明】
1 蓋 2 タンク、2b 傾斜壁、2d 底壁 3 熱源 4 温度調節部 5 送湯管、15 返湯管 6 IC回路 7 スイッチ 8 タイマー 9 表示器 10 熱水抽出装置、13 仕切網 20 循環ポンプ、21 電磁弁、22 逆止弁 A 薬浴用生薬混合物、B 他の機器、W 水 F 袋

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水(W)と薬浴用生薬混合物(A)を入
    れるタンク(2)、水を沸騰に至るまで加熱する熱源
    (3)、水を生薬混合物からの抽出に適した状態に加熱
    制御する温度調節部(4)、及びタンクを他の機器
    (B)に接続するための送返湯管(5,15)から構成し
    た生薬混合物の熱水抽出装置。
  2. 【請求項2】 タンク(2)の一側に、タンク底壁(2
    d)に向けて容積が少なくなる傾斜壁(2b)を設け、送
    返湯管(5,15)の一方に逆止弁(22)と電磁弁(2
    1)、及び熱水抽出液の循環ポンプ(20)の少なくとも
    1つ以上を取付け、温度調節部(4)に少なくとも温度
    調節用IC回路(6)とタイマー(8)、及びスイッチ
    (7)を設けた請求項1記載の生薬混合物の熱水抽出装
    置。
JP9707593A 1993-03-30 1993-03-30 生薬混合物の熱水抽出装置 Expired - Lifetime JP2625627B2 (ja)

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